JP7311447B2 - 気密端子 - Google Patents

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Description

本開示は、気密端子に関する。
従来、真空機器、原子力機器等で用いられる気密端子は、柱状の中心導体をセラミック基板に貫通して設け、セラミツク基板の外周部に金属リングを嵌合する同軸形の気密端子が用いられている。
このような気密端子として、例えば、特許文献1では、金属製のピンと、このピンの外周に嵌合された第1のセラミック製筒状体と、第1のセラミック製筒状体の外周に嵌合された第1の金属製筒状体と、第1の金属製筒状体の外周に嵌合された第2のセラミック製筒状体と、第2のセラミック製筒状体の外周に嵌合された第2の金属製筒状体とから成り、第1のセラミック製筒状体が、真空側の端部としての第1の固着個所においてピンに気密に固着されるとともに、大気側の他端部においてピンに対し逃げ溝をそなえ、且つ第1の金属製筒状体に対し第1の固着個所から軸方向に偏倚した第2の固着個所において気密に固着され、第2のセラミック製筒状体が、第1の金属製筒状体に対し、第1および第2の固着個所から軸方向に偏倚した第3の固着個所において気密に固着されるとともに、第3の固着個所の前後において逃げ溝をそなえ、且つ第2の金属製筒状体に対し第1、第2および第3の固着個所から軸方向に偏倚した第4の固着個所において気密に固着された同軸真空端子が提案されている。
特公昭55-2065号公報
しかしながら、第1のセラミック製筒状体の最外周面側から順次、メタライズ層、メッキ層を形成して、メッキ層と、第1の金属製筒状体の内周面とを真空側からろう付けしようとすると、メタライズ層の軸方向の長さによっては、ろう材が大気側の逃げ溝に漏洩し、逃げ溝を介して第1のセラミック製筒状体と第1の金属製筒状体とを固着させてしまうことがあった。
この固着が生じた状態で、加熱、冷却が繰り返されると、残留応力が増加しやすく、第1のセラミック製筒状体にクラックが発生しやすいという問題があった。
本開示は、加熱、冷却が繰り返されても、残留応力がセラミックスに蓄積しにくく、その結果として、クラックの発生が低減して、長期間に亘って用いることができる気密端子を提供することを目的とする。
本開示の気密端子は、柱状または筒状の導通部材と、第1外周面、該第1外周面と同軸上に位置する段差面、前記第1外周面の第1端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第1端面、前記段差面の第2端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第2端面、および前記導通部材を挿入するための第1貫通孔を有する円板状の第1セラミック基板と、該第1セラミック基板を囲繞して前記第1外周面と接合してなる第1円筒体と、を備えてなり、前記段差面は、前記第2端部を起点とする第1金属層を備え、該第1金属層の終
点は、前記第1端部と前記第2端部との間の位置にある。
また、本開示の気密端子は、柱状または筒状の導通部材と、第1外周面、該第1外周面の第1端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第1端面、前記第1外周面の第2端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第2端面、および前記導通部材を挿入するための第1貫通孔を有する円板状の第1セラミック基板と、該第1セラミック基板を外周側から接合してなる第1円筒体と、を備えてなる気密端子であって、前記外周面は、前記第2端部を起点とする第1金属層を備え、該第1金属層の終点は、前記第1端部と前記第2端部との間の位置にある。
本開示の気密端子は、ろう材が逃げ溝等の狭小空間に漏洩するおそれが低いので、加熱、冷却が繰り返されても、残留応力が増加しにくく、長期間に亘って用いることができる。
本開示の気密端子の一例を示す断面図である。 図1の第2セラミック基板の接合部を拡大した断面図である。 (a)は図1の第1セラミック基板の接合部を拡大した断面図であり、(b)は他の第1セラミック基板の接合部を拡大した断面図である。 (a)は図1の導通部材の接合部を拡大した断面図であり、(b)は他の導通部材の接合部を拡大した断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本明細書の全図において、混同を生じない限り、同一部分には同一符号を付し、その説明を適時省略する。
図1は、本開示の気密端子の一例を示す断面図である。
図2は、図1の第2セラミック基板の接合部を拡大した断面図である。
