JP7424877B2 - ゴムシールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴムシールの製造方法に関する。
燃料電池は、アノード電極、固体高分子電解質膜及びカソード電極を積層した電解質膜・電極構造体(MEA)と、MEAを挟持するバイポーラ板である一対の金属セパレータとを備える。金属セパレータは、MEAとの接触箇所の間に、発電に使用する反応ガスを流通するための流路を有し、またMEAとの間でシールを形成して反応ガスの漏れを防止する。
この種の金属セパレータの中には、上記のシールを形成するために、セパレータ面から一体でメタルビード(ビードベース)を突出させたものがある(特許文献1参照)。また、特許文献1に開示されている金属セパレータのビードベースには、スクリーン印刷によりマイクロシール(ゴムシール)が設けられる。
米国特許出願公開第2018/0212259号明細書
スクリーン印刷では、ビードベース形成後のワークをスクリーンの下方にセットしてスクリーンの開口をビードベースに対向させた後、ゴム形成用の液状材料をスクリーン上に充填し、スクリーンの面方向にスキージを移動させる。スクリーンの開口は、複数の金属細線が交差したメッシュを露出している。スキージは、開口の通過時にメッシュの開孔を通して液状材料を下方に押し出すことで、ビードベースに液状材料を塗布する。
ところで、メッシュは、通常、複数の金属細線が均等的に配置されて交差していることで、複数の略同じ形状の開孔が並んだ網目となっている。しかしながら液状材料を厚く塗布しようとすると、メッシュは、スキージの通過時の押圧や撓み等の要因によって金属細線にずれが生じることがある。これにより、正常な開孔の形状が変形し、開孔形状にばらつきが発生して各開孔を通る液状材料の量に差が生じ、塗布されるゴムシールの厚みや形状が不安定となる不都合が生じていた。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、簡単な構成によってスクリーン印刷時のメッシュの正常な形状を維持して、厚み及び形状の安定性が改善されたゴムシールを効率的に製造することができるゴムシールの製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一態様は、凸部を有するワークの上方に、開口を有するスクリーンを配置して、前記開口を通してゴムシール形成用の液状材料を前記凸部の頂部に塗布するゴムシールの製造方法であって、前記スクリーンは、前記開口にて露出したメッシュを有し、前記開口から露出した前記メッシュは、互いに交差した複数の金属細線からなるメッシュ本体と、前記複数の金属細線の交差箇所で当該金属細線同士を固着した固着部とを有する。
上記のゴムシールの製造方法は、簡単な構成によってスクリーン印刷時のメッシュの正常な形状を維持して、厚み及び形状の安定性が改善されたゴムシールを効率的に製造することができる。
本発明の一実施形態に係るゴムシールの製造方法が適用される金属セパレータ及び、金属セパレータが適用される燃料電池の分解斜視図である。 ゴムシールを有するシール用ビードの断面図である。 ゴムシールを形成するスクリーン印刷装置の部分断面図である。 図4Aは、スクリーンのメッシュを拡大して示す部分平面図である。図4Bは、図4AのIVB-IVB線の概略断面図である。 図5Aは、金属セパレータの製造方法を示すフローチャートである。図5Bは、スクリーンの製造方法を示すフローチャートである。 図6Aは、第1凸部形成工程の動作を示す説明図である。図6Bは、ビードベース上に第1凸部が形成された状態を示す説明図である。 図7Aは、第2凸部形成工程の動作を示す説明図である。図7Bは、ビードベース上に第2凸部が形成された状態を示す説明図である。 比較例に係るスクリーンを使用した際のメッシュを拡大して示す部分平面図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るゴムシール70の製造方法として、図1及び図2に示すように、燃料電池12(発電セル)の金属セパレータ10のシール用ビード50に対してゴムシール70を形成する場合について説明する。なお、本発明は、金属セパレータ10のゴムシール70の製造方法に限定されず、凸部を有し、当該凸部の頂部にゴムシール70が形成される種々のワークに対して適用することができる。
燃料電池12は、樹脂枠付き電解質膜・電極構造体14(以下、樹脂枠付きMEA14という)を一対の金属セパレータ10(11A、11B)で挟み込むことにより構成される。燃料電池12は、一方の金属セパレータ11Aと樹脂枠付きMEA14の間に水素等の燃料ガスを流通する一方で、他方の金属セパレータ11Bと樹脂枠付きMEA14の間に酸素等の酸化剤ガスを流通し、これら燃料ガス及び酸化剤ガスの電気化学反応により発電を行う。
例えば、燃料電池12は、矢印B方向に沿って横長(又は縦長)の長方形状を呈している。また燃料電池12は、矢印B方向に横長(又は縦長)の長方形状に形成されている。この燃料電池12は、複数用意されて、矢印A方向に積層されることにより、図示しない燃料電池スタックに構成される。燃料電池スタックは、例えば、車載用として燃料電池車両に搭載される。
金属セパレータ10と共に燃料電池12を構成する樹脂枠付きMEA14は、電解質膜・電極構造体20(以下、「MEA20」という)と、MEA20の矢印B方向及び矢印C方向の外周部に接合されて当該外周部を周回する樹脂枠部材28とを備える。なお、燃料電池12は、樹脂枠部材28を用いることなく、後記の電解質膜22を電極24、26の外方(矢印B方向且つ矢印C方向)に突出させた構成でもよい。
