JPH04258562A - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置

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JPH04258562A
JPH04258562A JP1892891A JP1892891A JPH04258562A JP H04258562 A JPH04258562 A JP H04258562A JP 1892891 A JP1892891 A JP 1892891A JP 1892891 A JP1892891 A JP 1892891A JP H04258562 A JPH04258562 A JP H04258562A
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pressure
line pressure
throttle opening
low
ratio
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隆 青木
Kazuo Oyama
和男 大山
Kaoru Kajikawa
薫 梶川
Tetsushi Miyazaki
哲史 宮崎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧制御のベルト式無段
変速機に関し、特に、溝幅を変更可能なドライブプーリ
およびドリブンプーリと、両プーリ間に巻き掛けた無端
ベルトと、無端ベルトの伝達トルクを決定する低圧側の
ライン圧をスロットル開度に応じて発生させる第1ライ
ン圧発生手段と、前記両プーリのレシオを維持および変
更する高圧側のライン圧をスロットル開度に応じて発生
させる第2ライン圧発生手段と、前記ドライブプーリと
ドリブンプーリに低圧側のライン圧と高圧側のライン圧
を選択的に作用させる選択供給手段とを備えたベルト式
無段変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるベルト式無段変速機の制御
装置として、特開昭61−206862号公報に記載さ
れたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記低圧側
のライン圧は無端ベルトのテンションを決定する圧力で
あるため、その低圧側のライン圧が過小であると無端ベ
ルトがスリップする可能性があり、逆に過大であると動
力伝達系のフリクションが増大して燃費の悪化を招く問
題がある。また、前記高圧側のライン圧はレシオの維持
および変更を司る圧力であるため、その高圧側のライン
圧が過小であると変速速度が遅くなって応答性が低下し
、逆に過大であるとオイルポンプのフリクションが増大
して燃費が悪化する不都合がある。
【0004】しかしながら上記従来のベルト式無段変速
機の制御装置は、図20に示すように、その高圧側のラ
イン圧PHと低圧側のライン圧PLを単にレシオがロー
側で高く、オーバードライブ側で低くなるように制御し
ているだけであり、前記PH圧とPL圧の差圧の制御は
行われていない。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、高圧側のライン圧PHと低圧側のライン圧PLをよ
り精密に制御することにより、ベルト式無段変速機の一
層適切な制御を可能とすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、溝幅を変更可能なドライブプーリおよび
ドリブンプーリと、両プーリ間に巻き掛けた無端ベルト
と、無端ベルトの伝達トルクを決定する低圧側のライン
圧をスロットル開度に応じて発生させる第1ライン圧発
生手段と、前記両プーリのレシオを維持および変更する
高圧側のライン圧をスロットル開度に応じて発生させる
第2ライン圧発生手段と、前記両プーリに低圧側のライ
ン圧と高圧側のライン圧を選択的に作用させる選択供給
手段とを備えたベルト式無段変速機の制御装置において
、スロットル開度が所定値以上の時に、前記高圧側のラ
イン圧と低圧側のライン圧の差圧を、レシオがロー側で
小さく且つオーバドライブ側で大きくなるように設定す
る手段を備えたことを第1の特徴とする。
【0007】また本発明は、溝幅を変更可能なドライブ
プーリおよびドリブンプーリと、両プーリ間に巻き掛け
た無端ベルトと、無端ベルトの伝達トルクを決定する低
圧側のライン圧をスロットル開度に応じて発生させる第
1ライン圧発生手段と、前記両プーリのレシオを維持お
よび変更する高圧側のライン圧をスロットル開度に応じ
て発生させる第2ライン圧発生手段と、前記両プーリに
低圧側のライン圧と高圧側のライン圧を選択的に作用さ
せる選択供給手段とを備えたベルト式無段変速機の制御
装置において、スロットル開度が所定値以下の時に、前
記高圧側のライン圧と低圧側のライン圧の差圧を、レシ
オがロー側で大きく且つオーバドライブ側で小さくなる
ように設定する手段を備えたことを第2の特徴とする。
【0008】また本発明は、溝幅を変更可能なドライブ
プーリおよびドリブンプーリと、両プーリ間に巻き掛け
た無端ベルトと、無端ベルトの伝達トルクを決定する低
圧側のライン圧をスロットル開度に応じて発生させる第
1ライン圧発生手段と、前記両プーリのレシオを維持お
よび変更する高圧側のライン圧をスロットル開度に応じ
て発生させる第2ライン圧発生手段と、前記両プーリに
低圧側のライン圧と高圧側のライン圧を選択的に作用さ
せる選択供給手段とを備えたベルト式無段変速機の制御
装置において、スロットル開度が所定値以下の時に高圧
側のライン圧を上昇させる手段と、スロットル開度の減
少によりレシオがロー側に戻った時に高圧側のライン圧
