JP7203466B1 - 乾燥測定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
したがって、熱風乾燥を行う場合には、乾燥過程でどの程度乾燥しているかを確認する技術がいくつか開示されている。
例えば、特許文献1には「野菜等の静置型乾燥装置」という名称で、野菜等を乾燥させる乾燥機で、乾燥ボックスの下方に引き出し可能なサンプル乾燥ボックスを備え、また、このサンプル乾燥ボックスの重量を測定する重量測定部が設けられている。
この発明によれば、乾燥運転中において、重量測定部で測定した重量測定値の表示を見て、被乾燥物の乾燥進行状況を把握することが可能であり、乾燥を停止する時期を適宜判断することが可能である。
また、特許文献2には「循環型穀物乾燥機の水分検知装置用取付台」という名称で、穀物を循環させながら乾燥させる乾燥機において、水分を検知するために誘導路を設け、その誘導路の途中に試料採取口を設けて循環している穀粒を水分計に導いて含水率を測定する考案が開示されている。
この考案によれば、乾燥機の揚穀機の外側から簡単に穀粒の含水率を測定することが可能である。
また、特許文献2に開示される考案においても、穀粒の含水率は簡単に測定できるものの、乾燥条件の設定をどのように行えば品質の高い穀粒乾燥が可能であるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑制できるかは把握することができないという課題があった。
本発明は、かかる従来の事情に対処してなされたものであり、水分を含んだ状態から加熱空気をあてて乾燥させる場合、従来、経験的な乾燥条件を設定しながら、乾燥時に乾燥の状態を把握するために、乾燥中の被乾燥物から試料を抽出してその試料の含水率を測定するに留まっていたのに対し、どのような条件で乾燥すれば品質を最も高められるか、あるいは必要な熱エネルギーを最小限に抑えられるかという課題に対し、解決可能に乾燥状態を把握しながら、科学的根拠に基づく乾燥モデルの形成と乾燥工程のシミュレーションを可能とする乾燥測定装置を提供することを目的とする。
このように構成される乾燥測定装置では、秤が被乾燥物の重量を測定するように作用し、乾球温度計は乾燥庫の乾球温度を測定し、湿球温度計は乾燥庫の湿球温度を測定するように作用する。ヒーターは循環する空気を加熱し、ファンは加熱された空気を循環させ、ダンパーは被乾燥物から放出された水分を含んだ空気と外気を交換するように作用する。記憶装置は、乾球温度計の測定値、湿球温度計の測定値、秤の測定値、ヒーターの出力値、ファンの出力値、ダンパーの開度を記憶して乾燥環境及び被乾燥物の重量を含む乾燥履歴を保存するように作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第1の発明の作用に加えて、ポートが被乾燥物を乾燥庫外に導出するように作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第1又は第2の発明の作用に加えて、加湿器が循環する空気に水分を供給するように作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第3のいずれかの発明の作用に加えて、断熱部材が乾燥容器と秤との間での熱伝導・熱伝達を防止するように作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第4のいずれかの発明の作用に加えて、観察窓が、乾燥測定装置内に配置された被乾燥物を観察可能に作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第5のいずれかの発明の作用に加えて、撮影装置が、乾燥測定装置内に配置された被乾燥物を撮影可能に作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第1乃至第6のいずれかの発明の作用に加えて、秤が被乾燥物の重量を測定する際に、制御装置がファンに対して制御信号として停止信号を送信し、ファンを停止させるように作用する。
このように構成される乾燥測定装置では、第7の発明の作用に加えて、入力装置が設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかと、を少なくとも入力されるように作用し、制御装置は、設定乾球温度の入力を受けてヒーターの出力を制御するヒーター制御信号をヒーターに送信するように作用すると共に、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかの入力を受けてダンパーの開度を制御するダンパー制御信号をダンパーに送信するように作用する。
