JPH0493793A - 制御棒駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は高温ガス炉に使用される原子炉の制御棒駆動装
置に係り、特にワイヤロープ（以下ロープと呼ぶ）を用
いて制御棒の炉心への挿入、引抜を行う該ロープを巻装
した回転自在なドラムを備えた制御棒駆動装置に関する
。

（従来の技術） 一般にガス冷却型高温カス炉においては電動の制御棒駆
動装置によってロープ、例えばステンレス鋼製ロープに
吊持された中性子吸収体を充填した制御棒を炉心へ挿入
したり、また引抜きしたりして炉内の核***反応を制御
している。

第７図はロープを用いて制御棒の挿入、引抜きを行う従
来の制御棒駆動装置の一例を示すもので、以下これにつ
いて説明する。

図中符号１は高温ガス炉の炉心の上部のみを部分的に示
したものであり、炉心］には制御棒挿入孔２が設けられ
ている。この制御棒挿入孔２の上方にはこの制御棒挿入
孔２の延長線上に案内管３が同心的に配置されている。

これら案内管３および制御棒挿入孔２内に制御棒４が昇
降されるようになっている。この制御棒４はその内部に
中性子吸収体を収納した制御棒要素４ａ、４ｂ・・・を
複数本数珠つなぎにして構成されている。制御棒４の上
端部は連結金具５を介して制御棒吊持用ロープ６に接続
されており、このロープ６はドラム７に巻装されている
。

このドラム７は軸受８によって回転自在に支承され、ギ
ヤ９．１０を介してモータ１１により正逆回転ができる
ようになっている。

ドラム７の回転位置を検出するために位置検出器１２が
ギヤ１３に設けられ、ドラム７の回転位置に基づいて制
御棒４の昇降位置を検出できるようになっている。

ロープ６は制御棒挿入孔２の中心位置に案内するガイド
プーリー１４に接触し、ガイドプーリー１４を回転させ
ながらドラム７に巻き戻し、または巻き下げられる。

このガイドプーリー１４は案内管３の上端を固着してい
る駆動部フランジ１５に取着されている。

（発明が解決しようとする課題） このような構成の制御棒駆動装置においては、第８図か
ら第９図に示すようにロープ６はドラム７およびガイド
プーリー１４で強制的に曲げられ、その状態のまま制御
棒４の位置変化による出力制御のため、上下動作が繰り
返される。したがって、ロープ６にはそのロープ６を構
成する素線の繰り返し曲げによる疲労破断およびドラム
７、ガイドプーリー１４との接触による摩耗が生じ、繰
り返し回数の増加と共に素線破断数が増大して、最後に
はロープ６の全面破断に至る事態が考えられる。

ロープ６の全面破断は原子炉の安全上はもちろん、その
復旧作業に多大な労力を必要とすることから、絶対に避
けなければならない。この対策として原子炉の定期点検
（例えば１年に１回）時において、保守９点検を行うメ
ンテナンスピットに原子炉から制御棒駆動装置を移送し
、ロープ６の損傷状態を調査して、その程度により早め
に新品ロープとの交換を行うことが必要となる。ロープ
の交換作業は制御棒駆動装置全体が放射能で汚染されて
いることからマニピュレータによる遠隔操作で作業が行
われる。従来の制御棒駆動装置におけるロープ６のトラ
ム７への固定方法は第９図および第１０図に示すように
ドラム７のロープ巻き始め側の側面にロープ巻き取り部
から貫通孔１６を通ってきたロープ６を押え板１７をボ
ルト１８てドラム７側に締め込むことによって取り付け
られている。

