JPH02102222A - 重合体架橋微粒子分散液の製造方法 - Google Patents

重合体架橋微粒子分散液の製造方法

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JPH02102222A
JPH02102222A JP25383488A JP25383488A JPH02102222A JP H02102222 A JPH02102222 A JP H02102222A JP 25383488 A JP25383488 A JP 25383488A JP 25383488 A JP25383488 A JP 25383488A JP H02102222 A JPH02102222 A JP H02102222A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はビニル重合体の安定な非水分散液の製造法に関
し、更に詳しくは、分子内に芳香環を含有する、脂肪酸
変性量25重量%以下の短油性アルキド樹脂または脂肪
酸を全く含まないアルキド樹脂(以下、この樹脂をオイ
ルフリーアルキド樹脂という)を分散安定剤として用い
、該樹脂の存在下に有機溶液中でラジカル重合性不飽和
単量体を重合させて、該有機液体に不溶性の重合体のゲ
ル粒子の安定な非水分散性樹脂液を製造する方法に関す
る。
(従来の技術と発明が解決しようとする問題点)アルキ
ド樹脂は加工性に優れているため、加工用鋼板、建築材
料、産業機械などに向けた塗料用樹脂として今日、幅広
く用いられている。
しかし、脂肪酸変性量が25重量%より大きいアルキド
樹脂は、脂肪酸や油成分が可塑化剤として働くため、耐
スリキズ性、耐エロージヨン性、耐汚染性などが劣り、
その用途に対して十分な性能を有してはいない。この欠
点を改良するために樹脂酸変性量25重量%以下のアル
キド樹脂を用いたり、高硬度化が試みられたが、その反
面、もろくなり加工性の低下を招いた。即ち、これまで
アルキド樹脂において加工性と硬度の両方を同時に満足
させることが出来なかった。また、分子量を大きくする
ことによって加工性と硬度の両方を満足させることも考
えられるが、その場合塗装作業性が損なわれてしまう。
加工性を改良するために分散系の樹脂、すなわち、アル
キド樹脂を分散安定剤とし、ビニル系不飽和単量体の粒
子を有機液体中に分散した樹脂液(以下、このような非
水分散樹脂液をNADと略す)を用いることも考えられ
るが、従来のNADの分散液安定剤として用いられるア
ルキド樹脂は、通常脂肪酸変性量が25重量%よりも大
きいものであるため、上に述べたこの樹脂の欠点が問題
として残る。また、NADは単独で用いられることもあ
るが、一般には他のアルキド樹脂とブレンドして用いら
れる。しかし、アルキド樹脂はそれとほぼ同じくらいの
油長のものでないと相溶性が悪いため、脂肪酸変性量が
25重量%以上のアルキド樹脂を分散安定剤とするNA
Dは脂肪酸変性量が25%重量以上のアルキド樹脂との
みブレンドが可能である。したがって、従来のNADま
たはそのアルキド樹脂とのブレンドでは硬度を十分にも
たらせることができないという問題がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、以上述べたような技術的な問題を解決す
べく鋭意努力した結果、脂肪酸変性量が25重量%以下
のアルキド樹脂とのブレンドが可能なNAD、すなわち
脂肪酸変性量が25重量%以下のアルキド樹脂を分散安
定剤とし、ビニル系不飽和単量体の重合体のゲル粒子を
安定に分散した樹脂液を用いることにより、上記の目的
を達成しうろことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
かくして、本発明に従えば、芳香族系溶剤を少なくとも
30重量%含有する有機液体中で、分子内に平均して少
なくとも0.1個の重合性二重結合を有し且つ脂肪酸変
性量が25重量%以下のアルキド樹脂の存在下に、相互
に反応して結合することができる相補的官能基をそれぞ
れ有する少なくとも2種のビニル系単量体の各々もしく
は多ビニル単量体を少なくとも0.5重量%含有するラ
ジカル重合性不飽和単量体を共重合せしめること一 を特徴とする該有機液体に不溶性の重合体架橋微粒子分
散液の製造方法が提供される。
本発明の方法により得られる非水分散性樹脂液を主成分
として含む塗料から形成される塗膜の連続相は、主とし
て分散安定剤である脂肪酸変性量25重量%以下のアル
キド樹脂或いはオイルフリーアルキド樹脂からなる。し
たがって、その酸成分である芳香族ジカルボン酸または
トリカルボン酸を一定量以上含むことにより塗膜の硬度
が向上し、かつ非水分散性樹脂液の重合体ゲル粒子部の
作用により、加工や変性などの力が加わった時に生ずる
塗膜の内部応力を緩和することができるために、要求さ
れる硬度と加工性を同時に満足させる塗膜が得られる。
また、本発明により提供される分散液の重合体部分は、
ゲル粒子のために溶解性の強い芳香族系溶剤の使用に対
しても、粒子の膨張溶解を防ぐことができる。さらに、
従来のアルキド樹脂やオイルフリーアルキド樹脂は、そ
の塗膜の硬度の向上を図ったものは、塗膜粘度が高いた
め、塗装作業性が低下する等の欠点があるが、本発明の
方法により製造される非分散性樹脂液を用いた場合、塗
装粘度が低くなるため塗装作業性も優れている。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の重要な特徴は、重合体架橋微粒子分散液の分散
安定剤として、分子内に平均して少なくとも0.1個、
好ましくは0.3〜5.0個、さらに好ましくは1.0
〜3.0個の重合性二重結合を有し且つ脂肪酸変性量が
25重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好
ましくは17重量%以下のアルキド樹脂(短油性アルキ
ド樹脂又はオイル7リーアルキド樹脂)を用いる点にあ
る。
かかるアルキド樹脂は、芳香族ジーもしくはトリカルボ
ン酸を必須の酸成分として用い、これとその他の多塩基
酸及び多価アルコール、さらに必要に応じて、飽和もし
くは不飽和脂肪酸を、それ自体既知のアルキド樹脂の製
造法と同様にして、例えばエステル化触媒の存在下に約
150〜約250℃の温度で約3〜約lO時間縮合反応
せしめることにより製造することができる。
上記アルキド樹脂の製造に際し必須成分として使用され
る芳香族ジーもしくはトリカルボン酸としては、例えば
、フタル酸もしくはその無水物、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ジメチルテレフタル酸、トリメトリット酸、ト
リメシン酸、2−メチルトリメリット酸等が挙げられ、
これらはそれぞれ単独で又は二種以上混合して使用する
ことができる。
これら芳香族ジーもしくはトリカルボン酸は、塗膜の硬
度、耐汚染性、耐候性、耐エロージヨン性、耐チッピン
グ性の向上に有用な成分であり、一般には、アルキド樹
脂の製造原料の合計量を基準にして少なくとも10重量
%、好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは3
0〜60重量%の範囲内の量で使用することができる。
また、併用しうる他の多塩基酸としては、アルキド樹脂
の製造に際し酸成分として通常使用される多塩基酸が同
様に使用でき、例えば、アジピン酸、マレイン酸もしく
はその無水物、アゼライン酸、コハク酸もしくはその無
水物、フマル酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンド
メチレンへキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸等の脂環族多塩基酸;ピロメリット酸もしくはその
無水物等が挙げられ、これらはそれぞれ単独では又は二
種以上混合して使用することができる。
一方、使用しうる多価アルコールとしては、3価以上の
ものとして、例えば、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、■。
2.6−ヘキサンジオール、ペンタエリスリトールなど
が挙げられ、2価アルコールとして、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1.4−ブタンジ
オール、■、2−ベンタンジオール、3−メチル−1,
2−ブタンジオール、トリメチレングリコール、l、5
−ベンタンジオール、2,4−ベンタンジオール、2.
