JP6660215B2 - 太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換効率が高い太陽電池に関する。
従来から、対向する電極間にN型半導体層とP型半導体層とを配置した積層体を備えた光電変換素子が開発されている。このような光電変換素子では、光励起により光キャリアが生成し、電子がN型半導体を、ホールがP型半導体を移動することで、電界が生じる。
現在、実用化されている光電変換素子の多くは、シリコン等の無機半導体を用いて製造される無機太陽電池である。しかしながら、無機太陽電池は製造にコストがかかるうえ大型化が困難であり、利用範囲が限られてしまうことから、無機半導体の代わりに有機半導体を用いて製造される有機太陽電池、無機半導体と有機半導体とを併用して製造される有機太陽電池等が注目されている(例えば、特許文献1参照)。
有機太陽電池においては、対向する電極間にN型半導体層とP型半導体層とを配置した積層体の陰極側又は陽極側を、樹脂層で封止することが一般的である(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、このような樹脂層の封止のみでは充分な耐久性は得られず、更なる耐久性の向上が求められている。
また、有機太陽電池においては、無機太陽電池に比べて一般的に光電変換効率が低いことが課題であり、更なる光電変換効率の向上が求められている。
特開2006−344794号公報
Proc.of SPIE Vol.7416 74160K−1
本発明は、光電変換効率が高い太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は、陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に配置された光電変換層とを有する太陽電池であって、前記光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含み、前記陰極上又は前記陽極上のいずれか一方に樹脂層が配置され、前記樹脂層上に無機層が配置され、前記樹脂層は、表面が波状であり、前記樹脂層の断面における波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が0.003〜0.06である太陽電池である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、陰極と、陽極と、上記陰極と上記陽極との間に配置された光電変換層とを有する太陽電池において、上記光電変換層に有機無機ペロブスカイト化合物を用いることを検討した。上記有機無機ペロブスカイト化合物を用いることで、高い光電変換効率が期待できる。また、本発明者らは、上記陰極上又は上記陽極上のいずれか一方に樹脂層を配置し、上記樹脂層上に無機層を配置することで封止を行い、太陽電池の耐久性を向上させることを検討した。
その結果、上記樹脂層上に、例えばスパッタリング等の方法により上記無機層を配置し、更に加熱すると、上記樹脂層に微細な表面凹凸(波状)が生じることがわかった。本発明者らは、このような波状における波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を特定範囲内に調整することで、光電変換効率を向上できることを見出し、本発明を完成させるに至った。光電変換効率が高くなる要因としては、太陽電池に入射した光が上記樹脂層の表面で反射しにくく、より多くの光を太陽電池の内部(光電変換層の内部)に留めることができることが考えられる。
本発明の太陽電池は、陰極と、陽極と、上記陰極と上記陽極との間に配置された光電変換層とを有する。
なお、本明細書中、層とは、明確な境界を有する層だけではなく、含有元素が徐々に変化する濃度勾配のある層をも意味する。なお、層の元素分析は、例えば、太陽電池の断面のFE−TEM/EDS線分析測定を行い、特定元素の元素分布を確認する等によって行うことができる。また、本明細書中、層とは、平坦な薄膜状の層だけではなく、他の層と一緒になって複雑に入り組んだ構造を形成しうる層をも意味する。
上記陰極及び上記陽極の材料は特に限定されず、従来公知の材料を用いることができる。なお、上記陽極は、パターニングされた電極であることが多い。
陰極材料として、例えば、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al混合物、Al/LiF混合物等が挙げられる。陽極材料として、例えば、金等の金属、CuI、ITO(インジウムスズ酸化物)、SnO、AZO(アルミニウム亜鉛酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、GZO(ガリウム亜鉛酸化物)等の導電性透明材料、導電性透明ポリマー等が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含む。上記光電変換層が上記有機無機ペロブスカイト化合物を含む太陽電池は、有機無機ハイブリッド型太陽電池とも呼ばれる。
上記光電変換層に上記有機無機ペロブスカイト化合物を用いることにより、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。また、上記有機無機ペロブスカイト化合物は耐湿性が低いことから、上記光電変換層に上記有機無機ペロブスカイト化合物を用いる場合には、太陽電池の耐久性の向上のために上記陰極上又は上記陽極上のいずれか一方に後述するような樹脂層及び無機層を配置することがより有効となる。
上記Rは有機分子であり、C(l、m、nはいずれも正の整数)で示されることが好ましい。
