JPH03245843A - 不飽和ジエステル製造用触媒の調製方法 - Google Patents

不飽和ジエステル製造用触媒の調製方法

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JPH03245843A
JPH03245843A JP2039823A JP3982390A JPH03245843A JP H03245843 A JPH03245843 A JP H03245843A JP 2039823 A JP2039823 A JP 2039823A JP 3982390 A JP3982390 A JP 3982390A JP H03245843 A JPH03245843 A JP H03245843A
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JP
Japan
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palladium
antimony
carrier
vanadium
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JP2039823A
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Hideetsu Fujiwara
秀悦 藤原
Soichi Yoshida
宗一 吉田
Toshiya Ikumitsu
生三 俊哉
Isato Takagi
高城 勇人
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JSR Corp
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 J産業上の利用分野〕 本発明は、不飽和ジエステル製造用触媒の調製方法に関
し、さらに詳しくは、共役ジエン、有機カルボン酸およ
び酸素を含む混合ガスを気相流通反応させて不飽和ジエ
ステルを製造するために使用される、アンチモン、パラ
ジウムおよびバナジウムを必須成分とする触媒の調製方
法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、共役ジエン、有機カルボン酸および分子状酸素を
含む混合ガスを気相流通反応させて不飽和ジエステルを
合成する反応において顕著な触媒作用を有するものとし
て、アンチモン、パラジウムおよびバナジウムを必須成
分とする触媒が知られている(特公昭53−15488
号公報)。また1配の金属成分に加え、−層高い触媒活
性を得るための助触媒としてさらにアルカリ金属のカル
ボン酸塩を含有させることが知られており(同上)、あ
るいはアルカリ金属のカルボン酸塩およびアルカリ金属
のハロゲン化物の両者を含有させることが知られている
(特公昭53−154.90号公報)。
一般に、アンチモン、パラジウムおよびバナジラムを成
分とする触媒を調製するためには、アンチモン化合物よ
りなるアンチモン源物質、パラジウム化合物よりなるパ
ラジウム源物質およびバナジウム化合物よりなるバナジ
ウム源物質の王者を適当な共通の溶媒に溶解させ、この
溶液を担体に含浸させた後、担体から溶媒を蒸発させて
上記各金属源物質を担体に付着させ、その後これを水素
ガス若しくは還元力のある有機化合物の気流中において
、またはヒドラジン若しくはホルマリンなどの公知の還
元剤を用いて還元処理することにより、アンチモン、パ
ラジウムおよびバナジウムを金属または酸化物として担
体上に析出させて固定する方法が用いられている。そし
て、助触媒をも担持させる場合には、その後にアルカリ
金属のカルボン酸塩を単独で、あるいはアルカリ金属の
カルボン酸塩とアルカリ金属のハロゲン化物の両者を担
持させる処理がなされる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、触媒の性能は、その構成成分の種類およ
びその比率のみならず、調製方法や調製過程の処理条件
、さらには出発原料の相違などにより大きな影響を受け
るものであり、このことは周知の事実である。
このような事情は、本発明が対象とする触媒系について
も同様であり、仮にパラジウム、アンチモンおよびバナ
ジウムの比率が同一であっても、具体的な調製方法や処
理方法の相違により、実際に得られる触媒の活性は大幅
に異なったものとなる。特に成分としてアンチモンが含
まれている触媒においては、このような傾向は他の触媒
系の場合より一層顕著であり、実際に、活性が高く、か
つ安定した活性を示す触媒を再現性よく調製する方法を