3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、l、4−ベンタンジオール、3−メチル−
4,5−ベンタンジオール、l、4−ヘキサンジオ一ル
、2,5−ヘキサンジオール、1.5−ヘキサンジオー
ル、■、6−ヘキサンジオール、などが挙げられる。こ
れらの多価アルコールはそれぞれ単独でまたは二種以上
混合して使用できる。また、カージュラE(シェル化学
社品)などのモノエポキシ化合物も2価アルコールとし
て使用できる。
また、短油性アルキド樹脂の製造に際して使用しうる飽
和もしくは不飽和の脂肪酸としては、飽和ないし不飽和
の炭素原子数6〜18個の脂肪酸またはそのグリセライ
ド、安息香酸、メチル安息香酸、p−L−ブチル安息香
酸などか挙げられる。
また、各種の天然の油またはその脂肪酸、たとえば、ヤ
シ油、綿実油、米ヌカ油、魚油、トール油、大豆油、ア
マニ油、桐油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油など
、またはそれらが誘導される脂肪酸も用いることができ
る。また、カージュラEのようなモノエポキシ化合物を
2価のアルコールとして使用したときには、モノエポキ
シ化合物中に炭素原子数6〜18個の脂肪酸残基が含ま
れているならば、その脂肪酸も、ここでいう飽和又は不
飽和の脂肪酸の一種と考えられている。
これらの脂肪酸は、得られる短油性アルキド樹脂の脂肪
酸変性量が前述した範囲、すなわち25重量%以下、好
ましくは20重量%以下、さらに好ましくは17重量%
以下となるような量で使用することができる。
オイルフリーアルキド樹脂を製造する場合には、勿論、
かかる脂肪酸は用いる必要はない。
上記酸成分とアルコール成分の縮合反応は通常エステル
化触媒の存在下に行なわれるが、そのような触媒として
はそれ自体既知の酸触媒、塩基触媒および金属触媒が使
用できる。酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、パ
ラトルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、トルフルオロ
メタンスルホン酸、リン酸モツプチル、リン酸ジブチル
、三7ツ化ホウ素などが挙げられ、塩基触媒としては、
例えば、モノエタノールアミン、ジェタノールアミン、
トリブチルアミンなどが挙げられ、そして、金属触媒と
しては、例えばジブチル錫オキサイド、モノブチル錫ハ
イドロオキサイド、テトラブチルジルコネート、テトラ
ブチルチタネート、塩化第一錫、オレイン酸亜鉛、オレ
イン酸銀、酢酸亜鉛などを挙げることができる。これら
の触媒のうち、モノブチル錫ハイドロオキサイドが、反
応の促進度が大きく、かつ塗料中に配合されたとき悪影
響が少ないため、特に好ましい。また、パラトルエンス
ルホン酸も塗料配合として硬化触媒が必要な場合には硬
化触媒能を有するため、特に好ましい反応媒体となり得
る。
上記の如くして調製されるアルキド樹脂を本発明に従い
分散安定剤樹脂として用いる場合、該アルキド樹脂の少
なくとも一部は分子中に重合性二重結合を有しているこ
とが有利である。該アルキド樹脂への重合性二重結合の
導入は、通常、アルキド樹脂に存在しうるカルボキシル
基にグリシジル基含有不飽和単量体、例えばグリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリ
シジルエーテルなどを反応せしめることによって行なう
ことができる。また、重合体二重結合の導入は、アルキ
ド樹脂に存在しうる水酸基にイソシアネート基含有不飽
和単量体、例えばヒドロキシアルキルアクリレート又は
ヒドロキシアルキルメタクリレートとジイソシアネート
化合物との等モル付加物をそれ自体既知の方法で反応せ
しめることによっても行なうことができる。このような
反応はそれ自体既知の方法で行うことができ、反応条件
は使用する触媒や該不飽和単量体の種類によって改変し
うろことは言うまでもない。以上のような反応によって
、前述したとおり、アルキド樹脂に一分子あたり平均し
て少なくとも0.1個、好ましくは0.3個〜5.0個
、さらに好ましくは1゜0〜3.0個の重合体二重結合
を導入することができる。
本発明に従い分散安定剤樹脂として用いる上記のアルキ
ド樹脂は、重量平均分子量で一般に約5゜000〜約2
00.000、好ましくは約10,000〜約50.0
00の範囲内の分子量を有することができる。分子量が
約5,000よりも小さいと高分子粒子の安定化が不十
分となり、一方分子量が200.000を越える場合に
は、粘度が著しく高くなり取り扱いが難しくなる傾向が
ある。
本発明は、前述した如きアルキド樹脂を分散安定剤とし
て用い、かかるアルキド樹脂の存在下にラジカル重合性
不飽和単量体を重合せしめることにより安定なゲル状重
合体分散粒子を得るものである。
該重合は、生成する分散重合体粒子を溶解しないが、上
記アルキド樹脂に対しては良溶媒となる有機液体中で実
施される。かかる有機液体は必須成分として芳香族系溶
剤を少なくとも30重量%含有するものが使用される。
しかして、該芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン
、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナ
フサ(例:コスモ石油社製、スワゾール200、同31
0、同1500、同1800)などの芳香族炭化水素を
単独でもしくは二種以上混合して使用できる。
かかる芳香族系溶剤は、必要に応じて他の有機液体と混
合して使用することができる。混合しうる他の有機液体
としては例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの
脂肪族炭化水素;イソズロビルアルコール、n−ブチル
アルコール、l−ブチルアルコール、オクチルアルコー
ルなどのアルコール系溶剤;セロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの
エーテル系溶剤;メチルイソブチルケトン、ジイソブチ
ルケトン、エチルアルケトン、メチルへキシルケトン、
エチルブチルケトンなどのケトン系溶剤:酢酸エチル、
酢酸イソブチル、酢酸アシル、2−エチルヘキシルアセ
テートなどのエステル系溶剤等が挙げられ、これらは上
記芳香族系炭化水素と一種または二種以上混合使用して
用いることができる。上記有機液体は、芳香族系溶剤の
含量が30%以下出あるとアルキド樹脂の溶解性が不十
分となるので、好ましくは芳香族系溶媒を50〜100
重量%、さらに好ましくは70〜100重量%含有する
ものが望ましい。
かかる有機液体中で本発明に従い重合せしめられるラジ
カル重合性不飽和単量体は、 ■ 相互に反応して結合することができる相補的官能基
をそれぞれ有する少なくとも2種のビニル系単量体を各
々少なくとも0.5重量%含有するもの、或いは ■ 多ビニル単量体を少なくとも0.5重量%含有する
もの からなる単量体混合物であることができる。
前者■の単量体混合物における相互に反応して結合する
ことができる相補的官能基の組合せとしては、例えば (i)エポキシ基/カルボキシル基 (U)  ヒドロキシル基/イソシアネート基(iii
)  エポキシ基/アミノ基 (iv)  イソシアネート基/アミ7基等の組合せが
挙げられる。しかして、そのような相互に反応して結合
することのできる相補的官能基をそれぞれ有する2種以
上のビニル系単量体の組合せとして具体的には次のよう
なものが挙げられる。
(i)の例としては、グリシジルアクリレートやグリシ
ジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体と、アク
リル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有単量体と
の組合せ; (■)の例としては、ヒドロキシエチルアクリレートや
ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有単量体
とインシアネートエチルアクリレートもしくはイソシア
ネートエチルメタクリレートやインホロンジイソシアネ
ート/ヒドロキシエチルアクリレートもしくはヒドロキ
シエチルメタクリレート等量付加物等のインシアネート
基含有単量体との組合せ1 (i)の例としては、前記エポキシ基含有単量体とアク
リル酸アミノアルキルもしくはメタクリル酸アミノアル
キル単量体との組合せ; (iv)の例としては、前記イソシアネート基含有単量
体と前記アクリル酸アミノアルキルもしくはメタクリル
酸アミノアルキル単量体との組合せ;等。
前記した相補的官能基をそれぞれ有する少なくとも2種
のビニル系単量体は各々単量体混合物中に少なくとも0
.5重量%以上、好適には0.5〜20重量%の範囲内
の濃度で存在することができる。
また、前記■の多ビニル単量体は1分子中に少なくとも
2〜4個の重合体二重結合を有する化合物であり、例え
ば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、l
、3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート%16−ヘキサン
シオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アク
リレート、グリセロールメタアクリレートなどが挙げら
れ、これらはそれぞれ単独で又は二種以上混合して使用
することができる。かかる多ビニル単量体も単量体混合
物中に少なくとも0.5重量%、好ましくは0.5〜l
O重量%の範囲内の濃度で存在することができる。これ
らのビニル系単量体は調製される分散微粒子を架橋させ
るための成分であり、その使用及び種類または単量体の
組合せ等は望まれる性能に応じて任意に選択することが
できる力引、特に好適なものとしては、前記(i)に記
載した相補的官能基の組合せを有するビニル系単量体お
よび多ビニル単量体が挙げられる。
前記の分散安定剤樹脂及び有機溶液の存在下にラジカル
重合性不飽和単量体を重合体せしめ、ゲル分散粒子を得
るには、該ラジカル重合体不飽和単量体中にグリシジル
(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸を各々0.