MEA20は、電解質膜22と、電解質膜22の一方面に設けられるアノード電極24と、電解質膜22の他方面に設けられるカソード電極26とを有する。電解質膜22は、例えば、水分を含んだパーフルオロスルホン酸の薄膜である固体高分子電解質膜(陽イオン交換膜)が適用される。なお、電解質膜22は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質を使用することができる。
アノード電極24及びカソード電極26の各々は、電解質膜22の一方面に接合される電極触媒層と、電極触媒層に積層されるガス拡散層とを有する(共に不図示)。電極触媒層は、例えば、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が、イオン導電性高分子バインダと共にガス拡散層の表面に一様に塗布されることで形成される。ガス拡散層は、カーボンペーパ又はカーボンクロス等から形成される。
樹脂枠部材28は、一定の厚さを有するフィルムから形成される。樹脂枠部材28の内周は、アノード電極24の外周部とカソード電極26の外周部との間に挟持される。樹脂枠部材28は、電解質膜22の形成範囲を小さくすることで製造コストを低廉化すると共に、金属セパレータ10と樹脂枠部材28との間の接触圧を適切に調整する。樹脂枠部材28を構成する材料としては、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーン、フッ素、又はm-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)又は変性ポリオレフィン等が適用される。
金属セパレータ10は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、又はその金属表面に防食用の表面処理を施した金属プレートをプレスして断面を凹凸に形成して構成される。金属セパレータ10(金属プレート)の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば50μm~500μmの範囲に設定されるとよく、本実施形態では略100μmとしている。
一対の金属セパレータ10は、上記したように、樹脂枠付きMEA14の面方向に沿って反応ガス(燃料ガス又は酸化剤ガス)を流通させる反応ガス流路16を形成する。以下、樹脂枠付きMEA14の一方面に積層される金属セパレータ10を第1セパレータ11Aともいい、樹脂枠付きMEA14の他方面に積層される金属セパレータ10を第2セパレータ11Bともいう。一の燃料電池12の第1セパレータ11Aと、他の燃料電池12の第2セパレータ11Bとは、燃料電池12の積層に伴って相互に接触し合う。そのため、複数の燃料電池12の積層時に、第1及び第2セパレータ11A、11Bは、その外周同士が溶接、ろう付け、かしめ等により接合されて一体的な接合セパレータに構成され、樹脂枠付きMEA14に積層される。
第1セパレータ11Aは、燃料ガスを流動させる燃料ガス流路30(反応ガス流路16)を、樹脂枠付きMEA14のアノード電極24に対向する面11Aaに備える。燃料ガス流路30は、第1セパレータ11Aの矢印B方向(水平方向)に延在する複数本の突条部31間に形成された直線状流路溝(又は波状流路溝)によって構成される。
第2セパレータ11Bは、酸化剤ガスを流動させる酸化剤ガス流路32(反応ガス流路16)を、樹脂枠付きMEA14のカソード電極26に対向する面11Baに備える(図1中では、便宜的にカソード電極26上に酸化剤ガスの流通方向を図示している)。酸化剤ガス流路32は、第2セパレータ11Bの矢印B方向(水平方向)に延在する複数本の突条部33間に形成された直線状流路溝(又は波状流路溝)によって構成される。
また、第1セパレータ11Aと第2セパレータ11Bとが接触し合う面11Ab、11Bbの間には、冷媒(例えば、水)を流通させる冷媒流路34が形成される。冷媒流路34は、第1セパレータ11Aの燃料ガス流路30の裏面形状と、第2セパレータ11Bの酸化剤ガス流路32の裏面形状とが重なり合うことで形成される。
さらに、燃料電池12(第1セパレータ11A、第2セパレータ11B及び樹脂枠部材28)には、燃料ガス、酸化剤ガス及び冷媒を矢印A方向に流通させる流体連通孔36が複数設けられる。燃料電池12の長辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、流体連通孔36として1つの燃料ガス入口連通孔38a、2つの酸化剤ガス出口連通孔40b及び2つの冷媒入口連通孔42aが設けられる。燃料ガス入口連通孔38a、2つの酸化剤ガス出口連通孔40b及び2つの冷媒入口連通孔42aは、第1セパレータ11A、第2セパレータ11B及び樹脂枠部材28の各々を矢印A方向に貫通している。
燃料ガス入口連通孔38aは、上下方向(矢印C方向)に5つ並ぶ流体連通孔36の真中に形成されている。燃料ガス入口連通孔38aは、第1セパレータ11Aの燃料ガス流路30に連通し、燃料ガス流路30に燃料ガスを流入させる。
2つの冷媒入口連通孔42aは、燃料ガス入口連通孔38aの上下に隣接し、この燃料ガス入口連通孔38aを間に挟む位置に形成されている。各冷媒入口連通孔42aは、第1及び第2セパレータ11A、11B間の冷媒流路34に連通し、冷媒流路34に冷媒を流入させる。
2つの酸化剤ガス出口連通孔40bは、上側の冷媒入口連通孔42aよりも上側位置と、下側の冷媒入口連通孔42aよりも下側位置とに配置され、燃料ガス入口連通孔38a及び2つの冷媒入口連通孔42aを間に挟んでいる。各酸化剤ガス出口連通孔40bは、第2セパレータ11Bの酸化剤ガス流路32に連通し、酸化剤ガス流路32から酸化剤ガスを流出させる。
