JPH06296475A - 甲殻類の無晒スリ身、無晒ゲル化スリ身及びそれらの製造方法 - Google Patents

甲殻類の無晒スリ身、無晒ゲル化スリ身及びそれらの製造方法

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JPH06296475A
JPH06296475A JP5109982A JP10998293A JPH06296475A JP H06296475 A JPH06296475 A JP H06296475A JP 5109982 A JP5109982 A JP 5109982A JP 10998293 A JP10998293 A JP 10998293A JP H06296475 A JPH06296475 A JP H06296475A
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unbleached
meat
shells
pickled
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JP5109982A
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Hiroshi Katayama
浩 片山
Taro Katayama
太郎 片山
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Katayama KK
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Katayama KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エビやカニ等の甲殻類を細菌によ
る二次感染の虞れがなく、解凍による肉質の劣化のな
い、甲殻類の生肉の有する水溶性栄養成分等全ての旨味
成分や塩分やコレストロール等の健康阻害成分を対外へ
排除するキトサン等の機能性成分をも有効に利用するこ
とができ、高保水性ゲル化能や乳化性に優れかつ加工自
在性に富みテクスチャーや弾力性に優れた製品を与える
ことのできる甲殻類の無晒ゲル化スリ身の提供。 【構成】 本発明の無晒ゲル化スリ身は、未加熱のラウ
ンド又は甲羅や頭部等の一部を除去した無晒の甲殻類が
凍結又は半凍結状態を維持しながら微粒化及び/又は混
練の際に、所定量のゲル化剤又は食塩あるいはこれらの
混合物又はこれらを主とする添加剤を混入し、少なくと
もすり上がり温度が氷点下ですり上げられた構成を有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、淡水・海水産及び型の
大小を問わず、エビ類やカニ類等の甲殻類資源の低分子
有効栄養成分、高分子筋原繊維蛋白質などを変性、損失
させることなくこれらの甲殻類を高歩留りで有効に利用
することのできる甲殻類の無晒スリ身、無晒ゲル化スリ
身及びそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ロブスターや車エビ等のエビ類や
ズワイガニやワタリガニ等のカニ類等の甲殻類が、その
独特の風味や歯ごたえ、テクスチャーにより好まれ各家
庭の食卓をにぎわせている。又、エビ類やカニ類等の甲
殻類をボイルしたバラ肉や棒肉等をコロッケやハンバー
グ等に添加しその風味やテクスチャーを活かした食品が
開発されている。又、主にネリ製品の加工用に魚肉スリ
身の製造方法が開発されている。以下に従来の魚肉スリ
身の製造方法について説明する。図7は従来のネリ製品
用の魚肉スリ身の製造工程図である。11は各種ネリ製
品原料となる魚を水洗いし、頭部及び内臓を除去した
後、魚体を2枚におろし、次いで水洗いしながら体表面
の粘質部やうろこ、内臓の切片を除去する原料調理工
程、12は調理した魚肉をスタンプ式又はロール式の魚
肉採取機にかけ肉部を取る採肉工程、13は製品の色を
白化させ、魚臭を取り、保存性や足を向上させるため魚
肉採取機で採った落とし身を水とともに攪拌し血液、脂
肪、水溶性蛋白質、エキス分等を分離する水晒し工程、
14は水晒しした魚肉の水絞りを行う脱水工程、15は
水絞りした肉をチョッパーにかけ魚肉、結合組織、筋膜
等を細切りする肉挽き工程、、16は細切りした肉から
皮や筋等を除去する裏ごし工程、17は魚肉に食塩を加
えすり潰して魚肉組織をほぐし、塩溶性の筋原繊維蛋白
質を解膠・水和させる擂潰工程、18はスリ身を製品の
種類に応じて成型する成型工程、19は成型されたスリ
身を製品の種類に応じて蒸煮、焙焼、湯煮、油ちょう等
の方法で加熱する加熱工程、20は加熱されたスリ身を
冷却する冷却工程、21は包装工程、22は裏ごしされ
