以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に,本形態の画像形成装置1の外観図を示している。図1に示すように,画像形成装置1は,下部に,第1給紙カセット40,第2給紙カセット50,第3給紙カセット60,第4給紙カセット70を有している。また,画像形成装置1は,左側の側面に排紙部29を有している。そして,画像形成装置1は,第1給紙カセット40,第2給紙カセット50,第3給紙カセット60,第4給紙カセット70に収容された用紙に画像を形成するとともに,画像が形成された用紙を排紙部29へと排出することのできるものである。
図2に,画像形成装置1の概略構成を示す。画像形成装置1は,内部に中間転写ベルト21を有する,いわゆるタンデム型のカラープリンターである。中間転写ベルト21は,導電性を有する無端状のベルト部材であり,その図2中両端部がローラー22,23によって支持されている。画像形成時には,図2中右側のローラー22が,反時計回りに回転駆動される。これにより,中間転写ベルト21および図2中左側のローラー23はそれぞれ従動回転する。
中間転写ベルト21のうち,図2中右側のローラー22に支持されている部分の外周面には,2次転写ローラー25が設けられている。2次転写ローラー25は,中間転写ベルト21へ向けて軸と垂直の方向(図2中左向き)に圧接されている。中間転写ベルト21と2次転写ローラー25とが接触している部分には,中間転写ベルト21上のトナー像を用紙Sに転写させる2次転写ニップN1が形成されている。2次転写ローラー25は,画像形成時には,回転する中間転写ベルト21への圧接による摩擦力によって従動回転する。
また,中間転写ベルト21のうち,図2中左側のローラー23に支持されている部分の外周面には,ベルトクリーナー26が設けられている。本形態のベルトクリーナー26は,中間転写ベルト21の表面に付着しているトナーを回収することのできるものである。つまり,ベルトクリーナー26は,2次転写ニップN1において用紙Sに転写されなかった転写残トナーの回収等を行うことのできるものである。
中間転写ベルト21の図2中下部には左から右に向かって順に,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kが配置されている。画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kはいずれも,該当色のトナー像を形成して中間転写ベルト21上に転写することのできるものである。画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kはいずれも,その構成は同じである。このため,図2では,画像形成ユニット10Yによって代表して符号をつけている。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは,円筒状の静電潜像担持体である感光体11,および,その周囲に配置された帯電装置12,露光装置13,現像装置14,1次転写ローラー15,および感光体クリーナー16を有している。帯電装置12は,感光体11の表面を均一に帯電させるためのものである。露光装置13は,該当色の画像データに基づいたレーザー光を感光体11の表面に照射させ,静電潜像を形成するためのものである。現像装置14は,収容しているトナーを感光体11の表面に付与するためのものである。
1次転写ローラー15は,感光体11と中間転写ベルト21を挟んで対向する位置に配置されている。1次転写ローラー15は,中間転写ベルト21へ向けて軸と垂直の方向(図2中下向き)に圧接されている。この圧接により,中間転写ベルト21と感光体11とが接触している部分にはそれぞれ,各色の感光体11上のトナー像を中間転写ベルト21上に転写させる1次転写ニップが形成されている。
感光体クリーナー16は,感光体11上から中間転写ベルト21上に転写されなかったトナーを回収するためのものである。なお,感光体11上の未転写トナーを現像装置14により回収するクリーナーレス方式を採用すれば,感光体クリーナー16はなくてもよい。
また,中間転写ベルト21の図2中上方には,各色のトナーを収容したホッパー17Y,17M,17C,17Kが配置されている。これらに収容されている各色のトナーはそれぞれ,各色の現像装置14へと適宜補給される。
そして,本形態の画像形成装置1では,画像形成ユニット10Y,10M,10C,10K,中間転写ベルト21,2次転写ローラー25などにより,トナー像を形成する画像形成部20が構成されている。
本形態の画像形成装置1は,画像形成部20の下方に,第1給紙カセット40,第2給紙カセット50,第3給紙カセット60,第4給紙カセット70を有している。第1給紙カセット40,第2給紙カセット50,第3給紙カセット60,第4給紙カセット70のそれぞれの用紙収容部41,51,61,71には,用紙Sが積載により収容されている。図2に示すように,用紙収容部41,51,61,71の図2中右側にはそれぞれ,用紙Sを送り出すための給紙経路45,55,65,75が設けられている。
また,第1給紙カセット40には,用紙収容部41に収容された用紙Sを,その最上部のものより順に1枚ずつ給紙経路45に送り出すため,給紙ローラー42,ピックアップローラー43,分離ローラー44が設けられている。第2給紙カセット50には,用紙収容部51に収容された用紙Sを,その最上部のものより順に1枚ずつ給紙経路55に送り出すため,給紙ローラー52,ピックアップローラー53,分離ローラー54が設けられている。第3給紙カセット60には,用紙収容部61に収容された用紙Sを,その最上部のものより順に1枚ずつ給紙経路65に送り出すため,給紙ローラー62,ピックアップローラー63,分離ローラー64が設けられている。第4給紙カセット70には,用紙収容部71に収容された用紙Sを,その最上部のものより順に1枚ずつ給紙経路75に送り出すため,給紙ローラー72,ピックアップローラー73,分離ローラー74が設けられている。
第1給紙カセット40の給紙ローラー42は,用紙収容部41より用紙Sを給紙経路45に送り出す際には,回転駆動されることにより送出動作を行う。第1給紙カセット40のピックアップローラー43は,給紙ローラー42が送出動作を行う際には,用紙収容部41の最上の用紙Sに接触しつつ回転駆動されることにより,給紙ローラー42へと用紙Sを搬送する。第1給紙カセット40の分離ローラー44は,給紙ローラー42と対向して設けられたトルクリミッター付きのローラーである。そして,分離ローラー44は,ピックアップローラー43により複数の用紙Sが搬送される重送が生じた場合には,その最上のもののみが給紙ローラー42の送出動作により給紙経路45に搬送されるようにするためのものである。
第2給紙カセット50,第3給紙カセット60,第4給紙カセット70のそれぞれの給紙ローラー52,62,72,ピックアップローラー53,63,73,分離ローラー54,64,74についても,第1給紙カセット40のものと同様である。
なお,第3給紙カセット60の給紙経路65については,給紙ローラー62の下流に,水平方向に延びる給紙経路65に沿って用紙Sを搬送する水平搬送部66を有している。水平搬送部66は,用紙Sを搬送するため,複数の搬送ローラー対を有している。また,第4給紙カセット70の給紙経路75には,給紙ローラー72の下流に,給紙経路75に沿って用紙Sを搬送するための一対の搬送ローラー76が設けられている。
