JPH05202164A - 高密度表層付ウレタンフォーム成形品の製造方法 - Google Patents

高密度表層付ウレタンフォーム成形品の製造方法

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JPH05202164A
JPH05202164A JP4154182A JP15418292A JPH05202164A JP H05202164 A JPH05202164 A JP H05202164A JP 4154182 A JP4154182 A JP 4154182A JP 15418292 A JP15418292 A JP 15418292A JP H05202164 A JPH05202164 A JP H05202164A
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JP
Japan
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surface layer
group
agent
density
urethane foam
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Application number
JP4154182A
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English (en)
Inventor
Hiroichi Omura
博一 大村
Hitoo Yoshimura
仁雄 吉村
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TS Tech Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seat Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 イソシアネート類と化学的に反応した際に発
熱を伴い、かつ架橋剤或いは鎖延長剤としては働かない
物質(「発熱剤」)である(1)モノアルコール類
(2)酸アミド類(3)モノアミン類(4)芳香族アミ
ン類又は(1)(2)(3)(4)の任意の組合せから
なる発熱剤を、触媒下により、0.2〜10重量部好ま
しくは0.5〜5重量部前記樹脂液に配合することによ
り樹脂液の発熱量を増加させ(反応系全体の温度を上昇
させ)ポリマー化の促進と発熱剤の急速な反応により樹
脂液粘度を急速に上昇させる。 【効果】 フッ素、塩素を含むハロゲン化された炭化水
素系の発泡剤の使用量を大幅に削減或いは使用しなくて
も製造でき、触媒と発泡剤としてイソシアネート類と化
学的に反応した際にガス発生を伴う物質を用いる技術に
おいて、100%水を発泡剤とし、水及び架橋剤の配合
量を減少させても必要充分な高密度表層を有するウレタ
ンフォーム成形品が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウレタンフォーム成形
品の製造方法に係り、さらに詳しくは自動車、船舶など
の内装部品や家具などの構成部品として使用されるウレ
タンフォーム成形品であって、特に表面層に高密度表層
を有するウレタンフォーム成形品(所謂インテグラルス
キン付フォーム成形品)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から高密度表層を有するウレタンフ
ォームの成形品は、低沸点のクロロフルオロカーボン、
例えばCFC−11やCFC−113を発泡剤として用
い、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)オクタンや
ジブチルチンジラウレートなどを触媒として製造されて
きた(例えば特公昭55−21045号公報や特公昭5
5−27098号公報)。
【0003】即ち、高密度表層を有するウレタンフォー
ム成形品の製造について、詳しく述べると、ウレタンフ
ォームの発泡に伴う反応熱が、金型に熱移動する事によ
って発泡樹脂体内に温度差を生じさせ、金型に接触する
部分である高密度表層及び金型表面に非接触の中間層を
フォーム化するために、既にウレタンフォーム原液中に
混合され均一に相溶している低沸点溶剤(発泡剤)であ
るCFC−11やCFC−113の気化率の差異と、ま
た更に反応が進み、泡沫が型内に充填され型内の発泡圧
力が上昇した時点(オーバーパック状態である過剰充填
状態で通常オーバーパック率4〜7、但しオーバーパッ
ク率はモールド品密度/フリー発泡品密度で便宜上表わ
す)で、既に一旦ガス化し泡沫として捕捉されているガ
スが、金型に接触している表面層においては再び凝縮さ
れ反応中の樹脂層に吸収(即ち再相溶)され、金型内面
に接触する表層部分の高密度層を一層厚く形成する。
【0004】この状態で樹脂液を急速にゲル化(即ち、
樹脂液の重合反応の進行による高分子量化、つまりポリ
マー化によって粘度が急速に上昇しやがて流動性を無く
し固化した状態、以下単に「ゲル化」と記す)させて、
高密度表層と、中心部分の相対的に低密度な発泡層とを
固定させて、1回の注入発泡操作で、同一原液によるフ
ォーム芯部(コアー部分)と高密度表層を同時に形成す
るものである。このように、従来から高密度表層を有す
るウレタンフォーム成形品を製造する場合にはCFC−
11やCFC−113などを使用してきた。
【0005】しかし、今日、フッ素、塩素を含むハロゲ
ン化された炭化水素系の発泡剤であるCFC−11やC
FC−113或いはHCFC−123やHCFC−14
1b等は,成層圏のオゾン層を破壊し、オゾン層に吸収
されて来た有害な紫外線が地表により多く到達すること
となり、これによって遺伝子や細胞に突然変異、不活性
化、損傷などをきたし、皮膚癌の増加及び生態系の変化
並びに大気温度の上昇による温室効果などへ、重大な影
響が懸念される事態となっている。この為発泡剤として
CFC−11やCFC−113或いはHCFC−123
やHCFC−141bの使用を削減したり、或いは使用
