JP6847290B2 - 介助ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、介助ロボットに関するものである。
特許文献1に、被介助者の起立補助を行う介助ロボットが開示されている。この介助ロボットは、上下方向に直動する軸部と、軸部の上端に揺動可能に設けられる保持部材(テーブル)とを備える。この介助ロボットは、座位姿勢である被介助者の肘を保持部材の上に載せた状態で、保持部材を揺動(前旋回)させて上昇準備位置に移動させ、その後に保持部材を上昇させることで被介助者を立ち上がらせる。
特開2012−217686号公報
上述の介助ロボットでは、保持部材の下降中に保持部材の下方に物体が存在すると、保持部材が物体に突き当たるおそれがある。
本発明は、保持部材の下方に存在する物体と保持部材とが突き当たったときの衝撃を緩和できる介助ロボットを提供することを目的とする。
本発明に係る介助ロボットは、基台と、前記基台に対して少なくとも上下動可能な移動部材と、前記移動部材に対して上下方向に自由回動可能に設けられ、被介助者の体の一部を保持する保持部材と、を備え、前記移動部材によって前記保持部材を上下動させることで、前記保持部材に保持された前記被介助者に対して座位姿勢から立位姿勢への起立補助及び前記立位姿勢から前記座位姿勢への着座補助を行う介助ロボットであって、前記保持部材は、規制部によって前記移動部材に対する下方への回動が規制されるとともに、前記保持部材に下方からの外力が加えられると前記規制部から離間して前記移動部材に対して上方に自由回動する。
これによれば、保持部材は、自由回動可能に設けられるので、保持部材の下降中に保持部材の下方の接地面上に物体が存在しても、使用位置に位置している保持部材が物体に突き当たると同時に、その突き上げ力により保持部材は使用位置から上方に傾動する。よって、保持部材と物体とが突き当たったときの衝撃は緩和される。
本実施形態の介助ロボットの外観の後方斜視図である。 図1の介助ロボットの保持部材が使用位置に位置決めされた状態を側方から見た図である。 図1の介助ロボットの保持部材が逃げ位置方向に回動した状態を側方から見た図である。 保持部材の自由回動機構を示す図であり、使用位置に位置決めされた状態を側方から見た図である。 保持部材の自由回動機構を示す図であり、逃げ位置方向に回動した状態を側方から見た図である。 被介助者が介助ロボットを引き寄せる前の状態を側方から見た図である。 被介助者が介助ロボットを引き寄せた後の状態を側方から見た図である。 被介助者が介助ロボットの保持部材にもたれた状態を側方から見た図である。 被介助者が起立補助を受けるときの初期状態を側方から見た図である。 被介助者がから立位姿勢になった状態を側方から見た図である。 保持部材の第1の別形態で使用位置に位置決めされた状態を側方から見た図である。 保持部材の第1の別形態で逃げ位置端に位置決めされた状態を側方から見た図である。 保持部材の第2の別形態で使用位置に位置決めされた状態を側方から見た図である。 保持部材の第3の別形態で逃げ位置端に位置決めされた状態を側方から見た図である。 保持部材の第4の別形態で使用位置に位置決めされた状態を側方から見た図である。 保持部材の第4の別形態で逃げ位置端に位置決めされた状態を側方から見た図である。
(1.介助ロボットの構成)
本実施形態の介助ロボットの構成について図を参照して説明する。図1に示すように、介助ロボット1は、基台10、車輪20、昇降部30、アーム40、保持部材50、グリップ60、下腿当て部70、制御装置80を備える。昇降部30、アーム40及びグリップ60は、移動部材として機能する。以下において、前後左右上下は、被介助者M(図4参照)から見た前後左右上下とする。
