JP6666228B2 - 希土類鉄系永久磁石の製造方法 - Google Patents

希土類鉄系永久磁石の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、希土類鉄系永久磁石の製造方法に関する。
機器の小型化、高性能化に伴い、機器中のモータに使われる磁石として、高磁気特性を有する希土類永久磁石の使用が増えている。また、近年、モータは車載用途の需要が多い。モータ用磁石として、成形の自由度がある磁石粉末と樹脂とを混合して成形した磁石(いわゆる、ボンド磁石)がある。しかしながら、エンジンルームなどの高温となる環境下では、バインダに有機材料である樹脂を使用しているボンド磁石の使用は難しい。
希土類永久磁石のうち、Nd−Fe−B系磁石に代表されるR−Fe−B系永久磁石(Rは希土類元素を表す。)は電気抵抗が低いという性質を有する。この電気抵抗が低いR−Fe−B系永久磁石をモータに組み込んで使用した場合、渦電流損失が大きくなり、モータの効率が低下する。これに対して、高電気抵抗で、フル密度磁石を得る方法として、たとえば、特許文献1には、等方性の希土類−鉄系合金の急冷磁石粉末と無機バインダとに成形型中で直接圧縮通電して磁石を得る方法が記載されている。特許文献1には、無機バインダとして、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、またはMgO、ZrO、PbO、BaO、CaOなどの酸化物を含む無機ガラスが記載されている。
また、異方性磁石粉末を用いると、等方性磁石粉末を用いたときと比較して高い磁気特性を有する磁石が得られる。たとえば、特許文献2には、異方性Nd−Fe−B系磁石粉体と等方性Nd−Fe−B系磁石粉体とを主成分とする混合粉体に低融点ガラス等のソルダーを併用することが記載されている。
また、特許文献3には、異方性磁石粉末(Sm−Fe−N系磁石)と金属ガラス粉末との混合粉末を放電プラズマ焼結して焼結磁石を得ることが記載されている。
特開平 5−121220号公報 特開平 6−260360号公報 特開2012−62541号公報
しかしながら、特許文献2、3では、異方性磁石粉末を磁場中で成形し、異方性磁石粉末を磁場方向に揃えている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、異方性磁石粉末を用いて希土類鉄系永久磁石が簡便に得られる製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る希土類鉄系永久磁石の製造方法は、希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末と無機結合材粉末とを含む混合粉末を金型に充填し、該混合粉末を成形して成形体を得る成形工程と、上記成形工程で得られた上記成形体を加圧しながら加熱して希土類鉄系永久磁石を得る加熱工程とを含む希土類鉄系永久磁石の製造方法であって、上記異方性磁石粉末の粒子が扁平形状を有し、上記異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸が上記異方性磁石粉末の粒子の扁平面に対して一定の方向に向いており、上記成形工程において、上記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行う。
本発明の一態様によれば、異方性磁石粉末を用いて希土類鉄系永久磁石が簡便に製造できる。
図1は、実施の形態の製造方法に用いる異方性磁石粉末の扁平率を説明するための図である。 図2は、実施例1で得られた希土類鉄系永久磁石の減磁曲線を示す図である。 図3は、実施例2で得られた希土類鉄系永久磁石の減磁曲線を示す図である。 図4は、実施例3で得られた希土類鉄系永久磁石の減磁曲線を示す図である。 図5は、比較例1で得られた希土類鉄系永久磁石の減磁曲線を示す図である。 図6は、実施例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場なし)を示す図である。 図7は、実施例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場あり)を示す図である。 図8は、比較例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場なし)を示す図である。 図9は、比較例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場あり)を示す図である。
以下、実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により何ら限定されるものではない。