上記Rは、具体的には例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチルペンチルアミン、ヘキシルメチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルブチルアミン、イミダゾール、アゾール、ピロール、アジリジン、アジリン、アゼチジン、アゼト、アゾール、イミダゾリン、カルバゾール及びこれらのイオン(例えば、メチルアンモニウム(CHNH)等)やフェネチルアンモニウム等が挙げられる。なかでも、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン及びこれらのイオンやフェネチルアンモニウムが好ましく、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン及びこれらのイオンがより好ましい。
上記Mは金属原子であり、例えば、鉛、スズ、亜鉛、チタン、アンチモン、ビスマス、ニッケル、鉄、コバルト、銀、銅、ガリウム、ゲルマニウム、マグネシウム、カルシウム、インジウム、アルミニウム、マンガン、クロム、モリブデン、ユーロピウム等が挙げられる。これらの金属原子は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子であり、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン等が挙げられる。これらのハロゲン原子又はカルコゲン原子は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、構造中にハロゲンを含有することで、上記有機無機ペロブスカイト化合物が有機溶媒に可溶になり、安価な印刷法等への適用が可能になることから、ハロゲン原子が好ましい。更に、上記有機無機ペロブスカイト化合物のエネルギーバンドギャップが狭くなることから、ヨウ素がより好ましい。
上記有機無機ペロブスカイト化合物は、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造を有することが好ましい。
図1は、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造である、有機無機ペロブスカイト化合物の結晶構造の一例を示す模式図である。詳細は明らかではないが、上記構造を有することにより、結晶格子内の八面体の向きが容易に変わることができるため、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、太陽電池の光電変換効率が向上すると推定される。
上記有機無機ペロブスカイト化合物は、結晶性半導体であることが好ましい。結晶性半導体とは、X線散乱強度分布を測定し、散乱ピークが検出できる半導体を意味している。上記有機無機ペロブスカイト化合物が結晶性半導体であることにより、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、太陽電池の光電変換効率が向上する。
また、結晶化の指標として結晶化度を評価することもできる。結晶化度は、X線散乱強度分布測定により検出された結晶質由来の散乱ピークと非晶質部由来のハローとをフィッティングにより分離し、それぞれの強度積分を求めて、全体のうちの結晶部分の比を算出することにより求めることができる。
上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度の好ましい下限は30%である。結晶化度が30%以上であると、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、太陽電池の光電変換効率が向上する。結晶化度のより好ましい下限は50%、更に好ましい下限は70%である。
また、上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を上げる方法として、例えば、熱アニール、レーザー等の強度の強い光の照射、プラズマ照射等が挙げられる。
上記光電変換層が上記有機無機ペロブスカイト化合物を含む場合、上記光電変換層は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物に加えて、更に、有機半導体又は無機半導体を含んでいてもよい。なお、ここでいう有機半導体又は無機半導体は、後述する電子輸送層又はホール輸送層としての役割を果たしてもよい。
上記有機半導体として、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)等のチオフェン骨格を有する化合物等が挙げられる。また、例えば、ポリパラフェニレンビニレン骨格、ポリビニルカルバゾール骨格、ポリアニリン骨格、ポリアセチレン骨格等を有する導電性高分子等も挙げられる。更に、例えば、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ペンタセン骨格、ベンゾポルフィリン骨格等のポルフィリン骨格、スピロビフルオレン骨格等を有する化合物や、表面修飾されていてもよいカーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン等のカーボン含有材料も挙げられる。
上記無機半導体として、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛、CuSCN、CuO、CuI、MoO、V、WO、MoS、MoSe、CuS等が挙げられる。