ドラム単体の状態でロープ６をドラム７に巻装し、反制
御棒側ロープの端部を前記押え板１７で固定した後、ド
ラム７の両端を回転自在に第７図における軸受８に取り
つける。この方法であるから、ロープの交換作業におい
てもドラム７に制御棒４を外したロープ６を巻装したま
まの状態で軸受８から取り外しギヤ１０および押え板１
７を取り外してのロープの交換となる。しかしながら、
前述したようにこのような作業をマニピュレータによる
遠隔操作で行うには数種類の作業の組合せとなることか
ら多大な時間を要することになり、例えば１基の原子炉
に挿入されている３２本の制御棒をそれぞれ単独に吊持
しているロープ（３２本）を全て同時期に交換を余儀な
くされた場合、その所要時間を膨大なものとなる課題か
あった。また、作業員が直接交換作業を行うとした場合
には、前述したように放射能で汚染されており、安全上
の問題か生じてくる。ロープの交換に要する時間の拡大
は、安全上はもちろんのこと、原子炉の稼働率の低下を
来し、運転効率に多大な影響を与えることにつながる課
題がある。

本発明は上記課題を解決するためになされたもので、ド
ラムを支持部品に支持したままの状態で、マニピュレー
タによる遠隔作業によってもロープの交換を短時間に容
易に行うことが可能で、所要時間の大幅な短縮により原
子炉の運転効率の向上はかることができる制御棒駆動装
置を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は、炉心の上方に配設したドラムにロープの一端
を巻装し、前記ロープの他端部に制御棒を吊り下げて前
記ドラムの回転によって前記制御棒を上下方向に移動さ
せて原子炉の出力を制御する制御棒駆動装置において、
前記ロープのドラム巻装側の端末部を台形状金属ブロッ
クに挿着し、前記ドラムのロープ固定位置に前記金属ブ
ロックの形状に対応する台形状挿入孔を設け、前記ドラ
ムにその他端部から前記挿入孔に至るロープ通過溝を設
け、前記台形状挿入孔に背部が弾性体で押圧され前記金
属ブロックに設けた位置保持用溝にその一部が突出する
よう前記ドラムに直線方向自在に支持された金属ボール
を設けたことを特徴とする。

（作　用） ドラムへのロープの取り付けはマニピュレータにより台
形状金属ブロックに挿着された端末部付近のロープを掴
み、ドラムに設けた前記金属ブロックの形状に対応した
台形状挿入孔となる約９０度の曲り部を有するロープの
通過溝に、前記ロープ部を溝形状に沿って通していき、
溝の終端部においてロープを若干引く操作によってドラ
ムへのロープの取着が完了する。

この場合、ドラム端面部から背後を弾性体に押圧された
金属ボールか前記ロープ端末部の金属ブロックに配設さ
れている周方向に連続した溝部に弾性体による押付力を
保持して挿入される。これにより金属ブロックおよびロ
ープの重量が仮にロープがドラムから抜は出る方向に作
用したとしても、弾性体による押付力によってロープが
ドラムから抜は出ることを防止する。

ロープをドラムから取り外す場合には、ドラムへの取着
付近のロープをマニピュレータで掴み、若干ロープを押
す操作によって弾性体に押された金属ボールによる押圧
力に打ち勝ってロック機能を解除し、マニピュレータで
ロープを掴んだまま０−プ通過溝を通してドラムから取
り外す。

以上のようにロープのドラムへの取りつけ、取り外し作
業は、ドラム部を装置から分解して取り出すことなく、
単純な動作で確実に行うことができ、作業時間の大幅な
短縮か可能となる。

（実施例） 第１図から第６図を参照して本発明に係る制御棒駆動装
置の一実施例を説明する。

各図とも第７図から第１０図に示す従来例と同一部分に
は同一符号を付して重複する部分の説明を省略する。

第１−図は本発明に係る制御棒駆動装置のドラムへのロ
ープの取付は状態を示す部分縦断面図、第２図は第１図
の■−■矢視方向を部分的に示す縦断面図で、ドラムへ
のロープ取付は部におけるロープ抜けどめ機構の構成を
示す。第３図は第１図を別の角度から示す平面図、第４
図は本発明に係るロープの端末部構成を示す外形図、第
５図および第６図は第１図の状態に至るまでのドラムへ
のロープの取付は作業状態を説明するための要部を部分
的に示す側面図である。第１図から第４図に示すドラム
およびロープ端末部の構成以外は第７図および第８図に
示す従来例の部品構成と同じである。