たスリ身を保存のため−30℃以下に凍結する凍結工
程、23は凍結された冷凍スリ身である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のエビ・カニ等の甲殻類の食品において、エビやズワイ
ガニ等の甲殻類は生冷凍品を解凍して加工利用される
が、加工の際、生肉を掻き出すなどの手作業を要し作業
が煩雑で生産性が悪く、又、その際に異物等の混入や加
工工程中の落下菌による二次汚染など衛生面にも問題点
を有していた。更に、生肉の解凍時に蛋白質分解酵素が
強力に作用し、有効成分等を自己消化させ、著しく食品
としての適性を損なうという問題点を有していた。そこ
で、ズワイガニ等は主に捕獲後生きた状態で一度ボイル
し、冷凍して流通してきたが、ボイルの際にエキス等の
低分子旨味有効栄養成分が著しく失われ、かつ歩留りも
低下するという問題点があった。又、ボイルには多くの
人手、広い場所、大量の水を必要とすると共にその排水
処理設備を必要とし、洋上加工においても、洋上汚染等
国際的な環境問題になりつつある。また、魚肉スリ身は
広く利用され、大量に生産されているが、甲殻類のスリ
身はまったく作られていない。これはエビやカニの等級
分けに多大の労力と時間を要する上、前記エビ、カニ等
の甲殻類の殻を取り除く作業が煩雑で、更に、肉中の蛋
白質分解酵素による肉質の変化、酵素による黒色変化、
冷凍変性に伴う油脂の酸化など、食品としての利用上に
おける未解決の問題が多すぎるためである。特に冷凍し
た甲殻類の生肉を解凍する際に蛋白質分解酵素が強力に
作用し、魚肉中の各部の有効成分等を自己消化させるこ
とにより、うまみや歯当たり、テクスチャー等を著しく
害し、製品を黒色化させ著しく食品としての適性を損な
い、直接利用を困難なものとしているためである。本発
明は上記従来の問題点を解決するもので、エビやカニ類
等の甲殻類を細菌による二次感染の虞れがなく、解凍に
よる肉質の劣化のない、甲殻類の生肉の有するエキス分
等の水溶性栄養成分等の全ての旨味成分や塩分やコレス
テロール等の健康阻害成分を体外へ排除するキトサン等
の機能性成分をも有効に利用することができる甲殻類の
無晒スリ身及び、高保水性ゲル化能や乳化性に優れか
つ、従来にないゲル化能を有し加工自在性に富みテクス
チャーや弾力性に優れた製品を与えることのできる甲殻
類の無晒ゲル化スリ身の提供、及び、水晒し等を要さず
排水処理を低減し省力化や作業性に優れ、又、従来未利
用であったエビ、カニや小型で作業性が悪いため廃棄さ
れていたエビ、カニ等の甲殻類を極めて生産性の高い甲
殻類の無晒スリ身及び甲殻類の無晒ゲル化スリ身の製造
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の甲殻類の無晒スリ身、甲殻類の無晒ゲル化ス
リ身及びそれらの製造方法は次の構成からなる。請求項
1に記載の甲殻類の無晒スリ身は、未加熱のラウンド又
は甲殻や頭部等の一部を除去した殻付の無晒の甲殻類が
凍結又は半凍結状態を維持しながら微粒化され、少なく
ともすり上がり温度が氷点下ですり上げられた構成を有
している。請求項2に記載の甲殻類の無晒スリ身は、未
加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一部を除去した殻付
の無晒の甲殻類が凍結又は半凍結状態を維持しながら急
速粉砕で微粒化、次に又は同時に混練され、少なくとも
すり上り温度が氷点下ですり上げられた構成を有してい
る。請求項3に記載の甲殻類の無晒ゲル化スリ身は、未
加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一部を除去した無晒
の甲殻類が凍結又は半凍結状態を維持しながら微粒化及
び/又は混練の際に、所定量のゲル化剤又は食塩あるい
はこれらの混合物又はこれらを主とする添加剤を混入一
体化し、少なくともすり上がり温度が氷点下ですり上げ
られた構成を有している。請求項4に記載の甲殻類の無
晒スリ身又は無晒ゲル化スリ身の製造方法は、未加熱の
ラウンド又は甲羅や頭部等の一部を除去した殻付の無晒
の甲殻類を微粒化する工程と、次いで必要に応じて殻を
分離除去する工程を有し、少なくともすり上がり温度を
氷点下ですり上げる構成を有している。請求項5に記載
の甲殻類の無晒スリ身又は無晒ゲル化スリ身の製造方法
は、未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一部を除去し
た殻付の無晒の甲殻類を凍結又は半凍結状態を維持しな
がら急速粉砕で微粒化する工程と、次いで又は同時に混
練する工程と、次いで殻を分離除去する工程を有し、少
なくともすり上がり温度が氷点下ですり上げる構成を有