5重量%以上、好適には0.5〜20重量%含有させれ
ばよい。含有量が0.5%より少ないと十分なゲル分散
粒子が得られず、分散樹脂液の貯蔵安定性が悪くなった
り、塗膜物性、硬度がおとりたりする。他方含有量が2
0%より多いと分散粒子の製造時に樹脂液の系全体が架
橋したり、増粘したりして好ましくない。
上記ゲル分散粒子を得るに際し、第3級アミン等の塩基
性触媒を用いることが好ましい。
以上の述べた相補的官能基の組合せを有するビニル系単
量体又は多ビニル単量体は、他のラジカル重合性不飽和
単量体と併用することができる。
しかして、使用しうる他のラジカル重合性不飽和単量体
の代表例を示せば次のとおりである。
(a)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル;例えば
、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イングロビル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル
酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸また
はメタクリル酸のC3〜18アルキルエステル;アリル
アクリレ−1・、アリルメタクリレート等のアクリル酸
またはメタクリル酸の02〜8アルケニルエステル;ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸
の02〜.ヒドロキシアルキルエステル;アリルオキシ
エチルアクリレート、アリルオキシメタクリレート等の
アクリル酸またはメタクリル酸の03〜18アルケニル
オキシアルキルエステル。
(b)ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン、
ビニルピリジン。
(C)その他:アクリロニトリル、メタクリレートリル
、メチルイソプロペニルケトン;酢酸ビニル、ペオバモ
ノマー(シェル化学製品)、ビニルプロピオネ−1・、
ビニルビバレートなど。
以上に述べた単量体混合物の重合は、ラジカル重合開始
剤を用いて行なわれる。使用可能なラジカル重合開始剤
としては、例えば、2,2−アゾイソブチロニトリル、
2.2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル
などのアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキシド、ラウリ
ルパーオキシド、Lert−ブチルパーオクトエートな
どの過酸化物系開始剤が挙げられ、これら重合開始剤は
一般に、重合に供される単量体100重量部当り0.2
〜IO重量部、好ましくは0.5〜5重量部の範囲内で
使用することができる。
また、上記重合に際して分散安定剤として使用される前
記アルキド樹脂の使用量は、上記重合体の種類等に応じ
て広範にわたって変えることができるが、一般には重合
すべき重合体とアルキド樹脂の合計量を基準にして10
〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲内が
好適である。
さらに、前記有機溶液中における単量体とアルキド樹脂
の合計濃度は一般に30〜70重量%、好ましくは40
〜60重量%とすることができる。
分散重合方法としては、それ自体既知のラジカル重合方
法を用いて行なうことができ、重合時の反応温度として
は一般に約50〜約150°Cの範囲内が適当であり、
重合はかかる温度で通常1−15時間程度で反応を終わ
らせることができる。かくして、分散微粒子の内部で架
橋した重合体微粒子分散液が得られ、該重合体架橋微粒
子分散液は、そのままか、またはオイルフリーアルキド
樹脂や短油アルキド樹脂等と混合して、一般には着色剤
、硬化剤などを配合し被覆用組成物として用いることが
できる。着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料等
が挙げられ、硬化剤としては、例えば、アミノ樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリイソシアネ−1・類などの架橋剤を用
いることができる。
(実 施 例) 以下本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。実
施例において部及び%はいずれも重量部及び重量%であ
る。
く製 造 例〉 分散安定剤Aの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内に 無水フタル酸           513.2部ネオ
ペンチルグリコール     214 、2 //エチ
レングリコール        50.6//トリメチ
ロールプロパン      167.0//ヤシ油脂肪
酸          128.57/モノブチル錫ハ
イドロオキサイド   1.Ollを仕込み、内容物を
かきまぜならが4時間で230°Cまで加熱した。さら
に230°Cで2時間加熱した後、エステル化反応で副
生ずる縮合水の除去を促進するため全仕込み量に対して
5%のキシレンを加えて230°Cの温度を維持し、酸
価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になったら加
熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレンで希
釈した。得られた脂肪酸変性量12.8%のアルキド樹
脂ワニスの粘度はXで、樹脂の重量平均分子量は170
00であった。ついで上記ワニス全量中に公知の方法で
合成したインホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシ
エチルアクリレートのl対l (モル比)付加物を50
.0部、4−tert−ブチルカテコール0.1部を加
えて100°Cで3時間反応し共重合体二重結合を分散
安定剤分子鎖中に導入した。
分散安定剤Bの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に 無水7タル酸          473.4部アジピ
ン酸           133.4//ネオペンチ
ルグリコール      239.9//エチレングリ
コール        56.7//トリメチロールプ
ロパン      187.1//モノブチル錫ハイド
ロオキサイド   l 、 Q ttを仕込み、内容物
をかきまぜながら4時間で230°Cまで加熱した。さ
らに230℃で2時間加熱した後、エステル化反応で副
生ずる縮合水の除去を促進するための全仕込み量に対し
て5%キシレンを加えて230℃の温度を維持し、酸価
が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になったら加熱
をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレンで希釈
した。得られたオイルフリーアルキド樹脂ワニスの粘度
はZで、樹脂の重量平均分子量は15000であった。
ついで上記ワニス全量中に公知の方法で合成したインホ
ロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートのl対l (モル比)付加物を50.0部、4− 
tetr−ブチルカテコール0.1部を加えて100℃
で3時間反応し共重合体二重結合を分散安定剤分子鎖中
に導入した。
分散安定剤Cの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に イソフタル酸          680.8部ネオペ
ンチルグリコール     231.5//エチレング
リコール        54.7//トリメチロール
プロパン      180.6//モノブチル錫ハイ
ドロオキサイド   1.0〃を仕込み、内容物をかき
まぜながら4時間で230°Cまで加熱した。以下、分
散安定剤Bと同様の方法により得られたオイルフリーア
ルキド樹脂ワニスの粘度はZ−1で、樹脂の重量平均分
子量は16000であった。ついで上記ワニス全量中に
公知の方法で合成したインホロンジイソシアネト−と2
−ヒドロキシエチルアクリレートの1311(モル比)
付加物を500部、4− tert−ブチルカテコール
0.1部を加えて100℃で3時間反応し共重合性二重
結合を分散安定剤分子鎖中に導入した。
分散安定剤りの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に テレフタル酸           382.4部アジ
