JPH05182813A - 希土類永久磁石の製造方法 - Google Patents

希土類永久磁石の製造方法

Info

Publication number
JPH05182813A
JPH05182813A JP3357803A JP35780391A JPH05182813A JP H05182813 A JPH05182813 A JP H05182813A JP 3357803 A JP3357803 A JP 3357803A JP 35780391 A JP35780391 A JP 35780391A JP H05182813 A JPH05182813 A JP H05182813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy
rare earth
powder
represented
crystal structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3357803A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3151265B2 (ja
Inventor
Masao Yoshikawa
昌夫 吉川
Takehisa Minowa
武久 美濃輪
Masao Kusunoki
的生 楠
Masanobu Shimao
正信 島尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP35780391A priority Critical patent/JP3151265B2/ja
Publication of JPH05182813A publication Critical patent/JPH05182813A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3151265B2 publication Critical patent/JP3151265B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/047Alloys characterised by their composition
    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
    • H01F1/055Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
    • H01F1/057Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B
    • H01F1/0571Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes
    • H01F1/0575Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together
    • H01F1/0577Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes pressed, sintered or bonded together sintered

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】A合金を主としてR214B相(ここにRは、
Nd、Pr、Dyを主体とする少なくとも1種以上の希土類元
素、TはFeまたはFeおよびCoを主体とする少なくとも1
種以上の遷移金属を表す)から成る合金とし、B合金を
結晶構造がP6/mmmの空間群で表されるCeCo4 B型
の金属間化合物から主になる合金とし、 C合金を結晶構
造がRバー3mの空間群で表されるPuNi3 型の金属間化
合物から主になる合金として、A合金粉末99〜60重量%
に対してB合金粉末およびC合金粉末を合計で1〜40重
量%混合し、該混合粉末を磁場中加圧成形し、該成形体
を真空または不活性ガス雰囲気中で焼結し、さらに焼結
温度以下の低温で熱処理することを特徴とする希土類永
久磁石の製造方法。 【効果】本発明により作製した希土類永久磁石は、高価
な添加元素を有効に活用して、従来法の同一組成の希土
類磁石と比べて磁気特性が数段優れており、高保磁力、
高残留磁束密度、さらには高エネルギー積のバランスの
とれた高性能磁石を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電気、電子機器に
用いられる、磁気特性に優れた希土類永久磁石の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】希土類磁石の中でもNd-Fe-B系磁石は、
主成分であるNdが資源的に豊富でコストが安く、磁気特
性に優れているために、近年益々その利用が広がりつつ
ある。磁気特性向上のための開発研究も、Nd系磁石の発
明以来精力的に行われてきており、数多くの研究や発明
が提案されている。これらのNd系焼結磁石製造方法の中
で、各種金属粉体や組成の異なる合金粉体を混合、焼結
して高性能Nd磁石を製造する方法(以下、簡単に混合法
という)に関しても数々の発明考案が提案されている。
【0003】これまでに提案されている混合法を大きく
分けると、以下に示すような四つの種類に分類すること
ができる。第1の方法は、混合する原料合金粉体の一方
を液体急冷法によって非晶質あるいは微細結晶合金を作
製し、それに通常の希土類合金粉末を混合するか、ある
いは両方の原料合金粉体を共に液体急冷法で作製混合す
る方法[特開昭63-93841、特開昭63-115307、特開昭63-25
2403、特開昭63-278208、特開平1-108707、 特開平1-14631
0、 特開平1-146309、 特開平1-155603各号公報参照]で
ある。この液体急冷法による合金を使用する混合法につ
いては、最近50MGOeを越える磁気特性が得られたと報告
[E.Otuki,T.Otuka and T.Imai;11th.Int.Workshop onRa
