JPH0431510A - 地盤振動絶縁構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は地盤中及び地表面を伝搬する鉄道、地下鉄、あ
るいは道路等の振動及び振動に伴う伝播音を遮断する地
盤振動絶縁構造に係るものである。

（従来の技術） 従来の地盤振動を遮断する工法としては、＋ｉｌ建物と
地盤との間に空溝を設ける方法、（１１）山留壁と建物
との間に防振ゴムを介在させて地盤振動を遮断する方法
等があった。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、前者の空溝を用いる方法において、低い
振動数の振動を遮断するためには、漠の幅及び深さを相
当大きくとる必要があり、敷地−杯に建物が建設された
場合には採用されない。

また空溝を維持するには地盤が強固である必要があり、
このため空溝を施工できる土壌は限定される。

後者の山留壁と建物の間に防振ゴムを介在させて地盤振
動を遮断する方法の場合、土圧が変化したとき振動伝達
倍率が１より大になり、かえって振動が増幅される可能
性がある。

また防振ゴムが劣化した場合、取替等のメンテナンスは
現実的に不可能である。

本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案され
たもので、その目的とする処は、地盤振動エネルギーの
伝搬を効果的に遮断でき、軟弱地盤においても、狭い範
囲においても施工が可能であり、またメンテナンスが可
能な地盤振動絶縁構造を提供する点にある。

（課題を解決するための手段） 前記の目的を達成するため、本発明に係る地盤振動絶縁
構造は、相対する一双の垂直ＰＣ版間に滑り機構を介装
してなる地中連壁を、建物外周地盤内に埋設して構成さ
れている。

（作用） 本発明によれば前記したように、建物の外周地盤内に埋
設された地中連壁が、相対する一双の垂直ＰＣ版間に滑
り機構を介装して構成されているので、同滑り機構によ
って振動波の振動伝播方向と垂直な面内における運動が
自由になり、振動エネルギーは上下、左右方向に散逸さ
れ、建物・＼入射する振動エネルギーは少なくなり、地
盤振動は効果的に遮断される。

（実施例） 以下本発明を図示の実施例について説明する。

本発明の基本原理は、地中及び地表面を伝搬する振動の
基本性状の解析に基くものである。地盤振動は大別する
と、実体波と表面波に分類されるが、このうち振動エネ
ルギーの伝搬に関与するのは、弾性体内を伝搬する実体
波のうちの横波（第３図参照）と、表面波のうち、半無
限弾性体の表面に沿って伝わるレイリー波と呼ばれる波
動（第４図参照）で、この２種類の波動によって振動エ
ネルギーの９割以上が伝搬される。

前記２種類の波動は、第３図及び第４図に示すように、
伝搬方向とは垂直の方向に変位を生じさせ、従ってその
運動エネルギーは主として、土の上下、及び左右方向の
運動によるものであり、この方向の運動が伝播されない
ようにすれば、振動エネルギーの殆んどを遮断すること
ができる。

なお参考として、地表面における振動の伝達の様子を第
５図に示すが明らかにレイリー波のエネルギーが卓越し
ているこ七が判る。

第６図は地盤振動の距離減衰特性を示し、実体波におい
ては、振源からの距離の増加とともに、急激に振幅が減
少し、振動エネルギーが減少するが、表面波であるレイ
リー波は振源からの距離が増加しても、実体波はど振幅
が減少セず振動エネルギーが減少していない。

従って地盤振動の絶縁においてはレイリー波による振動
エネルギーの伝搬を如何に遮断するかが重要な課題とな
る。

このため本実施例によれば、第１図に示すようムこ劇場
、会議室等高度な静態性能が必要とされる建物（１）の
外周地盤に、滑り機構を内蔵した地中連壁（２）を埋設
して構成されている。

同地中達壁（２）は夫々地中鉛直方向に数段に分割され
た相対する一双の垂ＩＰＣ版ｆ３）（３）間に滑り機構
（４）を介装するとともに、外部からの泥等の混入を阻
止するように外周縁に設けたシールド部分（５）より構
成され、土圧を受けるようになっている。

なお前記滑り機構（４）は、第２図に示すように、ポリ
エチレン樹脂よりなる滑り部分（６）と粘弾性ゴム（７
）とによって構成されている。

施工に際しては、建物の地下部分が完成した段階で、ア
ースドリル工法等によって削孔し、同削孔部に前記垂直
ＰＣ版（３）を水平、垂直両方向に亘り速続的に埋設し
ていくやこのような工法を採用することによって、既存
の建物にも施工することが可能となる。

図示の実施例は前記したように構成されているので、前
記滑り機構（４）によって、振動源から地盤を介して建
物（１）に伝搬されてくる波動は、振動伝播方向と垂直
な面内の運動が自由になり、振動エネルギーは上下、左
右方向に散逸され、建物（１）へ入射する振動エネルギ
ーは低減される。而して前記レイリー波は第４図に示す
ように、長楕円軌道の振動伝播であるため、振動伝搬方
向にも若干のエネルギーの伝達があるが、この部分のエ
ネルギーは前記滑り機構（４）における粘弾性ゴム（７
）によって吸収され、かくして地盤振動が効果的に遮断
される。

なお経年変化によって粘弾性ゴムが萬−劣化Ｌ７だ場合
でも、滑り機構のユニットを交換することによって、常
に初期の性能を維持することができる。

（発明の効果） 本発明によれば前記したように、相対する一双の垂直Ｐ
Ｃ版間ムこ滑り機構を介装してなる地中連壁を建物外周
地盤内に埋設したことによって、地盤振動エネルギーの
伝搬に最も関与するレイリー波による振動伝搬を遮断す
るため、効果的な振動絶縁が可能となり、建物の静襠性
を高め、地下空間等の居住性を向上するものである。

また従来の空溝工法と異り、軟弱地盤においても施工可
能であり、更に狭い範囲においても、また既存の建物に
対しても施工することができ、更にまた滑り機構の交換
等のメンテナンスが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る地盤振動絶縁構造の一実施例を示
す縦断面図、第２図は滑り機構を示す斜視図、第３図及
び第４図は夫々横波並にレイリー波の伝搬性状を示す説
明図、第５図は地表面における振動伝搬説明図、第６図
は地盤振動の距１ＩＩｌ減衰特性図である。 （１）・・・建物、 （２）・・・滑り機構を内蔵した地中連壁、（３）・・
・垂直ＰＣ版、　　　　　（４）・・・滑り機構、（５
）・・・シールド部分。 代理人　弁理士　岡　本　重　文 外１名 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 相対する一双の垂直ＰＣ版間に滑り機構を介装してなる
   地中連壁を、建物外周地盤内に埋設してなることを特徴
   とする地盤振動絶縁構造。