JP7473788B2 - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、固定子に対して移動可能に形成された可動子を備えたリニアアクチュエータに関する。
電磁作用により可動子を移動させるリニアアクチュエータが知られている。リニアアクチュエータとしては、スライダが、ベース上においてリニアガイドに案内されて往復移動するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のリニアアクチュエータでは、固定子はベース上に配置固定され、スライダの下面に取り付けられた可動子との間隙は一定に保たれて対向する。可動子は、所定間隔で多数のスロットが設けられ、複数のスロットにコイルが収納されている。
スライダは、その移動方向の正面に形成された吸入孔と、前面から後面に連通した通風孔を有している。スライダの移動によって、空気が吸入孔および通風孔に取り込まれた後で外気に排出される。
特開2002-153041号公報
特許文献1のリニアアクチュエータでは、スライダの移動によって、空気が吸入孔および通風孔に取り込まれて外気に排出されることにより、コイルが冷却される。しかしながら、スライダの移動量、すなわち可動子のストロークが小さいと、スライダの移動によって吸入孔および通風孔から取り込まれる空気量が非常に少ないため、コイルが十分に冷却されない場合がある。
本発明は、可動子のストロークが小さい場合でも、コイルを十分に冷却することが可能なリニアアクチュエータを提供する。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明に係るリニアアクチュエータは、筐体内に配置され、コイルを有する固定子と、前記筐体内において前記固定子に対して往復動可能に配置される可動子とを備え、前記可動子は、前記筐体の一端側に配置される底面部と、前記底面部から前記固定子との間に所定隙間が形成されるように前記筐体の他端側に向かって突出する環状部とを有し、前記筐体は、前記固定子と前記可動子の前記底面部との間に形成される吸入空間と連通するように形成された開口を有しており、前記コイルは、前記固定子の外周面において前記環状部と対向する位置に配置されており、前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記筐体の外部から前記開口を介して取り込まれた空気が前記所定隙間を通過して前記固定子の外周面及び前記可動子の内周面に接触した後で前記吸入空間に流れ込むと共に、前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間内の空気が前記所定隙間を通過して前記固定子の外周面及び前記可動子の内周面に接触した後で前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出すことを特徴とする。
これにより、本発明に係るリニアアクチュエータでは、コイルに通電することにより電磁力によって可動子が筐体の一端側に向かって往動したときに、筐体の開口を介して取り込まれた空気が固定子と可動子との間に形成される吸入空間に流れ込むと共に、可動子が筐体内の他端側に向かって復動したときに、その吸入空間内の空気が筐体の開口を介して筐体の外部へ流れ出す。そのため、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気によって、固定子のコイル周辺部の温度上昇を低減可能である。また、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気の体積を大きくすることにより、放熱性能が向上する。なお、固定子のコイル周辺部の温度上昇とは、例えば、隣り合うティース部間に配置されるコイルの温度上昇や、可動子の内部に配置される磁石の温度上昇や、コイル近傍に配置されるボールスプラインの温度上昇などを意味する。
本発明に係るリニアアクチュエータにおいて、前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記筐体の外部から前記開口を介して取り込まれた空気が、前記所定隙間を通過して前記吸入空間に流れ込むと共に、前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間内の空気が、前記所定隙間を通過して前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出すことを特徴とする。
本発明に係るリニアアクチュエータは、筐体内に配置された固定子と、前記筐体内において前記固定子に対して往復動可能に配置される可動子とを備え、前記固定子は、複数のティース部と、隣り合う前記ティース部間に配置されるコイルとを有し、前記可動子は、前記筐体の一端側に配置される底面部と、前記底面部から前記固定子との間に所定隙間が形成されるように前記筐体の他端側に向かって突出する環状部とを有し、前記筐体は、前記固定子と前記可動子の前記底面部との間に形成される吸入空間と連通するように形成された開口を有しており、前記コイルの内周側には、前記開口と前記吸入空間とを連通させる空気通路が形成された軸部が配置されており、前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記筐体の外部から前記開口を介して取り込まれた空気が前記空気通路を通過して前記吸入空間に流れ込むと共に、前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間内の空気が前記空気通路を通過して前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出すことを特徴とする。
これにより、本発明に係るリニアアクチュエータでは、コイルに通電することにより電磁力によって可動子が筐体の一端側に向かって往動したときに、筐体の開口を介して取り込まれた空気が固定子と可動子との間に形成される吸入空間に流れ込むと共に、可動子が筐体内の他端側に向かって復動したときに、その吸入空間内の空気が筐体の開口を介して筐体の外部へ流れ出す。そのため、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気によって、固定子のコイル周辺部の温度上昇を低減可能である。また、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気の体積を大きくすることにより、放熱性能が向上する。なお、固定子のコイル周辺部の温度上昇とは、例えば、隣り合うティース部間に配置されるコイルの温度上昇や、可動子の内部に配置される磁石の温度上昇や、コイル近傍に配置されるボールスプラインの温度上昇などを意味する。