上記光電変換層は、上記有機無機ペロブスカイト化合物と上記有機半導体又は上記無機半導体とを含む場合、薄膜状の有機半導体又は無機半導体部位と薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位とを積層した積層体であってもよいし、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜であってもよい。製法が簡便である点では積層体が好ましく、上記有機半導体又は上記無機半導体中の電荷分離効率を向上させることができる点では複合膜が好ましい。
上記薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位の厚みは、好ましい下限が5nm、好ましい上限が5000nmである。上記厚みが5nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。上記厚みが5000nm以下であれば、電荷分離できない領域が発生することを抑制できるため、光電変換効率の向上につながる。上記厚みのより好ましい下限は10nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は20nm、更に好ましい上限は500nmである。
上記光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、上記複合膜の厚みの好ましい下限は30nm、好ましい上限は3000nmである。上記厚みが30nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。上記厚みが3000nm以下であれば、電荷が電極に到達しやすくなるため、光電変換効率が高くなる。上記厚みのより好ましい下限は40nm、より好ましい上限は2000nmであり、更に好ましい下限は50nm、更に好ましい上限は1000nmである。
本発明の太陽電池においては、上記陰極と上記光電変換層との間に、電子輸送層が配置されていてもよい。
上記電子輸送層の材料は特に限定されず、例えば、N型導電性高分子、N型低分子有機半導体、N型金属酸化物、N型金属硫化物、ハロゲン化アルカリ金属、アルカリ金属、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、シアノ基含有ポリフェニレンビニレン、ホウ素含有ポリマー、バソキュプロイン、バソフェナントレン、ヒドロキシキノリナトアルミニウム、オキサジアゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ナフタレンテトラカルボン酸化合物、ペリレン誘導体、ホスフィンオキサイド化合物、ホスフィンスルフィド化合物、フルオロ基含有フタロシアニン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛等が挙げられる。
上記電子輸送層は、薄膜状の電子輸送層のみからなっていてもよいが、多孔質状の電子輸送層を含むことが好ましい。特に、上記光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、より複雑な複合膜(より複雑に入り組んだ構造)が得られ、光電変換効率が高くなることから、多孔質状の電子輸送層上に複合膜が製膜されていることが好ましい。
上記電子輸送層の厚みは、好ましい下限が1nm、好ましい上限が2000nmである。上記厚みが1nm以上であれば、充分にホールをブロックできるようになる。上記厚みが2000nm以下であれば、電子輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。上記電子輸送層の厚みのより好ましい下限は3nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は5nm、更に好ましい上限は500nmである。
本発明の太陽電池においては、上記陽極と上記光電変換層との間に、ホール輸送層が配置されていてもよい。
上記ホール輸送層の材料は特に限定されず、例えば、P型導電性高分子、P型低分子有機半導体、P型金属酸化物、P型金属硫化物、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、ポリエチレンジオキシチオフェンのポリスチレンスルホン酸付加物、カルボキシル基含有ポリチオフェン、フタロシアニン、ポルフィリン、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化スズ、硫化モリブデン、硫化タングステン、硫化銅、硫化スズ等、フルオロ基含有ホスホン酸、カルボニル基含有ホスホン酸、CuSCN、CuI等の銅化合物、表面修飾されていてもよいカーボンナノチューブ、グラフェン等のカーボン含有材料等が挙げられる。
上記ホール輸送層の厚みは、好ましい下限は1nm、好ましい上限は2000nmである。上記厚みが1nm以上であれば、充分に電子をブロックできるようになる。上記厚みが2000nm以下であれば、ホール輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。上記厚みのより好ましい下限は3nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は5nm、更に好ましい上限は500nmである。
本発明の太陽電池は、更に、基板等を有していてもよい。上記基板は特に限定されず、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス等の透明ガラス基板、セラミック基板、透明プラスチック基板等が挙げられる。
