JPH04142991A

JPH04142991A - 熱転写受像シート及びその製造方法

Info

Publication number: JPH04142991A
Application number: JP2265110A
Authority: JP
Inventors: Katsuyuki Oshima; 克之大嶋; Takashi Ueno; 剛史上野
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1990-10-04
Filing date: 1990-10-04
Publication date: 1992-05-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は熱転写受像シート及びその製造方法に関し、更
に詳しくはマット調画像を与え、更に筆記可能な記録画
像を形成することが出来る熱転写受像シートの提供を目
的とする。

（従来の技術及びその問題点）従来、種々の熱転写方法が公知であるが、それらの中で
昇華性染料を記録剤とし、これを紙やプラスチックフィ
ルム等の基材フィルムに担持させて熱転写シートとし、
染料受容層を設けた紙やプラスチックフィルム上に各種
のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。

この場合には加熱手段としてプリンターのサーマルヘッ
ドが使用され、極めて短時間の加熱によって３色又は４
色の多数の色ドツトを熱転写受像シートに転移させ、該
多色の色ドツトにより原稿のフルカラー画像を再現する
ものである。

この様に形成された画像は、使用する色材が染料である
ことから非常に鮮明であり、且つ透明性に優れている為
、得られる画像は中間色の再現性や階調性に優れ、従来
のオフセット印刷やグラビア印刷による画像と同様であ
り、且つフルカラー写真画像に匹敵する高品質の画像が
形成可能となっている。

上記熱転写方法においては、染料の移行性を良好にする
為に、熱転写シートと熱転写受像シートとが良好に密着
する様に、染料層及び染料受容層の両方ともが表面平滑
に形成され、更に印字後両者が熱融着して接着しない様
に染料層及び／又は染料受容層にはシリコーンオイル等
の離型剤が添加或は上塗りされている。

従って、得られる転写画像は優れた表面光沢を有してい
るという特徴を有するが、布地デザイン等の如き艶消画
像が要望される場合には不適当であり、又、普通紙等に
部分的に染料受容層を転写させ、この染料受容層の画像
を形成し、他の領域に他の手段で通常の文字等を印字す
る様な用途においては、形成される画像は普通紙部分と
は光沢が著しく異なり違和感を与えるという問題かある
。

又、この様な場合には画像上に鉛筆や他の方法で書き込
みを行う場合があるが、表面平滑であることや離型剤の
存在によって書き込みが困難であるという問題もある。

上記の問題を解決する方法としては、染料受容層中に、
カオリンクレー、シリカ、炭酸カルシウム等の所謂マッ
ト剤を添加する方法が知られているが、これらのマット
剤で光沢を低下させるには添加量が大であることが要求
され、その結果染料受容層の染料受容性が低下し、ドツ
トの再現性が低下して白抜けやザラツキが発生し、画像
品質が著しく低下するという問題がある。

又、特開平２−５５１９０号公報によれば、熱転写画像
の表面に表面状態調節用のシートを熱圧着して画像を艶
消化する方法も知られているが、この方法では加熱を要
することから、形成された染料画像が滲むという問題が
ある。

従って、本発明の目的は、マット調で且つ筆記可能な記
録画像を形成することが出来る熱転写受像シート及びそ
の製造方法を提供することである。

（問題点を解決する為の手段）上記目的は以下の本発明によって達成される。

即ち、本発明は、基材フィルムの少なくとも一方の面に
染料受容層を形成してなる熱転写受像シートにおいて、
上記染料受容層が実質的にフィラーを含有せず、且つ表
面光沢度が３０％以下であることを特徴とする熱転写受
像シート及びその製造方法である。

（作　　用）画像形成前に実質的にフィラーを含有しない染料受容層
を艶消化することによって、滲みがなく且つ書き込み可
能な艶消画像を形成することが出来る熱転写受像シート
が提供される。

（好ましい実施態様）次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。

本発明の熱転写受像シートは、基材フィルムとその少な
くとも一方の面に設けた染料受容層とからなる。

本発明で使用する基材フィルムとしては、合成紙（ポリ
オレフィン系、ポリスチレン系等）、上質紙、アート紙
、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成
樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸
紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、ポリ
オレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボ
ネート等の各種のプラスチックのフィルム又はシート等
が使用出来、又、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤
を加えて成膜した白色不透明フィルム或いは発泡させた
発泡シート等も使用出来特に限定されない。