re Earth Magnets,Pittsburgh,Pennsylvania,USA,Octob
er(1990),p.328 参照]されている。
【0004】第2の方法は、混合する2種類の原料合金
粉体を共に主としてR2 Fe14B化合物からなる合金と
し、含有される希土類元素の種類、含有量を変えた2種
類の合金を作製して混合焼結する方法[特開昭61-8160
3、 特開昭61-81604、 特開昭61-81605、 特開昭61-81606、
特開昭61-81607、 特開昭61-119007、特開昭61-207546、
特開昭63-245昭3、特開平1-177335各号公報参照]であ
る。この方法において、各合金中に含まれる相は従来知
られているR2 Fe14B相、希土類rich相、Nd1+XFe4
B4 相である。
【0005】第3の方法は、一方の合金を主としてR2
Fe14B化合物からなる合金粉末とし、これに各種低融点
元素、低融点合金、希土類合金、炭化物、硼化物、水素
化物、その他の粉末を混合焼結して、Nd系希土類磁石を
製造する方法 [特開昭60-230959、特開昭61-263201、特開
昭62-181402、特開昭62-182249、特開昭62-206802、特開昭
62-270746、特開昭63-6808、特開昭63-104406、特開昭63-1
14939、特開昭63-272006、特開平1-111843、 特開平1-1463
08各号公報参照] である。
【0006】第4の方法は、本発明者等が最近新しく発
明した方法で、混合する合金に特殊な金属間化合物を存
在させることを特徴とする混合法[特願平03-159765 、
特願平03-159766、特願平03-198476、特願平03-198479、特
願平03-259694 各号] である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による混合法
の製造法においては、磁石合金に真に優れた磁気特性を
実現させるのに,適切でなかったり不充分だったりする
点が数多く存在した。例えば、前述した第1の方法では
磁石合金のエネルギ−積は高いが保磁力はたかだか約9
kOe 程度で、温度上昇によって保磁力が低下するという
Nd磁石特有の欠点を考えると、実用的に不充分な磁石特
性である。また液体急冷法で製造するのは、コストがか
かり過ぎるために工業的な方法とは言えない。
【0008】第2の方法においては、二つの原料合金粉
とも共存する相は、R2 Fe14B化合物、それとNd1+XFe4
4 相である。これらの相は、通常の一種類の合金を用
いた製造法において存在する相と基本的には同じであ
り、二つの合金において存在割合が違っているだけであ
る。またNdリッチ相の融点は 750℃以下と低く、焼結温
度に至る前に液相となってしまう。このため雰囲気中の
酸素ガスによって液相が酸化されてしまい、高い磁気特
性が得られないことになる。
【0009】第3の方法において、混合する粉体に低融
点の元素あるいは合金を利用して磁気特性を向上させよ
うとする提案があるが、これは焼結中に混合した低融点
相が、R2 Fe14B化合物の粒界に存在する格子欠陥や酸
化物相などのニュークリエーションサイトを除去し、粒
界をクリーニングして保磁力を向上させるという考え方
によるものである。しかし低融点相の存在は、実際には
磁気特性の向上に対して逆に不利な条件となっている。
低融点相が例えば 600℃付近から融液となっていると、
実際の焼結温度1,100 ℃では低融点相の粘度はかなり小
さくなってしまう。その結果、磁性粒子の周囲を囲む融
液の粘度が小さくなって粒子の回転が容易に起り、配向
が乱れて磁気特性が劣化する。また第2の方法と同じ
く、低温での液相が容易に酸化されてしまい高い磁気特
性が得られない。第4の方法においては、B合金中に平
衡して存在する相の一つとして、融点の低いNdリッチ相
が存在する。この相が、低温で液相となるために他の場
合と同様に酸化の影響を受けて、磁気特性が劣化してし
まう。以上、従来技術による混合法においては、液相成
分が関与するいろいろな役割を充分に考慮し、これらが
最適な条件となるよう、液相合金成分や融点を適切に調
整してはいなかった。本発明は、従来技術による混合法
によるNd磁石の製造法の欠点を改良し、バランスのとれ
た磁気特性に優れた希土類永久磁石の製造方法を提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる課
題を解決するために従来の混合法を基本的に見直し、磁
性体構成相の種類、特性等を適切に選択し組み合わせる
ことにより充分満足できるバランスの取れた磁気特性が
得られることを見いだし、製造条件を詳細に検討して本
発明を完成させた。 本発明の要旨は、A合金を主とし
てR214B相[ここにRは、Nd、Pr、Dyを主体とする
少なくとも1種以上の希土類元素、TはFeまたはFeおよ
びCoを主体とする少なくとも1種以上の遷移金属を表
す]から成る合金とし、B合金を結晶構造がP6/mm
mの空間群で表されるCeCo4 B型の金属間化合物から主
になる合金とし、C合金を結晶構造がRバー3mの空間
群で表されるPuNi3 型の金属間化合物から主になる合金
として、A合金粉末99〜60重量%に対してB合金粉末お
よびC合金粉末を合計で1〜40重量%混合し、該混合粉
末を磁場中加圧成形し、該成形体を真空または不活性ガ
ス雰囲気中で焼結し、さらに焼結温度以下の低温で熱処
理することを特徴とし、さらに詳しくは、A合金粉末お
よびB合金粉末およびC合金粉末またはこれらを混合し
て造られる混合粉末の平均粒径が、0.2 〜30μmの範囲
内であり、B合金中に主に含まれる金属間化合物の融点
が、750 ℃以上2000℃以下であり、B合金中に主に含ま
れる結晶構造がP6/mmmの空間群で表されるCeCo4
B型の金属間化合物が、組成式RaFebCoc1 d2 e[こ
こにRはNd、Pr、Dyを主体とする少なくとも1種以上の
希土類元素、M1 は、Al、Cu、Zn、In、Si、P、S、T
i、V、Cr、Mn、Ni、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、S