ここで、介助ロボット1は、被介助者Mに対して座位姿勢から立位姿勢への起立補助、及び、立位姿勢から座位姿勢への着座補助を行う。特に、本実施形態の介助ロボット1は、自力での起立が困難な被介助者Mを主として対象とし、例えば、被介助者Mのボトムス(下半身に着る衣服)の着脱支援や、被介助者Mの***介助などに有効に用いられる。介助ロボット1が、立位姿勢における被介助者Mの上半身を支持することで、一人の介助者が、被介助者Mの上記処置を行うことができる。
つまり、本実施形態における立位姿勢とは、少なくとも被介助者Mの下半身が立っている状態を意味し、上半身及び下半身が立っている状態を意味するものではない。なお、本実施形態の介助ロボット1は、被介助者Mの下半身のみを立たせた立位姿勢への補助を目的として説明するが、被介助者Mの下半身及び上半身を立たせた立位姿勢への補助を目的とすることもできる。
図1及び図2Aに示すように、基台10は、フレーム11、支柱12、足載置台13、固定カバー14を備える。フレーム11は、接地面2(床面、地面)から僅かに離れた位置であって、接地面2に対してほぼ水平に設けられる。支柱12は、フレーム11に固定されており、フレーム11の前方上面から上方に向かって立設される。支柱12は、フレーム11の前方のうち、左右方向中央に配置される。なお、本実施形態において、介助ロボット1は、1本の支柱12を有するが、2本以上の支柱12を備えるようにしてもよい。
足載置台13は、フレーム11の上面後方に固定される。足載置台13の上面には、被介助者Mの足の接地マーク13aが記されている。つまり、接地マーク13aは、被介助者Mに対して足の位置を案内する役割を有する。固定カバー14は、後述する昇降部30の昇降本体31の下側部分の周囲を囲むように、フレーム11又は支柱12に固定される。
車輪20は、フレーム11の前後左右の四隅に配置される。車輪20は、回転を規制するロック機能を有する。車輪20は、本実施形態においては、自由回転可能に設けられるが、駆動装置により駆動可能に設けてもよい。
昇降部30は、昇降本体31、揺動支持部32、昇降カバー33を備える。昇降本体31は、上下方向に長尺状に形成され、支柱12の前面に上下方向に直動可能に設けられる。
昇降本体31は、支柱12の前面のガイド(図示せず)に案内されると共に、直動装置(図示せず)により駆動される。この昇降本体31は、固定カバー14により囲まれる。揺動支持部32は、昇降本体31上端側に設けられ、左右方向に平行な揺動軸心32aを有する。詳細には、揺動支持部32は、昇降本体31の上端から後方に突出形成される。つまり、揺動軸心32aは、支柱12より後方に位置し、且つ、昇降本体31より後方に位置する。
昇降カバー33は、昇降部30、支柱12及び固定カバー14を囲むように、昇降部30に固定される。昇降カバー33は、昇降部30が上昇した位置においても固定カバー14との重なりを有する。なお、本実施形態においては、介助ロボット1は、1本の支柱12を有するため1個の昇降部30を有するが、仮に、2本以上の支柱12を有する場合には、支柱12の数に対応する数の昇降部30を有することになる。
アーム40は、昇降部30の揺動支持部32の揺動軸心32aを中心軸として揺動可能に設けられる。アーム40は、アーム駆動装置(図示せず)によって揺動させられる。アーム40は、揺動支持部32より高い位置を揺動する。つまり、アーム40の揺動範囲は、アーム40の先端(揺動軸心32a側の端部とは反対側の端部)が揺動支持部32の後方に延びる状態と(図6の状態)、アーム40の先端が揺動支持部32又は昇降本体31の上方付近に位置する状態(図8の状態)との間である。アーム40は、介助ロボット1が起立補助を行う場合には、後方に延びた状態から前旋回し、介助ロボット1が着座補助を行う場合には、後方に延びる状態となるように後旋回する。