記憶装置は湿り空気線図を記憶することで、設定乾球温度を参照しながら、設定湿球温度、設定絶対湿度、及び設定相対湿度間の相互変換を行うように作用する。同様に、乾球温度計で測定された乾球温度を参照しながら、湿球温度計で測定された湿球温度から、絶対湿度及び相対湿度への変換を行うように作用する。
制御装置は、制御信号をヒーターに送信して、例えば設定乾球温度が乾球温度計で測定された乾球温度よりも低い場合には、ヒーターの出力を下げるあるいはオンからオフとする制御を行うことができ、高い場合には、ヒーターの出力を上げるあるいはオフからオンとする制御を行うことが可能である。また、制御装置は、制御信号をダンパーに送信して、例えば設定湿球温度が湿球温度計で測定された湿球温度よりも低い場合には、ダンパーの開度を上げるあるいは閉状態から開状態とする制御を行うことができ、低い場合には、ダンパーの開度を下げるあるいは開状態から閉状態とする制御を行うことが可能である。
そして、記憶装置に湿り空気線図を記憶させておくことで、設定乾球温度に対して、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれか1つが入力されると、他の2つのいずれにも変換が可能となる。したがって、例えば設定湿球温度以外の設定相対湿度や設定絶対湿度として入力された場合であっても、湿り空気線図によって設定湿球温度に変換されるため、湿球温度計の測定値との比較を容易に行うことが可能である。
図1は実施の形態に係る乾燥測定装置の内部の側面概念図である。
図1において、乾燥測定装置1は、前面板22、背面板27、天板26、底板28と右側板35及び左側板36(図2参照)から構成される筐体を支持脚29で支えつつ、内部に形成される乾燥庫33を備えている。乾燥庫33は、仕切天井18に穿設された通気路19から下方で電子秤6とその電子秤6上に配置された乾燥容器11を含み、仕切壁15の内側までの空間33aと、仕切壁15に穿設された通気路16からヒーター2及び加湿器5を含み、仕切天井18の内側までの空間33bと、仕切天井18に穿設された通気路20からダンパー3、仕切壁15に穿設された通気路17及びファン4を含み、仕切天井18の内側までの空間33cを有して構成されている。
乾燥庫33内の空間33bにおいて、空気がヒーター2によって加熱され上昇し、通気路20を経て、空間33cでダンパー3の開度に応じて通気孔30を介して、加熱された空気の一部を排気し、外気を取り入れて加熱された残りの空気と混合させる。混合された加熱空気は通気路17を経てファン4に吸引されファン4の下方に設けられた通気路19から空間33aに送出される。空間33aでは、加熱空気が乾燥容器11内に収容された被乾燥物34(図2参照)を乾燥させ、被乾燥物34から吸収した水分を含んで通気路16を経て空間33bに戻る。
空間33aにおいて、仕切天井18の下方には乾球温度計7と湿球温度計8を備えて、それぞれ乾球温度と湿球温度を測定することができる。
また、空間33bにおいては、加湿器5が設けられており加熱空気が乾燥し過ぎた際に霧状の水分等を放出する。また、天板26上に設けられているのは外気乾球温度計21であり、外気温を測定することができる。
前面板22には表示パネル31が設けられており、取っ手25を備えた窓用開閉扉23を開けると透明な耐熱ガラスを備えた観察窓24から乾燥容器11内に収容されている被乾燥物34(図2参照)の状態を観察することが可能である。
なお、本実施の形態においては、加熱空気の循環として、ヒーター2、ダンパー3、ファン4、乾燥容器11、そしてヒーター2に戻るというような順序としているが、必ずしもこの順序あるいは装置の配置としなくともよい。すなわち、例えばヒーター2の位置をダンパー3とファン4の間に設けることも可能である。このようにすることで、加熱空気中の被乾燥物34から蒸発した水分までヒーター2で加熱する必要がなくなり、ダンパー3から排出されてしまう熱エネルギーを少なくすることが可能である。また、常にヒーター2で加熱して加熱空気としなくとも、ヒーター2を停止した状態で乾燥庫33内で単に空気を循環させ被乾燥物34を乾燥させてもよい。
図2において、乾燥測定装置1の筐体内は断熱壁38で仕切られており、図2の左側板36側が空間33a、空間33b及び空間33c(図示せず)を有する乾燥庫33であり、右側板35側が機器庫46である。
この乾燥容器ポート9と支持具10による乾燥容器11の取り出しについては図6-図9を参照しながら後で詳細に説明する。
また、機器庫46には断熱壁38に設置される基板40を介して制御装置42、演算装置43及び記憶装置45が設置されている。これらの装置については次の図3を用いて詳細に後述する。さらに、表示パネル31はいわゆるタッチパネルであり、出力装置44であると同時に入力装置41でもあるが、これらについても図3を用いて説明する。
