JPH0233678Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は釣用の仕掛け、特に、へら鮒釣用の仕
掛けを保管するための仕掛け巻に関するものであ
る。

本考案の目的は操作手段が簡単で道糸その他の
仕掛けの巻き取り収納及び引出しをスムーズに行
うことができることは勿論のこと、収納保管時に
ハリスの先端に装着した釣針の針先を損傷させる
ことがないようにした釣用仕掛け巻を提供せんと
するものである。

また、本考案の他の目的は、釣用の仕掛けをド
ラムに巻き込んで保管する際に道糸、ハリスなど
の釣糸類を鋭角に折り曲げることなく巻き取り保
管することにより、糸類に折り曲げによる曲げ癖
をつけることがなく曲げ癖が原因となつて爾後の
使用時に不便を来たすことがないようにした釣用
仕掛け巻を提供しようとするものである。

へら鮒釣を行う場合に用いる仕掛けは、道糸、
板おもり、よりもどし付二股、ハリスなどによつ
て構成されており釣人は前記した構成からなる仕
掛けを道糸やハリスの大きさ或いは釣針の大きさ
などを選択しながら多数準備しておき釣場に応じ
て同時に複数の仕掛けを用いたり一組の仕掛けを
用いるなどの使い分けをしている。前記した仕掛
けは一般的には第５図に例示するような梯子状の
仕掛け巻ａにハリス側から順次巻付け、巻き終わ
りの道糸端部の「ちち輪」部分は仕掛け巻に取り
つけたストツパーｂに係止させて保管しているも
のであるがこれらの場合には以下のような欠点が
ある。即ち、ハリス先端に装着した釣針の先端
部を比較的板厚の厚い梯子状の仕掛け巻ａに直線
係止して巻付けていたために針先部に損傷を生じ
易い、ハリス、道糸などは前記した梯子状の仕
掛け巻ａに鋭角に折り曲げられながら巻き付けら
れるので前記折り曲げ部分に折り癖がつき、釣に
使用する際に道糸、ハリスの双方ともにしばらく
の間は鋸歯状に屈曲しながら垂れ下がりをして直
線的に垂らすことが困難であり、またこの折り癖
が捩れの原因ともなつている。仕掛けを取り出
す場合に取り出しのための操作が面倒であり迅速
な操作が行えない。などがそれである。