本実施の形態に係る希土類鉄系永久磁石の製造方法は、希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末と無機結合材粉末とを含む混合粉末を金型に充填し、該混合粉末を成形して成形体を得る成形工程と、上記成形工程で得られた上記成形体を加圧しながら加熱して希土類鉄系永久磁石を得る加熱工程とを含む。上記異方性磁石粉末の粒子は扁平形状を有し、上記異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸が上記異方性磁石粉末の粒子の扁平面に対して一定の方向に向いており、上記成形工程において、上記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行う。
本実施の形態に用いる異方性磁石粉末とは異なる異方性磁石粉末(たとえば、粒子が扁平形状を有しておらず、上記粒子の磁化容易軸が該粒子の扁平面に対して一定の方向に向いていない異方性磁石粉末)を用いて異方性の希土類鉄系永久磁石を製造する場合は、まず異方性磁石粉末を金型に充填し、磁場中で成形する。このとき、磁場中で、異方性磁石粉末の粒子が動き、整列し、磁化容易軸の方向が揃う。そして、磁化容易軸の方向が揃ったまま圧縮されて固定される。次いで、成形された成形体は高温での焼結により焼き固められて、異方性の希土類鉄系永久磁石が製造される。このように、本実施の形態に用いる異方性磁石粉末とは異なる異方性磁石粉末を原料とする場合は、磁化容易軸の方向を揃えるために、磁場中で成形する必要がある。
これに対して、本実施の形態に係る希土類鉄系永久磁石の製造方法では、原料となる異方性磁石粉末の粒子は扁平形状を有し、上記粒子の磁化容易軸が該粒子の扁平面に対して一定の方向に向いている。このため、混合粉末として金型に充填する際に、異方性磁石粉末の粒子は、充填方向(重力方向)に積層する。いいかえると、異方性磁石粉末の粒子は、扁平面が金型の底面に対して平行に積み重なるように充填される。さらに、異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸は扁平面に対して一定の方向に向いているため、磁化容易軸の方向も揃った状態で充填される。したがって、上記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行うことができる。磁場を印加しなくても、成形工程において磁化容易軸の方向が揃ったまま圧縮されて固定される。続く加熱工程においても、磁化容易軸の方向が揃ったまま焼き固められて、異方性の希土類鉄系永久磁石が製造される。このように、本実施の形態に係る希土類鉄系永久磁石の製造方法では、従来磁場中で行われていた成形工程を簡便にできる。
<成形工程>
成形工程では、希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末と無機結合材粉末とを含む混合粉末を金型に充填し、該混合粉末を成形して成形体を得る。まず、混合粉末に含まれる異方性磁石粉末および無機結合材粉末について説明する。
(希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末)
上記希土類鉄系磁石は、希土類元素として、イットリウム(Y)を包含する希土類元素を含むことが好ましく、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、プラセオジム(Pr)およびジスプロシウム(Dy)のうちの少なくとも1種の元素を含むことがより好ましい。また、上記希土類鉄系磁石において、鉄(Fe)の一部を、たとえばCo、Ni、Ga、Cu、Al、Si、Ti、MnおよびNbから選択される少なくとも1種の元素で置換してもよい。なお、Feの一部をCoで置換すると耐熱性を改善できる。Feの一部を上記元素で置換する場合、磁気特性の低下を防ぐ観点から、Feに対する置換量は50原子%未満が好ましく、35原子%以下がより好ましい。Feの一部をCoで置換する場合、Sm−Fe系磁石では、Coの含有量は6質量%以下とすることが好ましい。
これらの中でも、希土類鉄系磁石としては、希土類元素(RE)としてNd、PrおよびDyのうちの少なくとも1種を含み、Bを1原子%以上12原子%以下含むRE−Fe−B系磁石が好ましい。さらに、Ndを必須元素として含むことが好ましい。このような希土類鉄系磁石としては、Nd系磁石、具体的にはNd−Fe−B系化合物(たとえばNdFe14B)を主相とするNd−Fe−B系合金を用いたNd−Fe−B系磁石が好適に用いられる。このようなNd系磁石によれば、磁気特性に優れた電気抵抗の高い希土類鉄系永久磁石が得られる。また、Nd系磁石以外では、Sm−Fe−N系化合物(例、SmFe17)を主相とするSm−Fe−N系合金を用いたSm−Fe−N系磁石を用いてもよい。なお、Sm−Fe−N系磁石は、Sm−Fe系化合物(たとえばSmFe17)を主相とするSm−Fe系合金を窒化して得られる。