保持部材50は、アーム40に自由傾動可能に設けられ、被介助者Mの上半身を保持する。保持部材50の自由傾動機構については後述する。保持部材50は、被介助者Mの胴体に接触する胴体受部51と、被介助者Mの両脇を抱える脇受部52とを備える。なお、保持部材50は、胴体受部51と脇受部52の何れか一方のみを備えるようにしてもよい。
胴体受部51は、被介助者Mの胴体を下方から支持する。胴体受部51は、面状に形成され、クッション材により形成される。胴体受部51は、標準的な被介助者Mの胴体に応じた初期形状に形成され、個々の被介助者Mの胴体に応じて柔軟に変形する。本実施形態では、胴体受部51は、被介助者Mの胸部から腹部に亘って接触する。
脇受部52は、円弧状に形成され、円弧開口が上方を向くように胴体受部51の左右それぞれに配置される。脇受部52は、被介助者Mの脇を下方から支持することで、被介助者Mの上半身を支持する。さらに、脇受部52は、被介助者Mの両脇を前後方向から挟むことで、被介助者Mの前後動を規制する。従って、胴体受部51及び脇受部52は、保持部材50により保持された状態の被介助者Mの肩の位置Pを規制できる。
胴体受部51の左右方向の中央線は、アーム40が昇降部30に対して揺動することにより、鉛直線に対して20°〜110°の範囲で揺動する。胴体受部51の当該中央線の角度が20°〜90°の範囲においては、胴体受部51が上方且つ後方を向く状態となる。一方、胴体受部51の当該中央線の角度が90°〜110°の範囲においては、胴体受部51が上方且つ前方を向く状態となる。
グリップ60は、U字状に形成され、グリップ60のU字状の両端が、胴体受部51の下面に固定される。グリップ60の中央部は、胴体受部51の前方に位置し、保持部材50に保持された状態の被介助者Mにより把持される。
下腿当て部70は、座位姿勢における被介助者Mの下腿前部(脛部又は膝部)を接触させることで、座位姿勢における被介助者Mの下半身の位置及び姿勢を決める。特に、足の位置がある程度決定される。下腿当て部70は、基台10の支柱12に固定される。下腿当て部70は、2個の支持部材71と、下腿当て本体72とを備える。
支持部材71は、L字状に形成される。支持部材71のL字状の一端が、支柱12に固定され、支持部材71のL字状の他端が、支柱12より後方に位置する。下腿当て本体72は、支持部材71の他端側に固定され、昇降カバー33の後方且つ揺動支持部32の下方に位置する。下腿当て本体72は、被介助者Mの下腿前部を接触させる部位であり、面状に形成され、クッション材により形成される。
制御装置80は、基台10のフレーム11に固定されており、フレーム11の前方上面から上方に向かって立設される。制御装置80は、支柱12の横に配置される。制御装置80は、昇降部30の上下動及びアーム40の揺動を制御して、被介助者Mに対して起立補助及び着座補助を行う。制御装置80は、操作者(被介助者M又は介助者)により起立開始高さの調整操作が実行されると、昇降部30の上下動のみを制御し、このときアーム40を揺動させない。つまり、制御装置80は、被介助者Mの身長に応じて、起立開始高さを調整する。
さらに、制御装置80には、予め起立補助動作を行う際の起立補助プログラムが記憶される。制御装置80は、操作者(被介助者M又は介助者)によって起立補助操作が実行されることにより、起立補助プログラムを実行し、昇降部30の上下動及びアーム40の揺動を制御する。また、制御装置80には、予め着座補助動作を行う際の着座補助プログラムが記憶される。制御装置80は、操作者(被介助者M又は介助者)によって着座補助操作が実行されることにより、着座補助プログラムを実行し、昇降部30の上下動及びアーム40の揺動を制御する。また、制御装置80は、起立開始高さに応じて、起立補助プログラム及び着座補助プログラムを補正する。
(2.保持部材の自由傾動機構)
図2A及び図2Bに示すように、保持部材50は、アーム40の先端に設けられる回動軸心53を中心軸として自由回動可能に設けられる。すなわち、保持部材50は、制御装置80には制御されず、外力、例えば被介助者M又は介助者による人力により回動可能に設けられる。
