JP7020999B2 - 機能材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
繊維、ポリアミド繊維(ナイロン繊維とも称される)、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン繊維及びポリアクリル系繊維等が挙げられる。これらの繊維は、一種を単独で用いても良く、二種以上を組み合わせて用いても良い。これらの中でも、温度応答性相転移物質の固着性を高める観点から、繊維集合体は、電子線照射処理によってラジカルが発生するラジカル形成性繊維を含むことが好ましい。ラジカル形成性繊維を含む繊維集合体を用いて、後述する電子線照射処理を行うことにより、温度応答性相転移物質とラジカル形成性繊維とが化学結合、例えば共有結合することで、温度応答性相転移物質の固着性が向上する。ラジカル形成性繊維として、例えば、セルロース系繊維、獣毛繊維、ポリアミド繊維等が挙げられ、セルロース系繊維であることが好ましい。繊維集合体におけるラジカル形成性繊維の含有量は20重量%以上であることが好ましく、より好ましくは50重量%以上である、さらに好ましくは100重量%である。
(1)繊維集合体に温度応答性相転移物質を固着する。
(2)前記温度応答性相転移物質が固着された繊維集合体に、前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度の機能性物質を適用することで機能性物質を取り込む。
(3)前記機能性物質を取り込んだ繊維集合体の温度を前記温度応答性相転移物質の相転移温度より低い温度にすることで、機能性物質が保持された機能材を得る。
施されてもよい。電子線照射処理を一方の面に実施する場合であっても、両方の面に実施
する場合であっても、それぞれの面に対する照射線量はそれぞれ独立して上記範囲内であ
ればよい。
(1)下記(a)、(b)、(c)及び(d)のいずれかの方法で、繊維集合体に温度応答性相転移物質を固着する。
(a)繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む溶液又は分散液を適用した後、電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着する。
(b)繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む溶液又は分散液を適用した後、電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を含むモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着する。
(c)繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む溶液又は分散液を適用した後電子線照射させ、その後、前記ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む溶液又は分散液を適用した後乾燥してから電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を含むモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着する。
(d)繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む溶液又は分散液を適用した後電子線照射させ、その後、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む溶液又は分散液を適用した後乾燥してから電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を含むモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着する。
(2)前記温度応答性相転移物質が固着された繊維集合体に、前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度の機能性物質を適用することで機能性物質を取り込む。
(3)前記機能性物質を取り込んだ繊維集合体の温度を前記温度応答性相転移物質の相転移温度より低い温度にすることで、機能性物質が保持された機能材を得る。
(4)機能性物質が保持された機能材の温度を前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度にすることで、機能性物質を放出する。
<温度応答性相転移物質の固着>
綿100%の織物(目付け270g/m2)を、室温(20±5℃)で、アクリル酸ステアリル(和光純薬工業株式会社製、分子量325、以下において、単に「SA」とも記す。)をエタノールに溶解して得られたアクリル酸ステアリルの溶液(アクリル酸ステアリル30重量%)に浸漬した後、絞り率が約40重量%になるまでマングルで絞り、80℃で90秒間乾燥した。その後、織物の一方の面に対して、エレクトロカーテン型電子線照射装置(EC250/30/90L;株式会社アイ・エレクトロンビーム製)により、窒素ガス雰囲気下で加速電圧250kV、照射線量80kGyの条件で電子線を照射した。電子線照射した織物を60℃の温水で洗浄し、150℃で90秒間乾燥した。次いで、60℃のエタノールで洗浄し、150℃で90秒間乾燥し、温度応答性相転移物質(SAの単独重合体)が固着された織物を得た。織物を100質量%とした場合、温度応答性相転移物質の固着量は12.0重量%であった。電子線照射により、アクリル酸ステアリルは互いに重合するとともに、織物を構成する綿(セルロース繊維)と共有結合することになる。温度応答性相転移物質を含む織物を用いてDSC測定を行ったところ、温度応答性相転移物質(SAの単独重合体)の相転移温度(DSCにおける吸熱ピーク温度)は、48.7℃であった。