燃料電池12の長辺方向(矢印B方向)の他端縁部には、流体連通孔36として1つの酸化剤ガス入口連通孔40aと、2つの燃料ガス出口連通孔38bと、2つの冷媒出口連通孔42bとが設けられる。酸化剤ガス入口連通孔40a、2つの燃料ガス出口連通孔38b及び2つの冷媒出口連通孔42bは、第1セパレータ11A、第2セパレータ11B及び樹脂枠部材28の各々を矢印A方向に貫通している。
酸化剤ガス入口連通孔40aは、矢印C方向に5つ並ぶ流体連通孔36の真中に形成されている。酸化剤ガス入口連通孔40aは、第2セパレータ11Bの酸化剤ガス流路32に連通し、酸化剤ガス流路32に酸化剤ガスを流入させる。
2つの冷媒出口連通孔42bは、酸化剤ガス入口連通孔40aの上下に隣接し、酸化剤ガス入口連通孔40aを間に挟んでいる。各冷媒出口連通孔42bは、第1及び第2セパレータ11A、11B間の冷媒流路34に連通し、冷媒流路34から冷媒を流出させる。
2つの燃料ガス出口連通孔38bは、上側の冷媒出口連通孔42bよりも上側位置と、下側の冷媒出口連通孔42bよりも下側位置とに配置され、酸化剤ガス入口連通孔40a及び2つの冷媒出口連通孔42bを間に挟んでいる。各燃料ガス出口連通孔38bは、第1セパレータ11Aの燃料ガス流路30に連通し、燃料ガス流路30から燃料ガスを流出させる。
なお、流体連通孔36(燃料ガス入口連通孔38a、燃料ガス出口連通孔38b、酸化剤ガス入口連通孔40a、酸化剤ガス出口連通孔40b、冷媒入口連通孔42a、冷媒出口連通孔42b)の位置や数、形状等は、要求される仕様に応じて適宜設定されればよい。また、燃料電池12は、他の流体連通孔36として、第1セパレータ11A、第2セパレータ11B及び樹脂枠部材28の各々を矢印A方向に貫通する第1ドレン孔44及び第2ドレン孔46を備える。第1ドレン孔44は、燃料電池12の発電時に、カソード側に生じた生成水を排出する。第2ドレン孔46は、燃料電池12の発電時に、アノード側に生じた生成水を排出する。
そして、第1セパレータ11Aは、基部48と、基部48から一体で突出した第1ビード部52(シール用ビード50)とを備える。第1ビード部52は、面11Aaから樹脂枠部材28に向かって突出し、当該樹脂枠部材28に接触してシールを形成する。第1ビード部52は、第1セパレータ11Aの外縁近くを周回する外側ビード52aと、この外側ビード52aの内側で燃料ガス流路30、燃料ガス入口連通孔38a及び燃料ガス出口連通孔38bを囲う内側ビード52bとを有する。また、第1ビード部52は、外側ビード52aと内側ビード52bの間で、酸化剤ガス入口連通孔40a、酸化剤ガス出口連通孔40b、冷媒入口連通孔42a、冷媒出口連通孔42b、第1ドレン孔44、第2ドレン孔46を各々囲う連通孔ビード52cを有する。
第2セパレータ11Bは、基部48と、基部48から一体で突出した第2ビード部54(シール用ビード50)とを備える。第2ビード部54は、面11Baから樹脂枠付きMEA14に向かって突出し、当該樹脂枠部材28に接触してシールを形成する。第2ビード部54は、第2セパレータ11Bの外縁近くを周回する外側ビード54aと、この外側ビード54aの内側で酸化剤ガス流路32、酸化剤ガス入口連通孔40a及び酸化剤ガス出口連通孔40bを囲う内側ビード54bとを有する。また、第2ビード部54は、外側ビード54aと内側ビード54bの間で、燃料ガス入口連通孔38a、燃料ガス出口連通孔38b、冷媒入口連通孔42a、冷媒出口連通孔42b、第1ドレン孔44、第2ドレン孔46を各々囲う連通孔ビード54cを有する。
シール用ビード50(第1及び第2ビード部52、54)は、図2に示すように金属セパレータ10の厚み方向に沿った断面視で、基部48から突出する略台形状に形成されている。基部48は、金属セパレータ10の基準の平面(プレート面)を構成する薄板部である。シール用ビード50は、この基部48に連なる(金属セパレータ10に一体成形された)ビードベース60と、ビードベース60上に設けられるゴムシール70(マイクロシール)とを有する。
具体的には、ビードベース60は、金属セパレータ10に連なる一対の傾斜部62と、一対の傾斜部62の上端を架橋する頂部64とを有し、頂部64の幅方向中央部を中心に対称形状に形成されている。一対の傾斜部62及び頂部64の厚みは、金属セパレータ10の基部48の厚み(本実施形態では100μm)と略一致している。
本実施形態において、頂部64は、金属セパレータ10の面11Aa、11Baに略平行な平坦部64aと、平坦部64aの幅方向両側で一対の傾斜部62にそれぞれ連なる一対の湾曲部64bとを有する。なお、ビードベース60は、頂部64を円弧状に形成した構成でもよく、またビードベース60(一対の傾斜部62及び頂部64)全体を円弧状に形成した構成でもよい。ビードベース60は、断面視で非対称形状に形成されていてもよい。
ビードベース60の根元部分の幅Wb(各傾斜部62が基部48に接続している箇所間の距離)は、例えば、2.0mm~4.0mmの範囲に設定される。ビードベース60の頂部64の幅Wa(各傾斜部62が頂部64に接続している箇所間の距離)は、例えば、1.0mm~3.5mmの範囲に設定される。またビードベース60の突出高さHは、ビードベース60の根元部分の幅Wbに対して10%~35%の範囲に設定される。このビードベース60は、金属セパレータ10の反応ガス流路16がプレス成形される際に、同時にプレス成形される。なお、ビードベース60は、反応ガス流路16の形成工程とは別の工程で形成されてもよい。