している。請求項6に記載の甲殻類の無晒ゲル化スリ身
の製造方法は、未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
部を除去した無晒の甲殻類を凍結又は半凍結状態を維持
しながら微粒化及び/又は混練する工程を有し、前記工
程中に、所定量のゲル化剤又は食塩あるいはこれらの混
合物又はこれらを主とする添加剤を混入一体化し、少な
くともすり上がり温度が氷点下ですり上げる構成を有し
ている。請求項7に記載の無晒スリ身又は甲殻類の無晒
ゲル化スリ身の製造方法は、ラウンド又は甲羅や頭部等
の一部を除去した殻付の甲殻類の凍結又は半凍結状態の
ブロックをフローズンカッター等で肉粒子の平均粒径1
0〜1mm好ましくは6〜2mmに予備破砕する工程と、前
記工程後必要に応じて所定量のゲル化剤又は食塩あるい
はこれらの混合物又はこれらを主とする添加剤を添加し
分断微粒化混練する工程を有し、少なくともすり上がり
温度が氷点下ですり上げることを特徴とする甲殻類の無
晒スリ身又は甲殻類の無晒ゲル化スリ身の製造方法。
【0005】ここで、甲殻類としては、エビ・カニ等を
総称するもので、カニの種類としてはズワイガニ、紅ズ
ワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、花咲きガニ、各ガザミ
類、ダンジネスクラブ、アサヒガニ、イソガニ、サワガ
ニ等の川や湖の淡水のカニ等があるがこれに限定される
ものではなくその他のカニも必要に応じて用いることが
できる。エビの種類としては車エビ、大正エビ、ブラッ
クタイガー、オーストラリアバナナ、オーストラリアキ
ング、オーストラリアエンデバー、ロブスター、伊勢エ
ビ、マダガスカルホワイト、ギアナピンク、アカエビ、
ウシエビ、オマール、芝エビ、ボタンエビ、手ながエ
ビ、アミエビ、甘エビ、モエビ類等の川や湖の淡水のエ
ビ等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
食用になる未利用の甲殻類や小型で廃棄していた甲殻類
をも有効に利用するためである。小型のエビ類やカニ類
等の甲殻類は甲羅や頭部等が軟弱なのでラウンドのまま
用いてもよい。キトサン等の機能性成を有効に利用する
ためである。尚、硬質で粉砕されなかった殻は除去する
のが好ましい。テクスチャーを損なうのを防止するため
である。大型の例えばロブスターやズワイガニ等は甲羅
や頭部等の一部を除去するのが望ましい。殻の除去工程
で身が殻と共に除かれスリ身の得率が低下するからであ
る。これら甲殻類は水洗後、冷凍され好ましくは急速凍
結されたものが用いられる。自己消化等の発生を防止す
るためである。微粒化は急速粉砕等で短時間に行うのが
好ましい。カニ等の大型のものや殻の固いカニやエビの
生肉の甲殻類を冷凍状態で急速粉砕することにより微粒
化の際の酵素活性による自己消化やチロシン等の酸化に
よる肉の黒変化等を防ぐためである。又、急速粉砕をす
ることにより原料の甲殻類を冷凍状態のままでかつ殻付
のまま処理できる。急速粉砕は、原料の種類や量及び粉
砕機の種類によっても異なるが粉砕時間が10秒乃至3
分間好ましくは30秒乃至90秒で粉砕を行うのが望ま
しい。又、急速粉砕は二段階粉砕としてもよく、第一段
階として、冷凍状態の殻付甲殻類を急速に分断荒削り
し、その摩擦熱により、温度を氷点下の範囲内にて上昇
させ、凍結状態を緩和する。次いで、すぐに第2段階と
して、高速回転の刃採装置により、さらに粉砕、微粒化
する。尚、この時点で添加剤を加え混練してもよい。急
速粉砕により氷点下の温度でありながら、その自由水等
のため微粒化された甲殻類はペースト状態となる。又、
摩擦熱を利用して解凍を行うので、粉砕速度、回転刃の
速度、回転刃の形状を調整することにより摩擦熱をコン
トロール出来、目的のすり上り温度を設定できる。魚肉
と低分子旨味成分(エキス)が渾然一体化して自己乳化
又は乳化均一分散したゲル化素材を得ることができる。
製造温度は少なくともすり上がり温度が氷点下以下でな
ければならない。好ましくは全製造工程が氷点下以下で
行われるのが好ましい。尚、水上げ直後の甲殻類の場合
は、液体冷媒(N2,CO2 等)で冷却しながら装置を
ブライン等で氷点下に冷却してスリ上げてもよい。蛋白
質分解酵素の活性化を押さえるとともに、チロシナーゼ
等による黒変等を防止し生菌数の上昇を抑止するためで
ある。すり上りのスリ身の温度は、−30〜0℃好まし
くは−20〜−5℃になるように設定するのが好まし
い。スリ身は自由水等を有しているため凍結せず、酵素
活性等を抑えながら次の工程で各種食品素材として利用
するためである。微粒化は生肉粒子の粒径が0.005
〜5mm、好ましくは0.01〜2mm更に好ましくは0.