ピン酸           282.5//ネオペン
チルグリコール     241.9//エチレングリ
コール        57.1//トリメチロールプ
ロパン      188.7//モノブチル錫ハイド
ロオキサイド   l 、Q ttを仕込み、内容物を
かきまぜながら4時間で230℃まで加熱した。以下、
分散安定剤Bと同様の方法により得られたオイルフリー
アルキド樹脂ワニスの粘度はZで、樹脂の重量平均分子
量は180000であった。ついで上記ワニス全量中に
公知の方法で合成したイソホロンジイソシアネートと2
−ヒドロキシエチルエチルアクリレートのl対l(モル
比)付加物を50.0部、4−tert−ブチルカテコ
ール0.1部を加えて100℃で3時間反応し共重合性
二重結合を分散安定剤分子鎖中に導入した。
分散安定剤Eの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に 無水7タル酸          439.2部ネオペ
ンチルグリコール      194.7//エチレン
グリコール        69 、0 //トリメチ
ロールプロパン      101 、3 //ヤシ油
脂肪酸          272.6//モノブチル
錫ハイドロオキサイド   1.Qttを仕込み、内容
物をかきまぜながら4時間で230°Cまで加熱した。
さらに230°Cで2時間加熱した後、エステル化反応
で副生ずる縮合水の除去を促進するため全仕込み量に対
して5%のキシレンを加えて230°Cの温度を維持し
、酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になった
ら加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレン
で希釈した。得られた脂肪酸変性量27.3%のアルキ
ド樹脂ワニスの粘度はTで、樹脂の重量平均分子量は]
 3000であった。ついで上記ワニス全量中に公知の
方法で合成したインホロンジイソシアネートと2−ヒド
ロキシエチルアクリレートのl対l(モル比)付加物を
50.0部、4−tert−ブチルカテコール0.1部
を加えて100°Cで3時間反応し共重合性二重結合を
分散安定剤分子鎖中に導入した。
非水分散性樹脂液lの製造例 温度計、かきまぜ機を備えたフラスコ内にキシレン  
      104.8部ヘプタン        3
6 、9 //分散安定剤Al42.9(固形分100
)//を仕込み、100℃に加熱し、これに下記の単量
体、重合開始剤、塩基性触媒を3時間かけて滴下し、更
に4時間熟成を行った。
メチルメタクリレ−1−60,0部 アクリロニトリル         20.0//2−
ヒドロキシエチルアクリレートI O、0//グリシジ
ルメタアクリレート     7.O7lアクリル酸 
            3 、Q ttアゾビスイソ
ブチロニトリル     2. Q ttジメチルアミ
ノエタノール      1.0〃得られた樹脂液は不
揮発分52%、粘度D1重合体粒子の粒径(電子顕微鏡
による測定、以下同様)0.2−0.3μmの分散液で
あった。50℃で3力月間静置しても沈澱物や粗大粒子
の発生、ワニスの性状の変化はなかった。
非水分散性樹脂液2〜5の製造例 非水分散性樹脂液lの製造例における分散安定剤Aを分
散安定剤B、C,D又はEに変更した以外、他は同じ組
成、方法により非水分散性樹脂液を製造し、それぞれ不
揮発分52%の非水分散性樹脂液2〜5を得た。いずれ
も粒径0.2−0.3μmの分散液で、50°Cで3力
月間静置しても沈澱物や粗大粒子の発生、ワニスの性状
の変化はなかった。
非水分散性樹脂液6の製造例 温度計、かきまぜ機を備えたフラスコ内にキンレン  
      104.8部ヘプタン        3
6.9//分散安定剤A       142.9(固
形分100)//を仕込み、lOOoCに加熱し、これ
に下記の単量体、重合開始剤を3時間かけて滴下し、更
に4時間熟成を行った。
メチルメタクリレート70部 アクリロニトリル          20112−ヒ
ドロキシエチルアクリレート  1O7l得られた樹脂
液は分散粒子がゲル化していない不揮発分52%、粘度
D1重合体粒子の粒径0.2−0.3μmの分散液であ
った。50℃で3力月間静置しておくと粒径が0.1−
0.5μmに変化し、沈澱物の生成が見られた。また、
粘度はGに増粘していた。
実施例1〜7及び比較例1〜2 オイルフリーアルキド樹脂、非水分散性樹脂液1〜5及
び架橋剤を後記第1表に示した固形分配合比でブレンド
し、各試験板(厚さ3 、5 mm、リン産亜鉛処理)
に塗布したものを140℃で30分焼き付けて硬化させ
た(硬化膜厚20〜25μm)。得られた塗膜の各種試
験結果を後記第2表に示す。
一32− (註) l)耐屈曲性:JIS  K  5400の条件で試験
を行った。心棒の直径2mm、補助板の厚さ4mmのと
きの塗膜のわれ、はがれを観察した。
・われ、はがれなどの塗膜の破損がない二〇・われ、は
がれなどが生じた:X 2)耐衝撃性:素材は軟鋼板を用いた。デュポン衝撃試
験器を用いて、撃心%インチ〆で、500gのおもりを
塗膜上に落とし、われ、はがれのない最大距離を調べた
。(cm) 3)エリクセン:エリクセン社製エリクセン試験機で測
定した(単位: mm)。
4)硬度:JIS  K  5400で評価した。
5)基盤目:JIS  K  5400の条件で試験を
行った。
セロファンテープでマス目の剥離を行ない、総数100
のうち、剥離しないで残ったマス目の数で評価した。
6)耐候性;素材は、アルミ板を用いた。ザQパネル社
製のQUV式ウェザ−メーター(紫外戦蛍光ランプrN
o、QFS−40、UV−8J波長域320〜280 
nm)を用いて、温度40〜70℃で照射(15分)と
結露(15分)というサイクルで2000時間繰り返し
た後の塗膜劣化の程度を観察した。
7)マジック汚染性:赤マジックで塗面に色を塗り、2
6℃で24時間放置した。エタノールを適量含んだ脱脂
綿で3回、かるく拭き、着色の有無を評価した。
着色なし二〇 着色あり:× 手続補正書印発) 昭和63年12月5日 特許庁長官  吉 1)文 毅  殿 1、事件の表示 昭和63年特許願第253834号 2、発明の名称 重合体架橋微粒子分散液の製造方法 3、補正をする者 事件との関係    特許出願人 名称 (140)関西ペイント株式会社4、代理人 〒
107 電話 585−2256 5、補正命令の日付   なし 訂   正   明   細   書 ■1発明の名称 重合体架橋微粒子分散液の製造方法 2、特許請求の範囲 ■、芳香族系溶剤を少なくとも30重量%含有する有機
液体中で、分子内に平均して少なくとも0.1個の重合
性二重結合を有し且つ脂肪酸変性量が25重量%以下の
アルキド樹脂の存在下に、相互に反応して結合すること
ができる相補的官能基をそれぞれ有する少なくとも2種
のビニル系単量体の各々もしくは多ビニル単量体を少な
くとも0.5重量%含有するラジカル重合性不飽和単量
体を共重合せしめることを特徴とする該有機液体に不溶
性の重合体架橋微粒子分散液の製造方法。
3、発明の詳細な説明 (産業上の利用分野) 本発明はビニル重合体の安定な非水分散液の製造法に関
し、更に詳しくは、分子内に芳香環を含有する、脂肪酸
変性1L25重量%以下の灯油性アルキド樹脂または脂
肪酸を全く含まないアルキド樹脂(以下、この樹脂をオ
イルフリーアルキド樹脂という)を分散安定剤として用
い、該樹脂の存在下に有機溶液中でラジカル重合性不飽
和単量体を重合させて、該有機液体に不溶性の重合体の
ゲル粒子の安定な非水分散性樹脂液を製造する方法に関
する。
(従来の技術と発明が解決しようとする問題点)アルキ
ド樹脂は加工性に優れているため、加工用鋼板、建築材
料、産業機械などに向けた塗料用樹脂として今日、幅広
く用いられている。
しかし、脂肪酸変性量が25重量%より大きいアルキド
樹脂は、脂肪酸や油成分が可塑化剤として働くため、耐
スリキズ性、耐エロージヨン性、耐汚染性などが劣り、
その用途に対して十分な性能を有してはいない。この欠
点を改良するために樹脂酸変性量25重量%以下のアル
キド樹脂を用いたり、高硬度化が試みられたが、その反
面、もろくなり加工性の低下を招いた。即ち、これまで
アルキド樹脂において加工性と硬度の両方を同時に満足
させることが出来なかった。また、分子量を大きくする
ことによって加工性と硬度の両方を満足させることも考
えられるが、その場合塗装作業性が損なわれてしまう。