保持部材50は、グリップ60の後方側の端部と当接する使用位置(図2Aに示す位置)から被介助者M側上方の逃げ位置(図2Bに示す位置)の方向に自由回動可能に設けられる。使用位置は、保持部材50の下端部がグリップ60に設けられた規制部によって下方への回動が規制される位置であり、逃げ位置は、保持部材50の下端部が使用位置から上方に回動される任意の位置である。介助ロボット1による起立補助動作及び着座補助動作が行われる際には、保持部材は使用位置に位置する。
このように、保持部材50は、自由回動可能に設けられるので、被介助者M又は介助者は、使用位置に位置している保持部材50を例えば手で持ち上げることにより、使用位置から上方に回動させられる。そして、被介助者M又は介助者は、保持部材50を任意の逃げ位置まで回動させたら、保持部材50を手で支持することで、当該逃げ位置に保持できる。そして、被介助者M又は介助者は、逃げ位置に保持している保持部材50を使用位置に戻すときは、手での支持を緩めることで、保持部材50の自重により保持部材50を使用位置まで回動させられる。
また、保持部材50は、自由回動可能に設けられるので、保持部材50(昇降部30)の下降中に保持部材50の下方の接地面2上に物体が存在しても、使用位置に位置している保持部材50が物体に突き当たると同時に、その突き上げ力により保持部材50は使用位置から上方に回動する。よって、保持部材50と物体とが突き当たったときの衝撃は緩和される。
そして、図3A及び図3Bに示すように、保持部材50が使用位置に位置決めされていることを検知する検知手段として、例えば光学式、機械式又は静電容量式のセンサ54が、アーム40の先端に設けられ、制御装置80に接続される。さらに、保持部材50が使用位置に位置決めされていることが必要であるにも関わらず、センサ54からの検知信号が受信できないときに警告するための警告手段、例えばブザーやランプ等(図示省略)が、制御装置80に接続される。
これにより、保持部材50が、物体に突き当たって使用位置から上方に回動した後、接地面2との間で物体を挟み込んだ場合には、制御装置80は、センサ54からの検知信号を受信できないことになるので、保持部材50(昇降部30)の下降を停止させ、ブザーやランプ等により被介助者M又は介助者に警告できる。この場合、被介助者M又は介助者は、保持部材50と接地面2との間に挟まっている物体を取り除く等の処置を行う。
(3.介助ロボットによる起立補助動作及び着座補助動作)
先ず、介助ロボット1による被介助者Mに対する起立補助動作について、図4−図8を参照して説明する。ここで、図6−図8において、太実線にて、被介助者Mの起立動作中の肩の位置Pの軌跡を示す。制御装置80は、肩の位置Pが図6−図8に示す軌跡を移動するように、昇降部30の上下動及びアーム40の前旋回を行う。
以下では、現被介助者Mの身長が直前に使用した前被介助者Mの身長よりも高く、図4の一点鎖線で示す保持部材50の下端部の接地面2からの高さhが、現被介助者Mの折り曲げた膝の頂部の接地面2からの高さHよりも低い位置に位置決めされている場合について説明する。なお、このような場合、現被介助者M又は介助者は、制御装置80で現被介助者Mの身長に応じた起立開始高さを調整できるが、本実施形態の介助ロボット1では係る手間を省略できる。
図4に示すように、起立補助動作の初期状態では、被介助者Mは、座面3に着座した状態(座位姿勢の状態)にあり、介助ロボット1は、被介助者Mの前方に停止した状態にある。被介助者M又は介助者は、介助ロボット1を被介助者Mの方向に移動させる必要があるが、上述のように保持部材50の下端部の高さhは被介助者Mの膝の頂部の高さHよりも低い位置に位置決めされている。