を低下させる手段を備えたことを第3の特徴とする。
【0009】また本発明は、溝幅を変更可能なドライブ
プーリおよびドリブンプーリと、両プーリ間に巻き掛け
た無端ベルトと、無端ベルトの伝達トルクを決定する低
圧側のライン圧をスロットル開度に応じて発生させる第
1ライン圧発生手段と、前記両プーリのレシオを維持お
よび変更する高圧側のライン圧をスロットル開度に応じ
て発生させる第2ライン圧発生手段と、前記両プーリに
低圧側のライン圧と高圧側のライン圧を選択的に作用さ
せる選択供給手段とを備えたベルト式無段変速機の制御
装置において、スロットル開度の減少によりレシオがオ
ーバードライブ側からロー側に戻る間に高圧側のライン
圧を上昇させる手段を備えたことを第4の特徴とする。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0011】図1は車両用の動力伝達装置を示す図2〜
図5の配置図、図2は図1のA部拡大図、図3は図1の
B部拡大図、図4は図1のC部拡大図、図5は図1のD
部拡大図、図6は図1の6方向矢視図である。
【0012】本発明によるベルト式無段変速機を備えた
動力伝達装置は車体前部に横置き配置したエンジンに接
続されるもので、図2〜図6に示すように、左半部1L
 との右半部1R を結合して成るトランスミッション
ケース1の内部に収納される。前記トランスミッション
ケース1の右半部1R の内面には、油圧制御系の各種
バルブを設けたメインバルブボディ2とセカンダリバル
ブボディ3が重ね合わされた状態で固定され、そのセカ
ンダリバルブボディ3に設けたボールベアリング4によ
り、エンジンのクランクシャフト5にトルクコンバータ
6を介して接続されたミッション入力軸7の先端が支持
される。前記ミッション入力軸7の上部には、トランス
ミッションケース1の左半部1L に設けたボールベア
リング8とセカンダリバルブボディ3に設けたローラベ
アリング9によりインプットシャフト10が支持される
。また、前記インプットシャフト10の下部には、トラ
ンスミッションケース1の左半部1L に設けたボール
ベアリング11と右半部1R に設けたボールベアリン
グ12によりアウトプットシャフト13の両端部が支持
される。
【0013】インプットシャフト10にはドライブプー
リ14の固定側プーリ半体15が一体に形成されるとと
もに、その固定側プーリ半体15の右側には可動側プー
リ半体16がボールスプライン17を介して軸方向移動
自在、且つ相対回転不能に支持される。一方、前記アウ
トプットシャフト13には、ドリブンプーリ18の固定
側プーリ半体19の軸部191 が一対のニードルベア
リング20を介して支持され、アウトプットシャフト1
3の外周に嵌合する前記軸部191 の外周には、可動
側プーリ半体21がボールスプライン22を介して軸方
向移動自在、且つ相対回転不能に支持される。すなわち
、ドライブプーリ14の固定側プーリ半体15はドリブ
ンプーリ18の可動側プーリ半体21に対向するととも
に、ドライブプーリ14の可動側プーリ半体16はドリ
ブンプーリ18の固定側プーリ半体19に対向し、これ
により両固定側プーリ半体15,19、および両可動側
プーリ半体16,21は相互に交差するように配置され
る。 そして、前記両プーリ18,24の間には帯状のストラ
ップ23に多数の押し駒24を装着した無端ベルト25
が巻き掛けられる。
【0014】インプットシャフト10に支持した隔壁部
材26と可動側プーリ半体16の外周に形成したフラン
ジ161 とにより、可動側プーリ半体16を固定側プ
ーリ半体15に向けて接近するように移動させるための
油室27が形成される。油室27への給油は、インプッ
トシャフト10の右端から挿入されたフィードパイプ2
8、インプットシャフト10の内部に形成した油路10
1 、および可動側プーリ半体16を貫通する油路16
2 を介して行われる。前記フランジ161 の先端に
外周を支持されたキャンセラピストン29と前記隔壁部
材26との間には、油室27に作用する遠心油圧を補償
するためのキャンセラ30が画成される。そして、この
キャンセラ30と前記油室27は隔壁部材26に設けた
油路(図示せず)を介して相互に連通する。
【0015】アウトプットシャフト13の左端に支持し
た隔壁部材31と可動側プーリ半体21の外周に形成し
たフランジ211 とにより、可動側プーリ半体21を
固定側プーリ半体19に向けて移動させるための油室3
2が形成され、その油室32の内部にはドリブンプーリ
18と無端ベルト25間に所定の初期荷重を与えるため
のスプリング33が縮設される。前記油室32への給油
は、アウトプットシャフト13の右端から挿入されたフ
ィードパイプ34、アウトプットシャフト13に形成し
た油路131 、固定側プーリ半体19の軸部191 
に形成した油路192 、可動側プーリ半体21に形成
した油路212 を介して行われる。前記フランジ21
1 の先端に外周を支持されたキャンセラピストン35
と隔壁部材31との間には、油室32に作用する遠心油
圧を補償するためのキャンセラ36が画成され、このキ
ャンセラ36と前記油室32は隔壁部材31に設けた図
示せぬ油路を介して相互に連通する。
【0016】ミッション入力軸7に一体に形成した駆動
ギヤ37はインプットシャフト10の右端に設けた従動
ギヤ38に噛合し、インプットシャフト10はミッショ
ン入力軸7と逆方向に駆動される。一方、メインバルブ
ボディ2とセカンダリバルブボディ3に支持された中間
軸39には、一対のニードルベアリング40を介して一
体に結合された第1中間ギア41と第2中間ギア42が
軸支されており、第1中間ギア41は前記駆動ギヤ37
に噛合するとともに、第2中間ギア42はアウトプット
シャフト13にニードルベアリング43を介して支持し
