JPH0143775B2 - - Google Patents

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JPH0143775B2
JPH0143775B2 JP56098348A JP9834881A JPH0143775B2 JP H0143775 B2 JPH0143775 B2 JP H0143775B2 JP 56098348 A JP56098348 A JP 56098348A JP 9834881 A JP9834881 A JP 9834881A JP H0143775 B2 JPH0143775 B2 JP H0143775B2
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JP
Japan
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film
polyester
acid
coating
primer
Prior art date
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JP56098348A
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JPS581727A (ja
Inventor
Sadayoshi Miura
Tamaki Kanai
Takatoshi Kuratsuji
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPS581727A publication Critical patent/JPS581727A/ja
Publication of JPH0143775B2 publication Critical patent/JPH0143775B2/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は易接着性ポリエステルフイルムの製造
法に関する。更に詳しくは、種々の被覆物とポリ
エステルフイルムとの密着性を良好ならしめる特
定のプライマー薄層を2軸延伸ポリエステルフイ
ルムの製造工程の中で塗設して、フイルム面と処
理面の粘着をおさえることにより、コーテイング
加工時に於ける様々なトラブルやロール解捲時に
於ける障害等を防止した易接着性ポリエステルフ
イルムに関する。 本発明の目的は、ベースフイルムに塗布される
種々の被覆物例えばセロフアンインキ、磁気塗
料、ゼラチン組成物、オフセツトインキ、電子写
真トナー、ケミカルマツト塗料、ジアゾ塗料、ヒ
ートシール性付与組成物、無機質被膜形成性物質
等に対し優れた密着性を有し、かつこれらのコー
テイング加工時に於ける静電気発生による塗布斑
や粘着によるトラブルを防止し、更に二軸延伸ポ
リエステルフイルムの種々の製造条件下に於いて
も、易接着性を付与した効果が発現できる特定の
プライマー薄層を塗設した易接着性ポリエステル
フイルムを提供するにある。 芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導
体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体と
から重合されるポリエステルとして、例えばポリ
エチレンテレフタレートまたはその共重合体、ポ
リアルキレンナフタレート、さらにはこの重合体
と小割合の他樹脂とのブレンド体を溶融押出し、
製膜することは公知である。この二軸延伸熱固定
したポリエステルフイルムは耐熱性、ガス遮断
性、電気的特性および耐薬品性が他の樹脂からな
るフイルムにくらべて優れている。もつとも、そ
の表面は高度に結晶配向されているので、表面の
凝集性が高く、塗料、接着剤およびインキの受容
性に乏しい。 そこで、ポリエステルフイルムの表面に合成樹
脂層を設ける場合、両者の接着を強靭にするため
に、基体表面をコロナ放電処理、紫外線照射処
理、プラズマ処理あるいは火焔処理を施し、表面
を活性化したあと合成樹脂塗層膜を被覆する手段
が適用されている。 しかしながら、これらの基材表面への活性化手
段は、被覆物質層に対して濡れによる二次結合力
の増進による接着性向上は期待しうるものの、そ
の活性は経時的に低下する。このように表面の活
性化手段は必ずしも満足すべきものではない。 ポリエステルフイルム基体表面の受容性を高め