<機能性物質の保持>
上記で得られた織物を60℃のオクタノール中に浸漬し(浴比1:30)、30分間静置した。その後、織物を引き上げて垂直に30秒間放置した。その後、織物を20℃のエタノール中に180秒間浸漬した(浴比1:30)。その後、織物を引き上げて室温で風乾し、オクタノール(機能性物質)が保持された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、オクタノールの保持量は17.3重量%であった。得られた機能性物質が保持された織物を用いてDSC測定を行ったところ、機能性物質(オクタノール)が保持された温度応答性相転移物質(SAの単独重合体)の相転移温度(DSCにおける吸熱ピーク温度)は、39.6℃であり、オクタノールを保持することによって、SAの単独重合体の相転移温度が低下していた。
<機能性物質の放出>
上記で得られた機能性物質が保持された織物を、60℃のエタノール中に180秒間浸漬した(浴比1:30)。その後、織物を引き上げて室温で風乾し、機能性物質が放出された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、オクタノールの残余量は1.1重量%であった。
<温度応答性相転移物質の固着>
アクリル酸ステアリルの溶液に代えて、アクリル酸ステアリル24重量%、アクリル酸ラウリル(東京化成工業株式会社製、分子量240、以下において、単に「DA」とも記す。)6重量%、及びエタノール70重量%を含む溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして温度応答性相転移物質(SAとDAの共重合体)が固着された織物を得た。織物を100質量%とした場合、温度応答性相転移物質の固着量は11.0重量%であった。電子線照射により、アクリル酸ステアリル及びアクリル酸ラウリルは共重合するとともに、織物を構成する綿(セルロース繊維)と共有結合することになる。温度応答性相転移物質を含む織物を用いてDSC測定を行ったところ、温度応答性相転移物質(SAとDAの共重合体)の相転移温度(DSCにおける吸熱ピーク温度)は、39.2℃であった。
<機能性物質の保持>
実施例1と同様にしてオクタノール(機能性物質)が保持された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、オクタノールの保持量は18.2重量%であった。得られた機能性物質が保持された織物を用いてDSC測定を行ったところ、機能性物質(オクタノール)が保持された温度応答性相転移物質(SAとDAの共重合体)の相転移温度(DSCにおける吸熱ピーク温度)は、31.4℃であり、オクタノールを保持することによって、SAとDAの共重合体の相転移温度が低下していた。
<機能性物質の放出>
実施例1と同様にして機能性物質が放出された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、オクタノールの残余量は1.9重量%であった。
<温度応答性相転移物質の固着>
綿100%の織物(目付け270g/m2)を、室温(20±5℃)で、アクリル酸ステアリルの乳化物(大原パラジウム化学株式会社製、品名「TQ-10」、アクリル酸ステアリルを45重量%)に浸漬した後、絞り率が約60重量%になるまでマングルで絞り、80℃で90秒間乾燥した。その後、織物の一方の面に対して、エレクトロカーテン型電子線照射装置(EC250/30/90L;株式会社アイ・エレクトロンビーム製)により、窒素ガス雰囲気下で加速電圧250kV、照射線量80kGyの条件で電子線を照射した。電子線照射した織物を60℃の温水で洗浄し、150℃で90秒間乾燥し、温度応答性相転移物質(SAの単独重合体)が固着された織物を得た。織物を100質量%とした場合、温度応答性相転移物質の固着量は20.8重量%であった。電子線照射により、アクリル酸ステアリルは互いに重合するとともに、織物を構成する綿(セルロース繊維)と共有結合することになる。温度応答性相転移物質を含む織物を用いてDSC測定を行ったところ、温度応答性相転移物質(アクリル酸ステアリルの重合体)の相転移温度(DSCにおける吸熱ピーク温度)は、46.3℃であった。
<機能性物質の保持>
オクタノールに代えて、ポリエチレングリコール(PEG-400、分子量380~420、ナカライテスク株式会社製)を50重量%含む水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリエチレングリコール(機能性物質)が保持された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、ポリエチレングリコールの保持量は22.4重量%であった。