05〜0.5mm以下まで行われる。0.005mm未満の
微粒化は経済性に劣り、スリ上がり時に温度上昇あるの
で好ましくない。5mmを超えると加工製品の範囲が限定
されるおそれがある。但し、ハンバーグ用等には大きく
ても構わない。混練は微粒化時の粒子の粒径が大きいと
きやクリーム状のスリ身を必要とするときに微粒化工程
の次に行われる。尚、微粒化工程での微粒化機内に混練
工程用の回転スリ刃等を微粒化部の後に同軸状に配置し
一つの機械で同時に二工程を行ってもよい。又、微粒化
後混練する場合は肉ポンプで移送を短時間行うと品温が
維持できるので好ましい。混練することにより粒径が略
均質化されクリーム状にすることができる。殻の除去は
微粒化後フィニシャーや裏ごし機等の分離機で短時間に
除去されるのが好ましい。品質特性を維持するためであ
る。予備破砕はフローズンカッターやフローズンスライ
サー等を用いて行われる。分断微粒化混練は例えばステ
ファン社製の高速カッターや柳屋社製のボールカッター
等のカッティングミキサー等が用いられる。
【0006】ゲル化剤としては、動物性アルブミンや植
物性アルブミン等のアルブミン、小麦粉、グルテン、大
豆蛋白、卵白及び全卵、ゼラチン、カラギーナン、ペク
チン、寒天、グルコマンナン等があげられる。動物性ア
ルブミンとしては、卵アルブミン、血清アルブミン、乳
アルブミン等が利用でき植物性アルブミンとしては、小
麦、大麦、ライ麦のロイコシン、エンドウ、ソラマメ、
大豆のレグメリン等が利用できる。ゲル化剤の添加量は
0.001〜20wt%、好ましくは0.01〜10wt
%、更に好ましくは1〜8wt%が用いられる。添加量が
少ないと触感が柔らかくて伸びのある素材が得られ、添
加量が多いと弾力があり歯ごたえのある食感に富んだ素
材が得られる。卵白や全卵は生又は乾燥したものが用い
られる。製造工程で加水処理等を行う場合は生の全卵等
を用いるのが好ましいが素材の含水量を少なくする場合
は乾燥全卵や乾燥黄卵、乾燥卵白が好ましい。食塩とし
ては、白塩、上質塩、精製塩、並塩、フレーク塩等が用
いられる。食塩の添加量は0.01〜5wt%、好ましく
は0.1〜3wt%が用いられる。添加量の添加が少ない
程味が淡白で素材の持つ風味を活かしたものが得られ、
添加量が多いと半乾燥品や乾燥品の保存性を向上させる
ことができる。又、食塩とゲル化剤の混合比は重量%比
で1:1〜10好ましくは1:5〜8に混合して用いら
れるゲル化剤の添加量が少なくなるにつれ柔軟で塩味を
きかせたものを得ることができる。添加量が多いと歯ご
たえを増し成型性を向上させることができる。その他、
副資材として、植物繊維、澱粉、乳化材、粘着補助材や
風味や食感の向上化のため牛乳、生クリーム、バター、
チーズ等の乳製品類、各種動植物性油脂、各種香料、各
種エキス類、各塩類、各種調味料を最終加工食品の種類
に合わせて適宜添加するとカニ、エビ風味を有する美味
で新規な食品を提供できる。食物繊維としては大豆等か
ら得られる粉末繊維、セルロース粉末、植物に多くみら
れる繊維質性多糖類、粒状あるいは糸状の組織状大豆蛋
白、組織化された澱粉質からなる食物繊維などの非溶解
性の食物繊維、グアガム、ポリデキストロース等の溶解
性の食物繊維やキチン、動物性蛋白質を主成分とし加熱
処理等で成型された紡糸状の加工品(例えば日本水産
(製)の商品名シーグレス等)も食物繊維として利用で
きる。食物繊維を加えることによりスリ身の色調を上
げ、色の白いスリ身を得ることができる。更に、食物繊
維のもつ保水性により肉中の旨味を含んだ水分を保持
し、結果としてスリ身肉中の水分分離を防ぐことができ
る。澱粉としては、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、小
麦澱粉、サツマイモ澱粉やこれらの加工澱粉類がある。
スリ身が結着性に乏しく、成型が困難である場合には、
澱粉あるいは加工澱粉を添加することにより澱粉のもつ
ゲル化性や加工澱粉のもつ粘着性により、スリ身の結着
性を向上させることができるので、最終製品に合わせて
澱粉量を適宜選択することにより目的とする形にスリ身
を自由に成型することができる。乳化材としては、大豆
蛋白、乳蛋白、全卵、卵黄、卵白、レシチン、脂肪酸エ
ステル、シュガーエステルがあげられる。粘着補助材と
しては、コラーゲン、糊料、各種糖類、ビタミンC、ア
ルカリ性剤、pH調整剤等があげられる。
【0007】
【作用】以上のように構成されているので、ラウンドの
形でエビやカニ類の甲殻類をそのまま利用でき、歩留り
を向上させるとともに、蛋白質等の変性を起こすことな
くエキス分等の水溶性低分子栄養成分やキチンやキトサ
ン等の従来ほとんど利用されていなかった機能性成分や
ビタミン類、微量元素等を高度に利用することができ、
旨味やテクスチャーに富んだ無晒スリ身を得ることがで
きる。又、微細に粉砕された殻等のCa分やミネラル分
を含有しているのでpHを上昇させテクスチャーを向上
させることができる。微細化された殻のCaイオン等が
スリ身製造中に溶出し架橋作用によりゲル化剤や食塩と
