JPH05172228A - 無断変速機の変速制御装置 - Google Patents

無断変速機の変速制御装置

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Publication number
JPH05172228A
JPH05172228A JP33885791A JP33885791A JPH05172228A JP H05172228 A JPH05172228 A JP H05172228A JP 33885791 A JP33885791 A JP 33885791A JP 33885791 A JP33885791 A JP 33885791A JP H05172228 A JPH05172228 A JP H05172228A
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JP
Japan
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speed
rotation speed
shift
target
primary pulley
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Application number
JP33885791A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Aono
和彦 青野
Nobuo Momose
信夫 百瀬
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、プライマリプーリ側の過度な回
転増を押さえて運転フィーリングをより改善することに
ある。 【構成】 プライマリプーリ26とセカンダリプーリ2
8の変速比iを調整する一対の油圧アクチュエータ3
3,34と、走行路面の摩擦係数μが低いほど低い値を
補正ゲインKμとして設定する補正ゲイン設定手段21
と、目標プライマリプーリ回転数Wopに補正ゲインK
μを乗算して算出した修正目標プライマリプーリ回転数
Wpoeとプライマリプーリ26の実回転数Wpとの偏
差回転数E1を算出する偏差回転数算出手段21と、偏
差回転数E1に基づき算出した変速速度V1に応じた変
速速度信号Duを算出して電磁制御弁23を駆動する変
速駆動手段21とを有し、電磁制御弁23が変速速度信
号Duに応じて駆動することにより各プーリ制御油圧P
p,Psを調圧して両プーリを目標変速速度Viで切り
換えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一対のプーリに巻装され
るベルトの巻き付け径比を油圧アクチュエータの切り換
え操作によって変化させて無断変速を行う変速機の変速
速度を制御する装置、特に、プライマリプーリ実回転数
と目標プライマリプーリ回転数との偏差に基づき変速速
度を算出し、この変速速度で両プーリの巻き付け径比を
変化させて無断変速を行う無断変速機の変速制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プライマリプーリとセカンダリプ
ーリの間に駆動ベルトを巻装し、両プーリに巻装される
ベルトの巻き付け径比を変化させて無断変速を行うベル
ト駆動式の無段変速機が知られている。この無段変速機
はエンジンの運転情報に応じて決定された変速比に基づ
く変速制御油圧を変速比制御バルブのスプールに供給
し、同スプールの油圧切り換え作動に基づき調圧された
各プーリ制御油圧をプライマリ及びセカンダリの両プー
リの各固定側プーリ材と可動側プーリ材の相対間隔を接
離操作する両油圧アクチュエータに供給する。これによ
って、一対のプーリに巻装されるベルトの巻き付け径比
を変化させて無断変速を行う様に構成されている。
【0003】ところで、無段変速機の変速比iはプライ
マリプーリ回転数Wpとセカンダリプーリ回転数Wsの
比i(=Wp/Ws)と成り、この変速比iを目標値に
補正する場合、制御手段はプライマリ及びセカンダリの
両プーリの油圧アクチュエータに対し、目標変速比を達
成出来る各プーリ制御油圧を変速制御バルブ及び電磁制
御弁を用いて供給することとなる。この場合、制御手段
は図17に示すように、目標変速比相当の目標プライマ
リプーリ回転数Wpoと実プライマリプーリ回転数Wp
