JP7306357B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されて、運転席と助手席との乗員を保護するエアバッグを備えた乗員保護装置に関する。
従来、運転席と助手席との前席の乗員を保護するエアバッグを備えた乗員保護装置では、1つのエアバッグが、車両の運転席と助手席との前席前方の車体側部位に、折り畳まれて収納されていた(例えば、特許文献1,2参照)。エアバッグは、膨張完了時の後面に、運転席と助手席との前席の乗員を受け止め可能な乗員受止面を配設させていた。そのため、車両の衝突時、前席の乗員を保護可能に、エアバッグが、膨張して、収納部位から後方に突出し、膨張完了時の後面の乗員受止面により、運転席側や助手席側の乗員を受け止めることとなっていた。そしてさらに、従来の乗員保護装置では、助手席側の乗員が乗車しておらず、運転席側だけの1人としている場合には、運転席と助手席との乗員を共に受け止めるようにエアバッグの内圧を高く維持していれば、反力が高くなり過ぎることから、膨張用ガスの供給を調整して、エアバッグの助手席側の内圧より運転席側の内圧を高めるように、構成されていた。
ドイツ実用新案公報2020013002020U1
しかし、従来の特許文献1の乗員保護装置では、助手席側の乗員の有無により、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターの作動を制御する必要が生じ、簡便に、対処できなかった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、助手席の乗員の有無に係らず、簡便に、乗員受止時のエアバッグの内圧を調整できる乗員保護装置を提供することを目的とする。
本発明に係る乗員保護装置は、車両の運転席と助手席との前席前方の車体側部位に折り畳まれて収納されて、膨張時、前記前席の乗員を保護可能に、収納部位から後方に突出し、膨張完了時の後面に、運転席側と助手席側との乗員を受け止め可能な乗員受止面を配設させてなるエアバッグ、を備えた乗員保護装置であって、
前記エアバッグが、外周壁の離隔した2箇所を結合して、内容積を減少させる結合部を備え、
前記結合部が、運転席側若しくは助手席側の一方の乗員だけの受止時、結合を維持し、運転席側と助手席側との両方の乗員の受止時、内容積を増大させるように、結合を解除可能に、前記外周壁を結合していることを特徴とする。
本発明に係る乗員保護装置では、エアバッグが、膨張を完了させた後に乗員を受け止める際、運転席側若しくは助手席側の一方、例えば、運転席側の乗員だけを受け止める際には、結合部を解除しないことから、1人の乗員を受け止めることとなる。しかし、エアバッグの膨張完了後に、運転席側と助手席側との二人の乗員を受け止める場合には、受止当初の急激な内圧の上昇に伴ない、結合部を解除させて、エアバッグが内容積を増大させた状態で、二人の乗員を受け止めることととなって、結合部を解除しない状態で一人の乗員を受け止めるエアバッグの内圧と、略同等とするように、内圧を上昇させすぎずに、好適に、二人の乗員を受け止めて保護できる。逆に、一人の乗員を受け止める際には、結合部の結合を維持して、エアバッグの内容積を増大させないことから、所定の内圧を維持できて、好適に、一人の乗員を保護することができる。そして、このようなエアバッグの乗員受止時の内圧調整は、膨張用ガスの供給を調整する訳では無く、単に、内容積を減少させるように、外周壁の離隔した2箇所を結合する結合部であって、内圧上昇時に、解除可能とした結合部により、行えることとから、簡便に、乗員受止時のエアバッグの内圧調整を行える。
したがって、本発明に係る乗員保護装置では、助手席の乗員の有無に係らず、簡便に、乗員受止時のエアバッグの内圧を調整することができる。
そして、本発明に係る乗員保護装置では、前記エアバッグの膨張完了時の前記乗員受止面における運転席側部と助手席側部との間に、後方に突出して、両側面を、それぞれ、斜め移動する運転席側と助手席側との乗員を受け止め可能な斜め移動用受止面、とした突出膨張部が、配設され、
前記結合部が、前記エアバッグの外周壁における前記突出膨張部を除く部位に、配設されていることが望ましい。
このような構成では、エアバッグが、車両の斜突時等に、前席の乗員が前方に斜め移動しても、膨張完了時のエアバッグの突出膨張部における斜め移動用受止面により、正対するように受け止めて保護することができる。そして、突出膨張部の部位には、結合部が、配設されておらず、突出膨張部の容積を一定とすることができて、エアバッグは、膨張完了時の突出膨張部の後方への突出量を、安定して確保できる。
また、本発明に係る乗員保護装置では、前記結合部が、膨張完了時の前記エアバッグの後部側における前記前席の乗員の頭部進入位置より、上方側の位置で、かつ、膨張時に自由空間に露出される部位に、配設されていることが望ましい。
このような構成では、乗員のエアバッグへの進入時、乗員の頭部を含んだ上半身が、結合部と干渉せず、さらに、車体側部材等の周囲の部材も、結合部と干渉せず、自由空間に露出するように、結合部は配置されることから、二人の乗員を受け止めたエアバッグが内圧を上昇させた際には、結合部は、乗員や周囲の車体側部材に干渉されずに、円滑に、結合を解除させることができる。
