JP7361633B2 - 窒化アルミニウム粒子 - Google Patents
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本発明において、前記窒化アルミニウム粒子は、後述する方法により得ることができ、かかる方法により得られる窒化アルミニウム粉末は、殆どの粒子が前記本発明の窒化アルミニウム粒子により構成される。具体的には、本発明の前記特性を有する粒子が90質量%以上、特に、95質量%を占める割合で得られるため、これをそのまま使用することにより、本発明の窒化アルミニウム粒子の特徴が最大限に発揮することができるため好ましい。
尚、前記P1、P2の割合は、SEMにおいて観察される粒子の面積より算出した値である。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、前記窒化アルミニウム粒子を含むことにより、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂に充填した際、優れた熱伝導性を得られる樹脂組成物に付与することができる。
本発明の窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末は、多孔質アルミナ顆粒100重量部に対し、カーボンを36~100重量部、炭酸カルシウムを0.5~5重量部、0.7~3重量部含む原料を窒素ガスと接触せしめて、1700℃~1900℃で1~10時間、還元窒化反応した後、残存カーボンを酸化除去することによって製造することができる。
本発明の窒化アルミニウム粉末の製造方法において、出発原料としては、多孔質アルミナ顆粒が使用される。具体的には、多孔質のアルミナ顆粒またはアルミナ水和物顆粒が挙げられる。更に具体的には、α、γ、θ、δ、η、κ、χ等の結晶構造を持つアルミナやベーマイトやダイアスポア、ギブサイト、バイヤライト、トーダイトなど加熱により脱水転移して最終的にα-アルミナに転移する材質が全て利用可能である。
多孔質アルミナ顆粒は、上記材質の単独或いは種類の異なるものが混合された状態で用いてもよいが、特に反応性が高く、制御が容易なα-アルミナ、γ-アルミナ、ベーマイトが好適に用いられる。
本発明において、原料の混合方法としては、多孔質アルミナ顆粒とカーボン源、カルシウム源とを均一に混合可能な方法でいずれの方法でもよいが、通常混合手段はブレンダー、ミキサー、ボールミル等の混合機による混合が好適である。
いが、多孔質アルミナ顆粒100重量部に対して、0.5~5重量部、好ましくは、0.7~3.0重量部、さらに好ましくは、0.9~1.5重量部の割合でカルシウム源を混合することが好ましい。上記カルシウム源の配合量が0.5量部未満の場合、窒化反応の促進効果が十分に得られ難くなり、5重量部を超える場合、カルシウム源が揮散し窒化工程における排ガスラインの閉塞等に繋がる虞がある。
本発明の窒化アルミニウム粉末は、多孔質アルミナ顆粒を窒素流通下、カーボン及び/または還元性ガスの存在下で、還元窒化することによって得ることができる。還元窒化における温度は特に制限されないが、1300~1950℃が好ましく、1700~1900℃ がさらに好ましい。上記温度が1300℃未満では窒化反応が十分進行せず、また、カルシウム源が液相を生成しないため、窒化反応の促進効果を得ることが困難となる。
平均粒子径(D50)は、試料をホモジナイザーにてピロリン酸ソーダ中に分散させ、レーザー回折粒度分布装置(日機装株式会社製MICROTRAC HRA)にて測定した。
選択された窒化アルミニウム粒子について、微小圧縮試験機(島津製作所製、MZCT-W510-J)を用いて、粒子の圧壊強度を測定した。
選択された粒子について、倍率500倍のSEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、TM3030)写真像から、その粒子表面の空孔の占める割合を画像解析ソフト(旭化成エンジニアリング製、A像くん)により算出した。
選択された窒化アルミニウム粒子を構成する窒化アルミニウム一次粒子について、倍率3000倍のSEM写真を撮影し、画像処理により平均一次粒子径を求めた。
窒化アルミニウム粉末中の全酸素濃度は堀場製作所製EMGA-620Wにより測定した。
窒化アルミニウム粉末450質量部、2液縮合型シリコーン樹脂(信越化学株式会社KE-1013A/B)に100質量部を乳鉢にて混練し、樹脂組成物を作製した。その後、100℃に加熱して樹脂を硬化させ、厚み500μmの窒化アルミニウム含有シートを得た。上記方法で得られた窒化アルミニウム含有シートを10cm×6cmの大きさに加工し、熱伝導率測定装置(京都電子(株)製QTM-500)を用いて熱伝導率を測定した。標準試料としてシリコーンゴム、石英ガラス、ジルコニアを用いた。
・多孔質アルミナ顆粒
α-アルミナ:D50 65μm
・カーボン粉末
カーボン粉末A:平均粒径 20nm、DBP吸収量 115cm3/100g、含有硫黄量 3000ppm
カーボン粉末B:平均粒径 19nm、DBP吸収量 116cm3/100g、含有硫黄量 210ppm
・カルシウム成分
炭酸カルシウム:純度 98%以上
多孔質アルミナ顆粒100重量部及びカーボン粉末A50重量部からなる混合物に、該混合物内の炭酸カルシウムが上記多孔質アルミナ顆粒100重量部に対し1.0重量部となるように添加し、これらが均一に混合し、原料混合物を得た。
焼成温度を1775℃とした以外は、実施例1と同様に還元窒化及び酸化処理を行った。
焼成温度を1890℃とした以外は、実施例1と同様に還元窒化及び酸化処理を行った。
表1のカーボンとした以外は、実施例3と同様還元窒化及び酸化処理を行った。
多孔質アルミナ顆粒100重量部及びカーボン粉末A50重量部からなる混合物を作製後、窒素を流通可能なカーボン容器内にセットし、窒素ガスを流通させながら、窒素95体積%、一酸化炭素5体積%の雰囲気下にて、1600℃にて2時間焼成した(焼成工程I)。なお、焼成雰囲気の制御のため窒素流量を調整し、窒素濃度及び一酸化炭素濃度は、横河電機製汎用赤外線ガス分析計IR200を用い、焼成炉の排ガスを分析することにより確認した。
窒化アルミニウム粉末に焼結助剤として酸化イットリウム、有機結合剤及び溶媒を添加混合しスラリーを作製後、スプレードライヤーで球状造粒粉を得た。球状造粒粉を100℃で乾燥後、500℃の酸素雰囲気化で有機結合剤を燃焼除去し、1750℃で焼結し、焼結顆粒よりなる窒化アルミニウム粉末を得た。得られた窒化アルミニウム粉末を構成する代表的な窒化アルミニウム粒子について、前述の方法にて、前記各種物性を測定した結果を表2に示す。また、上記窒化アルミニウム粉末を充填したシートの熱伝導率の値も表2に併せて示す
Claims (4)
- 平均粒子径1~20μmの窒化アルミニウム一次粒子の集合体により構成され、粒子径が10~300μmの範囲にある窒化アルミニウム粒子であって、上記窒化アルミニウム粒子は、圧壊強度が12~38MPaの範囲にあり、且つ、表面に占める空孔の面積の割合が25%以下であることを特徴とする窒化アルミニウム粒子。
- 請求項1記載の窒化アルミニウム粒子を含む窒化アルミニウム粉末。
- 請求項2に記載の窒化アルミニウム粉末からなる放熱材料用フィラー。
- 請求項3に記載の窒化アルミニウム粉末からなる放熱材料用フィラーを充填した樹脂組成物。
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