たリバースギヤ44に噛合する。そして、これら駆動ギ
ヤ37、第1中間ギア41、および第2中間ギア42に
より構成される後退用ギヤ列45により、リバースギヤ
44はミッション入力軸7と同方向に駆動される。
【0017】アウトプットシャフト13上のドリブンプ
ーリ18とリバースギヤ44の間に位置するように、車
両を前進駆動する際にドリブンプーリ18をアウトプッ
トシャフト13に結合するための前進用クラッチ46と
、車両を後退駆動する際にリバースギヤ44をアウトプ
ットシャフト13に結合するための後退用クラッチ47
とが背中合わせに設けられる。すなわち、前進用クラッ
チ46は、アウトプットシャフト13にスプライン結合
したクラッチガイド48の左半部に配設され、そのクラ
ッチガイド48の内部に摺動自在に設けたクラッチピス
トン49を油室50に作用する油圧で戻しバネ51に抗
して左方向に移動させることにより、ドリブンプーリ1
8の固定側プーリ半体19に連結した摩擦板52を挟圧
するように構成される。一方、後退用クラッチ47は、
クラッチガイド48の右半部に前記前進用クラッチ46
と左右対称に配設され、そのクラッチガイド48の内部
に摺動自在に設けたクラッチピストン53を油室54に
作用する油圧で戻しバネ55に抗して右方向に移動させ
ることにより、リバースギヤ44に連結した摩擦板56
を挟圧するように構成される。また、クラッチガイド4
8の外周にはパーキングギヤ483 が一体に形成され
る。これにより、アウトプットシャフト13上に特別の
パーキングギヤを設ける必要がなくなり、トランスミッ
ションケース1の軸方向の寸法短縮と部品点数の減少が
併せて可能となる。
【0018】アウトプットシャフト13の内部に配設さ
れた前記フィードパイプ34の外周には中間のフィード
パイプ57と外側のフィードパイプ58が同軸に挿入さ
れる。中間のフィードパイプ57から供給される圧油は
、アウトプットシャフト13に形成した油路132 お
よびクラッチガイド48に形成した油路481 を介し
て油室50に作用し、前進用クラッチ46を係合させる
。 また、外側のフィードパイプ58から供給された圧油は
、アウトプットシャフト13に形成した油路133 お
よびクラッチガイド48に形成した油路482 を介し
て油室54に作用し、後退用クラッチ47を係合させる
。 更に、外側のフィードパイプ58の外周から供給された
圧油は、アウトプットシャフト13に形成した油路13
4 を介してリバースギヤ44を支持するニードルベア
リング43を潤滑するとともに、アウトプットシャフト
13の油路135 、クラッチガイド48の油路484
、およびアウトプットシャフト13の油路136 を介
してドリブンプーリ18の固定側プーリ半体19を支持
するニードルベアリング20を潤滑する。
【0019】アウトプットシャフト13の右端に一体に
形成した出力ギヤ59は、トランスミッションケース1
に一対のボールベアリング60,61を介して支持した
差動装置62の歯車箱63外周に設けたファイナルギヤ
64に噛合し、これにより左右の後輪に駆動力が伝達さ
れる。
【0020】なお、図4における符号65は、無端ベル
ト25に潤滑油を供給するためのフィードパイプである
【0021】次に、本実施例の制御装置の油圧回路を説
明する。図7に示す油圧回路は、無端ベルト25の張力
を保持してスリップを防止するための低圧側のライン圧
(以下PL圧という)と、ベルト式無段変速機のレシオ
を維持および変更するための高圧側のライン圧(以下P
H圧という)の制御を司るもので、この油圧回路に設け
られた各バルブは前記メインバルブボディ2とセカンダ
リバルブボディ3の内部に配設される。
【0022】前記PL圧とPH圧は、オイルポンプ71
の吐出油圧をPB圧、PI圧、およびPM圧に基づいて
調圧することにより作られるものである。ここで、PB
圧はスロットル開度に応じて変化する圧力であって、図
8に示すように、スロットル開度が0/8から2/8ま
では直線的に増加し、スロットル開度が2/8を越える
と一定値に保持される特性を持つ。PI圧はレシオに応
じて変化する圧力であって、図9に示すように、レシオ
がLOW側からOD側に変化するに伴って直線的に減少
する特性を持つ。PM圧はPL圧を作る元圧となるもの
で、PH圧をモジュレータで所定値だけ減圧することに
より作られる。
【0023】符号72はPHレギュレータバルブであっ
て、オイルポンプ71の吐出油圧を前述のPB圧および
後述のPLC圧に基づいて調圧してPH圧を作るもので
ある。
【0024】符号73および74は第1PLコントロー
ルバルブおよび第2PLコントロールバルブであって、
前記PI圧、PB圧、およびその右側に設けたスプリン
グの設定により、前記PM圧を元圧としてそれぞれPL
C1 圧およびPLC2 圧を作るものである。第1P
Lコントロールバルブと第2PLコントロールバルブは
直列に接続され、PL圧を決定するためのPLC圧(P
LC1 圧あるいはPLC2 圧)をスロットル開度と
レシオの応じて連続的に形成する。ここで、PB圧の受
圧面積が小さい第1PLコントロールバルブ73で作ら
れるPIC1 圧はスロットル開度が2/8以上である
時、すなわちPB圧が高圧時の信号圧を決定し、PB圧
の受圧面積が大きい第2PLコントロールバルブ74で
作られるPIC2 はスロットル開度が0/8に近い時
、すなわちPB圧が低圧時の信号圧を決定する。
【0025】符号75はPLレギュレータバルブであっ
て、前記PIC1 圧あるいはPIC2 圧のいずれか
であるPLC圧に基づき、前記PHレギュレータバルブ
で作ったPH圧を調圧してPL圧を作るものである。
【0026】上記PHレギュレータバルブ72、第1P
Lコントロールバルブ73、第2PLコントロールバル
