JPH0194022A - 作業車の前輪変速構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、農用トラクタに代表される四輪駆動型の作業
車の前輪変速構造に関する。

〔従来の技術〕

四輪駆動型の作業車の一例である農用トラクタにおいて
は、例えば特開昭６０−４４７０号公報に開示されてい
るように、後輪駆動速度と略等しい駆動速度で伝動する
標準駆動状態と、後輪駆動速度よりも大きい駆動速度で
伝動する増速駆動状態とに切換操作可能な前輪変速装置
を備えた機種が現れてきており、この開示されている構
造では操縦ハンドルを設定角度以上に操向操作すると、
前輪変速装置が標準駆動側から増速駆動側に切換操作さ
れるように構成されて、これにより軟弱な地面でも比較
的容易に急旋回が行えるようになっている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

農用トラクタが走行する作業地面の状況は、畑地、湿田
、芝地等のように多種多様なものであるのに対して、従
来構成では増速駆動状態における前輪の後輪に対する増
速比が一定のちのである為、旋回時に前輪の駆動状態と
機体前部の旋回状態がうまく適合せず、前輪で作業地面
を荒らしてしまう場合があった。又、比較的高速で走行
中に操向操作した場合に前輪変速装置が増速駆動側に切
換操作されてしまうと、高速で急旋回することになり危
険な状態を招くものとなっていた。

ここで本発明は前述の問題に着目して、作業地面を特に
荒らさずに、且つ安全に旋回が行えるような構造を得る
ことを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の特徴は以上述べたような作業車の前輪変速構造
において、設定速度以上の高速走行状態において前輪変
速装置の増速駆動状態の現出を阻止すると共に、設定速
度以下の低速走行状態において、その走行状態に応じ前
輪変速装置の増速駆動側での後輪に対する前輪の増速比
を変更する制御手段を備えてあることにあり、その作用
及び効果は次のとおりである。

〔作　用〕

−ｉに、芝地のような比較的平坦な作業地での作業走行
速度は比較的高速であり、凹凸の激しい荒地での作業走
行速度は比較的低速となっている。

そこで、その走行状態に応じて旋回時に現出される増速
駆動状態での前記増速比を、例えば比較的高速の場合に
は増速比を小さく設定したり（２倍等）、又、地面の荒
れを気にしなくてもよい一般の圃場では増速比を大きく
設定したりする（３倍等）ことが可能となるのである。

そして、このような旋回時に機体の走行状態が設定速度
以上の高速であると、前輪変速装置は増速駆動側に切換
操作されることはなく標準駆動状態のままであり、通常
の旋回が行われることになる。

〔発明の効果〕

以上のように、作業地に適した作業走行速度に応じて旋
回時における前輪の後輪に対する増速比を変更できるよ
うになって、作業地面を荒らすことの少ない急旋回が行
えるようになると共に、高速で急旋回するような事態が
防止されて安全性が向上することとなった。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例の１つである四輪駆動型の農用ト
ラクタについて図面に基づいて説明する。

第３図に示すように、エンジン（１）からの動力は主ク
ラッチ（２）を介してミッションケース（３）内の主変
速装置（図示せず）及び副変速装置（図示せず）に伝達
され変速操作されて後輪（４）に伝達されると共に、後
輪デフ機構（１５）の直前から分岐した動力は前輪変速
装置（５）を通り前輸出力軸（６）から操向操作自在な
前輪（７）に伝達される。

次に、前輪変速装置（５）について詳述すると、第１図
に示すように、前輸出力軸（６）に対して後輪デフ機構
（１５）の直前からの動力を受は取る伝動軸（８）が並
設されると共に、この伝動軸（８）に標準駆動ギヤ（９
）、第１増速駆動ギヤ（１０）、第２増速駆動ギヤ（１
１）が固定されている。これに対し、前輸出力軸（６）
には多板式の第１油圧クラツチ（１２）、第２油圧クラ
ツチ（１３）、第３油圧クラツチ（１４）が取付けられ
、各油圧クラッチ（１２）　、　（１３）　、　（１４
）のギヤ（１２ａ）　、　（１３ａ）　、　（１４ａ）
が前記標準駆動ギヤ（９）、第１増速駆動ギヤ（１ｏ）
、第２増速駆動ギヤ（１１）に咬み合っている。以上の
構造により、第１油圧クラツチ（１２）を入り操作する
と前後輪（７）　、　（４）の駆動速度が略等しくなる
ように動力伝達され、第２油圧クラツチ（１３）を入り
操作すると前輪（７）が後輪（４）の略２倍の速度で駆
動されるように動力伝達され、第３油圧クラツチ（１４
）を入り操作すると前輪（７）が後輪（４）の略３倍の
速度で駆動されるように動力伝達されるのである。

