JP7001515B2 - 前照灯制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自車に装備された前照灯を制御して前方車両の乗員に対する眩惑を防止する前照灯制御装置に関する。
特許文献1,2は、自車の前方の照射領域を前照灯で照射するに当たり、該前照灯における視点に対する前方車両の占める方角範囲を遮光範囲にして、照射領域を前照灯で照射する前照灯制御装置を開示している。
一方、撮像装置の撮像画像に前方車両の前照灯や尾灯の灯火光画像が含まれていることに着目し、前方車両の灯火の方角及び距離、さらに前方車両の車種の情報を出力する撮像装置が存在する。
特開2015-33944号公報 特許第5910116号公報
先行車が自車の近傍の隣りの走行レーンを並走していたり、先行車がレーン変更のため、先行車の向きが自車の向きに対して斜めになったりする場合がある。その場合、自車の前照灯が先行車の側面を照射することになるので、自車の前照灯の照射光が、先行車の側面から先行車の車内に進入することになる。進入した照射光は、先行車の乗員(乗客も含む)を眩惑することになるので、先行車の側面も含めて、自車の前照灯の遮光範囲とすることが望まれる。
特許文献1,2には、前照灯制御装置が、先行車の側面も含めて、自車の前照灯の遮光範囲とすることが該装置の作用として記載されている。しかしながら、特許文献1,2は、該作用を達成する具体的な構成を開示していない。
一方、撮像画像に含まれる左右の灯火光画像から前方車両の左右の灯火の間の範囲を遮光するだけでは、前方車両の側面が遮光範囲から除外されてしまう。
本発明の目的は、側面も含む前方車両の範囲に対して遮光を行うことができる前照灯制御装置を提供することである。
本発明の前照灯制御装置は、
自車の前方の照射領域を照射する前照灯を制御する前照灯制御装置であって、
前記照射領域の撮像画像を生成し、生成した前記撮像画像に含まれる灯火光画像に基づいて、前記自車の所定の基準視点に対する前方車両の左右の灯火の方角θl,θrと、前記基準視点から前記左右の灯火までの距離Ll,Lrと、前記前方車両の車種とを検出して、検出情報として出力する撮像装置と、
前記撮像装置からの前記検出情報に基づいて、前記前照灯の視点に対する前記前方車両の占める占有方角範囲を、該占有方角範囲に前記前方車両の側面を含めて、算出する占有方角範囲算出部と、
前記占有方角範囲算出部が算出した前記占有方角範囲を除外した領域を前記照射領域として前記前照灯で照射する配光制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、前方車両の左右の灯火の方角θl,θrと、基準視点から左右の灯火までの距離Ll,Lrと、前記前方車両の車種とを検出して、前照灯の視点に対する前方車両の占める占有方角範囲を、該占有方角範囲に前方車両の側面を含めて、算出する。そして、占有方角範囲を除外した領域を照射領域として前照灯で照射する。これにより、側面も含む前方車両の範囲に対して遮光を行うことができる。
本発明の前照灯制御装置において、前記占有方角範囲算出部は、車種と車長との対応関係を設定したテーブルを記憶する記憶部と、前記撮像装置からの前記検出情報のうち前記前方車両の前記車種に基づいて、該車種に対応する車長を前記テーブルから検索し、検索した車長を前記前方車両の車長Dlとして割当てる車長割当て部と、該車長割当て部が割当てた前記車長Dlを前記前方車両の側面の長さとして前記占有方角範囲を算出する演算部とを含むことが好ましい。
この構成によれば、撮像装置からの検出情報のうち前方車両の車種に基づいて、該車種に対応する車長が検索され、検索された車長を前方車両の車長Dlとして割り当てる。そして、車長Dlを前方車両の側面の長さとして占有方角範囲が算出される。これにより、側面も含む前方車両の占有方角範囲を円滑に算出することができる。
本発明の前照灯制御装置において、