さらに、本発明に係る乗員保護装置では、
前記エアバッグが、膨張完了時の外周壁として、
前記乗員受止面を有した後面側の後面パネル部と、
該後面パネル部の上縁側から前方に延びる上面パネル部と、
を備える構成として、
前記結合部が、
膨張完了時の前記エアバッグにおける前記乗員受止面のぞれぞれの前記運転席側の乗員と前記助手席側の乗員との頭部進入位置の直上の位置で、かつ、左右方向に延びる結合ラインとして、
膨張完了時の前記エアバッグの外周壁における前記後面パネル部と前記上面パネル部との部位相互を結合させて、配設されていることが望ましい。
このような構成では、車両の前面衝突時、乗員が前進移動して、乗員受止面に受け止められる際、結合部の直下で受け止められることから、受止部位に接近した結合部の結合ラインの部位に対して、結合ラインと直交方向に引張力を作用させて、結合部の受止部位近傍に、応力集中を生じさせ易いことから、エアバッグの内圧が急激に上昇していれば、迅速に、結合部の結合を解除させることができ、そして、受止部位近傍の部位から結合ラインの両端にかけて、結合を解除させることができて、結合部の全域の結合解除を、円滑に行うことができる。その結果、膨張したエアバッグは、エアバッグの内容積を増加させて、二人の乗員を円滑に受け止める内圧を確保できて、二人の乗員を、円滑に受け止めて保護できる。
この場合、前記結合ラインの長さは、それぞれ、前記前席の乗員の頭部の幅寸法と同等として、設定されていることが望ましい。
このような構成では、結合ラインの長さが短かすぎないことから、結合ラインの全長にわたって引張力を分散させ易く、1人の乗員だけのエアバッグへの進入時での結合ラインの結合解除を防止できる。そして、2人の乗員のエアバッグへの進入時には、受止部位近傍の部位から結合ラインの両端にかけて、結合を解除させる際、結合ラインが、進入する乗員の頭部の幅寸法に略対応して、長すぎないことから、各結合ラインの全域を、迅速に、結合解除できて、所定の内圧を確保できるように、エアバッグの内容積を増加させることができる。
また、本発明に係る乗員保護装置では、前記エアバッグを膨張させるための膨張用ガスを供給するインフレーターが、前記乗員受止面における前記運転席側部と前記助手席側部との前方側に配設されるように、2個、使用されていることが望ましい。
このような構成では、エアバッグの膨張時、乗員受止面における前記運転席側部と前記助手席側部との前方側に配設された2個のインフレーターにより、乗員受止面における運転席側部と助手席側部とを、共に乗員を受け止め可能に、円滑に膨張完了位置に配置させることができて、運転席側と助手席側との乗員を好適に受け止めて保護できる。
本発明の一実施形態の乗員保護装置の作動時を示す前後方向の概略縦断面図であり、図2のI-I部位に対応する。 同実施形態の乗員保護装置の車両搭載状態における概略平面図である。 同実施形態の乗員保護装置の作動時における車両後方側から見た概略正面図である。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグの単体での膨張完了状態を示す概略斜視図である。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグの外周壁における上面パネル部の製造を順に説明する図である。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグの外周壁における下面パネル部の製造を順に説明する図である。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグの外周壁における後面パネル部の製造を順に説明する図である。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグの外周壁における後面パネル部の製造を説明する図であり、図7の後の状態を示す。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグを製造する工程を説明する図である。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグを製造する工程を説明する図であり、図9の後の状態を示す。 同実施形態の乗員保護装置に使用するエアバッグが、結合部の結合を解除する状態を説明する概略断面図である。 同実施形態の乗員保護装置のエアバッグにおける結合部の結合解除を説明する拡大概略断面図である。 同実施形態の乗員保護装置のエアバッグが、結合部の結合を解除した状態で、単体で膨張を完了させた状態を示す概略斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の乗員保護装置10は、図1~3に示すように、車両Vの前席6としての運転席7から助手席8にわたるエリアの前方のインストルメントパネル(インパネ)1の上面2側、すなわち、インパネ1の前席6の前方側における運転席側部3と助手席側部4との上面2側に搭載されている。乗員保護装置10は、図1,2に示すように、エアバッグ30、折り畳んだエアバッグ30を収納する収納部位としてのケース12、二つのインフレーター24(L,R)、及び、インパネ1の一部から構成されるエアバッグカバー28、を備えて構成されている。
