JPH0453079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 本考案は、コンピユータ装置の中央処理装置と
端末機器とを接続するときにケーブルなどを用い
るときには、その位置が固定され、後のレイアウ
トなどに制約を生ずることを避けるために、天井
部に無指向性となるように発光素子による発振部
と受光素子による受信部とを設けておき、前記端
末機器がどの様な位置に移動しても光通信方式で
信号の送受が行えるようにするワイヤレス通信シ
ステムの、天井部に設置されるサテライト部に関
するものである。

〓従来の技術〓 従来のこの種のサテライト部に組込まれている
受光モジユール装置は第４図に示すような構成の
ものであり、部屋のいずれの位置からの端末機器
からの信号光も受信できなければならないので、
基板１上に外周側を向く様に環状に複数の例えば
ホトダイオードなどの受光素子２を配設するもの
であつた。また、このときに、使用する前記部屋
の広さなども勘案して前記受光素子２の光軸はや
や下向きに取付けられていた。

〓考案が解決しようとする問題点〓 しかしながら前記した従来の受光モジユール装
置の受光角特性は個々の前記受光素子の受光角特
性の組合わされたものに過ぎず、受光モジユール
装置としての受光角特性を満足するものではな
く、具体的には前記した複数の受光素子の組合せ
で水平方向（円周方向）には、ほぼ満足する受光
角特性が得られるものの、上下方向（垂直方向）
には第５図に示すように、通常には極めて広い前
記受光素子の単一の受光角特性のままであり、こ
の理由により部屋の遠方からの受信感度が極度に
悪くなり、前記端末機器との通信時にＳ／Ｎ比が
低下して通信の信頼性が低下するなどの問題点を
生ずるものであつた。

〓問題点を解決するための手段〓 本考案は前記した従来の受光モジユール装置に
生ずる問題点を解決するための具体的な手段とし
て、宅内赤外光式ワイヤレス通信システムの天井
部に配置されるサテライト部の内部に組込まれ、
複数のホトダイオードなど受光素子が環状に配設
されて成る受光モジユールにおいて、夫々の前記
受光素子の光軸は前記受光モジユールの設計上の
最遠方床面とされ、かつ前記受光素子の夫々の前
記光軸を回転軸として前記受光素子を焦点とする
回転放物面の、夫々が干渉しない部分を組合せた
複合反射鏡を前記受光素子の上面側に夫々に対応
するように設けた構成としてあることを特徴とす
る光通信システム用受光モジユール装置を提供す
ることで理想的な受光角特性を実現して前記従来
のものの問題点を解決するものである。

〓実施例〓 つぎに、本考案を図に示す一実施例に基づいて
詳細に説明する。

尚、理解を容易にするために従来例と同じ部分
には同じ符号を付して説明する。

第１図に符号１で示すものは従来例と同様な基
板であり、該基板１上に外周側を向く様に環状に
複数の例えばホトダイオードなどの受光素子２が
配設されていることも同様であるが、その受光素
子２の光軸の方向は、設計上で使用が予想される
部屋の最遠方床面としてある。さらに、夫々の前
記受光素子２の光軸を回転軸として、かつ夫々の
受光素子２を焦点とするような回転放物面を形成
すると、前記したように受光素子２が環状に配設
してあることから隣接する受光素子２に対応する
前記回転放物面がそれぞれに位置的に重なり、干
渉する部分を生じて無くなる部分があり、上面側
と下面側に夫々放射状で略波状の反射鏡が得られ
る。この複合反射鏡の上面側の複合反射鏡３を取
付けたものが本考案の受光モジユール装置であ
る。

〓作用〓 本考案により、受光モジユール装置の受光素子
２の光軸を最も遠方床面として、かつその光軸を
回転軸とし、前記受光素子を焦点とする回転放物
面の複合反射鏡を上面側に設けたことにより、第
２図に示すように受光素子２の受光角特性の上半
分の部分は、光軸である最遠方床面に対して最大
の感度を持つようになり、下半分の部分は従来通
りの受光角特性のままであるので、結果として第
３図に示すように遠方に対する感度が増強される
ものとなり、端末機器の移動により受信感度が変
化することをなくする。

〓考案の効果〓 以上に説明したように、本考案により受光モジ
ユール装置の受光素子２の光軸を最遠方床面とし
て、かつその光軸を回転軸とし、前記受光素子を
焦点とする回転放物面の複合反射鏡を上面側に設
けたことで、受光モジユール装置の受光角感度特
性を設計上の最遠方床面の位置を最大として近距
離ほど低下するものとして、端末機器からの受信
時には距離に関係なく一定の受信出力が得られる
ようにして、Ｓ／Ｎ比などが低下して受信の内容
が損なわれることをなくし、信頼性を向上する優
れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による光通信システム用受光モ
ジユール装置の一実施例を示す斜視図、第２図は
第１図の要部を拡大して示す断面図、第３図は第
１図の実施例の特性を示すグラフ、第４図は従来
例を示す斜視図、第５図は従来例の特性を示すグ
ラフである。 １……基板、２……受光素子、３……複合反射
鏡。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 宅内赤外光式ワイヤレス通信システムの天井部
   に配置されるサテライト部の内部に組込まれ、複
   数のホトダイオードなど受光素子が環状に配設さ
   れて成る受光モジユールにおいて、夫々の前記受
   光素子の光軸は前記受光モジユールの設計上の最
   遠方床面とされ、かつ前記受光素子の夫々の前記
   光軸を回転軸として前記受光素子を焦点とする回
   転放物面の夫々が干渉しない部分を組合せた複合
   反射鏡を前記受光素子の上面側に夫々に対応する
   ように設けた構成としてあることを特徴とする光
   通信システム用受光モジユール装置。