n、Sb、Hf、Ta、Wの内から選ばれる1種又は2種以上
の元素、M2 は、B,C,N,Oの内から選ばれる1種
又は2種以上の元素を表し、添字a,b,c,d,e の示す範囲
が原子%で、13≦a ≦26、0≦b ≦60、0<c ≦80、0
≦d ≦40、1≦e ≦45である]で表され、C合金中に主
に含まれる結晶構造がRバー3mの空間群で表されるPu
Ni3 型の金属間化合物金属間化合物が、組成式RfFegCo
h1 i2 j[ここにR、M1 、M2 は上記に同じ、添字
f,g,h,i,j の示す範囲が原子%で、16≦f ≦34、0≦g
≦60、0<h ≦80、0≦i ≦40、0≦j ≦10である]で
表され、さらにA合金とB合金との混合粉末中に含まれ
る希土類元素の総和が10〜15原子%あることを特徴とす
る希土類永久磁石の製造方法である。
【0011】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
主にR2 Fe14B相からなる合金に、特定の結晶構造をも
つ金属間化合物を含む合金粉末を混合する希土類永久磁
石の製造方法である(以下、化合物粉末混合法とい
う)。原料となるA合金は、主としてR214B化合物
相からなり、RはYを含む La ,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,YbおよびLuから選択されるNd、P
r、Dyを主体とする少なくとも1種もしくは2種類以上
の希土類元素である。またTは、FeまたはFeおよびCoを
主体とする少なくとも1種以上の遷移金属を表し、Coの
含有量は重量%で0 〜40%である。Co添加によりA合金
のキューリー温度が上昇し、また合金の耐食性も改善さ
れる。A合金は原料金属を真空または不活性ガス、好ま
しくはAr雰囲気中で溶解し鋳造する。原料金属は純希土
類元素あるいは希土類合金、純鉄、フェロボロン、さら
にはこれらの合金等を使用するが、一般的な工業生産に
おいて不可避な微量不純物は含まれるものとする。得ら
れたインゴットは、R214B相がαFeと希土類リッチ
相との包晶反応によって形成されるため、鋳造後も凝固
偏析によってαFe相、Rリッチ相、Bリッチ相、Nd3Co
相等が残留する場合がある。本発明においてはA合金中
のR2 Fe14B相の多いほうが望ましいので、必要に応じ
て溶体化処理を行う。その条件は真空またはAr雰囲気
下、700 〜1,200 ℃の温度領域で1時間以上熱処理すれ
ば良い。
【0012】A合金粉末99〜60重量%に対して、結晶構
造がP6/mmmの空間群で表されるCeCo4 B型の金属
間化合物から主になるB合金粉末、および結晶構造がR
バー3mの空間群で表されるPuNi3 型の金属間化合物か
ら主になるC合金とを合計で1〜40重量%混合し、該混
合粉末を磁場中加圧成形し、該成形体を真空または不活
性ガス雰囲気中で焼結し、さらに焼結温度以下の低温で
熱処理する。上記の結晶構造がP6/mmmの空間群で
表されるCeCo4 B型の各種金属間化合物は、組成式RaF
ebCoc1 d2 eで書き表され、ここでRは、Nd、Pr、Dy
を主体とする少なくとも1種類以上の希土類元素、M1
は、Al、Cu、Zn、In、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、N
i、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta、W
の内から選ばれる1種又は2種以上の元素、M2 はB,
C,N,Oの内から選ばれる1種又は2種以上の元素を
表し、添字a,b,c,d,e は原子%で13≦a ≦26、0≦b ≦
60、0<c ≦80、0≦d ≦40、1≦e ≦45である。a,b,
c,d,e の範囲は、この範囲内において結晶構造がP6/
mmmの空間群で表されるCeCo4 B型の金属間化合物が
安定して存在することから決定されたものであり、この
範囲内を外れるとこれらの金属間化合物が存在しなくな
り高い磁気特性は得られない。上記の結晶構造がRバー
3mの空間群で表されるPuNi3 型の金属間化合物は組成
式RfFegCoh1 i2 jで書き表され、ここでR、M1
2 は上記に同じ、添字f,g,h,i,j の示す範囲が原子%
で、16≦f ≦34、0≦g ≦60、0<h ≦80、0≦i ≦4
0、0≦j ≦10である。添字f,g,h,i,j の範囲は、この
範囲内において結晶構造がRバー3mの空間群で表され
るPuNi3 型の金属間化合物が安定して存在することから
決定されたものであり、この範囲内を外れるとこれらの
金属間化合物が存在しなくなり高い磁気特性は得られな
い。B合金およびC合金は、原料金属を秤量して真空ま
たは不活性ガス、好ましくはAr雰囲気中で溶解し鋳造す
る。原材料金属は純希土類元素あるいは希土類合金、純
鉄、フェロボロン、各種純金属さらにはこれらの合金等
を使用するが、一般的な工業生産において不可避な微量
不純物は含まれるものとする。得られたインゴットは、
凝固偏析がある場合は必要に応じて溶体化処理を行う。
その条件は真空またはAr雰囲気下、700 〜1,500 ℃の温
度領域で1時間以上熱処理すれば良い。
【0013】液体急冷法によって得られた所定の組成の
薄帯を熱処理しても、前述の各種金属間化合物を作製す
ることができる。すなわち液体急冷法においては急冷後
の合金はアモルファス或は微細結晶となっているが、こ
れを結晶化温度以上の温度で一定時間以上加熱すると、
急冷合金は結晶化或は再結晶成長し、その結果本発明に
必要な前述の各種金属間化合物相を析出させることがで
きる。従って液体急冷法によるアモルファス合金の粉末
を用いた混合法においても、焼結が進行する以前にアモ
ルファス相が結晶化し、本発明に必要な前述の各金属間
化合物が出現する場合には、本発明による方法と同一の
方法と見做すことができる。既に述べたが、本発明に用
いる原材料は通常の工業生産に用いる材料を使用してい
るので、工業生産の製法上不可避な不純物元素は含まれ
ている。例えば、もっとも代表的な工業的不純物である
C元素は、本発明のいずれの合金中においても0.01〜0.