一方、ゴムシール70は、金属セパレータ10の厚み方向に沿った断面視で、成形後のビードベース60の頂部64よりも突出するように設けられる。ゴムシール70は、スクリーン印刷によってゴムシール形成用の液状材料(ゲル状、半固形状を含む)がビードベース60に塗布されて硬化することにより、適宜の厚み(膜厚)を持った略台形状に形成される。
ゴムシール70の膜厚は、第1及び第2ビード部52、54のシール性を高めるために、通常の凸版印刷等により塗布されるインキの厚み(10μm以下)よりも充分に厚く形成される。例えば、ゴムシール70の膜厚(ビードベース60の頂部64から突出端面78の最頂部までの距離)は、40μm~150μmの範囲に設定されるとよく、より好ましくは60μm~90μmの範囲であるとよい。本実施形態に係るゴムシール70は略72μmの厚みに設定されている。
そして、本実施形態に係るゴムシール70は、金属セパレータ10(ゴムシール70)の厚み方向に沿った断面視で、断面形状として頂部64の幅方向中央部に第1凸部72(下層)を有すると共に、第1凸部72の外側で当該第1凸部72を覆う第2凸部74(上層)を有する。つまり、ゴムシール70は、ビードベース60に対して第1凸部72を先に形成した後、第1凸部72を有するビードベース60に対して第2凸部74を形成することで多層構造に構成される。
第1凸部72は、頂部64の上面との接触部分(根元部分72a)が幅広で、この根元部分72aから突出方向に向かって幅狭となり、頂点72bの周囲が円弧状を呈して形成される。例えば、第1凸部72の膜厚(頂部64の上面から頂点72bまでの高さ)は、ゴムシール70全体の膜厚に対して2/3~9/10の割合に設定されることが好ましい。第1凸部72の具体的な膜厚としては、例えば、40μm~70μmの範囲であるとよく、本実施形態では略60μmに設定している。また、第1凸部72の根元部分72aの幅は、頂部64の幅に対して15%~85%の割合に設定されることが好ましい。根元部分72aの具体的な幅としては、0.5mm~0.9mmの範囲に設定されるとよく、本実施形態では0.7mmに設定している。
第2凸部74は、第1凸部72に塗布されて当該第1凸部72よりも幅広に形成されることで、その内側が第1凸部72の表面全体に密着した形状となる。第2凸部74は、ゴムシール70の外観を構成し、その膜厚は上記したゴムシール70の膜厚に一致する。断面視において、第2凸部74を構成するゴム材料の量は、第1凸部72を構成するゴム材料よりも多い。
第2凸部74の外面は、一対の傾斜側面76と、一対の傾斜側面76の上端の間を延在する突出端面78とを有する。突出端面78は、幅方向中央部にビードベース60側に僅かに窪む窪み部78aと、幅方向両側の各々に僅かに***する***部78bとを有するが、概ね平坦状に形成される。すなわち、ゴムシール70は、第1凸部72が第2凸部74の幅方向中央部を支持することで、窪み部78aの最底部と一対の***部78bの最頂部との高低差が充分に小さく(ゴムシール70の膜厚に対して約5%以下に)形成される。また、一対の***部78bにおける最頂部間の間隔(第2凸部74の突出端面78の幅)は、1.7mm~3.0mmに範囲に設定され、この区間が略平坦となっている。一対の傾斜側面76と突出端面78とは湾曲部により滑らかに接続される。
第1凸部72と第2凸部74は、同じ弾性率を有するゴム材料により構成される。ゴムシール70を構成するゴム材料(樹脂材料)としては、シリコーン、ウレタン、フッ素等の熱硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマー、又は他のエラストマー、或いは合成ゴム、天然ゴム等があげられ、本実施形態ではシリコーンを適用している。
また、第1凸部72を構成するゴム形成用の液状材料と、第2凸部74を構成するゴム形成用の液状材料は、異なる粘度(物性)に設定されている。第1凸部72は、第1粘度を有する第1液状材料で塗布される一方で、第2凸部74は、第1粘度よりも粘度が低い第2の粘度を有する第2液状材料で塗布される。第1液状材料と第2液状材料は、ゴムシール70を構成するメインのゴム材料(シリコーン)に対して粘度調整剤(ゼラチン等の増粘剤、シンナー等の希釈剤)の量を適宜調整することで、相互に相違するように構成される。例えば、第1凸部72の高粘度樹脂材料の粘度は、回転粘度計で測定して10PaS~50PaSの範囲に設定されるとよい。その一方で、第2凸部74の低粘度樹脂材料の粘度は、回転粘度計で測定して5PaS~20PaSの範囲で設定されるとよい。
次に図3を参照して、ビードベース60上にゴムシール70を形成するスクリーン印刷装置80について説明する。なお、ゴムシール70は、上記したように第1凸部72の塗布後に第2凸部74を塗布して形成される。このためスクリーン印刷装置80も、第1凸部72を形成する第1スクリーン印刷装置80Aと、第2凸部74を形成する第2スクリーン印刷装置80Bとで異なる装置を適用している(図3は代表的に第1スクリーン印刷装置80Aを示している)。
スクリーン印刷装置80は、ワークW(ビードベース60が形成されている一方で、ゴムシール70が形成されていない凹凸プレートを有する金属セパレータ10)を配置及び固定する印刷台82を備える。また、スクリーン印刷装置80は、印刷台82上にセットされたワークWの上方に配置するスクリーン84(製版)と、このスクリーン84上を移動するスキージ86とを備える。