又、上記基材フィルムの任意の組み合わせによる積層体
も使用出来る。代表的な積層体の例として、セルロース
繊維紙と合成紙或いはセルロース繊維紙とプラスチック
フィルム又はシートとの合成紙が挙げられる。これらの
基材フィルムの厚みは任意でよく、例えば、１０〜３０
０μｍ程度の厚みが一般的である。

上記の如き基材フィルムは、その表面に形成する染料受
容層との密着力が乏しい場合にはその表面にプライマー
処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。

上記基材フィルムの表面に形成する染料受容層は、熱転
写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成さ
れた画像を維持する為のものである。

染料受容層を形成する為の樹脂としては、例えば、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル
、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢
酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンチレフタレ
−１〜等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、エヂレンやプロピレン等のオレフィ
ンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノ
マー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、
ポリカーボネート等が挙げられ、特に好ましいものは、
ビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂である。

本発明の熱転写受像シートは前記の基材フィルムの少な
くとも一方の面に、上記の如き樹脂に必要な添加剤を加
えたものを、適当な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶
剤や水に分散した分散体を、例えば、グラビア印刷法、
スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロール
コーティング法等の形成手段により塗布及び乾燥して染
料受容層を形成する方法や、染料受容層熱転写シートを
用いてザーマルヘッド、熱ロール、ポットスタンパ−等
で基材上に染料受容層を転写させる方法によって得られ
る。

上記染料受容層の形成に際しては、染料受容層の染料染
着性を妨げない範囲において白色度や転写画像の鮮明度
を高める目的で、少量の酸化チタン、酸化亜鉛、カオリ
ンクレー、炭酸カルシウム、微粉末シリカ等の顔料や充
填剤を添加することが出来る。

以上の如（形成される染料受容層は任意の厚さでよいが
、−Ｍ的には１〜５０μｍの厚さである。又、この様な
染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エマ
ルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として
形成してもよい。

上記の如く形成された染料受容層の光沢度を３０％以下
とする好ましい方法としては、受像シートを加熱されて
いてもよいエンボスロールとニップロールとの間に通す
方法や、表面凹凸形状を有する賦型シートを加熱されて
いてもよいニップロール間に通す方法が挙げられる。

上記エンボスロールを用いる方法では、エンボスロール
の表面凹凸は凸部の高さ（凹部の深さ）は１〜５００μ
ｍ程度で、凹凸のピッチは１〜５００μｍ程度の範囲と
することによって賦型された染料受容層の表面光沢度を
３０％以下とすることが出来る。

又、上記の賦型シートを使用する場合にも賦型シートの
表面凹凸は上記エンボスロールと同様の範囲が好ましい
。又、染料受容層に紙と同様な質感を与える場合には、
普通紙等を賦型シートとして使用することが出来る。

尚、本発明で云う光沢度とはグロスメーター（旭精工■
製、ＫＹ５）を使用して測定した値である。

本発明の熱転写受像シートは基本的には上記の如き構成
でも十分に使用出来るものであるが、本発明における染
料受容層は、熱転写シートとの良好な離型性を付与する
為に離型剤を含有させることも出来る。

又、本発明の受像シートは、基材フィルムを適宜選択す
ることにより、熱転写記録可能な被熱転写シート、カー
ド類、透過型原稿作成用シート等の各種用途に適用する
ことも出来る。

更に、本発明の受像シートは必要に応じて基材フィルム
と染料受容層との間にクツション層を設けることが出来
、この様なりッション層を設けることによって、印字時
にノイズが少なく画像情報に対応した画像を再現性良（
転写記録することが出来る。

又、基材フィルムの裏面に滑性層を設けることも出来る
。滑性層の材質としては、メチルメタクリレート等のメ
タクリレート樹脂若しくは対応するアクリレート樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂等が
挙げられる。