3 重量%の範囲で含まれている。本発明における磁石の
製造方法は、微粉末をもちいた粉末冶金法をその基本製
法としている。したがって、各工程でガス置換などの雰
囲気管理は行われているが、粉末表面積の増大と表面の
活性化による材料酸化を完全に防止することは困難であ
り、本発明によって製造された磁石に最終的には、0.05
〜0.6 重量%の範囲の酸素が含まれる。
【0014】本発明では以上述べたようにA合金粉末に
B合金粉末を所定の割合で混合することによって、高い
磁気特性を得ることができた。以下、本発明の化合物粉
末混合法が高い磁気特性をもたらした理由について述べ
る。まず第1の理由として、結晶構造がP6/mmmの
空間群で表されるCeCo4 B型の金属間化合物、および結
晶構造がRバー3mの空間群で表されるPuNi3型金属間
化合物の融点が、Nd系希土類磁石の液相焼結にとって適
当な 750℃以上2000℃以下となることである。この温度
範囲はいわゆるNdリッチ相の融点よりは高くなってい
る。従来のNd磁石製造法や本法以外の混合法において
は、融点の低いNdリッチ相が存在するために、焼結温度
ではNdリッチ相融液の粘度が下がり過ぎてしまい、粒子
の配向が乱れて充分な磁気特性が得られない。かつまた
低温から液相となっているために、昇温過程で雰囲気中
の酸素や水分などと反応してしまう。このため、液相に
酸化物を多く含むことになって粒界のクリーニングが充
分にできなくなり、高い磁気特性が得られなくなる。本
発明においては添加合金を結晶構造がP6/mmmの空
間群で表されるCeCo4 B型の金属間化合物相を主に含む
合金、および結晶構造がRバー3mの空間群で表される
PuNi3 型金属間化合物を主に含む合金とすることによ
り、A合金との混合粉体中に融点の低いNdリッチ相を含
ませなくすることができる。したがって、焼結工程に受
ける雰囲気の影響が小さくなり高い磁気特性が得られ
る。
【0015】第2の理由は、Co添加による耐食性の向上
である。混合法において添加する合金や化合物は、ベー
ス合金より希土類元素を一般に多く含有するため微粉の
状態では酸化劣化しやすい。しかし、本発明の製造法に
おけるように、Coを含有した金属間化合物にすることに
よって、これらの微粉の酸化劣化を防止することがで
き、したがって安定した磁気特性が得られることにな
る。一般に金属微粉の表面には、物理吸着あるいは化学
吸着によって多くの水分が付着している。活性の強い希
土類合金の微粉もその例外ではなく、空気中の水分を多
量に表面に吸着している。この水分は、焼結炉の真空排
気のみによっては取り除くことができず、昇温中に微粉
と反応して、各種の水酸化物や、酸化物を形成すること
になる。本法の化合物粉末混合法においては、希土類元
素の多い添加金属間化合物相にCoを添加することにより
合金粉の耐食性を向上させおり、その結果焼結過程での
微粉の酸化劣化が少なくなって、優れた磁気特性を安定
して得ることができる。第3の理由は、保磁力を向上さ
せるのに有効な各種合金元素をA合金中に多く含有させ
ないで、添加する金属間化合物相に含ませていることで
ある。Nd磁石の保磁力向上に有効な元素として、Pr、Dy、
Tb、Ga、Al、Cu やその他の元素が知られているが、これら
は保磁力を向上させる一方、添加量に比例して磁石性能
として重要な飽和磁化の値を減少させてしまう。強磁性
相であるR2 Fe14B相にこれらの元素を多く含有させる
と、保磁力は高くなるが残留磁束密度が小さくなってし
まうことになる。Nd磁石の保磁力は、Nd磁石の結晶粒界
の性質によって大きく左右される。したがって磁石合金
の結晶粒界が磁気的に強固になれば、粒界での磁壁ニュ
ークリエーションフィールドが大きくなって、磁石合金
の保磁力を向上させることができる。上記の各種合金元
素は、結晶磁気異方性を向上させたり粒界の格子欠陥や
歪みを減少させて、粒界での磁壁のニュークリエーショ
ンフィールドを大きくすると考えられている。本発明に
おいては、A合金と混合した各種金属間化合物が、焼結
温度近傍で合金自身で溶融あるいはA合金と反応しなが
ら溶融し、さらに拡散反応が進行してR2 Fe14B相とNd
リッチ相を形成する。この反応によって結晶粒界付近に
液相が生じ、液相によって液相焼結が進行するが、金属
間化合物中に多く添加されていたPr、Dy、Tb、Ga、Al、Cu や
各種元素Mは、焼結後も粒界近傍に多く存在することに
なる。したがって、磁石の保磁力向上に有効な結晶粒界
付近のみを磁気的に強化することになり、R2 Fe14B相
の内部まで入り込んで飽和磁化を下げることがなく、極
めて効率的に保磁力の向上を計ることができる。
【0016】次に本発明の化合物粉末混合法の詳細な製