る他の方法として、種々の薬剤で表面を膨潤また
は部分的溶解するエツチング方法が提案されてい
る。これは表面を酸、アルカリ、アミン水溶液、
トリクロル酢酸またはフエノール類らの薬剤に浸
漬し表面をエツチングして表面近傍の結晶配向を
分解、溶解、緩和などを施すと同時に凝集性を低
下せしめてバインダー樹脂との付着性を高めよう
とするものであつて、その効果は最も確実で、基
材とその上に設けられる合成樹脂塗膜層の密着性
は強固となる。しかしながら、この方法に用いら
れる薬剤には有害のものもあつて、取扱い上危険
を伴つたり、大気中に薬剤の揮散物が放出される
惧れがあり作業環境の汚染をもたらさないような
万全の注意が必要となるなど実用面で種々な不利
な問題がある。 この方法に類似する手段として、予め基体上に
プライマー層(下塗り層)を設け、基材とは異質
の表面層を薄く形成せしめたあと所望する合成樹
脂層を被覆する方法がある。下塗り層形成に際し
ては、概ね製膜工程とは別のプロセスにおいて塗
布処理が行われるので、処理工程中でゴミ、挾雑
物などの塵埃をまきこむ危険がある。この理由か
らフイルムの高度化加工商品、例えばオーデイオ
用磁気テープ、ビデオ用磁気テープ、コンピユー
ター用磁気テープ、X線写真フイルム、印刷用写
真フイルム、ジアゾマイクロフイルムなどの精密
微妙な品質を維持しなければならない用途におい
ては、易接着性の表面がうまく形成されたとして
もベースフイルムとしての塵埃による表面欠陥が
あるとこれら用途には供し得ない。特に、ベース
フイルムを所望する加工品に仕上げるに際し、そ
の中間で一度加工性に富む表面に変性すべく、プ
ライマーコート処理の工程を設けることは、合理
性を欠き、経済的あるいは工業技術上も有利とは
言えない。 そこでプライマー(下塗)を施すプロセスを極
力塵埃の生じにくい雰囲気すなわちポリエステル
フイルム製膜の工程中で実施遂行する場合には前
述高度化フイルム加工商品の用途にも充分対応が
可能となる。 このようなフイルム製膜プロセスでのインライ
ン下引処理を行うことが望まれる。従来技術にあ
つては、ポリエステルフイルム表面のプライマー
処理による易接着性表面への変性方法は、多くの
場合、有機溶剤に溶解せしめた組成物をフイルム
表層部に塗設することによつて達成されて来た。
かかる方法をフイルム製膜中に行う場合、逸散有
機溶剤による周囲環境の汚染、安全および衛生上
好ましからざる状態を招来し、製膜工程に悪影響
を及ぼすため、有機溶媒の使用は極力最少限にと
どめるべきである。従つて製膜プロセスでのイン
ライン下引処理を行う場合、水を溶媒とした組成
物を用いることが工程的、経済的及び安全上の点
からも好ましい。かかる水を溶媒としたプライマ
ー組成物は、従来より数多く知られているが、そ
れらを用いてインライン下引処理を行つた場合、
限られた上塗り組成物に対して著効を顕わすもの
であつても他には全く効果がないなど広い使途範
囲にわたつて充分満足出来るような表面受容性を
有するものは見当らない。 更に従来から良く知られているエチレンイミン
系、アミン系、またはエポキシ系等のプライマー
を用いて製膜プロセス中でのインライン下引処理
を施す場合、塗膜の形成が不十分なためブロツキ
ング現象を生じ作業性が低下したり、フイルムの
延伸斑、着色、変色といつたフイルムの物性及び
外観等を著しく低下させる多くの障害が見うけら
れる。 ポリエステルフイルムの有する優れた、機械的
強度、耐熱性、透明性、耐薬品性等の特性を損う
ことなく、フイルム表面を改質し多くのフイルム
加工品の製造に便ならしめることは、ポリエステ
ルフイルムが、汎用プラスチツクフイルムと異な
り高性能高級品分野でその機能性が重要視されて
いることからみても意義がある。 本発明者は、易接着性表面形成に寄与効果の大
きい方法について検討した結果、特定のポリエス
テル樹脂の水性液を結晶配向が完了する前の高融
点・高結晶性のポリエステルフイルムに塗設し、
次いで延伸配向せしめて得たポリエステルフイル
ムはすぐれた接着性を有することを見出した。 即ち、本発明は、配向結晶化が完了する前のポ
リエステルフイルムの表面に、分子内に有機スル
ホン酸ナトリウム塩もしくはカリウム塩の基を有
するポリエステル樹脂の水溶液、乳化液又は水分
散液を塗布し、要すれば乾燥せしめ、しかる後延
伸熱処理を施して配向結晶化を完了せしめること