なお、本明細書において、前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、車両Vの前後・上下・左右の方向と一致するものである。
ケース12は、略直方体形状の板金製として、長方形状の底壁部13と、底壁部13の周縁から上方に延びる側壁部17と、を備えて、前席6の前方側に配設されている。底壁部13には、インフレーター24(L,R)の本体部25を下方から挿入させるための円形に開口した挿通用開口14(L,R)が左右に二つ配設されている。二つの左右の挿通用開口14L,14Rの周囲には、それぞれ、リテーナ20のボルト21を貫通させるための取付孔15が、4つずつ、開口されている。挿通用開口14Lは、ケース12の車両搭載状態で、運転席7の前方に配置され、挿通用開口14Rは、ケース12の車両搭載状態で、助手席8の前方に配置されることとなる。
側壁部17には、前後で対向する部位の上縁に、反転するような略J字状の係止爪部18が、複数配設されている。これらの係止爪部18は、エアバッグカバー28の側壁部28cの係止孔28dに挿入されて(図1参照)、側壁部28cを係止する部位となる。
また、ケース12には、側壁部17の左右の部位や底壁部13の部位に、ケース12を車両Vに取り付けるための図示しない複数の取付片部が配設され、各取付片部には、インパネリンホースから延びるブラケットにボルト止めするためのボルトを挿通させる取付孔、が形成されている。
エアバッグカバー28は、図1,2に示すように、ケース12内に折り畳まれて収納されたエアバッグ30の上方を覆うように、インパネ1の上面2側に配設されるとともに、インパネ1の一部から構成されている。エアバッグカバー28は、エアバッグ30の膨張時に前後両側に開くドア部28a,28bを備えるとともに、ドア部28a,28bの周縁に略四角筒形状に下方に延びる側壁部28cを備えて構成されている。側壁部28cの前後で対向する部位には、既述したように、ケース12の係止爪部18を挿入させる係止孔28dが形成されている。
インフレーター24(L,R)は、図1,2に示すように、それぞれ、エアバッグ30に膨張用ガスを供給する円柱状の本体部25と、本体部25の外周に配設される略四角板状(略四角環状)のフランジ部26と、を備えて構成されている。インフレーター24Lは、運転席7の前方に配置されて、ケース12の底壁部13における挿通用開口14Lの部位に組み付けられ、インフレーター24Rは、助手席8の前方に配置されて、ケース12の底壁部13における挿通用開口14Rの部位に組み付けられる。各インフレーター24(L,R)は、それぞれ、本体部25の上部側に、複数のガス吐出口25aを開口させている。
そして、各インフレーター24L,24Rのフランジ部26には、それぞれ、4隅付近に、リテーナ20のボルト21を貫通させる取付孔26aが形成されている。
リテーナ20は、エアバッグ30の内周面側における後述する流入用開口39(L,R)の周縁に配置される略四角環状として、四隅に、ボルト21を下方に突設させている。各ボルト21は、エアバッグ30の後述する取付孔41を経て、エアバッグ30外へ突出するともに、さらに、ケース12の底壁部13の取付孔15とインフレーター24のフランジ部26の取付孔26aとに貫通されて、ナット22が締結されることにより、エアバッグ30の後述する取付座40(L,R)とインフレーター24(L,R)とをケース12の底壁部13に取り付けることとなる。
エアバッグ30は、図1~4に示すように、膨張用ガスGを流入させて、運転席7と助手席8とに着座した乗員DM,PMを保護可能に膨張する構成とし、膨張完了時の形状を、後面30aの上下両縁側から前方に延びる上面30bと下面30cとを前端側で結合させるような形状として、側方から見て略三角柱状とし、後面30a側を、後述する突出膨張部49の部位を除いて、略鉛直方向に沿わせるように配設させて、乗員DM,PMを受け止めて保護する乗員受止面45、としている。乗員受止面45は、車両Vの前面衝突時に、運転席7の乗員DMを受け止める運転席側部46と、助手席8の乗員PMを受け止める助手席側部47と、を、左右両側に配設させている。
なお、膨張完了時のエアバッグ30の外周壁31における後上縁31aには、左右方向の中央付近に、車両Vの図示しないルームミラーとの干渉を防止する凹部31bが、配設されている。
エアバッグ30は、外周壁31を構成するパネル部として、後面パネル部33、上面パネル部34、及び、下面パネル部35の三枚から構成されている。後面パネル部33は、乗員受止面45を有したエアバッグ30を後面30a側に配設される部位としている。上面パネル部34は、後面パネル部33の上縁33a側から前方に延びて、エアバッグ30の上面30bに配設される部位としている。下面パネル部35は、後面パネル部33の下縁33b側から前方に延びて、前縁35a側を上面パネル部34の前縁34a側に連結させて、エアバッグ30の下面30c側に配設される部位としている。