また,給紙経路45,55,65,75における用紙Sの搬送方向の下流側は,画像形成経路30に接続されている。具体的に,給紙経路45の下流側は,接続位置Aにおいて,画像形成経路30に接続されている。給紙経路55の下流側は,接続位置Bにおいて,画像形成経路30に接続されている。給紙経路65,75の下流側は,接続位置Cにおいて,画像形成経路30に接続されている。また,給紙経路45,55,65,75の画像形成経路30に接続されている側はいずれも,画像形成経路30における用紙Sの搬送方向に沿うように湾曲している。
そして,給紙経路45に係る搬送部は,給紙ローラー42,ピックアップローラー43により構成されている。すなわち,給紙経路45の給紙ローラー42,ピックアップローラー43は,用紙収容部41に収容されている用紙Sを1枚ずつ,給紙経路45へと給紙するとともに,給紙経路45に沿って画像形成経路30へと搬送する。また,給紙経路55に係る搬送部は,給紙ローラー52,ピックアップローラー53により構成されている。すなわち,給紙経路55の給紙ローラー52,ピックアップローラー53は,用紙収容部51に収容されている用紙Sを1枚ずつ,給紙経路55へと給紙するとともに,給紙経路55に沿って画像形成経路30へと搬送する。
また,給紙経路65に係る搬送部は,給紙ローラー62,ピックアップローラー63,水平搬送部66により構成されている。すなわち,給紙経路65の給紙ローラー62,ピックアップローラー63,水平搬送部66は,用紙収容部61に収容されている用紙Sを1枚ずつ,給紙経路65へと給紙するとともに,給紙経路65に沿って画像形成経路30へと搬送する。また,給紙経路75に係る搬送部は,給紙ローラー72,ピックアップローラー73,搬送ローラー76により構成されている。すなわち,給紙経路75の給紙ローラー72,ピックアップローラー73,搬送ローラー76は,用紙収容部71に収容されている用紙Sを1枚ずつ,給紙経路75へと給紙するとともに,給紙経路75に沿って画像形成経路30へと搬送する。
また,図2に示すように,画像形成経路30には,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37,レジストローラー27,2次転写ニップN1,定着装置28がこの順で配置されている。第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37,レジストローラー27はそれぞれ,ローラー対であり,用紙Sを画像形成経路30に沿って重力に抗う向きに搬送する搬送部である。さらに,レジストローラー27は,用紙Sを2次転写ニップN1へ送り出すタイミングを微調整するためのものである。定着装置28は,用紙Sを加熱しつつ加圧することにより,用紙Sに転写されたトナー像の定着処理を行うためのものである。
画像形成経路30の定着装置28のさらに下流側には,排紙経路31と両面搬送経路32とが設けられている。また,画像形成経路30と排紙経路31と両面搬送経路32とが接続されている位置には,切替爪39が設けられている。切替爪39は,画像形成経路30を搬送されてきた用紙Sのその後の搬送先を,排紙経路31と両面搬送経路32との間で切り替えることのできるものである。
排紙経路31は,画像形成の完了した用紙Sを,排紙部29へと搬送するためのものである。つまり,画像形成の完了した用紙Sは,画像形成経路30の通過後,切替爪39によって排紙経路31へと搬送される。そして,排紙経路31へと搬送された用紙Sは,排紙部29へと排出される。
一方,両面搬送経路32は,画像形成経路30を通過した用紙Sを再度,画像形成経路30に搬送するためのものである。これにより,画像形成装置1は,用紙Sの両面に画像を形成する両面印刷を行うことができる。すなわち,一度,画像形成経路30を通過したことにより第1面側に画像が形成された用紙Sの第2面側に画像を形成する場合には,用紙Sは,画像形成経路30の通過後,切替爪39によって両面搬送経路32へと搬送される。両面搬送経路32へと搬送された用紙Sは,表裏が反転された後,再度,画像形成経路30へと搬送される。
図3には,画像形成装置1の下部における,第1給紙カセット40,第2給紙カセット50,第3給紙カセット60,第4給紙カセット70の拡大図を示している。また,図3には,給紙経路45,55,65,75,画像形成経路30の側壁が図示されている。なお,各給紙経路の画像形成経路30への接続側の側壁は,実際には,図3とは異なり,各給紙経路を搬送された用紙Sが画像形成経路30へと引っかかることなく搬送されるように湾曲しているものである。
そして,図3からわかるように,本形態の画像形成装置1において,給紙経路65における側壁の一部は水平搬送部66によって構成されている。また,給紙経路75における側壁の一部は,第4給紙カセット70によって構成されている。
また,本形態の画像形成装置1には,図3に示すように,画像形成経路30の側壁の一部を構成する第1扉80が設けられている。第1扉80は,図3に実線で示す閉状態では,画像形成経路30の内部を,画像形成装置1の外部から区画している。一方,第1扉80は,図3に二点鎖線で示す開状態では,画像形成経路30の内部を,画像形成装置1の外部に開放することができる。
さらに,第1扉80には,ローラー対である第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37の一方のローラーが固定されている。このため,本形態の第1扉80が閉状態のとき,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37は,用紙Sを挟み込むことができる。一方,第1扉80が開状態のときには,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37は,用紙Sを挟み込むことができないものである。また,画像形成装置1には,第1扉検出センサー81が設けられている。第1扉検出センサー81は,第1扉80が閉状態および開状態のいずれの状態であるかを検出することができるものである。
また,画像形成装置1には,図3に示すように,給紙経路75の側壁の一部を構成する第2扉82が設けられている。第2扉82は,図3に実線で示す閉状態では,給紙経路75の内部を画像形成装置1の外部から区画している。一方,第2扉82は,図3に二点鎖線で示す開状態では,給紙経路75の内部を画像形成装置1の外部に開放することができる。
さらに,第2扉82には,ローラー対である搬送ローラー76の一方のローラーが固定されている。このため,本形態の第2扉82が閉状態のとき,搬送ローラー76は用紙Sを挟み込むことができる。一方,第2扉82が開状態のときには,搬送ローラー76は,用紙Sを挟み込むことができないものである。また,画像形成装置1には,第2扉検出センサー83が設けられている。第2扉検出センサー83は,第2扉82が閉状態および開状態のいずれの状態であるかを検出することができるものである。
なお,用紙Sを搬送する給紙経路45,55,65,75,画像形成経路30,排紙経路31,両面搬送経路32などの搬送経路上には,用紙Sを搬送するための搬送ローラーが,上記で説明した第1搬送ローラー35等の他にも複数,設けられている。また,用紙Sを搬送する給紙経路45,55,65,75,画像形成経路30,排紙経路31,両面搬送経路32などの搬送経路上には,用紙Sの到達や通過を確認することができる複数の用紙検出センサーが配置されている。