からなる易接着性ポリエステルフイルムの製造法
である。 本発明においてフイルムを形成するポリエステ
ルとは芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性
誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導
体とから合成される高融点・高結晶性の綿状飽和
ポリエステルである。このようなポリエステルと
して、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が例
示でき、これらの共重合体またはこれらとの小割
合の他樹脂とのブレンド体なども含まれる。上記
の線状飽和ポリエステル樹脂を溶融押出し、常法
でフイルム状となし、配向結晶化ならびに熱処理
結晶化せしめたものが本発明のポリエステルフイ
ルムである。このポリエステルフイルムは、結晶
融解熱として走査型熱量計によつて窒素気流中
〔10℃/分の昇温速度において〕で測定した値が
通常4cal/g以上を呈する程度に結晶配向したも
のである。 本発明において、配向結晶化が完了する前のポ
リエステルフイルフイルムとは、該ポリマーを熱
溶融してそのままフイルム状となした未延伸状フ
イルム;未延伸フイルムをタテ方向またはヨコ方
向の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フイル
ム;さらにはタテ方向およびヨコ方向の二方向に
低倍率延伸配向せしめ、最終的にタテ方向又はヨ
コ方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめ
る前の二軸延伸フイルム等を含むものである。 二軸延伸熱固定して結晶配向を完了した後のフ
イルムにプライマーの被覆処理を施しても、プラ
イマー層とベース基材(フイルム)の付着が充分
とならないから、プライマー表面層とこれに接す
る上塗り層とが密着性に富むものであつても、ベ
ース基材との密着性に欠け、満足すべき成果が得
られない。 本発明の実施の態様は、フイルム組織の配向結
晶化が完了する前の状態に於いて特定のポリエス
テル樹脂の水性液をフイルム表面に塗布すること
からなる。従つて塗布されたプライマー層は基材
の延伸工程及び熱処理工程を経て、プライマー層
と基材層との界面には大きな密着性をもたらし得
る。更にプライマー層は、次の工程で加工に供さ
れる各種塗布物との密着性に富んだものであるこ
とが望ましい。 本発明において適用できる特定のポリエステル
樹脂の水性液とは分子内に有機スルホン酸塩の基
を有するポリエステル樹脂の水溶液、乳化液又は
水分散液である。ポリエステル樹脂中のスルホン
酸ナトリウム塩もしくはカリウム塩(以下、スル
ホン酸塩と略称することがある)の基の濃度が高
くなると、ポリエステル樹脂の親水性は増大す
る。かかるスルホン酸塩の基をポリエステル分子
内に導入するために、例えば5−Naスルホイソ
フタル酸、4−Naスルホイソフタル酸、2−Na
スルホテレフタル酸、5−Kスルホイソフタル
酸、4−Kスルホイソフタル酸、2−Kスルホテ
レフタル酸、Naスルホコハク酸等を好ましく用
いることができる。かかるスルホン酸塩の基を有
する多価カルボン酸又は多価アルコールは全多価
カルボン酸成分又は多価アルコール成分中2〜60
モル%、好ましくは8〜25モル%を占める。2モ
ル%未満では親水性が劣り、60モル%をこえると
耐水性が劣り、しかも重合体の製造上不利とな
る。多価カルボン酸として用いる他の成分はテレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸、トリメリツト酸、ピロメリツト酸、ダイ
マー酸、イタコン酸等を例示することができる。 多価アルコール成分としてはエチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、キシリレングリコール、ジメチロールプロピ
オン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(テ
トラメチレンオキシド)グリコール等を例示する
ことができる。また、これらの成分と共にp−ヒ
ドロキシ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸等のヒドロキシカルボン酸も用いる
ことができる。 このポリエステル樹脂は上記の多価カルボン酸