膨張完了時のエアバッグ30の左右の側面30d,30e側は、前部側が、上面パネル部34の左右の縁34b,34c側(詳しくは、前側縁34ba,34ca側)と下面パネル部35の左右の縁35b,35c側(詳しくは、前側縁35ba,35cb側)との相互の結合部位付近から構成されている。また、左右の側面30d,30eの後部の上部側が、後面パネル部33の左右の縁33c,33dの上側縁33ca,33daと、上面パネル部34の左右の縁34b,34cの後側縁34bb,34cbと、の相互の結合部位付近から構成され、後部の下部側が、後面パネル部33の左右の縁33c,33dの下側縁33cb,33dbと、下面パネル部35の左右の縁35b,35cの後側縁35bb,35cbと、の相互の結合部位付近から構成されている(図4,5,6,8,10参照)。
そして、下面パネル部35の前部側の左右には、インフレーター24(L,R)の本体部25を下方から挿入させる流入用開口39(L,R)が開口されるとともに、それぞれの周縁を、各リテーナ20を利用して、ケース12の底壁部13に取り付ける取付座40(L,R)としている。各取付座40(L,R)には、リテーナ20の各ボルト21を挿通させる4つずつの取付孔41が配設されている。
そして、後面パネル部33には、エアバッグ30の膨張完了時、左右方向の中央部位に、すなわち、乗員受止面45における運転席側部46と助手席側部47との間に、略四角錐台形状として、後方に突出する突出膨張部49が、配設されている。突出膨張部49は、左右の両側面を、それぞれ、斜め移動する運転席7側と助手席8側との乗員DM,PMを受け止め可能な斜め移動用受止面49a,49bとしている。
また、エアバッグ30は、膨張完了時の前後方向の中間部位の左右に、膨張時の厚さを規制するように、上面パネル部34と下面パネル部35とを、直接、縫合により連結させた厚さ規制部43(L,R)が配設されている。厚さ規制部43の中央には、上下に貫通する挿通孔43aが開口されている。
なお、厚さ規制部(L,R)の部位には、補強布78が介在されて、上面パネル部34と下面パネル部35とを縫合している。
そしてさらに、実施形態のエアバッグ30では、外周壁31の離隔した2箇所51a,51bを結合して、内容積を減少させる結合部51(L,R)が配設されている(図12参照)。結合部51は、運転席7側若しくは助手席8側の一方の乗員DM,PMだけの受止時には、結合を維持し、運転席7側と助手席8側との両方の乗員DM,PMの受止時には、内容積を増大させるように、結合を解除可能な結合強度として、外周壁31を結合しているものである。
実施形態の場合、結合部51(L,R)は、エアバッグ30の外周壁31における突出膨張部49を除く部位として、膨張完了時のエアバッグ30の後部側における前席6の乗員DM,PMの頭部Hの進入位置IPより、上方側の位置で、かつ、膨張時に自由空間に露出される部位に、配設されている。詳しくは、結合部51(L,R)は、膨張完了時のエアバッグ30における乗員受止面45における運転席7側の乗員DMと助手席8側の乗員PMとの頭部進入位置IPの直上の位置UPで、膨張完了時のエアバッグ30の外周壁31における後面パネル部33と上面パネル部34とを、縫合糸55を利用した縫製により、結合させて、配設されている。
これらの結合部51(L,R)は、縫合糸55を使用した縫製ライン、すなわち、結合ライン53は、左右方向に延びる直線状として、そして、その結合ライン53の左右方向に延びる長さ寸法SLは、直下の乗員受止面45の部位に進入する乗員DM,PMの頭部Hの幅寸法WHと同等としている(図3参照)。
ちなみに、乗員DM,PMの頭部Hの幅寸法WHは、160mm±20%の範囲内としており、その幅寸法WHに対応する同等の長さ寸法SLも、160mm±20%の範囲内としており、実施形態の場合、共に、約160mmとしている。
さらに、実施形態の場合、図12に示すように、結合部51(L,R)として結合する外周壁31の離隔した2箇所は、膨張完了時のエアバッグ30の外周壁31における後上縁31aから下方に延びた後面パネル部33の部位51aと、後上縁31aから前方に延びた上面パネル部34の部位51bとして、これの部位51a,51b相互を、縫合糸55を利用した縫製により、結合して、形成されている。これらの部位51a,51bを結合させると、結合部51(L,R)から後上縁31aまでのエリアの後面パネル部33側の部位58と上面パネル部34側の部位59とが、前後方向で重なるように接近することから、膨張したエアバッグ30の容積を減少させることとなり、これらの部位58,59が重なるように接近して、容積減少部57(L,R)が形成されることとなる。
なお、結合部51(L,R)の後面パネル部33側の部位51aは、既述したように、運転席7側の乗員DMや助手席8側の乗員PMの頭部進入位置IPの直上の位置UPとしている。
エアバッグ30の外周壁31は、図5~8に示すように、後面パネル部33を構成する5枚の基布66,70,71,74,75(図7,8参照)と、上面パネル部34を構成する二枚の基布64,65(図5参照)と、下面パネル部35を構成する二枚の基布62,63(図6参照)と、から構成されている。これらの基布66,70,71,74,75,64,65,62,63は、ポリエステルやポリアミド等の合成繊維を織ってなる織布、から形成されている。