前記占有方角範囲算出部は、前記自車の車幅方向において前記前方車両の全体に対する前記前方車両の前記側面の比率が所値未満である要件を満たすか否かを判定する判定部を含み、
前記占有方角範囲算出部の前記演算部は、前記判定部が前記要件を満たすと判定した場合には、前記検出情報のうち前記方角θl,θrと前記距離Ll,Lrとに基づいて前記占有方角範囲を算出することが好ましい。
自車の車幅方向において前方車両の全体に対する前方車両の側面の割合が所値未満である場合とは、自車の前照灯の視点からは前方車両の側面がほとんど視認できない場合を意味する。この構成によれば、このような場合には、前方車両の側面の長さを問題にすることなく、占有方角範囲が算出される。この結果、占有方角範囲の算出処理の負荷の軽減及び所要時間の短縮を図ることができる。
本発明の前照灯制御装置において、前記前方車両は、先行車又は対向車であることが好ましい。
この構成によれば、先行車又は対向車の乗員に対する眩惑を有効に防止できる。
ADBを装備する自車が片側一車線の道路を走行している場面を示す図。 ADBを装備する自車が片側二車線の道路を走行している場面を示す図。 ADBを装備する自車が片側二車線の道路を走行している場合に先行車がレーン変更する場面を示す図。 前照灯制御装置を含む前照灯システム全体のブロック図。 自車の種々の走行場面における撮像画像に関し、図5Aは、先行車が存在する場面の撮像画像を示す図、図5Bは、対向車が存在する場面の撮像画像を示す図、図5Cは、車線変更をしようとしている先行車が存在する場面の撮像画像を示す図。 自車の左右の前照灯からの遮光範囲を算出する説明図。 前照灯制御装置によるADBのフローチャート。
(ADBの各種場面)
図1~図3は、ADB(Adaptive Driving Beam:配光可変前照灯)を装備する自車1の各種場面を例示している。ADBは、前照灯制御装置50(図4)の機能に含まれている。図1~図3において、同一の要素については同一の符号を付けている。
図1は、自車1が片側一車線の道路8aを走行している場面を示す図である。道路8aには、1本のセンターライン9と、センターライン9の両側の2本のサイドライン10とが引かれている。自車1は、センターライン9に対して一方側の走行レーンを先行車2aと共に走行している。対向車3は、センターライン9に対して他方側の走行レーンを走行している。先行車2a及び対向車3は、共に、自車1の前方車両に相当する。
自車1について説明する。自車1、先行車2及び対向車3において、一般的でかつ共通の構成については、同一の符号で指示する。これら構成については、自車1についてのみ説明し、先行車2及び対向車3については説明を省略する。
自車1は、前後方向に前面14及び後面15を備え、車幅方向の左右に側面16を備える。前照灯20は、前面14の左右の端部にそれぞれ配備され、対を構成する。尾灯21は、後面15の左右の端部にそれぞれ配備され、対を構成する。尾灯21は、車幅灯を兼ねる。
図1において、中心線Xc,Yc,Zcは、それぞれ自車1、先行車2a及び対向車3の幅方向の中心を通る中心線を示している。図1~図3の場面は、夜間を想定しており、自車1の左右の前照灯20及び左右の尾灯21は、共に点灯している。自車1の左右の前照灯20は、それぞれ照射光Wa,Wbを前方の照射領域に向けて、出射している。左の照射光Waの照射領域と右の照射光Wbの照射領域とは、車幅方向にほぼ重なっている。先行車2a及び対向車3は、左右の照射光Wa,Wbの少なくとも一方により照射される照射領域になっている。
撮像装置22は、左右の前照灯20の照射領域の全体が撮像装置22の画角の内側になるように、すなわち撮像装置22の撮影範囲に含まれるように、自車1の前方に向けて自車1の車室内に配備される。撮像装置22は、ドライブレコーダのカメラと兼用されてもよく、例えば、運転席のルームミラーのブラケットに取り付けられる。この例では、撮像装置22は、自車1を上方から見た平面視では、中心線Xc上に存在する。