図3において、乾燥測定装置1は既に説明したとおり、乾球温度計7、湿球温度計8及び外気乾球温度計21を備えており、乾球温度計7は乾燥庫33内の乾球温度50aを測定し、記憶装置45はその値を乾球温度計7から受信して読み出し可能に格納する。湿球温度計8も同様に湿球温度51を測定し、記憶装置45が湿球温度計8から受信して読み出し可能に格納する。外気乾球温度計21も同様に外気乾球温度50bを測定し、記憶装置45が外気乾球温度計21から受信して読み出し可能に格納する。
また、記憶装置45は、ヒーター2からヒーター出力56を、ダンパー3からダンパー開度55を、ファン4からファン出力57を、加湿器5から加湿器出力58を、電子秤6から被乾燥物重量53aを、撮影装置39から撮影画像63を、それぞれ受信して読み出し可能に格納する。なお、撮影画像63とは静止画の他、動画も含むものであり、赤外線画像等の画像も含むものである。
制御装置42は、設定乾球温度60と乾球温度50aを比較して、乾球温度50aを設定乾球温度60に近づける制御を行う。具体的には、設定乾球温度60の方が高い場合には、ヒーター2に対して制御信号を送信して、ヒーター2の出力を上げる制御、あるいはオフとなっているヒーター2をオンとする制御等を実行する。逆に、設定乾球温度60の方が低い場合には、ヒーター2に対して制御信号を送信して、ヒーター2の出力を下げる制御、あるいはオンとなっているヒーター2をオフとする制御等を実行する。
なお、既に説明したとおり、記憶装置45には湿り空気線図59が格納されているので、乾球温度50aも用いることで、湿球温度51と相対湿度52に加えて図3には示していない絶対湿度との間で互いに変換可能である。さらに、湿り空気線図59と設定乾球温度60を用いることで設定相対湿度61aも設定絶対湿度や設定湿球温度として変換することも可能である。これらは、演算装置43が、変換前のデータを記憶装置45から読み出し、変換し、変換後のデータを記憶装置45に読み出し可能に格納することで実行される。したがって、図3に示されていない絶対湿度や設定絶対湿度、あるいは設定湿球温度等も変換によって得られるデータであり、これを用いないとするものではない。すなわち、湿球温度、相対湿度及び絶対湿度の少なくともいずれか、また、設定湿球温度、設定相対湿度及び設定絶対湿度の少なくともいずれか、を用い、いずれかを記憶装置45に入力、格納すればよい。
含水率(重量%)=(W2-W0)/(W1-W0)×100 (1)
W2はW1から水分が蒸発した後の重量となるので、乾燥前の含水率を100%として、どの程度水分が減少したかを含水率で示すことが可能である。演算装置43で演算された含水率53bは、演算装置43によって記憶装置45に読み出し可能に格納される。
また、制御装置42は、電子秤6が被乾燥物重量53aを測定するときには、制御信号をファン4に送信して作動を停止する制御を実行する。制御装置42は、電子秤6による測定タイミングデータを予め得ておき、そのファン4停止までにかかる時間を考慮して作動停止のための制御信号(停止信号)をファン4に送信するようにしておくとよい。そして、制御装置42は、被乾燥物34の被乾燥物重量53aの測定が終了したタイミングで電子秤6から測定終了の制御信号を受信した後、ファン4に対して再起動のための制御信号(起動信号)を送信する。このような停止と再起動のための制御信号をファン4に送信することで、循環する加熱空気によって乾燥容器11に及ぶ風圧を防止して、電子秤6による被乾燥物重量53aの測定データの精度を向上させることが可能である。
さらに、制御装置42は、設定相対湿度61aと相対湿度52を比較して、設定相対湿度61aの方が低い場合には、前述のダンパー3に対する制御の他、加湿器5に対して制御信号を送信して、加湿器5から霧状の水分等を放出させる制御を実行することも可能である。
また、制御装置42は、入力装置41を介して行われる、ヒーター2、ダンパー3、ファン4、加湿器5、電子秤6及び撮影装置39に対する手動入力に対してもオンオフに関する制御信号や出力の増減に関する制御信号を送信することが可能であり、電子秤6に対しては測定するための制御信号を送信したり、撮影装置39に対しては撮影開始や撮影停止をするための制御信号や撮影タイミングに関する制御信号を送信することも可能である。
図4は乾燥測定装置の運転状態を示す表示パネルの概念図であり、図5は乾燥測定装置のプログラム設定を示す表示パネルの概念図である。
図4において、表示パネル31に示されるとおり、温度℃として乾球温度50aが、湿球℃として湿球温度51が表示されている。また、その下の「PG」と表示されているのは、プログラム名64の欄であり、実際に運転される際にプログラム制御を実施した際にはそのプログラム名が表示される。