加工性を改良するために分散系の樹脂、すなわち、アル
キド樹脂を分散安定剤とし、ビニル系不飽和単量体の粒
子を有機液体中に分散した樹脂液(以下、このような非
水分散樹脂液をNADと略す)を用いることも考えられ
るが、従来のNADの分散安定剤として用いられるアル
キド樹脂は、通常脂肪酸変性量が25重量%よりも大き
いものであるため、上に述べたこの樹脂の欠点が問題と
して残る。また、NADは単独で用いられることもある
が、一般には他のアルキド樹脂とブレンドして用いられ
る。しかし、アルキド樹脂はそれとほぼ同じくらいの油
長のものでないと相溶性が悪いため、脂肪酸変性量が2
5重量%以上のアルキド樹脂を分散安定剤とするNAD
は脂肪酸変性量が25%重量以上のアルキド樹脂とのみ
ブレンドが可能である。したがって、従来のNADまた
はそのアルキド樹脂とのブレンドでは硬度を十分にもた
らせることができないという問題がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、以上述べたような技術的な問題を解決す
べく鋭意努力した結果、脂肪酸変性量が25重量%以下
のアルキド樹脂とのブレンドが可能なNAD、すなわち
脂肪酸変性量が25重量%以下のアルキド樹脂を分散安
定剤とし、ビニル系不飽和単量体の重合体のゲル粒子を
安定に分散した樹脂液を用いることにより、上記の目的
を達成しうろことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
かくして、本発明に従えば、芳香族系溶剤を少なくとも
30重量%含有する有機液体中で、分子内に平均して少
なくとも0.1個の重合性二重結合を有し且つ脂肪酸変
性量が25重量%以下のアルキド樹脂の存在下に、相互
に反応して結合することができる相補的官能基をそれぞ
れ有する少なくとも2種のビニル系単量体の各々もしく
は多ビニル単量体を少なくとも0.5重量%含有するラ
ジカル重合性不飽和単量体を共重合せしめることを特徴
とする該有機液体に不溶性の重合体架橋微粒子分散液の
製造方法が提供される。
本発明の方法により得られる非水分散性樹脂液を主成分
として含む塗料から形成される塗膜の連続相は、主とし
て分散安定剤である脂肪酸変性量25重量%以下のアル
キド樹脂或いはオイルフリーアルキド樹脂からなる。し
たがって、その酸成分である芳香族ジカルボン酸または
トリカルボン酸を一定量以上含むことにより塗膜の硬度
が向上し、かつ非水分散性樹脂液の重合体ゲル粒子部分
の作用により、加工や変性などの力が加わった時に生ず
る塗膜の内部応力を緩和することができるために、要求
される硬度と加工性を同時に満足させる塗膜が得られる
。また、本発明により提供される分散液の重合体部分は
、ゲル粒子のために溶解性の強い芳香族系溶剤の使用に
対しても、粒子の膨潤溶解を防ぐことができる。さらに
、従来のアルキド樹脂やオイル7リーアルキド樹脂は、
その塗膜の硬度の向上を図ったものは、塗膜粘度が高い
ため、塗装作業性が低下する等の欠点があるが、本発明
の方法により製造される非分散性樹脂液を用いた場合、
塗装粘度が低くなるため塗装作業性も優れている。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の重要な特徴は、重合体架橋微粒子分散液の分散
安定剤として、分子内に平均して少なくとも0.1個、
好ましくは0.3〜5.0個、さらに好ましくは1.0
〜3.0個の重合性二重結合を有し且つ脂肪酸変性量が
25重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好
ましくは17重量%以下のアルキド樹脂(短油性アルキ
ド樹脂又はオイルフリーアルキド樹脂)を用いる点にあ
る。
かかるアルキド樹脂は、芳香族ジーもしくはトリカルボ
ン酸を必須の酸成分として用い、これとその他の多塩基
酸及び多価アルコール、さらに必要に応じて、飽和もし
くは不飽和脂肪酸を、それ自体既知のアルキド樹脂の製
造法と同様にして、例えばエステル化触媒の存在下に約
150〜約250℃の温度で約3〜約IO時間縮合反応
せしめることにより製造することができる。
上記アルキド樹脂の製造に際し必須成分として使用され
る芳香族ジーもしくはトリカルボン酸としては、例えば
、フタル酸もしくはその無水物、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ジメチルテレフタル酸、トリメトリット酸、ト
リメシン酸、2−メチルトリメリット酸等が挙げられ、
これらはそれぞれ単独で又は二種以上混合して使用する
ことができる。
これら芳香族ジーもしくはトリカルボン酸は、塗膜の硬
度、耐汚染性、耐候性、耐エロージヨン性、耐チッピン
グ性の向上に有用な成分であり、一般には、アルキド樹
脂の製造原料の合計量を基準にして少なくとも10重量
%、好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは3
0〜60重量%の範囲内の量で使用することができる。
また、併用しうる他の多塩基酸としては、アルキド樹脂
の製造に際し酸成分として通常使用される多塩基酸が同
様に使用でき、例えば、アジピン酸、マレイン酸もしく
はその無水物、アゼライン酸、コハク酸もしくはその無
水物、7マル酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
テ]・ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エン
ドメチレンへキサヒドロフタル酸、ヘキザヒドロテレフ
タル酸等の脂環族多塩基酸:ピロメリット酸もしくはそ
の無水物等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は二
種以上混合して使用することができる。
一方、使用しうる多価アルコールとしては、3価以上の
ものとして、例えば、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン、I。
2.6−ヘキサンジオール、ペンタエリスIJ )−ル
などが挙げられ、2価アルコールとして、例エバ、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、l、4−ブタ
ンジオール、■、2−ベンタンジオール、3−メチル−
1,2−ブタンジオール、トリメチレングリコール、l
、5−ベンタンジオール、2.4−ベンタンジオール、
2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、l、4−ベンタンジオール、3−メチ
ル−4,5−ベンタンジオール、1.4−ヘキサンジオ
ル、2,5−ヘキサンジオール、1.5−へキサンジオ
ール、1.6−ヘキサンジオール、などが挙げられる。
これらの多価アルコールはそれぞれ単独でまたは二種以
上混合して使用できる。また、カージュラE(シェル化
学社品)などのモノエポキシ化合物も2価アルコールと
して使用できる。
また、短油性アルキド樹脂の製造に際して使用しうる飽
和もしくは不飽和の脂肪酸としては、飽和ないし不飽和
の炭素原子数6〜18個の脂肪酸またはそのグリセライ
ド、安息香酸、メチル安息香酸、p−t−ブチル安息香
酸などか挙げられる。
また、各種の天然の油またはその脂肪酸、たとえば、ヤ
シ油、綿実油、米ヌカ油、魚油、トール油、大豆油、ア
マニ油、桐油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油など
、またはそれらから誘導される脂肪酸も用いることがで
きる。また、カージュラEのようなモノエポキシ化合物
を2価のアルコールとして使用したときには、モノエポ
キシ化合物中に炭素原子数6〜18個の脂肪酸残基が含
まれているならば、その脂肪酸も、ここでいう飽和又は
不飽和の脂肪酸の一種と考えられている。
これらの脂肪酸は、得られる短油性アルキド樹脂の脂肪
酸変性量が前述した範囲、すなわち25重量%以下、好
ましくは20重量%以下、さらに好ましくは17重量%
以下となるような量で使用することができる。
オイル7リーアルキド樹脂を製造する場合には、勿論、
かかる脂肪酸は用いる必要はない。
上記酸成分とアルコール成分の縮合反応は通常エステル
化触媒の存在下に行なわれるが、そのような触媒として
はそれ自体既知の酸触媒、塩基触媒および金属触媒が使
用できる。酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、パ
ラトルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、トルフルオロ