図1において、先行車2aは、自車1が走行している走行レーンと同一の走行レーンを自車1の前方において走行している。したがって、先行車2aの左右の側面16は、自車1の各前照灯20を視点とした場合に、いずれの視点からも視認不能の位置にある。この結果、先行車2aに対するADBでは、先行車2aの側面16の遮光は行わず、後面15のみの遮光で済ませることができる。
これに対し、対向車3は、2つの側面16のうち右の側面16は、自車1の左右の前照灯20のいずれの視点からも視認可能の位置にある。この結果、対向車3に対しては、その前面14の遮光だけでなく、側面16の遮光も行わないと、側面16の窓から対向車3の室内に進入した光が対向車3の乗員(乗客も含む)を眩惑させることになる。
図2は、自車1が片側二車線の道路8bを走行している場面を示す図である。レーン境界ライン11は、同一走行方向の2つの走行レーン間の境界に沿って道路8bに引かれている。
自車1は、先行車2bとの間にレーン境界ライン11を挟んで、先行車2bの走行レーンに対して左隣りの走行レーンを走行している。自車1に対して右斜め前方を走行している先行車2bの左の側面16は、自車1の各前照灯20を視点にした場合には、各視点からの視線を形成可能な(視認可能な)範囲の方角になっている。
この結果、自車1の左右の前照灯20から照射光Wa,Wbを遮光制御無しで照射すると、照射光Wa,Wbは、先行車2bの側面16も照射して、先行車2bの乗員を眩惑させる。したがって、先行車2bに対しては、後面15だけでなく、側面16も遮光する必要がある。
図3は、自車1が片側二車線の道路8bを走行している場合に先行車2aがレーン変更する場面を示す図である。先行車2aの中心線Ycが自車1の中心線Xcに対して右に傾斜することにより、先行車2aの2つの側面16のうち右の側面16は、自車1の左右の前照灯20を視点とした場合の少なくとも一方の視点からの視線を形成可能な範囲の方角になっている。この結果、この先行車2aに対しては、側面16に対する遮光が必要になる。
以下、先行車2a,2bを区別しない場合は、「先行車2」と総称する。また、先行車2及び対向車3を区別しない場合は、「前方車両」と総称する。
照射光Wa,Wbによる前方車両の乗員の眩惑には、前方車両の前面14、後面15及び側面16の窓を介して乗員の目に入る直接的な照射光Wa,Wbだけでなく、前方車両のサイドミラーやルームミラーに反射してから乗員の目に間接的に入る照射光Wa,Wbもある。
(前照灯システム)
図4は、前照灯システムのブロック図である。左右の前照灯20、撮像装置22及び前照灯制御装置50は、自車1に搭載され、前照灯システムを構成する。前照灯制御装置50は、占有方角範囲算出部51及び配光制御部52を備える。占有方角範囲算出部51は、さらに、演算部60、判定部61、車長割当て部62及び記憶部63を含む。前照灯制御装置50は、左右の前照灯20を個々に制御する。
撮像装置22及び前照灯制御装置50の構成及び作用の詳細については、図5の撮像画像70及び図6の自車1と先行車2との相対位置関係を説明した後で、図7のフローチャートを参照して、説明する。
各前照灯20は、LED点灯回路67と、複数のLED68とを備える。各前照灯20の複数のLED68は、自車1の前方の照射領域に向けられつつ、車幅方向に一列に配列され、個々に点灯及び消灯の切替が可能になっている。LED点灯回路67は、配光制御部52からの制御信号に基づいて各LED68への給電及び非給電を個々に行って、各LED68を個々に点灯及び消灯する。
自車1の各前照灯20の照射領域は、自車1の車幅方向に各前照灯20のLED68に対応付けられて、LED68の個数に等しい個数で区分けされている。したがって、各前照灯20の複数のLED68を個々にオンオフ(点灯及び消灯)することにより、照射領域を自車1の車幅方向の区分ごとに照射区分と遮光区分とに切り替えることができる。各前照灯20の照射領域には、1つの遮光範囲が、単一又は配列方向に連続する複数の遮光区分ごとに生成される。
(撮像画像)