本発明の太陽電池は、上記陰極上又は上記陽極上のいずれか一方に樹脂層が配置され、上記樹脂層上に無機層が配置されたものである。
上記樹脂層は、表面が波状である。具体的には、上記樹脂層の断面における波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が0.003〜0.06である。上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が上記範囲内であることで、光電変換効率を向上させることができる。光電変換効率が高くなる要因としては、太陽電池に入射した光が上記樹脂層の表面で反射しにくく、より多くの光を太陽電池の内部(光電変換層の内部)に留めることができることが考えられる。また、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が上記範囲内であることで、太陽電池の表面の光沢度を抑えることができるため、太陽電池に入射した光を太陽電池の表面で反射させたくない場合(例えば、まぶしさを抑えたい場合)に本発明の太陽電池は好適である。
上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が0.003以上であれば、太陽電池に入射した光が上記樹脂層の表面で反射しにくく、より多くの光を太陽電池の内部(光電変換層の内部)に留めることができ、太陽電池の光電変換効率が向上する。上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が0.06以下であれば、上記樹脂層の表面が波状であることに起因する上記無機層の剥離又はクラックの発生が抑えられ、太陽電池の耐久性が向上する。上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比の好ましい下限は0.006、より好ましい下限は0.01であり、好ましい上限は0.04、より好ましい上限は0.02である。
なお、上記樹脂層の表面が波状であるとは、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が上記範囲内であることを意味する。上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比は、上記樹脂層の500μm四方の区画(任意)を、原子間力顕微鏡(AFM)(例えば、キーエンス社製のVN−8000等)を用いて、JIS−R1683−2007に準拠して測定し、上記樹脂層の断面(任意)における波状の波長と、波状の山頂から谷底までの平均長さとを求めて算出することができる。
上記波長の具体的な値は、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整できれば特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は70μmであり、より好ましい下限は10μm、より好ましい上限は50μmである。
上記山頂から谷底までの平均長さの具体的な値も、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整できれば特に限定されないが、好ましい下限は0.3μm、好ましい上限は2μmであり、より好ましい下限は0.5μm、より好ましい上限は1μmである。
上記樹脂層の表面に波状(微細な表面凹凸)を形成させる方法は特に限定されず、上記樹脂層上に無機層を配置し、更に加熱すればよいが、例えば、上記樹脂層上に無機層を形成したサンプルを70℃のドライオーブンに入れ、1時間加熱する方法等が挙げられる。
上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整する方法として、例えば、上記樹脂層のガラス転移温度と線膨張係数とを調整することで上記樹脂層上に、例えばスパッタリング法により無機層を配置し、更に加熱する際に上記樹脂層に形成される波状の程度を調整する方法、上記樹脂層の膜厚を調整することで、上記樹脂層と無機層との線膨張係数の差を緩和し、面内方向の応力を制御する方法、上記樹脂層上に、例えばスパッタリング法により無機層を配置する際のスパッタリング条件を調整する方法、上記樹脂層を構成する熱硬化樹脂の熱硬化時の硬化収縮量を制御する方法等が挙げられる。上記樹脂層の膜厚及び無機層の種類を選択することによっても、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整することができる。
上記樹脂層のガラス転移温度の好ましい下限は−60℃、より好ましい下限は0℃、更に好ましい下限は60℃であり、好ましい上限は150℃、より好ましい上限は70℃である。上記樹脂層のガラス転移温度を調整することで、上記樹脂層上に、例えばスパッタリング法により無機層を配置し、更に加熱する際に上記樹脂層に形成される波状の程度を調整しやすくなる。
なお、上記ガラス転移温度は、動的粘弾性測定装置(例えば、アイティー計測制御社製のDVA−200等)を用いて、引っ張り条件(25〜125℃、20℃/分)で測定することができる。上記樹脂層を構成する樹脂が熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂である場合、上記ガラス転移温度とは、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂の硬化後のガラス転移温度を意味する。