を取り込み、その偏差E1(=Wpo−Wp)を求め、
エンジン回転数増に応じ応答性を低下させる変化ゲイン
K1及びプライマリプーリの実値と目標値の偏差増に応
じて応答性を増加させる変化ゲインK2を求め、偏差E
1に両ゲインK1,K2を乗算して基本変速速度Vi1
を算出し、この基本変速速度Vi1を順次積分して積分
項ΣΔViIを求め、それをリミッタに掛け、補正係数
1/Zの乗算によって積分補正変速速度ViIを求め
る。その上で、基本変速速度Vi1と積分補正変速速度
ViIを加算して変速速度Viを算出し、同変速速度V
iを達成できる変速速度制御圧Pcに相当する変速速度
信号Duで電磁制御弁を駆動し、同電磁制御弁が変速速
度制御圧Pcを調圧し、変速速度制御圧Pcを受けた変
速比制御バルブが各プーリ制御油圧を両プーリの油圧ア
クチュエータに供給し、両プーリを目標変速比iに切り
換えるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このよう
に、目標変速比相当の目標プライマリプーリ回転数Wp
oと実プライマリプーリ回転数Wpの偏差E1(=Wp
o−Wp)を求め、偏差E1に固定マップより求めた応
答性を補正するゲインK1,K2を乗算して基本変速速
度Vi1を求めるというだけの演算処理を採用した場
合、車両の走行路面の摩擦係数μを考慮していない。こ
のため、車両の走行時に急加速すると、目標変速比が高
変速比(低変速段)側に、即ち目標プライマリプーリ回
転数Wpoが図9に示すように高回転数側に補正される
が、この時車両が低摩擦係数路面、所謂低μ路を走行し
ていると、急加速による駆動トルク増によってスリップ
が生じる可能性があり、これが無駄な出力増となり、走
行安定性や運転フィーリングにも悪影響を与えることと
成り、問題と成っている。
【0005】本発明の目的はプライマリプーリ側の過度
な回転増を押さえて運転フィーリングをより改善できる
無断変速機の変速制御装置を提供することに有る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は駆動ベルトが巻装されたプライマリプー
リとセカンダリプーリに装着されると共に上記両プーリ
の巻き付け径比が所定の変速比に応じた値と成るように
各プーリ隙間を増減調整する一対の油圧アクチュエータ
と、走行路面の摩擦係数を算出する摩擦係数算出手段
と、上記摩擦係数が低いほど低い値を補正ゲインとして
設定する補正ゲイン設定手段と、指定された目標プライ
マリプーリ回転数に上記補正ゲインを乗算して補正目標
プライマリプーリ回転数を算出する補正目標プライマリ
プーリ回転数算出手段と、上記補正目標プライマリプー
リ回転数と上記プライマリプーリの実回転数との偏差回
転数を算出する偏差回転数算出手段と、上記偏差回転数
に基づき変速速度を算出する変速速度算出手段と、上記
変速速度に応じた変速速度信号を算出して電磁制御弁を
駆動する変速駆動手段とを有し、上記電磁制御弁が変速
速度信号に応じて駆動することにより上記一対の油圧ア
クチュエータの各プーリ制御油圧を調圧して上記両プー
リを目標変速速度で切り換えることを特徴とする。
【0007】
【作用】補正ゲイン設定手段が走行路面の摩擦係数が低
いほど低い値を補正ゲインとして設定し、補正目標プラ
イマリプーリ回転数算出手段が指定された目標プライマ
リプーリ回転数に補正ゲインを乗算して補正目標プライ
マリプーリ回転数を算出し、偏差回転数算出手段が補正
目標プライマリプーリ回転数と実回転数との偏差回転数
を算出し、変速速度算出手段が偏差回転数に基づき変速
速度を算出するので、得られた変速速度での変速時に摩
擦係数が低いほど車輪の回転を大きく押さえられる。
【0008】
【実施例】図1の無断変速機の変速制御装置は車両のエ
ンジン60に連結された動力伝達系P上の無段変速機2
0に付設される。ここでエンジン60は電子制御燃料噴
射型4サイクルエンジンであり、燃料を噴射するインジ
ェクタ1や混合気への点火をおこなう点火プラグ2等、
種々の装置がエンジンの電子制御手段としてのDBWE
CU3の制御下におかれ、しかも、このDBWECU3
には動力伝達系P内の無段変速機(CVT)20の電子
制御手段であるCVTECU21が接続されている。な
お、両ECU3,21間での信号の授受を常時行えるよ
うに両者間は通信回線で結線されている。
【0009】DBWECU3には、人為的操作部材とし
