JPH039653Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は振出し竿用竿先保護カバーに関するも
のであり、該保護カバーの取外し時における穂先
の折損防止に係るものである。

（従来の技術） 一端に閉鎖部を、他端に開口部を有する筒状の
キヤツプ本体の側壁に、開口端に至るガイド突出
用窓部を形成し、且つキヤツプ本体の開口部内壁
に中央収納部内径より小径の元竿挟着部を形成
し、この元竿挟着部の側壁にゴムベルトを取付け
た振出し竿用竿先保護カバーとして実公昭51−
28307号、実公昭56−54797号がある。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来の竿先保護カバーは、何れも筒状のキ
ヤツプ本体の閉鎖端部に発泡樹脂、スポンジ等の
緩衝体を備えたものであり、この緩衝体は穂先先
端のトツプガイドに加わる衝撃を緩和しようとす
るものであつてトツプガイドをガイド突出用窓部
の位置にまで押戻すというものではなく、そのた
め竿先保護カバーの取外し時に穂先が閉鎖部内に
残り、この部分が抉られて折損することがあつ
た。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係る振出し竿用竿先保護カバーは、一
端に閉鎖部を、他端に開口端を有する筒状のキヤ
ツプ本体の側壁に、開口端に至るガイド突出用窓
部を形成し、且つキヤツプ本体の開口端部内壁に
中央収納部の内径より小径の元竿挟着部を形成
し、この元竿挟着部の側壁にゴムベルトを取付け
た振出竿用保護カバーにおいて、穂先竿の先端に
設けたトツプガイドをガイド突出用窓部まで押戻
すことができる弾性部材を閉鎖部に内装したもの
である。

（作用） 第２図に示すように振出し竿ｂのトツプガイド
１８を弾性部材ａに当て、元竿１６を前方へ押込
んで該元竿１６を挟着部５内に嵌着すると共にそ
の外周をゴムベルト８で締結すれば、第３図に示
すように弾性部材ａは閉鎖部２内に圧縮され、ト
ツプガイド１８は閉鎖部２内に収納されるのであ
る。またこの使用状態においてゴムベルト８を外
し挟着部５から元竿１６を離脱すると、弾性部材
ａの弾力によりトツプガイド１８はガイド突出用
窓部４の位置まで押戻され、穂先竿１４を抉るこ
となく保護カバーの取外しができるのである。

（実施例） 次に本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
ると、１は筒状のキヤツプ本体であり、一端に閉
鎖部２を他端に開口端３を有し、側壁には開口端
３に至るガイド突出用窓部４を形成している。５
はキヤツプ本体１の開口端３の内壁に形成した元
竿挟着部であり、該元竿挟着部５はキヤツプ本体
１の中央収納部６の内径より小径に形成してい
る。７は中央収納部６と元竿挟着部５との間に周
設した元竿嵌込用段部である。８は元竿挟着部５
の外側に一端を固定したゴムベルトである。ａは
閉鎖部２に内装した弾性部材であり、閉鎖部２内
の前部に伸縮自在に嵌合した発泡倍率の高い合成
樹脂製の弾性体９と、その後端に固定した硬質又
は半硬質の合成樹脂製の支持板１０とにより構成
している。１１は前端を閉鎖部２内に固定した糸
通し杆であり、後端に糸通し孔１２を設け、且つ
前記弾性部材ａの中央に形成した透孔１３を貫通
している。尚符号ｂは振出し竿、１４は穂先竿、
１５は中間竿、１６は元竿、１７は元竿１６の前
部に周設された段部、１８はトツプガイド、１
９，２０は中間竿１５及び元竿１６に取付けたガ
イドである。

本考案の一実施例は上記のような構成であるか
ら、第２図に示すように糸通し杆１１をトツプガ
イド１８及び各ガイド１９，２０に挿入し、トツ
プガイド１８を弾性部材ａに当て、元竿１６を前
方へ押込みながら元竿１６を挟着部５内に嵌着
し、元竿１６の先端部に設けた段部１７を嵌込用
段部７に嵌合すれば、第３図に示すように弾性部
材ａは閉鎖部２内の前部に圧縮され、トツプガイ
ド１８は閉鎖部２内に挿入されるのである。この
使用状態においてゴムベルト８を離脱し、元竿１
６を上方へ引上げて挟着部５から離脱し、元竿１
６の段部１７を嵌込用段部７から外すと、弾性部
材ａの弾力によりトツプガイド１８はガイド突出
用窓部４の位置まで押戻されるため、穂先竿１４
を抉ることなく保護カバーの取外しができるので
ある。

尚、第４図、第５図はそれぞれ別の実施例を示
すものであり、前記実施例における弾性部材ａの
構成を変更したものである。即ち、第４図の場合
は筒状キヤツプ本体１の閉鎖部２内に緊密に嵌合
した筒体２２と、その後端にゴム製の軟質シート
２３を張設し、使用状態においてトツプガイド１
８により軟質シート２３が筒体２２内に喰込ま
れ、取外し時に変形した軟質シート２３の弾力に
よりトツプガイド１８がガイド突出用窓部４まで
押戻されるように形成している。また第５図の場
合は第１図〜第３図に示す実施例における弾性体
９に代えてコイルばね２４を使用した場合であ
る。

上記第１図〜第３図に示す実施例、及び第５図
に示す実施例のように糸通し杆１１を使用するこ
とにより、閉鎖部２内の内壁と弾性部材ａとの間
隙へのトツプガイド１８の嵌合は阻止され、弾性
部材ａの支持板１０により弾性体９へのトツプガ
イド１８の喰込みは防止されるのである。また第
４図に示す実施例のように弾性部材ａの軟質シー
ト２３により閉鎖部２の後端を閉鎖することによ
り、上記の場合と同様にトツプガイドの嵌合及び
喰込みは皆無となるのである。

（効果） 本考案に係る振出し竿用竿先保護カバーは、筒
体のキヤツプ本体の閉鎖部に、トツプガイドをガ
イド突出用窓部まで押戻すことができる弾性部材
を内装したから、竿先から保護カバーを外す場
合、穂先竿の先端、即ちトツプガイドは弾性部材
の弾力によりガイド突出用窓部の位置まで後退す
るため、穂先を折損することなく容易に離脱する
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は同上実施例における保護カバーの嵌込み前の
状態を示す縦断面図、第３図は嵌込んだ状態を示
す縦断面図、第４図及び第５図はそれぞれ別の実
施例を示す要部の縦断面図。 １；キヤツプ本体、２；閉鎖部、３；開口端、
４；ガイド突出用窓部、５；元竿挟着部、６；中
央収納部、７；元竿嵌込用段部、８；ゴムベル
ト、ａ；弾性部材、ｂ；振出し竿、１４；穂先
竿、１６；元竿、１８；トツプガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に閉鎖部を、他端に開口端を有する筒状の
   キヤツプ本体の側壁に、開口端に至るガイド突出
   用窓部を形成し、且つキヤツプ本体の開口端部内
   壁に元竿挟着部を形成し、この元竿挟着部の側壁
   にゴムベルトを取付けた振出竿用保護カバーにお
   いて、穂先竿の先端に設けたトツプガイドをガイ
   ド突出用窓部まで押戻すことができる弾性部材を
   閉鎖部に内装したことを特徴とする振出し竿用竿
   先保護カバー。