また、本発明に係るリニアアクチュエータでは、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気によって、コイルの内周側に配置されたボールスプラインの温度上昇をより効果的に低減可能である。そのため、ボールスプラインに使用されるグリースの温度上昇による寿命の低下を抑えられ、潤滑性能を長期に渡って維持できる。
本発明に係るリニアアクチュエータにおいて、前記筐体の外周面には、リニアアクチュエータを制御する駆動装置用のヒートシンクが取り付けられており、前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記ヒートシンク周辺を通過した空気が前記開口を介して取り込まれて前記吸入空間に流れ込むと共に、前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間から前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出した空気が前記ヒートシンクに接触することを特徴とする。
これにより、本発明に係るリニアアクチュエータでは、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気によって、リニアアクチュエータを制御する駆動装置の温度上昇を低減可能である。
本発明に係るリニアアクチュエータにおいて、前記開口は、前記筐体の他端側に配置された他端面に形成されることを特徴とする。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、可動子の往復動作にともなって、可動子が離れる面であり且つ可動子が近づく面である筐体の他端面に開口が形成されるため、筐体の外部から固定子と可動子との間に形成される空間に空気を効率よく出入りさせることが可能である。
以上説明したように、本発明によれば、可動子の往復動作にともなって筐体内に出入りする空気によって、固定子のコイル周辺部の温度上昇を低減可能である。
本発明の第1実施形態に係るリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図1のリニアアクチュエータの斜視図である。 図1のリニアアクチュエータの動作を説明する図である。 図1のリニアアクチュエータ(可動子が左方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図1のリニアアクチュエータの動作を示す模式図である。 本発明の第2実施形態に係るリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図6のリニアアクチュエータの斜視図である。 図6のリニアアクチュエータの動作を示す模式図である。 本発明の第3実施形態に係るリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図9のリニアアクチュエータの動作を示す模式図である。 本発明の第4実施形態に係るリニアアクチュエータの斜視図である。 図11のリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図11のリニアアクチュエータ(可動子が左方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図11のリニアアクチュエータの動作を示す模式図である。 本発明の第4実施形態の変形例に係るリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図15のリニアアクチュエータの斜視図である。 本発明の第5実施形態に係るリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図17のリニアアクチュエータ(可動子が左方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図17のリニアアクチュエータの動作を示す模式図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るリニアアクチュエータ(可動子が右方向に移動した状態)の軸方向に沿った部分断面図である。 図20のリニアアクチュエータの動作を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
リニアアクチュエータ1は、図1に示すように、アウター型リニアアクチュエータであり、円筒形状に形成された固定子2と、固定子2に対して所定隙間(ギャップ)を空けて配置される円筒形状の可動子3とを有している。固定子2及び可動子3は、略円筒形状の筐体6内に配置される。可動子3は、固定子2の径方向外側において固定子2の軸方向に往復移動可能に形成される。
固定子2は、円筒状のヨーク部(固定子ヨーク鉄心)10と、ヨーク部10の外周部から可動子3に向かって突出する2つのティース部(固定子磁極鉄心)11、12とを有している。2つのティース部11、12は、それぞれ、固定子2の軸方向に離れて形成されると共に、ヨーク部10の全周にわたって形成される。隣り合うティース部11、12間には、コイル8が配置される。
筐体6内において、固定子2のヨーク部10の内側には、可動子3を直線移動させるための軸部15が配置される。軸部15は、ボールスプライン16を有している。ボールスプライン16は、ヨーク部10に支持され、筐体6の左端面6aにボルトにより取り付けられている。
ボールスプライン16は、ボールスプラインシリンダ16aと、ボールスプラインシャフト16bとを有している。ボールスプラインシリンダ16aは、ヨーク部10に移動不可能に支持されており、ボールスプラインシャフト16bを直線移動可能に支持している。ボールスプラインシャフト16bは、可動子3に取り付けられている。そのため、ボールスプラインシャフト16bは、可動子3と共に直線移動可能である。