すなわち、第１図において、図示しない軸受に回転自在
に支持されたドラム１９には第３図に示すようにドラム
１９面のロープ６の巻き始め位置に向けてドラム１９の
側端からロープ６が十分に通過可能な幅を有し、前記ト
ラム］９の側端部から所定の位置でロープ６の巻き方向
へ約９０度向きを変えたロープ通過溝２０か設けられて
いる。

また、このロープ通過溝２０の終端部には第４図に示す
金属ブロック２２を有するロープ端末部の外形寸法に対
応した台形状挿入孔２３が、ロープ６の巻き出しに無理
のない傾斜角θを有して合わせて設けられている。金属
ブロック２２は円錐体の先端部をカットした台形状で、
円方向に連続した位置保持用溝２１か設けられている。

また、金属ブロック２２にはロープ６の端末部か挿入さ
れ、プレス等による圧着て抜は出ることがないように挿
着一体化されている。そして、前記台形状挿入孔２３に
は第１図に示すようにロープ６の端末部である金属ブロ
ック２２が嵌め込まれる。金属ブロック２２に設けられ
た位置保持用溝２］には第２図に示すように例えば皿バ
ネ等の弾性体２４て押圧された金属ボール２５の一部か
金属ボール収納孔２６から突出して噛み合うことにより
ロープ６およびロープ端末部の金属ブ０ツク２２の自重
程度では抜は出ることのないようにドラム１９にロープ
６が取着されている。金属ボール２５が収納されている
収納孔２６の底部穴径寸法は金属ボール２５の外径寸法
より小さくあけられている。

したかって、ロープ６の端末が挿着された金属ブロック
２２が挿入されていない状態では金属ボール２５が台形
状挿入孔２３側に飛び出てしまうことはない。金属ブロ
ック２２はその自重程度で挿入孔２３に脱落することの
ないように金属ボール２５および弾性体２４によって押
圧される。押圧力を付与する弾性体２４はドラム１９に
配設されたネジ部２７に噛み合う調整ネジ２８てその反
発力が加減可能に調節されるので、抜は出ることがない
。なお、第１図中、二点鎖線で記した六角形ａは調整ネ
ジ２８の頭部を示している。

上記構成の制御棒駆動装置において、原子炉の定期点検
時などにロープ６の交換を行う場合、まず、ロープ６の
ドラム１９からの取り外しは原子炉から保守点検用メン
テナンスピットに制御棒駆動装置を移送し、制御棒４を
ロープ６から切り離した後、第７図に示したモータ１１
、または図示しない手動駆動装置によりトラム１９を回
転させロープ６のドラム１９への巻き付は部分を全て解
放し、ロープ６のドラム１９への取着部分を図示しない
マニピュレータ側に対面した位置に合わせる。次にドラ
ム１９に近いロープ６を図示しないマニピュレータで掴
んだのち、ロープ６をドラム１９へ若干押す操作を行う
ことによってロープ６の端末部の金属ブロック２２を金
属ボール２５を介して金属ブロック２２およびロープ６
の自重て抜は出ることのないよう保持力を付与している
弾性体２４の押圧力に打ち勝ってロック機能を解除する
。そして、金属ブロック２２の挿入孔２３に連続したロ
ープ通過溝２０をドラム１９端面の開放口に向ってロー
プ６を導くことにより、ドラム１９からロープ６を取り
外すことかできる、第７図に示す軸受８およびギヤ１０
とドラム１９との空隙は前記金属ブロック２２か通過す
るに支障のない値を有して配設されていることは当然で
ある。