次に、前記各油圧クラッチ（１２）　、　（１３）　、
　（１４）に対する作動油の供給系について詳述すると
、第１図に示すようにポンプ（１６）から供給される作
動油を各油圧クラッチ（１２）　、　（１３）　、　（
１４）に供給する電磁操作式の第１．２．３制御弁（１
７）　、　（１８）　。

（１９）が設けられ、これら各制御弁（１７）　、　（
１８）　。

（１９）は排油側、つまりクラッチ切り側に付勢されて
いる。前記各制御弁（１７）　、　（１８）　、　（１
９）に操作信号を発する制御装置（２０）には４段変速
可能な副変速装置における副変速レバー（図示せず）の
操作位置を検出するリミットスイッチ（２１ａ）。

（２１ｂ）　、　（２１ｃ）　、　（２１ｄ）、及び操
縦ハンドル（２２）の操向操作角度を検出するポテンシ
ョメータ（２３）、四輪駆動スイッチ（２４）からの信
号が入力されている。

次に制御装置（２０）内の制御の流れについて述べると
、第１図及び第２図に示すように四輪駆動スイッチ（２
４）がＯＦＦであれば各制御弁（１７）　。

（１Ｂ）　、　（１９）には操作信号は発せられず、各
油圧クラッチ（１２）　、　（１３）　、　（１４）が
切り状態となって後二輪駆動状態となると共に、四輪駆
動スイッチ（２４）がＯＮであれば、第１制御弁（１７
）に操作信号が発せられて第１油圧クラツチ（１２）が
入り状態となり、この状態で前後輪（７）　、　（４）
が略等しい速度で駆動されることになる。

そして、操縦ハンドル（２２）が設定角度以上に操向操
作されて機体が旋回を始めると、次のような操作が行わ
れる。つまり、副変速レバーがｌ速又は２速の低速位置
に操作されている場合には第３制御弁（１９）に操作信
号が発せられて第３油圧クラツチ（１４）が入り状態と
なり、前輪（７）が後輪（４）の略３倍の速度で駆動さ
れ、副変速レバーが３速の中速位置に操作されている場
合には第２制御弁（１８）に操作信号が発せられて第２
油圧クラツチ（１３）が入り状態となり、前輪（７）が
後輪（４）の略２倍の速度で駆動されることになるので
ある。これに対し、副変速レバーが４速の高速位置に操
作されている場合には操縦ハンドル（２２）の操向操作
に関係なく、第１制御弁（１７）に操作信号が発せられ
た状態がそのまま続くのである。

〔別実施例〕

前輪変速装置（５）における増速駆動側をベルト式又は
ディスク式の無段変速装置に構成すると共に、機体の走
行速成を検出する車速センサーを設けて、設定速度以下
の車速での旋回時に、この車速に応じて前輪（７）の駆
動速度を無段に変速するような構造も採用できる。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る作業車の前輪変速構造の実施例を示
し、第１図は前輪変速装置と制御装置及び操縦ハンドル
と連係状態を示す図、第２図は制御装置における制御の
流れを示すフローチャート、第３図は農用トラクタの全
体側面図である。 （４）・・・・・・後輪、（５）・・・・・・前輪変速
装置、（７）・・・・・・前輪、（２０）・・・・・・
制御装置、（２２）・・・・・・操縦ハンドル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 操向操作自在な前輪（７）への伝動系に、後輪駆動速度
   と略等しい速度で伝動する標準駆動状態と、後輪駆動速
   度よりも大きい駆動速度で伝動する増速駆動状態とに切
   換可能な前輪変速装置（５）を備えると共に、操縦ハン
   ドル（２２）の設定角度以上の操向操作により前輪変速
   装置（５）が増速駆動側に切換操作されるように連係し
   てある作業車の前輪変速構造であって、設定速度以上の
   高速走行状態において前輪変速装置（５）の増速駆動状
   態の現出を阻止すると共に、設定速度以下の低速走行状
   態において、その走行状態に応じ前輪変速装置（５）の
   増速駆動側での後輪（４）に対する前輪（７）の増速比
   を変更する制御手段（２０）を備えてある作業車の前輪
   変速構造。