相乗的にゲル化をすすめゲル強度を上げることができ
る。氷点下でスリ身がすり上がることから蛋白質分解酵
素の活性が抑制され肉質の変化を防止することができ
る。又、肉質の変質がなく、歯ごたえのあるスリ身を得
ることができる。微細にすり上げられているので口中に
ざらつきがなく違和感なく食することができる。ゲル化
剤や食塩を加えているので、加工処理方法との相剰効果
でスリ身が従来にない弾力性や伸張性、保水性、ソフト
な口当たり等を有し、かつペースト状なので幅広い食品
の素材として用いることができる。ゲル化度の自在性に
よりヨーグルト状から天プラ等のマイルドなものやジャ
ーキー状のハードなゲル化食品を任意に得ることができ
る。
【0008】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の甲殻類のスリ身の製
造方法を示す工程図である。1は冷凍され半凍結又は凍
結状態の甲殻類を荒砕き等をする原料投入工程、2は荒
砕き又は全体魚の生肉を粒径が5mm以下、好ましくは
0.5mm以下まで微粒化される微粒化工程、3は微粒化
された生肉の粒径の大小のものや副原料をスリ身と混練
しペースト状に一体化する混練化工程、4は必要に応じ
てペースト状のスリ身と殻を分離する殻除去工程、5
a,5bはゲル化剤や食塩もしくはこれらの混合物やそ
の他副資材を所定量スリ身に添加する副資材投入工程で
ある。甲殻類の無晒スリ身は工程5a,5bでゲル化剤
や食塩を混入しないで通常の添加剤等を混入して製造さ
れる。又、甲殻類の無晒ゲル化スリ身は工程5a,5b
でゲル化剤等を混入しながら製造される。以上のように
構成された甲殻類の無晒スリ身や無晒ゲル化スリ身の製
造方法により次の甲殻類のスリ身を製造した。
【0009】(実験例1〜実験例8) 原料の調整:加熱処理をしていないカニとしてズワイガ
ニの甲羅を取った殻付肩肉を略−30℃に凍結した凍結
品(試料A)、イソガニの捕獲直後冷凍し半凍結状態に
した冷凍品(試料B)、エビとしては頭部を除去した大
正エビの生肉を略−30℃に凍結した凍結品(試料C)
及び小型の手ながエビの捕獲直後冷凍し半凍結状態にし
た冷凍品(試料D)を各10kg準備した。ゲル化剤とし
ては、ラクトアルブミン(商品名:サンアルブミン,太
陽化学(株)製)、血漿粉末(商品名:プラズマ,太陽
化学(株)製)、卵白粉末(商品名:卵白粉末HG,太
陽化学(株)製)、大豆蛋白(商品名:フジプロ62
0,(不二製油(株)製)、カラギーナン(商品名:オ
ルノーCM,オルガノ(株)製)、グルテン(商品名:
A−グル,グリコ栄食(株)製)、食塩と副資材として
馬鈴薯澱粉,ホクレン清里工場製)を準備した。
【0010】(実験例1)前記試料AとCの各2kgを前
記製造方法で、全製造工程の所要時間を2.5分間、す
り上がり温度を略−2℃に設定し、ゲル化剤や食塩その
他の副資材を添加しないで無晒スリ身を製造した。白色
のペースト状で粒径が2〜0.01mmのスリ身AI,C
Iを得た。
【0011】(実験例2〜実験例7)前記試料AとC各
2kgにゲル化剤としてラクトアルブミンと卵白粉末、4
0:60の混合物を0.1kg(実験例2)、血漿粉末と
卵白粉末の11:50の混合物を0.1kg(実験例
3)、カラギーナンとグルテンの50:50の混合物
0.1kg(実験例4)、大豆蛋白と馬鈴薯澱粉の45:
45の混合物0.1kg(実験例5)及び食塩と、大豆蛋
白、馬鈴薯澱粉の1.5:50:50の混合物0.1kg
(実験例6),食塩のみ1.5kg(実験例7)を微粒化
工程2の直後に添加し各々ゲル化無晒スリ身AII〜AVI
I、CII〜CVIIを得た。
【0012】(実験例8)前記BとDの各2kgを用い、
全製造工程の所要時間を1分間、すり上がり温度を略−
1℃に設定しゲル化剤や食塩その他の副資材を添加しな
いで無晒スリ身を製造した。ペースト状で粒径が1〜
0.01mmのスリ身BI,DIを得た。DIは薄いピン
ク色を呈していた。
【0013】(実験例9〜実験例14))前記試料Bと
D各2kgにゲル化剤として実験例2−6のゲル化剤や食
塩、馬鈴薯澱粉を同量微粒化工程2の直後に添加し各々
ゲル化無晒スリ身BII〜BVII,DII〜DVII を得た。
【0014】(実験例15)実験例1の原料を用いフロ
ーズンカッターで略5〜3mmに予備破砕し、ゲル化剤と
食塩の混合物を加えボールカッターで分断微粒化混練し
無晒ゲル化スリ身を得た。食味やテクスチャー等は実験
例2〜9に比べ多少劣っていたが、新規な食材が得られ
ることがわかった。
【0015】(比較例1)原料として略−30℃に凍結
したものを解凍した後採肉したズワイガニ、イソガニ、
大正エビ、手ながエビを用いた他は、前記実験例1,
4,5,8と同様にしてスリ身A′I,C′I,A′I
I,C′III ,A′VII ,C′VII ,B′I,D′I,
B′II,D′II,B′VII,D′VIIを得た。
【0016】以上のようにして得られた上記スリ身につ
いて、折り曲げ強度試験を行った。試験は、ネリ製品試
験に準拠して行った。サンプルは40mm径×7mm厚みの