上記樹脂層を構成する樹脂は、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整できれば特に限定されず、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でも光硬化性樹脂でもよい。上記熱可塑性樹脂として、例えば、ブチルゴム、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリブタジエン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリイソブチレン、シクロオレフィン樹脂等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂として、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等が挙げられる。上記光硬化性樹脂として、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、エン−チオール樹脂等が挙げられる。
上記樹脂層は、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整するためには、スパッタ耐性が高いことが好ましく、この観点から、脂環式骨格を有する樹脂を含有することが好ましい。上記脂環式骨格は特に限定されず、例えば、ノルボルネン、イソボルネン、アダマンタン、シクロヘキサン、ジシクロペンタジエン、ジシクロヘキサン、シクロペンタン等の骨格が挙げられる。これらの骨格は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、上記波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比を上記範囲内に調整するためには、ノルボルネン骨格、イソボルネン骨格が好ましい。
上記脂環式骨格を有する樹脂は、脂環式骨格を有していれば特に限定されず、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよいし、光硬化性樹脂であってもよい。これらの脂環式骨格を有する樹脂は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、上記脂環式骨格を有する樹脂は、反応性官能基を有する樹脂を製膜した後、上記反応性官能基を架橋反応させた樹脂であってもよい。
上記脂環式骨格を有する樹脂として、例えば、ノルボルネン樹脂(TOPAS8007S−04、ポリプラスチックス社製)、イソボルニルアクリレート樹脂(TS−147、新中村化学社製)等が挙げられる。
上記樹脂層において、上記脂環式骨格を有する樹脂は、脂環式骨格を有さない樹脂と混合して用いられてもよい。
上記樹脂層の厚みは、好ましい下限が100nm、好ましい上限が100000nmである。上記厚みが100nm以上であれば、上記樹脂層によって上記陰極上又は上記陽極上のいずれか一方を充分に覆いつくすことができる。上記厚みが100000nm以下であれば、上記樹脂層の側面から浸入してくる水蒸気を充分にブロックすることができる。上記厚みのより好ましい下限は500nm、より好ましい上限は50000nmであり、更に好ましい下限は1000nm、更に好ましい上限は2000nmである。
本発明の太陽電池においては、上記樹脂層上に無機層が配置されている。これにより、上記無機層が水蒸気バリア性を有し、水分が上記樹脂層の内部に浸透することを抑制できるため、太陽電池の耐久性を向上させることができる。
なお、本発明の太陽電池においては、上記陰極上又は上記陽極上のいずれか一方と上記樹脂層との間にも無機層が配置されていてもよい。この場合にも、上記無機層が水蒸気バリア性を有し、水分が太陽電池の内部に浸透することを抑制できるため、太陽電池の耐久性をより向上させることができる。
上記無機層は、金属酸化物、金属窒化物又は金属酸窒化物を含むことが好ましい。上記金属酸化物、金属窒化物又は金属酸窒化物は、水蒸気バリア性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、Si、Al、Zn、Sn、In、Ti、Mg、Zr、Ni、Ta、W、Cu若しくはこれらを2種以上含む合金の酸化物、窒化物又は酸窒化物が挙げられる。なかでも、上記無機層に水蒸気バリア性及び柔軟性を付与するために、Zn、Snの両金属元素を含む金属元素の酸化物、窒化物又は酸窒化物が好ましい。
なかでも、上記金属酸化物、金属窒化物又は金属酸窒化物は、一般式ZnSnで表される金属酸化物であることが特に好ましい。上記無機層に上記一般式ZnSnで表される金属酸化物を用いることにより、上記金属酸化物がスズ(Sn)原子を含むため、上記無機層に適度な可撓性を付与することができ、上記無機層の厚みが増した場合であっても応力が小さくなるため、上記無機層、電極、半導体層等の剥離を抑えることができる。これにより、上記無機層の水蒸気バリア性を高め、太陽電池の耐久性をより向上させることができる。
上記一般式ZnSnで表される金属酸化物においては、ZnとSnとの総和に対するSnの比Xs(重量%)が70>Xs>0を満たすことが好ましい。
なお、上記無機層中の上記一般式ZnSnで表される金属酸化物に含まれる亜鉛(Zn)、スズ(Sn)及び酸素(O)の元素比率は、X線光電子分光(XPS)表面分析装置(例えば、VGサイエンティフィックス社製のESCALAB−200R等)を用いて測定することができる。
上記無機層は、上記一般式ZnSnで表される金属酸化物を含む場合、更に、ケイ素(Si)及び/又はアルミニウム(Al)を含むことが好ましい。
上記無機層にケイ素(Si)及び/又はアルミニウム(Al)を添加することにより、上記無機層の透明性を高め、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