ブ74、およびPLレギュレータバルブ75により作ら
れるPH圧とPL圧は図10に示す特性をもつもので、
その特性については後から詳述する。
【0027】符号76はシフトバルブであって、PG圧
、PI圧、PA圧、およびシフトバルブスプリング76
1 の荷重により、PH圧とPL圧をドライブプーリ1
4の可動側プーリ半体16およびドリブンプーリ18の
可動側プーリ半体21に選択的に作用させてレシオを変
更すべく作用する。ここで、PG圧は元圧であるPH圧
をガバナで調圧して作られるもので、エンジンの回転数
に応じて増加する特性を有する。また、PA圧は元圧で
あるPM圧をスロットル開度に応じて調圧したもので、
前記PG圧が実際のエンジンの回転数に対応しているの
に対し、このPA圧は運転者の意思をアクセルペダルを
介して具体化したスロットル開度すなわち目標エンジン
回転数に対応している。
【0028】而して、シフトバルブ76を左位置に付勢
するPA圧とスプリング761 の荷重の和が、該シフ
トバルブ76を右位置に付勢するPG圧とPI圧の和に
釣り合っているとき、シフトバルブ76は中立位置にあ
ってPL圧がドライブプーリ14およびドリブンプーリ
18の両方に作用し、レシオは固定される。また、シフ
トバルブ76が左位置に移動すると、ドライブプーリ1
4に低圧のPL圧が作用するとともにドリブンプーリ1
8に高圧のPH圧が作用し、レシオはLOW側に移動す
る。一方、シフトバルブ108が右位置に移動すると、
ドライブプーリ14に高圧のPH圧が作用するとともに
ドリブンプーリ18に低圧のPL圧が作用し、レシオは
OD側に移動する。
【0029】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。エンジンのクランクシャフト
5にトルクコンバータ6を介して接続されたミッション
入力軸7の回転は、駆動ギヤ37および従動ギヤ38を
介してインプットシャフト10に伝達され、インプット
シャフト10の回転はドライブプーリ14および無端ベ
ルト25を介してアウトプットシャフト13上に支持し
たドリブンプーリ18に伝達される。一方、前記ミッシ
ョン入力軸7の回転は後退用ギヤ列45の第1中間ギヤ
41と第2中間ギヤ42を介してアウトプットシャフト
13上に支持したリバースギヤ44に伝達される。この
とき、アウトプットシャフト13上のドリブンプーリ1
8とリバースギヤ44は相互に逆方向に回転するが、前
進用クラッチ46および後退用クラッチ47が係合しな
い限り、その回転はいずれもアウトプットシャフト13
に伝達されない。
【0030】この状態から、アウトプットシャフト13
の内部に配設したフィードパイプ57、油路132 、
および油路481 を介して前進用クラッチ46の油室
50に圧油を供給すると、クラッチピストン49が左方
向に移動して摩擦板52を挟圧し、ドリブンプーリ18
はクラッチガイド48を介してアウトプットシャフト1
3に結合される。而してアウトプットシャフト13が駆
動されると、その回転は出力ギヤ59およびファイナル
ギヤ64を介して差動装置62に伝達されて車両を前進
駆動する。一方、アウトプットシャフト13の内部に配
設したフィードパイプ58、油路133 、および油路
482 を介して後退用クラッチ47の油室54に圧油
を供給すると、クラッチピストン53が右方向に移動し
て摩擦板56を挟圧し、リバースギヤ44はクラッチガ
イド48を介してアウトプットシャフト13に結合され
る。この場合、リバースギヤ44はドリブンプーリ18
とは逆方向に回転しているため、アウトプットシャフト
13は前述とは逆方向に回転して車両は後退駆動される
【0031】アイドリング時におけるシフトバルブ76
の左側にはアイドリング回転数に応じた低圧のPG圧お
よびPI圧が作用し、シフトバルブ76の右側にはアイ
ドリング時の低スロットル開度に対応する低圧のPA圧
が作用する。このとき、シフトバルブ76はシフトバル
ブスプリング761 の設定により左位置に移動してお
り、ドライブプーリ14に低圧のPL圧が作用するとと
もにドリブンプーリ18に高圧のPH圧が作用し、その
ベルト式無段変速機のレシオはLOWの状態にある。こ
こからアクセルペダルを踏み込むと、エンジンの回転数
が上昇してPG圧が高まり、PA圧に抗してシフトバル
ブ108を右位置に切り換える。その結果、ドライブプ
ーリ14に高圧のPH圧が作用するとともにドリブンプ
ーリ18に低圧のPL圧が作用し、レシオはLOW位置
からOD位置に向けて変速を開始する。
【0032】次に、図7と図10を参照しながらPH圧
とPL圧の特性について説明する。PL圧に対抗してレ
シオを維持および変更するためのPH圧は、常にPL圧
よりも大きい必要がある。これはPHレギュレータバル
ブ72で作ったPH圧をPLレギュレータバルブ75で
減圧してPL圧を作ることにより達成される。また、ス
ロットル開度が大きい時には伝達されるトルクも大きい
ため、無端ベルト25のスリップを防止するにはPH圧
およびPL圧をスロットル開度に応じて増加させる必要
があり、またレシオがLOW側に近づくほど伝達される
トルクが大きくなるため、前記PH圧およびPL圧を増
加させる必要がある。これは、PHレギュレータバルブ
72、第1PLコントロールバルブ73、および第2P
Lコントロールバルブ74の出力油圧を、スロットル開
度に連動するPB圧とレシオに連動するPI圧に応じて
増加させることにより達成される。
【0033】而して、図10において、スロットル開度
が2/8以上(高スロットル開度)の時のPH圧(A)
はスロットル開度が0/8(低スロットル開度)時のの
PH圧(B)よりも上側に位置し、且つスロットル開度
が2/8以上(高スロットル開度)の時のPL圧(C)
