JPH0627684U - スプーン機能を有するカップタイプ用冷菓容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋がスプーンの代用となり、スプーンを別添
する必要の無いカップタイプ用冷菓容器を提供する。 【構成】 カップ本体２と、押し罫線４ａ，４ｂが並設
された蓋３とから構成される。喫食時にはカップ本体２
から蓋３を外し、該蓋３に凹設された押し罫線４ａ，４
ｂを折り畳むことにより、スプーンとして使用できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、スプーン機能を付加したカップタイプ用冷菓容器に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

カップタイプ用冷菓容器はワックスの薄膜を形成した紙、プラスチックフィル ム、或いは紙やプラスチックフィルムを積層したものをカップや蓋に成形して製 造される。カップ及び蓋の嵌合に関しては、カップ開口部と同形状の蓋をカップ 内壁に圧入して気密性を得る方法、カップ開口端部外周上に縁を設けたカップと 、その縁下のカップ外壁に対して凸部を蓋外周に周設した蓋を嵌合させ、カップ 開口端部外周縁と蓋最外周内面との弾性により気密性を得る方法がある。

【０００３】 一方、これらの冷菓用容器にミックスを充填、冷凍硬化されたカップタイプ冷 菓を喫食するには、スプーンが必要となる。一般にカップタイプ冷菓には厚さ１ ｍｍ程度、長さ７０〜９０ｍｍの木製スプーンが紙袋に納められた状態で添付さ れている。

【０００４】 これらカップタイプ冷菓は冷菓ミックス充填後、段ボール箱に所定数詰められ 、更に冷菓と同数のスプーンを添付し、冷凍状態を維持されたまま所定の流通段 階を経て販売店、消費者の手に渡る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のカップタイプ冷菓では、容器以外にスプーンを別途準備 する必要があり、スプーンの費用発生と供給工程の付加により製造コストがアッ プする。更に近年、スプーンや紙の原料に関する森林環境問題、ゴミ問題もクロ ーズアップされ、購入原価の上昇、製造メーカーの社会的責任も大きな課題とな りつつある。そのため、包材コストアップ無しにスプーン機能を付加されたカッ プタイプ冷菓用容器の出現が待たれていた。

【０００６】 本考案は、上述した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、別途スプーンを 準備しなくても、従来の容器の外観、印刷等のイメージをほとんど損なうことの ないカップタイプ用冷菓容器を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上述の目的は、逆円錐台形の紙製のカップ本体と、このカップ開口に圧入し、 密封するシート状蓋とを備え、上記シート状蓋の表裏面のいずれか一方に押し罫 線を並設し、この押し罫線を折り畳むことによりスプーンの代用となることを特 徴とするスプーン機能を有するカップタイプ用冷菓容器によって達成される。

【０００８】

【作用】

即ち、本考案によるカップタイプ用冷菓容器は、蓋に２本の押し罫線を並設し 、喫食時にはその押し罫線に沿って折り畳むことにより、蓋をスプーンの代用と なるようにしたものである。従って流通、保存段階では本来の機能していた蓋を 喫食時にはスプーンとして機能させるため、別途スプーンを準備する必要がない 。このため包材コストの低減を図ることができる。 次に、本考案を実施例に基づいて詳細に説明する。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。 図１は、本考案に係るカップタイプ用冷菓容器の外観形態を示す。図２は該紙 容器の蓋部分であり、図３は図２の矢視Ａ−Ａ方向切断面図である。 これらの図において、２はカップ本体、３は蓋である。蓋３の裏面には４ａ， ４ｂと押し罫線が凹設されており、蓋３の折り畳み位置を示し、かつ折り曲げ易 くしている。図３に蓋の切断面図を、図４に蓋の押し罫線４ａ，４ｂを折り曲げ 、スプーンとしての使用状態を示す。

【００１０】 次に、該紙容器を用いて、冷菓食品を製造するには、カップ２を冷菓ミックス 充填機下に供給し、冷菓ミックスを充填後、冷凍硬化させ、上面に蓋３を圧入す ることにより達成される。 そして、喫食時はカップ２から蓋３を取り外し、押し罫線４ａ，４ｂで折り畳 むことにより、図４に示すようにスプーンとして使用できる。

【００１１】 又、本考案の実施例では紙製の蓋をあげているが、シート状かつ押し罫線で容 易に折り曲げられる材料であればプラスチック製でも差し支えない。 又、蓋表面の衛生確保、蓋裏面の冷菓ミックス付着によるベタつきの不快感の 除去方法としては、蓋表面に剥離紙を貼付しておく方法と蓋と冷菓ミックスの間 に薄いバージンシートを挿入しておく方法がある。いづれの方法も蓋を押し罫線 で折り曲げる前に剥離紙或いはシートを撤去すれば良い。

【００１２】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案に係るカップタイプ冷菓用紙容器は、喫食時には 不要となる蓋をスプーンとして利用することができ、包材のコストダウン及びそ れに関わる労力の軽減の他、環境問題が大きな社会問題となっている現代にふさ わしい冷菓容器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のカップタイプ冷菓用紙容器外観図であ
る。

【図２】実施例の紙容器蓋部外観図である。

【図３】図２の矢視Ａ−Ａ断面図である。

【図４】実施例の使用状態である。

【符号の説明】

１ 容器 ２ カップ本体 ３ 蓋 ４ａ，４ｂ 罫線 ５ リップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】逆円錐台形の紙製のカップ本体と、このカ
   ップ開口に圧入し、密封するシート状蓋とを備え、上記
   シート状蓋の表裏面のいずれか一方に押し罫線を並設
   し、この押し罫線を折り畳むことによりスプーンの代用
   となることを特徴とするスプーン機能を有するカップタ
   イプ用冷菓容器。