図1に示す気密端子20は、柱状の導通部材1を挿入するための第1貫通孔2を厚み方向に有する円板状の第1セラミック基板3と、第1セラミック基板3を囲繞する第1円筒体4と、第1円筒体4と軸方向に沿って連結されてなる第2円筒体5と、第1円筒体4を囲繞するための第2貫通孔6を厚み方向に有する第2セラミック基板7と、第2円筒体5の位置する側で第2セラミック基板7を接合するパイプ8とを備えている。
第1セラミック基板3は、中央に位置する基部3aの各主面の両側から軸方向に向かって伸びる第1環状部3bおよび第2環状部3cを有している。例えば、第1セラミック基板3の外径は6mm以上10mm以下であり、第1環状部3bと第2環状部3cとの環状端面間の間隔は4mm以上7mm以下である。基部3aの第2環状部3c側に位置する主面とこの主面に対向する第1円筒体4の対向面とによって挟まれる部分は狭小空間16となる。
第2セラミック基板7は、例えば、最外周の外径が15mm以上18mm以下であり、環状端面間の間隔が5mm以上9mm以下である。
なお、図1に示す導通部材1は、柱状であるが、筒状であってもよい。
図2に示す第2セラミック基板7は、外周面と同軸上の段差面に備えられた第2金属層13を介し、ろう付け部11によってパイプ8に接合されている。第1円筒体4は、パイプ8と反対側の位置で径方向の外方に向かって広がる鍔部4aを備えており、パイプ8と反対側に位置する第2セラミック基板7の環状端面は、第3金属層14を介し、ろう付け部11によって鍔部4aに接合されている。
第2金属層13および第3金属層14は、第2セラミック基板7側に位置するメタライズ層13a、14aと、メタライズ層13a、14a上にそれぞれ位置する被覆層13b、14bとからなる。メタライズ層13a、14aは、モリブデンを主成分とし、マンガンを含む。被覆層13b、14bは、ニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とし、リンまたは硼素を含んでいてもよい。被覆層13b、14bは、メタライズ層13a、13bの酸化を防止するための層である。例えば、メタライズ層13a、14aの厚みは、10μm以上50μm以下であり、被覆層13b、14bの厚みは、2μm以上4μm以下である。ろう付け部11は、BAg-8、BAg-8A、BAg-8B等の銀を主成分とするろう材からなる。
本開示におけるろう材とは、JIS Z 3001-3:2008(ISO 857-2:2005(MOD))で定義されるろう付けに用いられる、融点が4550℃以上のろう(硬ろう)であって、前記規格で定義されるはんだ付けに用いられる、融点が450℃未満のはんだ(軟ろう)を含まない。
図3(a)は図1の第1セラミック基板の接合部を拡大した断面図であり、(b)は他の第1セラミック基板の接合部を拡大した断面図である。
図3(a)に示す第1セラミック基板3は、外周面3xと同軸上の段差面3yに備えられた第1金属層10を介し、ろう付け部11によって第1円筒体4に接合されている。
図3(b)に示す第1セラミック基板3は、外周面3xの一部に備えられた第1金属層10を介し、ろう付け部11によって第1円筒体4に接合されている。
図3(a)、(b)いずれの場合も、第1金属層10は、第1セラミック基板3側に位置するメタライズ層10aと、メタライズ層10a上に位置する被覆層10bとからなる。被覆層10bは、BAg-8、BAg-8A、BAg-8B等の銀を主成分とするろう材からなるろう付け部11によって、第1円筒体4に接合されている。
図3(a)、(b)いずれの場合も、第1金属層10は、第1セラミック基板3側に位置するメタライズ層10aと、メタライズ層10a上に位置する被覆層10bとからなる。
メタライズ層10aは、モリブデンを主成分とし、マンガンを含む。被覆層10bは、ニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とし、リンまたは硼素を含んでいてもよい。被覆層10bは、メタライズ層10aの酸化を防止するための層である。
例えば、メタライズ層10aの厚みは、10μm以上50μm以下であり、被覆層10bの厚みは、2μm以上4μm以下である。被覆層10bは、BAg-8、BAg-8A、BAg-8B等の銀を主成分とするろう材からなるろう付け部11によって、第1円筒体4に接合されている。
第1金属層10は、第1セラミック基板3の第2端面3Eに沿って、延出していてもよい。
このような構成であると、第1円筒体4に対する第1セラミック基板3の接合の信頼性が向上するので、加熱、冷却を繰り返しても第1セラミック基板3は第1円筒体4から容易に剥離することがない。
本開示における被覆層10b、13b、14bにおける主成分とは、被覆層10b、13b、14bを構成する成分の合計100質量%のうち、88質量%以上の成分をいい、主成分以外、硼素、リン等を含んでいてもよい。銅ニッケル合金を主成分とする被覆層10bの場合、銅およびニッケルの各含有量の合計が主成分の含有量である。