或はそのエステル形成性誘導体と上記の多価アル
コール或はそのエステル形成性誘導体とから公知
の方法によつて合成される。 このポリエステル樹脂からプライマー層を形成
するために水性液とする。水を均一系又は不均一
系の媒体として使用するが、この樹脂を水に完全
に溶解させる方法、乳化物、分散物又は懸濁物を
つくる方法がある。いずれにしてもプライマー層
を形成するために水を媒体として使う方法すべて
を包含する。水性液をつくるにあたつて水に少量
の他の有機溶媒等の媒体を混入させることができ
る。水性液を造る方法としては(1)ポリエステル樹
脂を水に溶解させる;(2)ポリエステル樹脂及び水
と共に乳化剤、分散剤、懸濁化安定剤等を用いて
乳化液又は懸濁液を造る;等を例示することがで
きる。 水性液は任意の濃度(好ましくは0.1〜15wt%)
とし、塗布に際してはアニオン型界面活性剤、ノ
ニオン型界面活性剤等の界面活性剤を必要量添加
して用いることができる。有効な界面活性剤とし
ては水性液の表面張力を40dyne/cm以下に降下
できるようなポリエステルフイルムへの濡れを促
進するものであり、公知の多くの界面活性剤を使
用することができる。その一例としてポリオキシ
エチレンアルキルフエニルエーテル、ポリオキシ
エチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸金属石
けん、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、
アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウム
クロライド、アルキルアミン塩酸塩等を挙げるこ
とができる。被覆についてはポリエステルフイル
ムの表層が塗膜によつて完全に覆われる程度の厚
みであればよい。 プライマー層の形成に際してはポリエステルフ
イルムが結晶配向が完了する前に適用することが
必須条件である。 この際に延伸配向前のポリエステルフイルムの
表面にかかるポリエステル水性液を塗布する方法
として公知の任意の塗工法が適用できる。例えば
ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラ
ツシユ法、スプレーコート、エアーナイフコー
ト、含浸法およびカーテンコート法などを独立ま
たは組み合せて適用するとよい。 塗工を施す工程は、ポリマーを溶融押出してキ
ヤステイングした未延伸状態のフイルムに直ち
に、またはタテまたはヨコのいずれか一方向に延
伸を施した直後の基材表層が対象となる。プライ
マー層を形成せしめ、少くともその効能を発現さ
せるためには、熱固定を受ける直前までに塗膜を
乾燥せしめ、そのあと少くとも120℃以上の温度
で2秒間以上塗膜を加熱することが好ましい。ま
たプライマー層の塗設は、予め未延伸フイルム又
は一軸延伸フイルムを採取し、これに塗布乾燥を
フイルム製膜ライン外で行い、続いて二軸延伸又
は一軸延伸と熱固定を行うこともできるが、プラ
イマー処理効果および経済性の点から、フイルム
製膜ラインの中で適用することが好ましい。 本発明の被覆処理された易接着性フイルムはセ
ロフアンインキ、磁気塗料、ゼラチン組成物、ア
マニ油系オフセツトインキ、電子写真用トナー組
成物、ケミカルマツト塗料、ジアゾ塗料、ヒート
シール性付与組成物、無機質被覆形成性物質およ
び金属蒸着物質らに対して極めて広汎な密着付着
性能を示す。 以下、実施例をあげて詳しく説明する。 なお実施例中の測定項目は次の方法で測定し
た。 1 接着性 プライマー被覆処理上ポリエステルフイルム
に各種上塗り塗布物を所定の条件においてコー
テイングし、スコツチテープNo.600(スリーM社
製)巾19.4mm、長さ8cmを気泡のはいらないよ
うに粘着し、この上をJIS.C2701(1975)記載の
手動式荷重ロールでならし貼着積層部5cm間を
東洋ボールドウイン社製テンシロンUM−を
使用してヘツド速度300mm/分で、この試料を
T字剥離し、この際の剥離強さを求め、これを
テープ巾で除してg/cmとして求める。なおT
字剥離において積層体はテープ側を下にして引
取りチヤツク間を5cmとする。 2 表面滑り性 プライマー塗布面と非塗布面について温度す
る。20℃、湿度60%RHにおいて静摩擦係数を
東洋テスター社製のスリバリー測定試験器を用