見出すことは、工業上きわめて重要な問題といわねばな
らない。
本発明は、以上の如き事情に基づいてなされたものであ
って、その目的は、アンチモン、パラジウムおよびバナ
ジウムを必須成分とする不飽和ジエステル製造用触媒で
あって、活性が高く、しかも活性の安定性に優れた触媒
を容易に調製することのできる方法を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、アンチモンを成分の一つとし、さらにパ
ラジウムとバナジウムとを成分として含む触媒の調製方
法について検討を重ねた結果、得られる触媒の活性が、
基本的に、アンチモンの担持方法およびパラジウムの担
持方法に密接な関係を有することに見出し、さらにこれ
に基づいて、担体にアンチモンを酸化アンチモンとして
担持させた後、パラジウムを有機溶媒を用いて担持させ
ることにより、きわめて活性が高く、かつ安定性の優れ
た触媒を容易に得ることができることを見出し、この知
見に基づいて本発明方法を完成するに至ったものである
本発明の不飽和ジエステル製造用触媒の調製方法は、共
役ジエン、有機カルボン酸および酸素を含む混合ガスを
気相流通反応させて不飽和ジエステルを製造する反応に
使用される、アンチモン、パラジウムおよびバナジウム
を必須成分とする触媒の調製方法において、 酸化アンチモンが担体に担持されてなる触媒材料に、有
機溶媒によるパラジウム源物質の溶液を含浸させること
によりパラジウム源物質を担持させる工程を含む手段に
より、酸化アンチモン、パラジウム源物質およびバナジ
ウム源物質が担持された触媒材料を得、この触媒材料を
還元処理することを特徴とする。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明においては、基本的に、担体に酸化アンチモンが
担持された触媒材料に、パラジウム源物質を有機溶媒に
溶解させて得られる溶液を含浸させることにより、パラ
ジウム源物賞を担持させ、また担体にバナジウム源物質
を担持させ、ここに得られる触媒材料を還元処理するこ
とにより、アンチモン、パラジウムおよびバナジウムを
特徴とする特定の反応のための触媒を調製する。
く酸化アンチモン担持触媒材料の調製〉本発明において
、酸化アンチモンが担体に担持されてなる触媒材料(「
第1触媒材料」という)の調製方法は、特に限定される
ものではなく、種々の方法を利用添することができる。
−船釣にはアンチモン化合物を適当な溶媒に均一に溶解
させて得られる溶液を担体に含浸させ、その後溶媒を蒸
発させ、次にこのアンチモン化合物を中和あるいは分解
などの反応処理を施すことにより、当該アンチモン化合
物を酸化アンチモンに変換する方法、および酸化アンチ
モンの溶液を調製してこれを担体に含浸させ、その後溶
媒を蒸発させる方法がある。
■具体的担持方法 具体的な方法の例を下記に掲げるが、本発明において用
いられる、酸化アンチモンを担持させる方法がこれらの
みに限定されるものではない。
(1)塩化アンチモンを担体に担持させた後、塩化アン
チモンをアルカリによって中和し、または水もしくはア
ルコールと反応させることにより、オキシ塩化アンチモ
ン(SbOCI7)を経て分解させるなどの方法により
脱塩素を行い、これによって第1触媒材料を得る方法。
(2)酒石酸アンチモニルカリウム、ピロアンチモン酸
カリウムなどの水溶液を用いてそれらのアンチモン化合
物を担体に担持させた後、これを硝酸などにより中和し
、アルカリを除去した後に焼成処理を行うことにより、
第1触媒材料を得る方法。
(3)酸化アンチモンに酒石酸などを加えて水に溶解さ
せ、この溶液を用いて当該アンチモン化合物を担体に担
持させ、その後焼成処理して有機成分を除去することに
より、第1触媒材料を得る方法。
(4)  )リメトキシアンチモン、トリエトキシアン
チモン、トリブトキシアンチモンなどのアルコキシアン
チモンをを後溶媒に溶解し、この溶液を用いて当該アン
チモン化合物を担体に担持させ、その復水と反応させて
酸化アンチモンとアルコールに分解し、アルコールを除
去することにより、第1触媒材料を得る方法。
以上のように酸化アンチモンが担持された第1触媒材料
は、その調製後、焼成処理を行うことができる。この焼
成処理により、残留する水分または有機成分を除去する
ことができる。この焼成処理は、通常3f)Q t:以
上、好ましくは400℃以上で空気雰囲気下にて実施さ
れる。
■担体 本発明において用いる担体は特に制限されるものではな
く、工業的に使用されている通常の触媒担体、すなわち
ンリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、活性炭、珪