可動子3は、筐体6の右端側(一端側)に配置される略円板状の底面部3aと、底面部3aから筐体6の左端側(他端側)に向かって突出する環状部3bとを有している。底面部3aの軸方向中央部には、ボールスプラインシャフト16bが取り付けられる。そのため、ボールスプラインシャフト16bは、可動子3と一体となってリニアアクチュエータ1の軸方向に沿って往復動作を行う。
環状部3bの内部の軸方向左端部、軸方向中央部及び軸方向右端部に配置される永久磁石5a、5b、5cは、可動子3の内側面に沿って略全周にわたって配置される。
可動子3の軸方向左端部に配置される複数の永久磁石5aは、N極が外径側に且つS極が内径側に配置され、可動子3の軸方向中央部に配置される複数の永久磁石5bは、S極が外径側に且つN極が内径側に配置され、可動子3の軸方向右端部に配置される複数の永久磁石5cは、N極が外径側に且つS極が内径側に配置される。
固定子2のティース部11、12の先端と可動子3の環状部3bの内周面との間は、所定隙間が形成される。コイル8に電流が通電されてない状態では、ティース部11の先端の軸方向中央部は、永久磁石5aと永久磁石5bとの接続部と対向しており、ティース部12の先端の軸方向中央部は、永久磁石5bと永久磁石5cとの接続部と対向している。
筐体6の左端面6aには、図2に示すように、4つの開口30が形成されている。4つの開口30は、筐体6の左端面6aの外周部近傍において周方向に等間隔に配置される。そのため、筐体6の内部空間は、4つの開口30を介して、筐体6の外部と連通している。
4つの開口30は、筐体6内に配置された可動子3の環状部3bの先端面と対向するように配置される。そのため、筐体6内において、可動子3が往復動作を行うと、可動子3の環状部3bの先端面が4つの開口30から離れる方向への移動と、可動子3の環状部3bの先端面が4つの開口30に近づく方向への移動とを交互に繰り返す。
リニアアクチュエータ1の動作について、図3に基づいて説明する。
リニアアクチュエータ1において、コイル8に電流を通電してない状態では、図3(a)に示すように、永久磁石5a、可動子3、永久磁石5b、ティース部11の順に結ぶループで磁束が形成されると共に、永久磁石5c、可動子3、永久磁石5b、ティース部12の順に結ぶループで磁束が形成される。
コイル16に電流を通電すると、図3(b)及び図3(c)に示すように、コイル16に流れる電流により起磁力の偏磁作用で太線の方向に周回する磁束ループが生じ、可動子3が軸方向に沿って移動する。
また、コイル16への電流の流れの方向を変化させることにより、可動子3の推力方向が変わるため、可動子3は、ティース部11、12に対して移動する。
図1は、コイル8に電流が流れて可動子3が軸方向に沿って右方向に移動した状態を示すのに対し、図4は、コイル8に電流が流れて可動子3が軸方向に沿って左方向に移動した状態を示している。
筐体6内において可動子3が往復動作を行った場合の状態について、図5に基づいて説明する。図5(a)は、可動子3が軸方向に沿って右方向に移動した図1の状態を模式的に図示したものであり、図5(b)は、可動子3が軸方向に沿って左方向に移動した図4の状態を模式的に図示したものである。
可動子3が右方向に移動した場合、図5(a)に示すように、可動子3の環状部3bの先端面が、筐体6の左端面6aに形成された4つの開口30から離れるように移動すると共に、可動子3の底面部3aが、固定子2の右端面2Tから離れるように移動する。
そのとき、筐体6の左端面6aと可動子3の環状部3bの先端面との間には、通過空間が形成されると共に、可動子3の底面部3aと固定子2の右端面2Tとの間には、吸入空間が形成される。
すなわち、可動子3が右方向に移動するときに、筐体6の外部から4つの開口30を介して通過空間に空気が取り込まれ、その空気は、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過して吸入空間に流れ込むことにより、吸入空間に空気が取り込まれる。
このように、4つの開口30から筐体6の内部に取り込まれた空気が、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過して吸入空間に流れ込むことにより、その空気により固定子2のコイル8や可動子3の磁石5a、5b、5cが冷却される。
図5(a)の状態から可動子3が左方向に移動した場合、図5(b)に示すように、可動子3の環状部3bの先端面が、筐体6の左端面6aに形成された4つの開口30に近づくように移動すると共に、可動子3の底面部3aが、固定子2の右端面2Tに近づくように移動する。
そのとき、吸入空間内の空気は、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過して通過空間に移動した後、4つの開口30を介して筐体6の外部へ吐出される。
このように、吸入空間に取り込まれた空気が、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過して4つの開口30から筐体6の外部へ吐出されることにより、その空気により固定子2のコイル8や可動子3の磁石5a、5b、5cが冷却される。
以上のように、本実施形態のリニアアクチュエータ1は、筐体6内に配置された固定子2と、筐体6内において固定子2に対して往復動可能に配置される可動子3とを備え、可動子3は、筐体3の右端側に配置される底面部3aと、底面部3aから固定子2との間に所定隙間が形成されるように筐体6の他端側に向かって突出する環状部3bとを有し、筐体6は、固定子2と可動子3の底面部3bとの間に形成される吸入空間と連通するように形成された開口30を有しており、可動子3が筐体6の右端側に向かって往動したときに、筐体6の外部から開口30を介して取り込まれた空気が吸入空間に流れ込むと共に、可動子3が筐体6内の他端側に向かって復動したときに、吸入空間内の空気が開口30を介して筐体6の外部へ流れ出す。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、コイル8に通電することにより電磁力によって可動子3が筐体6の右端側に向かって往動したときに、筐体6の開口30を介して取り込まれた空気が固定子2と可動子3との間に形成される吸入空間に流れ込むと共に、可動子3が筐体6内の左端側に向かって復動したときに、その吸入空間内の空気が筐体6の開口30を介して筐体6の外部へ流れ出す。そのため、可動子3の往復動作にともなって筐体6内に出入りする空気によって、固定子2のコイル周辺部の温度上昇を低減可能である。また、可動子3の往復動作にともなって筐体6内に出入りする空気の体積を大きくすることにより、放熱性能が向上する。なお、固定子2のコイル周辺部の温度上昇とは、例えば、隣り合うティース部11、12間に配置されるコイル8の温度上昇や、可動子3の内部に配置される磁石5a、5b、5cの温度上昇や、コイル8近傍に配置されるボールスプライン16の温度上昇などを意味する。