図5は、自車1の種々の走行場面における撮像画像70に関する。図5Aは、先行車2が存在する場面の撮像画像70を示す図、図5Bは、対向車3が存在する場面の撮像画像70を示す図、図5Cは、車線変更をしようとしている先行車2が存在する場面の撮像画像70を示す図である。
図5において、画像中心線71は、撮像画像70の横方向の中心を通って、撮像画像70を縦方向に貫通する中心線である。画像原点Ogは、画像中心線71と撮像画像70の下側の横辺との交点に設定されている。図5において、画像原点Ogで直交するX軸及びY軸の直交座標系を定義する。X軸及びY軸は、撮像画像70の横方向及び縦方向に平行な軸として定義する。撮像画像70上の各位置は、座標位置により一義に定義することができる。
図5Aの撮像画像70には、先行車2が自車1から種々の距離にある場合の先行車2の左右の尾灯21の画像としての灯火光画像73a~73cの3対が含まれている。以下、灯火光画像73a~73cを区別しない場合は、「灯火光画像73」と総称する。
図5Aでは、図面の簡潔化のため、灯火光画像73a~73cの3対を同一の撮像画像70上に記載している。実際の場面では、左右の灯火光画像73の対が、同一の撮像画像70上に複数、出現することはない。複数の先行車2が、直進走行中の自車1と同一の走行レーンを直進している場合は、自車1から見て、前側の先行車2の灯火光画像73は、後ろ側の先行車2の影になり、撮像装置22から視認できないからである。
図5Bの撮像画像70には、対向車3が自車1の方へ接近して来た場合の各位置での灯火光画像75a~75cの3対が含まれている。以下、灯火光画像75a~75cを区別しない場合は、「灯火光画像75」と総称する。自車1を基準とした対向車3の位置は、灯火光画像75a~75cの順で近傍から遠方になっている。
図5Cの撮像画像70には、左の灯火光画像77が右の灯火光画像77より前方にある一対の灯火光画像77が映し出されている。
灯火光画像73,75,77が先行車2及び対向車3のどちらの灯火光画像であるかは、例えば灯火光画像73,75,77の色、大きさ又は形状により判別される。
画像原点Ogは、撮像装置22の基準視点Oc(図6)とは、自車1の前後方向に所定距離離れて中心線Xc上に存在する。したがって、基準視点Ocと前方車両の灯火との間の距離は、撮像画像70における灯火光画像73,75,77の座標位置から検出することができる。
(遮光範囲の算出説明)
図6は、自車1の左右の前照灯20からの遮光範囲を算出する説明図である。
図6において、基準視点Ocは、自車1の撮像装置22の中心に設定しており、中心線Xc上に存在する。左視点Ol及び右視点Orは、自車1の左右の前照灯20の位置に設定されている。基準視点Ocに対する方角をθで定義する。基準視点Ocに対して中心線Xcに沿って前方に延び出す視線の方角θは、0°に設定する。中心線Xcに対して右側の視線は、方角θ>0°となり、左側の視線は、方角θ<0°となる。
方角θに関連する符号の定義は次のとおりである。
θl:先行車2の左の尾灯21の方角
θr:先行車2の右の尾灯21の方角
θa:先行車2の左端の方角
θb:先行車2の右端の方角
交角αに関連する符号の定義は次のとおりである。
αa:先行車2の後面15の辺と基準視点Oc-先行車2の右の尾灯21間の線分との交角
αb:先行車2の右の側面16の辺と基準視点Oc-右の尾灯21間の線分との交角
αc:方角θbと方角θrとの差分
αd:方角θrと方角θlとの差分
長さに関連する符号の定義は次のとおりである。
Dl:先行車2の側面16の辺の長さ(車長)
Dw:先行車2の後面15の辺の幅(車幅)
Ll:基準視点Ocから先行車2の左の尾灯21までの距離
Lr:基準視点Ocから先行車2の右の尾灯21までの距離
自車1の照射光Wa,Wbに関連する符号の定義は次のとおりである。なお、照射光Wa,Wbにより自車1の前方に扇形状に形成される照射領域について、左視点Ol及び右視点Orに対する方角で定義している。