また、プログラム名64の下には経過時間として、乾燥時間54が表示されている。
さらに、その経過時間の欄の下に示されているのは個別出力アイコン65であり、「加温」、「送風」、「加湿」とあるのは、これらをタッチパネルの表示パネル31から選択すると、それぞれヒーター2、ファン4、加湿器5が強制停止する。
表示パネル31の右側には、その最上部に「停止中」とあり、乾燥測定装置1が停止状態にあることが表示されている。運転中は「運転中」と表示される。その下にある「加温」、「送風」、「加湿」の表示は、それぞれ図では薄い色として表示されており、それぞれヒーター2、ファン4、加湿器5が停止中であることを示している。また、「排湿自動」の表示は制御装置42によってダンパー3の開閉が自動で制御されていることを示しており、その隣の「排湿閉」の表示はダンパー3が閉止していることを示す表示である。
さらに、下方の「開始時刻」の表示はタッチパネルとして選択すると、乾燥運転が開始された時刻が表示される。この時刻は制御装置42の計時機能によるものである。その下の「履歴」の表示をタッチパネルとして選択すると、乾燥が開始されたときからの履歴情報が示される。この「履歴」は記憶装置45に格納されている情報のいずれのパラメーターであっても、隣の「PM」の表示を選択することで選択可能であり、様々なパラメーターを選択して同一の時系列に沿って複数でも単数でも表示することが可能である。
ステップ66の下に「温度℃」としてあるのが設定乾球温度60を入力する欄で、「湿球℃」としてあるのが設定湿球温度61bを入力する欄である。ここでは設定湿球温度61bを入力することとしているが、前述のとおり、設定相対湿度61aでもよいし、設定絶対湿度であってもよい。「時間h」とあるのは設定乾燥時間62を入力する欄であり、その下の個別出力アイコン65は、これを選択することで、図4に示される運転画面で個別出力アイコン65を選択すると、強制終了が実行されることになる。
これらの入力が終了したら、図中の「変更完了」を選択して終了する。
図6(a)は本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の支持具を備えたポートが乾燥容器に接触することなく、乾燥容器が電子秤上に載置されている状態を説明するための概念図であり、(b)は(a)に示すA-A線矢視図であり、(c)は乾燥測定装置の支持具が乾燥容器を支持して持ち上げて、乾燥容器が電子秤上に浮いている状態を説明するための概念図であり、(d)は(c)に示すB-B線矢視図である。
図6は、前面板22側から見た概念図となっているが、この図6(a)において、電子秤6の上には乾燥容器11と電子秤6の間で熱伝導や熱伝達が生じないように断熱シート13が敷かれ、その上に被乾燥物34を収容した乾燥容器11が載置されている。そして、乾燥容器11の周囲には乾燥容器11に接触することなく囲繞する乾燥容器ポート9が備えられ、その上に同様に乾燥容器11に接触することなく支点14aに設けられた支軸14bを介して梃のように動作する支持具10が設けられている。この動作については、図7及び図8を参照しながら後で詳細に説明する。
なお、断熱シート13は選択的な構成要素であり、乾燥容器11と電子秤6間の熱伝導や熱伝達が乾燥工程において問題とならない場合や電子秤6や乾燥容器11そのものに断熱構造が採用されている等した場合には必ずしも介挿される必要はない。
乾燥測定装置1の使用者は、引手32を掴んで図6における左方向へ乾燥容器11を引き出す際には支持具10の引手32側の端部を下方に降ろして乾燥容器11側の端部を上方に上げて、乾燥容器11を断熱シート13から離して持ち上げてから乾燥容器ポート9ごと左側へ引き出す。
図7(a)は本発明の実施の形態に係る乾燥測定装置の左側板側から見た乾燥容器ポートの引手と支持具の位置関係を示す概念図であり、(b)は(a)に示すC-C線矢視断面図である。また、図8(a)は図7(a)の状態から支持具を下げた状態における乾燥容器ポートと支持具の位置関係を示す概念図であり、(b)は(a)に示すD-D線矢視断面図である。
図7(a)、(b)において、乾燥測定装置1の左側板36側に設けられた引手32は引手上側縁32aと引手下側縁32bの間に空間を形成して、支持具10の支持具レバー10bがその空間に挿通されている。また、支持具10は支持具ロック10aを備えており、この支持具ロック10aは左側板36の引手上側縁32a側の下端に嵌合するように形成されている。この状態が図6(a)、(b)の状態である。