造方法について述べる。上記のようにして得られたA合
金およびB合金は、各インゴットを粉砕して所定の割合
に混合される。粉砕は、湿式又は乾式粉砕にて行われ
る。希土類合金は非常に活性であり、粉砕中の酸化を防
ぐことを目的に、乾式粉砕の場合はAr又は窒素などの雰
囲気中で、湿式粉砕の場合はフロンなどの非反応性の有
機溶媒中で行われる。混合工程も必要に応じて不活性ガ
ス雰囲気又は溶媒中で行われる。粉砕は一般に粗粉砕、
微粉砕と段階的に行われるが、混合はどの段階で行われ
ても良い。即ち粗粉砕後に所定量混合し引続いて微粉砕
を行ってもよいし、全ての粉砕を完了した後に所定の割
合に混合してもよい。A合金及びB合金がほぼ同じ平均
粒径で、かつまた均一に混合されることが必要である。
各粉末の粉の平均粒径は0.2 〜30μmの範囲が好まし
く、平均粒径が0.2 μm未満では酸化されて劣化し易
く、平均粒径が30μmを越えると焼結性が悪くなり高い
磁気特性が得られなくなる。
【0017】A合金粉末とB合金粉末の混合割合は、A
合金粉末99〜60重量%に対して1〜40重量%の範囲で添
加混合するのが良く、B合金粉末が1重量%未満では、
焼結性が悪くなって焼結密度が上がらなくなって保磁力
が得られないし、40重量%を越えると焼結後の非磁性相
の割合が大きくなり過ぎて、残留磁束密度が減少し高い
磁気特性が得られなくなる。得られた混合微粉は、次に
磁場中成型プレスによって所望の寸法に成型され、さら
に焼結熱処理する。焼結は900 〜1,250 ℃の温度範囲で
真空又はアルゴン雰囲気中にて10分以上行ない、続いて
焼結温度以下の低温で10分以上熱処理する。焼結後の混
合微粉の焼結体密度は、対真密度比で95%以上に緻密化
しており、高い残留磁束密度と大きな保磁力および角型
性の良好な優れた希土類磁石が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施態様を実施例を
挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (実施例1、比較例1)純度99.9重量%のNd、Pr、Fe、Co
メタルとフェロボロンを用いて高周波溶解炉のAr雰囲気
中にてA1 合金を溶解鋳造した。鋳造後、このインゴッ
トを1,070 ℃、Ar雰囲気中にて10時間溶体化した。得ら
れた合金の組成は、11.0Nd-1.1Pr-5.9B-2.0Co-bal.Fe
(以下、各原子%、 bal.は残部元素の原子%を表す)で
あった。同じく純度99.9重量%のNd、Dy、Fe、Co メタルと
フェロボロンを原料として、結晶構造がP6/mmmの
空間群で表されるCeCo4 B型の金属間化合物からなるB
1 合金を高周波溶解炉を用いAr雰囲気にて溶解鋳造し、
組成8.4Pr-8.4Dy-15.2Fe-16.7B-bal.Co の合金を得た。
同じく純度99.9重量%のPr、Dy、Fe、Co タルを原料とし
て、結晶構造がRバー3mの空間群で表されるPuNi3
の金属間化合物からなるC1 合金を高周波溶解炉を用い
Ar雰囲気にて溶解鋳造し、組成12.5Pr-12.5Dy-20.0Fe-b
al.Co の合金を得た。A1 とB1 とC1 の各インゴット
をそれぞれ別々に窒素雰囲気中にて粗粉砕して30メッシ
ュ以下とし、次にA1 合金粗粉を88.0重量%、B1 合金
を4.0 重量%、C1 合金を8.0 重量%秤量して、窒素置
換したVブレンダー中で30分間混合した。この混合粗粉
を高圧窒素ガスを用いたジェットミルにて、平均粒径約
5μmに微粉砕した。得られた混合微粉末を15kOe の磁
場中で配向させながら、約1Ton/cm2 の圧力でプレス成
型した。次いで、この成形体はAr雰囲気の焼結炉内で1,
070 ℃で1時間焼結され、さらに 530℃で1時間時効熱
処理して急冷し、実施例1磁石合金M1 を作製した。
【0019】比較のため実施例M1 と同じ組成となる合
金を従来の1合金法にて製造し、比較例1磁石合金E1
とした。即ち、A1 粉とB1 粉とC1 粉とを混合して焼
結(実施例M1 )したものと同じ組成となるように初め
から一つの合金(比較例E1)で秤量、溶解、粉砕、焼
結、時効熱処理して、化合物粉末混合法による磁石と磁
気特性を比較した。この磁石合金の組成は、化合物粉末
混合法による実施例M1 、1合金法による比較例E1 共
に、9.9Nd-2.1Pr-1.1Dy-7.3Co-5.9B-0.4O-bal.Feであ
る。なおこの組成は、最終的な焼結体を分析して得られ
た値であり、ここで含有されている酸素は、合金添加元
素として含有させたのではなく、製造工程中微粉の表面
が酸化するなどして混入した不純物である。ただしその
量は、工業的な値、約3,000ppm付近となるよう、実施