また、希土類鉄系磁石は、希土類鉄系永久磁石中の希土類鉄系磁石の充填率を向上して電気抵抗および相対密度が高い希土類鉄系永久磁石を得る観点から、下記一般式(1)で表される組成を有することが好ましい。
RE(Fe1−uCo100−x−y−z (1)
上記式(1)中、REはイットリウム(Y)を包含する希土類元素からなる群から選択された少なくとも1種である。具体的には、REとしては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)およびルテチウム(Lu)などが挙げられる。これらの中でも、高電気抵抗および高密度の希土類鉄系永久磁石が得られる観点から、REとして、少なくともネオジム(Nd)を含むことが好ましい。
上記式(1)において、Feは鉄、Coはコバルトである。鉄(Fe)およびコバルト(Co)は強磁性元素であり、希土類鉄系永久磁石の組成としてはほぼ同様の役割を担う。典型的な組成としては鉄であるが、鉄をコバルトで置換するとキュリー温度が上昇し、製品としての希土類鉄系永久磁石の温度特性が上昇する。
また、上記式(1)において、Bはホウ素であり、Tは、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)およびタングステン(W)からなる群から選択された少なくとも1種である。添加元素であるTは高融点元素であり、結晶粒成長の抑制に寄与する。添加元素としては、高電気抵抗および高密度の希土類鉄系永久磁石が得られる観点から、タングステン(W)を用いることが好ましい。
また、x,y,zは、組成比を百分率で表した数値であり、0<x,y,z<100かつ0<x+y+z<100を満たす値である。uは、0≦u<1を満たす値である。また、uは、0≦u<0.5を満たす値であることが好ましい。
上記式(1)で表される組成を有する希土類鉄系磁石では、通常、Nd−Fe−B系の焼結磁石に対して元素の置換または元素の添加を行っている。なお、希土類鉄系永久磁石の原料には不可避の不純物(ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)など)が含まれており、上記組成式において、これら不可避の不純物もTに含まれる。
異方性磁石粉末は、異方性磁石粉末の粒成長を増大して磁気特性に優れた電気抵抗の高い希土類鉄系永久磁石を得る観点から、緻密化温度が400℃以上900℃以下であることが好ましく、500℃以上800℃以下であることがより好ましく、600℃以上700℃以下であることがさらに好ましい。なお、緻密化温度とは、異方性磁石粉末内の低融点組成が液相へ状態変化する温度である。
本実施の形態では、上述した希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末を用いるが、この異方性磁石粉末の粒子は扁平形状を有し、上記粒子の磁化容易軸が該粒子の扁平面に対して一定の方向に向いている。具体的には、Nd−Fe−B系磁石の異方性磁石粉末の粒子は扁平形状を有し、上記粒子の磁化容易軸が該粒子の扁平面に対して垂直方向に向いている。いいかえると、扁平形状を有する上記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球(短軸を回転軸として得られる回転楕円体)とみなしたとき、上記異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸が短軸方向を向いている。なお、より詳しくは、粒子の磁化容易軸が一定の方向に向いているとは、粒子中に複数存在する主相の容易軸が皆同じ方向を向いていることを意味する。
上記希土類鉄系磁石として、Nd−Fe−B系化合物(たとえばNdFe14B)を主相とするNd−Fe−B系合金を用いたNd−Fe−B系磁石を例に挙げて、異方性磁石粉末の作製方法を説明する。まず、高温で溶かしたNd−Fe−B系合金を冷却したロールの上に噴射して高速冷却するメルトスパン法が好適に用いられる。具体的には、たとえば冷却されて回転しているロール上に、Nd−Fe−B系合金の溶湯をノズルから噴射し、急冷してリボン状の薄帯とする。次いで、薄帯を粉砕して粉末を得た後、これに熱処理を行う。この段階では、各結晶粒の磁化容易軸の方向が一方向に揃っていないため、次に、メルトスパン法で作製した粉末に対してホットプレスおよび熱間加工を組み合わせた処理を行う。ホットプレスは粉末を高密度に充填し高い磁化および残留磁束密度を得るために行われる。ホットフォームなどの熱間加工によれば、結晶粒が加圧方向に対して垂直方向に伸びた扁平形状となる。そして、主相であるNdFe14B相の磁化容易軸方向(c軸方向)が加圧方向と平行になるように結晶が配列する。得られた熱間加工処理物を再度粉砕して、上記異方性磁石粉末が作製される。
