JPH0244189A - 熱交換器用ピンフィン部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱交換器用ピンフィン部材に関する。

より詳しくは熱伝達効率のよいビンフィン付き熱交換器
の製造を容易且つ精度高〈実施するのに役立つビンフィ
ン部材に関する。

〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕熱交換器
において、管内流体と管外流体との間の熱交換性能を高
めるために、管内流体が流れているパイプの外周に通常
フィンを取付ける。フィンの形状は通常プレート状のも
のが多く、パイプの周囲にらせん状又は環状に形成され
る。このようなプレート状フィンの場合、プレートの表
面に空気の境界層が発生し、この境界層がプレートの表
面に滞留して断熱層を形成するので高い熱効率が得られ
ない。その点からはビン状フィンの方が好ましい。又ビ
ン状フィンのパイプ表面への取付密度を高くすれば熱交
換効率を向上させることができる。

しかしながらパイプの外周にビン状フィンを配置するた
めの実際の作業は極めて困難なものであり、且つ熱交換
効率を高めるためにビンを密に配置しようとする際には
ビンの線径に対応して定められる密度で正しくビン状フ
ィンを配置することを要し、その作業はますます困難と
なる。

そこで、これまで多くの複雑な機械を用いて優れたビン
状フィンを有する熱交換器を提供すべく検討されてきた
が、未だに工業的に実用化されていないのが現状である
。

本発明は従来公知の熱交換器の有する問題点を解決して
、熱伝達効率のよいビンフィン付き熱交換器の製造を容
易且つ精度高〈実施するのに役立つ熱交換器用ピンフィ
ン部材を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的は、溶解性樹脂シートに複数の線状熱伝導
体が平行に固定され、該複数の線状熱電導体がその長平
方向にコルゲート形状に湾曲しており、該湾曲頂部のい
ずれか一方又は両方の線状熱伝導体部分が除去されてい
る熱交換器用ピンフィン部材によって達成される。

前記線状熱伝導体は所定の間隔をあけて平行に溶解性樹
脂シートに固定されていると好ましい。

本発明による熱交換器用ピンフィン部材はコルゲート形
状に作られていることを特徴とする。したがってコルゲ
ート形状、すなわち波形の壁面には複数の線状熱伝導体
が互いに平行に且つ波形の進行方向に延びて溶解性樹脂
シートに固定されている。前記複数の線状熱伝導体は溶
解性樹脂シートの片面に固定されてもよく、又溶解樹脂
シート中に配置されてもよい。このようなコルゲート状
のピンフィン部材を隣接する２本の管内流体用パイプの
間にピンフィン部材中の線状熱伝導体のコルゲート形状
の頂部又は頂部が除去されたビンフィン部材の端部が管
内流体用パイプに当接するように配置した上で当接点で
線状熱伝導体を管内流体用パイプに固定し、其後溶解性
樹脂を溶解除去することによってコルゲート状ピンフィ
ン付き熱交換器が得られる。

本発明の熱交換器用コルゲート状ピンフィン部材で用い
られる線状熱伝導体として・は、銀、銅、アルミニウム
等の金属細線を用いることができる。

線状熱伝導体の断面形状については特に限定はしないが
熱交換器用ピンフィン部材として用いる場合の圧力損失
を小さくするためには円形に近い断面の線状熱伝導体を
用いるとよい。又コルゲート形状で延びる線状熱伝導体
自体は通常は針金のように直線のものを用いるがこれに
限定するものではなく、熱交換効率を考慮して波状の金
属細線を用いてもよい。

線状熱伝導体の熱伝導率は０．４０ｃａ１／ｃｍｓｅｃ
ｃ以上が好ましく、用途によってはさらに適切な熱伝導
率を有する線状熱伝導体を選定して用いることができる
。

本発明の熱交換器用コルゲート状ピンフィン部材を製造
する際に用いられる溶解性樹脂シートとしては、有機溶
剤、アルカリ、酸、等で溶解するものであればよく、例
えばポリエステル系、ポリアミド系、エチレン酢酸ビニ
ール系、ポリビニルアルコール系、セルロース系誘導体
や該誘導体とセルロースパルプの混合シート等を用いる
ことができる。又、例えばカルボキシメチルセルロース
とセルロースバルブを混合したシートにポリビニルアル
コールをコーティングやラミネートしたものでもよく各
種樹脂を適宜組合せてもよい。