したがって、このまま介助ロボット1を被介助者Mの方向に移動させると、保持部材50の下端部が被介助者Mの膝の頂部に当たることになる。そこで、被介助者M又は介助者は、保持部材50の下端部に手を添えて保持部材50を手で持ち上げ、回動軸心53を中心軸として保持部材50を使用位置から上方の逃げ位置の方向に回動させる。そして、図5に示すように、被介助者M又は介助者は、保持部材50を回動させた状態で介助ロボット1を被介助者Mの方向に移動させる。
これにより、被介助者M又は介助者は、保持部材50の下端部を被介助者Mの膝の頂部の上方において通過させられるので、保持部材50を被介助者Mの上半身にスムーズに接近させることができる。被介助者M又は介助者は、介助ロボット1を停止させた後、保持部材50を使用位置まで回動させる。このとき、被介助者Mの下半身は、保持部材50の下方空間に配置される。そして、被介助者Mの足は、接地マーク13a上に位置する。そして、被介助者Mの下腿が、下腿当て本体72の後面に接触する。
次に、図6に示すように、介助ロボット1は、被介助者M又は介助者による操作によって、起立補助動作の初期状態にセットされる。介助ロボット1の初期状態とは、起立補助プログラムにおいて、保持部材50が最も後方に位置する状態である。つまり、介助ロボット1の初期状態とは、アーム40が後方に延びる状態である。
この状態において、被介助者M又は介助者が、座面3上に座位姿勢である被介助者Mの上半身の高さに応じて昇降部30のみの上下動操作を行うことにより、制御装置80が昇降部30を上下動させる。このようにして、被介助者Mの胴体の前面が、胴体受部51の胴体保持面に接触する。さらに、被介助者Mは、脇を脇受部52の上に載置し、被介助者Mは、グリップ60を把持する。この初期状態において、被介助者Mの上半身は、少し前傾姿勢となる。
続いて、被介助者M又は介助者が起立補助操作を開始すると、制御装置80が、起立補助プログラムに従って、昇降部30の下降とアーム40の前旋回とを協調させて被介助者Mを座位姿勢から中間姿勢に移行させる。この第1移行動作において、アーム40の前旋回によって、保持部材50は昇降部30に対して上昇するので、図6及び図7に示すように、被介助者Mの肩の位置Pは、ほぼ水平に前方へ移動していく。
さらに、第1移行動作において、アーム40の前旋回によって、胴体受部51の胴体保持面は、前傾するとともに前方に移動する。そして、協調させる第1移行動作により、被介助者Mの肩の位置Pは前進すると共に、胴体受部51の後端が上昇する。従って、被介助者Mの上半身は前傾し、且つ、被介助者Mの腹部付近が持ち上げられる。このような第1移行動作により、被介助者Mの臀部が座面3に接触している状態を維持しつつ、被介助者Mの背筋が伸びると共に、骨盤が立つ状態となる。従って、このような姿勢となった被介助者Mを、保持部材50は安定して支持できる。
続いて、制御装置80は、昇降部30の動作を下降から上昇に切り替える。本実施形態においては、制御装置80は、起立補助プログラムに従って、昇降部30の上昇とアーム40の前旋回とを協調させて被介助者Mを中間姿勢から立位姿勢に移行させる。この第2移行動作によって、保持部材50は、アーム40の前旋回により僅かに前進しつつ、主として昇降部30の上昇により上昇するので、図7及び図8に示すように、被介助者Mの肩の位置Pは、中間姿勢時から僅かに前進しながらもほぼ真上に向かって上昇する。
この第2移行動作が行われることによって、被介助者Mの臀部は座面3から離れて上昇する。第2移行動作において、アーム40の前旋回によって、胴体受部51の胴体保持面は、さらに前傾する。被介助者Mの上半身は、上昇しつつ、さらに前傾する。従って、第2移行動作により、被介助者Mの上半身が上昇する際において、被介助者Mの背筋が伸びた状態が維持される。そのため、第2移行動作の際に、保持部材50は、被介助者Mを安定して支持できる。