本実施形態のリニアアクチュエータ1において、可動子3が筐体6の右端側に向かって往動したときに、筐体6の外部から開口30を介して取り込まれた空気が、所定隙間を通過して吸入空間に流れ込むと共に、可動子3が筐体6内の左端側に向かって復動したときに、吸入空間内の空気が、所定隙間を通過して開口30を介して筐体6の外部へ流れ出す。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、可動子3の往復動作にともなって筐体6内に出入りする空気によって、固定子2のコイル8の温度上昇及び可動子3内の磁石5a、5b、5cの温度上昇をより効果的に低減可能である。
(請求項6の内容)
本実施形態のリニアアクチュエータ1において、開口30は、筐体6の左端側に配置された左端面6aに形成される。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ1では、可動子3の往復動作にともなって、可動子3が離れる面であり且つ可動子3が近づく面である筐体6の他端面6aに開口が形成されるため、筐体6の外部から固定子2と可動子3との間に形成される吸入空間に空気を効率よく出入りさせることが可能である。
(第2実施形態)
本実施形態のリニアアクチュエータ101が、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と異なる点は、リニアアクチュエータ1では、4つの開口30が筐体6に形成されるのに対し、リニアアクチュエータ101では、4つの開口30及び4つの開口130が筐体106に形成される点である。なお、本実施形態のリニアアクチュエータ101の構造において、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の構造については詳細説明を省略する。
リニアアクチュエータ101の筐体106内において、固定子2のヨーク部10の内側には、図6に示すように、可動子3を直線移動させるための軸部115が配置される。軸部115は、軸部本体115aと、ボールスプライン16とを有している。ボールスプライン16は、軸部本体115aに支持され、その軸部本体115aが、筐体106の左端面6aにボルトにより取り付けられている。
軸部115の軸部本体115aは、図6に示すように、4つの空気流路116が形成される。図6では、4つの空気流路116の一部のみが図示されている。4つの空気流路116は、筐体106の左端面106aからリニアアクチュエータ101の軸方向に沿って形成され、軸部本体115aの右端面まで延びている。4つの空気流路116は、その左端部において筐体106の内部に開口しており、4つの開口130と連通する。
筐体106の左端面106aには、4つの開口30と、4つの開口130が形成されている。4つの開口30は、筐体106の左端面106aの外周部近傍において周方向に等間隔に配置される。4つの開口130は、筐体106の左端面106aの中央部近傍において周方向に等間隔に配置され、4つの開口30の径方向内側に配置される。そのため、筐体106の内部空間は、4つの開口30及び4つの開口130を介して、筐体106の外部と連通している。
そのため、図8(a)に示すように、可動子3が右方向に移動するときに、筐体106の外部から4つの開口30を介して空気を取り込んで、その空気を固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて吸入空間に取り込むと共に、筐体106の外部から4つの開口130を介して空気を取り込んで、その空気を4つの空気流路116を通過させて吸入空間に取り込むことが可能である。
また、図8(b)に示すように、可動子3が左方向に移動するときに、吸入空間内の空気を、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて4つの開口30を介して筐体106の外部へ吐出すると共に、4つの空気流路116を通過させて4つの開口130を介して筐体106の外部へ吐出することが可能である。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ101では、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の効果が得られる。
本実施形態のリニアアクチュエータ1において、固定子2は、複数のティース部11、12と、隣り合うティース11、12部間に配置されるコイル8とを有し、コイル8の内周側には、開口130と吸入空間とを連通させる空気通路116が形成された軸部本体115が配置されており、可動子3が筐体106の右端側に向かって往動したときに、筐体106の外部から開口130を介して取り込まれた空気が、空気通路116aを通過して吸入空間に流れ込むと共に、可動子3が筐体106内の左端側に向かって復動したときに、吸入空間内の空気が、空気通路116aを通過して開口130を介して筐体106の外部へ流れ出す。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ101では、可動子3の往復動作にともなって筐体106内に出入りする空気によって、ボールスプライン16の温度上昇をより効果的に低減可能である。そのため、ボールスプライン16に使用されるグリースの温度上昇による寿命の低下を抑えられ、潤滑性能を長期に渡って維持できる。
(第3実施形態)
本実施形態のリニアアクチュエータ201が、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と異なる点は、リニアアクチュエータ1では、ボールスプライン16のボールスプラインシリンダ16aを固定して、ボールスプラインシャフト16bが可動子3と共に往復動作しているのに対し、リニアアクチュエータ201は、ボールスプラインシャフト16bを固定して、ボールスプラインシリンダ16aが可動子3と共に往復動作している点である。なお、本実施形態のリニアアクチュエータ201の構造において、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の構造については詳細説明を省略する。