上述したNd−Fe−B系磁石以外を用いた希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末の場合も同様に作製できる。Nd−Fe−B系磁石以外の希土類鉄系磁石を用いた場合は、上記異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸は上記粒子の扁平面に対して必ずしも垂直方向に向いていなくてもよい。すなわち、扁平面に対して一定の方向に向いていればよい。
図1は、実施の形態の製造方法に用いる異方性磁石粉末の粒子の扁平率を説明するための図である。すなわち、図1は、扁平形状を有する上記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの扁球の断面図であり、aは長径(長軸の長さ)を表し、bは短径(短軸の長さ)を表す。扁平率(f)は、下記式(2)で表される。
f=(a−b)/a=1−b/a (2)
上記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの扁平率(f)は、0を超え1未満であることが好ましく、0.5以上1未満であることがより好ましく、0.7以上1未満であることがさらに好ましい。扁平率(f)が上記範囲にあると、異方性磁石粉末の粒子の向きがより揃った状態で金型に充填できる。したがって、磁化容易軸の方向もより揃った状態で充填できる。
また、上記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの長径(a)は、通常75μm以上であることが好ましく、150μm以上であることがより好ましい。長径(a)が上記範囲にあると、異方性磁石粉末の粒子の向きがより揃った状態で金型に充填できる。したがって、磁化容易軸の方向もより揃った状態で充填できる。また、長径(a)が上記範囲にあると、磁気特性に優れた希土類鉄系永久磁石が得られる。長径(a)は、通常355μm以下である。なお、上記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの短径(b)は、たとえば1μm以上175μm以下であり、かつ長径(a)よりも小さい。
長径(a)および短径(b)の計測は、光学顕微鏡を用いて行った。長径(a)については、異方性磁石粉末の粒子の最長径を測定し、短径(b)については、異方性磁石粉末の粒子の最短径を測定した。ただし長径(a)と短径(b)とが互いに直行している関係にあることを条件として測定した。扁平率(f)は、各異方性磁石粉末の粒子の長径(a)および短径(b)から算出した。具体的には、上記粒子を5つ以上測定し、その平均値を全体の扁平率(f)と定義する。
本実施の形態においては、希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末として、たとえばMQA−37−16(商品名、マグネクエンチ社製)、MQA−37−11(商品名、マグネクエンチ社製)、MQA−38−14(商品名、マグネクエンチ社製)、MQA−36−18(商品名、マグネクエンチ社製)が好ましく用いられる。
(無機結合材粉末)
上記無機結合材粉末に用いる無機結合材としては、たとえばアルカリ金属ケイ酸塩、リン酸塩、シリカゾル、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)および鉛(Pb)などの金属、低融点ガラスなどが挙げられる。これらの中でも、磁気特性に優れた電気抵抗の高い希土類鉄系永久磁石を得る観点から、低融点ガラスが好ましい。
本実施の形態において、低融点ガラスとは、600℃以下の温度範囲において、軟化、変形または流動するガラスである。低融点ガラスとしては、従来公知の低融点ガラスを用いることができる。磁気特性に優れた電気抵抗の高い希土類鉄系永久磁石を得る観点から、たとえば酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化スズ、酸化テルル、アルカリ金属酸化物およびフッ化物(例えばBaF2、KF、AlF3)からなる群から選択された少なくとも1種を含む低融点ガラスが好ましい。これらの低融点ガラスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。環境負荷への影響を低減する観点から、上記から酸化鉛を除いた群から選択された少なくとも1種を含む低融点ガラスがより好ましく、さらに電気抵抗の高い希土類鉄系永久磁石を得る観点から、酸化ビスマスを含有する低融点ガラス(たとえばBiおよびBを含有する低融点ガラス)が特に好ましい。