次に、介助ロボット1による被介助者Mに対する着座補助動作について説明する。ここで、立位姿勢から座位姿勢までの介助ロボット1の動作は、座位姿勢から立位姿勢までの介助ロボット1の動作の反転動作、すなわち、図8、図7、図6の順の動作であるため、詳細な説明は省略する。
図6に示すように、被介助者Mが座面3に着座した状態(座位姿勢の状態)になったら、被介助者M又は介助者による操作によって、介助ロボット1の電源をオフ状態にする。この状態では、保持部材50の下端部は、被介助者Mの大腿の上部に接触している。そこで、図5に示すように、被介助者M又は介助者は、保持部材50の下端部に手を添えて保持部材50を手で持ち上げ、回動軸心53を中心軸として保持部材50を使用位置から上方の逃げ位置の方向に回動させる。そして、図4に示すように、被介助者M又は介助者は、保持部材50を回動させた状態で介助ロボット1を被介助者Mの前方向に移動させる。
これにより、被介助者M又は介助者は、保持部材50の下端部を被介助者Mの膝の頂部の上方において通過させられるので、保持部材50を被介助者Mからスムーズに離間できる。なお、被介助者M又は介助者は、保持部材50を手で持ち上げず、保持部材50が被介助者Mの大腿の上部に接触した状態で介助ロボット1を被介助者Mの前方向に移動させるようにしてもよい。この場合でも、保持部材50は、被介助者Mの大腿の上部を自由回動しながら滑るので、保持部材50を被介助者Mからスムーズに離間できる。
(4.保持部材の別形態)
第1の別形態としては、上述の実施形態では、保持部材50は、グリップ60の後方側の端部と当接する使用位置(図2Aに示す位置)から被介助者M側上方の逃げ位置(図2Bに示す位置)の方向に自由回動可能とする構成とした。しかし、図9A及び図9Bに示すように、自由回動範囲を所定の範囲に規制する第1、第2、第3規制部材55a,55b,55cを設ける構成としてもよい。
すなわち、回動軸心53には、回動軸心53の周面から突出する柱状の第1規制部材55aを設け、アーム40の先端には、回動軸心53の回動に伴う規制部材55aの回動時に当接可能な第2、第3規制部材55b,55cを所定の角度θをあけて設ける。これにより、保持部材50は、第1規制部材55aと第2規制部材55bとが当接する使用位置(図9Aに示す位置)から被介助者M側上方の第1規制部材55aと第3規制部材55cとが当接する逃げ位置端(図9Bに示す位置)までの範囲(角度θの範囲)で自由回動可能となる。
第2の別形態としては、上述の第1の別形態において、図10に示すように、保持部材50を使用位置に位置決めするための引張ばね57aを第1規制部材55aに設ける。これにより、保持部材50は、外力が加わらない自然状態において使用位置に常時位置決めされることになる。
第3の別形態としては、上述の第1の別形態において、図11に示すように、保持部材50を逃げ位置端に位置決めするための引張ばね57bを第1規制部材55aに設ける。これにより、保持部材50は、外力が加わらない自然状態において逃げ位置端に常時位置決めされることになる。
第4の別形態としては、上述の実施形態では、保持部材50は、アーム40の先端に設けられる回動軸心53を中心軸として自由回動可能とする構成とした。しかし、図12A及び図12Bに示すように、回動軸心53の代わりにカム機構56を設けて自由揺動可能とする構成としてもよい。
すなわち、アーム40の上端には、左右外側に突出する2つずつのカムピン561a,562a(561b,562b)が設けられる。保持部材50には、左右にカム板563a(563b)が設けられる。カム板563a(563b)には、カムピン561a,562a(561b,562b)と係合可能なカム溝564a(564b)が形成される。