丸天を10個作成しその平均を求めた。その結果を図2
〜図5に示した。判定基準は図6に示すように折り曲げ
て、A〜Dの評価点をつけた。図6は折り曲げ強度試験
の構成図である。 A……丸天を2つに折り、さらに2つに折り曲げた場
合、滑らかに曲がったもの。 B……丸天を2つに折った場合、滑らかに曲がったも
の。 C……丸天を2つに折った場合、ヒビが入って曲がった
もの。 D……丸天を2つに折った場合、2つに折れたもの。 又、上記各スリ身各1kgについて、径が略2.5cmの肉
団子にして10分間ゆでたものを用い、官能試験を行っ
た。その結果を図2〜図5に示した。図2はズワイガニ
のスリ身の総合評価の平均値を示す図であり、図3はイ
ソガニのスリ身の総合評価の平均値を示す図であり、図
4は大正エビのスリ身の総合評価の平均値を示す図であ
り、図5は手ながエビのスリ身の総合評価の平均値を示
す図である。評価方法は20人の試験員による5段階評
価とし、その平均値で求めた。図中、○印はしなやかさ
や口当たり、歯ごたえ等の食感を表示する。●印はスリ
身の旨味や後味等の味覚を表示する。◇印は香り等の風
味を表示する。また、図中の「平均値」は食感、味覚、
風味の総合計の平均値を示す。
【0017】この(図2〜図5)から明らかなように、
比較例のものはいずれも弾力やしなやかさがなく、ボロ
ボロとした口当たりを有し、かつ魚臭に近いフレーバー
を感じさせ、後味が悪く旨味に欠けた。実験例1や実験
例8のものは、弾力やしなやかさはゲル化剤等を添加し
たものに比べ多少劣るが、比較例よりは格段に優れ、ま
た旨味やフレーバーは優れているが後味に少し強さを感
じた。実験例2や実験例9は、食感がしなやかで歯ごた
えがあり口当たりに優れていた。旨味も天然の味がその
まま活かされエビやカニの風味が活き高級感を与えた。
実験例3や実験例10のものは、ややもろく食感に多少
もの足りなさを感じさせたが旨味やフレーバーとも比較
例の素材に比べ格段に優れていた。実験例4や実験例1
1のものは、全般的に口当たりがやや固く感じるが旨味
やフレーバーともに優れていた。実験例5〜7の素材や
実験例12〜14の素材は実験例2や9のものに比べ多
少歯ごたえや口当たりの食感に欠ける傾向が認められ、
また、後味に大豆臭を感じさせた。しかし、これは大豆
蛋白の添加量を減らすことにより充分対応することがで
きることがわかった。更に、エビや小型カニの場合、殻
と身の構造比において、殻の割合が大きくなるため、結
着性が懸念されたが、ゲル化剤や食塩を添加することに
より低分子成分等を包含しまた橋かけ構造が形成され時
間がたってもドリップが全然認められずソフト感のある
テクスチャーを有する新規な食品を提供できることがわ
かった。次に上記試料AI,BI,CI,DIを畜肉の
代わりに用い、常法に従いハンバーグ、シューマイ、ク
リームコロッケを作り試食させたところカニやエビの風
味を有した美味で新規なハンバーグ、シューマイ、クリ
ームコロッケを得ることができた。又、同様にして試料
AII,BIII ,CIVを用いケーシングに入れ、ソーセー
ジを作ったところ、素材そのもののもつ旨味、風味が生
き、かつ、蛋白変性が全く生じていないため、その原料
のもつ、乳化力、ゲル化力の変性が発揮され、その食感
は、今までにないソフトで素材の生きたソーセージで美
味で新規な肉加工品を得ることができた。
【0018】(実験例16)実験例1乃至7の微粒化工
程後に肉ポンプ及び混練工程を加えて行った他は実験例
1乃至7と同様にして甲殻類の無晒スリ身を及び無晒ゲ
ル化スリ身を製造した。尚、製造時間は実験例の微粒化
工程の時間を短くし全工程時間を実験例と略同一か30
秒長くして行った。得られたスリ身は粒子が500μm
以下に略均一に微粒化されクリーム状を呈していた。こ
れらのクリーム状スリ身を一般のコロッケやハンバーグ
の表面に塗布して、焼いたところ、エビやカニの旨味を
加味した新規な風味のある美味なコロッケやハンバーグ
を得ることができた。次に、混練の際に乳化剤や動植物
性油脂等の副資材を添加したところ副資材が均一に混合
一体化し新規なスリ身を得ることができた。
【0019】(実験例17)カニとして各々活きたまま
凍結したタラバガニとアサヒガニの1:10(重量比)
の混合物、及び同じく各々活きたまま凍結したロブスタ
ーとボタンエビの1:6(重量比)の混合物、前記タラ
バガニと前記ボタンエビの1:20(重量比)の混合
物、前記アサヒガニと前記ロブスターの5:1(重量
比)の混合物を原料として、実験例1乃至実験例7と同
様にしてスリ身を得た。このスリ身を試験員20名に渡
し評価したところ、図2乃至図5と略同様の結果が得ら
れた。特にカニとエビの混合物は全く新規な風味やこく
のある料理素材となることがわかった。以上のように本
実施例によれば捕獲後冷凍した大小様々なカニやエビを
単独又は混合して用いても各々のエビやカニの本来有す
る旨味や風味、テクスチャーを活かした新規で極めて美
味な甲殻類のスリ身が得られることがわかった。又、従
来の魚肉スリ身の製造工程のほとんどを省略し、極めて