上記無機層の厚みは、好ましい下限が30nm、好ましい上限が3000nmである。上記厚みが30nm以上であれば、上記無機層が充分な水蒸気バリア性を有することができ、太陽電池の耐久性が向上する。上記厚みが3000nm以下であれば、上記無機層の厚みが増した場合であっても、発生する応力が小さいため、上記無機層、電極、半導体層等の剥離を抑制することができる。上記厚みのより好ましい下限は50nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は100nm、更に好ましい上限は500nmである。
なお、上記無機層の厚みは、光学干渉式膜厚測定装置(例えば、大塚電子社製のFE−3000等)を用いて測定することができる。
図2は、本発明の太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。
図2に示す太陽電池1は、基板7上に陰極2と、陽極3と、この陰極2と陽極3との間に配置された光電変換層4とを有し、陽極3上に樹脂層5が配置され、樹脂層5上に無機層6が配置されたものである。なお、図2に示す太陽電池1において、陽極3はパターニングされた電極である。
本発明の太陽電池を製造する方法は特に限定されず、例えば、上記基板上に上記陰極、上記光電変換層、上記陽極をこの順で形成した後、上記陽極上に上記樹脂層を配置し、上記樹脂層上に上記無機層を配置することで封止を行う方法、上記基板上に上記陽極、上記光電変換層、上記陰極をこの順で形成した後、上記陰極上に上記樹脂層を配置し、上記樹脂層上に上記無機層を配置することで封止を行う方法等が挙げられる。
上記光電変換層を形成する方法は特に限定されず、真空蒸着法、スパッタリング法、気相反応法(CVD)、電気化学沈積法、印刷法等が挙げられる。なかでも、印刷法を採用することで、高い光電変換効率を発揮できる太陽電池を大面積で簡易に形成することができる。印刷法として、例えば、スピンコート法、キャスト法等が挙げられ、印刷法を用いた方法としてロールtoロール法等が挙げられる。
上記陰極上又は上記陽極上に上記樹脂層を配置する方法は特に限定されず、例えば、シート状の樹脂層を用いて上記陰極上又は上記陽極上をシールする方法、樹脂層を構成する樹脂を有機溶媒に溶解させた樹脂溶液を上記陰極上又は上記陽極上に塗布する方法、樹脂層となる液状モノマーを上記陰極上又は上記陽極上に塗布した後、熱又はUV等で液状モノマーを重合させる方法、樹脂層に熱をかけて融解させた後に冷却する方法等が挙げられる。
上記樹脂層上に上記無機層を配置する方法として、真空蒸着法、スパッタリング法、気相反応法(CVD)、イオンプレーティング法が好ましい。なかでも、緻密な層を形成するためにはスパッタリング法がより好ましく、スパッタリング法のなかでもDCマグネトロンスパッタリング法が更に好ましい。上記スパッタリング法においては、金属ターゲット、及び、酸素ガス又は窒素ガスを原料とし、上記樹脂層上に原料を堆積して製膜することにより、無機層を形成することができる。
本発明によれば、光電変換効率が高い太陽電池を提供することができる。
有機無機ペロブスカイト化合物の結晶構造の一例を示す模式図である。 本発明の太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の作製
ガラス基板上に、陰極として厚み1000nmのFTO膜を形成し、純水、アセトン、メタノールをこの順に用いて各10分間超音波洗浄した後、乾燥させた。
FTO膜の表面上に、2%に調整したチタンイソプロポキシドエタノール溶液をスピンコート法により塗布した後、400℃で10分間焼成し、厚み20nmの薄膜状の電子輸送層を形成した。更に、薄膜状の電子輸送層上に、有機バインダとしてのポリイソブチルメタクリレートと酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmとの混合物)とを含有する酸化チタンペーストをスピンコート法により塗布した後、500℃で10分間焼成し、厚み500nmの多孔質状の電子輸送層を形成した。
次いで、有機無機ペロブスカイト化合物形成用溶液として、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を溶媒としてCHNHIとPbClをモル比3:1で溶かし、CHNHIとPbClの合計重量濃度を20%に調製した。この溶液を電子輸送層上にスピンコート法によって積層した。更に、ホール輸送層としてPoly(4−butylphenyl−diphenyl−amine)(1−Material社製)の1wt%クロロベンゼン溶液を有機無機ペロブスカイト化合物部位上にスピンコート法によって50nmの厚みに積層し、光電変換層を形成した。
光電変換層上に、陽極として真空蒸着により厚み100nmのITO膜を形成し、陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体を得た。
(2)樹脂層の形成
得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としてのTOPAS8007S−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み10μmの樹脂層を形成した。
(3)無機層の形成
樹脂層を形成したサンプルをスパッタリング装置の基板ホルダーに取り付け、更に、スパッタリング装置のカソードAにZnSn合金(Zn:Sn=95:5重量%)ターゲットを、カソードBにSiターゲットを取り付けた。スパッタリング装置の成膜室を真空ポンプにより排気し、5.0×10−4Paまで減圧した。その後、成膜条件Aに示す条件でスパッタリングし、樹脂層上に無機層としてZnSnO(Si)薄膜を100nm形成した。