<機能性物質の放出>
実施例1と同様にして機能性物質が放出された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、ポリエチレングリコールの残余量は6.3重量%であった。
<温度応答性相転移物質の固着>
綿100%の織物(目付け270g/m2)を、室温(20±5℃)で、アクリル酸ステアリルの乳化物(大原パラジウム化学株式会社製、品名「TQ-10」、アクリル酸ステアリルを45重量%)50重量部、アクリル酸ナトリウム(アクリル酸中和物、センカ株式会社製、品名「CI-05K」、アクリル酸ナトリウムの含有量28重量%、以下において、単に「AAcNA」とも記す。)36重量部、及び水14重量部を混合して調製した混合液(アクリル酸ステアリルの含有量22.5重量%、アクリル酸ナトリウムの含有量10.1重量%)に浸漬した後、絞り率が約60重量%になるまでマングルで絞り、80℃で90秒間乾燥した。その後、織物の一方の面に対して、エレクトロカーテン型電子線照射装置(EC250/30/90L;株式会社アイ・エレクトロンビーム製)により、窒素ガス雰囲気下で加速電圧250kV、照射線量80kGyの条件で電子線を照射した。電子線照射した織物を60℃の温水で洗浄し、150℃で90秒間乾燥し、温度応答性相転移物質(SAとAAcNAの共重合体)が固着された織物を得た。織物を100質量%とした場合、温度応答性相転移物質の固着量は19.8重量%であった。電子線照射により、アクリル酸ステアリルとアクリル酸ナトリウムは共重合するとともに、織物を構成する綿(セルロース繊維)と共有結合することになる。温度応答性相転移物質を含む織物を用いてDSC測定を行ったところ、温度応答性相転移物質(SAとAAcNAの共重合体)の相転移温度(DSCにおける吸熱ピーク温度)は、46.0℃であった。
<機能性物質の保持>
実施例3と同様にしてポリエチレングリコール(機能性物質)が付与された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、ポリエチレングリコールの保持量は28.3重量%であった。
<機能性物質の放出>
実施例3と同様にして機能性物質が放出された織物を得た。温度応答性相転移物質が固着された織物を100質量%とした場合、ポリエチレングリコールの残余量は2.1重量%であった。
アクリル酸ステアリルの溶液に代えて、エタノールを用いた以外は、実施例1と同様にして、温度応答性相転移物質が固着されていない織物を得た。また、該織物を用いた以外は、実施例1と同様にして機能性物質(オクタノール)の付与を行ったところ、オクタノールの保持量は6.6重量%であった。また、実施例1と同様にして機能性物質の放出を行ったところ、オクタノールの保持量は1.0重量%であった。
アクリル酸ステアリルの乳化物に代えて、水を用いた以外は、実施例3と同様にして、温度応答性相転移物質が付与されていない織物を得た。また、該織物を用いた以外は、実施例3と同様にして機能性物質(ポリエチレングリコール)の付与を行ったところ、ポリエチレングリコールの保持量は9.0重量%であった。また、実施例3と同様にして機能性物質の放出を行ったところ、ポリエチレングリコールの残余量は2.5重量%であった。
アクリル酸ステアリルの乳化物に代えて、アクリル酸ナトリウム(アクリル酸中和物、センカ株式会社製、品名「CI-05K」、アクリル酸ナトリウムの含有量28重量%)を用いた以外は、実施例3と同様にして、アクリル酸ナトリウムが付与された織物を得た。織物を100質量%とした場合、アクリル酸ナトリウムの固着量は12.2重量%であった。また、該織物を用いた以外は、実施例3と同様にして機能性物質(ポリエチレングリコール)の付与を行ったところ、ポリエチレングリコールの保持量は13.3重量%であった。また、実施例3と同様にして機能性物質の放出を行ったところ、ポリエチレングリコールの残余量は8.0重量%であった。
上記数式(1)で、W1はマングルで絞った後の織物の重量であり、W0はアクリル酸ステアリルを含む溶液に浸漬する前の織物の重量である。
上記数式(2)で、W2は温度応答性相転移物質が固着された織物の重量であり、W0はアクリル酸ステアリルを含む溶液に浸漬する前の織物の重量である。
上記数式(3)で、W3は機能性物質が保持された織物の重量であり、W2は温度応答性相転移物質が固着された織物の重量である。
上記数式(4)で、W4は機能性物質を放出した後の織物の重量であり、W2は温度応答性相転移物質が固着された織物の重量である。
Claims (13)
- 繊維集合体、温度応答性相転移物質、及び機能性物質を含む機能材であって、
前記温度応答性相転移物質は、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下であり、
前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度で機能性物質を放出することを特徴とする機能材。 - 前記ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーは、炭素数12~22の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルである請求項1に記載の機能材。