簡単な製造工程で高い作業性、生産性を有し、かつ極め
て歩留りの高い甲殻類の無晒スリ身や無晒ゲル化スリ身
を得る甲殻類の無晒スリ身や無晒ゲル化スリ身の製造方
法が実現できることがわかった。尚、本実施例は、効果
の再現性を出すために副資材を添加しないものについて
説明したが、実施に当たっては用途に応じた副資材が添
加されるのは当然である。
【0020】次に、本実施例の甲殻類の無晒スリ身や無
晒ゲル化スリ身を用いた食品加工例を説明する。 (食品加工例1)本実施例で得られたエビの無晒スリ身
100部、油脂20部、卵白粉末6部、水40部、調味
料7部、食物繊維5部、ラクトアルブミン10部、プラ
ズマ(血漿タンパク)2部、これらを約3〜5mmのシー
ト状に成型し、縦40mm、横60〜80mmにカットす
る。これを巻き、ロール状にして、小麦粉をつけフィリ
ングする。風味豊かでしなやかな巻肉エビスティックが
得られた。次に、エビの無晒スリ身100部に代え、カ
ニの無晒スリ身90部を用いて巻肉カニスティックを作
成した。エビスティックと同様、極めて風味豊かでしな
やかな食感を有する新規食材であると好評価を得た。
【0021】(食品加工例2)エビ肉100部、ラード
20部、卵白粉末5部、ラクトアルブミン3部、プラズ
マ2部、水80部、食塩4部、澱粉10部、香辛料0.
5部、着色料適量、調味料0.5部、ソーセージシーズ
ニング0.5部、を本実施例の製法で、無晒ゲル化スリ
身加工品を得る。次に剥離性のよいケーシングに詰め、
+80℃で90分蒸す。次にケーシングを剥ぎ、醤油等
焼肉用のタレを塗りオーブンで焼き冷却する。保水性に
優れ弾力のある風味のよいローストシュリンプが得られ
た。次いで、エビ肉100部に代え、ワタリガニの肩肉
100部を用いた他は同様にしてローストクラブを得
た。エビと同様に独特な風味や旨味を有するローストシ
ュリングを得て好評であった。
【0022】(食品加工例3)ワタリガニ肩肉無晒スリ
身100部に、植物性油脂を50〜200部、卵白5〜
30部、澱粉8部、調味・香辛料10部をそれぞれ加
え、本実施例による製法により流動性のある柔らかいペ
ースト状のカニ肉無晒ゲル化スリ身製品を得た。この無
晒ゲル化スリ身加工品を用いてテリーヌ、グラタンを調
理した。又、ワタリガニ肩肉の無晒ゲル化スリ身100
部に代えて、エビ無晒ゲル化スリ身を用いて同様にして
テリーヌ、グラタンを得た。エビ、カニの素材の風味が
活かされた高級調理食品である。
【0023】(食品加工例4)ズワイガニの肩肉100
部に粉末化加工澱粉20〜300部、粉末食物繊維5
0、卵白粉末20部を加え、本実施例による製法により
ペースト状のカニ無晒スリ身を得、次に、連続させた温
風乾燥機及び真空凍結乾燥機を用いて乾燥物を得た。生
のまま乾燥すれば、スープ類のダシを得た。又、加熱後
乾燥したものはふりかけ、茶漬け、スープ、調味料等に
利用できる。次に、これら2種の乾燥カニ肉粉末100
部に対し、食塩60部、化学調味料30部、ショートニ
ング粉末20部、カレー粉5部、天然調味料40部、乳
糖150部、ブドウ糖粉末50部、香辛料2部を加え、
低湿度の雰囲気で混合し均一化した。上記混合物は1食
当たり10gにてカニコンソメスープ用にすることがで
きた。このスープはカニ本来の風味が今までになく優れ
た本物志向のスープを得ることができることがわかっ
た。次に、ズワイガニの肩肉の肩肉100部に代え、ア
カエビ肉100部を用い同様にして乾燥物を得た。カニ
肉を用いたものと同様に美味で手作りと同じような素材
を活かしたスープを得ることができた。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明は、水晒しや加工前
における解凍を要しないので甲殻類の有するエキス分等
全ての栄養成分や旨味成分・機能成分を有効に利用する
ことができ、甲殻類自身の有する蛋白質の持つゲル化
能、乳化能、保水能を最大限に利用できるとともに全く
新規なエビ・カニ風味の食品を提供することができる甲
殻類の無晒スリ身を実現できるものである。又、ゲル化
能や乳化能、保水能の低い甲殻類に対しゲル化剤を氷点
下で加えて一体化することによりこれらの性能を改善し
全く新規で風味やしなやかさ,テクスチャー,弾力性を
有する加工自在性に富んだ甲殻類の無晒ゲル化スリ身を
実現できるものである。又、エビやカニ等の甲殻類を選
別することなく従来未利用であったエビ、カニや小型で
廃棄されていたエビ、カニを有効に利用し、凍結状態で
甲殻類を処理するので細菌による二次汚染や解凍による
肉質の劣化のない極めて栄養価の高い美味な新規食品素
材を与え、かつ応用範囲を著しく拡張できる無晒スリ
身、無晒ゲル化スリ身を排水処理等を要さず省力化や作
業性に優れ生産性の高い低原価で量産性に適した甲殻類
の無晒スリ身や甲殻類の無晒ゲル化スリ身の製造方法を
実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の甲殻類のスリ身の製造方法を示す工程
【図2】ズワイガニのスリ身の総合評価の平均値を示す