(成膜条件A)
アルゴンガス流量:50sccm,酸素ガス流量:50sccm
電源出力:カソードA=500W、カソードB=1500W
(4)微細な表面凹凸の形成
無機層を形成したサンプルを70℃のドライオーブンに入れ、1時間加熱し、微細な表面凹凸を形成させ、太陽電池を得た。
(5)樹脂層のガラス転移温度の測定
離型PETフィルム上に、樹脂層を構成する樹脂としての環状オレフィンポリマーであるTOPAS8007S−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチックス社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み500μmの樹脂層を形成し、その後剥離することにより、サンプルを得た。動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製のDVA−200)を用いて、引っ張り条件(25〜125℃、20℃/分)で樹脂層のガラス転移温度を測定した。
(6)樹脂層の断面における波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比の算出
樹脂層の500μm四方の区画(任意)を、原子間力顕微鏡(AFM)(キーエンス社製のVN−8000等)を用いて、JIS−R1683−2007に準拠して測定し、樹脂層の断面(任意)における波状の波長(a)と、波状の山頂から谷底までの平均長さ(b)とを求めた。得られた波長(a)と、山頂から谷底までの平均長さ(b)とから、比(b/a)を算出した。
(実施例3〜4、及び6〜13、比較例1〜3、参考例1〜2
光電変換層の種類、樹脂層を構成する樹脂、樹脂層のガラス転移温度、膜厚、樹脂層の断面における波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比、無機層の種類等を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
参考例1
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としての環状オレフィンポリマーであるTOPAS9506F−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み3μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例3)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としての環状オレフィンポリマーであるTOPAS9506F−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み50μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例4)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としての環状オレフィンポリマーであるTOPAS9506F−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み100μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
参考例2
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、硬化剤としての4mol%の過酸化物(パークミルD、日油社製)と、樹脂層を構成する樹脂としての熱硬化性樹脂であるTS−147(イソボルニルアクリレート樹脂、新中村化学社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、100℃、10分加熱して硬化させて厚み10μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例6)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、硬化剤としての4mol%の過酸化物(パークミルD、日油社製)と、樹脂層を構成する樹脂としての熱硬化性樹脂であるTS−147(イソボルニルアクリレート樹脂、新中村化学社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、100℃、10分加熱して硬化させて厚み50μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例7)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、硬化剤としての4mol%の過酸化物(パークミルD、日油社製)と、樹脂層を構成する樹脂としての熱硬化性樹脂であるTS−147(イソボルニルアクリレート樹脂、新中村化学社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、100℃、10分加熱して硬化させて厚み100μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例8)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としてのポリイソブチレンポリマーであるOPPANOL