藻土、その他を用いることができる。
〈パラジウムの担持〉 第1触媒材料に対し、有機溶媒によるパラジウム源物質
の溶液を含浸させることにより、パラジウム源物質を担
持させる。
■溶媒 パラジウム源物質を溶解するだめの溶媒としては、パラ
ジウム源物質を溶解する有機溶媒が用いられ、その種類
が特に限定されるものではない。
溶媒として水が用いられる場合には、酸化アンチモンに
水が配位した形態のゾルが生成しやすく、これがパラジ
ウム源物質を被覆する結果、得られる触媒は活性の低い
ものとなりやすい。
ここに、有機溶媒としては、メタノーノペエタノール、
プロパツールなどのアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチノペ酢酸ブチ
ノペギ酸メチル、T−ブチロラクトンなどのエステル類
、ジエチルエーテノペテトラヒドロフランなどのエーテ
ル類、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、
トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、ニトロベ
ンゼンなどのニトロ化合物、ジメチルスルフオキシド、
スルフオランなどのスルフオキシド類、N−メチルピロ
リドンなどを挙げることができる。
■パラジウム源物質 本発明に用いるパラジウム源物質は、ハロゲン含むパラ
ジウム源物質以外のものであれば特に限定されない。ハ
ロゲンを含むパラジウム源物質、例えば塩化パラジウム
、塩化パラジウム酸カリウムなどを用いた場合には、酸
化アンチモンが昇華性のハロゲン化アンチモンに変化し
、調製過程においてアンチモンが蒸発して滅失するよう
になって、結局、触媒活性を低下させる原因となる。
パラジウム源物質の具体例としては、例えば硝酸パラジ
ウム、酢酸パラジウム、硫酸パラジウム、テトラアンミ
ンパラジウムの硝酸塩または酢酸塩、パラジウムアセチ
ルアセトネートなどの有機錯体その他を挙げることがで
き、いずれも当該化合物を溶解する適当な溶媒との組合
せにおいて好適に使用することができる。
■パラジウム源物質の担持 有機溶媒にパラジウム源物質を溶解させた溶液を、既に
酸化アンチモンが担持された第1触媒材料に含浸させ、
有機溶媒を蒸発させて乾燥させることにより、パラジウ
ム源物質が担持される。その後、焼成処理を行うことに
より、不要な有機成分などを除去することができる。こ
の焼成処理は、通常200℃以上、好ましくは300℃
以上の温度で空気または不活性ガス雰囲気中で実施され
る。この焼成処理の時間は特に限定されるものではない
が、好ましくは0.5時間以上、さらに好′ましくは1
時間以上である。
〈バナジウム源物質の担持〉 本発明において、担体にはバナジウム源物質が担持され
るが、その方法は限定されるものではない。すなわち、
アンチモン源物質を担持させる際に同時にバナジウム源
物質を担持させてもよいし、またパラジウム源物質を担
持させる際に同時にバナジウム源物質を担持させてもよ
い。あるいは、酸化アンチモンを担持させた後でパラジ
ウム源物質を担持させる前の段階において、または酸化
アンチモンとパラジウム源物質を担持させた後の段階に
おいて、バナジウム源物質を単独に担持させることもで
きる。
酸化アンチモンが既に担持された第1触媒材料にバナジ
ウム源物質を担持させる場合においては、パラジウム源
物質の場合と同様、バナジウム源物質としてハロゲンを
含むものを使用することはできないが、用いられるバナ
ジウム源物質がこのこと以外によって限定されるもので
はない。バナジウム源物質の具体例としては、例えば、
メタバナジン酸アンモニウム、硫化バナジル、酸化バナ
ジウム、シュウ酸バナジル、酸化バナジウムアセチルア
セトネートのような有機錯体などを好適に使用すること
ができる。
バナジウム源物質をアンチモン源物質と同時に担持させ
る場合には、バナジウム源物質としてノ\ロゲンを含む
バナジウム化合物、例えば塩化バナジウム、臭化バナジ
ウムなどを使用することも可能である。
バナジウム源物質を担持させる場合に用いられる溶媒は
、第1触媒材料に担持させる場合には塩酸水溶液を用い
ることができないことを除けば、特に制限されるもので
はない。バナジウム源物質を単独で担持させる場合には
、溶媒として水を用いてもよい。
〈担体における成分濃度〉 担体におけるパラジウム源物質の濃度は、広い範囲で変
化させることが可能である。通常は担体に対して金属パ
ラジウムに換算して0,1〜10重量%の範囲が好まし
い。しかし、この範囲から外れた濃度であっても、その
触媒作用が失われるものではない。