例、比較例ともにグローボックスを用いたり雰囲気をコ
ントロールするなどして調整した。表1に実施例M1 と
比較例E1 の両焼結体磁石において得られた磁気特性の
値と焼結体密度を示す。実施例M1 の磁気特性は比較例
E1 に比較して、焼結体密度は殆ど同じであるが、残留
磁束密度、保磁力、最大エネルギ−積等、全ての値にお
いて実施例M1 が大きく勝っている。このように磁石合
金の組成が全く同一でも磁気特性にはかなりの差が生じ
ており、化合物粉末混合法がNd磁石の磁気特性向上のた
めに極めて有効な方法であることを示している。
【0020】(実施例2〜6、比較例2〜6)純度99.9
重量%のNd、Pr、Dy、Fe、Coメタルとフェロボロンなどを用
いて高周波溶解炉のAr雰囲気中にてA2 〜6 合金を溶解
鋳造した。鋳造後、このインゴットを1,070 ℃、Ar雰囲
気中にて10時間溶体化した。得られた合金のA2 〜6 の
組成は、表2〜6に記載した。同じく純度99.9重量%の
Nd、Dy、Fe、Co、フェロボロン、 各種メタルなどを原料とし
て、表2〜6中に示したような結晶構造がP6/mmm
の空間群で表されるCeCo4 B型の金属間化合物から主に
成るB2 〜6 合金を高周波溶解炉を用いAr雰囲気にて溶
解鋳造した。得られた組成も同じく表中に記載した。同
じく純度99.9重量%のNd、Dy、Fe、Co、各種メタルなどを原
料として、表2〜6中に示したような結晶構造がRバー
3mの空間群で表されるPuNi3 型の金属間化合物から主
に成るC2 〜6 合金を高周波溶解炉を用いAr雰囲気にて
溶解鋳造した。得られた組成も同じく表中に記載した。
A2 〜6 合金とB2 〜6 合金とC2〜6 合金をそれぞれ
別々に窒素雰囲気中にて粗粉砕して30メッシュ以下と
し、次に各表中の混合重量の欄に記載した割合で混合
し、窒素置換したVブレンダー中で30分間混合した。こ
の混合粗粉を高圧窒素ガスを用いたジェットミルにて、
平均粒径約5μmに微粉砕した。得られた混合微粉末を
15kOe の磁場中で配向させながら、約1Ton/cm2 の圧力
でプレス成型した。次いで、この成形体はAr雰囲気の焼
結炉内で1,080 ℃で1時間焼結され、さらに500 〜580
℃で1時間時効熱処理して急冷し、実施例2〜6磁石合
金M2 〜6 を作製した。
【0021】比較のため実施例M2 〜6 と同じ組成とな
る合金を従来の1合金法にて製造し、比較例2〜6磁石
合金E2 〜6 とした。即ち、A2 〜6 合金とB2 〜6 合
金とC2 〜6 合金を混合して焼結したものと同じ組成と
なるように初めから一つの合金(比較例E2 〜6 )で秤
量、溶解、粉砕、焼結、時効熱処理して、化合物粉末混
合法による磁石(実施例M2 〜6 )と磁気特性を比較し
た。この磁石合金M2〜6 の組成は、化合物粉末混合法
による実施例M2 〜6 、1合金法による比較例E2 〜6
共に、表2〜6中に記載してある。なおこの組成は、最
終的な焼結体を分析して得られた値であり、ここで含有
されている酸素は、合金添加元素として含有させたので
はなく、製造工程中微粉の表面が酸化するなどして混入
した不純物である。ただしその量は、工業的な値、約3,
000 〜5,000ppm付近となるよう、実施例、比較例ともに
グローボックスを用いたり雰囲気をコントロールするな
どして調整した。 表2〜6に実施例M2 〜6 と比較例
E2 〜6 の両焼結体磁石において得られた磁気特性の値
と焼結体密度を示す。実施例M2 〜6 の磁気特性は比較
例E2 〜6 に比較して、焼結体密度は殆ど同じである
が、残留磁束密度、保磁力、最大エネルギ−積等、全て
の値において実施例E2 〜6 が大きく勝っている。この
ように磁石合金の組成が全く同一でも磁気特性にはかな
りの差が生じており、化合物粉末混合法がNd磁石の磁気
特性向上のために極めて有効な方法であることを示して
いる。
【0022】(実施例7、比較例7)純度99.9重量%の
Nd、Pr、Fe、Co メタルとフェロボロンを用いて高周波溶解
炉のAr雰囲気中にてA7 合金を溶解鋳造した。鋳造後、
このインゴットを1,070 ℃、Ar雰囲気中にて10時間溶体
化し、粗粉砕して30メッシュ以下とした。得られた合金
の組成は、1.6Nd-10.5Pr-5.9B-1.7Co-bal.Fe(各原子
%)であった。同じく純度99.9重量%のPr、Dy、Fe、Co、P、
Tbメタルを原料として、高周波溶解炉を用いAr雰囲気に
て結晶構造がP6/mmmの空間群で表されるCeCo4
型の金属間化合物からなるB7 合金を溶解鋳造し、窒素
雰囲気中にて粗粉砕して30メッシュ以下とした。得られ
た合金を分析して、8.4Pr-8.4Dy-15.2Fe-16.7B-2.0P-2.