ただしその取扱い性の容易さからポリビニールアルコー
ル系が好ましく、中でも温水で容易に溶解させるために
はけん化度８５〜９０％の部分けん化物で重合度が５０
０程度のものがより好ましい。

本発明でいう溶解性樹脂シートの幅、厚みについては、
適宜選定すればよいが例えば幅は０．５ｍ〜１．５ｍ、
厚みは、１０〜２００−のものが取扱い上好ましい。

本発明の熱交換器用コルゲート状ピンフィン部材を用い
て圧力損失が少く且つ熱交換効率の高い熱交換器を得る
ためには、用いられる線状熱伝導体の大きさとコルゲー
ト状ビンフィン部材中の配列密度について下記の特定の
範囲に定められるとよい。

０．２５≦Ｘ≦２．５ ０．２５≦ＸＹ≦２．５ ここにＸは線状熱伝導体断面の外周長（ｍｍ）であり、
Ｙは線状熱伝導体の配列密度であり、第１図に示すよう
にコルゲート状に変形された線状熱伝導体について第３
図に示すような同一線状体の波形（コルゲート状態）の
配列ピッチＹ、（本／ｍｍ）と第１図に示すような、隣
接する線状体との配列ピッチＹ２（本／　ｍｍ　）との
算術平均Ｙｌ＋Ｙ２ Ｙ＝　　　　　　　　（本／　ｍｍ　）を意味する。尚
Ｙ１は、０．１本／ｍｍ　〜１０本／ｍｍ５Ｙ２は、０
．１本／ｍｍ〜１０本／ｆｆ１Ｉ１１の範囲で適宜選定
すればよい。

Ｘ　＜　０．２５の場合は、線状熱伝導体の線径が小さ
すぎて、その力学的特性が低くなりすぎるためコルゲー
ト状ビンフィン部材の製造時の取扱い性が極度に悪くな
り、生産効率が低下するので好ましくない。

Ｘ　＞　２．５の場合は、線状熱伝導体の線径が大きす
ぎてビン状フィンとしての性能を発揮しにくくなる。

Ｘのより好ましい範囲は０．５≦Ｘ≦２．０であり、断
面円形の線状熱伝導体の場合では、はぼ１６０〜６４０
μφに相当する。

一方Ｘ　Ｙ　＜　０．２５の場合は、ビンフィン用線状
熱伝導体の表面積としては小さすぎて、高い熱交換率が
得られない。

Ｘ　Ｙ　＞　２．５の場合は、表面積の大きい線状熱伝
導体を用いることができるが、林立するフィン間の間隔
が狭くなりすぎて、熱交換流体の圧力損失が大きくなり
すぎる。

ＸＹのより好ましい範囲は０．３５≦ＸＹ≦１．２であ
り、断面円形の線径２００Ｊ！ｍφの線状熱伝導体の場
合では、線状熱伝導体の配列密度はほぼ０．５５本／ｍ
ｍ”〜１６９本／ｒｎｍ”に相当する。

以下本発明の熱交換器用コルゲート状ビンフィン部材の
一例を示す添付図面を参照して本発明を詳述する。

第１図は、本発明によるコルゲート状ビンフィン部材の
一例をモデル的に示す。第１図に例示したコルゲート状
ビンフィン部材１には複数の線状熱伝導体２が溶解性樹
脂シート３に平行に且つ互いに所定の間隔をあけて、配
置されてなり、且っコルゲート状の形状に成型され、コ
ルゲート湾曲頂部の線状熱伝導体を除去されている。

次に第１図に例示した本発明のコルゲート状ビンフィン
部材１の製造方法を説明する。第２図に線状熱伝導体と
溶解性樹脂との複合シートの製造法の一例を示す。

第２図に示すように、複数本の線状熱伝導体２は図示し
ていないパッケージ形状に巻取られて、クリール１１に
所要本数だけ仕掛けられ、後述の一対の加熱プレスロー
ル１９，１９’によって引出される。その際複数本の線
状熱伝導体２は目板１３、前液１４を経てテンションバ
ー１５を介して引出されることによって、張力が均一に
揃えられ、その後溝付きガイドローラ１２および筬１６
を経て、−平面内に実質的に等ピッチに揃えられる。