低融点ガラスとしては、たとえば主要組成がBi・Bである低融点ガラス粉末の市販品(たとえばBG−0700(商品名)、日本電気硝子社製)を用いてもよい。
低融点ガラス粉末の融点(軟化点)としては、磁気特性に優れた高い希土類鉄系永久磁石を得る観点から、100℃以上600℃以下が好ましく、200℃以上550℃以下がより好ましく、350℃以上450℃以下がさらに好ましい。
低融点ガラス粉末の平均粒径については、高電気抵抗および高密度の希土類鉄系永久磁石を得る観点から、0.1μm以上100μm以下が好ましく、0.1μm以上50μm以下がより好ましく、1μm以上10μm以下がさらに好ましい。また、低融点ガラス粉末の平均粒径が上記範囲にあると、異方性磁石粉末の粒子の積層を阻害せず、該粒子の向きがより揃った状態で金型に充填できる。したがって、磁化容易軸の方向もより揃った状態で充填できる。なお、上記平均粒径は、日本工業規格JIS Z8815のふるい分け法に準拠して測定できる。
混合粉末における異方性磁石粉末の配合量は、混合粉末の全体積を100体積%としたときに、1体積%以上99.9体積%以下であることが好ましい。異方性磁石粉末の配合量が上記の範囲にあると、希土類鉄系永久磁石の相対密度および強度を向上できる。また、異方性磁石粉末の配合量は、60体積%以上90体積%以下であることがより好ましい。
混合粉末における無機結合材粉末の配合量は、混合粉末の全体積を100体積%としたときに、0.1体積%以上99体積%以下であることが好ましい。無機結合材粉末の配合量が上記の範囲にあると、希土類鉄系永久磁石の相対密度および強度を向上できる。また、無機結合材粉末の配合量は、10体積%以上40体積%以下であることがより好ましい。
また、混合粉末における異方性磁石粉末および無機結合材粉末の配合量が上記範囲にあると、異方性磁石粉末の粒子の積層を阻害せず、該粒子の向きがより揃った状態で金型に充填できる。したがって、磁化容易軸の方向もより揃った状態で充填できる。
なお、低融点ガラス以外の無機結合材を用いる場合、該無機結合材の好ましい配合量は、低融点ガラスの場合と同じである。
なお、混合粉末は、上述した希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末と無機結合材粉末とを公知の方法で混合して得られる。
次に、上記混合粉末の金型への充填および該混合粉末の成形について説明する。グラファイト製等の金型に上記混合粉末を充填する。ここで、金型に混合粉末を入れた後、この金型に対してタッピングしたり、加振器により振動を加えたりすることが好ましい。これにより、異方性磁石粉末の粒子の向きがより揃った状態で金型に充填できる。したがって、磁化容易軸の方向もより揃った状態で充填できる。
次いで、上記混合粉末を充填した金型を成形機にセットし、混合粉末を成形して成形体を得る。なお、成形機としては、次の加熱工程で用いる装置を使用できる。本実施の形態においては、上記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行う。上述した異方性磁石粉末を用いているため、磁場を印加しなくても、成形工程において磁化容易軸の方向が揃ったまま圧縮されて固定される。このように、従来磁場中で行われていた成形工程を簡便にできる。
また、本実施の形態においては、上記混合粉末の成形開始から成形終了までのすべてを、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行うことが好ましい。上述した異方性磁石粉末を用いているため、磁場を全く印加しなくても、成形工程において磁化容易軸の方向が揃ったまま圧縮されて固定される。このように、磁場を全く印加しない場合は、従来の成形工程で用いられていた磁場を印加するための装置を必要としないため、成形工程をより簡便にできる。
混合粉末の成形では、金型に対して1MPa以上70MPa以下の圧力を印加することが好ましい。また、さらに、混合粉末の成形は、たとえば10Pa以上10Pa以下の減圧下で行うことが好ましい。
本実施の形態における成形工程では、上記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行っても、上述した異方性磁石粉末を用いているため、磁化容易軸の方向が揃った成形体が得られる。