被覆層10b、13b、14bにおける成分は、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求めればよい。
図4(a)は図1の導通部材の接合部を拡大した断面図であり、(b)は他の導通部材の接合部を拡大した断面図である。
導通部材1の軸方向の途中に、第1セラミック基板3に対向して環状体12がろう材によって接合されている。導通部材1、環状体12、第1円筒体4、第2円筒体5およびパイプ8は、フェルニコ系合金、Fe-Ni合金、Fe-Ni-Cr-Ti-Al合金、Fe-Co-Cr合金またはFe-Cr-Al合金からなる。第1セラミック基板3は、酸化アルミニウムを主成分とするセラミックスからなる。環状体12はBAg-8、BAg-8A、BAg-8B等の銀を主成分とするろう材からなるろう付け部11によって、第1環状部3bの環状面およびこの環状面に接続する内周面の一部に第4金属層15を有する第1セラミック基板3に接合されている。第4金属層15は、第1セラミック基板3側に位置するメタライズ層15aと、メタライズ層15a上に位置する被覆層15bとからなる。 第1円筒体4と第2円筒体5とは、第1円筒体4の内周面の先端側と第2円筒体5の外周面の先端側がろう材によって接合されている。
ここで、セラミックスにおける主成分とは、セラミックスを構成する成分の合計100質量%のうち、85質量%以上の成分をいい、ろう材における主成分とは、ろう材を構成する成分の合計100質量%のうち、60質量%以上の成分をいう。
セラミックスは、主成分である酸化アルミニウム以外、珪素、カルシウムおよびマグネシウムの少なくともいずれかを酸化物として含んでいてもよい。
セラミックスを構成する成分は、X線回折装置(XRD)を用いて同定した後、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求め、同定された成分の含有量に換算すればよい。
ろう付け部11を構成する成分は、蛍光X線分析装置(XRF)またはICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求めればよい。
また、気密端子20は、パイプ8を挿入するための第3貫通孔9aと、その外周側にボルト等の締結部材(図示しない)を挿入して、真空容器あるいは低温液体用の貯蔵容器等(図示しない)に固定するために円周上に配置された複数の第4貫通孔9bと、を有するフランジ9を備えており、フランジ9はパイプ8の端面8aの側を囲繞している。フランジ9は、フェルニコ系合金、Fe-Ni合金、Fe-Ni-Cr-Ti-Al合金、Fe-Co-Cr合金、Fe-Cr-Al合金等からなり、例えば、ICF34固定フランジ(TYPE:A)である。
図1において、第1セラミック基板3および第2セラミック基板7より左側に位置するパイプ8内の空間は、真空または液体窒素に曝される環境で、第1セラミック基板3および第2セラミック基板7より右側に位置する空間は、大気に曝される環境でそれぞれ用いられる。
本開示の気密端子20は、図3(a)に示すように、柱状または筒状の導通部材1と、第1セラミック基板3と、第1セラミック基板3を外周側から接合する第1円筒体4と、を備えている。第1セラミック基板3は、第1外周面3x、第1外周面3xと同軸上に位置する段差面3y、第1外周面3xの第1端部3dから導通部材1の軸心に向かって延びる第1端面3D、段差面3yの第2端部3eから導通部材1の軸心に向かって延びる第2端面3E、および、厚み方向に導通部材1を挿入するための第1貫通孔2を有する。そして、段差面3yは、第2端部3eを起点とする第1金属層10を備え、第1金属層10の終点は、第1端部3dと第2端部eとの間の位置にある。
あるいは、本開示の気密端子20は、図3(b)に示すように、少なくとも、柱状または筒状の導通部材1と、第1セラミック基板3と、第1セラミック基板3を外周側から接合してなる第1円筒体4と、を備えている。第1セラミック基板3は、第1外周面3x、第1外周面3xの第1端部3dから導通部材1の軸心に向かって延びる第1端面3D、第1外周面3xの第2端部3eから導通部材1の軸心に向かって延びる第2端面3E、および、厚み方向に導通部材1を挿入するための第1貫通孔2を有する。そして、外周面3xは、第2端部3eを起点とする第1金属層10を備え、第1金属層10の終点は、第1端部と第2端部との間の位置にある。
このように構成することによって、ろう材により第1セラミック基板3を第1円筒体4に強固に接合することができるとともに、ろう材が狭小空間16に漏洩しにくくなり、第1円筒体4と第1セラミック基板3とはこの部分における不要な接合が抑制されるため、第2セラミック基板7にクラックが生じにくくなる。