リニアアクチュエータ201の筐体6内において、固定子2のヨーク部10の内側には、図9に示すように、可動子3を直線移動させるための軸部215が配置される。軸部215は、軸部本体215aと、ボールスプライン16とを有している。ボールスプライン16は、軸部本体215aに支持され、その軸部本体215aが、可動子3に取り付けられている。
ボールスプライン16は、ボールスプラインシリンダ16aと、ボールスプラインシャフト16bとを有している。ボールスプラインシリンダ16aは、軸部本体215aに移動可能に支持され、ボールスプラインシャフト16bを直線移動不可能に支持している。ボールスプラインシャフト16bは、筐体6の左端面6aにボルトにより取り付けられている。そのため、ボールスプラインシリンダ16aは、可動子3と共に直線移動可能である。
そのため、図10(a)に示すように、可動子3が右方向に移動するときに、筐体6の外部から4つの開口30を介して空気を取り込んで、その空気を固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて吸入空間に取り込むことが可能である。
また、図10(b)に示すように、可動子3が左方向に移動するときに、吸入空間内の空気を、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて4つの開口30を介して筐体106の外部へ吐出することが可能である。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ201では、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
本実施形態のリニアアクチュエータ301が、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と異なる点は、リニアアクチュエータ1では、4つの開口30が筐体6に形成されるのに対し、リニアアクチュエータ301では、4つの開口30及び1つの開口330が筐体306に形成される点である。なお、本実施形態のリニアアクチュエータ301の構造において、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の構造については詳細説明を省略する。
筐体306の外周面306bには、リニアアクチュエータ301を制御する駆動装置(ドライバ)310と、駆動装置310用のヒートシンク310aが取り付けられている。ヒートシンク310aは、筐体306の外周面306bと駆動装置310との間に配置される。
リニアアクチュエータ301の筐体306の左端面306aには、4つの開口30が形成され、筐体306の外周面306bには、1つの開口330が形成されている。4つの開口30は、筐体306の左端面306aの外周部近傍において周方向に等間隔に配置される。1つの開口330は、筐体306の外周面306bにおいて、ヒートシンク310aの下面と対向するように形成される。そのため、筐体306の内部空間は、4つの開口30及び1つの開口330を介して、筐体306の外部と連通している。
図12は、コイル8に電流が流れて可動子3が軸方向に沿って右方向に移動した状態を示すのに対し、図13は、コイル8に電流が流れて可動子3が軸方向に沿って左方向に移動した状態を示している。
筐体306内において可動子3が往復動作を行った場合の状態について、図14に基づいて説明する。図14(a)は、可動子3が軸方向に沿って右方向に移動した図12の状態を模式的に図示したものであり、図14(b)は、可動子3が軸方向に沿って左方向に移動した図13の状態を模式的に図示したものである。
図14(a)に示すように、可動子3が右方向に移動するときに、筐体306の外部から4つの開口30及び1つの開口330を介して空気を取り込んで、その空気を固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて吸入空間に取り込むことが可能である。そのとき、駆動装置310用のヒートシンク310a周辺を通過した空気が、開口330から取り込まれて吸入空間に取り込む。
また、図14(b)に示すように、可動子3が左方向に移動するときに、吸入空間内の空気を、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて4つの開口30及び4つの開口330を介して筐体306の外部へ吐出することが可能である。そのとき、4つの開口330を介して筐体306の外部へ流れ出した空気が、駆動装置310用のヒートシンク310aに接触する。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ301では、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の効果が得られる。
本実施形態のリニアアクチュエータ301において、筐体306の外周面306bには、リニアアクチュエータ301を制御する駆動装置310用のヒートシンク310aが取り付けられており、可動子3が筐体306の右端側に向かって往動したときに、ヒートシンク310a周辺を通過した空気が開口330を介して取り込まれて吸入空間に流れ込むと共に、可動子3が筐体306内の左端側に向かって復動したときに、吸入空間から開口330を介して筐体306の外部へ流れ出した空気がヒートシンク310aに接触する。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ301では、可動子3の往復動作にともなって筐体306内に出入りする空気によって、リニアアクチュエータ301を制御する駆動装置310の温度上昇を低減可能である。
(第4実施形態の変形例)
本変形例のリニアアクチュエータ401が、第4実施形態のリニアアクチュエータ301と異なる点は、リニアアクチュエータ301では、駆動装置310用のヒートシンク310aが筐体306の外周面306bに取り付けられているのに対し、リニアアクチュエータ401では、駆動装置310用のヒートシンク310aが筐体406の左端面406aに取り付けられている点である。なお、本変形例のリニアアクチュエータ401の構造において、第4実施形態のリニアアクチュエータ301と同様の構造については詳細説明を省略する。