エアバッグ30の外周壁31を形成する場合には、まず、図5に示すように、上面パネル部34を形成する。上面パネル部34は、上左側基布64と上右側基布65とから構成されている。そして、上左側基布64と上右側基布65とは、それぞれ、所定の補強布78,79,80を縫合しつつ、相互の対向する縁相互を縫合すれば、上面パネル部34を形成することができる。なお、補強布78は、厚さ規制部43の縫合を補強するものであり、補強布79は、上面パネル部34の後縁側の凹んだ中央付近(凹部31b付近)を補強するものであり、さらに、補強布80は、膨張用ガスから保護するものである。
また、図6に示すように、下面パネル部35を形成する。下面パネル部35は、下左側基布62と下右側基布63とからなり、それらの基布62,63に、所定の補強布78,80,81を縫合しつつ、相互の対向する縁相互を縫合すれば、下面パネル部35を形成することができる。なお、補強布81は、取付座40L,40Rを補強するものである。また、下面パネル部35を形成した際には、流入用開口39(L,R)と取付孔41とを孔開け加工しておく。
ついで、図7,8に示すように、後面パネル部33を形成する。後面パネル部33は、後中央側基布66、後中央左側基布70、後中央右側基布71、後左側基布74、及び、後右側基布75を備えて構成されている。
後中央側基布66は、斜め移動用受止面49a,49bを除く突出膨張部49を形成する部位であり、略長方形形状の中央部67と、中央部67に隣接して突出膨張部49の上面側を形成する略台形形状の上側部68と、中央部67に隣接して突出膨張部49の下面側を形成する略台形形状の下側部69と、を備えて構成されている。
後中央左側基布70は、突出膨張部49の斜め移動用受止面49aと乗員受止面45の運転席側部46の中央側部位46a(図4,8参照)とを形成する部位であり、斜め移動用受止面49aに対応する略台形形状の斜突用部位70aと、中央側部位46aに対応する略長方形形状の前突用部位70bと、を備えて構成されている。
後中央右側基布71は、突出膨張部49の斜め移動用受止面49bと乗員受止面45の助手席側部47の中央側部位47a(図4,8参照)とを形成する部位であり、斜め移動用受止面49bに対応する略台形形状の斜突用部位71aと、中央側部位47aに対応する略長方形形状の前突用部位71bと、を備えて構成されている。
後左側基布74は、乗員受止面45の運転席側部46の左端側の端側部位46bを形成するものである(図4,8参照)。さらに、後左側基布74は、上下の縁に切れ込み溝74cを備えて、切れ込み溝74cを間にして、突出膨張部49に近い側の中央側部74aと左縁側の端側部74bと、を備えて構成されている。端側部74bは、エアバッグ30の左側面30dの後部側付近を構成する部位となる。
後右側基布75は、乗員受止面45の助手席側部47の右端側の端側部位47bを形成するものである(図4,8参照)。さらに、後右側基布75は、上下の縁に切れ込み溝75cを備えて、切れ込み溝75cを間にして、突出膨張部49に近い側の中央側部75aと右縁側の端側部75bと、を備えて構成されている。端側部75bは、エアバッグ30の右側面30eの後部側付近を構成する部位となる。
なお、後中央左側基布70と後中央右側基布71には、前突用部位70bから延びるように、略台形形状のテザー用部位72が配設され、後左側基布74と後右側基布75にも、中央側部74a,75aから延びるように、略台形形状のテザー用部位76が配設されている。これらのテザー用部位72,76は、相互に重ねて、乗員受止面45の運転席側部46と助手席側部47とにおける上下左右の略中央付近の後方への突出を抑制するように配設される前後テザー90(L,R)を形成するものである。前後テザー90L,90Rの前端90aは、厚さ規制部43L,43Rの挿通孔43aの前縁側で、補強布78の部位に結合されている。なお、前後テザー90L,90Rの後端90bは、乗員受止面45における運転席側部46と助手席側部47とのそれぞれの左右方向の中央付近に配設されている(図1,9参照)。
また、各基布66,70,71,74,75には、強度を要する部位に種々の形状の補強布82が縫合されている。また、後中央側基布66の凹部31bの形成部位には、上面パネル部34と同様に、補強布79が縫合されている。
そして、後面パネル部33を形成する際には、まず、図7のA,Bに示すように、左右の後左側基布74と後右側基布75とを、切れ込み溝74c,75cの部位で折って、切れ込み溝74c,75cを閉じるように縫合する。ついで、図7のB,Cに示すように、後左側基布74と後右側基布75との折りを解消して、後左側基布74の中央側部74aと後中央左側基布70の前突用部位70bとを縫合し、後右側基布75の中央側部75aと後中央右側基布71の前突用部位71bとを縫合して、乗員受止面45の運転席側部46と助手席側部47とを形成する。なお、この時、中央側部74aと前突用部位70bとの対応する縁相互の全域の縫合と、中央側部75aと前突用部位71bとの対応する縁相互の全域の縫合と、を円滑に行えるように、テザー用部位72,74は、相互に重ねて折り返して、縫合部位(中央側部位46a,47aと端側部位46b,47bとの境界部位)から突出させておく。