0Tb-bal.Coの組成を得た。同じく純度99.9重量%のPr、D
y、Fe、Co メタルを原料として、高周波溶解炉を用いAr雰
囲気にて結晶構造がRバー3m型の空間群で表されるPu
Ni3型の金属間化合物からなるC7 合金を溶解鋳造し、
窒素雰囲気中にて粗粉砕して30メッシュ以下とした。次
に 450℃、1atm の窒素中で10時間窒化処理し、さらに
250℃、空気中で1時間酸化処理した。得られた合金を
分析して、10.0Pr-15.0Dy-20.0Feー2.0N-2.0O-bal.Coの
組成を得た。次に、 A7 合金粗粉を87.0重量%、B7 合
金粗粉を4.0 重量%、C7 合金を8.0 重量%秤量して窒
素置換したVブレンダー中で30分間混合した。この混合
粗粉を高圧窒素ガスを用いたジェットミルにて、平均粒
径約5μmに微粉砕した。得られた混合微粉末を15kOe
の磁場中で配向させながら、約1Ton/cm2 の圧力でプレ
ス成型した。次いで、この成形体はAr雰囲気の焼結炉内
で 1,070℃で1時間焼結され、さらに 500℃で1時間時
効熱処理して急冷し、実施例7磁石合金M7 を作製し
た。
【0023】比較のため実施例M7 と同じ組成となる合
金を従来の1合金法にて製造し、比較例E7 とした。即
ち、A7 合金粉とB7 合金粉とC7 合金粉を混合して焼
結したものと同じ組成となるように初めから一つの合金
(比較例E7 )で秤量、溶解、粉砕、焼結、時効熱処理
して、化合物粉末混合法による磁石(実施例M7 )と磁
気特性を比較した。この磁石合金M7 の組成は、化合物
粉末混合法による実施例M7 、1合金法による比較例E
7 共に、1.4Nd-10.4Pr-1.3Dy-6.7Co-5.9B-0.1P-0.1Tb-
0.1N-0.4O-bal.Fe である。なおこの組成は、最終的な
焼結体を分析して得られた値であり、ここで含有されて
いる酸素は、合金添加元素として含有させたものと、製
造工程中微粉の表面が酸化するなどして混入した不純物
との和である。表7に実施例M7 と比較例E7 の両焼結
体磁石において得られた磁気特性の値と焼結体密度を示
す。実施例M7 の磁気特性は比較例E7 に比較して、焼
結体密度は殆ど同じであるが、残留磁束密度、保磁力、
最大エネルギ−積等、全ての値において実施例6が大き
く勝っている。このように磁石合金の組成が全く同一で
も磁気特性にはかなりの差が生じており、化合物粉末混
合法がNd磁石の磁気特性向上のために極めて有効な方法
であることを示している。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
【表7】
【0031】
【発明の効果】本発明により作製した希土類永久磁石
は、高価な添加元素を有効に活用して、従来法の同一組
成の希土類磁石と比べて磁気特性が数段優れており、高
保磁力、高残留磁束密度、さらには高エネルギー積のバ
ランスのとれた高性能磁石を提供することが可能となっ
た。従って今後、各種電気、電子機器用の高性能磁石と
して広汎に利用されることが期待される。
フロントページの続き (72)発明者 島尾 正信 福井県武生市北府2丁目1番5号 信越化 学工業株式会社磁性材料研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A合金を主としてR214B相[ここにR
    は、Nd、Pr、Dyを主体とする少なくとも1種以上の希土
    類元素、TはFeまたはFeおよびCoを主体とする少なくと
    も1種以上の遷移金属を表す]から成る合金とし、B合
    金を主に結晶構造がP6/mmmの空間群で表されるCe
    Co4 B型の金属間化合物からなる合金とし、 C合金を主
    に結晶構造がRバー3mの空間群で表されるPuNi3 型の
    金属間化合物からなる合金として、A合金粉末99〜60重
    量%に対してB合金粉末およびC合金粉末を合計で1〜
    40重量%混合し、該混合粉末を磁場中加圧成形し、該成
    形体を真空または不活性ガス雰囲気中で焼結し、さらに
    焼結温度以下の低温で熱処理することを特徴とする希土
    類永久磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のB合金中に主に含まれる
    結晶構造がP6/mmmの空間群で表されるCeCo4 B型
    の金属間化合物が、組成式RaFebCoc1 d2 e[ここに
    RはNd、Pr、Dyを主体とする少なくとも1種以上の希土
    類元素、M1 は、Al、Cu、Zn、In、Si、P、S、Ti、
    V、Cr、Mn、Ni、Ge、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Cd、Sn、S
    b、Hf、Ta、Wの内から選ばれる1種又は2種以上の元
    素、M2 は、B,C,N,Oの内から選ばれる1種又は
    2種以上の元素を表し、添字a,b,c,d,e は各元素の原子
    %で、13≦a ≦26、0≦b ≦60、0<c ≦80、0≦d ≦
    40、1≦e ≦45の範囲を表す]で表されるものであるこ
    とを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のC合金中に主に含まれる
    結晶構造がRバー3mの空間群で表されるPuNi3 型の金
    属間化合物金属間化合物が、組成式RfFegCoh1 i2 j
    [ここにR、M1 、M2 は上記に同じ、添字f,g,h,i,j
    は原子%で16≦f ≦34、0≦g ≦60、0<h ≦80、0≦
    i ≦40、0≦j ≦10の範囲を表す]で表されるものであ
    ることを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のA合金とB合金との混合
    粉末中に含まれる希土類元素の総和が、10〜15原子%で
    あることを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4に記載のB合金
    中に主に含まれる結晶構造がP6/mmmの空間群で表
    されるCeCo4 B型の金属間化合物、およびC合金中に主
    に含まれる結晶構造がRバー3mの空間群で表されるPu
    Ni3 型の金属間化合物の融点が、750 ℃以上2000℃以下
    であることを特徴とする希土類永久磁石の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4または5に記載のA
    合金粉末およびB合金粉末およびC合金粉末またはこれ
    らを混合して造られる混合粉末の平均粒径が、0.2 〜30
    μmであることを特徴とする希土類磁石の製造方法。