メタンスルホン酸、リン酸モノブチル、リン酸ジブチル
、三7フ化ホウ素などが挙げられ、塩基触媒としては、
例えば、モノエタノールアミン、ジェタノールアミン、
トリブチルアミンなどが挙げられ、そして、金属触媒と
しては、例えばジブチル錫オキサイド、モノブチル錫ハ
イドロオキサイド、テトラブチルジルコネート、テトラ
ブチルチタネート、塩化第一錫、オレイン酸亜鉛、オレ
イン酸銀、酢酸亜鉛などを挙げることができる。これら
の触媒のうち、モノブチル錫ハイドロオキサイドが、反
応の促進度が大きく、かつ塗料中に配合されたとき悪影
響が少ないため、特に好ましい。また、パラトルエンス
ルホン酸も塗料配合として硬化触媒が必要な場合には硬
化触媒能を有するため、特に好ましい反応触媒となり得
る。
上記の如くして調製されるアルキド樹脂を本発明に従い
分散安定剤樹脂として用いる場合、該アルキド樹脂の少
なくとも一部は分子中に重合性二重結合を有しているこ
とが有利である。該アルキド樹脂への重合性二重結合の
導入は、通常、アルキド樹脂に存在しうるカルボキシル
基にグリシジル基含有不飽和単量体、例えばグリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリ
シジルエーテルなどを反応せしめることによって行なう
ことができる。また、重合性二重結合の導入は、アルキ
ド樹脂に存在しうる水酸基にイソシアネート基含有不飽
和単量体、例えばヒドロキシアルキルアクリレート又は
ヒドロキシアルキルメタクリレートとジイソシアネート
化合物との等モル付加物をそれ自体既知の方法で反応せ
しめることによっても行なうことができる。このような
反応はそれ自体既知の方法で行うことができ、反応条件
は使用する触媒や該不飽和単量体の種類によって改変し
うろことは言うまでもない。以上のような反応によって
、前述したとおり、アルキド樹脂に一分子あたり平均し
て少なくとも0.1個、好ましくは0.3個〜5.0個
、さらに好ましくは1.0〜3.0個の重合性二重結合
を導入することができる。
本発明に従い分散安定剤樹脂として用いる上記のアルキ
ド樹脂は、重量平均分子量で一般に約5゜000〜約2
00.000、好マシくハ約10.000〜約50.0
00の範囲内の分子量を有することができる。分子量が
約5.000よりも小さいと高分子粒子の安定化が不十
分となり、一方分子量が200.000を越える場合に
は、粘度が著しく高くなり取り扱いが難しくなる傾向が
ある。
本発明は、前述した如きアルキド樹脂を分散安定剤とし
て用い、かかるアルキド樹脂の存在下にラジカル重合性
不飽和単量体を重合せしめることにより安定なゲル状重
合体分散粒子を得るものである。
該重合は、生成する分散重合体粒子を溶解しないが、上
記アルキド樹脂に対しては良溶媒となる有機液体中で実
施される。かかる有機液体は必須成分として芳香族系溶
剤を少なくとも30重量%含有するものが使用される。
しかして、該芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼン
、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナ
フサ(例:コスモ石油社製、スワゾール200、同31
0、同1500、同1800)などの芳香族炭化水素を
単独でもしくは二種以上混合して使用できる。
かかる芳香族系溶剤は、必要に応じて他の有機液体と混
合して使用することができる。混合しうる他の有機液体
としては例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの
脂肪族炭化水素:イソプロビルアルコール、n−ブチル
アルコール、i−7’チルアルコール、オクチルアルコ
ールなどのアルコール系溶剤;セロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなど
のエーテル系溶剤;メチルイソブチルケトン、ジイソブ
チルケトン、エチルアシルケトン、メチルへキシルケト
ン、エチルブチルケトンなどのケトン系溶剤;酢酸エチ
ル、酢酸イソブチル、酢酸アシル、2−エチルヘキシル
アセテートなどのエステル系溶剤等が挙げられ、これら
は上記芳香族系炭化水素と一種または二種以上混合使用
して用いることができる。上記有機液体は、芳香族系溶
剤の含量が30%以下であるとアルキド樹脂の溶解性が
不十分となるので、好ましくは芳香族系溶剤を50〜1
00重量%、さらに好ましくは70〜100重量%含有
するものが望ましい。
かかる有機液体中で本発明に従い重合せしめられるラジ
カル重合性不飽和単量体は、 ■ 相互に反応して結合することができる相補的官能基
をそれぞれ有する少なくとも2種のビニル系単量体を各
々少なくとも0.5重量%含有するもの、或いは ■ 多ビニル単量体を少なくとも0.5重量%含有する
もの からなる単量体混合物であることができる。
前者■の単量体混合物における相互に反応して結合する
ことができる相補的官能基の組合せとしては、例えば (皿)エポキシ基/カルボキシル基 (i) ヒドロキシル基/イソシアネート基(ii) 
 エポキシ基/アミノ基 (iv)  インシアネート基/アミノ基等の組合せが
挙げられる。しかして、そのような相互に反応して結合
することのできる相補的官能基をそれぞれ有する2種以
上のビニル系単量体の組合せとして具体的には次のよう
なものが挙げられる。
(i)の例としては、グリシジルアクリレートやグリシ
ジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体と、アク
リル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有単量体と
の組合せ: (■)の例としては、ヒドロキシエチルアクリレートや
ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有単量体
とイソシアネートエチルアクリレートもしくはインシア
ネートエチルメタクリレ−1・やイソホロンジイソシア
ネート/ヒドロキシエチルアクリレートもしくはヒドロ
キシエチルメタクリレート等量付加物等のインシアネー
ト基含有単量体との組合せ: (ii)の例としては、前記エポキシ基含有単量体とア
クリル酸アミノアルキルもしくはメタクリル酸アミノア
ルキル単量体との組合せ; (iv)の例としては、前記インシアネート基含有単量
体と前記アクリル酸アミノアルキルもしくはメタクリル
酸アミノアルキル単量体との組合せ;等。
前記した相補的官能基をそれぞれ有する少なくとも2種
のビニル系単量体は各々単量体混合物中に少なくとも0
.5重量%以上、好適には0.5〜20重量%の範囲内
の濃度で存在することができる。
また、前記■の多ビニル単量体は1分子中に少なくとも
2〜4個の重合性二重結合を有する化合物であり、例え
ば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、l
、3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、l、4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、不才ペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、■。
6−ヘキサンシオールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ
(メタ)アクリレート、グリセロールメタアクリレート
アクリレートなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で
又は二種以上混合して使用することができる。かかる多
ビニル単量体も単量体混合物中に少なくとも0.5重量
%、好ましくは0.5〜IO重量%の範囲内の濃度で存
在することができる。これらのビニル系単量体は調製さ
れる分散微粒子を架橋させるための成分であり、その使
用及び種類または単量体の組合せ等は望まれる性能に応
じて任意に選択することができるが、特に好適なものと
しては、前記(i)に記載した相補的官能基の組合せを
有するビニル系単量体および多ビニル単量体が挙げられ
る。
前記の分散安定剤樹脂及び有機溶液の存在下にラジカル
重合性不飽和単量体を重合体せしめ、ゲル分散粒子を得
るには、該ラジカル重合体不飽和単量体中にグリシジル
(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸を各々0.