ついで、図8のAに示すように、後中央側基布66の中央部67の左右両側に、後中央左側基布70の斜突用部位70aと後中央右側基布71の斜突用部位71aとを縫合する。さらに、図8のBに示すように、上側部68の左右両縁と、後中央左側基布70の斜突用部位70aの上縁側及び後中央右側基布71の斜突用部位71aの上縁側と、を縫合し、また、下側部69の左右両縁と、後中央左側基布70の斜突用部位70aの下縁側及び後中央右側基布71の斜突用部位71aの下縁側と、を縫合すれば、突出膨張部49を備えた後面パネル部33を形成することができる。
そして、図9のA,Bに示すように、後面パネル部33の上縁33a側と上面パネル部34の後縁34d側とを縫合するとともに、後面パネル部33の下縁33b側と下面パネル部35の後縁35d側とを縫合する。その後、下面パネル部35と上面パネル部34とを重ねて、重ねたテザー用部位72,74である前後テザー90の前端90a側を共縫いしつつ、補強布78,78を介在させて、両者を縫合し、そして、図10のAに示すように、挿通孔43aを孔開け加工する。ついで、図10のBに示すように、後面パネル部33の左右の縁33c,33dの上側縁33ca,33daと、上面パネル部34の左右の縁34b,34cの後側縁34bb,34cbと、を縫合し、さらに、平らに展開した下面パネル部35の左右の縁35b,35cの前側縁35ba,35caに対し、上面パネル部34の左右の縁34b,34cの前側縁34ba,34caを縫合し、左右の縁35b,35cの後側縁35bb,35cbに対し、後面パネル部33の左右の縁33c,33dの下側縁33cb,33dbを縫合すれば、エアバッグ30の外周壁31を製造することができる。
そしてさらに、エアバッグ30の後上縁31aで折って、後上縁31a近傍の後面パネル部33と上面パネル部34とを重ねて、図11,12に示すように、後面パネル部33と上面パネル部34の部位51a,51b相互を、左右方向の結合ライン53として、縫合糸55により縫製して、結合部51(L,R)を形成すれば、エアバッグ30を製造することができる。
乗員保護装置10の組み立ては、まず、リテーナ20を、エアバッグ30内の左右の流入用開口39(L,R)周縁に配置させて、各ボルト21を、取付孔41を経て、エアバッグ30外に突出させて、エアバッグ30を、ケース12内に収納可能な略直方体形状となるように、折り畳み、そして、折り畳みを完了させたならば、折り崩れ防止のために、エアバッグ30の膨張時に破断可能な図示しないラッピングシートで、折り畳んだエアバッグ30を包む。そして、折り畳んだエアバッグ30は、リテーナ20の各ボルト21を取付孔15から突出させるように、ケース12の底壁部13上に収納し、さらに、各ボルト21をインフレーター24(L,R)のフランジ部26の取付孔26aから突出させつつ、インフレーター24(L,R)の本体部25を、底壁部13の下方から、挿通用開口14(L,R)、流入用開口39(L,R)に挿入させて、各ボルト21にナット22を締結すれば、ケース12の底壁部13に、エアバッグ30とインフレーター24(L,R)とを取り付けて、乗員保護装置10を組み立てることができる(図1参照)。
その後、ケース12から延びる図示しない取付片部を利用して、ケース12を、車両Vの所定のインパネリンホースから延びるブラケットに連結させ、インフレーター24(L,R)に乗員保護装置10の作動用の図示しない制御装置から延びる作動信号入力用のリード線を結線し、ケース12の係止爪部18を側壁部28cの係止孔28dに挿入係止させつつ、インパネ1を車両Vに組み付ければ、乗員保護装置10を車両Vに搭載することができる。
乗員保護装置10の車両Vへの搭載後、車両Vが前面衝突や斜突等を起こせば、作動信号がインフレーター24(L,R)に入力されて、インフレーター24(L,R)のガス吐出口25aから膨張用ガスGが吐出されて、膨張用ガスGを流入させたエアバッグ30は、図示しないラッピングシートを破断するとともに、エアバッグカバー28のドア部28a,28bを押し開いて、ケース12から後方側へ突出しつつ、展開膨張することとなる(図1,2参照)。
そして、エアバッグ30が、膨張を完了させた後に乗員DM,PMを受け止める際、運転席7側若しくは助手席8側の一方、例えば、運転席7側の乗員DMだけを受け止める際には、結合部51(L,R)を解除しないことから、1人の乗員DMを受け止めることとなる。しかし、エアバッグ30の膨張完了後に、運転席7側と助手席8側との二人の乗員DM,PMを受け止める場合には、図11,12に示すように、受止当初のエアバッグ30の急激な内圧上昇に伴ない、結合部51を解除させて、エアバッグ30が内容積を増大させた状態(図13に示すように膨張を完了させる状態)で、二人の乗員DM,PMを受け止めることととなって、結合部51を解除しない状態で一人の乗員DMを受け止めるエアバッグ30の内圧と、略同等とするように、内圧を上昇させすぎずに、好適に、二人の乗員DM,PMを受け止めて保護できる。逆に、一人の乗員DMを受け止める際には、結合部の結合を維持して、エアバッグ30の内容積を増大させないことから、所定の内圧を維持できて、好適に、一人の乗員DMを保護することができる。そして、このようなエアバッグ30の乗員受止時の内圧調整は、膨張用ガスGの供給を調整する訳では無く、単に、内容積を減少させるように、外周壁31の離隔した2箇所51a,51bを結合する結合部51であって、内圧上昇時に、解除可能とした結合部51により、行えることとから、簡便に、乗員受止時のエアバッグ30の内圧調整を行える。