てのアクセルペダル10の操作と独立して駆動される吸
入空気量操作手段としてのスロットルバルブ9の駆動用
のアクチュエータ11が接続され、CVTECU21に
は、無段変速機20の変速速度を油圧制御する電磁制御
弁23が接続されている。ここでエンジン60の全体構
成を簡略に述べる。エアクリーナエレメント5から吸引
された吸入気は、その直後のカルマン渦式のエアフロー
センサ6によりその流量が計測される。尚、エアクリー
ナボデー4内には、エアフローセンサ6の他、図示しな
い大気圧センサや大気温度センサ等の装置が設けられて
おり、吸入気に関する各種のデータが計測されて、DB
WECU3に入力されるという周知の構成を採ってい
る。
【0010】エアクリーナボデー4より吸気菅7を介し
てスロットルボデー8内に流入した吸入気はバタフライ
型のスロットルバルブ9によりその通過量を制御され
る。スロットルバルブ9は運転者が踏むアクセルペダル
10でなく、アクチュエータ(本実施例では、ステップ
モータ)11によって開閉駆動される。本実施例では、
このアクチュエータ11がDBWECU3により制御さ
れる、いわゆるDBW(ドライブ バイ ワイヤ)方式
が採用されている。図中、符号12はスロットルバルブ
9の開度情報を吸入空気量情報として出力するスロット
ルポジションセンサ(以下、スロットルセンサ)であ
り、その検出信号はDBWECU3に入力されている。
尚、アクセルペダル10には加速要求検出手段としての
アクセル開度センサ13が取付けられており、その踏み
込み量θaは運転者の加速要求情報として電気信号に変
換されてDBWECU3に入力される。
【0011】吸入気体はスロットルボデー8からサージ
タンク14を介してインテークマニホールド15に流入
し、DBWECU3の指令によりインジェクタ1から噴
射された燃料によって、混合気となる。混合気はエンジ
ン60の爆発・膨張行程が終了して排気ガスとなり、排
気マニホウルド16に流入し、図示しない排気ガス浄化
装置を経由して有害成分が除去された後、図示しないマ
フラーから大気中に放出されている。なお、符号24は
エンジンの回転情報を出力するエンジン回転センサを、
符号39は水温センサを示している。このエンジン60
を搭載した車両のステアリング装置(図示せず)にはス
テアリングハンドルが設けられ、そのハンドル角θh情
報を出力する操蛇角センサ61が装着され、しかも、ス
テアリング装置の油圧倍力機構には同機構内に作用する
油圧であるパワステ圧Pstの情報を出力するパワステ
圧センサ62が装着され、これらの検出情報はCVTE
CU21に出力されている。
【0012】エンジン60のクランクシャフトには流体
継手41及び遊星歯車式の前後進切り換え装置42を介
して図4の無段変速機20が接続されている。ここで、
無段変速機20は前後進切り換え装置42の出力軸に一
体結合されたプライマリシャフト22を有するプライマ
リプーリ26と減速機30側に回転力を出力するセカン
ダリシャフト29を有するセカンダリプーリ28を備
え、このプライマリプーリ26とセカンダリプーリ28
とにスチールベルト27が掛け渡される。セカンダリシ
ャフト29は減速機30や図示しないデフを介して駆動
軸31の駆動輪32,32に回転力を伝達するように構
成されている。両プーリ26,28は共に2分割に構成
され、可動側プーリ材261,281は固定側プーリ材
262,282に相対回転不可に相対間隔を接離可能に
外嵌される。この可動側プーリ材261,281には固
定側プーリ材との相対間隔を接離操作する油圧アクチュ
エータとしてのプライマリシリンダ33とセカンダリシ
リンダ34とが装着される。
【0013】なお、プライマリプーリ26とセカンダリ
プーリ28の両回転数Wp,Wsを検出する一対の回転
センサs1,s2が実変速比in(=Wp/Ws)の検
出手段として装着されている。この場合、プライマリプ
ーリ26の固定側プーリ材262に対し可動側プーリ材
261を近付けてプライマリプーリの巻き付け径を大き
くし、セカンダリプーリ28の固定側プーリ材282よ
り可動側プーリ281を遠ざけて巻き付け径を小さく
し、これによって実変速比in(プライマリ回転数Wp
/セカンダリ回転数Ws)を小さくし、即ち、低変速比
(高変速段)とし、逆に操作して高変速比(低変速段)
を達成する様に構成されている。このような無段変速機
20の油圧回路を図3と共に説明する。この油圧回路は