カム溝564a(564b)は、前側を直線状に形成され、後側を円弧状に形成される。保持部材50は、カム機構56によりアーム40に対して前後動可能且つ傾動可能に連結される。つまり、保持部材50は、カム溝564a(564b)の直線状部分によって前側へ移動する。さらに、カム溝564a(564b)の円弧部分によって前傾する。
(5.効果)
上述した介助ロボット1は、基台10と、基台10に対して少なくとも上下動可能な移動部材(昇降部30,アーム40,グリップ60)と、移動部材(昇降部30,アーム40,グリップ60)に設けられ、被介助者Mの体の一部を保持する保持部材50と、移動部材(昇降部30,アーム40,グリップ60)の移動を制御して、保持部材50に保持された被介助者Mに対して座位姿勢から立位姿勢への起立補助及び立位姿勢から座位姿勢への着座補助を行う制御装置80と、を備える。そして、保持部材50は、下方の使用位置と上方の逃げ位置との間で自由傾動可能に移動部材(昇降部30,アーム40,グリップ60)に設けられる。
保持部材50は、自由傾動可能に設けられるので、保持部材50(昇降部30)の下降中に保持部材50の下方の接地面2上に物体が存在しても、使用位置に位置している保持部材50が物体に突き当たると同時に、その突き上げ力により保持部材50は使用位置から上方に回動する。よって、保持部材50と物体とが突き当たったときの衝撃は緩和される。
また、保持部材50は、所定以上の外力が加わったとき自由傾動可能に設けられるので、保持部材50を傾動させるための駆動源は不要となり、コストの上昇を抑制できる。
また、保持部材50は、使用位置又は逃げ位置端に付勢部材(引張ばね55a,55b)の付勢力で位置決めされるので、未使用時の保持部材50のばたつきを抑制できる。
また、制御装置80は、保持部材50が使用位置に位置決めされていることを検知する検知手段(センサ54)を備える。これにより、保持部材50が、物体に突き当たって使用位置から上方に回動した後、接地面2との間で物体を挟み込んだ場合には、制御装置80は、検知手段(センサ54)からの検知信号を受信できないことになるので、保持部材50(昇降部30)の下降を停止させ、ブザーやランプ等により被介助者M又は介助者に警告できる。
(6.その他)
なお、上述の実施形態では、移動部材(昇降部30,アーム40,グリップ60)は、上下動及び揺動可能に構成したが、少なくとも上下動可能な構成であればよい。また、上下動の1軸のみの構成、揺動の1軸のみの構成、複数の直動軸を組み合わせた構成、複数の揺動軸を組み合わせた構成、直動軸と揺動軸を組み合わせた構成でもよい。
また、上述の実施形態では、保持部材50は、グリップ60の後方側端部と当接して使用位置から下方への回動を規制する構成としたが、使用位置において下方への回動が規制されれば他の構成でもよい。
1:介助ロボット、 10:基台、 30:昇降部、 40:アーム、 50:保持部材、54:センサ、 55a,55b:引張ばね、 56:カム機構、 60:グリップ 80:制御装置、M:被介助者

Claims (2)

  1. 基台と、
    前記基台に対して少なくとも上下動可能な移動部材と、
    前記移動部材に対して上下方向に自由回動可能に設けられ、被介助者の体の一部を保持する保持部材と、
    を備え、
    前記移動部材によって前記保持部材を上下動させることで、前記保持部材に保持された前記被介助者に対して座位姿勢から立位姿勢への起立補助及び前記立位姿勢から前記座位姿勢への着座補助を行う介助ロボットであって、
    前記保持部材は、規制部によって前記移動部材に対する下方への回動が規制されるとともに、前記保持部材に下方からの外力が加えられると前記規制部から離間して前記移動部材に対して上方に自由回動する、介助ロボット。
  2. 前記保持部材は、自重により前記規制部に対して位置決めされる、請求項1に記載の介助ロボット。
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