【図3】イソガニのスリ身の総合評価の平均値を示す図
【図4】大正エビのスリ身の総合評価の平均値を示す図
【図5】手ながエビのスリ身の総合評価の平均値を示す
【図6】折り曲げ強度試験の模式図
【図7】従来のネリ製品用の魚肉スリ身の製造工程図
【符号の説明】
1 原料投入工程 2 微粒化工程 3 混練化工程 4 殻除去工程 5a,5b 副資材投入工程 11 原料調理工程 12 採肉工程 13 水晒し工程 14 脱水工程 15 肉挽き工程 16 擂潰工程 17 裏ごし工程 18 成型工程 19 加熱工程 20 冷却工程 21 包装工程 22 凍結工程 23 冷凍スリ身

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
    部を除去した殻付の無晒の甲殻類が凍結又は半凍結状態
    を維持しながら微粒化され、少なくともすり上がり温度
    が氷点下ですり上げられたことを特徴とする甲殻類の無
    晒スリ身。
  2. 【請求項2】 未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
    部を除去した殻付の無晒の甲殻類が凍結又は半凍結状態
    を維持しながら急速粉砕で微粒化、次に又は同時に混練
    され、少なくともすり上り温度が氷点下ですり上げられ
    たことを特徴とする甲殻類の無晒スリ身。
  3. 【請求項3】 未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
    部を除去した無晒の甲殻類が凍結又は半凍結状態を維持
    しながら微粒化及び/又は混練の際に、所定量のゲル化
    剤又は食塩あるいはこれらの混合物又はこれらを主とす
    る添加剤を混入一体化し、少なくともすり上がり温度が
    氷点下ですり上げられたことを特徴とする甲殻類の無晒
    ゲル化スリ身。
  4. 【請求項4】 未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
    部を除去した殻付の無晒の甲殻類を微粒化する工程と、
    次いで必要に応じて殻を分離除去する工程を有し、少な
    くともすり上がり温度を氷点下ですり上げることを特徴
    とする甲殻類の無晒スリ身又は甲殻類の無晒ゲル化スリ
    身の製造方法。
  5. 【請求項5】 未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
    部を除去した殻付の無晒の甲殻類を凍結又は半凍結状態
    を維持しながら急速粉砕で微粒化する工程と、次いで又
    は同時に混練する工程と、次いで殻を分離除去する工程
    を有し、少なくともすり上がり温度が氷点下ですり上げ
    ることを特徴とする甲殻類の無晒スリ身又は甲殻類の無
    晒ゲル化スリ身の製造方法。
  6. 【請求項6】 未加熱のラウンド又は甲羅や頭部等の一
    部を除去した無晒の甲殻類を凍結又は半凍結状態を維持
    しながら微粒化及び/又は混練する工程を有し、前記工
    程中に、所定量のゲル化剤又は食塩あるいはこれらの混
    合物又はこれらを主とする添加剤を混入一体化し、少な
    くともすり上がり温度が氷点下ですり上げることを特徴
    とする甲殻類の無晒ゲル化スリ身の製造方法。
  7. 【請求項7】 ラウンド又は甲羅や頭部等の一部を除去
    した殻付の甲殻類の凍結又は半凍結状のブロックをフロ
    ーズンカッター等で肉粒子の平均粒径が10〜1mm好ま
    しくは6〜2mmに予備破砕する工程と、前記工程後必要
    に応じて所定量のゲル化剤又は食塩あるいはこれらの混
    合物又はこれらを主とする添加剤を添加し分断微粒化混
    練する工程を有し、少なくともすり上がり温度が氷点下
    ですり上げることを特徴とする甲殻類の無晒スリ身又は
    甲殻類の無晒ゲル化スリ身の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010528594A (ja) * 2007-06-01 2010-08-26 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツル フェルデルング デル アンゲヴァンテン フォルシュング エー ファウ 魚肉を基礎とするソーセージ類の製造法および魚肉を含むソーセージ類
JP2014018129A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Maruha Nichiro Foods Inc 加熱調理可能な介護食用加工食品材料
JP2019122349A (ja) * 2018-01-19 2019-07-25 株式会社スギヨ キチンナノファイバーを含む魚肉練製品

Cited By (4)

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