また,画像形成経路30は,水平方向と交差する鉛直方向に設けられている第1の搬送経路である。また,給紙経路45,55,65,75はそれぞれ,第2の搬送経路である。さらに,画像形成経路30の搬送部である第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37はいずれも,第1の搬送部である。加えて,給紙経路45,55,65,75の搬送部である給紙ローラー42,52,62,72や水平搬送部66等は,第2の搬送部である。
図4に,画像形成装置1の制御構成の概略を示す。画像形成装置1は,各部の制御を行うために,エンジン部90とコントローラー部91とを有している。エンジン部90は,全体の制御処理を行うCPU92と,本体に付属されている不揮発性メモリ93とを有している。
不揮発性メモリ93には,例えば,画像形成装置1により適切な画像を形成するための種々の値が記憶されている。例えば,ローラー22の回転速度や各感光体11の回転速度,用紙Sの搬送速度などの値が記憶されている。
CPU92は,不揮発性メモリ93に記憶されている値に基づいて,画像形成装置1の各部を制御する。例えば,各露光装置13による静電潜像の形成開始のタイミングを調整することにより,中間転写ベルト21上にズレのないカラートナー像を形成する。また,各露光装置13により静電潜像を形成するタイミングと,用紙収容部から用紙Sを給紙するタイミングとを調整する。これにより,中間転写ベルト21上のトナー像と用紙Sとの2次転写ニップN1への突入タイミングが合うように制御する。また,CPU92は,給紙経路45,55,65,75,画像形成経路30,排紙経路31,両面搬送経路32などの搬送経路上に設けられている用紙検出センサーの検出値により,搬送中の用紙Sの位置を把握することができる。
さらに,本形態のCPU92は,搬送制御部96,搬送不良出力部97,扉状態出力部98,装置異常出力部99を有している。搬送制御部96は,画像形成装置1における用紙Sを搬送するローラーの回転を制御することができるものである。すなわち,搬送制御部96は,例えば,給紙ローラー42を制御することにより,用紙収容部41から用紙Sを給紙経路45へと給紙し,給紙した用紙Sを画像形成経路30へと搬送することができる。
また,搬送制御部96は,例えば,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36,第3搬送ローラー37を制御することにより,用紙Sを画像形成経路30に沿って搬送することができる。また,搬送制御部96は,用紙検出センサーの検出値により用紙Sの位置を把握しているCPU92より,画像形成装置1内に搬送されている用紙Sの位置情報を受信することもできる。
搬送不良出力部97は,用紙Sの搬送不良が生じている場合に,これを検出して出力することができるものである。本形態の搬送不良出力部97は,各搬送ローラーを回転駆動するモーターの回転状態と,搬送経路上に設けられている用紙検出センサーによる用紙Sの検出状態とにより,用紙Sの搬送不良を検出することができる。具体的には,例えば,モーターが回転しているにもかかわらず,用紙検出センサーによって用紙Sが搬送されていることが確認できない場合,搬送不良が生じていることを検出する。
扉状態出力部98は,第1扉80,第2扉82のそれぞれの閉状態または開状態を検出して出力することができるものである。すなわち,扉状態出力部98は,例えば,第1扉80が閉状態から開状態となったとき,第1扉検出センサー81の検出値によって,第1扉80の開状態を検出することができる。
装置異常出力部99は,画像形成装置1における各機器が正常に動作してない異常状態であるとき,これを検出して出力することができるものである。例えば,各搬送ローラーを回転駆動するモーターが,その駆動信号が出力されているにもかかわらず動作していない場合に,異常状態を検出することができる。
また,エンジン部90は,画像形成装置1に含まれている各種ユニット94を制御するとともに,各種ユニット付属の不揮発性メモリ95の書き込みや読み出しを行う。各種ユニット94には例えば,トナーボトルやイメージングユニットなどが含まれる。また,各種ユニット付属の不揮発性メモリ95には,例えばトナーボトルに付属のメモリや,イメージングユニットに付属のメモリがある。そして,例えばトナーボトルに付属のメモリにはトナー残量など,イメージングユニットに付属のメモリには印刷枚数などが記憶されている。
また,コントローラー部91は,外部のパソコンなどに接続されて指示入力を受けるものである。例えば,画像形成指令をパソコンから受信することにより,画像形成装置1には画像形成ジョブが発生する。さらに,エンジン部90とコントローラー部91とで,ドットカウンタ値などの各種の情報がやりとりされる。
次に,本形態の画像形成装置1による,通常の画像形成動作の一例について簡単に説明する。以下の説明は,第1給紙カセット40に収容されている用紙Sに,4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードにおける画像形成動作の一例である。
通常のカラー画像の形成時には,まず,中間転写ベルト21および各色の感光体11がそれぞれ,図2に矢印で示す向きに所定の周速度で回転される。そして,感光体11の外周面は,帯電装置12によりほぼ一様に帯電される。帯電された感光体11の外周面には,露光装置13によって画像データに応じた光が投射され,静電潜像が形成される。
続いて,静電潜像は現像装置14によって現像され,感光体11上にはトナー像が形成される。各色のトナー像は,感光体11と中間転写ベルト21とにより形成されている1次転写ニップにおいて,中間転写ベルト21上に転写(1次転写)される。すなわち,中間転写ベルト21上には,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像がこの順で重ね合わされる。
また,中間転写ベルト21に転写されず,1次転写ローラー15を過ぎた後も感光体11上に残留している転写残トナーは,感光体クリーナー16によって掻き取られ,感光体11上から除去される。そして,重ね合わされた4色のトナー像は,中間転写ベルト21の回転によって2次転写ニップN1に搬送される。
一方,第1給紙カセット40の用紙収容部41に収容されている用紙Sは,最上部のものから1枚ずつ,給紙ローラー42の送出動作によって給紙経路45に引き出される。引き出された用紙Sは,給紙経路45,画像形成経路30に沿って2次転写ニップN1に搬送される。用紙Sの2次転写ニップN1への突入タイミングは,中間転写ベルト21上のトナー像の2次転写ニップN1への突入タイミングと一致するように,レジストローラー27により微調整される。これにより,2次転写ニップN1において,重ね合わされた4色のトナー像が用紙Sに転写(2次転写)される。
トナー像が転写された用紙Sは,さらに画像形成経路30の下流側へと搬送される。つまり,用紙Sは,定着装置28によってトナー像が定着された後,切替爪39によって排紙経路31へと搬送されて排紙部29に排出される。なお,2次転写ニップN1を通過した後も中間転写ベルト21上に残留する転写残トナーは,ベルトクリーナー26によって回収される。これにより,中間転写ベルト21上から除去される。