スクリーン84は、ワークWの形状に対応した長方形状の枠体(不図示)の内側に、ワークWを覆う覆い部88を有すると共に、シール用ビード50の対向位置に開口90(印刷パターン)を有する。覆い部88は、枠体の内側に張られたメッシュ92(紗)と、メッシュ92の網目を埋めるように塗布された乳剤94とで構成される。開口90は、乳剤94が塗布されていないことでメッシュ92を露出させている。スクリーン84は、移動中のスキージ86の押圧に伴って下方向に弾性変形し、スキージ86の通過後に弾性復元するように構成される。
第1凸部72を形成する第1スクリーン印刷装置80Aは、スクリーン84として第1スクリーン84Aを有する。第1スクリーン84Aの開口90は、厚みが第1凸部72の膜厚に略一致し、幅が第1凸部72(根元部分72a)の幅に略一致する。一方、第2凸部74を形成する第2スクリーン印刷装置80Bは、スクリーン84として第2スクリーン84Bを有する。第2スクリーン84Bの開口90は、厚みが第2凸部74の膜厚に略一致し、幅が第2凸部74(一対の傾斜側面76の下端部)の幅に略一致する(図7Bも参照)。
図4A及び図4Bに示すように、メッシュ92は、複数の金属細線96を織り込んだ格子状のメッシュ本体93を有する。詳細には、メッシュ本体93は、第1方向に沿って等間隔に並ぶ複数の金属細線96(第1金属線96a)と、第1方向に直交する第2方向に沿って等間隔に並ぶ複数の金属細線96(第2金属線96b)とを交差して構成される。各金属細線96は、断面円形状に形成され、枠体内を略直線状に延在して、その両端部がスクリーン84の枠体に固定される。なお、各金属細線96の延在方向は、スクリーン84の辺(枠体)の延在方向に対して傾斜してもよい。
メッシュ本体93の金属細線96の織パターンは、特に限定されず、平織、綾織等を適宜採用してよい。本実施形態のメッシュ本体93は平織を採用している。各金属細線96の線径は、20μm~40μm程度の範囲に設定されることが好ましい。また、第1スクリーン84Aの金属細線96の線径は、第2スクリーン84Bの金属細線96の線径よりも大きいことが好ましい。金属細線96を構成する金属材料は、特に限定されるものではないが、ステンレス鋼、アルミ、真鍮、鉄、ニッケル、チタン、タングステン、モリブデン等を適用するとよい。
複数の金属細線96同士が格子を形成することで、各金属細線96の間には方形状の開孔97(網目)が形成されている。各開孔97は互いに同じ大きさに設定されている。メッシュ92(メッシュ本体93)の開口率(メッシュ92全体の面積に対する各開孔97の面積の割合)は、50%~80%の範囲に設定されることが好ましい。メッシュ92のメッシュ数(1インチ間の開孔97の数)は、金属細線96の線径や開口率にもよるが、150~300の範囲に設定されることが好ましい。
また、第1スクリーン84Aを構成する第1メッシュ92Aの開口率は、第2スクリーン84Bを構成する第2メッシュ92Bの開口率よりも大きく設定されている。すなわち、第1メッシュ92Aの各開孔97の面積は、第2メッシュ92Bの各開孔97の面積よりも大きい。
そして、本実施形態に係るスクリーン84(第1及び第2スクリーン84A、84B)は、第1方向の複数の第1金属線96aと第2方向の複数の第2金属線96bとの交差箇所に固着部98を有する。固着部98は、適宜の固着方法により、交差している第1金属線96aと第2金属線96bを互いに固定することで相対移動を規制する。
固着部98は、各第1金属線96aと各第2金属線96bの交差状態(格子状に織り込んだ状態)でメッキ処理を実施することで形成するとよい。例えば、メッキ処理としては、無電解メッキがあげられる。無電解メッキは、還元剤を含むメッキ液(例えば、ニッケル)にメッシュ本体93を浸漬させて第1金属線96aと第2金属線96bの各々の表面にメッキ被膜96a1、96b1を析出させる。この際、各第1金属線96aと各第2金属線96bの交差箇所は、各第1金属線96aのメッキ被膜96a1と各第2金属線96bのメッキ被膜96b1とが連続した状態となる。これにより各第1金属線96aと各第2金属線96b同士が適宜の接合力で固着される。
なお、固着部98の形成手段(金属細線96の固着方法)は、種々の方法を採ることが可能であり、電気メッキ等の他のメッキ処理を実施してもよい。また例えば、固着部98は、メッキ処理以外の固着方法を採ってもよく、この固着方法としては、溶接、ろう接、接着等があげられる。さらに、固着部98は、複数の第1金属線96aと複数の第2金属線96bの交差箇所の全てに設けられる必要はなく、一部の交差箇所に設けられているだけでもよい。当然に、覆い部88(乳剤94により開孔97が埋められる部分)のメッシュ92には、固着部98がなくてもよいことは勿論である。
図3に戻り、スクリーン印刷装置80のスキージ86は、スクリーン84上をスライドしてゴムシール形成用の液状材料を押し出す押出部材である。スキージ86は、スクリーン84の短辺方向(図1中の矢印C方向)に延在し、スクリーン84に接触しつつ当該スクリーン84の長辺方向(図1中の矢印B方向)に沿って移動する。スキージ86は、スクリーン84との接触部分に所定の肉厚を有する弾性部材(不図示)を有し、この弾性部材は、スクリーン84の面方向に対して所定角度傾斜した姿勢で支持されている。スキージ86の傾斜角度は、液状材料の粘度に応じて適宜調整すればよい。
傾斜した弾性部材は、移動中に、スクリーン84上に充填された液状材料を進行方向且つ下方向に押圧する。従って、スキージ86は、覆い部88上において液状材料を進行方向に押し出しながらスライドし、開口90上をスライドする際にメッシュ92を透過してスクリーン84の下方に液状材料を吐出させる。
本実施形態に係るゴムシール70及びスクリーン印刷装置80は、基本的には以上のように構成され、以下、ゴムシール70の製造方法について説明する。