オイルポンプ37を備え、その吐出油が流体継手41
と、前後進切り換え部42の前進クラッチ43及び後進
クラッチ44と、無段変速機20のプライマリシリンダ
33及びセカンダリシリンダ34に供給される。
【0014】ここでオイルポンプ37はエンジン回転に
応じ駆動し、その油圧を変化させる。このためCVTE
CU21はデューティー弁同吐出圧はその最大許容圧が
ラインプレッシャレギュレータバルブ47で規制され、
しかも設定値で有るライン圧を保持する様に、ソレノイ
ド弁40及びレギュレータバルブ48が調圧作動する。
ライン圧路49の一部はクラッチプレッシャコントロー
ルバルブ50に連結され、同弁によって設定値に調圧さ
れた圧油はクラッチ油路51を経てマニュアルバルブ5
2に供給される。このマニュアルバルブ52は変速段切
り換え用の手動切り換えレバーに連動し、前進側D,
2,Lの各レンジと、後進側Rレンジと、ニュートラル
N及びパーキングPの各レンジを備える。
【0015】マニュアルバルブ52はこのレンジが前進
側D,2,Lでは前進クラッチ43を接合し、この時エ
ンジン回転がそのまま無段変速機20に伝達され、他
方、後進側Rレンジではエンジン回転が逆転されて無段
変速機20に伝達される。ライン圧路49の一部は分岐
してプレッシャコントロールバルブ53によって設定値
に調圧され、同油圧が電磁制御弁23に供給され、同弁
によって変速速度Viに応じた変速速度制御圧Pcに調
圧される。なおこの電磁制御弁54はCVTECU21
に接続され、その変速速度信号に応じた変速速度制御圧
Pcを後述の変速比制御バルブ54に出力する。
【0016】無段変速機20のプライマリシリンダ33
とセカンダリシリンダ34はそれぞれ、変速比制御バル
ブ54の主ポート541、副ポート542に連通され、
特にセカンダリシリンダ34はライン圧路49にも直結
される。ここで変速比制御バルブ54は主、副ポート5
41,542のほかに電磁制御弁23の変速速度制御圧
Pcを受けるパイロットポート543、プレッシャコン
トロールバルブ53からの調整圧を受ける調圧ポート5
44、オイルタンク55に連通するドレーンポートXを
備え、スプール56によって油路の切り換え制御が成さ
れる。ここで、スプール56はそのパイロットポート5
43との対抗部分が変速速度制御圧Pcを左向きに受
け、他端が逆方向に調整圧及びバネ力を受け、そのバラ
ンス位置に切り換え移動する。この場合、スプール56
の右移動(変速速度制御圧Pcが減)に応じてドレーン
ポートXが閉鎖され、一定移動の後に完全に閉鎖され、
更に、一定移動の後に主ポート541と副ポート542
の連通状態の増加量が増し、プライマリシリンダ33の
プライマリプーリ制御油圧Ppを増加させ(セカンダリ
プーリ制御圧は常時ライン圧)、実変速比inを減少さ
せて低変速比(高変速段)とし、逆に制御油圧Ppを減
少させ、実変速比inを増加させて高変速比(低変速
段)とすることが出来る。
【0017】DBWECU3及びCVTECU21は共
にマイクロコンピュータによりその主要部が構成され、
内蔵する記憶回路には図5の要求パワー算出マップや、
図6の基準トルク算出マップや、図7の吸入空気量算出
マップや、図8のスロットル開度算出マップや、図13
のエンジン出力制御処理ルーチンや、図14及び図15
のCVT制御処理ルーチンや、図16のDBWECU3
のECUメインルーチンの各制御プログラムが記憶処理
されている。
【0018】ここで、DBWECU3はアクセル開度θ
aより運転者の要求パワーPoを算出し、この値とエン
ジン回転数Neに応じて目標トルクTを仮設定し、仮設
定された目標トルクTにトルク補正量ΔTe(水温等に
よる摩擦損失補正)を加算して目標エンジントルクT1
を算出し、目標エンジントルクT1とエンジン回転数N
eとが得られるスロットル開度θsを算出し、同弁9を
スロットル開度θsに制御するという機能を備える。
【0019】他方、CVTECU21は変速比算出手段
として目標エンジン回転数Ne及び車速wvより目標変
速比ioを算出し、摩擦係数算出手段として走行路面の
摩擦係数μを算出し、補正ゲイン設定手段として摩擦係
数μが低いほど低い値を補正ゲインKμとして設定し、
プライマリプーリ回転数算出手段として指定された目標
プライマリプーリ回転数Wpoに補正ゲインKμを乗算
して補正目標プライマリプーリ回転数Wpoeを算出