なお,両面印刷を行う場合,画像形成経路30を通過することにより第1面に画像が形成された用紙Sは,切替爪39によって両面搬送経路32に搬送される。これにより,用紙Sは搬送方向に対する表裏が反転される。さらに,両面搬送経路32を通過した用紙Sは再度,レジストローラー27より画像形成経路30に搬送される。これにより,用紙Sの第1面とは反対の第2面に画像を形成することができる。このようにして両面に画像が形成された用紙Sはその後,排紙部29へと排出される。
ここで,本形態では,第4給紙カセット70が,画像形成装置1から引き出すことができるようにされている。これにより,第4給紙カセット70は,給紙可能状態と引出状態とをとることができるようにされている。具体的に,第4給紙カセット70は,給紙可能状態では,用紙収容部71の給紙口が給紙経路75に接続されていることにより,給紙ローラー72等によって給紙経路75への用紙Sの給紙が可能である。一方,第4給紙カセット70は,給紙可能状態から引き出された引出状態では,用紙収容部71の給紙口の給紙経路75への接続が解除される。
図5には,第4給紙カセット70の引出状態を示している。第4給紙カセット70は,図5において手前方向に,給紙口の給紙経路75への接続が解除される位置まで引き出されている。また,前述したように,本形態の給紙経路75における側壁の一部は,第4給紙カセット70によって構成されている。このため,第4給紙カセット70が引き出された図5の状態では,給紙経路75の側壁の一部が存在しない状態となっている。
また,本形態では,水平搬送部66についても,画像形成装置1から引き出すことができるようにされている。これにより,水平搬送部66は,搬送可能状態と引出状態とをとることができるようにされている。つまり,給紙経路65に沿って用紙Sを搬送する給紙ローラー62,水平搬送部66等よりなる第2の搬送部は,引出搬送部である。具体的に,水平搬送部66は,搬送可能状態では,用紙収容部61から給紙経路65に給紙された用紙Sを,画像形成経路30まで搬送することができる。一方,水平搬送部66は,搬送可能状態から引き出された引出状態では,その位置での給紙経路65が分断されてしまうため,用紙Sを,画像形成経路30まで搬送することができない。
図6には,水平搬送部66が引き出された引出状態を示している。水平搬送部66は,図6において手前方向に引き出されている。また,前述したように,本形態の給紙経路65における側壁の一部は,水平搬送部66によって構成されている。このため,水平搬送部66が引き出された図6の状態では,給紙経路65の側壁の一部が存在しない状態とされている。
また,図5および図6には,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36によって挟み込まれている用紙Sを示している。図5,6に示す状態において,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36によって挟み込まれている用紙Sは,搬送されておらず,停止している。つまり,図5,6の状態は,画像形成経路30を搬送されている途中の用紙Sが存在する状態で何らかの画像形成装置1の停止要因が発生し,搬送が停止されたときに,画像形成経路30内に用紙Sが存在する残留停止の状態である。さらに,図5,6において,残留停止時に第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36によって挟み込まれている用紙Sは,残留停止時に画像形成経路30内に残留する残留用紙Sである。
残留停止が生じる停止要因としては,例えば,搬送不良の用紙Sが存在する場合が考えられる。例えば,第3給紙カセット60に収容されている用紙Sが表面の摩擦の小さいものである場合に,給紙ローラー62のスリップ等によって用紙Sが適切に給紙されなかったときが考えられる。このような場合には,搬送不良出力部97により用紙Sの搬送不良が検出して出力され,画像形成装置1は停止する。
また,残留停止が生じる停止要因としては,ユーザーによって第1扉80や第2扉82が開状態とされた場合が考えられる。例えば,第1扉80が開状態とされた場合,その開状態は第1扉検出センサー81によって検出され,扉状態出力部98により第1扉80が開状態であることが出力され,画像形成装置1は停止する。
また,残留停止が生じる停止要因としては,装置の異常が考えられる。例えば,各搬送ローラーを回転駆動するモーターが,その駆動信号が出力されているにもかかわらず動作していない場合,装置異常出力部99によりモーターの異常状態が検出して出力され,画像形成装置1は停止する。
そして,図5,6に示す残留停止の状態において,残留用紙Sは,何らかの要因で,落下してしまうことがある。例えば,残留用紙Sが表面の摩擦が小さいものである場合や,坪量の少ない薄いものである場合には,第1搬送ローラー35や第2搬送ローラー36の挟み込みによる残留用紙Sの保持力が不足し,残留用紙Sが落下してしまうことがある。また,残留用紙Sが存在する状態で,画像形成装置1が振動し,その振動によって用紙Sが第1搬送ローラー35や第2搬送ローラー36から滑り落ちてしまうことも考えられる。
また,残留停止が搬送不良の用紙Sが存在していることによるものである場合,搬送不良となった用紙Sを画像形成装置1から取り除くため,ユーザーが第1扉80を開状態にすることが考えられる。第1扉80が開状態とされた場合には,図5,6に二点鎖線で示すように,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36による残留用紙Sの挟み込みが解除されるため,残留用紙Sは落下する。また,残留停止が第1扉80をユーザーが開状態としたことによるものである場合,残留停止とともに,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36による残留用紙Sの挟み込みが解除されるため,残留用紙Sは落下する。
そして,図5に示す残留用紙Sが落下した場合,その残留用紙Sは画像形成経路30に沿って落下する。また,画像形成経路30に沿って落下した残留用紙Sは,接続位置Cを通過後,給紙経路75に入り込むことがある。しかし,図5の状態では,第4給紙カセット70が引出状態であることにより,給紙経路75の側壁の一部が存在していない。このため,その側壁の存在していない箇所から,給紙経路75より外れて落下してしまうことがある。
さらに,給紙経路75から外れた残留用紙Sは,画像形成装置1内における第4給紙カセット70よりも引き出し方向の奥側や重力方向の下側の,第4給紙カセット70の引き出しによって形成された空間に落下する。このような位置に落下してしまった残留用紙Sは,その後,画像形成装置1の正常な動作を阻害するおそれがある。このため,落下した残留用紙Sを画像形成装置1内から除去する必要があるが,残留用紙Sの落下位置によっては,ユーザーの手が届きにくく,除去が困難なものとなってしまう。
また,図6に示す残留用紙Sが落下した場合にも,その残留用紙Sは画像形成経路30に沿って落下する。また,画像形成経路30に沿って落下した残留用紙Sは,接続位置Cを通過後,給紙経路65に入り込むことがある。しかし,図6の状態では,水平搬送部66が引出状態であることにより,給紙経路65の側壁の一部が存在していない。このため,その側壁の存在していない箇所から,給紙経路65より外れて落下してしまうことがある。