5重量%以上、好適には0.5〜20重量%含有させれ
ばよい。含有量が0.5%より少ないと十分なゲル分散
粒子が得られず、分散樹脂液の貯蔵安定性が悪くなった
り、塗膜物性、硬度がおとったりする。他方含有量が2
0%より多いと分散粒子の製造時に樹脂液の系全体が架
橋したり、増粘したりして好ましくない。
上記ゲル分散粒子を得るに際し、第3級アミン等の塩基
性触媒を用いることが好ましい。
以上に述べた相補的官能基の組合せを有するビニル系単
量体又は多ビニル単量体は、他のラジカル重合性不飽和
単量体と併用することができる。
しかして、使用しうる他のラジカル重合性不飽和単量体
の代表例を示せば次のとおりである。
(a)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル;例えば
、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イングロビル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル
酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸また
はメタクリル酸の01〜18アルキルエステル;アリル
アクリレート、アリルメタクリレート等のアクリル酸ま
たはメタクリル酸の02〜.アルケニルエステル;ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリ
ル酸の02〜6ヒドaキシアルキルエステル;アリルオ
キシエチルアクリレート、アリルオキシメタクリレート
等のアクリル酸またはメタクリル酸のC1〜、8アルケ
ニルオキシアルキルエステル。
(b)ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン、
ビニルピリジン。
(C)その他:アクリロニトリル、メタクリミニトリル
、メチルイソプロペニルケトン;酢酸ビニル、ペオバモ
ノマ−(シェル化学製品)、ビニルプロピオネート、ビ
ニルピバレートなど。
以上に述べた単量体混合物の重合は、ラジカル重合開始
剤を用いて行なわれる。使用可能なラジカル重合開始剤
としては、例えば、2.2−アゾイソブチロニトリル、
2.2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル
などのアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキシド、ラウリ
ルパーオキシド、tert−ブチルパーオクトエートな
どの過酸化物系開始剤が挙げられ、これら重合開始剤は
一般に、重合に供される単量体100重量部当り0.2
〜10重量部、好ましくは0−5〜5重量部の範囲内で
使用することができる。
また、上記重合に際して分散安定剤として使用される前
記アルキド樹脂の使用量は、上記単量体の種類等に応じ
て広範にわたって変えることができるが、一般には重合
すべき単量体とアルキド樹脂の合計量を基準にして10
〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲内が
好適である。
さらに、前記有機溶液中における単量体とアルキド樹脂
の合計濃度は一般に30〜70重量%、好ましくは40
〜60重量%とすることができる。
分散重合方法としては、それ自体既知のラジカル重合方
法を用いて行なうことができ、重合時の反応温度として
は一般に約50〜約150 ℃の範囲内が適当であり、
重合はがかる温度で通常1〜15時間程度で反応を終わ
らせることができる。
かくして、分散微粒子の内部で架橋した重合体微粒子分
散液が得られ、該重合体架橋微粒子分散液は、そのまま
か、またはオイルフリーアルキド樹脂や短油アルキド樹
脂等と混合して、一般には着色剤、硬化剤などを配合し
被覆用組成物として用いることができる。着色剤として
は、染料、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、硬化剤と
しては、例えば、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソ
シアネート類などの架橋剤を用いることができる。
(実 施 例) 以下本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。実
施例において部及び%はいずれも重量部及び重量%であ
る。
〈製 造 例〉 分散安定剤Aの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内に 無水7タル酸          513.2部ネオペ
ンチルグリコール      214 、2 IIエチ
レングリコール        50.6//トリメチ
ロールグロバン      167.0//ヤシ油脂肪
酸          128.57/モノブチル錫ハ
イドロオキサイド   l 、 Q ttを仕込み、内
容物をかきまぜながら4時間で230℃まで加熱した。
さらに230℃で2時間加熱した後、エステル化反応で
副生ずる縮合水の除去を促進するため全仕込み量に対し
て5%のキシレンを加えて230°Cの温度を維持し、
酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になったら
加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレンで
希釈した。得られた脂肪酸変性量12.8%のアルキド
樹脂ワニスの粘度はXで、樹脂の重量平均分子量は17
000であった。ついで上記ワニス全量中に公知の方法
で合成したインホロンジイソシアネートと2−ヒドロキ
シエチルアクリレートのl対l(モル比)付加物を50
.0部、4−tert−ブチルカテコール0.1部を加
えて100℃で3時間反応し共重合体二重結合を分散安
定剤分子鎖中に導入した。
分散安定剤Bの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に 無水7タル酸           473.4部アジ
ピン酸           133.4//ネオペン
チルグリコール      239.9//エチレング
リコール        56.7//トリメチロール
プロパン      187.1//モノブチル錫ハイ
ドロオキザイド   l 、 Q ttを仕込み、内容
物をかきまぜながら4時間で23000まで加熱した。
さらに230°Cで2時間加熱した後、エステル化反応
で副生する縮合水の除去を促進するため全仕込み量に対
して5%のキシレンを加えて230℃の温度を維持し、
酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になったら
加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレンで
希釈した。得られたオイル7リーアルキド樹脂フエスの
粘度はZで、樹脂の重量平均分子量は15000であっ
た。ついで上記ワニス全量中に公知の方法で合成したイ
ンホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアク
リレートの1対1(モル比)付加物を50.0部、4−
 tert−ブチルカテコール0.1部を加えて100
°Cで3時間反応し重合性二重結合を分散安定剤分子鎖
中に導入しlこ 。
分散安定剤Cの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に イソフタル酸           680.8部ネオ
ペンチルグリコール      231.5//エチレ
ングリコール        54.7//トリメチロ