し、偏差回転数算出手段として補正目標プライマリプー
リ回転数Wpoeとプライマリプーリの実回転数Wpと
の偏差回転数E1を算出し、変速速度算出手段として偏
差回転数E1に基づき変速速度Viを算出し、変速駆動
手段として変速速度Viに応じた変速速度信号Duを算
出し同信号で電磁制御弁23を駆動するという機能を備
える。
【0020】ここでCVTECU21が摩擦係数算出手
段として走行路面の摩擦係数μを算出する方法の一例
は、本出願人による実願平2−179238号の明細書
及び図面に開示されるが、ここではその主要部分の概略
説明を以下に行う。図10において、右前輪WFRが右
に操蛇角δfだけ操蛇された場合、右前輪WFRの横滑
り角βfとコーナリングフォースCF及び路面摩擦係数
μはCF∝βf・μの関係を保つ。ここで横滑り角βf
に対しコーナリングフォースCFはは図11に示すよう
に路面μによって大きく変化する。
【0021】ところで、コーナリングフォースCFとパ
ワステ圧ΔPとは、C1を定数とすると、 ΔP=C1・βf・μ ・・・・・・・・(1) の関係に有り、他方、横滑り角βf車速V、ハンドル角
θh及び路面μの関係はC2,C3を定数とすると、 βf=C3・V2・θh/(μ+C2・V2) ・・・・・・・・(2) の関係に有る。これら(1),(2)式より ΔP/θa=μ・C1・C3・V2/(μ+C2・V2) ・・・・・・・・(3) が得られ、これを更に書き直すと、 μ={1+C2・V2/(C1・C3・V2)}・ΔP/θa・・・・・・・・(4) μ=Kμ・ΔP/θa ・・・・・・・・(5) 従って、パワステ圧ΔP、ハンドル角θh及び車速Vよ
り路面μを算出出来る。
【0022】以下、本実施例の無断変速機の変速制御装
置を図13乃至図16の制御プログラムや図2のブロッ
クダイヤグラムとを参照して説明する。本実施例では、
図示しないイグニッションキーを操作することによって
エンジン本体60が始動し、図1、図2に示すDBWE
CU3及びCVTECU21内での制御も開始される。
制御が開始すると、DBWECU3は図13のメインル
ーチンを実行する。ここでは、初期設定及び各センサの
検出データを読み、所定のエリアに取り込む。
【0023】ステップc2では燃料カットゾーンか否か
をエンジン回転センサ24の出力によるエンジン回転数
Neとエアフローセンサ6の出力によるエンジン負荷情
報(ここでは吸入空気量A/N)より判定し、カットで
はステップc3に進んで、空燃比フィードバックフラグ
FBFをクリアし、燃料カットフラグFCFを1としてリター
ンする。燃料カットでないとしてステップc5に達する
と、燃料カットフラグFCFをクリアし、周知の空燃比フ
ィードバック条件を満たしているか否かを判定する。満
たしていない、例えば、パワー運転域のような過渡運転
域の時点では、ステップc12において、現運転情報
(A/N,N)に応じた空燃比補正係数KMAPを算出し、
この値をアドレスKAFに入力し、ステップc9に進
む。
【0024】空燃比フィードバック条件を満たしている
としてステップc7に達すると、ここでは、負荷情報A
/N及びエンジン回転数Neに応じた目標空燃比(目標
A/F)を設定し、空燃比センサ2の出力に基づき、実
空燃比(A/F)nを求め、更に、目標空燃比(目標A
/F)と実空燃比(A/F)nの偏差εを求め、偏差空
燃比εに周知のPID処理を施し、通常フィードバック
係数KFBを設定する。 そしてこの値をアドレスKA
Fに取り込みステップc9に進む。
【0025】ステップc9ではその他の燃料噴射パルス
幅補正係数KDTや、燃料噴射弁のデッドタイムの補正
値TDを運転状態に応じて設定してステップc10に進
む。ステップc10では点火時期θadvがエンジン回転
数Neに応じて増加する様、所定のマップ(図示せず)に
基づき設定される。その後ステップc11の後述するエ
ンジン出力制御処理に進み、その後はステップc1にリ
ターンする。なお、メインルーチンで算出された空燃比
フィードバック補正値KFBに基づきインジェクタ1を
制御する燃料供給制御ルーチン(図示せず)が周知の制
御処理に基づき実行され、同じく、算出済の点火時期θ
advに点火プラグ2を駆動すべく点火回路17に制御信
号を出力する点火駆動ルーチン(図示せず)が周知の制
御処理に基づき実行される。
【0026】図12のエンジン出力制御処理ではまず各
センサの検出データ、例えばスロットル開度θa、エン