さらに,給紙経路65から外れた残留用紙Sは,画像形成装置1内における水平搬送部66よりも引き出し方向の奥側や重力方向の下側の,水平搬送部66の引き出しによって形成された空間に落下する。このような位置に落下してしまった残留用紙Sについても,その後,画像形成装置1の正常な動作を阻害するおそれがある。よって,除去する必要があるが,残留用紙Sの落下位置によっては,ユーザーの手が届きにくく,除去が困難なものとなってしまう。
そこで,本形態の画像形成装置1の搬送制御部96は,画像形成経路30に残留用紙Sが存在する残留停止であると判定されるとき,残留用紙Sよりも画像形成経路30における重力方向の下側が塞がれる閉塞位置まで,用紙Sを搬送させる閉塞制御を行う。閉塞制御により搬送される用紙Sは,残留用紙Sとは異なるものである。
図7に,閉塞制御を実行したときを示している。図7には,閉塞制御によって閉塞位置まで搬送された用紙Sを示している。具体的に,図7は,第2給紙カセット50に係る給紙経路55の給紙ローラー52等に,用紙収容部51に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させる閉塞制御を実行した場合を示したものである。閉塞位置まで搬送された用紙Sは,図7に示すように,その先端側によって,画像形成経路30の残留用紙Sよりも下側を塞いでいる。
よって,図7の状態では,残留用紙Sが落下したとしても,その落下した残留用紙Sの落下を,閉塞位置まで搬送された用紙Sによって止めることができる。よって,閉塞制御により,残留用紙Sが落下したとしても,その落下した残留用紙Sを,ユーザーは容易に取り除くことができる。残留用紙Sの落下位置は,閉塞位置まで搬送された用紙Sの上であり,ユーザーの手が届き易い箇所だからである。
また,閉塞制御は,第3給紙カセット60に係る給紙経路65の給紙ローラー62等に,用紙収容部61に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させるものであってもよい。図8には,給紙経路65の給紙ローラー62等に閉塞制御を行わせた場合を示している。図8においても,閉塞位置まで搬送された用紙Sは,その先端側によって,画像形成経路30の残留用紙Sよりも下側を塞いでいる。よって,図8においても,残留用紙Sが落下したときに,その落下した残留用紙Sを,ユーザーは容易に取り除くことができる。
また,閉塞制御は,第4給紙カセット70に係る給紙経路75の給紙ローラー72等に,用紙収容部71に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させるものであってもよい。図9には,給紙経路75の給紙ローラー72等に閉塞制御を行わせた場合を示している。図9においても,閉塞位置まで搬送された用紙Sは,その先端側によって,画像形成経路30の残留用紙Sよりも下側を塞いでいる。よって,図9においても,残留用紙Sが落下したときに,その落下した残留用紙Sを,ユーザーは容易に取り除くことができる。
すなわち,図7,8,9に示すように,閉塞制御は,残留用紙Sよりも画像形成経路30の下側に給紙経路の接続位置がある給紙カセットの用紙Sについて行えばよい。なお,図7,8,9に示すように,残留用紙Sよりも画像形成経路30の下側に給紙経路の接続位置がある給紙カセットが複数ある場合,搬送制御部96は,閉塞制御の実行前に,閉塞制御に係る給紙ローラー等を決定しておけばよい。
次に,図10のフローチャートにより,閉塞制御を実行するか否かを判定する手順について説明する。まず,画像形成装置1において画像形成のジョブが発生した場合,搬送制御部96は,用紙Sの給紙および搬送を開始する(S101)。
例えば,画像形成ジョブが第1給紙カセット40に係る用紙Sの第1面に画像形成を行うものである場合,給紙ローラー42等によって用紙収容部41に収容されている用紙Sの給紙経路45への給紙を行い,給紙した用紙Sを給紙経路45に沿って搬送する。また,給紙ローラー42等によって給紙経路45を搬送された用紙Sを,第1搬送ローラー35等によって画像形成経路30に沿って搬送する。なお,画像形成経路30を搬送された用紙Sは,2次転写ニップN1においてトナー像が転写され,定着装置28においてトナー像が定着される。そして,トナー像の定着によって画像形成がなされた用紙Sは,排紙部29へと排紙される。
また,用紙Sの給紙および搬送の開始(S101)後,搬送制御部96は,用紙Sの搬送を停止させる停止要因が発生したか否かを判定する(S102)。停止要因としては,前述したように,用紙Sの搬送不良が生じた場合,第1扉80や第2扉82が開状態とされた場合,装置に異常が生じた場合などが考えられる。なお,これらの停止要因が発生した場合には,搬送不良出力部97,扉状態出力部98,装置異常出力部99によって停止要因が発生したことが出力される。よって,その出力により,搬送制御部96は停止要因が発生したか否かを判定することができる。
停止要因が発生していない場合には(S102:NO),画像形成の終了に伴い,搬送を終了させるか否かを判定する(S103)。画像形成の終了でなく,搬送を継続する場合(S103:NO),再度,停止要因が発生したか否かを判定する(S102)。そして,画像形成の終了に伴い,搬送を終了する場合には,図10のフローを終了する。すなわち,停止要因が発生したか否かを監視しつつ(S102),画像形成が終了するまで,画像形成に伴う搬送を行う(S103)。
そして,用紙Sの搬送中に停止要因が発生した場合(S102:YES),搬送制御部96は,その停止要因による停止が,画像形成経路30に残留用紙Sが存在する残留停止であるか否かを判定する(S104)。さらに,残留停止である場合(S104:YES),閉塞制御を行う(S105)。これにより,残留用紙Sが落下したとしても,その落下した残留用紙Sの画像形成装置1からの除去を容易に行えるようにすることができる。そして,閉塞制御の実行後,図10のフローを終了する。
一方,残留停止でない場合には(S104:NO),閉塞制御を行わずに,図10のフローを終了する。残留用紙Sが存在しない場合,残留用紙Sが除去困難な箇所に落下してしまうおそれがないからである。すなわち,残留用紙Sが存在しない場合であっても,停止要因による停止時に,給紙経路45,55,65,75などに用紙Sが残っていることがある。しかし,例えば,給紙経路45に用紙Sが残っていたとしても,その用紙Sは,除去困難な箇所に落下してしまうことがないからである。
また,搬送制御部96は,閉塞制御を,画像形成装置1から引き出されている引出状態のユニットがあるときに行うものであってもよい。引出状態のユニットは,図5においては第4給紙カセット70である。また,引出状態のユニットは,図6においては水平搬送部66である。引き出されているユニットが存在しない場合には,残留用紙Sが,ユーザーによる除去が困難な箇所に落下してしまうことがそれほどないからである。