はスロットル開度が0/8(低スロットル開度)の時の
PL圧(D)よりも上側に位置することになる。また、
レシオに関しては、上記全ての特性(A)〜(D)がO
D側からLOW側に移行するにつれて高圧となる左上が
りの特性を持つことになる。
【0034】さて、本実施例では上記一般的な特性に加
えて、PH圧とPL圧の差圧をレシオおよびスロットル
開度に応じて更に精密に制御している。
【0035】すなわち、高スロットル開度時つまりドラ
イブプーリ14側からドリブンプーリ18側に駆動力の
伝達が行われている時、無端ベルト25は駆動側のドラ
イブプーリ14に強く巻き付くため、レシオは自動的に
LOW側に移行する傾向にある。したがって所望のレシ
オを得るためには、LOW側における前記差圧ΔP1 
は小さくても良く、逆にOD側における前記差圧ΔP2
 を大きく設定する必要がある。
【0036】また、低スロットル開度時すなわちエンジ
ンブレーキ時には、駆動力はドリブンプーリ18側から
ドライブプーリ14側に伝達されるため、無端ベルト2
5は駆動側となるドリブンプーリ18に強く巻き付き、
レシオは逆にOD側に移行する傾向にある。したがって
所望のレシオを得るためには、低スロットル開度時には
OD側における差圧ΔP4 をLOW側における差圧Δ
P3 よりも小さくする必要がある。しかも低スロット
ル開度時には内燃機関の回転速度が低いため、OD側か
らLOW側への変速速度が極めて遅くなることが実験的
に知られており、これを防止するためには低スロットル
開度時における前記差圧ΔP3 ,ΔP4 を高スロッ
トル開度時における差圧ΔP1 ,ΔP2 よりも大き
く設定する必要がある。
【0037】上記PH圧とPL圧の差圧の特性は次のよ
うにして得ることができる。すなわち、低スロットル開
度時におけるPL圧(D)は、OD側からLOW側に向
けて第2PLコントロールバルブ74に作用するPI圧
の作用で左上がりに増加するが、第2PLコントロール
バルブ74に作用するPI圧の受圧面積が小さいことか
ら前記左上がりの傾斜は小さなものとなる。一方、高ス
ロットル開度時におけるPL圧(C)は、OD側からL
OW側に向けて第1PLコントロールバルブ73に作用
するPI圧の作用で同じく左上がりに増加するが、第1
PLコントロールバルブ73に作用するPI圧の受圧面
積が大きいことから前記左上がりの傾斜は大きいものと
なる。その結果、OD側における(C)と(D)の差圧
aに比べてLOW側における(C)と(D)の差圧bは
大きくなる。
【0038】また、PHレギュレータバルブ72で作ら
れるPH圧も、レシオがOD側からLOW側の変化する
に伴って、第1PLコントロールバルブ73および第2
PLコントロールバルブ74で作られるPLC圧の作用
で左上がりに増加する。高スロットル開度時には、その
時に機能する第1PLコントロールバルブ73の作用に
よりLOW側におけるPLC圧の増加が大きいため、P
H圧(A)の左上がりの傾斜は大きくなるが、逆に低ス
ロットル開度時には、その時に機能する第2PLコント
ロールバルブ74の作用によりLOW側におけるPLC
圧の増加が小さいため、PH圧(B)の左上がりの傾斜
は小さくなる。したがって、OD側における(A)と(
B)の差圧cに比べてLOW側における(A)と(B)
の差圧dは大きくなる。
【0039】以上のことから、図10における(A)〜
(D)の特性が得られ、高スロットル開度時には(A)
と(C)の差圧をLOW側で小さいΔP1 とし、OD
側で大きいΔP2 として無端ベルト25がドライブプ
ーリ14に巻く付く傾向を規制することができ、低スロ
ットル開度時には(B)と(D)の差圧をLOW側大き
いΔP3 とし、OD側で小さいΔP4 として無端ベ
ルト25がドリブンプーリ18に巻く付く傾向を規制す
ることができる。そして、低スロットル開度時における
(B)と(D)の差圧ΔP3 ,ΔP4 を、高スロッ
トル開度時における(A)と(C)の差圧ΔP1 ,Δ
P2 よりも大きくし、レシオのLOW側への戻り速度
を早めることができる。
【0040】図11および図12は本発明の第2実施例
を示すもので、図12はその制御装置の油圧回路図、図
12はPH圧とPL圧の特性を示すグラフである。
【0041】図11に示すように、この実施例における
PHレギュレータバルブ77には、PB圧の他に、先の
第1実施例におけるPLC圧に代えてPI圧が信号圧と
して入力される。また、第1実施例における第1PLコ
ントロールバルブ73、第2PLコントロールバルブ7
4、およびPLレギュレータバルブ75の代わりに単一
のPLレギュレータバルブ78を備える。このPLレギ
ュレータバルブ78はPB圧により駆動されるスリーブ
781 を備え、このスリーブ781 は低スロットル
開度時には図の上半部の位置にあるが、高スロットル開
度時にはPB圧により図の下半部の位置に駆動される。
【0042】図12を併せて参照すると明らかなように
、PHレギュレータバルブ77により作られるPH圧は
、PB圧とPI圧により一義的に決定されるため、高ス
ロットル開度時におけるPH圧(A)と低スロットル開
度時におけるPH圧(B)は平行な2本の直線となる。 一方、若しもPLレギュレータバルブ78のスリーブ7
81 が常に図の下半部の位置にあるとすると、低スロ
ットル開度時におけるPL圧は高スロットル開度時にお
けるPL圧(C)と平行な直線(D′)となる筈である
。しかしながら、実際には低スロットル開度時にはスリ
ーブ781 が上半部の位置にあるため、PI圧が遮断
されて低スロットル開度時におけるPL圧(D)はレシ
オのよらぬ一定圧となる。
【0043】而して、この第2実施例によるPH圧とP
L圧の差圧特性は図12にΔP1 ,ΔP2 ,ΔP3
 ,ΔP4 で示すものとなり、第1実施例に近似した