最終的に得られる触媒において、パラジウムに対するア
ンチモンおよびバナジウムの比率は、通常パラジウム1
グラム原子に対していずれも0,01〜20グラム原子
とするのが好ましく、特に好ましくは0.1〜lOダラ
ム原子の範囲である。
また、バナジウムとアンチモンとの比率は特に制限され
ないが、バナジウム1グラム原子に対してアンチモンが
0.1〜lOダラム原子の範囲内であることが好ましい
以上のようにして担持されたパラジウム源物質およびバ
ナジウム源物質が未分解の塩の形で存在する場合には、
後続する還元処理の前に焼成処理を行うことができる。
この焼成処理は、不活性ガス中または空気中において、
通常200℃以上、好ましくは300℃以上の温度でな
される。
く還元処理〉 以上のようにして得られる、酸化アンチモン、パラジウ
ム源物質およびバナジウム源物質が担持されてなる第2
触媒材料は、還元処理に付される。
この還元処理は、水素ガス、−酸化炭素ガスなどの還元
性ガスまたはメチルアルコール、エチルアルコールなど
の還元力のある有機化合物の気流を用いる気相処理によ
り、あるいはヒドラジン、ホルマリンなどの一船的に還
元剤として用いられる物質もしくはそれらの溶液を用い
る液相処理により、実施することができる。液相処理に
よる場合には、還元処理が完了した後、例えば大気中に
て通常の乾燥処理を行って乾燥させることが好ましい。
この還元処理により、アンチモン、パラジウムおよびバ
ナジウムが金属または酸化物として担体上に析出し、従
ってこれらを成分とする、目的とする触媒が得られる。
〈助触媒〉 上記のようにして得られる触媒には、さらに助触媒を担
持させることができ、この場合に得られる触媒は一層高
い活性を有するものとなる。この助触媒とされる成分は
、アルカリ金属のカルボン酸塩、またはアルカリ金属の
カルボン酸塩とアルカリ金属のハロゲン化物との組合せ
であり、後者の場合には、例えば両化合物の混合物が担
持処理に供される。
アルカリ金属のカルボン酸塩としては、リチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのカルボ
ン酸塩を挙げることができ、またアルカリ金属のハロゲ
ン化物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウムなどのフッ化物、塩化物、臭化物、
沃化物などを挙げることができる。
アルカリ金属のカルボン酸塩およびアルカリ金属のハロ
ゲン化物は、それぞれ2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。
これらのアルカリ金属のカルボン酸塩およびアルカリ金
属のハロゲン化物の担体に担持させるべき量は特に限定
されるものではないが、いずれも担体1gに対して0.
01〜4(1mmolの割合とされることが好ましい。
アルカリ金属のカルボン酸塩またはこれとアルカリ金属
のハロゲン化物を担体に担持させるための手段は特に制
限されるものではないが、例えばアルカリ金属のカルボ
ン酸塩またはこれとアルカリ金属のハロゲン化物の水溶
液を担体に含浸させ、その抜水を蒸発させることにより
容易に担持させることができる。
〔作用〕
本発明の方法においては、担体に酸化アンチモンが担持
されてなる第1触媒材料にパラジウム源物質をその有機
溶媒による溶液を含浸させることによって担持させるた
め、担体における酸化アンチモンとパラジウム源物質の
存在状態が好適なものとなり、従って当該担体にバナジ
ウム源物質をも担持させることにより、還元処理を通し
て、アンチモン、パラジウム右よびバナジウムの金属ま
たは酸化物が好適に担体に生成され、その結果、きわ約
て高い活性を有し、しかも安定性の優れた不飽和ジエス
テル製造用触媒を容易に且つ確実に得ることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明がこ
れらに限定されるものではない。
実施例1 含浸触媒の調製 三塩化アンチモン6、43 gを秤取し、これを濃度3
6重量%の塩酸水溶液35−に溶解させた。この溶液の
全部を、チタニアよりなる担体く直径3mmの丸球状、
堺化学社製) 1(10gを入れた蒸発皿に加えたとこ
ろ、当該溶液のほぼ全量が担体に含浸された。湯浴上で
蒸発皿中の担体を撹拌しながら塩酸水溶液を蒸発させた
後、乾燥器により60℃で一夜乾燥を行い、これによっ
て担体に塩化アンチモンが担持されてなる触媒材料担体
を得た。
この触媒材料を、濃度20重量%の炭酸アンモニウム水
溶液よりなる中和液150−の中に投入して30分間中
和反応を行った。その後、20メツシユのステンレスメ