本考案はこれらの問題に対処しようとするもの
であり、以下に記載する考案の完成により完全に
その目的を達成することができたものである。

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

本考案の仕掛け巻は枠本体１とこの枠本体１内
に回転を自在とするように装着した巻き取りドラ
ム２及び前記巻き取りドラム２の回転巻き取りを
行う巻き取りハンドル３の組合せによつて構成し
ている。枠本体１は硬質合成樹脂などを用いて構
成するものであり、ほぼ縦長の長方形を呈する筐
状体として形成するとともにその前面のみを開放
口１１として巻き取りドラム２を嵌挿装着できる
ようにするとともに枠体１の上下には連結用の嵌
挿突条１２及び嵌挿溝１３をそれぞれ形成してい
る。前記した嵌挿突条１２と嵌挿溝１３は互いに
嵌合できるように形成されているものであり、第
４図に例示するように同一の仕掛け巻を多数連結
する場合に一方の仕掛け巻の端部に形成した嵌挿
突条１２をそれが当接する他方の仕掛け巻に形成
した嵌挿溝１３に嵌合することによつて簡単に連
結することができるものである、１４は道糸の端
部に形成した「ちち輪」（道糸の端部に形成した
ループ）を係止するための係止突起であり、前記
「ちち輪」部分をこの係止突起１４に係止したの
ちに巻き取りハンドル３を最終的に巻き取りする
ことによつて釣用の仕掛けは巻き取りドラム２に
キツチリと安定して巻き取り固定することができ
るとともに使用の際に道糸の端部を探す手間を省
くことができるものである。巻き取りドラム２は
枠本体１と同じく硬質合成樹脂等によつて構成す
るものであり、円筒状の巻胴２１の両側に同心円
状にフランジ２２を一体的に形成するとともにそ
の中心部には巻き取りハンドル３の回転軸３３を
挿入固定するための挿入孔２３を穿設している、
２４…２４は巻胴２１に適宜の間隔をおいて穿設
形成した釣針の係止孔でありハリスの数及び長さ
に応じて複数本の釣針を係止できるよう適宜の位
置に多数穿設して形成している。巻き取りハンド
ル３は枠本体の外側面に当接して回転する回転板
３１とこの回転板３１の外周面の一部に起伏を自
在とするように装着した操作ハンドル３２及び前
記回転板３１の中心部より操作ハンドル３２と反
対側に突設した回転軸３３とによつて構成してい
る、巻き取りハンドル３は回転板３１の内側に突
設した回転軸３３を枠本体１の外側面より挿入し
て前記巻き取りドラム２の挿入孔２３に嵌挿固定
することによつて回転自在に固定するものであ
る。３４…３４は回転板３１の内側面に所定の間
隔をおくようにして凹設した凹溝であり枠本体１
の外壁部に弾撥的に形成したバネ板１５の先端に
形成した嵌合突起１５′と係合することにより巻
き取りされたドラムが濫に逆転しないようにして
いる。なお、実施例においては巻き取りハンドル
３の構成を回転板３１、操作ハンドル３２及び回
転軸３３の組合せによつて構成した例を示したが
これに限定されるものではなく例えば実施例に示
す円板状の回転板３１を単なる細幅の板体としこ
の板体の先端部に側面Ｌ字状となるように操作ハ
ンドルを取りつけることもできる。この場合には
枠本体１に形成したバネ板１５に相当するバネ板
機構を前記細幅の回転板の裏面に形成し円板状の
回転板３１の内側に形成した凹溝３４…３４に相
当する窪みを枠本体１の側面に凹設すれば逆転防
止効果を発揮させることができる。

上記のように構成した本考案の特徴を述べれば
以下の通りである。

仕掛けはすべての部分が巻き取りドラム２に
巻き取り収納されるので巻き取り収納をスムー
ズ且つ簡単に行うことができるとともに使用に
際しては道糸を引き出すだけで迅速且つ簡単に
取り出しを行うことができる。

ハリスの先端に装着した釣針部分は巻き取り
ドラム２に穿設した係止孔２４…２４部分にそ
の屈曲部を係止することができるので針先を損
傷することがない。

ハリスから道糸までのすべての仕掛けが巻き
取りドラム２に巻き取り収納されるので従来の
仕掛け巻のように道糸などに鋭角な折り曲げを
させることがなくなり道糸その他の仕掛けに曲
げ癖を付けることがない、従つて仕掛け巻から
取り出した仕掛けは直ちに正常な状態で使用す
ることができる。

枠本体１の上下にそれぞれ嵌挿突条１２及び
嵌挿溝１３を形成したので枠本体１…１を多数
連結して保管或いは使用することができ、而も
これらの仕掛けの区分けなどを簡単に識別する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
は斜視図、第２図は横断面図、第３図は分解斜視
図、第４図は仕掛け巻を多数連結した使用状態を
示す斜視図、第５図は従来の仕掛け巻を示す斜視
図である。 １……枠本体、１１……開放口、１２……嵌挿
突条、１３……嵌挿溝、１４……係止突起、１５
……バネ板、１５′……嵌合突起、２……巻き取
りドラム、２１……巻胴、２２……フランジ、２
３……回転軸の挿入孔、１４……釣針の係止孔、
３……巻き取りハンドル、３１……回転板、３２
……操作ハンドル、３３……回転軸、３４……凹
溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 枠本体１とこの枠本体１内に回転を自在とする
   ように装着した巻き取りドラム２及び前記巻き取
   りドラム２の回転巻き取りを行う巻き取りハンド
   ル３の組合せからなり、 前記巻き取りドラム２にはハリス先端に装着
   した釣針の係止孔２４…２４を穿設している。 前記枠本体１の外側には仕掛けの基端部に形
   成した「ちち輪」を係止するための係止突起が
   形成されている。 前記巻き取りハンドルには適宜の停止機構が
   取りつけられている。 ことを特徴とする釣用仕掛け巻。