しないで、高密度表層を有するウレタンフォーム成形品
の製造技術が望まれている。
【0006】例えば、考えられる技術としては、 他の低沸点溶剤を用いる製造技術、 インモールドコート法による塗膜厚肉化による高密度
表層によって代替する技術、などが量産を前提として研
究されている。
【0007】上記いずれの技術も、製造面からは、得ら
れた製品フォーム中のガスを排出し、空気や窒素ガスな
どに置換する為に、加熱処理や減圧処理をしたり、又は
毒性或いは発錆があったり、更に設備改造に多大の費用
を要するという問題があった。他方製品面からは、得ら
れる高密度表層が十分に形成されていないなど難点があ
ったりして十分な解決技術となっていない。
【0008】本発明者らは、上記課題について、発泡剤
としてCFC−11及びCFC−113などの低沸点溶
剤の使用を大幅に削減し、或いは使用しなくても、高密
度表層を有するウレタンフォーム成形品を製造する方法
を開発すべく鋭意研究した結果、或る種の触媒と発泡剤
として、イソシアネート類と化学的に反応した際にガス
発生を伴う物質を用いることにより、化学的な反応熱に
より物理的にガス発生を伴うCFC−11及びCFC−
113等の低沸点溶剤を大幅に削減し、或いは使用しな
いウレタンフォーム成形品の製造方法を発明し、既に出
願している(特願平1−167004号、特願平1−1
67005号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、高密表層付半硬質ウレタンフォーム成形品としてス
テアリングホイール用グリップの製造においては、芳香
族ポリイソシアネート類と、ポリオール類と、触媒と、
架橋剤或は鎖延長剤として使用される低分子ポリオール
類と、顔料及び整泡剤等の助剤を含む樹脂液を用いて、
従来の発泡剤としてフロン等の低沸点溶剤を使用する配
合では、当該樹脂液の平均水酸基価は130〜250
mg-KOH/gで、通常最も一般的な平均水酸基価としては
140〜190mg-KOH/gの範囲で使用されるのが一般
的であった。前記発泡剤として全量を水又は吸水性樹脂
(配合系に添加され吸水された樹脂の状態にある水、以
下単に「吸水性樹脂」と記す)を使用し、他配合剤の配
合量を変更せず、同等のガス発生量となる様に水量を決
定した場合(勿論発生ガスに対する若干のガス捕捉率差
は調整したとしても)前記樹脂液の平均水酸基価は25
0〜300mg-KOH/gとなり、得られた成形品はフォー
ム硬度が上昇し、またこれらに伴う製品硬度の上昇と反
撥性の低下、或いは伸び率の低下など、成形品の物性及
び商品性が損われるなどの不具合があった。
【0010】上記物性低下を改善するために、前記架橋
剤或いは鎖延長剤として使用される低分子量ポリオール
配合量を減少させると、直ちに反応時の発熱量の低下を
きたし、高密度表層の形成が緩慢となってしまう。また
前記発泡剤として使用される水又は「吸水性樹脂」の配
合量を減少させたり、或いは前記両者の併用をした場
合、具体的には当該樹脂液の平均水酸基価を最も好まし
い140〜190mg-KOH/g程度に調整した場合には、
前記樹脂液の発泡倍率の低下、及び反応による発熱量の
低下による高密度表層の形成が極めて不利となり、表層
と中間層とで顕著な反応差異を得られないなどの問題点
が発生してしまう。殊にステアリングホイール用グリッ
プを例にとると、ステアリンググリップ径と芯金径の差
の少ないもの(例えば差が3〜7mm)にあっては極め
て不利となり、表層と中間層の密度差別化が極めて難か
しくなってしまう。
【0011】また従来のフロン等の低沸点溶剤による物
理的発泡と異なり、金型内の発泡圧力の上昇で、一旦ガ
ス化した低沸点溶剤の再凝縮は期待出来ず、水を発泡剤
として用いる化学的発泡に於いては、樹脂液の発泡に伴
うオーバーパック(過充填)状態にして、急激なポリマ
ー化に伴うゲル化によって高密度表層を形成させるた
め、金型のシール性(気密性)の悪さ等の影響を受け易
く、高密度表層の形成に悪影響を及ぼすことがある。
【0012】即ち金型のベントホールやパーティング面
の精度が悪いと、それらの個所から溢出する樹脂液の溢
流量(流出;バリ、ダンゴ等)が増大し、本来高密度表
層の内側となる発泡した中間フォーム層がバリ部まで広
がり、バリ等の処理をしたとき表面に現われてしまい、
成形品の商品性を著しく低下させてしまう。
【0013】また金型の温度が上昇したときに、前記樹
脂液の反応による発熱のみでは金型温度に対して充分な
温度差(即ち表面層と中間層における充分な発泡反応
差)を得られず、高密度表層の形成に影響を及ぼし、充
分な高密度表層が得られなくなる。
【0014】本発明者らは上述したように、触媒と発泡
剤としてイソシアネート類と化学的に反応した際にガス
発生を伴う物質を用いる技術や、この技術の1つである
100%水を発泡剤とする場合の問題点を克服すべく、
鋭意研究を重ねた結果、成形品に対する上記問題点を解
決し、量産化に適した新規な製造方法を発明するに至っ
たものである。
【0015】即ち、前記したイソシアネート類と、ポリ
オール類と、触媒と、発泡剤と架橋剤或いは鎖延長剤と
に使用される低分子量ポリオール類と、顔料及び整泡剤
と、助剤とを含む樹脂液を、ワンショットで金型に注入
して表面に高密度層を形成させるウレタンフォーム成形
品を製造する方法に於いて、発泡剤全量を低沸点溶剤の
ガス発生量に相当するガス発生量を得る水の量とした場
合の成形品物性及び商品性の低下、殊に伸び率の低下及
び硬度の上昇、さらにこれに伴う製品硬度の上昇や反撥
性の低下などを改善する為になされたものである。
【0016】これをさらに具体的に述べれば、従来高密
度表層付半硬質ウレタンフォーム成形品、殊にステアリ
ングホイール用グリップを製造するには、発泡剤として
フロン等の低沸点溶剤を使用し、配合された当該樹脂液
の平均水酸基価は130〜250mg-KOH/gで、通常最
も一般的な平均水酸基価としては140〜190mg-K OH
/gの範囲で使用されていた。また樹脂液の配合例を挙
げればポリオールとしてスミフェン3063(住友バイ
エルウレタン(株)製)90重量部、架橋剤として1.