図5Aに示すように、金属セパレータ10の製造方法では、プレート加工工程(ステップS1)、連通孔形成工程(ステップS2)、ゴムシール形成工程(ステップS3)を順に実施する。また、ゴムシール形成工程では、第1凸部形成工程(ステップS3-1)、第2凸部形成工程(ステップS3-2)を順に実施してゴムシール70を形成する。
プレート加工工程では、金属セパレータ10を構成する図示しないプレートを用意して、このプレートをプレス装置(不図示)の金型にセットする。プレス装置は、セット後に金型を動作させることで、金属セパレータ10の反応ガス流路16及びシール用ビード50のビードベース60をプレス成形する。これにより、プレス後のプレートは、反応ガス流路16及びビードベース60を構成する凹凸を有する凹凸プレートとなる。
連通孔形成工程では、プレート加工工程後の凹凸プレートを切断装置(不図示)にセットする。切断装置は、セット後に、ピアス金型により凹凸プレートに対して流体連通孔36を貫通形成する。なお、金属セパレータ10の製造では先に流体連通孔36を形成した後に反応ガス流路16及びビードベース60を形成してもよく、或いはプレス(凹凸の形成)と切断(流体連通孔36の形成)を同時に実施してもよい。
そして、ゴムシール形成工程では、スクリーン印刷装置80によりスクリーン印刷を実施することで、ビードベース60の頂部64にゴムシール70を形成していく。このためゴムシール70の製造方法では、ゴムシール形成工程の実施前に、図5Bに示す手順に沿って、使用するスクリーン84(第1及び第2スクリーン84A、84B)を形成する。
具体的には、スクリーン84の製造では、メッシュ準備工程(ステップS11)、固着工程(ステップS12)、乳剤塗布工程(ステップS13)、露光工程(ステップS14)、仕上工程(ステップS15)を順に行う。
メッシュ準備工程において、作業者は、所定の線径からなる複数の金属細線96を枠体に貼ることで、メッシュ本体93を形成する。すなわち、枠体の長辺方向に沿って等間隔に並び且つ短辺方向に直線状に延在する第1金属線96aと、枠体の短辺方向に沿って等間隔に並び且つ長辺方向に直線状に延在する第2金属線96bとを織り込んだ格子を枠体の内側に構築する。この際、第1スクリーン84A用のメッシュ本体93は、第2スクリーン84B用のメッシュ本体93よりも大きな開口率に形成される。なおメッシュ準備工程は、格子状に予め形成されている複数の金属細線96を枠体に固定してメッシュ本体93を構成してもよい。
次の固着処理工程において、作業者は、メッシュ準備工程で形成したメッシュ本体93を、メッキ液が貯留された貯留槽(不図示)に浸漬することで無電解メッキを行う。これにより、各第1及び第2金属線96a、96bの表面にメッキ被膜96a1、96b1が形成される。また、各第1金属線96aと各第2金属線96bが交差する箇所には、メッキ被膜96a1、96b1同士が連なることで、交差箇所の金属細線96が固着した固着部98が形成される。
そして乳剤塗布工程において、作業者は、固着部98を有するメッシュ92全体に対して、感光性の乳剤94を一様に塗布する。このため、メッキが施されたメッシュ92は、開孔97に乳剤94が一旦埋められた被覆体(不図示)となる。
その後、露光工程では、作業者は、被覆体における金属セパレータ10のビードベース60の頂部64に対向する箇所を、所定の遮光フィルム(不図示)によりマスキングし、マスキング後の被覆体全体を図示しない露光装置により露光する。マスキングにおいて、第1スクリーン84Aの形成用の遮光フィルムは、第2スクリーン84Bの形成用の遮光フィルムよりも幅狭に設定されている。露光によって、被覆体は、マスキング箇所の乳剤94が感光しない一方で、マスキング箇所以外の乳剤94が感光して硬化した状態となる。
最後の仕上工程において、作業者は、被覆体のマスキング箇所の遮光フィルムを外し、この箇所の硬化していない乳剤94を洗い落してメッシュ92を露出させる。これによりメッシュ92を乳剤94で覆った覆い部88と、メッシュ92を露出させた開口90とを有するスクリーン84(第1及び第2スクリーン84A、84B)が完成する。
そして、第1凸部形成工程では、図6A及び図6Bに示すように、凹凸及び流体連通孔36を有するワークW1(ゴムシール70が形成されていない金属セパレータ10の凹凸プレート)を、第1スクリーン印刷装置80Aの印刷台82上にセットする。このセットによって、ワークW1の上方には、上記の製造工程によって製造された第1スクリーン84Aが配置される。
セット後に、第1スクリーン印刷装置80Aは、第1凸部72を構成するゴム形成用の第1液状材料を第1スクリーン84Aの上面に充填する。そして第1スクリーン印刷装置80Aは、第1スクリーン84A上で当該第1スクリーン84Aの面方向(図1中の矢印B方向)に沿ってスキージ86移動させる。
スキージ86は、移動時に、第1スクリーン84Aを下方に押圧しつつスライドし、開口90において第1メッシュ92Aをビードベース60の頂部64に接触させつつ、第1メッシュ92Aを通して第1液状材料を押し出す。これにより第1スクリーン84Aがビードベース60の頂部64から離間すると、第1液状材料がビードベース60の頂部64に塗布された状態となる。すなわち、第1凸部形成工程後のワークW1は、ビードベース60の頂部64上に第1凸部72を有した状態となる。なお、第1凸部形成工程では、第1液状材料の充填や第1スクリーン84Aの面方向に沿ったスキージ86の移動を複数回実施してもよい。