特性を簡単な構成で得ることができる。
【0044】図13および図14は本発明の第3実施例
を示すもので、図13はその制御装置の油圧回路図、図
14はPH圧とPL圧の特性を示すグラフである。
【0045】図13に示すように、この実施例は第1実
施例と第2実施例を組み合わせたもので、第1実施例に
ける2個のPLコントロールバルブ73,74に類似の
第1PLコントロールバルブ79と第2PLコントロー
ルバルブ80を備えるとともに、第2実施例のものと同
一のPHレギュレータバルブ77を備えている。
【0046】したがって、図14に示すように、高スロ
ットル開度時におけるPH圧(A)と低スロットル開度
時におけるPH圧(B)は平行な2本の直線となる。ま
た、高スロットル開度時におけるPL圧(C)を決定す
る第1PLコントロールバルブ79はPI圧の受圧面積
が大きく形成されているため、その左上がりの傾斜が大
きくなる一方、低スロットル開度時におけるPL圧(D
)を決定する第2PLコントロールバルブ80はPI圧
の受圧面積が小さく形成されているため、その左上がり
の傾斜が小さくなる。その結果、図14に示す第3実施
例のPH圧とPL圧の差圧特性ΔP1 ,ΔP2 ,Δ
P3 ,ΔP4 を、図10に示す第1実施例のものと
略同一することができる。
【0047】図15および図16は本発明の第4実施例
を示すもので、図15はその制御装置の油圧回路図、図
16はPH圧の特性を示すグラフである。
【0048】前述の第1〜第3実施例において、車両が
停止する際にレシオが速やかに戻るように、低スロット
ル開度でのPH圧を高めに設定している(図10、図1
2、図14の(B)参照)。しかしながら、このような
高めのPH圧が必要とされるのは、図21に示すベルト
式無段変速機の変速特性において矢印で示す部分、すな
わちスロットル開度が0/8でOD側からLOW側に戻
る部分だけであり、しかも図22に示す実際にレシオ維
持に必要なPH圧(B1 )と図10に示す第1実施例
のもののPH圧(B)を比較すると分かるように、実際
にレシオ維持に必要なPH圧(B1 )はかなり小さい
ものであるため、常時高めのPH圧を発生させることは
オイルポンプ71のフィリクションの点から好ましくな
い。 そこで、本実施例ではレシオがLOW側に戻り切った時
に前記PH圧を低下させるように構成される。
【0049】図15に示すように、オイルポンプ71に
接続されるPHレギュレータバルブ81は第3実施例に
おけるPHレギュレータバルブ77と略同一の構造を備
えているが、そのスプールの左端にはPH圧を一時的に
低下させるべくPHダウンバルブ82を介してPM圧が
導入される。PHダウンバルブ82は、そのスプールの
左端および右端にそれぞれPB圧とPI圧が作用するよ
うに構成される。前記PI圧の油路にはオリフィス83
が設けられ、このオリフィス83にはPHダウンバルブ
82への圧油の流れを阻止するチェックバルブ84が並
列に接続される。そして、前記オリフィス83とPHダ
ウンバルブ82の間にはアキュムレータ85が接続され
る。
【0050】この第4実施例によれば、通常の運転状態
においてPHダウンバルブ82のスプールは、左端に設
けたスプリングの設定により右方向に移動してPM圧の
PHレギュレータバルブ81への伝達を遮断しており、
そのPHレギュレータバルブ81が出力するPH圧は第
2、第3実施例のものと同じになる(図16の(A),
(B)参照)。しかしながら、スロットル開度を減少さ
せてレシオをOD側からLOW側に変化させると、PB
圧の減少とPI圧の増加によりPHダウンバルブ82の
スプールは左方向に移動し、PM圧がPHレギュレータ
バルブ81のスプールの左端に伝達される。その結果、
PHレギュレータバルブ81が出力するPH圧は図16
の(B2 )に示すように大幅に低下し、アイドリング
時におけるオイルポンプ71のフリクションを低下させ
て燃費を向上させることができる。
【0051】このとき、PHダウンバルブ82に伝達さ
れるPI圧は、チェックバルブ84に遮断されてオリフ
ィス83を通過するとともにアキュムレータ85を蓄圧
するため、PHダウンバルブ82に伝達されるPI圧が
充分に高まるまでに僅かな時間遅れが生じる。これによ
り、PHダウンバルブ82のスプールの左方向への移動
を遅らせ、レシオが完全にLOW側に戻り切った後にP
H圧を低下させることができる。
【0052】一方、レシオをLOW側からOD側に変化
させるべくPB圧を増加させてPHダウンバルブ82の
スプールを右方向に駆動する場合には、そのスプールの
右端に作用するPI圧はチェックバルブ84の開弁によ
り低下し、レシオのOD側への移行が速やかに達成され
る。
【0053】図17〜図19は本発明の第5実施例を示
すもので、図17はその制御装置の油圧回路図、図18
はPH圧の特性を示すグラフ、図19はPDN圧とPD
R圧の特性を示すグラフである。
【0054】本実施例は前述の第4実施例と同じくレシ
オのLOW側への戻り速度を早めるためのもので、PH
圧を通常はレシオ維持のための必要最低限な低圧に保ち
、レシオをLOW側に戻す時にのみPH圧を上昇させる
ように構成される。
【0055】レシオのLOW側への戻り速度を早めたい
時は内燃機関の目標回転速度に対してレシオ変化が追随
できない場合であるから、目標回転速度と実際の回転速
度の差が大きくてシフトバルブ76が大きく動いている
時である。すなわち、図19の左半部に示すように、レ
シオがLOW側に変化する時にPDN圧(ドリブンプー
リ18の可動側プーリ半体21に作用する圧力で、PH
圧>PDN圧>PL圧)がPH圧に向けて増加するが、
そのPDN圧がPH圧に近づいたことをA点において検
出してPDN圧をPH′圧まで上昇させてやれば、レシ