4ブタンジオール(試薬一級)7〜10重量部或いはエ
チレングリコール(試薬一級)6〜8重量部、発泡剤と
してCFC−11(ダイキン工業(株)製 DF−1
1)12〜15重量部、触媒としてDabco33LV
(日本乳化剤工業(株)製)0.8〜1.0重量部及び
U−100(日東化成工業(株)製)0.02〜0.0
6重量部、これに所望の顔料と必要により整泡剤を配合
し、芳香族ポリイソシアネートと化学当量比で1.00
〜1.05とイソシアネート分が若干過剰と成る様にし
て発泡し成形品を製造した来た。しかるに発泡剤として
CFC−11を全量水に切替えガス発生量を略同水準に
する為には、水の量は1.7〜2.0重量部程度必要と
なるが、これにより得られる成形品には前記の物性低下
や商品性の低下が問題となる。これを解決する為、前記
架橋剤或いは鎖延長剤として使用される低分子ポリオー
ルの配合量を減少させたり或いは発泡剤として使用され
る水又は「吸水性樹脂」の配合量を減少させたり、また
は前記二者を同時に減少させたりする必要があるが、こ
れらの配合内容を変更することにより新たな問題が発生
する。即ち前記樹脂液の発泡倍率の低下や反応に伴う発
熱量の低下による高密度表層の形成が緩慢となり不鮮明
化したり、またキュアー時間が遅延したりさらにポリマ
ー化反応の速度低下に伴うベントホールやパーティング
面からの溢流量が増大したりなどの不具合が発生する。
【0017】本発明の目的は、表面層に高密度表層を有
するウレタンフォーム成形品を製造する方法において、
フッ素、塩素を含むハロゲン化された炭化水素系の発泡
剤の使用を大幅に削減し或いは使用しなくても製造する
ことのできる製造方法であって、成形品の商品性及び物
性低下(殊に伸び率の低下及び硬度の著しい上昇)に伴
う不都合等を解決し、量産化に適したウレタンフォーム
成形品の製造方法を提供することにある。
【0018】即ち、本発明者らは、前記した課題を解決
するため鋭意検討を重ねた結果、前記イソシアネート類
と化学的に反応した際に発熱を伴い、かつ架橋剤或いは
鎖延長剤としては働かない物質(以下単に「発熱剤」と
記す)である(a)モノアルコール類(b)酸アミド類
(c)モノアミン類(d)芳香族アミン類又は(a)
(b)(c)(d)類の任意の組合せからなる発熱剤を
0.2〜10重量部好ましくは0.5〜5重量部前記樹
脂液に配合することにより当該樹脂液の発熱量を増加さ
せ(反応系全体の温度を上昇させ)ポリマー化の促進と
当該発熱剤の急速な反応により樹脂液粘度を急速に上昇
させることにより、前記の課題が解消することを見い出
し、本発明をするに至ったものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る製造方法
は、樹脂液として、芳香族ポリイソシアネート類と、ポ
リオール類と、触媒類と、架橋剤或は鎖延長剤として使
用される低分子ポリオール類と、発泡剤と、顔料及び整
泡剤と、助剤として使用される「発熱剤」とを、ワンシ
ョトで金型に注入して表面に高密度層を形成させる製造
方法であって、前記触媒類として、(1)モルホリン系
化合物、(2)ピペラジン系化合物、(3)イミダゾー
ル系化合物、(4)トリアジン系化合物、(5)アミジ
ン系化合物あるいはアミジン系化合物の有機酸塩から選
ばれた少なくとも1つを用いて、又は前記各(1),
(2),(3),(4),(5)群の任意の組み合わせ
からなる触媒類を用いて、イソシアネート類と前記発泡
剤との化学的反応差異に伴うガス発生差、即ちガス化反
応差異に基づき、表面に高密度表層を形成させるウレタ
ンフォーム成形品の製造方法である。そして、前記発熱
剤中(a)モノアルコール類としては、1分子中に水酸
基1個を含む化合物である1価アルコール(monohydric
alcohol)中の第1アルコール群(primary alcoho
l)、第2アルコール群(secondary alcohol)、第3ア
ルコール群(tertiary alcohol)であり、より具体的に
はメチルアルコール(メタノール)、エチルアルコール
(エタノール)、n−プロピルアルコール(1−プロパ
ノール)、イソプロピルアルコール(2−プロパノー
ル)、n−ブチルアルコール(1−ブタノール)、se
c−ブチルアルコール(2−ブタノール)、イソブチル
アルコール(2−メチル−1−プロパノール,イソブタ
ノール)、tert−ブチルアルコール(2−メチル−
2−プロパノール,tert−ブタノール)、n−ペン
チルアルコール(n−アミルアルコール,1−ペンタノ
ール)、2−メチル−1−ブタノール(活性アミルアル
コール)、イソアミルアルコール(3−メチル−1−ブ
タノール)、sec−アミルアルコール(2−ペンタノ
ール)、sec−n−アミルアルコール(1−エチル−
1−プロパノール,3−ペンタノール)、tert−ア
ミルアルコール(2−メチル−2−ブタノール,ter
t−ペンタノール)、イソペンチルアルコール(3−メ
チル−1−ブタノール,イソアミルアルコール)、se
c−イソアミルアルコール(3−メチル−2−ブタノー
ル)、ネオアミルアルコール(2,2−ジメチル−1−
プロパノール,ネオペンチルアルコール)、n−ヘキシ
ルアルコール(1−ヘキサノール)、2−メチル−1−
ペンタノール、メチルアミルアルコール(4−メチル−
2−ペンタノール)、2−エチルブチルアルコール(2
−エチル−1−ブチルアルコール)、などから選ばれた
少なくとも1つ、
【0020】(b)酸アミド類としては、カルボキシル
基の水酸基がアミノ基NH2で置換されたカルボン酸誘
導体にあって、第1アミド(primary amide R・CO
NH2)群、及び第2アミド(secondary amide (R・
CO)2NH)群であり、より具体的にはホルムアミド