B−50(ポリイソブチレン樹脂、BASF社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み5μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例9)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としてのポリイソブチレンポリマーであるOPPANOL B−50(ポリイソブチレン樹脂、BASF社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み10μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例10)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としてのポリイソブチレンポリマーであるOPPANOL B−50(ポリイソブチレン樹脂、BASF社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み50μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例11)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としてのポリイソブチレンポリマーであるOPPANOL B−50(ポリイソブチレン樹脂、BASF社製)及びTOPAS9506F−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の1:1混合物の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み50μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例12)
「(3)無機層の形成」において、樹脂層上に無機層としてSiO薄膜をスパッタリング法により100nm形成したこと以外は実施例3と同様にして、太陽電池を得た。
(実施例13)
「(3)無機層の形成」において、樹脂層上に無機層としてITO薄膜をスパッタリング法により100nm形成したこと以外は実施例3と同様にして、太陽電池を得た。
(比較例1)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としての環状オレフィンポリマーであるTOPAS8007S−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み300μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(比較例2)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、硬化剤としての4mol%の過酸化物(パークミルD、日油社製)と、樹脂層を構成する樹脂としての熱硬化性樹脂であるTS−147(イソボルニルアクリレート樹脂、新中村化学社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、100℃、10分加熱して硬化させて厚み300μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
(比較例3)
「(2)樹脂層の形成」において、得られた陰極/電子輸送層/光電変換層/陽極が積層された積層体の陽極上に、樹脂層を構成する樹脂としての環状オレフィンポリマーであるTOPAS6017S−04(ノルボルネン樹脂、ポリプラスチック社製)の10%シクロヘキサン溶液をドクターブレードにより塗布し、有機溶媒を乾燥させて厚み5μmの樹脂層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、太陽電池を得た。
<評価>
実施例比較例及び参考例で得られた太陽電池について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)光電変換効率
太陽電池の電極間に電源(KEITHLEY社製、236モデル)を接続し、強度100mW/cmのソーラーシミュレーション(山下電装社製)を用いて光電変換効率を測定し、得られた光電変換効率を初期変換効率とした。比較例1で得られた太陽電池の初期変換効率を基準として規格化した。
◎:規格化した値が1.1以上
○:規格化した値が1.0以上、1.1未満
×:規格化した値が1.0未満
Figure 0006660215
本発明によれば、光電変換効率が高い太陽電池を提供することができる。
1 太陽電池
2 陰極
3 陽極(パターニングされた電極)
4 光電変換層
5 樹脂層
6 無機層
7 基板

Claims (1)

  1. 陰極と、陽極と、前記陰極と前記陽極との間に配置された光電変換層とを有する太陽電池であって、
    前記光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含み、
    前記陰極上又は前記陽極上のいずれか一方に樹脂層が配置され、
    前記樹脂層上に無機層が配置され、
    前記樹脂層は、表面が波状であり、前記樹脂層の断面における波長に対する山頂から谷底までの平均長さの比が0.003〜0.06であり、
    前記波長が1μm以上70μm以下であり、
    前記山頂から谷底までの平均長さが0.3μm以上2μm以下である
    ことを特徴とする太陽電池。
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