オのLOW側への戻りを早めることができる。
【0056】図17に示すように、オイルポンプ71に
はスリーブ911 を有するPHレギュレータバルブ9
1が接続され、このPHレギュレータバルブ91にPB
圧をPBアップバルブ86により昇圧させたPB′圧が
伝達される。PBアップバルブ86は、通常はPB圧を
そのままPHレギュレータバルブ91に伝達するが、P
H圧を高める必要がある時に前記PB圧をPM圧に近い
PB′圧まで高めてPHレギュレータバルブ91に伝達
し、以てPH圧を高めるように機能する。そのために、
PBアップバルブ86のスプールの右端および左端には
それぞれPH圧とPDN圧が作用し、そのPDN圧が上
昇してPH圧に近づくとスプールを右方向に駆動してP
B′圧を上昇させる。
【0057】前記PDN圧の油路にはPDNカットバル
ブ87が介装される。このPDNカットバルブ87はレ
シオがLOW側に戻り切った時にPDN圧をカットして
PH圧を通常の値に戻すためのもので、そのスプールの
右端に作用するPI圧の油路にはオリフィス88、チェ
ックバルブ89、およびアキュムレータ90が設けられ
る。
【0058】本実施例によれば、高スロットル開度時に
PB圧の増加によりPHレギュレータバルブ91のスリ
ーブ911 が右方向に移動するため、PI圧がスプー
ルに作用してPH圧(A)に左上がりの特性を与える。 一方、低スロットル開度時にはPB圧の減少によりスリ
ーブ911 が左方向に移動してPI圧を遮断するため
、PH圧(B)はレシオすなわちPI圧によらず必要圧
(B1 )に近い一定圧となる。
【0059】さて、スロットル開度を減少させて車両を
減速する際、PBアップバルブ86のスリーブの右端に
作用するPH圧は次第に低下するのに対し、レシオがO
D側からLOW側に変化することによりスリーブの左端
に作用するPDN圧が前述のように上昇する。そして、
スロットルが閉じられてPB圧が0kg/cm2になっ
た時、PDN圧が上昇してPH圧との差圧が2kg/c
m2以下に低下するとPBアップバルブ86が出力する
PB′圧はPM圧に次第に近づき、最終的に前記差圧が
0kg/cm2まで低下すると、スプールが右方向に移
動してPB′圧はPM圧に近い4kg/cm2まで増加
する。而して、前記PB′圧がPHレギュレータバルブ
91に作用すると、そのPHレギュレータバルブ91が
出力するPH圧は図18の(B)から(B3 )に一時
的に上昇する。
【0060】このようにしてレシオがLOW側に戻り切
ると、PI圧が上昇してPDNカットバルブ87のスプ
ールを左向きに駆動し、PBアップバルブ86に伝達さ
れるPDN圧を遮断する。これにより、PBアップバル
ブ86のスプールがPH圧により左向きに駆動されてP
B′圧はPB圧(0kg/cm2)と等しくなり、その
結果PHレギュレータバルブ91が出力するPH圧は再
び減少する。このとき、PI圧の油路に設けたオリフィ
ス88、チェックバルブ89、およびアキュムレータ9
0は、PI圧の上昇を遅らせてレシオが完全にLOW側
の戻り切るまでPDN圧をPBアップバルブ86に作用
させるとともに、レシオが完全にLOW側に戻り切った
後はPI圧を速やかに低下させるように機能する。
【0061】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の小
設計変更を行うことが可能である。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、スロットルを開いてドライブプーリからドリブンプ
ーリに順方向に駆動力が伝達される際、駆動側となるド
ライブプーリに無端ベルトが巻き付いてレシオがロー側
に移行する傾向があるが、高圧側のライン圧と低圧側の
ライン圧の差圧を、レシオがロー側で小さく且つオーバ
ドライブ側で大きくなるように設定しているので、前記
レシオがロー側に移行する傾向を打ち消して、ロー側お
よびオーバードライブ側への変速を何れもスムーズに行
うことができる。
【0063】また本発明の第2の特徴によれば、スロッ
トルを閉じてドリブンプーリからドライブプーリに逆方
向に駆動力が伝達される際、駆動側となるドリブンプー
リに無端ベルトが巻き付いてレシオがオーバードライブ
側に移行する傾向があるが、高圧側のライン圧と低圧側
のライン圧の差圧を、レシオがオーバードライブ側で小
さく且つロー側で大きくなるように設定しているので、
前記レシオがオーバードライブ側に移行する傾向を打ち
消して、ロー側およびオーバードライブ側への変速を何
れもスムーズに行うことができる。
【0064】また本発明の第3の実施例によれば、スロ
ットルを閉じてレシオをロー側に変化させる際に高圧側
のライン圧が上昇するので、前記レシオのロー側への移
行を速やかに行うことができる。しかも、レシオがロー
側に戻り切った後に前記高圧側のライン圧が低下するた
め、ライン圧を発生させるための負荷を軽減することが
できる。
【0065】また本発明の第4の特徴によれば、スロッ
トルを閉じてレシオをロー側に変化させる過程でのみ高
圧側のライン圧が上昇するので、ライン圧を発生させる
ための負荷を大きく増大させることなく前記レシオのロ
ー側への移行を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用の動力伝達装置を示す図2〜図5の配置
【図2】図1のA部拡大図
【図3】図1のB部拡大図
【図4】図1のC部拡大図
【図5】図1のD部拡大図
【図6】図1の6方向矢視図
【図7】第1実施例による制御装置の油圧回路図
【図8
】スロットル開度に対するPB圧の特性を示すグラフ
【図9】レシオに対するPI圧の特性を示すグラフ
【図
10】レシオおよびスロットル開度に対するPH圧とP
L圧の特性を示すグラフ