ジン回転数Ne等の情報を所定のエリアに取り込む。ス
テップa2ではスロットル開度θaより図5の要求パワ
ーPo算出マップに基づき算出し、この要求パワーPo
とエンジン回転数Neよりトルク算出マップ(図6参
照)を用い基準トルクToを設定する。
【0027】ステップa3,a4では水温情報WTを取
り込み、摺動部の摩擦損失トルクTWTを所定のマップ
(図2参照)より算出し、その摩擦損失トルクTWTを要
求トルクToに加算し目標トルクT1を決定し、ステッ
プa5に進む。ここでは目標トルクT1とエンジン回転
数Neに応じた吸入空気量A/Nを図7の吸入空気量算
出マップより求め、吸入空気量A/Nとエンジン回転数
Neよりスロットル開度θsを図8のスロットル開度θ
a算出マップに基づいて算出する。ステップa6ではス
ロットル開度θaと実開度θnの差分を算出して偏差Δ
θを求め、この偏差Δθを排除出来る出力Dunを算出
し、その出力Dunをパルスモータ11に出力してスロ
ットル弁9を駆動し、機関に目標トルクT1を発生させ
る。
【0028】他方、CVTECU21は、図14、図1
5のCVT制御に入り、初期設定を成し、各センサの検
出データである、プライマリプーリ26とセカンダリプ
ーリ28の両回転数Wp,Wsや、DBWECU3より
のスロットル開度θaや、エンジン回転数Ne、ハンド
ル角θhや、パワステ圧Pstその他が取り込まれ、所
定のエリアにストアされる。
【0029】ステップb3、b4では減速比αを実プラ
イマリプーリ回転数Wpに乗算して車速Vを算出し、更
にエンジン回転速度Neと車速Vとから目標変速比io
を算出し、その目標変速比ioに応じた目標プライマリ
プーリ回転数Wpoを算出する。ステップb5,b6で
はこの車速Vとハンドル角θstとパワステ圧Pstと
より路面μを算出する。
【0030】この路面μの算出では、車速Vとパワステ
圧Pstとハンドル角θstを(4)、(5)式に代入
し、路面μ(=ΔP/θa・Kμ)を求め、更に、Kμ
=1+C2・V2/(C1・C3・V2)を求める。な
お、路面μに応じた補正ゲインKμは(5)式に応じた
特性を成し、摩擦係数μが低いほど小さく設定されるよ
うに設定され、その特性を図12に示した。そして、ス
テップb7において、摩擦係数μが低いほど小さく設定
される補正ゲインKμと目標プライマリプーリ回転数W
poを乗算して補正目標プライマリプーリ回転数Wpo
eを乗算する。
【0031】ステップb8乃至b10では補正目標プラ
イマリプーリ回転数Wpoeと実プライマリプーリ回転
数Wpの偏差E1(=Wpoe−Wp)を算出し、実プ
ライマリプーリ回転数Wp、即ち、車速の回転増に応じ
て応答性を低減すべく第1ゲインK1が第1ゲインマッ
プ(図2参照)で算出され、更に、偏差E1(=Wpo
−Wp)の絶対値|E1|の増加に応じて応答性を増加
すべく第2ゲインK2が第2ゲインマップ(図2参照)
で設定される。ステップb11では偏差E1(=Wpo
−Wp)に第1、第2ゲインK1,K2を乗算し、基準
変速速度Vi1を算出する。更にステップb12乃至b
14では単位時間毎に入力される基準変速速度Vi1の
単位平均値ΔVi1を積分して、積分項ΣΔVi1を算
出し、その積分項ΣΔVi1を所定変化幅(30%乃至
70%)にクリップし、その値に積分補正係数を乗算し
て積分補正変速速度ViIを算出する。
【0032】ステップb15乃至b17では基準変速速
度Vi1と積分補正変速速度ViIを加算して変速速度
Viを求め、この変速速度Viを両プーリ26,28が
達成できるように、一対のシリンダ45,46の各プー
リ制御油圧Pp,Psを算出し、更に各プーリ制御油圧
Pp,Psを調圧できる変速速度制御圧Pcを算出し、
変速速度制御圧Pcに応じた変速速度制御圧信号Duを
算出し,同信号Duで電磁制御弁23を駆動し、無段変
速機20を変速速度Viで目標変速比ioに近付けるこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の無断変速機の変
速制御装置は、走行路面の摩擦係数が低いほど低い値を
示す補正ゲインを目標プライマリプーリ回転数に乗算し
て修正目標プライマリプーリ回転数を算出し、この修正
目標プライマリプーリ回転数と実回転数との偏差回転数
に基づき変速速度を算出するので、得られた変速速度で
の変速が低摩擦係数の路面の走行時に行われても、プラ
