JPH0236879Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、格子たとえば井げた格子によつて化
粧された建具に関する。

〔従来の技術〕

引戸やドアにおいて井げた化粧格子が設けられ
たものは周知である。この格子を取付ける場合、
先付け方式と後付け方式とがあるが、既存建具の
模様変えのために、後付け方式の要望も多い。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかるに、従来の後付け方式は、既存建具に嵌
め込まれたガラスや枠と共に再構成するのが一般
的であり、したがつて、作業性がきわめて悪い。

そこで、本考案の主たる目的は、既存部分に全
く手を加えることなく、かつ容易に格子を取付け
ることができ、しかも外観に優れた格子付建具を
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、本考案は、建具
枠内にガラスが取付けられ、このガラスの室内・
外側の少なくとも一方に格子組み体が配設された
ものであつて、上記格子組み体は格子とこの外周
囲に設けられる組み枠とを備え、その組み枠は、
その内方に開口した嵌溝を有し、この嵌溝に前記
各格子の各端部が挿入されビス止めされることに
より格子組み体が構成され、上記組み枠はその嵌
溝内からビスによつて上記建具枠に固定され、前
記嵌溝の格子間位置部分においてキヤツプ体が被
せられている構成としたものである。

〔作 用〕

本考案では、格子３を建具枠１へ取付けるに当
つて組み枠４を介して取付けられる。すなわち、
組み枠４には嵌溝４Ａが形成され、そこに格子３
端が嵌入され、それらをビス５止めすることによ
つて一体化され格子組み体６が構成される。この
場合、格子３端は嵌溝４Ａ内に挿入されているの
で、格子３端が外部に露出せず外観に優れる。か
くして格子組み体６はそのままガラス２のたとえ
ば外面側位置において建具枠１内に納めることが
できる。その後、格子３間位置における嵌溝４Ａ
内からビス７を建具枠１へ螺入することによつ
て、格子組み体６は建具枠１へ固定される。この
ような格子３の固定構造によると、格子組み体６
の組立を既存建具外で行い、これをそのままその
建具に納め、建具枠１への固定を外部からビス７
止めすることができるから、既存建具の変更等を
伴うことなく容易に格子３を取付けることができ
る。

他方で、組み枠４の嵌溝４Ａがそのままである
と、その内部に塵埃が入つたり、また外観的にも
ビス７部分が見えるなど不体裁である。そこで、
格子３，３間位置にはキヤツプ体８が被せられ
る。

〔実施例〕

以下本考案を図面に示す実施例によつてさらに
詳説する。

１は建具枠で、これにはガラス２が固定されて
いる。いま、建具枠１とガラス２とで既存建具と
して存在する場合において、ガラス２の室外側に
化粧井桁格子を取付る場合を考えて、その取付作
業と共に構造を説明する。

３は格子で、井桁状に組まれている。これに対
して、第４図のように、その外周囲に上下左右の
組み枠４が配され、組み枠４の外面側から格子３
のビスポケツト３ａへビス５が螺入され、格子３
と各組み枠４とが一体化され格子組み体６が構成
される。

ここで、組み枠４は、第１図のように、断面が
略チヤンネル状となつており、建具中央方向に開
口する嵌溝４Ａが形成され、また室外・内フラン
ジ４Ｂ，４Ｃの途中から内方には係止小突起４
ｂ，４ｃが突設され、上記格子（骨）３の各端部
は嵌溝４Ａ内に挿入されている。

上記のように組み立てられた格子組み体６は、
室外からガラス２の外面側に平行に配設され、建
具枠１内に納められる。その後、格子（骨）３内
位置において、嵌溝４Ａからウエブ４Ｄを通して
ビス７が建具枠１へ螺入され、建具枠１への固定
が図られる。この場合、ビス７の打込みを容易に
するために、ウエブ４Ｄのビス打込み座部分は傾
斜されている。また、組み枠４の建具枠１への位
置決めの正確を増すために、室外フランジ４Ｂは
ウエブ４Ｄを越えて反対側に延在し、その端部に
Ｌ字状の係止部４Ｅが形成され、この係止部４Ｅ
が建具枠１の肩部に係止するようになつている。

かくして第５図のように、格子組み体６が建具
枠１内に配設・固定された後、格子３，３間位置
において嵌溝４Ａにキヤツプ体８が嵌合され、嵌
溝４Ａの目隠しがなされる。キヤツプ体７は第１
図のように、たとえばアルミ製とされ、表面板部
８Ａから２つの足部８Ｂ，８Ｃが垂下した形状と
され、それら足部８Ｂ，８Ｃはその下部において
上記係止小突起４ｂ，４ｃに弾圧的に係合され、
抜け止めが図られている。

上記例は、既存建具に対する模様変えのための
後付け例を示したが、新規建具の組立てにも当然
適用できる。また、室内側にも格子を取付けるこ
とができる。上記と逆の操作によつて取外しも容
易である。

〔考案の効果〕

以上の通り、本考案によれば、格子の取付け作
業に当つて既存部分の変更なしにきわめて容易に
取付けることができる。しかも、格子端は嵌溝内
に納められ、かつ格子間の嵌溝はキヤツプ体が被
せられているので、外観に優れ、塵埃侵入の防止
も図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第３図−線に沿う本考案建具の主
要断面図、第２図は格子骨の横断面図、第３図は
建具の正面図、第４図は格子組み体の組立状態
図、第５図は、キヤツプ体の取付状態正面図であ
る。 １……建具枠、２……ガラス、３……格子、４
……組み枠、４Ａ……嵌溝、５……ビス、６……
格子組み体、７……ビス、８……キヤツプ体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建具枠内にガラスが取付けられ、このガラスの
   室内・外側の少なくとも一方に格子組み体が配設
   されたものであつて、上記格子組み体は格子とこ
   の外周囲に設けられる組み枠とを備え、その組み
   枠は、その内方に開口した嵌溝を有し、この嵌溝
   に前記各格子の各端部が挿入されビス止めされる
   ことにより格子組み体が構成され、上記組み枠は
   その嵌溝内からビスによつて建具枠に固定され、
   前記嵌溝の格子間位置部分においてキヤツプ体が
   被せられていることを特徴とする格子付建具。