(メタンアミド)、アセトアミド(エタンアミド)、N
−メチルアセトアミド、などから選ばれた少なくとも1
つ、
【0021】(c)モノアミン類としては、構造的にア
ンモニアの水素原子1個或いは2個を炭化水素基で置換
した化合物にあって、第1アミン(primary amine −
NH2(amino group))群、及び第2アミン(seconda
ry amine >NH(imino group))群であり、より具
体的にはモノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチ
ルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルアミン、イソ
プロピルアミン(モノイソプロピルアミン,2−アミノ
プロパン)、ジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン
(1−アミノブタン)、イソブチルアミン(1−アミノ
−2−メチルプロパン,2−メチルプロピルアミン)、
sec−ブチルアミン(2−アミノブタン)、tert
−ブチルアミン、n−ジブチルアミン、ジイソブチルア
ミン、ペンチルアミン(n−アミルアミン,1−アミノ
ペンタン)、ジペンチルアミン(ジ−n−アミルアミ
ン)、sec−アミルアミン(2−アミノペンタン,1
−メチルブチルアミン)、sec−ヘキシルアミン(2
−アミノヘキサン,1−メチルペンチルアミン)、2−
エチルブチルアミン(3−アミノメチルペンタン)、ピ
ロールなどから選ばれた少なくとも1つ、
【0022】(d)芳香族アミン類としては、アミノ基
がベンゼン環に直接結合しているもの、及び側鎖に結合
しているアリールアミン(aryl amine)と称されるもの
のうち、第1アミン(ArNH2)群及び第2アミン
(Ar2NH)群(但しアリール基をArで示す)であ
り、より具体的には、アニリン(アミノベンゼン,フェ
ニルアミン)、モノメチルアニリン(N−メチルアニリ
ン)、N−モノ−n−ブチルアニリン、N−モノアミル
アニリン(N−n−ペンチルアニリン)、p−tert
−アミルアニリン(p−アミノ−tert−アミルベン
ゼン)、o−トルイジン(2−アミノトルエン,o−メ
チルアニリン)、m−トルイジン、p−トルイジン、o
−クロロアニリン、シクロヘキシルアミン(ヘキサハイ
ドロアニリン)、ピペリジン(ヘキサハイドロピリジ
ン)、などから選ばれた少なくとも1つ、
【0023】また上記(a),(b),(c),(d)
群は、任意の組み合わせからなる混合物を用いることが
できる。
【0024】さらに前記触媒類としては、(1)モルホ
リン系化合物、(2)ピペラジン系化合物、(3)イミ
ダゾール系化合物、(4)トリアジン系化合物、(5)
アミジン系化合物あるいはアミジン系化合物の有機酸塩
から選ばれた少なくとも1つ、又は前記各(1),
(2),(3),(4),(5)群の任意の組み合わせ
からなるものを用いる。
【0025】上記(1)モルホリン系化合物としては4
(N,N−ジメチルアミノプロピル)2,6−ジメチル
モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホ
リンから選ばれた少なくとも1つ、(2)ピペラジン系
化合物としてはメチルハイドロオキシピペラジン、ビス
[2−(4メチルピペラジニル)エチル]エーテル、1
−メチル−4’−(ジメチルアミノエチル)ピペラジン
から選ばれた少なくとも1つ、(3)イミダゾール系化
合物としてはイミダゾール系エーテル化合物即ち1,
1’−(オキシジエチレン)ビス(2−メチル−イミダ
ゾール)、1,1’−(オキシジエチレン)ビス(イミ
ダゾール)及び又は、1−位置換イミダゾール系化合物
即ち1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾー
ル、1−プロピルイミダゾール、1−ブチルイミダゾー
ル、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−
メチルイミダゾール、及び又はその他のイミダゾール系
化合物としては2−メチルイミダゾール、2−エチル−
4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾールから
選ばれた少なくとも1つ、(4)トリアジン系化合物は
N,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘ
キサハイドロ−S−トリアジン、N,N’,N”−トリ
ス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサハイドロ−S−ト
リアジンの有機酸塩、N,N’,N”−トリス(ジメチ
ルアミノプロピル)ヘキサハイドロ−S−トリアジン及
びN,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)
ヘキサハイドロ−S−トリアジンの有機酸塩との混合物
から選ばれた少なくとも1つ、(5)アミジン系化合物
は1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7或いは1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7の有機酸塩から選ばれた少なくとも1つ、さら
に触媒は、上記各(1),(2),(3),(4),
(5)群の任意の組み合わせからなる混合物とすること
もできる。
【0026】上記触媒類について、さらに述べると、モ
ルホリン系化合物としては、4(N,N−ジメチルアミ
ノプロピル)2,6−ジメチルモルホリン、N−メチル
モルホリン、N−エチルモルホリン等が挙げられ、これ