一方溶解性樹脂から成るシート３はシートロール３′か
ら引出され、ガイドロール１７．１８を経て、前記線状
熱伝導体２０群とともに一対の加熱プレスロール１９，
１９’に導カれる。加熱プレスロール１９・１９′では
線状熱伝導体２の群と溶解性樹脂シート３とが加熱押圧
され、シート３の中に線状熱伝導体が埋込まれたような
状態で一体化される。

前記線状熱伝導体２の群と溶解性樹脂シート３の一体化
は第２図に示した方法以外に線状熱伝導体２の群の両側
から溶解性樹脂シート３を加熱押圧する方法によって行
ってもよい。

この場合、線状熱伝導体２の溶解性樹脂シート３への埋
込み状態は、溶解性樹脂シート３内へ完全に埋込む、或
いは、溶解性樹脂シート３上、例えば、線状熱伝導体２
の一部を埋込んでも良い。

埋込み程度は、溶解性樹脂シート３の厚みにも影響する
が線状熱伝導体２の１割以上好ましくは、３割以上が良
い。

前記加熱プレスロール１９，１９’を通過して一体化さ
れた複合シート２０は一対の送り出しローラ２１．２１
’を経た後、巻取りロール２２により、複合シート２０
を巻き取る。

次に複合シート２０をコルゲート状態に成形する方法と
しては、従来公知のコルゲート型熱交換器のコルゲート
フィンを成形するコルゲート成形機例えば一対のコルゲ
ート成形プレスによって複合シート２０をコルゲート状
に圧縮成形する方法や市販のプリーツ成形機を応用すれ
ばよい。特に線状熱伝導体の線径が２００屑φと細い場
合は、アコーディオン型プリーツ成形機が十分適用でき
る。

或いは前記方法によりコルゲート成形した後、プレスし
た状態で加熱等の手段を用いて構造体にしても良い。

前記方法によって、第３図に示すコルゲート成形物１′
を得る。

次にコルゲート成形物１′湾曲頂部の線状熱伝導体を機
械研摩等の手段により除去する。かくして、例えばコル
ゲート状コイル配列数Ｙ＋＝１本／ｍｍ、高さｈ　＝　
８　ｍｍにてコルゲート成形してコルゲート状ピンフィ
ン部材１が得られる。

次に第１図に例示したコルゲート状ビンフィン部材１を
用いてピンフィン付き熱交換器の製造方法の一例を第４
図〜第７図を参照して説明する。

なお第４図〜第７図におけるコルゲート状ビンフィン部
材では説明の都合上線状熱伝導体２が１本だけ示される
が、実際には第１図に示すように紙面の後方に複数本の
線状熱伝導体２が間隔をあけて、平行に配置されている
。又以下の説明においては線状熱伝導体が溶解性樹脂シ
ート中に埋没しているコルゲート状ビンフィン部材を用
いる場合について説明する。

先ずコルゲート状ビンフィン部材１を熱交換器の管内流
体用バイブ４，４’（第６図参照）の大きさに合せて切
断してコルゲート状ビンフィン部材１ａを得る（第４図
参照）。すなわち、コルゲート状ビンフィン部材１ａの
高さり、は隣接する管内流体用バイブ４・４′間の間隔
ｈ２に合せ、長さＬ　はバイブ４，４′の長さ１２より
若干短く設定する。線状熱伝導体２が溶解性樹脂シート
３内に完全に埋込んだままではコルゲート状ビンフィン
部材１ａを管内流体用バイブ４．４′に接合できないの
で、第５図に示すように線状熱伝導体２がΔｈ１（０〜
１ｍｍ）だけ露出するように、コルゲート状ビンフィン
部材１ａの片端面の溶解性樹脂を除去して、端面樹脂除
去ピンフィン部材１ｂを得る。その除去方法としては、
溶解除去又は機械的除去等を用いることができる。線状
熱伝導体２の一部が溶解性シート３上に埋込まれている
コルゲート状ビンフィン部材を用いる場合には、線状熱
伝導体が溶解性シート上に露出しているため、樹脂除去
は不要である。

この端面樹脂除去ピンフィン部材１ｂを第６図に示すよ
うに管内流体用パイプ４・４′の間にはさみ込み、その
線状熱伝導体２のシート３からの露出部２′　（コルゲ
ート形状の頂部）とバイブ４゜４′の表面とをろう付け
する。最後に端面溶解ピンフィン部材１ｂ中に残存する
溶解性樹脂シート３を溶解して除去し、ビンフィン付き
熱交換器の一構成部分が得られる（第７図参照）。この
構成部分を所要の数だけ組合せ、且つ管内流体の受入れ
口、排出口等に設けることにより熱交換器が得られる。