乾燥容器11が電子秤6の上に載置されている場合には、図7(b)に示されるように支持具ロック10aが左側板36に嵌合しているので支持具10が引き出されることはない。また、支持具10は支点14aを介して乾燥容器ポート9に固定されているので、乾燥容器ポート9もまた引き出されることはない。
したがって、乾燥測定装置1の使用者が引手32を図面左側へ引くことで、乾燥容器ポート9と支持具10が引き出され、支持具10によって支持される乾燥容器11が被乾燥物34を収容したまま乾燥庫33から外へ導出される。
なお、乾燥容器11の高さや乾燥容器ポート9及び支持具10の長さ、そして引手32の高さ等の寸法は、図6-図8を用いて説明した作用を発揮できるように適宜調整するとよい。
このように構成される乾燥容器11、乾燥容器ポート9、支持具10及び引手32を用いることで、乾燥容器11に触れることなく、容易に短時間で乾燥庫33から外へ導出することが可能であり、例えば、電子秤6とは別個に秤を用いて乾燥容器11の重量を測定したり、被乾燥物34の状態を乾燥庫33の外で修正することが可能である。その他、実際に乾燥容器11と収容された被乾燥物34を外部に導出しなければならないすべての事象に対応することができる。
引き出した乾燥容器ポート9と支持具10を乾燥庫33内に戻す場合には、逆に、支持具レバー10bを下げながら乾燥容器11を浮かせたまま、乾燥庫33内へ挿入し、断熱シート13の上に載置できる位置まで挿入してから支持具レバー10bを手から離して支持具ロック10aを左側板36の引手上側縁32a側の下端に挿入して引手32が引き出せないようにする。
このような操作で同時に、乾燥容器11の係止具12から支持具10による当接が解除されるので、乾燥環境に乾燥容器11を容易かつ安全に置くことが可能である。
本実施の形態における乾燥容器ポート9、支持具10及び引手32として、機械的に構成する場合について説明したが、乾燥容器ポート9や支持具10の操作については、サーボモータ等を利用することでロック機構も含めて電動化することも可能である。
Claims (6)
- 被乾燥物が乾燥していく状態を経時的に減少する前記被乾燥物の重量を測定しながら乾燥条件のパラメーターを履歴として残すことで、乾燥の効率化や高品質化に寄与する前記パラメーターの強度や量を評価するための乾燥測定装置であって、空気を循環させて前記被乾燥物を乾燥させる乾燥庫と、その乾燥庫内に配置され前記被乾燥物を収容する乾燥容器と、この乾燥容器を載置して前記重量を測定する秤と、前記乾燥庫内の乾球温度を測定する乾球温度計と、前記乾燥庫内の湿球温度を測定する湿球温度計と、前記空気を加熱するヒーターと、前記空気を循環させるファンと、前記空気を排出して外気を取り入れるダンパーと、前記乾燥容器を支持して前記秤の上から前記乾燥庫外に前記乾燥容器を導出するポートと、乾燥が開始された時刻からの乾燥時間を測定する計時機能を備えた制御装置と、を有し、前記パラメーターとして前記乾球温度計の測定値、前記湿球温度計の測定値、前記ヒーターの出力値、前記乾燥時間、前記ファンの出力値及び前記ダンパーの開度を記憶しつつ、前記秤で測定された前記重量を記憶する記憶装置と、を有することを特徴とする乾燥測定装置。
- 前記空気を加湿する加湿器を有し、前記記憶装置は前記加湿器の出力値を記憶することを特徴とする請求項1に記載の乾燥測定装置。
- 前記秤と前記乾燥容器の間に介挿される断熱部材を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乾燥測定装置。
- 前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の観察が前記乾燥庫の外部から可能な観察窓を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
- 前記乾燥容器内に収容された前記被乾燥物の撮影が可能な撮影装置を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
- 設定乾球温度と、設定湿球温度と設定絶対湿度と設定相対湿度のいずれかと、を少なくとも入力する入力装置を備え、前記記憶装置は、湿り空気線図を記憶し、前記制御装置は、前記設定乾球温度の入力を受けて前記ヒーターの出力を制御するヒーター制御信号を前記ヒーターに送信し、前記設定湿球温度と前記設定絶対湿度と前記設定相対湿度のいずれかの入力を受けて前記ダンパーの開度を制御するダンパー制御信号を前記ダンパーに送信することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の乾燥測定装置。
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