らのものは市販のものが使用できる。例えば、U−CA
T 2044(サンアプロ(株)製)、カオーライザー
No.21及びNo.22(花王(株)製)等が挙げら
れる。これらのモルホリン系化合物は単独或いはトリア
ジン系やイミダゾール系やアミジン系などの触媒と混合
して用いることができる。
【0027】ピペラジン系化合物としては、メチルハイ
ドロオキシピペラジン、ビス[2−(4メチルピペラジ
ニル)エチル]エーテル、1−メチル−4’−(ジメチ
ルアミノエチル)ピペラジンが挙げられ、市販のものが
使用できる。例えばToyoCAT−HP、ToyoC
AT−HPW、ToyoCAT−NP(東ソー(株)
製)、U−CAT 2050(サンアプロ(株)製)、
カオーライザーNo.8(花王(株)製)等が挙げられ
る。これらのピペラジン系化合物は、単独或いはトリア
ジン系やイミダゾール系やアミジン系などの触媒と混合
して用いることができる。
【0028】本発明において用いる上記触媒類のうち、
イミダゾール系触媒であるイミダゾールエーテル化合物
は、特願昭63−158919明細書で記載されている
1,1’−(オキシジエチレン)ビス(2−メチル−イ
ミダゾール)、1,1’−(オキシジエチレン)ビス
(イミダゾール)等が挙げられる。更にイミダゾール系
触媒として、1−位置換イミダゾール系化合物は、1−
メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−プ
ロピルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、
1−エチル−2−メチルイミダゾール、1−プロピル−
2−メチルイミダゾール、1−(2−アミノエチル)−
2−メチルイミダゾール、その他のイミダゾール化合物
としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−
メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール等が挙げ
られる。これらのイミダゾール化合物の中でも好ましい
ものとしては、1,2−ジメチルイミダゾール、1,
1’−(オキシジエチレン)ビス(2−メチル−イミダ
ゾール)、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−
エチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等であ
り、1,1’−(オキシジエチレン)ビス(2−メチル
−イミダゾール)を除けば市販のものが使用できる。例
えばU−CAT 2026、U−CAT 2030(サ
ンアプロ(株)製)、キュアゾール2MZ、キュアゾー
ル2E4MZ、キュアゾール2EZ(四国化成工業
(株)製)等が挙げられる。これらのイミダゾール化合
物は、単独又は2種以上混合して或いはトリアジン系や
アミジン系化合物の有機酸塩やモルホリン系やピペラジ
ン等の触媒と混合して用いることができる。
【0029】上記トリアジン系化合物としては、N,
N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサ
ハイドロ−S−トリアジン、N,N’,N”−トリス
(ジメチルアミノプロピル)ヘキサハイドロ−S−トリ
アジンの有機酸金属塩、N,N’,N”−トリス(ジメ
チルアミノプロピル)ヘキサハイドロ−S−トリアジ
ン、及びN,N’,N”−トリス(ジメチルアミノプロ
ピル)ヘキサハイドロ−S−トリアジンの有機酸金属塩
との混合物から選ばれた少なくとも1つを用いると良
い。これらのトリアジン系触媒としては、市販のものが
使用できる。例えば、PolyCAT 41,Poly
CAT 42(エアー・プロダクツ社製、サンアプロ
(株)販売)などが挙げられる。
【0030】また上記触媒類のうちアミジン系化合物と
しての、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7及びその有機酸塩は、市販の物が使用できる。
例えば、サンアプロ(株)製のDBU,U−CAT S
A1,U−CAT SA102,U−CAT SA10
6,U−CAT SA109,U−CAT SA50
6,U−CAT SA603が挙げられる。
【0031】また1−位置換イミダゾール化合物と1,
8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7或い
はその有機酸塩の比率は、通常1:0.5〜1:1.5
であり、好ましくは1:0.7〜1:1.2である。
【0032】本発明における上記触媒類の使用量は、半
硬質ウレタンフォームの製造において、ポリオール成分
100重量部に対して、通常0.3〜3.5重量部、好
ましくは0.6〜1.8重量部である。
【0033】また、本発明における上記触媒類は、従来
公知の触媒と併用する事ができる。公知の触媒類とし
て、(1)アミン系触媒としては、1,4−ジアザビシ
クロ(2,2,2)オクタン、N,N,N’,N’−テ
トラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N−トリ
ス(ジメチルアミノプロピル)アミン、N−メチル−
N,N−ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン、N−
メチルジシクロヘキシルアミン、(2)スズ系触媒とし
ては、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクテー
ト、などが挙げられる。
【0034】従来公知の触媒類を併用する場合、本発明
に使用される触媒類と従来公知の触媒との使用比率は、
通常アミン系触媒にあっては、1:0.1〜1:1.