γp:左視点Ol及び右視点Orの各々に対する照射光Wa,Wbによる照射領域の左右の境界線(各視点からの視線に相当)の間の方角範囲(照射方角範囲)
γq:照射方角範囲γp内の形成される遮光範囲の左右の境界線に対応する視線の間の方角範囲(遮光方角範囲)
(前照灯制御装置)
図4~図6を参照して、前照灯制御装置50の構成を説明する。前照灯制御装置50は、撮像装置22が出力する検出情報を処理して、占有方角範囲γqを算出する。したがって、前照灯制御装置50に先立って、撮像装置22について説明する。
撮像装置22は、自車1の前方の照射領域の撮像画像70を生成する。撮像装置22は、生成した撮像画像70に含まれる灯火光画像73等に基づいて、撮像装置22の中心点に設定した基準視点Ocに対する前方車両の左右の尾灯21の方角θl,θrと、基準視点Ocから左右の尾灯21までの距離Ll,Lrと、前方車両の車種とを検出する。
なお、生成した撮像画像70に含まれる各灯火光画像73について方角θl,θr、各灯火光画像73までの距離Ll,Lr、及び前方車両の車種とを検出して出力する撮像装置22自体は、自動車の関連部品の複数のメーカーから随時入手可能な公知のものである。また、検出方法も公知である。
占有方角範囲算出部51は、撮像装置22からの検出情報に基づいて、前照灯20の左右の視点Ol,Orに対する前方車両の占める占有方角範囲γqを算出する。前方車両は、占有方角範囲γqの内側に存在する。占有方角範囲γqの内側には、前方車両の前面14及び後面15の一方が必ず含まれる(図1~図3)。また、自車1に対する前方車両の相対位置及び自車1の向きと前方車両の向きとの相対関係により、前方車両の左右の側面16の一方が含まれる(図1の対向車3及び図2の先行車2b及び図3の先行車2a)。
配光制御部52は、占有方角範囲算出部51が算出した占有方角範囲γqを除外した領域を照射領域として各前照灯20が照射光Wa,Wbで照射するように、制御信号を生成する。配光制御部52は、左右の各前照灯20用に生成した制御信号を各前照灯20に出力する。
図7は、前照灯制御装置50が実行する前照灯制御方法のフローチャートである。図7のフローチャートを参照して、占有方角範囲算出部51内の演算部60等を含む構成について詳説する。なお、図7のフローチャートにおいて、前方車両とは、先行車2又は対向車3を意味する。
STEP101では、演算部60は、撮像装置22から、撮像装置22が検出した方角θl,θr、距離Ll,Lr、及び前方車両の車種を検出情報として入力される。これら検出情報のうち、方角θl,θr、距離Ll,Lrは、演算部60から判定部61へ送られる。また、前方車両の車種は、車長割当て部62に送られる。
STEP102では、判定部61が、照射方角範囲γpの算出に当たり、前方車両の側面16の計算が必要か否かを判定する。判定部は、前方車両の側面16の計算が必要であると判定した場合は、処理をSTEP103に進ませ、必要ないと判定した場合は、処理をSTEP104に進ませる。
具体的には、判定部61はSTEP102の判定を、自車1の車幅方向において前方車両の全体に対する前方車両の側面16の比率が所値未満である要件を満たすか否かに基づいて行う。自車1の車幅方向において前方車両の全体に対する前方車両の側面16の比率が所値未満である場合とは、前方車両がその側面16を自車の方へほとんど向けていない場合を意味する。この場合は、自車1の前照灯20からの照射光Wa,Wbは、遮光しなくても、前方車両の側面16を照射しない。したがって、前方車両の前後の面としての前面14又は後面15のみ、すなわち前方車両の側面16は除外して、撮像画像70における左右の灯火光画像間(θl-θr)のみを占有方角範囲γqとすれば、前方車両の乗員の眩惑は十分に回避することができる。
この場合は、演算部60は、占有方角範囲γqの演算処理を大幅に簡略化して、処理の負荷の軽減と、処理の所要時間が短縮される。このことは、STEP104の処理の説明において再度後述する。