したがって、実施形態の乗員保護装置10では、助手席8の乗員PMの有無に係らず、簡便に、乗員受止時のエアバッグ30の内圧を調整することができる。
また、実施形態の乗員保護装置10では、エアバッグ30の膨張完了時の乗員受止面45における運転席側部46と助手席側部47との間に、後方に突出して、両側面を、それぞれ、斜め移動する運転席7側と助手席8側との乗員DM,PMを受け止め可能な斜め移動用受止面49a,49b、とした突出膨張部49が、配設されている(図2参照)。そして、結合部51(L,R)が、エアバッグ30の外周壁31における突出膨張部49を除く部位(実施形態では、運転席側部46と助手席側部47との上部側のエアバッグ30の後上縁31a側)に、配設されている。
そのため、実施形態では、エアバッグ30が、車両Vの斜突時等に、前席6の乗員DM,PMが前方に斜め移動しても、膨張完了時のエアバッグ30の突出膨張部49における斜め移動用受止面49a,49bにより、正対するように受け止めて保護することができる。そして、突出膨張部49の部位には、結合部51が、配設されておらず、突出膨張部49の容積を一定とすることができて、エアバッグ30は、膨張完了時の突出膨張部49の後方への突出量を、安定して確保できる。
なお、上記の点を考慮しなければ、突出膨張部49の上面側等に、結合部を設けてもよい。
また、実施形態の乗員保護装置10では、結合部51(L,R)が、膨張完了時のエアバッグ30の後部側における前席6の乗員DM,PMの頭部進入位置IPより、上方側の位置で、かつ、膨張時に自由空間に露出される部位(実施形態では、運転席側部46と助手席側部47との上部側のエアバッグ30の後上縁31a側)に、配設されている(図3参照)。
そのため、実施形態では、乗員DM,PMのエアバッグ30への進入時、乗員DM,PMの頭部Hを含んだ上半身UB(図1参照)が、結合部51と干渉せず、さらに、車体側部材としての周囲のインパネ1も、結合部51と干渉せず、自由空間に露出するように、結合部51は配置されることから、二人の乗員DM,PMを受け止めたエアバッグ30が内圧を上昇させた際には、結合部51は、乗員DM,PMや周囲の車体側部材としてのインパネ1に干渉されずに、円滑に、結合を解除させることができる。
なお、上記の点を考慮しなければ、図13の二点鎖線に示すように、エアバッグ30の左右の側面30d,30e側に、例えば、後面パネル部33と、上面パネル部34及び下面パネル部35と、の部位51a,51bとを結合させる結合部51Aを配設してもよい。
また、結合部51の数も、2つで無くとも、1つ、あるいは、3つ以上、配設してもよい。
さらに、実施形態の乗員保護装置10では、エアバッグ30が、膨張完了時の外周壁31として、乗員受止面45を有した後面30a側の後面パネル部33と、後面パネル部33の上縁33a側から前方に延びる上面パネル部34と、を備える構成としている。そして、結合部51(L,R)が、膨張完了時のエアバッグ30における乗員受止面45のぞれぞれの運転席7側の乗員DMと助手席8側の乗員PMとの頭部進入位置IPの直上の位置UPで、かつ、左右方向に延びる結合ライン53として、膨張完了時のエアバッグ30の外周壁31における後面パネル部33と上面パネル部34との部位51a,51b相互を結合させて、配設されている。
そのため、実施形態では、車両Vの前面衝突時、乗員DM,PMが前進移動して、乗員受止面45に受け止められる際、結合部51(L,R)の直下で受け止められることから、図12に示すように、頭部Hの受止部位APに接近した結合部51の結合ライン53の中央部53aに対して、結合ライン53と直交方向に引張力Tを作用させて、結合部51の受止部位AP近傍に、応力集中を生じさせ易いことから、エアバッグ30の内圧が急激に上昇していれば、迅速に、結合部51の結合を解除させることができ、そして、受止部位AP近傍の中央部53aから結合ライン53の左右の両端部53b,53cにかけて、結合を解除させることができて(図3,12参照)、結合部51の全域の結合解除を、円滑に行うことができる。その結果、膨張したエアバッグ30は、エアバッグ30の内容積を増加させて、二人の乗員DM,PMを円滑に受け止める内圧を確保できて、二人の乗員DM,PMを、円滑に受け止めて保護できる。
そして、実施形態の場合、結合ライン53の長さ寸法SLは、それぞれ、前席6の乗員DM,PMの頭部Hの幅寸法WHと同等として、設定されている。