5、好ましくは1:0.3〜1:0.7であり、スズ系
触媒にあっては、通常、1:0.01〜1:0.1、好
ましくは、1:0.01〜1:0.05である。
【0035】請求項2の発明は上記「発熱剤」を使用
し、併せ使用する金型の温度の設定を従来のCFC−1
1などの低沸点溶剤を使用する製造方法における45〜
60℃から、低目の15〜55℃好ましくは20〜45
℃に設定し、均一に攪拌された前記樹脂液を金型に注入
する。この際、発熱剤が配合された樹脂液は15〜40
℃好ましくは25℃±10℃に調整すればよい。また金
型に注入された樹脂液は金型内面に接触する表層におい
て樹脂液の発泡が遅延される。そして金型内面に非接触
である中間層においては、発熱対応による蓄熱により発
泡が促進され、これに伴う金型内の発泡圧力の急激な上
昇によるいわゆる高いオーバパック状態(過充填の状
態)となり、発泡が遅延する。このように金型内面に接
触すると表層部分の発泡を更に抑制した状態で、急激な
ゲル化をさせ高密度表層を形成することが出来る。
【0036】請求項3、4の発泡剤、即ちイソシアネー
ト類と反応した際にガラス発生を併う物質としては簡単
にどこでも入手でき、価格も無視し得る水を使用するの
が好ましい。水は、単独或いは吸水性樹脂であるいわゆ
るイソプレン、無水マレイン酸共重合体、例えば(株)
クラレ製KIゲル201K−2やアクリル酸ビニルアル
コール共重合体例えば住友化学工業(株)製SP−52
0、アクリル酸ソーダ共重合体例えば住友化学工業
(株)製NP−1010原体粉末などの、微粉末をポリ
オール成分に対して有効成分として0.5〜10重量
部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲で添加し、これ
らの樹脂へ吸水、吸着により水分を膨潤保持させれば、
イソシアネートとの反応に於いて、遅延効果が生じ高密
度表層を有するウレタンフォーム成形品の成形が容易と
なる。
【0037】本発明に用いられるポリオール類として
は、公知のものが全て使用できる。即ち、例えばアルキ
レンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイドなど)を低分子ポリオール(例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタ
エリストール、ソルビトール、庶糖など)及びポリアミ
ン(例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ピペラジン、
N−アミノアルキルピペラジン、N,N−ジメチルアミ
ノアルキルアミン、シクロヘキシレンジアミンなど)に
付加した構造を有するポリエーテルポリオール、ポリエ
ーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体(例えばア
クリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチル、ブタ
ジエンなど)を反応させたポリマーポリオール(例えば
米国特許第3,383,351号明細書で開示されてい
るようなもの)、ポリカルボン(例えばコハク酸、マレ
イン酸、セバシン酸、アジピン酸、フマル酸、フタル
酸、ダイマー酸など)と上記の低分子ポリオールとの反
応によるポリエステルポリオール等が挙げられる。
【0038】これらのポリオール類の中で、高密度表層
を有する半硬質ウレタンフォームの成形品を成形するた
めに好ましいのは、2〜3官能のプロピレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノ
ールアミン、N−アミノアルキルピペラジンなどのポリ
プロピレンオキサイド付加のポリプロピレンポリオール
の末端に、エチレンオキサイドを付加したポリエーテル
ポリオールや、アクリロニトリル或いはビニルベンゼン
とのポリマーポリオールである。
【0039】これらのポリオールは、単独又は2種以上
を混合して用いることができる。そして一般には、ポリ
オール類の成分100重量部に対して、イソシアネート
類を25〜60重量部、架橋剤を2〜20重量部、発泡
剤を0.3〜3.0重量部、触媒を0.3〜3.5重量
部、前記助剤を0.5〜10重量部用いることができ
る。
【0040】本発明におけるイソシアネート類として
は、公知のもの全てが使用できる。即ち、例えば芳香族
ポリイソシアネート(例えばトリレンジイソトアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート等)、脂肪族ポ
リイソシアネート(例えばヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート等)、これらの変性
品(例えば部分カルボジイミドまたはヌレート変性な
ど)およびこれらと多官能活性水素化合物との反応によ
る遊離イソシアネート含有プレポリマーなどが挙げられ
る。これらのイソシアネート類は、単独または2種以上
混合して用いることができる。
【0041】本発明における架橋剤としては、公知のも
のが全て使用できる。 即ち、例えば、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミンなどのアミン系低分子ポリ
オール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン
等の低分子ポリオールが挙げられる。 また2.0〜
3.0平均官能性で、300〜1900ヒドロキシル
価、K−OH 2.0mg/g以下の酸価を有する低分
子量ポリエステルポリオールが挙げられる。 またエチ
レンオキサイド/プロピレンオキサイドの付加重量割合
が70/30以上の重量比率となるようにして得られた
300〜1900mgK-OH/gのヒドロキシル価を有する低