STEP103では、車長割当て部62は、前方車両の車長Dlを割り当てる。具体的には、記憶部63は、車種と車長との対応関係を設定したテーブルを記憶している。車種には、例えば大型(トラックやバス)、中型(マイクロバス)及び小型(普通車)が設定されている。車長割当て部62は、撮像装置22が演算部60に出力した検出情報のうち車種を演算部60から受け取る。車長割当て部62は、この受け取った情報としての車種に基づいて、該車種に対応する車長を記憶部のテーブルから検索する。そして、車長割当て部62は、検索した車長を前方車両の車長Dlとして割当てて、演算部60に返す。例えば、普通車には、Dl≒5mが割り当てられ、大型車には、Dl≒10mが割り当てられる。
STEP104では、演算部60は、自車1の左右の前照灯20の位置をそれぞれ左視点Ol及び右視点Orとして、左視点Ol及び右視点Orに対する前方車両の占有方角範囲γqを算出する。
具体的な算出の仕方は次のものである。なお、判定部61がSTEP102において前方車両の側面計算が不要と判定し、処理が、STEP103をスキップして、STEP104に進んで来た場合には、以下の式1~式5の計算処理は省略して、占有方角範囲γqが算出される。具体的には、γqは、左視点Ol及び右視点Orに対する前方車両の側面16の方角範囲については考慮することなく、前方車両の前面14(前方車両が対向車3である場合)又は後面15(前方車両が先行車2である場合)の方角範囲としての方角θlと方角θrとに挟まれる方角範囲を占有方角範囲γqとする。
以下は、判定部61がSTEP102において前方車両の側面計算が必要であると判定され、STEP103を経由して、STEP104に処理が進んで来た場合の処理である。
なお、判定部61がSTEP102において前方車両の側面計算が不要であると判定され、STEP103をスキップ、STEP104に処理が進んで来た場合は、以下の式1~式5の計算処理が省略される。そして、直ちに、θa=θl,θb=θrと算出され、方角θa~方角θbの方角範囲が前方車両の占有方角範囲γqとされる。
演算部60は、車幅Dwを、例えば次の式1に基づいて算出する。
式1:Dw=Ll+Lr-2Ll・Lr・cos(αd)
式1は、第2余弦定理に基づいている。
次に、演算部60は、式2,3より交角αbを演算する。
式2:cos(αa)=(Lr+Dw-Ll)/2・Lr・Dw
式3:αb=360°-αa-90°
式2は、第2余弦定理に基づいている。
次に、演算部60は、式4,5により交角αcを演算する。
式4:Lc=Lr+Dl-2Lr・Dl・cos(αb)
式5:cos(αc)=(Lr+Lc-Dl)/2Lr・Lc
式4,5は、第2余弦定理に基づいている。式4,5におけるDlは、長さ割当て部62が、STEP103において前方車両の車長Dlとして割当てたものである。
こうして、演算部60は、前方車両の側面16を含む占有方角範囲を方角θaと方角θbとの間の方角範囲に設定する。図6のように、前方車両が先行車2であって、該先行車2が自車1に対して右へ向けている場合には、θa=θl、θb=θr+αcとなる。
厳密には、基準視点Ocは、左右の前照灯20の位置としての左視点Ol及び右視点Orとは同一の位置ではなく、相違した位置になっている。しかしながら、基準視点Ocと左視点Ol又は右視点Orとの間の距離は、距離Ll,Lrに比して微小である。したがって、左視点Ol又は右視点Orに対する前方車両の占有方角範囲γqは、基準視点Ocに対する占有方角範囲としての方角θaと方角θbとの間の方角範囲として採用することができる。
特に、基準視点Ocに対する占有方角範囲に対して左視点Ol及び右視点Orに対する占有方角範囲を修正する例として、左視点Olは、基準視点Ocに対して自車1の車幅方向に左に存在する。したがって、左視点Olに対する占有方角範囲γqは、距離Ll又は距離lrに応じた補正量を方角θa,θbに加算した方角とすることができる。同様に、右視点Orは、基準視点Ocに対して自車1の車幅方向に右に存在するので、右視点Olに対する占有方角範囲γqは、距離Ll又は距離lrに応じた補正量を方角θa,θbから減算した方角とすることができる。