また,引出状態のユニットがある場合,給紙経路の画像形成経路30との接続位置が,重力方向について,残留用紙Sよりも下側,かつ,引出状態のユニットよりも上側の中間位置である給紙ローラー等に閉塞制御を行わせればよい。具体的に,図5に示す状態において,中間位置となる接続位置は,接続位置Bまたは接続位置Cである。このため,図5に示す残留停止では,閉塞制御において,第2給紙カセット50の給紙ローラー52等に,用紙収容部51に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させればよい。あるいは,図5に示す残留停止では,閉塞制御において,第3給紙カセット60の給紙ローラー62等に,用紙収容部61に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させてもよい。なお,図5に示す残留停止において,第4給紙カセット70の給紙ローラー72等に,閉塞制御を行わせることはできない。第4給紙カセット70が引き出されているからである。
また,図6に示す状態において,中間位置となる接続位置は,接続位置Bまたは接続位置Cである。このため,図6に示す残留停止では,閉塞制御において,第2給紙カセット50の給紙ローラー52等に,用紙収容部51に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させればよい。あるいは,図6に示す残留停止では,閉塞制御において,第4給紙カセット70の給紙ローラー72等に,用紙収容部71に収容されている用紙Sを閉塞位置まで搬送させればよい。なお,図6に示す残留停止において,第3給紙カセット60の給紙ローラー62等に,閉塞制御を行わせることはできない。水平搬送部66が引き出されているからである。
図11は,搬送制御部96が,閉塞制御を,引出状態のユニットがあるときに実行する場合の手順を示すフローチャートである。なお,図11においても,ステップS204までについては,図10のものと同じである。すなわち,画像形成のジョブが発生した場合,搬送制御部96は,用紙Sの給紙および搬送を開始後(S201),停止要因が発生したか否かを監視しつつ(S202),画像形成が終了するまで,画像形成に伴う搬送を行う(S203)。また,用紙Sの搬送中に停止要因が発生した場合(S202:YES),搬送制御部96は,その停止要因による停止が,残留停止であるか否かを判定する(S204)。
そして,残留停止である場合(S204:YES),引出状態のユニットがあるか否かを判定する(S205)。引出状態のユニットがある場合(S205:YES),閉塞制御により用紙Sの搬送を行う搬送部である中間搬送部を決定する(S206)。具体的に,図5に示す残留停止においては,前述したように,給紙経路55の給紙ローラー52等,または,給紙経路65の給紙ローラー62等を中間搬送部に決定する。図6に示す残留停止においては,前述したように,給紙経路55の給紙ローラー52等,または,給紙経路75の給紙ローラー72等を中間搬送部に決定する。
さらに,決定した中間搬送部により,閉塞制御を行う(S207)。これにより,残留用紙Sが落下したとしても,その落下した残留用紙Sの画像形成装置1からの除去を容易に行えるようにすることができる。そして,閉塞制御の実行後,図11のフローを終了する。
一方,残留停止でない場合には(S204:NO),閉塞制御を行わずに,図11のフローを終了する。また,残留停止であっても(S204:YES),引き出されているユニットがない場合(S205:NO)には,閉塞制御を行わずに,図11のフローを終了する。よって,図11の場合には,引き出されているユニットがない場合に,閉塞制御を行わずに済ませることができる。
そして,閉塞制御は,その頻度が低い方が好ましい。閉塞制御で閉塞位置まで搬送された用紙Sは,ユーザーにより,停止要因の発生源と判断して画像形成装置1から除去されることがある。さらに,その除去される用紙Sには,除去時にシワ等が生じてしまい,再利用できなくなることがある。よって,閉塞制御の頻度を低くすることにより,破棄されてしまう用紙Sの数を低減することができるからである。
また,搬送制御部96は,閉塞制御を,残留停止後,画像形成装置1の第1扉80が開状態とされる前に,引出状態のユニットが発生した場合に行うものであってもよい。図12は,残留停止後,画像形成装置1の第1扉80が開状態とされる前に,引出状態のユニットが発生したときに閉塞制御を実行する場合の手順を示すフローチャートである。
なお,図12においても,ステップS304までについては,図10のものと同じである。すなわち,画像形成のジョブが発生した場合,搬送制御部96は,用紙Sの給紙および搬送を開始後(S301),停止要因が発生したか否かを監視しつつ(S302),画像形成が終了するまで,画像形成に伴う搬送を行う(S303)。また,用紙Sの搬送中に停止要因が発生した場合(S302:YES),搬送制御部96は,その停止要因による停止が,残留停止であるか否かを判定する(S304)。
そして,残留停止である場合(S304:YES),第1扉80が閉状態のままで維持されているか否かを判定する(S305)。残留停止後,まだ第1扉80が一度も開状態とされておらず,第1扉80が閉状態のままで維持されている場合(S305:YES),引出状態のユニットがあるか否かを判定する(S306)。また,引出状態のユニットがない場合(S306:NO),残留用紙Sが画像形成経路30内から除去されたか否かを判定する(S307)。残留用紙Sの除去が完了されていない場合(S307:NO),再度,ステップS305に戻る。
なお,搬送制御部96は,残留停止後,第1扉80が閉状態のまま(S305:YES),引出状態のユニットが存在することなく(S306:NO)残留用紙Sが除去された場合(S307:YES),閉塞制御を実行することなく,図12のフローを終了する。残留用紙Sが除去された場合には,その後,閉塞制御を行う必要がないからである。
また,残留停止後,一度でも第1扉80が開状態とされたときにも(S305:NO),閉塞制御を実行することなく,図12のフローを終了する。本形態の画像形成装置1では,ユーザーによって第1扉80が開状態とされたときには,第1搬送ローラー35および第2搬送ローラー36による残留用紙Sの挟み込みが解除される。このため,ユーザーによって第1扉80が開状態とされたときには,残留用紙Sは落下することとなる。そして,第1扉80が開状態とされたときの落下によって残留用紙Sが画像形成経路30から除去される。よって,その後,閉塞制御を行う必要がないからである。
一方,搬送制御部96は,残留停止後,第1扉80が閉状態のまま(S305:YES),引出状態のユニットが存在することとなった場合(S306:YES),閉塞制御により用紙Sの搬送を行う搬送部である中間搬送部を決定する(S308)。さらに,決定した中間搬送部により,閉塞制御を行う(S309)。
これにより,その後,残留用紙Sが落下したとしても,その落下した残留用紙Sが引出状態のユニットの奥側や下側に進入してしまうことを抑制することができる。また,残留用紙Sが落下したとしても,その落下した残留用紙Sの画像形成装置1からの除去を容易に行えるようにすることができる。そして,閉塞制御の実行後,図12のフローを終了する。そして,図12のフローにおいても,閉塞制御の頻度を低くすることにより,破棄されてしまう用紙Sの数を低減することができる。
また,搬送制御部96は,閉塞制御を,残留停止後,引出状態のユニットがある状態で第1扉80が開状態とされたときに行うものであってもよい。図13は,残留停止後,引出状態のユニットがある状態で第1扉80が開状態とされたときに閉塞制御を実行する場合の手順を示すフローチャートである。