いて測定する。 3 耐ブロツキング性 2枚のフイルム(15cm×10cm)を処理面/非
処理面同志重ね合せて、これに2Kg/cm2の圧力
を60℃×75%RHの雰囲気で24hrかけたのち、
ASTM−D−1893に準じ直径5mmの平滑に表
面加工したクロムメツキ棒を2枚のフイルムの
間にはさみ、100mm/分の速度で2枚のフイル
ムを引剥し、その時の引剥し力を求めた。この
値が100g/10cmを超えるとフイルム加工上ト
ラブルを発生する頻度が増大する。 4 ヘーズ(曇り度) 積分球式光線透過牽測定装置として日本染色
工芸(株)のNDH−2型を用い、全透過率(Tt)
及び拡散透過率(Td)求め、Td/Tt×100で
ヘーズ値を求めた。 なお、接着性評価を行う際に用いた各種上塗料
は以下の方法で調製した。 〔評価用塗料の調製〕 (1) 磁性塗料 塗料用ラツカーシンナーにニトロセルローズ
RS1/2〔イソプロパノール25%含有フレーク
スタイセル(株)製〕を溶解し、40wt%溶液を調
製し、該液を43.9部、続いてポリエステル樹脂
(デスモフエン#1700バイエル社製)325部、二
酸化クロム磁性粉末260gr、分散剤・湿潤剤と
して大豆油脂肪酸(レシオンP;理研ビタミン
(株)製)、カチオン系活性剤(カチオンAB日本
油脂(株)製)およびスクワレン(鮫肝油)を夫々
1部、0.5部および0.8部をボールミルに投入す
る。メチルエチルケトン(MEKと以下略
記)/シクロヘキサノン/トルエン=3/4/
3(重量比)からなる混合溶液282部をさらに追
加混合して、充分微粉化して母液塗料(45wt
%)を調整する。この母液50部に対し、トリメ
チロールプロパンとトルレインジイソシアナー
トとの付加反応物48部(コロネートL:日本ポ
リウレタン工業(株)製)を酢酸ブチル6.25部を加
え、最終的に42.75wt%の評価用磁性塗料を得
た。 (2) グラビア印刷インキ ニトロセルロースおよびロジン系油脂を主バ
インダーとする市販のセロフアン印刷用グラビ
アインキ:CLS−709白(大日本インキ(株)製)
原液2部を、トルエン/酢酸エチル/メチルエ
チルケトン=1/1/1の混合溶媒1部の割合
で希釈し評価用塗料とした。 (3) ゼラチン塗料 写真用ゼラチン10部(新田ゼラチン)、サポ
ニン1部、蒸留水539部を加え、固形分濃度2
%の簡易評価用ゼラチン塗料を得た。 以上述べた3種の塗料を前記結晶配向を完了せ
しめた二軸ポリエステルフイルムに上記(1)につい
ては80℃1分乾燥して、その後60℃24hrエージン
グ時の塗布厚みが平均5μになるようにロールコ
ートし、(2)については80℃×1.4分乾燥時の塗布
厚みが平均1.2μになるようグラビアコーテイング
し、(3)については110℃で2分間乾燥時の塗布厚
みが平均0.6μになるようロールコーテイングし、
それら上塗り塗料の密着性を測定し第1表の結果
を得た。
【表】 実施例 1 (a) ポリエステル水溶液の調製 テレフタル酸(80モル%)−5Na−スルホイ
ソフタル酸(20モル%)−エチレングリコール
共重合ポリエステル(分子量6200)60g及びノ
ニオン系界面活性剤ポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテル〔HLB12.8ノニオンNS208.5
:日本油脂(株)製〕9gをイオン交換水3000g
に加熱溶解させた後冷却過して塗布液を調整
した。 (b) 易接着フイルムの製造 25℃のo−クロロフエノール中で測定したポ
リマーの極限粘度0.65のポリエチレンテレフタ
レートを約20℃に維持した回転ドラム上に溶融
押出し158μ(ミクロン)の未延伸フイルムを
得、次にこれを機械方向に3.5倍に延伸したの
ち、(a)で調整した塗布液をキスコート法にて一
軸延伸フイルムの片面に塗布した。その後、98
℃の予熱ゾーンを通過し、105℃で3.9倍に横方
向に延伸した。続いて200℃で4.2秒間熱処理を
施し平均塗布量100mg/m2で厚さ12.2μの二軸延
伸プライマー被覆ポリエステルフイルムを得
た。このフイルムの処理面の接着性、表面滑
性、耐ブロツキング性及びヘーズを測定した結
果を第2表に示した。
【表】 実施例 2 実施例1の(a)においてテレフタル酸(80モル
%)−5Na−スルホイソフタル酸(20モル%)−エ
チレングリコール共重合ポリエステルの代りにテ
レフタル酸(77モル%)−5Na−スルホイソフタ