そして、第2凸部形成工程では、図7A及び図7Bに示すように、第1凸部形成工程後のワークW2を、第2スクリーン印刷装置80Bの印刷台82上にセットする。このセットによって、ワークW2の上方には、上記の製造工程によって製造された第2スクリーン84Bが配置される。
セット後に、第2スクリーン印刷装置80Bは、第2凸部74を構成するゴム形成用の第2液状材料を第2スクリーン84Bの上面に充填する。そして第2スクリーン印刷装置80Bは、第2スクリーン84B上で当該第2スクリーン84Bの面方向(例えば、図1中の矢印C方向)に沿ってスキージ86を移動させる。
スキージ86は、移動時に、第2スクリーン84Bを下方に押圧しつつスライドし、開口90において第2メッシュ92Bをビードベース60の頂部64に接触させつつ、第2メッシュ92Bを通して第2液状材料を押し出す。これにより第2スクリーン84Bがビードベース60の頂部64から離間すると、第2液状材料がビードベース60の頂部64に塗布された状態となる。
粘度が低い第2液状材料は、ビードベース60の幅方向に容易に広がって、ビードベース60及び第1凸部72上に満遍なく塗布される。第21凸部形成工程後のワークW2は、第2液状材料の硬化により第2凸部74を有したゴムシール70となる。なお、第2凸部形成工程でも、第2液状材料の充填や第2スクリーン84Bの面方向に沿ったスキージ86の移動を複数回実施してよい。
ここで、ゴムシール形成工程(第1及び第2凸部形成工程)では、異なる複数のワークW、W2に対して1つのスクリーン84(第1及び第2スクリーン84A、84B)を何度も使用してゴムシール70(第1及び第2凸部72、74)を形成する。このため図8に示す比較例のスクリーン85のように、第1金属線96aと第2金属線96bの交差箇所に固着部98を備えないメッシュ100を有する場合は、スキージ86の押圧等により第1金属線96a(又は第2金属線96b)がずれる可能性がある。このメッシュ100は、開孔97の形状が変形することになる。特に、膜厚が厚いゴムシール70を形成するために線径が小さい一方で開口率が大きいメッシュ100を用いる場合は、金属細線96のずれが生じ易い。これにより、例えば金属細線96同士が近づいた開孔97から液状材料が通過し難くなる一方で、金属細線96同士が離れた開孔97から液状材料が多量に通過して、液状材料の吐出後の形状が不安定となる。
これに対し本実施形態に係るスクリーン84は、図4A及び図4Bに示すように、第1金属線96aと第2金属線96bの交差箇所を固着した固着部98を有する。このためスクリーン84は、スキージ86の押圧等による第1金属線96a又は第2金属線96bのずれを抑制することができる。従って、スクリーン84を何度も使用しても、メッシュ92の開孔97の形状が良好に維持されて、開口90を通した液状材料の吐出量を安定化させることが可能となり、所望の形状のゴムシール70を効率的に形成することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、ゴムシール70は、2回のスクリーン印刷により2層(第1及び第2凸部72、74)に形成されることに限定されず、1層又は3層以上に形成されてよい。すなわち、1回のスクリーン印刷によって所定の膜厚のゴムシール70を形成してもよく、3回以上のスクリーン印刷によって所定の膜厚のゴムシール70を形成してもよい。
上記の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
本発明の一態様は、凸部(ビードベース60)を有するワークW1、W2の上方に、開口90を有するスクリーン84を配置して、開口90を通してゴムシール形成用の液状材料を凸部の頂部64に塗布するゴムシール70の製造方法であって、スクリーン84は、開口90にて露出したメッシュ92を有し、開口90から露出したメッシュ92は、互いに交差した複数の金属細線96からなるメッシュ本体93と、複数の金属細線96の交差箇所で当該金属細線96同士を固着した固着部98とを有する。
上記のゴムシール70の製造方法は、複数の金属細線96同士を固着した固着部98を有するという簡単な構成によって、スクリーン印刷時に金属細線96に外力がかかっても金属細線96のずれを抑制することができる。これにより、複数のワークW1、W2に対して同じスクリーン84を使用してスクリーン印刷を行っても、メッシュ92の形状を良好に維持して、凸部(ビードベース60)に液状材料を安定的に吐出することができる。従って、ゴムシール70の製造方法は、厚み及び形状の安定性が改善されたゴムシール70を効率的に製造することが可能となる。
また、メッシュ92は、複数の金属細線96に被覆されたメッキ被膜96a1、96b1を有し、メッキ被膜96a1、96b1によって固着部98が形成されている。これにより、ゴムシール70の製造方法では、金属細線96同士を適宜な接合力により固着した固着部98を簡単に製造することができる。
また、メッキ被膜96a1、96b1は、メッシュ本体93に無電解メッキを施すことで形成されたものである。このように、ゴムシール70の製造方法では、メッシュ本体93に無電解メッキを施すことによって、複数の固着部98を一層効率的に形成することができる。
また、スクリーン84は、開口90の外側に、メッキ被膜96a1、96b1を有するメッシュ92の開孔97に乳剤94が埋め込まれてなる覆い部88を有する。これにより、ゴムシール70の製造方法では、メッシュ本体93に対して複数の固着部98を先に形成して、その後に覆い部88を形成することができ、製造がより一層効率化する。