リニアアクチュエータ401の筐体406内において、固定子2のヨーク部10の内側には、図16に示すように、可動子3を直線移動させるための軸部415が配置される。軸部415は、軸部本体415aと、ボールスプライン16とを有している。
軸部本体415aは、図15に示すように、4つの空気流路416が形成される。図15では、4つの空気流路416の一部のみが図示されている。4つの空気流路416は、軸部本体415aの左端面からリニアアクチュエータ401の軸方向に沿って形成され、軸部本体415aの右端面まで延びている。4つの空気流路416は、その左端部において筐体406の内部に開口しており、4つの開口430と連通する。
筐体406の左端面406aには、4つの開口30と、4つの開口430が形成されている。4つの開口430は、筐体406の左端面406aの中央部近傍において周方向に等間隔に配置され、4つの開口30の径方向内側に配置される。
筐体406の左端面406aには、リニアアクチュエータ401を制御する駆動装置(ドライバ)410と、駆動装置410用のヒートシンク410aが取り付けられている。ヒートシンク410aは、筐体406の左端面406aと駆動装置410との間に配置される。
そのため、可動子3が右方向に移動するときに、筐体406の外部から4つの開口30を介して空気を取り込んで、その空気を固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて吸入空間に取り込むと共に、筐体406の外部から4つの開口430を介して空気を取り込んで、その空気を4つの空気流路416を通過させて吸入空間に取り込むことが可能である。そのとき、駆動装置410用のヒートシンク410a周辺を通過した空気が、4つの開口30及び4つの開口430から取り込まれて吸入空間に取り込む。
また、可動子3が左方向に移動するときに、吸入空間内の空気を、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて4つの開口30を介して筐体406の外部へ吐出すると共に、4つの空気流路416を通過させて4つの開口430を介して筐体406の外部へ吐出することが可能である。そのとき、4つの開口30及び4つの開口430を介して筐体406の外部へ流れ出した空気が、駆動装置410用のヒートシンク410aに接触する。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ401では、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
本実施形態のリニアアクチュエータ501が、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と異なる点は、リニアアクチュエータ1では、アウター型リニアアクチュエータであるのに対し、リニアアクチュエータ501は、インナー型リニアアクチュエータである点である。なお、本実施形態のリニアアクチュエータ501の構造において、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の構造については詳細説明を省略する。
リニアアクチュエータ501は、図17に示すように、インナー型リニアアクチュエータであり、円筒形状に形成された固定子502と、固定子502に対して所定隙間(ギャップ)を空けて配置される円柱形状の可動子503とを有している。固定子502及び可動子503は、略円筒形状の筐体506内に配置される。可動子503は、固定子2の径方向内側において固定子502の軸方向に往復移動可能に形成される。
固定子502は、円筒状のヨーク部(固定子ヨーク鉄心)510と、ヨーク部510の内側部から可動子503に向かって突出する2つのティース部(固定子磁極鉄心)511、512とを有している。2つのティース部511、512は、それぞれ、固定子502の軸方向に離れて形成されると共に、ヨーク部510の全周にわたって形成される。隣り合うティース部511、512間には、コイル508が配置される。
筐体506内において、可動子503の内側には、可動子503を直線移動させるための軸部515が配置される。軸部515は、軸部本体515aと、ボールスプライン516とを有している。ボールスプライン516は、軸部本体515aに支持され、その軸部本体515aが、筐体506の左端面506aにボルトにより取り付けられている。
可動子503は、筐体506の右端側(一端側)に配置される略円板状の底面部503aと、底面部503aから筐体506の左端側(他端側)に向かって突出する環状部503bとを有している。底面部503aの軸方向中央部には、ボールスプラインシャフト516bが取り付けられる。そのため、ボールスプラインシャフト516bは、可動子503と一体となって往復動作を行う。
環状部503bの内部には、その軸方向左端部、軸方向中央部及び軸方向右端部に配置される永久磁石505a、505b、505cを有している。
筐体506の左端面506aには、図17及び図18に示すように、4つの開口530が形成されている。詳細には図示しないが、4つの開口530は、筐体506の左端面506aの中央部近傍において周方向に等間隔に配置される。そのため、筐体506の内部空間は、4つの開口530を介して、筐体506の外部と連通している。
4つの開口530は、筐体506内に配置された可動子503の環状部503bの先端面と対向するように配置される。そのため、筐体506内において、可動子503が往復動作を行うと、可動子503の環状部503bの先端面が4つの開口530から離れる方向への移動と、可動子503の環状部503bの先端面が4つの開口530に近づく方向への移動とを交互に繰り返す。
リニアアクチュエータ501の動作は、第1実施形態のリニアアクチュエータ1の動作と同様であり、その詳細説明は省略する。
図17は、コイル508に電流が流れて可動子503が軸方向に沿って右方向に移動した状態を示すのに対し、図18は、コイル508に電流が流れて可動子503が軸方向に沿って左方向に移動した状態を示している。