なお,図13においても,ステップS404までについては,図10のものと同じである。すなわち,画像形成のジョブが発生した場合,搬送制御部96は,用紙Sの給紙および搬送を開始後(S401),停止要因が発生したか否かを監視しつつ(S402),画像形成が終了するまで,画像形成に伴う搬送を行う(S403)。また,用紙Sの搬送中に停止要因が発生した場合(S402:YES),搬送制御部96は,その停止要因による停止が,残留停止であるか否かを判定する(S404)。
そして,残留停止である場合(S404:YES),引出状態のユニットがあるか否かを判定する(S405)。引出状態のユニットが存在しない場合(S405:NO),残留用紙Sが画像形成経路30内から除去されたか否かを判定する(S407)。また,引出状態のユニットが存在する状態であっても(S405:YES),第1扉80が閉状態である場合(S406:NO)にも,残留用紙Sが画像形成経路30内から除去されたか否かを判定する(S407)。残留用紙Sの除去が完了されていない場合(S407:NO),再度,ステップS405に戻る。
なお,搬送制御部96は,残留停止後,引出状態のユニットが存在しない状態(S405:NO)で残留用紙Sが除去された場合(S407:YES),閉塞制御を実行せずに,図13のフローを終了する。また,引出状態のユニットが存在しても(S405:YES)第1扉80が閉状態のまま開状態とされることなく(S406:NO)残留用紙Sが除去された場合にも(S407:YES),閉塞制御を実行せずに,図13のフローを終了する。残留用紙Sが除去された場合には,その後,閉塞制御を行う必要がないからである。
一方,搬送制御部96は,残留停止後,引出状態のユニットが存在する状態で(S405:YES),第1扉80が開状態とされたとき(S406:YES),閉塞制御により用紙Sの搬送を行う搬送部である中間搬送部を決定する(S408)。さらに,決定した中間搬送部により,閉塞制御を行う(S409)。これにより,第1扉80が開状態とされたときに落下する残留用紙Sが,引出状態のユニットの奥側や下側に進入してしまうことを抑制することができる。また,落下した残留用紙Sの画像形成装置1からの除去を容易に行えるようにすることができる。そして,閉塞制御の実行後,図13のフローを終了する。そして,図13のフローにおいても,閉塞制御の頻度を低くすることにより,破棄されてしまう用紙Sの数を低減することができる。
また,搬送制御部96は,中間搬送部が複数あり,複数ある中間搬送部の中に残留停止時に用紙Sを搬送中であったものがあるときには,その残留停止時に用紙Sを搬送中であった中間搬送部に,閉塞制御を行わせるものであってもよい。具体的には,例えば,図5に示す残留停止の状態において,中間搬送部は,給紙経路55の給紙ローラー52等と,給紙経路65の給紙ローラー62および水平搬送部66等とである。そして,図5に示す残留停止の状態において,仮に給紙経路65の給紙ローラー62および水平搬送部66等が用紙Sの搬送中であった場合,給紙経路65の給紙ローラー62および水平搬送部66等に,閉塞制御を行わせればよい。あるいは,図5に示す残留停止の状態において,仮に給紙経路55の給紙ローラー52等が用紙Sの搬送中であった場合,給紙経路55の給紙ローラー52等に,閉塞制御を行わせればよい。
残留停止後,給紙経路45,55,65,75にすでに給紙されている用紙Sがある場合,その用紙Sは,ユーザーによって画像形成装置1内から除去されがちである。このため,残留停止時に給紙経路45,55,65,75のいずれかにすでに給紙されている用紙Sがあるにもかかわらず,閉塞制御において新たに用紙Sを給紙した場合,その2枚ともが,ユーザーによって画像形成装置1内から除去されることがある。この場合,その2枚ともが,除去時にシワ等が生じてしまい,再利用できなくなることがある。
そして,残留停止時にすでに用紙Sを給紙して搬送中であった中間搬送部がある場合には,その中間搬送部に閉塞制御を行わせることにより,破棄されてしまう用紙Sの数を1枚に低減することができるからである。なお,残留停止時に用紙Sを搬送中であった中間搬送部がない場合,複数ある中間搬送部のいずれかに,閉塞制御を行わせればよい。
また,搬送制御部96は,中間搬送部が複数あり,複数ある中間搬送部の中に残留停止時に用紙Sを搬送中であったものがあるときには,その残留停止時に用紙Sを搬送中であった中間搬送部以外の中間搬送部に,閉塞制御を行わせるものであってもよい。残留停止時に用紙Sを搬送中であった中間搬送部における搬送不良が,残留停止に係る停止要因であることがある。この場合,例えば,給紙した用紙Sのスリップ等が考えられる。このため,残留停止の停止要因であった中間搬送部に閉塞制御を行わせたとしても,用紙Sを閉塞位置まで適切に搬送することができないおそれがある。よって,この場合,複数ある中間搬送部のうち,残留停止時に用紙Sを搬送中であった中間搬送部以外のものに閉塞制御を行わせることが好ましい。閉塞制御において,用紙Sを確実に閉塞位置まで搬送することができるからである。
また,閉塞制御を用紙Sを用紙収容部より給紙して行う場合には,閉塞位置を,画像形成経路30等の用紙検出センサーにより用紙Sを検出することができる検出可能範囲内とすることが好ましい。この場合にも当然,閉塞位置は,閉塞制御に係る用紙Sによって残留用紙Sよりも画像形成経路30における重力方向の下側を塞ぐことができる閉塞範囲内の位置である。すなわち,閉塞位置は,検出可能範囲と閉塞範囲とが重なる範囲内であることが好ましい。閉塞位置で停止した用紙Sを検出することができるからである。そして,閉塞制御に係る用紙が残ったまま画像形成を再開させようとしたユーザーに,閉塞制御に係る用紙Sの存在を知らせ,除去させることができるからである。さらには,閉塞位置は,検出可能範囲と閉塞範囲とが重なる範囲内のうち,給紙する用紙収容部からの距離が最も近い位置であることが好ましい。給紙する用紙収容部からの距離が近いことにより,閉塞制御を短時間で行うことができるからである。
また,CPU92は,給紙動作が行われた後,予め定めた非検出時間の間には,用紙検出センサーによって用紙Sの有無を検出しないものであることがある。この場合,用紙Sを用紙収容部から給紙する閉塞制御では,閉塞位置を,残留停止後,給紙動作とともに搬送が再開された閉塞制御に係る用紙Sが,用紙検出センサーによって適切に検出されるようにしておくことが好ましい。つまり,閉塞位置は,残留停止後,給紙動作とともに搬送が再開された閉塞制御に係る用紙Sの先端または後端が,用紙検出センサーの検出位置を,非検出時間の経過前には通過せず,経過後に通過する再開検出範囲内とすることが好ましい。この場合にも当然,閉塞位置は,閉塞制御に係る用紙Sによって残留用紙Sよりも画像形成経路30における重力方向の下側を塞ぐことができる閉塞範囲内の位置である。すなわち,閉塞位置は,再開検出範囲と閉塞範囲とが重なる範囲内であることが好ましい。これにより,閉塞制御に係る用紙Sが除去されずに残留停止後に搬送が再開されてしまった場合にも,閉塞制御に係る用紙Sを検出することができるからである。そして,閉塞制御に係る用紙が残ったまま画像形成を再開させようとしたユーザーに,閉塞制御に係る用紙Sの存在を知らせ,除去させることができるからである。さらには,閉塞位置は,再開検出範囲と閉塞範囲とが重なる範囲内のうち,給紙する用紙収容部からの距離が最も近い位置であることが好ましい。給紙する用紙収容部からの距離が近いことにより,閉塞制御を短時間で行うことができるからである。