また、ゴムシール70の製造方法では、凸部(ビードベース60)の頂部64に第1凸部72を形成する第1凸部形成工程を実施した後、第1凸部72の外側に当該第1凸部72を覆う第2凸部74を形成する第2凸部形成工程を実施し、第1凸部形成工程で使用するスクリーン84である第1スクリーン84Aの第1メッシュ92Aの開口率は、第2凸部形成工程で使用するスクリーン84である第2スクリーン84Bの第2メッシュ92Bの開口率よりも大きい。これにより、第1凸部形成工程において粘度が高い第1液状材料を塗布しても第1メッシュ92Aの詰まりを抑制して第1凸部72を形成することができる。また、第2凸部形成工程では、第1メッシュ92Aよりも開口率が小さい第2メッシュ92Bによって、粘度が低い第2液状材料を安定的に塗布することが可能となる。
また、複数の金属細線96の線径は、20μm~40μmの範囲に設定されている。これにより、ゴムシール70の製造方法では、細い金属細線96によりメッシュ92を形成している場合でも、固着部98によって金属細線96のずれを良好に抑制することができる。
また、メッシュ92の開口率は、50%~80%の範囲に設定されている。これによりゴムシール70の製造方法では、開口率が大きいメッシュ92を形成している場合でも、固着部98によって金属細線96のずれを良好に抑制することができる。
また、ワークW1、W2は、燃料電池12に適用される金属セパレータ10であり、金属セパレータ10は、当該金属セパレータ10の基部48から突出し且つ当該金属セパレータ10に一体成形された凸部であるビードベース60上に、ゴムシール70が形成される。これにより、ゴムシール70の製造方法は、金属セパレータ10の製造において、ゴムシール70のシール性能を大幅に高めることができる。
10…金属セパレータ 12…燃料電池
48…基部 60…ビードベース
64…頂部 70…ゴムシール
72…第1凸部 74…第2凸部
80…スクリーン印刷装置 84…スクリーン
84A…第1スクリーン 84B…第2スクリーン
88…覆い部 90…開口
92…メッシュ 92A…第1メッシュ
92B…第2メッシュ 93…メッシュ本体
94…乳剤 96…金属細線
97…開孔 98…固着部
W1、W2…ワーク

Claims (6)

  1. 凸部を有するワークの上方に、開口を有するスクリーンを配置して、前記開口を通してゴムシール形成用の液状材料を前記凸部の頂部に塗布するゴムシールの製造方法であって、
    前記ワークは、燃料電池に適用される金属セパレータであり、
    前記金属セパレータは、当該金属セパレータの基部から突出し且つ当該金属セパレータに一体成形された前記凸部であるビードベース上に、前記ゴムシールが形成され、
    前記スクリーンは、前記開口にて露出したメッシュを有し、
    前記開口から露出した前記メッシュは、互いに交差した複数の金属細線からなるメッシュ本体と、前記複数の金属細線の交差箇所で当該金属細線同士を固着した固着部とを有し、
    当該ゴムシールの製造では、前記凸部の前記頂部に第1凸部を形成する第1凸部形成工程を実施した後、前記第1凸部の外側に当該第1凸部を覆う第2凸部を形成する第2凸部形成工程を実施し、
    前記第1凸部形成工程で使用する前記スクリーンである第1スクリーンの第1メッシュの開口率は、前記第2凸部形成工程で使用する前記スクリーンである第2スクリーンの第2メッシュの開口率よりも大きい
    ゴムシールの製造方法。
  2. 凸部を有するワークの上方に、開口を有するスクリーンを配置して、前記開口を通してゴムシール形成用の液状材料を前記凸部の頂部に塗布するゴムシールの製造方法であって、
    前記スクリーンは、前記開口にて露出したメッシュを有し、
    前記開口から露出した前記メッシュは、互いに交差した複数の金属細線からなるメッシュ本体と、前記複数の金属細線の交差箇所で当該金属細線同士を固着した固着部とを有し、
    当該ゴムシールの製造では、前記凸部の前記頂部に第1凸部を形成する第1凸部形成工程を実施した後、前記第1凸部の外側に当該第1凸部を覆う第2凸部を形成する第2凸部形成工程を実施し、
    前記第1凸部形成工程では、前記頂部の幅方向中央部に前記第1凸部を形成し、
    前記第1凸部形成工程で使用する前記スクリーンである第1スクリーンの第1メッシュの開口率は、前記第2凸部形成工程で使用する前記スクリーンである第2スクリーンの第2メッシュの開口率よりも大きい
    ゴムシールの製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のゴムシールの製造方法において、
    前記メッシュは、前記複数の金属細線に被覆されたメッキ被膜を有し、
    前記メッキ被膜によって前記固着部が形成されている
    ゴムシールの製造方法。
  4. 請求項記載のゴムシールの製造方法において、
    前記メッキ被膜は、前記メッシュ本体に無電解メッキを施すことで形成されたものである
    ゴムシールの製造方法。
  5. 請求項記載のゴムシールの製造方法において、
    前記スクリーンは、前記開口の外側に、前記メッキ被膜を有する前記メッシュの開孔に乳剤が埋め込まれてなる覆い部を有する
    ゴムシールの製造方法。
  6. 請求項記載のゴムシールの製造方法において、
    前記ワークは、燃料電池に適用される金属セパレータであり、
    前記金属セパレータは、当該金属セパレータの基部から突出し且つ当該金属セパレータに一体成形された前記凸部であるビードベース上に、前記ゴムシールが形成される
    ゴムシールの製造方法。
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