JPH0129186Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案はシートの取付構造に係り、特に、ボト
ムプレートを有さないシートの取付構造に関す
る。

〔従来技術〕

例えば自動二輪車用シートでは、通常、ボトム
プレート上にクツシヨン材を載置し、その上を表
皮材で覆い、この表皮材の端末をボトムプレート
の側周縁全周に亘つて折り返して固定している。
そして、このようにして形成したシートを、自動
二輪車のフレームボデイ或はフレームボデイ上に
載設したプレート上に載せ、ボルト・ナツト等の
結合部材を用いて自動二輪車上にボトムプレート
を固定するのが従来から一般的である。

〔従来技術の問題点〕

しかしながら、上記したように、ボトムプレー
トを有するシートをプレート上に載せ、ボルト・
ナツト等で固定する構造は、ボトムプレートが無
駄であり、重量が重くなると共にコスト的にも不
利となる。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案では、ボトムプレートを有さないシート
の端末に所要の耳部を設け、このシートを載設す
るプレートに前記耳部に対応するスリツトを設
け、該スリツトに前記耳部を挿通して固定するよ
うにし、上記従来技術の問題点を解決した。

〔作用〕

本考案では上述のような手段を講じたので、ボ
トムプレートが不要となり、軽量化が促進される
と共に、組立工数や部品点数が減少し、コストの
低減化に有効である。斯かるシートの取付構造
は、自動二輪車、特に薄いシートを載設する軽自
動二輪車に好適である。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図を
参照して説明する。但し、以下の実施例の説明に
記載し又は図示している構成部品の数、寸法、材
質、形状、配置等の内、実用新案登録請求の範囲
に記載した本考案の要旨以外のものは、この考案
をそれ等に限定する趣旨のものではなく、単なる
説明例にすぎない。

第１図は本実施例に係るシートの取付構造を示
す分解斜視図である。シート１を載設するプレー
ト２の両側は、下方に開口を有する横断面コ字状
に、且つ後方に行く程広がるように屈曲され、屈
曲部３，４が一体に形成されている。斯かる屈曲
部３，４は、プレート２を例えば自動二輪車上に
載設したとき、夫々サイドカバーの役割を果たす
ようになつている。本実施例では、このプレート
２の上面部の前後左右に、夫々１個づつ計４個の
スリツト５，６，７，８を形成してある。各スリ
ツト５，６，７，８は、夫々プレート２の上面部
の当該側周縁に沿う長手の透孔である。そして、
プレート２の上面部及び屈曲部３，４の裏側所要
箇所には、後述するシート１の耳部を掛止するフ
ツク（第２図参照）が突設してある。

シート１は、ボトムプレートを用いず、前記プ
レート２の上面部の略全長を覆う大きさに形成し
てある。本実施例におけるシート１は、その横断
面を第２図に示すように、偏平な袋状に形成した
表皮９内にクツシヨン材１０が内包されるように
してある。そして、シート１の前後左右に、夫々
耳部１１，１２，１３，１４を表皮９と一体に形
成し、更に各耳部１１，１２，１３，１４に、前
記フツクに掛止する為の穴１５，１６，１７，１
８を形成してある。斯かるシート１は、例えばブ
ロー成形により作るのが好ましいが、これに限ら
ず、耳部を形成できる方法であれば、縫製その他
製造方法を問わない。尚、ブロー成形によるシー
トは、特に防水に優れている為、シートが外部に
晒される自動二輪車において好適である。

このような構成により、シート１をプレート２
の上面部に載置し、各耳部１１，１２，１３，１
４を夫々スリツト５，６，７，８に挿通し、各耳
部の穴１５，１６，１７，１８を対応するフツク
に掛止してシート１をプレート２上に固定する。
尚、第２図には、左右の耳部１３，１４を夫々掛
止するフツク１９，２０のみ図示し、前後の耳部
１１，１２を掛止するフツクは図示していない。
また、第２図に示すように耳部１３，１４をフツ
ク１９，２０に掛止するのではなく、フツク１
９，２０をプレート２の上面部の裏側に設け、耳
部１３，１４を上面部側に折り曲げてフツクに掛
止するようにしてもよい。

上述のように、耳部に穴を形成し、これをフツ
クに掛止するのではなく、例えばクリツプを用い
てシートをプレート上に固定するようにしてもよ
いことは言うまでもない。また、タツカー等を用
いて耳部をプレートに永久的に固着するようにし
てもよい。しかし、フツクやクリツプその他を用
いてシートを脱着自在にプレートに取付ける構造
にすると、形状、色彩等が異なるシートをユーザ
ーが自由に選択、交換でき、商品価値が向上す
る。

また、両サイドカバーを一体に形成したプレー
トの内側にシートの耳部を掛止するようにしたの
で、外観性が向上すると共に、外部からシートを
取外すことができない構造となつている。

〔考案の効果〕

本考案によれば、ボトムプレートを有さないシ
ートを、サイドカバーを一体に形成してあるプレ
ートに直接取付けたので、構造がシンプルとな
り、コスト、生産効率、重量、工数、耐久性、不
良率等が有利となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るシートの取付
構造を示す分解斜視図、第２図はシートの横断面
図である。 １……シート、２……プレート、３，４……屈
曲部（サイドカバー）、５，６，７，８……スリ
ツト、１１，１２，１３，１４……耳部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両サイドカバーを一体に有するプレートの所要
   箇所にスリツトを設け、ボトムプレートを有さな
   いシートの表皮の一部に所要数の耳部を設け、各
   耳部を対応する前記スリツトに夫々挿通して固定
   し、シートを前記プレート上に固定したことを特
   徴とするシートの取付構造。