STEP105では、配光制御部52は、左右の遮光方角範囲γqに係る制御信号を左右の前照灯20に出力する。
前照灯20のLED点灯回路67は、配光制御部52からの制御信号を受けて、遮光方角範囲γqに対応するLED68を消灯し、それ以外のLED68は点灯するように、LED68のオンオフを切り替える。
こうして、自車1の左右の前照灯20の全体の照射領域としての照射方角範囲γpから、先行車2の後面15だけでなく、側面16も遮光方角範囲γqに含めた領域を除外した領域に対して、照射光Wa,Wbが照射される。これにより、先行車2の運転者を含む先行車2の乗員は、自車1からの照射光Wa,Wbによる眩惑を回避される。
(変形例)
実施形態では、基準視点Ocは中心線Xc上に設定している。しかしながら、本発明の基準視点は、自車1に対する相対位置の関係が不変であれば、任意の位置に設定することができる。
前照灯20及び尾灯21は、本発明の灯火に相当する。本発明の灯火は、車両の前面又は後面に左右に1つずつ配備されるものであれば、前照灯20及び尾灯21に限定されない。
本発明において、眩惑を防止する前方車両の乗員には、前方車両の運転者だけでなく、前方車両がバス等である場合の乗客も含まれる。
1・・・自車、2・・・先行車(前方車両)、3・・・対向車(前方車両)、16・・・側面、20・・・前照灯(灯火)、21・・・尾灯(灯火)、22・・・撮像装置、50・・・前照灯制御装置、51・・・占有方角範囲算出部、52・・・配光制御部、60・・・画像処理部、61・・・長さ割当て部、70・・・撮像画像、73,75,77・・・灯火光画像。

Claims (4)

  1. 自車の前方の照射領域を照射する前照灯を制御する前照灯制御装置であって、
    前記照射領域の撮像画像を生成し、生成した前記撮像画像に含まれる灯火光画像に基づいて、前記自車の所定の基準視点に対する前方車両の左右の灯火の方角θl,θrと、前記基準視点から前記左右の灯火までの距離Ll,Lrと、前記前方車両の車種とを検出して、検出情報として出力する撮像装置と、
    前記撮像装置からの前記検出情報に基づいて、前記前照灯の視点に対する前記前方車両の占める占有方角範囲を、該占有方角範囲に前記前方車両の側面を含めて、算出する占有方角範囲算出部と、
    前記占有方角範囲算出部が算出した前記占有方角範囲を除外した領域を前記照射領域として前記前照灯で照射する配光制御部とを備えることを特徴とする前照灯制御装置。
  2. 請求項1に記載の前照灯制御装置において、
    前記占有方角範囲算出部は、車種と車長との対応関係を設定したテーブルを記憶する記憶部と、前記撮像装置からの前記検出情報のうち前記前方車両の前記車種に基づいて、該車種に対応する車長を前記テーブルから検索し、検索した車長を前記前方車両の車長Dlとして割当てる車長割当て部と、該車長割当て部が割当てた前記車長Dlを前記前方車両の側面の長さとして前記占有方角範囲を算出する演算部とを含むことを特徴とする前照灯制御装置。
  3. 請求項2に記載の前照灯制御装置において、
    前記占有方角範囲算出部は、前記自車の車幅方向において前記前方車両の全体に対する前記前方車両の前記側面の比率が所値未満である要件を満たすか否かを判定する判定部を含み、
    前記占有方角範囲算出部の前記演算部は、前記判定部が前記要件を満たすと判定した場合には、前記検出情報のうち前記方角θl,θrと前記距離Ll,Lrとに基づいて前記占有方角範囲を算出することを特徴とする前照灯制御装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の前照灯制御装置において、
    前記前方車両は、先行車又は対向車であることを特徴とする前照灯制御装置。
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