JPH0610815U - 車両用計器の照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な手法により調光が可能な車両用計器の
照明装置を提供する。 【構成】 照明用バルブ６の光を文字板３の前方に配置
した見返し板５の裏面にて反射させ、この反射光で文字
板３を照明する。見返し板の裏面には、反射シール８を
貼着し、この反射シールの反射率の選択により文字板上
の明るさを調整する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車両用計器の照明装置に係り、特に、文字板を間接照明する車両用計 器の照明装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の装置として、図４乃至図８に示すものがあった。図４は所謂間 接照明により文字板を照明した車両用計器の構造を示しており、同図において、 ケース１内に固定されたムーブメント（内機）２の前面には文字板３が配され、 文字板３の前方には内機２によって計測量に応じて駆動される指針４及び見返し 板５が設けられている。

【０００３】 上記ケース１の底部には照明用光源（バルブ）６が配置され、照明用バルブ６ の光は見返し板５の裏面にて反射し、この反射光が文字板３の表面を照明する。 なお、７は透明な樹脂材料からなるケースカバーである。

【０００４】 図５は照明に関係した図４中の一部分を拡大したもので、見返し板５の裏面に は反射率向上のために白色塗料層５ａが形成され、一方、文字板３は鉄、アルミ ニウムなどの不透光材料にて形成され、照明用バルブ６の光を効率良く用いるよ うにしている。

【０００５】 また、文字板３の全面の照明をバランスさせるため、図６、図７、図８に示す ように文字板３の一側に形成した遮光用の壁部３ａ或いは延出部３ｂや、見返し 板５の裏面の一部に突設した遮光用のリブ５ｂなどの種々の調光手段を講じてい る。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の車両用計器の照明装置では、照明バランスを取り、照明ムラを なくすため、上述のように種々の調光手段を用いているが、文字板の曲げ加工の 追加によるコストアップ、或いは見返し板にリブを突設する場合の見返し板に生 じるヒケの問題、更にはリブの形成により見返し板裏面の塗る白色塗料層のまわ り込み対策など、調光手段を用いることによって伴って発生する種々の問題があ った。

【０００７】 よって本考案は、上述した従来の問題点に鑑み、簡単な手法により調光が可能 な車両用計器の照明装置を提供することを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案により成された車両用計器の照明装置は、照明 用バルブの光を文字板の前方に配置した見返し板の裏面にて反射させ、この反射 光で文字板を照明する車両用メータの照明装置において、前記見返し板の裏面に は、反射シールを貼着し、該反射シールの反射率の選択により文字板上の明るさ を調整するようにしたことを特徴としている。

【０００９】

【作用】

上記構成により、照明バルブの光は見返し板裏面の反射シールにて反射されて 文字板を照明する。反射シールは単に貼着するだけであるから、取付作業は極め て簡単であり、また反射シールとして反射率の異なるものを使用したり、その貼 着位置を調整するなどすれば調光を行うことができる。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１乃至図３は本考案によ る車両用計器の照明装置の一実施例を示し、図１は本考案による照明のための構 造の要部断面、図２は平面をそれぞれ示している。

【００１１】 車両用計器の照明装置全体としては図４に示した従来装置と同様であり、その 違いは、見返し板５の裏面に設ける反射面のみである。

【００１２】 すなわち、図１、図２から分かるように、見返し板５の裏面には従来の白色塗 料層に代えて反射シール８が貼付されている。この反射シール８としては例えば リンテック社製ＦＮＳ−ＰＡ−Ｔ１が好ましく適用することができ、従来の白色 塗料に比べ光反射率の高いものもある。

【００１３】 反射シール８の貼付位置は、例えば図２に示すように照明用バルブ６からの距 離が遠く暗くなり易い見返し板５の両側裏面部分であり、照明用バルブ６と文字 板３との位置関係により、貼付位置は見返し板５の裏面上で適宜に選択すること ができる。

【００１４】 反射シール８は光の反射率の違いにより各種用意されており、調光程度により 最も適当な反射率のものを選択することができ、また図３に示すように反射率の 異なる複数の反射シール８ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄを見返し板５の裏面に同時に貼 着することもでき、従って微妙な調光が容易に行える。

【００１５】 照明用バルブ６からの光は見返し板５の裏面にて反射して文字板３上を照明す るが、反射シール８上で反射した光と、反射シール８外で反射した光との調和に より、文字板３上ではバランスの取れた照明となる。調光作業としては、単に反 射シール８を貼付するだけであり極めて簡単である。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、見返し板の裏面に反射シールで貼付する ことにより文字板上の明るさを調整することができるから、文字板や見返し板に 壁を形成するなどの必要がなく、構造が簡単であり、低コストである。

【００１７】 また、文字板や見返し板の変形による調光手段は、各メータ型番毎に個々に寸 法設計がなされ、金型等も別個に製作される必要が生じるが、本考案のように反 射シールを用いれば、多種類のメータに即座に対応でき、生産上のトータルコス トメリットは極めて大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案による車両用計器の照明装置の一
実施例を示す要部断面図である。

【図２】図２は図１の照明装置の平面図である。

【図３】図３は図２における反射シールを複数貼付した
例を示す平面図である。

【図４】図４は本考案が適用される車両用計器の一例を
示す概略構造図である。

【図５】図５は従来の車両用計器の照明構造を示す要部
断面図である。

【図６】図６は従来の調光構造を示す斜視図である。

【図７】図７は他の従来の調光構造を示す斜視図であ
る。

【図８】図８は更に他の従来の調光構造を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

３ 文字板 ５ 見返し板 ６ 照明用バルブ ８ 反射シール

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 照明用バルブの光を文字板の前方に配置
   した見返し板の裏面にて反射させ、この反射光で文字板
   を照明する車両用計器の照明装置において、 前記見返し板の裏面には、反射シールを貼着し、該反射
   シールの反射率の選択により文字板上の明るさを調整す
   るようにした車両用計器の照明装置。