<加熱工程>
加熱工程では、上記成形工程で得られた上記成形体を加圧しながら加熱して希土類鉄系永久磁石を得る。加熱工程での加圧は、上記成形体を作製したときと同じ方向から行うことが好ましい。加熱工程では、成形体中で異方性磁石粉末と無機結合材粉末との反応は起こらず、無機結合材粉末が異方性磁石粉末の中に取り込まれた状態で異方性磁石粉末同士が結合する。すなわち、成形体は焼き固められ(焼結され)、希土類鉄系永久磁石の焼結体が得られる。また、加圧しながら加熱するため、磁化容易軸の方向は成形体中と同様揃ったまま焼き固められる。したがって、磁気特性に優れた希土類鉄系永久磁石が得られる。
本実施の形態における加熱工程においては、上記成形体を加圧しながら加熱できる装置を用いればよいが、このような装置としては、ホットプレス装置、放電プラズマ焼結装置が挙げられる。以下では、放電プラズマ焼結装置を例に挙げて説明する。
まず、金型中の成形体を放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)装置にセットし、成形体に対してON−OFF直流パルス通電を行う。電流密度は、たとえば100A/cm以上1000A/cm以下に設定する。
加熱温度(焼結温度)は、無機結合材粉末の軟化点近傍、たとえば400℃以上440℃以下であることが好ましく、加熱温度での保持時間は、変位率が0になるまでの時間、たとえば30秒以上30分以下であることが好ましい。加熱温度が上記範囲にあると、磁気特性に優れた電気抵抗の高い希土類鉄系永久磁石が得られる。また、加熱温度は、無機結合材粉末の軟化点に対して、±50℃の範囲にあることが好ましい。加熱温度が上記軟化点に対して−50℃以上であれば、放電プラズマ焼結時の無機結合材粉末の溶融が良好となるので、相対密度に優れた希土類鉄系永久磁石が得られる。また、加熱温度が上記軟化点に対して+50℃以下であれば、放電プラズマ焼結時の無機結合材粉末の過剰な流動を防ぐことができ、磁気特性に優れた希土類鉄系永久磁石が得られる。加熱温度は、上述した効果をより一層向上する観点から、軟化点に対して±40℃の範囲がより好ましく、±30℃がさらに好ましく、±20℃が特に好ましい。また、軟化点に対して、−10℃から+30℃までの範囲も好ましい。
加熱工程では、磁化容易軸の方向がより揃った希土類鉄系永久磁石が得られるため、金型に対して圧力を印加することが好ましい。また、加熱工程は、減圧下で行うことが好ましく、磁場中で行ってもよい。
なお、加熱工程の後、希土類鉄系永久磁石を室温まで冷却する。冷却は、圧力を印加しながら行ってもよく、減圧下で行ってもよい。また、磁場中で行ってもよい。
加熱工程で得られた希土類鉄系永久磁石について、加熱工程で加圧した方向と垂直方向(方向(2))における残留磁化の値と、加熱工程で加圧した方向(方向(1))における残留磁化の値とは大きく差がある。本実施の形態においては、上記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、上記混合粉末に対して磁場を印加せずに行っても、上述した異方性磁石粉末を用いているため、成形体の磁化容易軸は、すでに加熱工程で加圧する方向(方向(1))に向いている。したがって、加熱後に得られる希土類鉄系永久磁石は上記差が大きく、磁気特性に優れる。
また、加熱工程で得られた希土類鉄系永久磁石は、相対密度が93%以上100%以下であることが好ましく、95%以上100%以下であることがより好ましく、97%以上100%以下であることがさらに好ましい。さらに、加熱工程で得られた希土類鉄系永久磁石は、電気抵抗率が1×10−6Ω・m以上であることが好ましい。
なお、通常、加熱工程後には後処理工程を行う。後処理工程としては、たとえば検査工程、加工工程、表面処理工程、着磁工程が挙げられる。検査工程では、加熱工程で得られた焼結体の磁気特性を振動試料型磁力計(VSM:Vibrating Sample Magnetometer)やBHトレーサーなどにより検出する。VSMでは、試料を振動させ、試料の磁化によって生じる磁束の時間変化を、傍らに置いたコイルに生じる誘導起電力として検出する。また、BHトレーサーでは、試料にコイルを巻いて、外部磁界を付与した時に生じるコイルの誘導起電力を測定する。これにより、試料のBH曲線を得る。次に、加工工程では、焼結体を切削加工ないし研磨加工し、焼結体を製品寸法に仕上げる。表面処理工程では、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)などのめっき処理、アルミ(Al)蒸着および樹脂塗装などの表面処理を実施する。次に、着磁工程では、焼結体に公知の方法により着磁を行う。