ツシュにより濾過を行って触媒材料を回収し、これを8
0℃の純水150−を用いて10回洗浄し、中和反応に
よって生じた塩化アンモニウムを除去した。各回の洗浄
においては、80℃の純水150m1を入れた容量30
0−のビーカー中に中和反応後の触媒材料を加え、時々
撹拌を加えつつ、温度80℃に30分間保持し、その後
20メツシユのステンレスメツシュにより濾過して触媒
材料を取り出した。
洗浄工程の終了後、触媒材料を蒸発皿中に入れて70℃
で一夜乾燥し、その後、大気圧下に500℃で3時間焼
成処理を行い、これにより、担体に酸化アンチモンが担
持されてなる第1触媒材料を得た。これを「第1触媒材
料A」とする。
パラジウム源物質の担持 この第1触媒材料への20gを蒸発皿中に入れ、湯浴上
で、酢酸パラジウム0.844 gを溶解させたクロロ
ホルム溶液を加えて含浸させ、残余のクロロホルムを蒸
発させることにより、酢酸パラジウムを担持させた。
バナジウム源物質の担持 その後、メタバナジン酸アンモニウム0.440 gを
溶解させた水溶液を加えて、同様にメタバナジン酸アン
モニウムを担持させた後、これを90℃で一夜乾燥を行
った。
焼成処理 以上のようにして得られる触媒材料を、マツフル炉内に
おいて、大気圧下、500℃で3時間焼成処理を行った
。ここに得られた触媒材料を「第2触媒材料A」とする
還元処理 この第2触媒材料八について水素気流中で200℃2時
間、続いて400℃で2時間還元処理を行い、アンチモ
ン、パラジウムおよびバナジウムを成分とする触媒を得
た。これを「触媒A」とする。
助触媒の担持処理 酢酸カリウム0.40 gと、塩化センラム2.00 
gとを蒸発皿中に入れ、これに純水3.5gを加えて完
全に溶解させ、この水溶液に上記触媒への10.00g
を入れて当該水溶液を含浸させ、さらに湯浴上で加熱し
て水分を蒸発させることにより助触媒である酢酸カリウ
ムおよび塩化センラムを担持させた触媒を調製した。こ
れを「触媒IJとする。
実施例2 実施例1において得られた第1触媒材料への20gを秤
取し、これを蒸発皿中に入れ、パラジウムアセチルアセ
トネート1.15 gと、酸化バナジウムアセチルアセ
トネート0.997 gとを溶解してなるアセトン溶液
をこれに加え、湯浴上でアセトンを蒸発させることによ
り、パラジウム源物質およびバナジウム源物質を担持さ
せて触媒材料を得た。
これを「第2触媒材料B」とする。この第2触媒材料B
を、窒素気流下200℃で3時間、空気気流下400℃
で3時間焼成処理することにより、有機成分を完全に除
去した。
その後、実施例1と同様にして、還元処理および助触媒
の担持処理を行って触媒を得た。これを「触媒■」とす
る。
実施例3 酸化アンチモン4.11gおよび酒石酸12.3 gを
秤取し、これを35m1の水に溶解させた。この溶液の
全部を、実施例1と同様のチタニアよりなる担体100
gを入れた蒸発皿に加え、湯浴上で水を蒸発させ、その
後70℃で一夜乾燥した後空気雰囲気下において500
℃で3時間焼成処理を行い、これによって酸化アンチモ
ンが担持された触媒材料を得た。これを「第1触媒材料
C」とする。
この第1触媒材料Cの20gを秤取し、実施例1と同様
にして、酢酸パラジウムおよびメタバナジン酸アンモニ
ウムを担持させ、実施例1と同様にして乾燥、焼成処理
および還元処理を行い、さらに助触媒の担持処理を行っ
て触媒を得た。これを「触媒■」とする。
比較例1 実施例1において得られた第1触媒材料Aの20gを採
って蒸発皿中に入れ、湯浴上で、硝酸パラジウム0.8
66 gおよびメタバナジン酸アンモニウム0.440
 gを水に溶解してなる水溶液を加えて第1触媒材料八
に含浸させ、その後この触媒材料を90℃で一夜乾燥さ
せ、実施例1と同様にして焼成処理を行った。
ここに得られた触媒材料に対して、実施例1と同様にし
て還元処理および助触媒の担持処理を行って触媒を調製
した。これを「触媒■」とする。
比較例2 三塩化アンチモン6.43gと、塩化パラジウム3、3
3 gと、メタバナジン酸アンモニウム2.20 gと
を濃度36重量%の塩酸水溶液35−に溶解させ、この
溶液の全部を、実施例1と同様のチタニアよりなる担体
100gを入れた蒸発皿に加えた。その結果、当該溶液
のほぼ全量が担体に含浸されたが、わずかに含浸されな
いで残る溶液が存在したため、湯浴上で加熱して塩酸水
溶液の一部を蒸発させて完全に含浸させた。ここに得ら
れたものを乾燥器により、60℃で5時間乾燥させた。
この触媒材料の20gを、濃度20重量%の炭酸アンモ
ニウム水溶液よりなる中和液30−の中に投入して塩化
アンチモン、塩化パラジウムおよび残留する塩化水素の