イマリプーリ側の過度な回転増を押さえることができ、
キックダウン時等の変速時に車輪スリップを確実に押さ
えられ、走行安全性や運転フィーリングをより改善でき
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての無断変速機の変速制
御装置の全体構成図である。
【図2】図1の装置内の電子制御装置の機能ブロック図
である。
【図3】図1の装置が用いる無段変速機の油圧回路図で
ある。
【図4】図1の装置が用いる無段変速機の要部断面図で
ある。
【図5】図1の装置内の電子制御装置が採用する要求パ
ワー算出マップの特性線図である。
【図6】図1の装置内の電子制御装置が採用する基準ト
ルク算出マップの特性線図である。
【図7】図1の装置内の電子制御装置が採用する吸入空
気量算出マップの特性線図である。
【図8】図1の装置内の電子制御装置が採用するスロッ
トル開度算出マップの特性線図である。
【図9】図1の装置が用いる無段変速機のプライマリプ
ーリ回転数とセカンダリプーリ回転数の相関を表す変速
比特性線図である。
【図10】図1の無段変速機を備えた車両のステアリン
グ装置の前右輪の横滑り角とコーナリングフォースの関
係を示す図である。
【図11】図1の無段変速機を備えた車両に加わる横滑
り角とコーナリングフォースの関係を示す特性線図であ
る。
【図12】図1の装置内の電子制御装置が採用するKμ
算出マップの特性線図である。
【図13】図1の装置内の電子制御装置が採用するエン
ジン出力制御処理ルーチンのフローチャートである
【図14】図1の装置内の電子制御装置が採用するCV
T制御処理ルーチン前部のフローチャートである。
【図15】図1の装置内の電子制御装置が採用するCV
T制御処理ルーチン後部のフローチャートである。
【図16】図1の装置内の電子制御装置が採用するEC
Uメインルーチンのフローチャートである。
【図17】従来装置内の電子制御装置の機能ブロック図
である。
【符号の説明】
3 DBWECU 12 スロットル開度センサ 20 無段変速機 21 CVTECU 23 電磁制御弁 26 プライマリプーリ 27 駆動ベルト 28 セカンダリプーリ 33 プライマリシリンダ 34 セカンダリシリンダ 61 操蛇角センサ 62 パワステ圧センサ s1 回転センサ s2 回転センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動ベルトが巻装されたプライマリプーリ
    とセカンダリプーリに装着されると共に上記両プーリの
    巻き付け径比が所定の変速比に応じた値と成るように各
    プーリ隙間を増減調整する一対の油圧アクチュエータ
    と、走行路面の摩擦係数を算出する摩擦係数算出手段
    と、上記摩擦係数が低いほど低い値を補正ゲインとして
    設定する補正ゲイン設定手段と、指定された目標プライ
    マリプーリ回転数に上記補正ゲインを乗算して補正目標
    プライマリプーリ回転数を算出するプライマリプーリ回
    転数算出手段と、上記補正目標プライマリプーリ回転数
    と上記プライマリプーリの実回転数との偏差回転数を算
    出する偏差回転数算出手段と、上記偏差回転数に基づき
    変速速度を算出する変速速度算出手段と、上記変速速度
    に応じた変速速度信号を算出して電磁制御弁を駆動する
    変速駆動手段とを有し、上記電磁制御弁が変速速度信号
    に応じて駆動することにより上記一対の油圧アクチュエ
    ータの各プーリ制御油圧を調圧して上記両プーリを目標
    変速速度で切り換えることを特徴とする無断変速機の変
    速制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010203567A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Aisin Aw Co Ltd 動力伝達装置
JP2014134273A (ja) * 2013-01-11 2014-07-24 Toyota Motor Corp 車両用無段変速機の変速制御装置
WO2019244758A1 (ja) * 2018-06-18 2019-12-26 ジヤトコ株式会社 無段変速機の制御装置

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