ールプロパン      180.6//モノブチル錫
ハイドロオキザイド   1.071を仕込み、内容物
をかきまぜながら4時間で230°Cまで加熱した。以
下、分散安定剤Bと同様の方法により得られたオイルフ
リーアルキド樹脂ワニスの粘度はZ−1で、樹脂の重量
平均分子量は16000であった。ついで上記ワニス全
量中に公知の方法で合成したイソホロンジイソシアネト
と2−ヒドロキシエチルアクリレートのl対l(モル比
)付加物を500部、4− tert−ブチルカテコー
ル0.1部を加えて100°Cで3時間反応し重合性二
重結合を分散安定剤分子鎖中に導入し lこ。
分散安定剤りの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に テレフタル酸           382.4部アジ
ピン酸           282.5//ネオペン
チルグリコール      241.9//エチレング
リコール        57.1//トリメチロール
プロパン      188.7//モノブチル錫ハイ
ドロオキサイド   l 、 Q //を仕込み、内容
物をかきまぜながら4時間で230℃まで加熱した。以
下、分散安定剤Bと同様の方法により得られたオイルフ
リーアルキド樹脂ワニスの粘度はZで、樹脂の重量平均
分子量は18000であった。ついで上記ワニス全量中
に公知の方法で合成したインホロンジイソシアネートと
2−ヒドロキシエチルアクリレートの1対1 (モル比
)付加物を50.0部、4−tert−プチルヵテコル
0.1部を加えて100°Cで3時間反応し重合性二重
結合を分散安定剤分子鎖中に導入した。
分散安定剤Eの合成 温度計、かきまぜ機及び水分散器を備えたフラスコ内に 無水フタル酸           439.2部ネオ
ペンチルグリコール      194.7//エチレ
ングリコール        69 、0 //トリメ
チロールプロパン      101.3//ヤシ油脂
肪酸          272.6//モノブチル錫
ハイドロオキサイド   1.Ollを仕込み、内容物
をかきまぜながら4時間で230°Cまで加熱した。さ
らに230°Cで2時間加熱した後、エステル化反応で
副生ずる縮合水の除去を促進するため全仕込み量に対し
て5%のキシレンを加えて230°Cの温度を維持し、
酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になったら
加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレンで
希釈した。得られた脂肪酸変性量27.3%のアルキド
樹脂ワニスの粘度はTで、樹脂の重量平均分子量は13
000であった。ついで上記ワニス全量中に公知の方法
で合成したイソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキ
シエチルアクリレートのl対l(モル比)付加物を50
.0部、4−tert−ブチルカテコール0.1部を加
えて100℃で3時間反応し重合性二重結合を分散安定
剤分子鎖中に導入した。
非水分散性樹脂液lの製造例 温度計、かきまぜ機を備えたフラスコ内にキシレン  
      104.8部ヘプタン        3
6.9//分散安定剤A142.9(固形分100)/
/を仕込み、100°Cに加熱し、これに下記の単量体
、重合開始剤、塩基性触媒を3時間かけて滴下し、更に
4時間熟成を行った。
メチルメタクリレート       60.0部アクリ
ロニトリル         20.0//2−ヒドロ
キシエチルアクリレ−)  10 、0 //グリシジ
ルメタアクリレート     7.Qttアクリル酸 
            3− Q ttアゾビスイソ
ブチロニトリル     2.0〃ジメチルアミノエタ
ノール      1.Ol/得られた樹脂液は不揮発
分52%、粘度D1重合体粒子の粒径(電子顕微鏡によ
る測定、以下同様)0.2−0.3μmの分散液であっ
た。50°Cで3力月間静置しても沈澱物や粗大粒子の
発生、ワニスの性状の変化はなかった。
非水分散性樹脂液2〜5の製造例 非水分散性樹脂液lの製造例における分散安定剤Aを分
散安定剤B、C,D又はEに変更した以外、他は同じ組
成、方法により非水分散性樹脂液を製造し、それぞれ不
揮発分52%の非水分散性樹脂液2〜5を得た。いずれ
も粒径0.2−0.3μmの分散液で、50℃で3力月
間静置しても沈澱物や粗大粒子の発生、ワニスの性状の
変化はなかった。
非水分散性樹脂液6の製造例 温度計、かきまぜ機を備えたフラスコ内にキシレン  
     104.8部 ヘプタン        36.9//分散安定剤p、
      142.9(固形分100)//を仕込み
、l 00 ’Oに加熱し、これに下記の単量体、重合
開始剤を3時間かけて滴下し、更に4時間熟成を行った
メチルメタクリレート         70部アクリ
ロニトリル          20/12−ヒドロキ
シエチルアクリレート  lO〃得られた樹脂液は分散
粒子がゲル化していない不揮発分52%、粘度D1重合
体粒子の粒径0.2−0.3μmの分散液であった。5
0℃で3力月間静置しておくと粒径が0.4−0.5μ
mに変化し、沈澱物の生成が見られた。また、粘度はG
に増粘していた。
実施例1〜7及び比較例1〜2 オイル7リーアルキド樹脂、非水分散性樹脂液1〜5及
び架橋剤を後記第1表に示した固形分配合比でブレンド
し、各試験板(厚さ3 、5 mm、リン酸亜鉛処理)
に塗布したものを140℃で30分焼き付けて硬化させ
た(硬化膜厚20〜25μm)。得られた塗膜の各種試
験結果を後記第2表に示す。
(註) ■)耐屈曲性:JIS  K  5400の条件で試験
を行った。心棒の直径2mm、補助板の厚さ4mmのと
きの塗膜のわれ、はがれを観察した。
・われ、はがれなどの塗膜の破損がない:O・われ、は
がれなどが生じた:× 2)耐衝撃性:素材は軟鋼板を用いた。デュポン衝撃試
験器を用いて、撃心%インチ〆で、500gのおもりを
塗膜上に落きし、われ、はがれのない最大距離を調べた
。(cm) 3)エリクセン:エリクセン社製エリクセン試験機で測
定した(単位: mm)。
4)硬度:JIS  K  5400で評価した。
5)基盤目:JrS  K  5400の条件で試験を
行った。
セロファンテープでマス目の剥離を行ない、総数100
のうち、剥離しないで残ったマス目の数で評価した。
6)耐候性:素材は、アルミ板を用いた。ザQパネル社
製のQUV式ウェザ−メーター(紫外線32〜 蛍光ランプrNo、QFS−40,UV−8J波長域3
20〜280 nm)を用いて、温度40〜70℃で照
射(15分)と結露(15分)というサイクルで200
0時間繰り返した後の塗膜劣化の程度を観察した。
7)マジック汚染性:赤マジックで塗面に色を塗り、2
0°Cで24時間放置した。エタノールを適量含んだ脱
脂綿で3回、かるく拭き、着色の有無を評価した。
着色なし二〇 着色あり:× 33〜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、芳香族系溶剤を少なくとも30重量%含有する有機
    液体中で、分子内に平均して少なくとも0.1個の重合
    性二重結合を有し且つ脂肪酸変性量が25重量%以下の
    アルキド樹脂の存在下に、相互に反応して結合すること
    ができる相補的官能基をそれぞれ有する少なくとも2種
    のビニル系単量体の各々もしくは多ビニル単量体を少な
    くとも0.5重量%含有するラジカル重合性不飽和単量
    体を共重合せしめることを特徴とする該有機液体に不溶
    性の重合体架橋微粒子分散液の製造方法。
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