また、成形工程の前または成形工程と加熱工程との間にも新たな工程を追加して実施してもよい。さらに、複数工程を一体化して実施してもよく、ある工程のうち一部を他の工程の一部として実施してもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例]
<評価方法>
(減磁曲線)
作製した希土類鉄系永久磁石について、BHトレーサー(株式会社玉川製作所製)を用いて測定した。
(写真)
作製した希土類鉄系永久磁石について、光学顕微鏡写真を撮影した。この写真を用いて、長径(a)については、異方性磁石粉末の粒子の最長径を測定して求め、短径(b)については、異方性磁石粉末の粒子の最短径を測定して求めた。ただし長径(a)と短径(b)とが互いに直行している関係にあることを条件として測定した。扁平率(f)は、各異方性磁石粉末の粒子の長径(a)および短径(b)から算出した。具体的には、上記粒子を5つ以上測定し、その平均値を全体の扁平率(f)と定義した。
また、希土類鉄系永久磁石について、磁場を印加しながらの光学顕微鏡写真も撮影した。
[実施例1]
希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末(MQA−37−16(商品名)、マグネクエンチ社製)60体積%と、無機結合材粉末(主要組成がBi・Bである低融点ガラス粉末、BG−0700(商品名)、日本電気硝子社製、ガラス転移点350℃、屈服点385℃、軟化点410℃)40体積%とを混合し、混合粉末を調製した。なお、ここで用いた異方性磁石粉末の粒子は扁平形状を有し、異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸が異方性磁石粉末の扁平面に対して垂直方向に向いていた(後述する図6および図7参照)。また、異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの長径(a)は、1μm以上355μm以下の範囲にあった。
まず、成形工程において、上記混合粉末を金型に入れた後、この金型に対してタッピングを行った。次いで、金型を放電プラズマ焼結装置(SPS装置)にセットし、減圧下で、金型に対して圧力を印加し、成形体を得た。ここで、混合粉末の成形開始から成形終了まで、混合粉末に対して磁場を印加しなかった。
次に、加熱工程では、成形工程で得られた成形体を加圧しながら加熱した。具体的には、放電プラズマ焼結装置を用いて、成形体に対して、電流密度300A/cmでON−OFF直流パルス通電を行った。減圧下で、金型に対して圧力を印加しながら、50℃/minで室温から410℃まで昇温し、410℃で変位率が0になるまで焼結を行い、希土類鉄系永久磁石を得た。
[実施例2]
実施例1で用いた異方性磁石粉末をふるい分けして、異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの長径(a)が150μm以上355μm以下の範囲にある異方性磁石粉末を得た。扁平率(f)は0.789であった。希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末として、上述のようにふるい分けして得られた異方性磁石粉末を用いたほかは、実施例1と同様にして希土類鉄系永久磁石を得た。
[実施例3]
実施例1で用いた異方性磁石粉末をふるい分けして、異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの長径(a)が1μm以上45μm未満の範囲にある異方性磁石粉末を得た。扁平率(f)は0.648であった。希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末として、上述のようにふるい分けして得られた異方性磁石粉末を用いたほかは、実施例1と同様にして希土類鉄系永久磁石を得た。
[比較例1]
希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末としてHDDR法で製造された異方性磁石粉末(マグファインMF18P(商品名)、愛知製鋼社製)を用いたほかは、実施例1と同様にして希土類鉄系永久磁石を得た。なお、比較例1で用いた異方性磁石粉末の粒子は、扁平形状を有しておらず、異方性磁石粉末の磁化容易軸が異方性磁石粉末の特定面に対して一定の方向に向いていない(後述する図8および図9参照)。