中和反応を30分間行い、その後、20メツシユのステ
ンレスメツシュにより濾過を行って触媒材料を回収し、
これを80℃の純水30m1を用いて10回洗浄し、中
和反応によって生じた塩化アンモニウムを除去した。
ここに得られた触媒材料を蒸発皿中に入れて70℃で一
夜乾燥し、その後、大気圧下に500℃で3時間焼成処
理を行った。さらに実施例1と同様にして還元処理およ
び助触媒の担持処理を行って触媒を調製した。これを「
触媒V」とする。
〈触媒の評価〉 上記の実施例および比較例によって調製された触媒1−
Vについて、共役ジエン、有機カルボン酸および酸素を
含む混合ガスを気相流通反応させて不飽和ジエステルを
製造する反応における触媒としての活性を、以下の手順
で評価した。
各触媒の約10m1!を、直径2Qmm、全長5Qcm
の耐熱性ガラス製反応管に充填し、窒素ガスを毎時5.
5!の割合で供給しながら180℃まで昇温した。その
後、気化器で気化させた酢酸を毎時5.36 g 、ブ
タジェンおよび空気をそれぞれ毎時1.01および毎時
1.51の割合で供給して反応させた。
これにより得られる主生成物は1.4−ジアセトキシ−
2−ブテン、3,4−ジアセトキシ−1−ブテン、1−
アセトキシ−1,3−ブタジェンおよび二酸化炭素であ
った。反応を開始してから25時間経過後、および10
0時間経過後の状況を第1表に示す。第1表において、
ジアセトキンブテンの生成量は、1.4−ジアセトキシ
−2−ブテンと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンの生
成量を合計したものであり、またジアセトキンブテンの
生成量の単位は(g/i−触媒・時間)である。
第 表 〔発明の効果〕 以上のように、本発明の方法によれば、担体に酸化アン
チモンが担持されてなる第1触媒材料にパラジウム源物
質をその有機溶媒による溶液を含浸させることによって
担持させるた約、担体上において酸化アンチモンとパラ
ジウム源物質との存在状態が好適なものとなり、従って
当該担体にバナジウム源物質をも担持させることにより
、還元処理を通して、目的とするアンチモン、パラジウ
ムおよびバナジウムを必須成分とする不飽和ジエステル
製造用触媒を確実に高い再現性で調製することができる
。しかもこの触媒は活性が高く、安定性が優れたもので
あるので、結局、不飽和ジエステルを安価に製造するこ
とが可能となり、その工業的な意義にはきわめて大きい
ものがある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)共役ジエン、有機カルボン酸および酸素を含む混合
    ガスを気相流通反応させて不飽和ジエステルを製造する
    反応に使用される、アンチモン、パラジウムおよびバナ
    ジウムを必須成分とする触媒の調製方法において、 酸化アンチモンが担体に担持されてなる触媒材料に、有
    機溶媒によるパラジウム源物質の溶液を含浸させること
    によりパラジウム源物質を担持させる工程を含む手段に
    より、酸化アンチモン、パラジウム源物質およびバナジ
    ウム源物質が担持された触媒材料を得、この触媒材料を
    還元処理することを特徴とする不飽和ジエステル製造用
    触媒の調製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6072079A (en) * 1999-03-03 2000-06-06 Eastman Chemical Company Continuous process for the production of diacetoxybutene
JP2020508208A (ja) * 2017-02-14 2020-03-19 クラリアント・インターナシヨナル・リミテツド アンチモンでドープされた二酸化チタンを有する炭化水素の酸化のための触媒材料

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US6072079A (en) * 1999-03-03 2000-06-06 Eastman Chemical Company Continuous process for the production of diacetoxybutene
JP2020508208A (ja) * 2017-02-14 2020-03-19 クラリアント・インターナシヨナル・リミテツド アンチモンでドープされた二酸化チタンを有する炭化水素の酸化のための触媒材料

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