また,搬送制御部96は,中間搬送部が複数あるときには,閉塞制御を,複数ある中間搬送部のうち,給紙経路の画像形成経路への接続位置が重力方向の最も上側に位置している給紙経路に係る中間搬送部に行わせるものであることが好ましい。残留用紙Sが落下した際に,その残留用紙Sが落下する距離を,最も短くすることができるからである。
また,搬送制御部96は,中間搬送部が複数あるときには,閉塞制御を,複数ある中間搬送部のうち,最も厚みの厚い用紙Sを収容している用紙収容部に係る中間搬送部に行わせるものであることが好ましい。用紙Sの厚みが厚いほど,コシが強い傾向にあるため,残留用紙Sの落下を適切に止めることができるからである。なお,この場合には,各用紙収容部のそれぞれに収容されている用紙Sの厚みを指標する厚み指標値を出力する厚み出力部を設けておけばよい。また,厚み出力部は,各用紙収容部のそれぞれに収容されている用紙Sの厚みを自動で検出して出力するものであってもよい。あるいは,ユーザーが各用紙収容部のそれぞれに収容されている用紙Sの厚み指標値を入力する入力部を設けておき,その入力部により入力された入力値を出力するものであってもよい。また,厚み指標部としては,用紙Sの坪量等を用いることができる。
また,搬送制御部96は,閉塞位置を,閉塞制御に係る用紙Sの先端が,残留用紙Sの後端よりも上流側に位置するものとすることが好ましい。閉塞制御により閉塞位置まで搬送された用紙Sの先端側が,残留用紙Sの後端側に重なってしまった場合,その重なりの状態によっては,残留用紙Sの落下を,閉塞制御に係る用紙Sによって適切に止めることができないおそれがあるからである。具体的には,残留用紙Sが,閉塞位置で湾曲している用紙Sの湾曲の外側に位置する面に重なってしまった場合には,その閉塞位置の用紙Sよりも下側に,残留用紙Sが落下してしまうおそれがあるからである。
また,閉塞制御を水平搬送部66が設けられている給紙経路65について行う場合,閉塞位置で停止した用紙Sにより,水平搬送部66の引き出しが困難になるようにしておくことが好ましい。ユーザーが水平搬送部66を引き出すことにより,閉塞制御に係る用紙Sが,閉塞位置から水平搬送部66とともに引き出されてしまうことを防止することができるからである。すなわち,ユーザーによって水平搬送部66が引き出されてしまった場合には,残留用紙Sの落下を,閉塞制御に係る用紙Sによって止めることができなくなってしまうが,このような事態を防止することができる。そのため,例えば,水平搬送部66の平面図である図14に示すように,引出下流領域KH内に,ストッパー67を設けておけばよい。引出下流領域KHは,給紙経路65の用紙Sの通紙領域SLよりも水平搬送部66の引き出しの方向に位置する引出領域Hと,水平搬送部66よりも搬送方向の下流に位置する下流領域Kとが重なる領域である。ストッパー67は,水平搬送部66とともに移動しないよう,水平搬送部66以外に固定されていればよい。そして,搬送制御部96は,閉塞位置を,閉塞制御に係る用紙Sの少なくとも一部が,水平搬送部66内に位置するものとすればよい。このようにしておけば,水平搬送部66が引き出される際に,一部が水平搬送部66内に位置している用紙Sをストッパー67に引っかけることができ,水平搬送部66の引き出しを困難にすることができる。
また,閉塞制御を水平搬送部66が設けられている給紙経路65について行う場合,閉塞位置を,閉塞制御に係る用紙Sの後端が,水平搬送部66よりも下流に位置するものとしてもよい。図14のように,水平搬送部66の引き出しを困難にするため,閉塞位置で停止した用紙Sをストッパー67に引っかけるようにした場合には,ユーザーが誤って用紙Sを破いてしまうことがある。このため,破れた用紙Sの一部が,画像形成装置1内に残ってしまうおそれがある。これに対し,閉塞制御において用紙Sを水平搬送部66よりも下流まで搬送しておくことにより,用紙Sが破れてしまうような事態を防止することができるからである。この場合,例えば,図15に示すような画像形成装置2の構成が考えられる。
画像形成装置2では,図15に示すように,水平搬送部66の下流に,用紙保持部68が設けられている。用紙保持部68は,給紙経路65における水平搬送部66の下流の側壁を構成しているものである。また,図15には,第1搬送ローラー35,第2搬送ローラー36によって挟み込まれている残留用紙Sと,残留用紙Sよりも下側の,後端側が用紙保持部68内に位置する用紙Sとが示されている。そして,図15に示す後端側が用紙保持部68内に位置している用紙Sが,閉塞制御によって閉塞位置まで搬送された用紙Sである。
また,図15に示すように,閉塞位置の用紙Sは,後端側が用紙保持部68内に位置していることにより,落下せずに保持されている。また,図15の状態で第1扉80が開かれる等によって残留用紙Sが落下したとしても,閉塞位置の用紙Sにより,落下してきた残留用紙Sを受けることができる。
また,図15に示すように,閉塞位置の用紙Sは,後端が水平搬送部66よりも下流側に位置している。このため,図15の状態で水平搬送部66が引き出されたとしても,閉塞位置の用紙Sが,水平搬送部66とともに引き出されることはない。よって,用紙Sが破れてしまうような事態を防止することができる。
以上詳細に説明したように本形態の画像形成装置1は,用紙収容部,画像形成経路,給紙経路を有している。画像形成経路は,水平方向と交差する方向に設けられている。給紙経路は,一端が用紙収容部に接続され,他端が湾曲しつつ画像形成経路に接続されている。また,第1搬送ローラー,第2搬送ローラー,第3搬送ローラーよりなる第1の搬送部は,用紙を,画像形成経路に沿って,重力に抗う向きに搬送する。また,給紙ローラー等により構成される第2の搬送部は,用紙収容部に収容されている用紙を1枚ずつ,給紙経路へと給紙するとともに,給紙した用紙を給紙経路に沿って画像形成経路へと搬送する。そして,搬送制御部は,画像形成経路に残留用紙が残留する残留停止時には,第2の搬送部に,残留用紙よりも画像形成経路の重力方向における下側が塞がれる閉塞位置まで用紙を搬送させる閉塞制御を行う。これにより,シートを重力に抗う向きに搬送する搬送経路に残留したシートが落下した場合にも,その落下したシートをユーザーが容易に除去することのできるシート搬送装置および画像形成装置が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,上記の実施形態では,用紙収容部,給紙経路,第2の搬送部の組み合わせを4つ,有している画像形成装置について説明しているが,用紙収容部,給紙経路,第2の搬送部の組み合わせを1つだけ有する画像形成装置等にも適用することができる。閉塞制御により閉塞位置まで搬送した用紙により,閉塞位置の用紙よりも下側に残留用紙が落下してしまうことを防止できるからである。また,残留用紙の落下位置が閉塞位置の用紙の上側であれば,ユーザーが落下した残留用紙を容易に除去することができるからである。
また例えば,中間搬送部の決定タイミングは,閉塞制御の直前でなくてもよい。中間搬送部は,残留停止後に残留用紙の位置と,引出状態のユニットの位置とが把握できた後であれば決定できるからである。
また例えば,上記の実施形態の構成に加え,手差しトレイなど,用紙収容部,給紙経路,第2の搬送部の組み合わせをさらに有する画像形成装置等にも適用することができる。また本発明は,カラープリンターに限らず,例えば,モノクロプリンターや公衆回線経由で印刷ジョブの送受信を行うような画像形成装置にも適用可能である。