【図11】第2実施例による制御装置の油圧回路図
【図
12】レシオおよびスロットル開度に対するPH圧とP
L圧の特性を示すグラフ
【図13】第3実施例による制御装置の油圧回路図
【図
14】レシオおよびスロットル開度に対するPH圧とP
L圧の特性を示すグラフ
【図15】第4実施例による制御装置の油圧回路図
【図
16】レシオおよびスロットル開度に対するPH圧の特
性を示すグラフ
【図17】第5実施例による制御装置の油圧回路図
【図
18】レシオおよびスロットル開度に対するPH圧の特
性を示すグラフ
【図19】シフトバルブストロークに対するPDN圧と
PDR圧の特性を示すグラフ
【図20】従来のPH圧とPL圧の特性を示すグラフ

図21】ベルト式無段変速機の変速特性を示すグラフ

図22】低スロットル開度における必要PH圧を示すグ
ラフ
【符号の説明】
14・・ドライブプーリ 18・・ドリブンプーリ 25・・無端ベルト 76・・シフトバルブ(選択供給手段)PH・・高圧側
のライン圧 PL・・低圧側のライン圧

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  溝幅を変更可能なドライブプーリ(1
    4)およびドリブンプーリ(18)と、両プーリ(14
    ,18)間に巻き掛けた無端ベルト(25)と、無端ベ
    ルト(25)の伝達トルクを決定する低圧側のライン圧
    (PL)をスロットル開度に応じて発生させる第1ライ
    ン圧発生手段と、前記両プーリ(14,18)のレシオ
    を維持および変更する高圧側のライン圧(PH)をスロ
    ットル開度に応じて発生させる第2ライン圧発生手段と
    、前記両プーリ(14,18)に低圧側のライン圧(P
    L)と高圧側のライン圧(PH)を選択的に作用させる
    選択供給手段(76)とを備えたベルト式無段変速機の
    制御装置において、スロットル開度が所定値以上の時に
    、前記高圧側のライン圧(PH)と低圧側のライン圧(
    PL)の差圧を、レシオがロー側で小さく且つオーバド
    ライブ側で大きくなるように設定する手段を備えたこと
    を特徴とする、ベルト式無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】  溝幅を変更可能なドライブプーリ(1
    4)およびドリブンプーリ(18)と、両プーリ(14
    ,18)間に巻き掛けた無端ベルト(25)と、無端ベ
    ルト(25)の伝達トルクを決定する低圧側のライン圧
    (PL)をスロットル開度に応じて発生させる第1ライ
    ン圧発生手段と、前記両プーリ(14,18)のレシオ
    を維持および変更する高圧側のライン圧(PH)をスロ
    ットル開度に応じて発生させる第2ライン圧発生手段と
    、前記両プーリ(14,18)に低圧側のライン圧(P
    L)と高圧側のライン圧(PH)を選択的に作用させる
    選択供給手段(76)とを備えたベルト式無段変速機の
    制御装置において、スロットル開度が所定値以下の時に
    、前記高圧側のライン圧(PH圧)と低圧側のライン圧
    (PL圧)の差圧を、レシオがロー側で大きく且つオー
    バドライブ側で小さくなるように設定する手段を備えた
    ことを特徴とする、ベルト式無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】  溝幅を変更可能なドライブプーリ(1
    4)およびドリブンプーリ(18)と、両プーリ(14
    ,18)間に巻き掛けた無端ベルト(25)と、無端ベ
    ルト(25)の伝達トルクを決定する低圧側のライン圧
    (PL)をスロットル開度に応じて発生させる第1ライ
    ン圧発生手段と、前記両プーリ(14,18)のレシオ
    を維持および変更する高圧側のライン圧(PH)をスロ
    ットル開度に応じて発生させる第2ライン圧発生手段と
    、前記両プーリ(14,18)に低圧側のライン圧(P
    L)と高圧側のライン圧(PH)を選択的に作用させる
    選択供給手段(76)とを備えたベルト式無段変速機の
    制御装置において、スロットル開度が所定値以下の時に
    高圧側のライン圧(PH)を上昇させる手段と、スロッ
    トル開度の減少によりレシオがロー側に戻った時に高圧
    側のライン圧(PH)を低下させる手段を備えたことを
    特徴とする、ベルト式無段変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】  溝幅を変更可能なドライブプーリ(1
    4)およびドリブンプーリ(18)と、両プーリ(14
    ,18)間に巻き掛けた無端ベルト(25)と、無端ベ
    ルト(25)の伝達トルクを決定する低圧側のライン圧
    (PL)をスロットル開度に応じて発生させる第1ライ
    ン圧発生手段と、前記両プーリ(14,18)のレシオ
    を維持および変更する高圧側のライン圧(PH)をスロ
    ットル開度に応じて発生させる第2ライン圧発生手段と
    、前記両プーリ(14,18)に低圧側のライン圧(P
    L)と高圧側のライン圧(PH)を選択的に作用させる
    選択供給手段(76)とを備えたベルト式無段変速機の
    制御装置において、スロットル開度の減少によりレシオ
    がオーバードライブ側からロー側に戻る間に高圧側のラ
    イン圧(PH)を上昇させる手段を備えたことを特徴と
    する、ベルト式無段変速機の制御装置。
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