分子量ポリエーテルポリオールが挙げられる。 これら
の低分子ポリオールは、単独または2種以上を混合して
用いることができる。
【0042】本発明における架橋剤の使用量は、架橋剤
の種類により異なるが、高密度表層を有する半硬質ウレ
タンフォーム成形品の場合、通常のポリオール100重
量部に対して2〜20重量部、好ましくは3〜10重量
部とする事によって製造することができる。
【0043】またポリオールに必要により加えられるも
のとしては公知の有機シリコーン整泡剤、着色剤などが
ある。
【0044】なお高密度表層を有するウレタン成形品の
製造方法としては従来公知の方法、例えば金型の上型を
開けた状態で混合されたウレタン樹脂液を金型内へ注入
した後、直ちに蓋閉めするいわゆるオープン・モールド
法や金型が予め蓋閉めされた状態でフイルムゲートや注
入孔を利用して混合されたウレタン樹脂液を金型内に注
入するクローズド・モールド法、いわゆる反応射出成形
法などの製造方法で製造することができる。
【0045】
【発明の効果】上述のように、表面層に高密度表層を有
するウレタンフォーム成形品が、CFC−11やCFC
−113或いはHCFC−123やHCFC−141b
等のフッ素、塩素を含むハロゲン化された炭化水素系の
発泡剤の使用量を大幅に削減或いは使用しなくても製造
することができ、触媒と発泡剤としてイソシアネート類
と化学的に反応した際にガス発生を伴う物質を用いる技
術において、さらにこの技術の一つである100%水を
発泡剤とし、併せ架橋剤を配合した系において生じるフ
ォームの硬度上昇に伴う製品硬度の上昇と、反撥性の低
下等の物性の低下を改善するために、前記発熱剤を配合
することによって、水及び架橋剤の配合量を減少させて
も必要充分な高密度表層を有するウレタンフォーム成形
品が製造でき、さらに樹脂液の流動性の制御や金型温度
が上昇しても安定して高密度表層が得られる量産化に適
した新規な製造方法を提供することができた。
【0046】特に、本発明によれば、硬さや摩耗性を考
慮して、発泡剤である水及び架橋剤の配合量を調整で
き、所定の厚さの高密度表層を得られるものである。
【0047】以下本発明をより理解するために、比較例
と共に、具体的実施例を用いて説明する。 [実施例1]ポリオールとして3官能性ポリエーテルポ
リオール(住友バイエルウレタン(株)製 スミフェン
3063;OHV=28mg-KOH/g)と、架橋剤として
1,4−ブタンジオール(試薬1級)、発泡剤として蒸
留水、及び触媒としてU−CAT 2030、U−CA
T 2044及びU−CAT SA1、「発熱剤」とし
てノルマルブチルアミン(試薬1級)、ジノルマルブチ
ルアミン(試薬1級)、ノルマルアミルアミン(試薬特
級)、ジノルマルアミルアミン(試薬1級)及びエチル
アルコール(試薬1級)を表1,表2の通り配合して、
20℃に温調した混合液を作成した。これらにイソシア
ネート類として20℃に温調したクルードMDI(三菱
化成ダウ(株)製 PAPI−135)を加え、速やか
にホモミキサーで6秒間攪拌し、均質な混合状態を得
た。
【0048】この樹脂液の温度をアルコール温度計で測
定し、樹脂液の反応の進行に伴う温度上昇の経時変化を
測定した。測定結果を表1,表2に示す。この測定結果
より、ノルマルブチルアミン及びノルマルアミルアミン
は少量の添加で有効な発熱効果を示すことが確認でき
る。また、樹脂液のポリマー化に基づくゲル化を促進す
るためにU−CAT SA1を添加したが、顕著な発熱
効果を示すには至らなかった。
【0049】[比較例1]比較例としては、実施例1で
用いた「発熱剤」の添加を行わずに、他は実施例1と同
様に操作を行って、樹脂液の反応の進行に伴う温度上昇
の経時変化を測定し、実施例1のブランクとした。測定
結果を表2に示す。測定結果より、架橋剤の添加量の増
減及び「発熱剤」添加の有無が、樹脂液の発熱に大きな
影響を与えることが確認できた。
【0050】[実施例2]ポリオールとして3官能性ポ
リエーテルポリオール(住友バイエルウレタン(株)製
スミフェン3063;OHV=28mg-KOH/g)と、
架橋剤として1,4−ブタンジオール(試薬1級)、発
泡剤として蒸留水、及び触媒としてU−CAT 203
0、U−CAT 2044及びU−CAT SA1、
「発熱剤」として少量の添加で有効な発熱効果を示すノ
ルマルブチルアミン(試薬1級)を表3の通り配合し
て、20℃に温調した混合液を作成した。これらにイソ
シアネート類として20℃に温調したクルードMDI
(三菱化成ダウ(株)製PAPI−135)を加え、速
やかにホモミキサーで6秒間攪拌し、均質な混合状態を
得て、予め25℃に温調された板厚20mmの上蓋を備
えたクランプ付きアルミ製テストピース用定尺金型(注
入有効サイズ:厚さ10mm×幅160mm×長さ15
0mm 以下「TP型」と記す)に直ちに注入し、上蓋
を閉じクランプで押圧し、発泡圧に耐え得る状態とし
た。その後5分間放置し、上蓋を開け成形品を取り出
し、厚さ方向に切断して断面を確認したところ、それぞ
れ表面層として高密度層が良好な状態で形成された、均
質微細なセル構造を有する半硬質ウレタンフォーム成形
品であった。このようにして得られた、表面層に高密度
層を有するウレタンフォーム成形品の特性は、表3,表
4に示す。
【0051】またステアリングホイール用グリップの製
造に使用される生産用金型(以下「実型」と記す)で、
表3に示す配合のウレタン樹脂液を通常使用される機械
攪拌式小型低圧発泡機を使用して、機械的に型締めされ
た前述の金型(注入口として5mmの小孔を設けた)に
注入し、5分間放置後成形品を取り出し、ベントホール
及びパーティング面からの溢流ウレタン樹脂液によるバ
リ及びダンゴ状態のウレタンフォーム重量と、これらを
取り除いた成形製品仕上がり重量は表3,表4の通りで
あった。