更に、受像シートに検知マークを設けることも可能であ
る。検知マークは熱転写シートと受像シートどの位置決
めを行う際等に極めて便利であり、例えば、光電管検知
装置により検知しつる検知マークを基材フィルムの裏面
等に印刷等により設けることが出来る。

上記の如き本発明の熱転写受像シートを使用して熱転写
を行う際に使用する熱転写シートは、紙やポリエステル
フィルム上に昇華性染料を含む染料層を設けたものであ
り、従来公知の熱転写シートはいずれも本発明でそのま
ま使用することが出来る。

又、熱転写時の熱エネルギーの付与手段は、従来公知の
付与手段がいずれも使用出来、例えば、サーマルプリン
ター（例えば、■日立製作断裂、ビデオプリンター■Ｙ
−１００）等の記録装置によって、記録時間をコントロ
ールすることにより、５〜１００ｍＪ／ｍｒｒ？程度の
熱エネルギーを付与することによって所期の目的を十分
に達成することが出来る。

（実施例）次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に断りの無い
限り重量基準である。

実施例１基材フィルムとして合成紙（ユポーＦＲＧ−１５０、厚
さ１５０ＬＬｍ、玉子油化製）を用い、この一方の面に
下記の組成の塗工液をバーコーターにより乾燥時３．０
ｇ／ｒｒｒになる割合で塗布し、ドライヤーで仮乾燥後
、１００℃のオーブン中で３０分間乾燥して熱転写受像
シートを得た。

ポリエステル（バイロン６００、東洋紡績■製）１００
部アミノ変性シリコーン（ＫＦ−３９３、信越化学工業（
速製）　　　　　　　　　　　　　　　　２部エポキシ
変性シリコーン（Ｘ−２２−３４３、信越化学工業■製
）　　　　　　　　　　　　　　　２部メチルエチルケ
トン／トルエン（重量比１／１）４００部上記受像シートの染料受容層の面にコピー用紙を重ね、
１２０℃に加熱したラミネーター（明光照会■製、Ｈ−
２００）によりラミネートした後剥離し、表面光沢度が
７％の本発明の熱転写受像シートを得た。

上記受像シートを所定のサイズに裁断し、ビデオプリン
ター（ＶＹ−１００、日立製作所■製）により昇華型熱
転写方法で写真調画像を形成したところ、紙と同様の質
感を有するマット調画像が得られた。

実施例２実施例１における表面処理前の受像シートを１２０’Ｃ
に加熱したエンボスロールとニップロールとの間に通し
、表面光沢度が１２％の本発明の熱転写受像シートを得
た。

上記受像シートを所定のサイズに裁断し、ビデオプリン
ター（ＶＹ−１００、日立製作所■製）により昇華型熱
転写方法で写真調画像を形成したところ、艶消写真と同
様のマット調画像が得られた。

実施例３実施例１における賦型シートとして、マットＰＥＴ　（
Ｘ−４２、東し■製）を使用し、他は実施例１と同様に
して表面光沢度が１８％の本発明の熱転写受像シートを
得た。

比較例１実施例で得た表面処理前の受像シートの表面光沢度は３
５．１％であり、この受像シートを使用して実施例１と
同様に画像を形成したところ、光沢が高（角度によって
は画像の観察が困難であった。

比較例２比較例１で得られた画像を実施例２と同様に表面エンボ
ス処理したところ、画像の細線部では滲みが観察された
。

（効　　果）以上の如き本発明によれば、画像形成前に実質的にフィ
ラーを含有しない染料受容層を艶消化することによって
、滲みがなく且つ書き込み可能な艶消画像を形成するこ
とが出来る熱転写受像シトが提供される。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）基材フィルムの少なくとも一方の面に染料受容層
を形成してなる熱転写受像シートにおいて、上記染料受
容層が実質的にフィラーを含有せず、且つ表面光沢度が
３０％以下であることを特徴とする熱転写受像シート。
（２）熱転写受像シートの表面に凹凸を有する媒体を重
ね合わせた後剥離し、染料受容層の表面光沢度を３０％
以下とすることを特徴とする請求項１に記載の熱転写受
像シートの製造方法。