また、図3(a)および図3(b)のいずれにおいても、上記第1金属層10の終点は、第2端部3eから、第1端部3dと第2端部3eとの間隔Aの40%以上80%以下離れた位置にあってもよい。このような構成にすることによって、第1セラミック基板3と第1円筒体4との接合強度を高く維持しながらろう材の漏洩をより低減できる。
また、導通部材1は、第1セラミック基板3と対向する位置に縮径部1aを有していてもよい。このような構成であると、導通部材1と第1セラミック基板3を接合するためのろう材が環状体12側から過度に流れ込んでも縮径部1aの外周側の空間で受け留めることができるので、第1貫通孔2に対する導通部材1の同軸度が損なわれにくくなる。
さらに、基部3aの径方向上に位置する導通部材1の外径は第1環状部3bおよび第2環状部3cの径方向上に位置する導通部材1の外径よりも小さくなるため、第1セラミック基板3の外径が大きい基部3aと導通部材1との特性インピーダンスを同等にすることができ、全体として特性インピーダンスの整合をとることができる。
第1円筒体4と軸方向に沿って連結する第2円筒体5と、第1円筒体4を囲繞するための第2貫通孔6を厚み方向に有する第2セラミック基板7と、第2円筒体5の位置する側で第2セラミック基板7の外周面の一部に接合するパイプ8と、パイプ8の外周側に位置するフランジ9とを備えてなり、フランジ9は第2セラミック基板7の反対側に位置する端面8aの側を囲繞していてもよい。
このような構成であると、端面8aから第2セラミック基板7までの間隔が大きくなる
ので、端面8aの周辺でTIG(Tungsten Inert Gas)溶接法によってフランジ9を溶接、固定しても、溶接で生じた熱が第2セラミック基板7に伝わりにくくなるため、第2セラミック基板7にクラックが生じにくくなる。
第1セラミック基板3と導通部材1との接合部は、フランジ9の第1円筒体4側の主面9cから第1円筒体の側に離れた位置にあるとよい。(すなわち、図1において、第1セラミック基板3と導通部材1との接合部が、フランジ9の第1円筒体4側の主面9cが位置する仮想平面よりも図の右側に位置し、フランジ9が上記仮想平面よりも図の左側に位置しているとよい)。
第1セラミック基板3と導通部材1との接合部がこの位置にあると、溶接によって生じる熱がこの接合部に伝わりにくくなるので、第1セラミック基板3に残る応力が抑制されて、クラックが第1セラミック基板3内に生じにくくなる。
また、第2セラミック基板7とパイプ8との接合部は、フランジ9の第1円筒体4側の主面9cから第1円筒体4の側に離れた位置にあるとよい。(すなわち、図1において、第2セラミック基板7とパイプ8との接合部が、フランジ9の第1円筒体4側の主面9cが位置する仮想平面よりも図の右側に位置し、フランジ9が上記仮想平面よりも図の左側に位置しているとよい)。
第2セラミック基板7とパイプ8との接合部がこの位置にあると、溶接によって生じる熱がこの接合部に伝わりにくくなるので、第2セラミック基板7に残る応力が抑制されて、クラックが第2セラミック基板7内にさらに生じにくくなる。
次に、本開示の気密端子の製造方法の一例について説明する。
第1セラミック基板および第2セラミック基板は、以下のような製造方法で得ることができる。
まず、主成分である酸化アルミニウム粉末と、水酸化マグネシウム、酸化珪素、炭酸カルシウムおよび酸化ジルコニウムの各粉末と、必要に応じて酸化アルミニウム粉末を分散させる分散剤と、有機結合剤とを、ボールミル、ビーズミルまたは振動ミルにより湿式混合してスラリーとする。
ここで、酸化アルミニウム粉末の平均粒径(D50)は3μm以下、好ましくは1μm以下であり、上記粉末の合計100質量%における水酸化マグネシウム粉末の含有量は0.87質量%~1.07質量%、酸化珪素粉末の含有量は6.1質量%~7.5質量%、炭酸カルシウム粉末の含有量は2.5質量%~3.1質量%、酸化ジルコニウムの含有量は、1.0質量%~1.3質量%である。
湿式混合する時間は、例えば、40~50時間である。また、有機結合剤は、例えば、パラフィンワックス、ワックスエマルジョン(ワックス+乳化剤)、PVA(ポリビニールアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)、PEO(ポリエチレンオキサイド)等である。
次に、上述した方法によって得たスラリーを噴霧造粒して顆粒を得た後、この顆粒を粉末プレス成形法あるいは冷間静水圧成形法により、成形することで円板状の成形体を得る。
そして、切削加工により、貫通孔、段差面等を形成し、環状の成形体を1550℃以上
1750℃以下の温度で焼成することにより第1セラミック基板および第2セラミック基板を得ることができる。
