JPH0320021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はプレス機械の金型から金型へ製品を搬
送するロボツトラインで使用するフインガクラン
パの製品検出装置に関し、バキユームカツプエア
を用いることにより製品の保持と検出を兼用させ
ることにより上下の金型間が狭い場合特に効果的
に用いることができる。

「従来の技術」 従来、プレス機械の金型から金型へ製品を搬送
するロボツトラインで使用したフインガクランパ
には、クランプした製品を検出するためにフイン
ガの上にリミツトスイツチ、近接スイツチなどを
設けていた。

「考案が解決しようとする問題点」 上述の従来の検出装置は、フインガの上に設け
たリミツトスイツチ、近接スイツチなどの高さだ
けクランパの高さが高くなるので、上下の金型間
の距離が狭い場合、例えば深絞り加工用の金型で
は上型が上昇限にあるとき下型との間隔が狭く、
フインガが金型と干渉する欠点があつた。近接ス
イツチなど若干高さの低いものはあるが、制御用
の電気回路を付属させる煩雑さが加わり、取り扱
いが面倒となる欠点もあつた。

本考案の目的はこれらの欠点を除き、フインガ
の高さだけですみ、構造及び取り扱いの簡単な、
フインガクランパの製品検出装置を提供すること
にある。

「問題点を解決するための手段及び作用」 本考案のフインガクランパの製品検出装置は、
１対のフインガの一方に保持部材に代えてバキユ
ームカツプを設け、フインガの保持部材とバキユ
ームカツプとで製品を挟持すると共にバキユーム
エアを供給したバキユームカツプで製品を吸着保
持し、バキユームカツプが製品を吸着すると同時
にバキユームエア回路の真空度が高くなることを
バキユームセンサで検出して製品検出信号を発信
することを特徴とする。バキユームカツプはフイ
ンガの高さ内の直径のものを使用するのでフイン
ガクランパの高さが高くならず、上下の金型間隔
が狭くても製品の挟持に支障がなく、バキユーム
センサはフインガから離れてクランパの基部に取
り付けられ、構造も簡単であるので取り扱いも容
易である。

「実施例」 第１図及び第２図において、本考案によるフイ
ンガクランパ１の構造を示している。フインガク
ランパ１はプレスの金型から金型へ製品を搬送す
るロボツト（図示せず）のフイードバー２に取り
付けて用いられ、フイードバー２に設けた配管
（図示せず）から圧力エアが供給される。フイン
ガクランパ１は先端部に１対のフインガ３，３を
設け、フインガ３，３は中間部に設けたたて方向
の支点ピン４，４、に枢着され水平に対向して開
閉する。一方のフインガ３の先端部内側には製品
の保持部材５を取り付け、他方のフインガ３の内
側には保持部材５と対向し、製品を吸着保持する
小形のバキユームカツプ６を取り付けている。フ
インガ３，３の基部は支点ピン４，４の枢着部か
ら内側に曲がり、その先端に夫々Ｕ字溝７を設け
ている。

フインガクランパ１の中間部には先端方向を向
くエアシリンダ８を設け、ピストン９を適合させ
ている。ピストン９には先端方向にピストンロツ
ド１０をエアシリンダ８の端面板を気密に貫通さ
せて設け、ピストンロツド１０の先端にはたて方
向のピン１１を設けてフインガ３，３の夫々のＵ
字溝７に係合させている。エアシリンダ８はピス
トン９の先端側を圧力室とし圧力エアの供給口１
２を設け、ピストン９の基部側は大気に開放した
シリンダ室とし、ピストン９を先端方向へ付勢す
るばね１３を収容している。第１図は供給口１２
に圧力エアを供給し１対のフインガ３，３が製品
を挟持するように閉じた状態を示し、供給口１２
から排気すればピストン９はばね１３に付勢され
て先端方向に進み、ピン１１でフインガ３，３の
Ｕ字溝７を押し、１対のフインガ３，３を開かせ
る。

フインガクランパ１の基部に隣接するフイード
バー２には真空発生器１４を設け、フイードバー
２の配管（図示せず）から圧力エアを供給する
と、バキユームエア回路１５にバキユームエアが
供給される。バキユームエア回路１５はフインガ
３のバキユームカツプ６に接続すると共に、真空
発生器１４近傍に取り付けたバキユームセンサ１
６に分岐して接続している。

第３図において、フインガクランパ１のエアシ
リンダ８及び真空発生器１４は電磁弁１７を介し
て圧力エア源１８に接続されている。図は電磁弁
１７に指令信号が入力して開に切換わり圧力エア
が供給された状態を示し、エアシリンダ８のピス
トン９は後退してフインガ３，３を閉じ製品（図
示せず）を挟持する。同時に真空発生器１４は供
給された圧力エアをベンチユリ管から噴出し、バ
キユームエア回路１５にバキユームエアを供給す
る。従つてバキユームカツプ６は製品を挟持する
と共に吸着保持し、バキユームエア回路１５は真
空度が上昇しバキユームセンサ１６を動作させ吸
着信号１９を出力させ、フインガクランパ１が製
品をクランプしたことを検出できる。

電磁弁１７の指令信号がOFFとなると電磁弁
１７は排気に切換わりエアシリンダ８のばね１３
はピストン９を前進させフインガ３，３は開き製
品を解放する。同時にバキユームエア回路１５の
バキユームエアは排気され、バキユームカツプ６
は製品を解放し、バキユームセンサ１６の吸着信
号１９はOFFとなり、製品をクランプしていな
いことが判る。

「考案の効果」 以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、一方のフインガにバキユームカツプを設けた
ので、製品を吸着して保持すると共に吸着信号を
発信して製品のクランプが検出できる。バキユー
ムカツプの外径はフインガの高さ内に収容できる
ので、フインガクランパの高さを増すことがな
く、上下の金型間隔が狭くても干渉することがな
い。フインガクランパに供給する圧力エアが利用
でき、構造が簡単で取り扱い易い。など実用上の
効果と利点は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例によるフインガクランパの一部
断面とした平面図、第２図はその側面図、第３図
は所要のエア回路図である。 １はフインガクランパ、２はフイードバー、３
はフインガ、４は支点ピン、５は保持部材、６は
バキユームカツプ、７はＵ字溝、８はエアシリン
ダ、９はピストン、１０はピストンロツド、１１
はピン、１２は供給口、１３はばね、１４は真空
発生器、１５はバキユームエア回路、１６はバキ
ユームセンサ、１７は電磁弁、１８は圧力エア
源、１９は吸着信号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス機械の金型から金型へ製品を搬送するロ
   ボツトラインで用いるフインガクランパの製品検
   出装置いおいて、フインガクランパの一方のフイ
   ンガ内側に製品保持部材に代えて設けられ、製品
   を挟持すると共に吸着するバキユームカツプと、
   該バキユームカツプにバキユームエアを供給する
   バキユームエア回路に設けたバキユームエアセン
   サとを具備することを特徴とするフインガクラン
   パの製品検出装置。