そのため、実施形態では、結合ライン53の長さ寸法SLが短かすぎないことから、結合ライン53の全長にわたって引張力Tを分散させ易く、1人の乗員DM,PMだけのエアバッグ30への進入時での結合ライン53の結合解除を防止できる。そして、2人の乗員DM,PMのエアバッグ30への進入時には、受止部位AP近傍の部位53aから結合ライン53の両端部53b,53cにかけて、結合を解除させる際、結合ライン53が、進入する乗員DM,PMの頭部Hの幅寸法WHに略対応して、長すぎないことから、各結合ライン53の全域を、迅速に、結合解除できて、所定の内圧を確保できるように、エアバッグ30の内容積を増加させることができる。
また、実施形態の乗員保護装置10では、エアバッグ30を膨張させるための膨張用ガスGを供給するインフレーター24(L,R)が、乗員受止面45における運転席側部46と助手席側部47との前方側に配設されるように、2個、使用されている。
そのため、実施形態では、エアバッグ30の膨張時、乗員受止面45における運転席側部46と助手席側部47との前方側に配設された2個のインフレーター24(L,R)により、乗員受止面45における運転席側部46と助手席側部47とを、共に乗員DM,PMを受け止め可能に、円滑に膨張完了位置に配置させることができて、運転席7側と助手席8側との乗員DM,PMを好適に受け止めて保護できる。
なお、実施形態では、エアバッグ30の外周壁31の離隔した2箇所を結合した結合部51,51Aを形成する際、縫合糸55を利用する縫製により、形成した場合を示したが、結合部は、縫製の他、接着を利用して、形成してもよい。
1…インストルメントパネル・車体側部位、6…前席、7…運転席、8…助手席、10…乗員保護装置、12…(収納部位)ケース、24(L,R)…インフレーター、30…エアバッグ、30a…後面、31…外周壁、33…後面パネル部、33a…上縁、34…上面パネル部、39(L,R)…流入用開口、43(L,R)…厚さ規制部、45…乗員受止面、46…運転席側部、47…助手席側部、49…突出膨張部、49a…斜め移動用受止面、49b…斜め移動用受止面、51(L,R),51A…結合部、51a…(後面パネル部の結合個所)部位、51b…(上面パネル部の結合個所)部位、53…結合ライン、
IP…頭部進入位置、UP…直上位置、SL…(結合ラインの)長さ寸法、
WH…(頭部の)幅寸法、G…膨張用ガス、V…車両、DM…(運転席)乗員、
PM…(助手席)乗員、H…頭部。

Claims (6)

  1. 車両の運転席と助手席との前席前方の車体側部位に折り畳まれて収納されて、膨張時、前記前席の乗員を保護可能に、収納部位から後方に突出し、膨張完了時の後面に、運転席側と助手席側との乗員を受け止め可能な乗員受止面を配設させてなるエアバッグ、を備えた乗員保護装置であって、
    前記エアバッグが、外周壁の離隔した2箇所を結合して、内容積を減少させる結合部を備え、
    前記結合部が、運転席側若しくは助手席側の一方の乗員だけの受止時、結合を維持し、運転席側と助手席側との両方の乗員の受止時、内容積を増大させるように、結合を解除可能に、前記外周壁を結合していることを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記エアバッグの膨張完了時の前記乗員受止面における運転席側部と助手席側部との間に、後方に突出して、両側面を、それぞれ、斜め移動する運転席側と助手席側との乗員を受け止め可能な斜め移動用受止面、とした突出膨張部が、配設され、
    前記結合部が、前記エアバッグの外周壁における前記突出膨張部を除く部位に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記結合部が、膨張完了時の前記エアバッグの後部側における前記前席の乗員の頭部進入位置より、上方側の位置で、かつ、膨張時に自由空間に露出される部位に、配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記エアバッグが、膨張完了時の外周壁として、
    前記乗員受止面を有した後面側の後面パネル部と、
    該後面パネル部の上縁側から前方に延びる上面パネル部と、
    を備える構成として、
    前記結合部が、
    膨張完了時の前記エアバッグにおける前記乗員受止面のぞれぞれの前記運転席側の乗員と前記助手席側の乗員との頭部進入位置の直上の位置で、かつ、左右方向に延びる結合ラインとして、
    膨張完了時の前記エアバッグの外周壁における前記後面パネル部と前記上面パネル部との部位相互を結合させて、配設されていることを特徴とする請求項3に記載の乗員保護装置。
  5. 前記結合ラインの長さが、それぞれ、前記前席の乗員の頭部の幅寸法と同等として、設定されていることを特徴とする請求項4に記載の乗員保護装置。
  6. 前記エアバッグを膨張させるための膨張用ガスを供給するインフレーターが、前記乗員受止面における前記運転席側部と前記助手席側部との前方側に配設されるように、2個、使用されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の乗員保護装置。
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