筐体506内において可動子503が往復動作を行った場合の状態について、図19に基づいて説明する。図19(a)は、図17の状態を模式的に図示したものであり、図19(b)は、図18の状態を模式的に図示したものである。
可動子503が軸方向に沿って右方向に移動した場合、図19(a)に示すように、可動子503の環状部503bの先端面が、筐体506の左端面506aに形成された4つの開口530から離れるように移動すると共に、可動子503の底面部503aが、軸部515の右端面515Tから離れるように移動する。
そのとき、筐体506の左端面506aと可動子503の環状部503bの先端面との間には、通過空間が形成されると共に、可動子503の底面部503aと軸部515の右端面515Tとの間には、吸入空間が形成される。
すなわち、可動子503が右方向に移動するときに、筐体506の外部から4つの開口530を介して通過空間に空気が取り込まれ、その空気は、軸部515の外周面と可動子503の環状部503bの内周面との間の隙間を通過して吸入空間に流れ込むことにより、吸入空間に空気が取り込まれると共に、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて吸入空間に取り込むことが可能である。
このように、4つの開口530から筐体506の内部に取り込まれた空気が、軸部515の外周面と可動子503の環状部503bの内周面との間の隙間を通過して吸入空間に流れ込むことにより、その空気により固定子502のコイル508や可動子503の磁石505a、505b、505cが冷却される。
図19(a)の状態から、可動子503が左方向に移動した場合、図19(b)に示すように、可動子503の環状部503bの先端面が、筐体506の左端面506aに形成された4つの開口530に近づくように移動すると共に、可動子503の底面部503aが、軸部515の右端面515Tに近づくように移動する。
そのとき、筐体506の左端面506aと可動子503の環状部503bの先端面との間に形成された通過空間内の空気は、4つの開口530を介して筐体506の外部へ吐出される。また、吸入空間内の空気は、軸部516の外周面と可動子503の環状部503bの内周面との間の隙間を通過して通過空間に移動した後、4つの開口530を介して筐体506の外部へ吐出されると共に、固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて開口530を介して筐体506の外部へ吐出することが可能である。
このように、吸入空間に取り込まれた空気が、軸部515の外周面と可動子503の環状部503bの内周面との間の隙間を通過して4つの開口530から外部へ吐出されることにより、その空気により固定子502のコイル508や可動子503の磁石505a、505b、505cが冷却される。
以上のように、本実施形態のリニアアクチュエータ501は、筐体506内に配置された固定子502と、筐体506内において固定子502に対して隙間を空けて配置される可動子503とを備え、可動子503は、筐体506の右端側に配置され且つ軸部515により直線移動可能に支持される底面部503aと、底面部503aから固定子502との間に所定隙間が形成されるように筐体506の左端側に向かって突出する環状部503bとを有し、筐体506は、軸部515と可動子503の底面部503aとの間に形成される吸入空間と連通するように形成された開口530を有しており、可動子503が筐体506の右端側に向かって往動したときに、筐体506の外部から開口530を介して取り込まれた空気が吸入空間に流れ込むと共に、可動子503が筐体506内の左端側に向かって復動したときに、吸入空間内の空気が開口530を介して筐体506の外部へ流れ出す。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ501では、コイル508に通電することにより電磁力によって可動子503が筐体506の右端側に向かって往動したときに、筐体506の開口530を介して取り込まれた空気が軸部515と可動子503との間に形成される吸入空間に流れ込むと共に、可動子503が筐体506内の左端側に向かって復動したときに、その吸入空間内の空気が筐体506の開口530を介して筐体506の外部へ流れ出す。そのため、可動子503の往復動作にともなって筐体506内に出入りする空気によって、固定子502のコイル508周辺部の温度上昇を低減可能である。また、可動子503の往復動作にともなって筐体506内に出入りする空気の体積を大きくすることにより、放熱性能が向上する。なお、固定子502のコイル周辺部の温度上昇とは、例えば、隣り合うティース部511、512間に配置されるコイル508の温度上昇や、可動子503の内部に配置される磁石505a、505b、505cの温度上昇や、コイル508近傍に配置されるボールスプライン516の温度上昇などを意味する。
(第5実施形態の変形例)
本変形例のリニアアクチュエータ601が、第5実施形態のリニアアクチュエータ501と異なる点は、リニアアクチュエータ501では、開口530が筐体506の左端面506aに形成されるのに対し、リニアアクチュエータ601は、開口630が筐体606の外周面606bに形成される点である。なお、本変形例のリニアアクチュエータ601の構造において、第5実施形態のリニアアクチュエータ501と同様の構造については詳細説明を省略する。
リニアアクチュエータ601において、筐体606の外周面606bには、図20に示すように、1つの開口630が形成されている。また、外周面606bには、開口630と連通する空気流路616aが形成され、筐体606の左端面606aには、空気流路616aを固定子502と可動子503との間の所定隙間に連通させる空気流路616bが形成される。そのため、筐体606の開口630は、空気流路616a及び空気流路616bを介して、筐体606の内部空間と連通している
そのため、図21(a)に示すように、可動子3が右方向に移動するときに、筐体606の外部から開口630を介して空気を取り込んで、その空気を空気流路616a、616bを通過させて吸入空間に取り込むと共に、筐体606と固定子2との間の隙間及び固定子2と可動子3との間の所定隙間を通過させて吸入空間に取り込むことが可能である。
また、図21(b)に示すように、可動子3が左方向に移動するときに、吸入空間内の空気を、固定子2と可動子3との間の所定隙間及び空気流路616a、616bを通過させて開口630を介して筐体606の外部へ吐出すると共に、固定子2と可動子3との間の所定隙間及び筐体606と固定子2との間の隙間を通過させて開口630を介して筐体606の外部へ吐出することが可能である。