ドラム１９への新品ロープの取付けは上記取り外し操作
の逆作業となる。図示しないマニピュレタにより新品ロ
ープの端末部付近を掴み、第５図および第６図の如く移
動の経過て新品ロープの端末部に固着した金属ブロック
２２が第１図に示すようにドラム１９の台形状挿入孔２
３に挿入され、所定位置で第２図のように金属ブロック
２２の位置保持用溝２１にドラム１９に配設されている
金属ホール２５か噛合ロック機能が付与される。

このあと、モータ１１又は手動によりドラム１９を回転
させ必要巻き数、新品ロープをドラム１９に巻き付け、
制御棒４を新品ロープに連結してロープ６の交換が完了
する。

［発明の効果］ 本発明によれば従来例のようにドラムを駆動装置から分
解して取り外すことなく、組み込んた状態のまま単純な
作業でロープの交換が可能となる。

また、ロープの端末部には原子炉内で制御棒動作中に、
炉心の曲り部等に引っ掛がり、その状態でドラムか回転
してドラムに巻かれたロープが緩んだとしても、弾性体
による抜は止め機構を具備しており、ドラムからロープ
か抜は出ることはない。

したがって、マニピュレータ又は作業員の直接作業によ
ってもドラムへのロープの取り付け、取り外しは簡単、
かつ確実に短時間で行うことかでき、作業時間の大幅な
短縮が可能となる。これに伴ってロープ交換を含む制御
棒駆動装置の定期点検期間は短縮が可能となることから
原子炉の運転効率の向上および安全対策上に寄与すると
ころ大なるものかある。

【図面の簡単な説明】

第１図から第６図までは本発明の一実施例を説明するた
めのもので、第１図は制御棒駆動装置の要部を示す縦断
面図、第２図は第１図における■■矢矢視内向切断して
示す断面図、第３図は第１図を別の角度から示す部分平
面図、第４図はロープの端末を挿着した金属ブロックを
示す外形図、第５図および第６図はドラムへのロープ取
り付は作業時における第１図の状態に至るまでの作業経
過の状態を示す側面図、第７図から第１０図までは従来
例を説明するためのもので、第７図は制御棒駆動装置の
一例を概略的に示す縦断面図、第８図は第７図の装置を
９０度視点を変えた縦断面図、第９図は第８図の要部を
拡大してドラムへのロープの取着状態を示す縦断面図、
第１０図は第９図中Ｘ−Ｘ矢視方向を切断して示す断面
図である。 １・・・炉心 ６・・・ワイヤロープ ８・・・軸受 １９・・・本発明による ２０・・・ロープ通過孔 ２２・・・金属ブロック ２４・・・弾性体 ２６・・・収納孔 ２８・・・調整ネジ ３０・・・キー ４・・・制御棒 ７・・・ドラム（従来例） １１・・・駆動モータ ドラム ２１・・・位置保持用溝 ２３・・・台形状挿入孔 ２５・・・金属ボール ２７・・・ドラムネジ部 ２９・・・ドラム軸 第３ 図 第４ 図 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　炉心の上方に配設したドラムにロープの一端を巻装し
   、前記ロープの他端部に制御棒を吊り下げて前記ドラム
   の回転によって前記制御棒を上下方向に移動させて原子
   炉の出力を制御する制御棒駆動装置において、前記ロー
   プのドラム巻装側の端末部を台形状金属ブロックに挿着
   し、前記ドラムのロープ固定位置に前記金属ブロックの
   形状に対応する台形状挿入孔を設け、前記ドラムにその
   他端部から前記挿入孔に至るロープ通過溝を設け、前記
   台形状挿入孔に背部が弾性体で押圧され前記金属ブロッ
   クに設けた位置保持用溝にその一部が突出するよう前記
   ドラムに直線方向自在に支持された金属ボールを設けた
   ことを特徴とする制御棒駆動装置。