第2セラミック基板とパイプおよび第1円筒体との接合部、第1セラミック基板と導通部材との接合部、第1セラミック基板と第1円筒体との接合部を得るには、第2セラミック基板および第1セラミック基板の各接合部の対象となる面に、Mo-Mn法等でメタライズ層を形成した後、めっき法により、ニッケル、銅または銅ニッケル合金を主成分とする被覆層を形成する。
そして、各接合部の対象となる面にBAg-8、BAg-8A、BAg-8B等の銀を主成分とするろう材を塗布して、適正温度で熱処理することによって各接合部が形成されて本開示の気密端子を得ることができる。
ここで、適正温度とは、JIS Z 3281:1998に記載されているろう付け温度である。 また、フランジを備えた気密端子を得るには、第2セラミック基板の反対側に位置するパイプの端面の外周側にフランジを装着し、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接法によって溶接、固定することによって、本開示の気密端子を得ることができる。
上述した製造方法によって得られた本開示の気密端子は、第2セラミック基板に高熱がかかってもクラックが生じにくいので、長期間に亘って用いることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に則して種々の変更および改良が可能である。
1 導通部材
1a 縮径部
2 第1貫通孔
3 第1セラミック基板
3a 基部
3b 第1環状部
3c 第2環状部
4 第1円筒体
5 第2円筒体
6 第2貫通孔
7 第2セラミック基板
8 パイプ
9 フランジ
9a 第3貫通孔
9b 第4貫通孔
10 第1金属層
10a メタライズ層
10b 被覆層
11 ろう付け部
12 環状体
13 第2金属層
13a メタライズ層
13b 被覆層
14 第3金属層
14a メタライズ層
14b 被覆層15 第4金属層
15a メタライズ層
15b 被覆層
16 狭小空間
20 気密端子

Claims (7)

  1. 柱状または筒状の導通部材と、
    第1外周面、該第1外周面と同軸上に位置する段差面、前記第1外周面の第1端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第1端面、前記段差面の第2端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第2端面、および前記導通部材を挿入するための第1貫通孔を有する円板状の第1セラミック基板と、
    該第1セラミック基板を外周側から接合する第1円筒体と、を備えてなる気密端子であって、
    前記段差面は、前記第2端部を起点とする第1金属層を備え、該第1金属層の終点は、前記第1端部と前記第2端部との間の位置にある、気密端子。
  2. 柱状または筒状の導通部材と、
    第1外周面、該第1外周面の第1端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第1端面、前記第1外周面の第2端部から前記導通部材の軸心に向かって延びる第2端面、および前記導通部材を挿入するための第1貫通孔を有する円板状の第1セラミック基板と、
    該第1セラミック基板を外周側から接合してなる第1円筒体と、を備えてなる気密端子であって、
    前記外周面は、前記第2端部を起点とする第1金属層を備え、該第1金属層の終点は、前記第1端部と前記第2端部との間の位置にある、気密端子。
  3. 前記終点は、前記第2端部から前記第1端部と前記第2端部との間隔の40%以上80%以下離れた位置にある、請求項1または2に記載の気密端子。
  4. 前記導通部材は、前記第1セラミック基板と対向する位置に縮径部を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の気密端子。
  5. 前記第1円筒体と軸方向に沿って連結する第2円筒体と、
    前記第1円筒体を囲繞するための第2貫通孔を厚み方向に有する第2セラミック基板と、前記第2円筒体の位置する側で前記第2セラミック基板の外周面の一部に接合するパイプと、
    該パイプの外周側に位置するフランジとを備えてなり、該フランジは第2セラミック基板の反対側に位置する端面の側を囲繞している、請求項1~4のいずれかに記載の気密端子。
  6. 前記第1セラミック基板と前記導通部材とは接合してなり、前記第1セラミック基板と前記導通部材との接合部は、
    前記フランジの前記第1円筒体側の主面から前記第1円筒体に向かって離れた位置にある、請求項5に記載の気密端子。
  7. 前記第2セラミック基板と前記パイプとは接合してなり、前記第2セラミック基板と前記パイプとの接合部は、
    前記フランジの前記第1円筒体側の主面から前記第1円筒体に向かって離れた位置にある、請求項5または6に記載の気密端子。
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