【0052】[比較例2]比較例としては、実施例2で
用いた「発熱剤」の添加を行わずに、他は実施例2と同
様の操作を行って「TP型」及び「実型」を使用して成
形製品を作成した。これらの成形品を厚さ方向に切断し
て断面を確認したところ、それぞれ表面層として高密度
層が良好な状態で形成された、均質微細なセル構造を有
する半硬質ウレタンフォーム成形品であったが、高密度
表層と中間フォーム層の密度差が実施例2のそれと比較
して大きくならず、全体的に不鮮明な状態の成形品であ
った。また、成形品の作成時のバリは、「発熱剤」を添
加したものに比べて多く出る傾向が見られた。得られた
表面層に高密度層を有するウレタンフォーム成形品の特
性は、表5,表6に示す。
【0053】[実施例3]本実施例では、実施例2
(1)の配合液を用い、注入量の調整により成形品の密
度及びオーバーパック率を変化させ、他は実施例2と同
様の操作を行って「TP型」及び「実型」を使用して成
形製品を作成した。このようにして得られた、表面層に
高密度層を有するウレタンフォーム成形品の特性を、表
7,表8に示す。
【0054】[比較例3]本比較例では、比較例2
(1)の配合液を用い、注入量の調整により成形品の密
度及びオーバーパック率を変化させ、他は比較例2と同
様の操作を行って「TP型」及び「実型」を使用した成
形製品を作成した。また、成形品の作成時のバリは、
「発熱剤」を添加したものに比べて多く出る傾向が見ら
れた。このようにして得られた、表面層に高密度層を有
するウレタンフォーム成形品の特性を、表7,表8に示
す。
【0055】[実施例4]本実施例では、実施例2
(1)の配合液を用い、発泡金型の温度を25℃,35
℃,45℃,50℃と変化させ、他は実施例2と同様の
操作を行って「TP型」を使用して成形製品を作成し
た。この成形品を厚さ方向に切断して断面を確認したと
ころ、金型温度が25℃及び35℃では、それぞれ表面
層として高密度層が極めて良好な状態で形成された、均
質微細なセル構造を有する半硬質ウレタンフォーム成形
品であり、50℃の場合でも高密度表層の確認が可能で
あった。このようにして得られた、表面層に高密度層を
有するウレタンフォーム成形品の特性を、表9に示す。
【0056】[比較例4]本比較例では、比較例2
(1)の配合液を用い、発泡金型の温度を25℃,35
℃,45℃,50℃と変化させ、他は比較例2と同様の
操作を行って「TP型」を使用して成形製品を作成し
た。この成形品を厚さ方向に切断して断面を確認したと
ころ、金型温度が25℃では、表面層として高密度層が
極めて良好な状態で形成された、均質微細なセル構造を
有する半硬質ウレタンフォーム成形品であったが、35
℃から50℃へと金型温度の上昇につれ、高密度表層の
形成も淡くなり、高密度表層と中間フォーム層の密度差
も小さくなった。このようにして、得られた表面層に高
密度層を有するウレタンフォーム成形品の特性を、表1
0に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08G 18/65 101:00) B29K 75:00 105:04 C08L 75:04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂液として、芳香族ポリイソシアネー
    ト類と、ポリオール類と、触媒類と、架橋剤或は鎖延長
    剤として使用される低分子ポリオール類と、発泡剤と、
    顔料及び整泡剤と、助剤の1つとして用いる下記発熱剤
    (a)(b)(c)(d)の1つ以上の存在下でワンシ
    ョトで金型に注入して表面に高密度層を形成させる製造
    方法であって、前記触媒類として、(1)モルホリン系
    化合物、(2)ピペラジン系化合物、(3)イミダゾー
    ル系化合物、(4)トリアジン系化合物、(5)アミジ
    ン系化合物から選ばれた少なくとも1つを用いて、又は
    前記各(1),(2),(3),(4),(5)群の任
    意の組み合わせからなる触媒を用いて、前記イソシアネ
    ート類と前記発泡剤との化学的反応差異に伴うガス発生
    差、即ちガス化反応差異に基づき、表面に高密度表層を
    形成させるウレタンフォーム成形品の製造方法; (a)モノアルコール類として、1分子中に水酸基1個
    を含む化合物である、第1アルコール群、第2アルコー
    ル群、第3アルコール群、(b)酸アミド類として、カ
    ルボキシル基の水酸基がアミノ基NH2で置換されたカ
    ルボン酸誘導体にあって、第1アミド群、第2アミド
    群、(c)モノアミン類として、構造的にアンモニアの
    水素原子1個或は2個を炭化水素で置換した化合物にあ
    って、第1アミン群、第2アミン群、(d)芳香族アミ
    ン類として、アミノ基がベゼン環に直接結合しているも
    の或は側鎖に結合しているアリールアミンと称されるも
    ののうち、第1アミン群、第2アミン群。
  2. 【請求項2】 前記金型の温度を15〜55℃の範囲、
    好ましくは20〜45℃にすると共に全樹脂液の温度を
    15〜40℃の範囲、好ましくは25℃±10℃とした
    請求項1記載の高密度表層付ポリウレタンフォーム成形
    品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記発泡剤は水である請求項1、2記載
    の高密度表層付ウレタンフォーム成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記発泡剤は吸水された樹脂の状態から
    なる請求項1、2、3記載の高密度表層付ウレタンフォ
    ーム成形品の製造方法。
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