- 前記ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーは、(メタ)アクリル酸ステアリルである請求項1又は2に記載の機能材。
- 前記温度応答性相転移物質は、アクリル酸ステアリル及びメタクリ酸ステアリルからなる群から選ばれる一種以上のモノマーで構成された重合体である請求項1~3のいずれか1項に記載の機能材。
- 前記温度応答性相転移物質は、アクリル酸ステアリル及びメタクリ酸ステアリルからなる群から選ばれる一種以上のモノマーと、アクリル酸ラウリル及びメタクリル酸ラウリルからなる群から選ばれる一種以上のモノマーで構成された重合体である請求項1~3のいずれか1項に記載の機能材。
- 前記温度応答性相転移物質は、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む重合体で構成されている請求項1~3のいずれか1項に記載の機能材。
- 前記極性基を有するモノマーは、親水性モノマーである請求項6に記載の機能剤。
- 前記極性基を有するモノマーは、カルボニル基含有モノマーである請求項6又は7に記載の機能材。
- 前記カルボニル基含有モノマーは、アクリル酸ナトリウムである請求項8に記載の機能材。
- 前記繊維集合体は、セルロース系繊維を含む請求項1~9のいずれか1項に記載の機能材。
- 繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む溶液又はラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む分散液を適用した後、電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着し、
前記温度応答性相転移物質が固着された繊維集合体に、前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度の機能性物質を適用することで機能性物質を取り込み、
前記機能性物質を取り込んだ繊維集合体の温度を前記温度応答性相転移物質の相転移温度より低い温度にすることで、機能性物質が保持された機能材を得ることを特徴とする機能材の製造方法。 - 繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む溶液又はラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む分散液を適用した後、電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を含むモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着し、
前記温度応答性相転移物質が固着された繊維集合体に、前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度の機能性物質を適用することで機能性物質を取り込み、
前記機能性物質を取り込んだ繊維集合体の温度を前記温度応答性相転移物質の相転移温度より低い温度にすることで、機能性物質が保持された機能材を得ることを特徴とする機能材の製造方法。 - 繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む溶液又はラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む分散液を適用した後電子線照射させ、その後、前記ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む溶液又は前記ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む分散液を適用した後乾燥してから電子線照射することで、或いは、繊維集合体にラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む溶液又はラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーと共重合可能な極性基を有するモノマーを含む分散液を適用した後電子線照射させ、その後、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む溶液又はラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマーを含む分散液を適用した後乾燥してから電子線照射することで、ラジカル重合性基及び長鎖アルキル基を有するモノマー、並びにそれと共重合可能な極性基を含むモノマーを含む重合体で構成され、相転移温度が0℃以上100℃以下である温度応答性相転移物質を繊維集合体に固着し、
前記温度応答性相転移物質が固着された繊維集合体に、前記温度応答性相転移物質の相転移温度より高い温度の機能性物質を適用することで機能性物質を取り込み、
前記機能性物質を取り込んだ繊維集合体の温度を前記温度応答性相転移物質の相転移温度より低い温度にすることで、機能性物質が保持された機能材を得ることを特徴とする機能材の製造方法。
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