これにより、本実施形態のリニアアクチュエータ601では、第1実施形態のリニアアクチュエータ1と同様の効果が得られる。
なお、具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、可動子が右方向に移動するときに、筐体の外部から開口を介して空気を取り込んで、その空気を吸入空間に取り込むと共に、可動子が左方向に移動するときに、吸入空間内の空気を開口を介して筐体の外部へ吐出するが、それに限られない。すなわち、可動子が筐体の一端側に移動するときに、筐体の外部から開口を介して空気を取り込んで、その空気を吸入空間に取り込むと共に、可動子が筐体の他端側に移動するときに、吸入空間内の空気を開口を介して筐体の外部へ吐出する場合に、本発明の効果が得られる。
上記実施形態では、筐体の外部から開口を介して空気を取り込んで、その空気を吸入空間に取り込む場合の開口から吸入空間までの空気経路、及び、吸入空間内の空気を開口を介して筐体の外部へ吐出する場合の吸入空間から開口までの空気経路について種々の例を示したが、その空気経路は、それに限られない。
上記実施形態では、筐体に形成される開口について種々の例を示したが、筐体に形成される開口の数、大きさ、配置は、それに限られない。
上記実施形態では、軸部が、可動子を直線移動させるためのボールスプラインを有しているが、それに限られない。
上記実施形態では、コイルへ電流の流れの方向が交互に変化するように通電(単相交流)により駆動しているが、それに限らず、例えば3相交流等により駆動してもよい。
上記実施形態では、筐体内に出入りする空気によってコイル周辺部の温度上昇を低減しているが、それに限らず、例えば代替フロン冷媒など空冷式で取り扱う気体であれば適用可能である。
1、101、201.301、401、501 リニアアクチュエータ
2、502 固定子
3、503 可動子
3a、503a 底面部
3b、503b 環状部
6、106、306、406、506 筐体
6a、106a、306a、406a、506a 筐体の左端面(筐体の他端面)
8、508 コイル
10、510 ヨーク部
11、511 ティース部
12、512 ティース部
15、115、215、415、515 軸部
16、516 ボールスプライン
30、130、330、430、530 開口
116、416 空気通路
306b 筐体の外周面
310 駆動装置
310a ヒートシンク

Claims (4)

  1. 筐体内に配置され、コイルを有する固定子と、
    前記筐体内において前記固定子に対して往復動可能に配置される可動子とを備え、
    前記可動子は、前記筐体の一端側に配置される底面部と、前記底面部から前記固定子との間に所定隙間が形成されるように前記筐体の他端側に向かって突出する環状部とを有し、
    前記筐体は、前記固定子と前記可動子の前記底面部との間に形成される吸入空間と連通するように形成された開口を有しており、
    前記コイルは、前記固定子の外周面において前記環状部と対向する位置に配置されており、
    前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記筐体の外部から前記開口を介して取り込まれた空気が前記所定隙間を通過して前記固定子の外周面及び前記可動子の内周面に接触した後で前記吸入空間に流れ込むと共に、
    前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間内の空気が前記所定隙間を通過して前記固定子の外周面及び前記可動子の内周面に接触した後で前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出すことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 筐体内に配置された固定子と、
    前記筐体内において前記固定子に対して往復動可能に配置される可動子とを備え、
    前記固定子は、複数のティース部と、隣り合う前記ティース部間に配置されるコイルとを有し、
    前記可動子は、前記筐体の一端側に配置される底面部と、前記底面部から前記固定子との間に所定隙間が形成されるように前記筐体の他端側に向かって突出する環状部とを有し、
    前記筐体は、前記固定子と前記可動子の前記底面部との間に形成される吸入空間と連通するように形成された開口を有しており、
    前記コイルの内周側には、前記開口と前記吸入空間とを連通させる空気通路が形成された軸部が配置されており、
    前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記筐体の外部から前記開口を介して取り込まれた空気が前記空気通路を通過して前記吸入空間に流れ込むと共に、
    前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間内の空気が前記空気通路を通過して前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出すことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  3. 前記筐体の外周面には、リニアアクチュエータを制御する駆動装置用のヒートシンクが取り付けられており、
    前記可動子が前記筐体の一端側に向かって往動したときに、前記ヒートシンク周辺を通過した空気が前記開口を介して取り込まれて前記吸入空間に流れ込むと共に、
    前記可動子が前記筐体内の他端側に向かって復動したときに、前記吸入空間から前記開口を介して前記筐体の外部へ流れ出した空気が前記ヒートシンクに接触することを特徴と
    する請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。
  4. 前記開口は、前記筐体の他端側に配置された他端面に形成されることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載のリニアアクチュエータ。
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