図2〜5は、実施例1〜3および比較例1で得られた希土類鉄系永久磁石の減磁曲線を示す図である。実線は、SPS装置で通電加圧した方向(方向(1))における希土類鉄系永久磁石の減磁曲線であり、破線は、SPS装置で通電加圧した方向と垂直方向(方向(2))における希土類鉄系永久磁石の減磁曲線である。実施例1の減磁曲線(図2)より、成形工程において配向磁場がないにも関わらず、プレス(加圧)、通電方向に配向していることがわかる。実施例2の減磁曲線(図3)および実施例3の減磁曲線(図4)を比較すると、酸化劣化による影響から保磁力に差が見られる。異方性磁石粉末の粒径が大きい実施例2の方が、配向度合(方向別残留磁化の比率)が大きい。一方、比較例1の減磁曲線(図5)では、方向別で差が見られない。
図6は、実施例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場なし)を示す図である。異方性磁石粉末の粒子は扁平形状を有することがわかる。扁平形状の粉体(磁粉)を金型に充填すると、形状に依存し充填方向(重力方向)に積層すると考えられる。また、扁平率が大きい(いいかえると長径(a)が大きい)と、扁平面が充填方向に積層する度合(配向)が顕著になると考えられる。図7は、実施例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場あり)を示す図である。磁場中で、異方性磁石粉末の粒子は、扁平面同士が重なるように並んでいる。磁化容易軸の方向が扁平面に対して垂直方向に向いていることが確認できた。
図8は、比較例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場なし)を示す図である。HDDR法で製造された異方性磁石粉末の粒子は異形状を有することがわかる。図9は、比較例1に用いた異方性磁石粉末の光学顕微鏡による写真(印加磁場あり)を示す図である。磁場中で、異方性磁石粉末の粒子は、磁化容易軸の方向が揃うように並んでいると考えられる。磁化容易軸の方向は粒子の形状と関連がないことが確認できた。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果または変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。

Claims (2)

  1. 希土類鉄系磁石の異方性磁石粉末と無機結合材粉末とを含む混合粉末を金型に充填し、該混合粉末を成形して成形体を得る成形工程と、
    前記成形工程で得られた前記成形体を放電プラズマ焼結装置にセットし、加圧しながら加熱して希土類鉄系永久磁石を得る加熱工程とを含む希土類鉄系永久磁石の製造方法であって、
    前記異方性磁石粉末の粒子が扁平形状を有し、前記異方性磁石粉末の粒子の磁化容易軸が前記異方性磁石粉末の粒子の扁平面に対して一定の方向に向いており、
    前記成形工程において、前記混合粉末の成形開始から成形終了までの少なくとも一部を、前記混合粉末に対して磁場を印加せずに行い、
    前記無機結合材粉末は、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化スズ、酸化テルル、アルカリ金属酸化物、BaF2、KF、およびAlF3からなる群から選択された少なくとも1種を含む低融点ガラスの粉末であり、
    前記低融点ガラス粉末の軟化点は、350℃以上450℃以下であり、
    前記低融点ガラス粉末は、平均粒径が、0.1μm以上100μm以下であり、
    前記混合粉末における前記異方性磁石粉末の配合量は、前記混合粉末の全体積を100体積%としたときに、60体積%以上90体積%以下であり、前記混合粉末における前記無機結合材粉末の配合量は、前記混合粉末の全体積を100体積%としたときに、10体積%以上40体積%以下であり、
    前記加熱工程における加熱温度は、前記低融点ガラス粉末の軟化点に対して±40℃の範囲にあり、
    前記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの長径(a)が150μm以上355μm以下であり、
    前記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの偏平率(f)が0.7以上1未満であり、
    前記加熱工程で得られた前記希土類鉄系永久磁石は、電気抵抗率が1×10−6Ω・m以上である希土類鉄系永久磁石の製造方法。
  2. 前記異方性磁石粉末の粒子の形状を扁球とみなしたときの短径(b)が1μm以上175μm以下であり、かつ前記長径(a)よりも小さい請求項1に記載の希土類鉄系永久磁石の製造方法。
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