このような熱交換器用ピンフィン部材は、各種熱交換器
用フィンとして或いは、電子機器用放熱フィン等に適用
できる。

〔実施例〕

以下実施例をあげて本発明によるコルゲート状ビンフィ
ン部材をさらに詳述する。

第２図に示す装置に準じた装置を用いて、線状熱伝導体
２と溶解性樹脂３からなるシートをコルゲート成形した
ピンフィン部材１を下記条件で製造した。

線状熱伝導体 断面形状　　　　　　　　　円　形 太　　さ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２ｏ
ｏＪ！ｍ　φ材質　　　　　銅 クリール本数　　　　　　　５００本 給糸方法　　　　　　　ボビン回転よこ取りフィードロ
ール周速　　　　１ｍ／分 使用筬　　　　　　　　　　２５，４羽／１ｎｃｈ（し
たがって筬ピッチ１ｍｍ） 溶解性樹脂シートＰＶＡ　フィルム厚さ２００−（倉庫
セーレン社製） 加熱プレス条件　　　　　温度　２００　を荷重　　２
０ｋｇ コルゲート成形機　　　東洋１機社製 アコーディオンプリー ツマシン コルゲート成形条件　　Ｙｌ＝１本／Ｉ！ｌｆｆｌ）１
＝８ｍｍ この場合、Ｙｌ　は１本／　ｍｍ　、Ｙ　ｘは１本／闘
であるので線状熱伝導体の配列密度Ｙは１となる。

一方線状熱伝導体の線径は２００ｊ！Ｉａφであるので
Ｘは０．６２８となり、したがってＸＹ値は０．６２８
となる。

このようにして得られたコルゲート成形物１′にＹｌを
規制するためのスペーサーを入れコルゲート方向からプ
レスした状態で、湾曲頂部の線状熱伝導体を機械研摩し
て除去した後、Ｙｌを規制するためのスペーサーを取り
除いてビンフィン部材を製造した。

このビンフィン部材１をβ＋＝１５ｃｍ、幅１０ｍｍに
切断した後第４図〜第７図に基づいて説明したようにコ
ルゲート状ピンフィン付き熱交換器を作りその性能を調
べた処、優れた熱交換性能を示した。

〔発明の効果〕

本発明によるビンフィン部材は前述のように構成されて
いるので、ビンフィン付き熱交換器として用いる場合に
、所望の熱伝導率を得るための線径および配列密度を容
易且つ精度高く達成することができると共に熱交換器の
管内流体パイプへの取付けを線状熱伝導体と溶解性樹脂
との一体物として行うことができるので前述のように優
れた性能を有する熱交換器の製造を容易にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による熱交換器用コルゲート状ビンフィ
ン部材の一例を示す斜視図であり、第２図はコルゲート
状ビン部材を製造するために用いられる装置の一例の側
面図であり、第３図は本発明のビンフィン部材を製造す
るためのコルゲート成形物を示す斜視図であり、第４図
は所定の寸法に切断された第１図に示すコルゲート状ビ
ンフィン部材の正面図であり、第５図はコルゲート状ビ
ンフィン部材の溶解性樹脂の一部を溶解して線状熱伝導
体の端部を露出した状態を示す正面図であり、第６図は
コルゲート状ビンフィン部材を熱交換器用パイプ間には
さみ込み線状熱伝導体の端部を半田付けした状態を示す
正面図であり、第７図はコルゲート状ビンフィン部材中
の溶解性樹脂を溶解してピンフィン付き熱交換器の一構
成部分が得られた状態を示す正面図である。 １・・・コルゲート状ビンフィン部材、２・・・線状熱
伝導体、 ３・・・溶解性樹脂、 ４・４′・・・管内流体用パイプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　溶解性樹脂シートに複数の線状熱伝導体が平行に固定
   され、該複数の線状熱伝導体がその長手方向にコルゲー
   ト形状に湾曲しており、該湾曲頂部のいずれか一方又は
   両方の線状熱伝導体部分が除去されている熱交換器用ピ
   ンフィン部材