JP35780391A 1991-12-26 1991-12-26 希土類永久磁石の製造方法 Expired - Lifetime JP3151265B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35780391A JP3151265B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 希土類永久磁石の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35780391A JP3151265B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 希土類永久磁石の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05182813A true JPH05182813A (ja) 1993-07-23
JP3151265B2 JP3151265B2 (ja) 2001-04-03

Family

ID=18456006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35780391A Expired - Lifetime JP3151265B2 (ja) 1991-12-26 1991-12-26 希土類永久磁石の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3151265B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007157901A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Shin Etsu Chem Co Ltd R−t−b−c型焼結磁石の製造方法
JP2007157903A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Shin Etsu Chem Co Ltd R−t−b−c型希土類焼結磁石
JP2008041875A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Metals Ltd 希土類焼結磁石及びその製造方法
US7645349B2 (en) 2002-10-08 2010-01-12 Hitachi Metals, Ltd. Sintered R-Fe-B permanent magnet and its production method
WO2015159612A1 (ja) * 2014-04-15 2015-10-22 Tdk株式会社 希土類永久磁石

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7645349B2 (en) 2002-10-08 2010-01-12 Hitachi Metals, Ltd. Sintered R-Fe-B permanent magnet and its production method
JP2007157901A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Shin Etsu Chem Co Ltd R−t−b−c型焼結磁石の製造方法
JP2007157903A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Shin Etsu Chem Co Ltd R−t−b−c型希土類焼結磁石
JP4702543B2 (ja) * 2005-12-02 2011-06-15 信越化学工業株式会社 R−t−b−c型希土類焼結磁石
JP4702542B2 (ja) * 2005-12-02 2011-06-15 信越化学工業株式会社 R−t−b−c型焼結磁石の製造方法
JP2008041875A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Metals Ltd 希土類焼結磁石及びその製造方法
WO2015159612A1 (ja) * 2014-04-15 2015-10-22 Tdk株式会社 希土類永久磁石
CN106233399A (zh) * 2014-04-15 2016-12-14 Tdk株式会社 稀土类永久磁铁
JPWO2015159612A1 (ja) * 2014-04-15 2017-04-13 Tdk株式会社 希土類永久磁石

Also Published As

Publication number Publication date
JP3151265B2 (ja) 2001-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3143156B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
US7488393B2 (en) Rare earth permanent magnet
JP2746818B2 (ja) 希土類焼結永久磁石の製造方法
JP3254229B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
WO2005015580A1 (ja) R-t-b系焼結磁石および希土類合金
JP3715573B2 (ja) 磁石材料及びその製造方法
US20070240790A1 (en) Rare-earth sintered magnet and method for producing the same
JP4900085B2 (ja) 希土類磁石の製造方法
JP2853838B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP2024020341A (ja) 異方性希土類焼結磁石及びその製造方法
JP2853839B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP3151265B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP3126199B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP3143157B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP3254232B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JPH0461042B2 (ja)
JP3143182B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JP3143181B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法
JPS6077959A (ja) 永久磁石材料の製造方法
JPH0146574B2 (ja)
JPH0467324B2 (ja)
WO2021193334A1 (ja) 異方性希土類焼結磁石及びその製造方法
JPH045737B2 (ja)
JPH0475303B2 (ja)
JPH0477066B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term