ル酸(23モル%)−エチレングリコール共重合体
(分子量12000)を用いること以外は実施例1と同
様にして得たプライマー処理フイルムの評価結果
を第3表に示した。 実施例 3 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから35gに変えること以外は実施例1と同
様にして得た本発明のフイルムの評価結果を第3
表に示した。 実施例 4 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから45gに変えること以外は実施例1と同
様にして得た本発明フイルムの測定結果を第3表
に示した。 実施例 5 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから55gに変えること以外は実施例1と同
様にして得たフイルムの評価結果を第3表に示し
た。 実施例 6 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから70gに変えること以外は実施例1と同
様にして得たフイルムの測定結果を第3表に示し
た。 実施例 7 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから90gに変えること以外は実施例1と同
様にして得たフイルムの測定結果を第3表に示
す。 実施例 8 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから120gに変えること以外は実施例1と
同様にして得た本発明のフイルムの評価結果を第
3表に示す。 実施例 9 実施例1の(a)において共重合ポリエステルの量
を60gから140gに変えること以外は実施例1と
同様にして得たポリエステルフイルムの測定結果
を第3表に示した。 実施例 10 実施例1の(a)においてノニオン系界面活性剤の
量を9gから6gに変えること以外は実施例1と
同様にして得たフイルムの測定結果を第3表に示
した。 実施例 11 実施例1の(b)において200℃で4.2秒間の熱処理
をする代りに185℃で8秒間の熱処理を施すこと
以外は実施例1と同様にして得た測定結果を第3
表に示した。
【表】
【表】 比較例 1 5−Naスルホイソフタル酸(20モル%)の代
りに5−スルホイソフタル酸(20モル%)を共重
合した共重合ポリエステルを用いる以外は実施例
1と同じ用にしてポリエステル水性液を調製し
た。しかし、この水性液は安定性に劣り、樹脂粒
子の凝集が起つた。 この水性液を用いる以外は実施例1と同じよう
にして易接着フイルムの製造を行つたところ、塗
布面が不均一となり、耐ブロツキング性、滑り性
が不良であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 配向結晶化が完了する前のポリエステルフイ
    ルムの表面に、分子内に有機スルホン酸ナトリウ
    ム塩もしくはカリウム塩の基を有するポリエステ
    ル樹脂の水溶液、乳化液又は水分散液を塗布し、
    乾燥せしめ、次いで延伸熱処理を施して配向結晶
    化を完了せしめることを特徴とする易接着性二軸
    延伸ポリエステルフイルムの製造法。
JP56098348A 1981-06-26 1981-06-26 易接着性ポリエステルフイルムの製造法 Granted JPS581727A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56098348A JPS581727A (ja) 1981-06-26 1981-06-26 易接着性ポリエステルフイルムの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56098348A JPS581727A (ja) 1981-06-26 1981-06-26 易接着性ポリエステルフイルムの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS581727A JPS581727A (ja) 1983-01-07
JPH0143775B2 true JPH0143775B2 (ja) 1989-09-22

Family

ID=14217389

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