JP6534173B2 - コンクリート片のはく落防止性能を有する桁下騒音防止構造及びその構造の製造方法 - Google Patents

コンクリート片のはく落防止性能を有する桁下騒音防止構造及びその構造の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンクリート高架橋の下面において、高架橋の上の道路と平行して走る道路や鉄道から発生する騒音を低減し或いは吸収する桁下騒音防止構造及びその製造方法に関するものである。
高架橋の上の道路と平行して高架橋の下に設けられた道路から発生する騒音は、高架橋の下面に反射して、道路の周辺地域に対して環境被害をもたらすと考えられている。そこで、この反射音を消失又は低減するための措置がとられている。具体的には、高架橋の下に吸音性能を有する板を吊下げて騒音を吸収し、音を反射させない、又は反射音を低減させるというものである。(例えば、特開2001−090030公報、特開2001−317011公報に開示されている桁下構造)吸音性能を有する板は「裏面吸音板」と呼ばれ、その構造は、道路の脇に立てて施工されている吸音パネルとほぼ同様である。
特開2001−090030公報 特開2001−317011公報
裏面吸音板は、高架橋にあと施工アンカー等で定着した棒材により吊り下げて設置されており、橋梁の振動等で定着箇所の耐荷性能が劣化していくと考えられている。そのため、定着箇所の点検を定期的に実施することが必要であるが、コンクリート高架橋では裏面吸音板とコンクリート高架橋の下面の間のスペースは人間が入れないほど小さく、定着箇所の状況を点検員が近接目視により確認することができない状況となっている。そのため、裏面吸音板の落下に関する危険性を適切に把握することができず、第三者影響度に関する性能が著しく低いものとなっている。
なお、第三者影響度とは、コンクリート標準示方書(公益社団法人日本土木学会 編集・発行)に示されている、器物および人に与える傷害などへの影響度合いである。交差構造物を有する高架橋等のコンクリート構造物の下面は、鉄筋の腐食によりコンクリート片のはく落が生じても第三者に対して被害を及ぼさないことが必要であり、第三者影響度に関する高い性能が求められる。
そこで、本発明は、第三者影響度に関する性能を向上させることができ、コンクリート片のはく落防止性能を有する桁下騒音防止構造及びその構造の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る桁下騒音防止構造は、コンクリート高架橋の下側のコンクリート表面に第1接着材を介して接着された、押抜き耐力が1.5kN以上であるはく落防止層と、前記はく落防止層より下側に配置された、平均斜入射吸音率が0.7以上である吸音層とを備える。
また、本発明に係る桁下騒音防止構造の製造方法は、コンクリート高架橋の下側のコンクリート表面に第1接着材を塗布して、前記コンクリート表面に押抜き耐力が1.5kN以上であるはく落防止層を施工する工程と、前記はく落防止層より下側に、平均斜入射吸音率が0.7以上である吸音層を施工する工程とを備える。
本発明によれば、第三者影響度に関する性能を向上させることができ、コンクリート片のはく落防止性能を有する桁下騒音防止構造及びその構造の製造方法を提供することができる。
≪桁下騒音防止構造≫
本発明に係る桁下騒音防止構造の実施形態の1つについて説明する。
本実施形態の桁下騒音防止構造は、一般道路と平行して設けられた高速道路のコンクリート高架橋の下面に設けられている。
コンクリート高架橋の下側のコンクリート表面には、第1接着材を介して接着されたはく落防止層が配置されている。第1接着材は、エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂系接着剤などの公知の接着剤を使用することができる。エポキシ樹脂系接着剤としては、常温で硬化するため、二液混合型であることが好ましい。コンクリート高架橋が幅0.2mm未満のひび割れなどを有している場合は、コンクリートを補強するために、第1接着材がひび割れに浸透するものが好ましい。例えば、第1接着材の粘度が5〜15Pa・s、好ましくは6〜12Pa・sとすることができる。第1接着材は、「NEXCO試験方法 第4編 構造関係試験方法 試験法426」で測定される接着強さが2.0MPa以上であることが好ましい。
はく落防止層は、第1接着材によりコンクリート高架橋に接着されている。はく落防止層の押抜き耐力は、1.5kN以上である。はく落防止層の押抜き耐力は、例えば、JSCE−K 533により測定することができる。はく落防止層は、構造物の予定供用期間中に鋼材腐食を助長させる劣化因子の浸入を防止する等の耐久性能を有するのが好ましい。耐久性能は、例えば、塩化物イオン透過性で測定することができ、「NEXCO試験方法 第4編 構造関係試験方法 試験法425」に従って測定される塩化物イオン透過性が、負荷前後において0.005g/m・日以下であるのが好ましい。このようなはく落防止層には、公知の繊維シートを用いることができ、繊維シートの材料としては、例えば、ビニロン繊維、及びポリプロピレン繊維が挙げられる。
はく落防止層の下側表面には、第2接着材を介して接着された吸音層が配置されている。第2接着材は、エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹系接着剤などの公知の接着剤を使用することができる。エポキシ樹脂系接着剤としては、常温で硬化するため、二液混合型であることが好ましい。このような接着剤としては、第1接着材と同じものを用いることができる。本実施形態においては、第2接着材は、はく落防止層と、吸音層の双方に対する親和性が高く、構造物の予定供用期間においてはく落防止層と吸音層を一体化させる性能を有する。
吸音層は、平均斜入射吸音率が0.7以上であり、好ましくは、0.9以上である。平均斜入射吸音率は、例えば、平成7年建設省告示第1860号の「平成7年度建設技術評価制度公募課題 騒音低減効果の大きい吸音板の開発 説明会資料」に記載されている試験・算出方法により算出することができる。吸音層は、不燃性の材質であることが好ましい。不燃性かどうかの判断は、例えば、JIS K6911に基づき、自消火性能の評価により判断することができる。吸音層は、耐紫外線性能を有することが好ましい。耐紫外線性能は、例えば、JIS K7350−2に基づいて測定することができる。吸音層としては、例えば、シンサレート吸音断熱材(商品名、3M社製)を使用することができる。吸音層は、30年相当期間の促進試験後に、吸音層に求められる性能(平均斜入射吸音率、自消火性能、耐落下性能、及び衝撃緩和性能)が、基準値を満足するものであることが好ましい。
本実施形態の桁下騒音防止構造は、不燃性であることが好ましい。不燃性であるかどうかは、例えば、FMVSS(Federal Motor Vehicle Safety Standard)No.302に基づき、燃焼速度、燃焼距離、及び燃焼速度などから合格基準を満たすかどうかで判断することができる。
本実施形態においては、桁下騒音防止構造が高架橋の下側に接するように形成されているため、点検員が近接目視により確認することが容易にできる。また、桁下騒音防止構造がはく落防止層を備えているので、コンクリート片のはく落を防止することができる。さらに、吸音層を備えているので、騒音も防止することができる。
本実施形態においては、はく落防止層の下側に順に、第2接着材、及び吸音層と配置したが、はく落防止層と吸音層との間には、他の機能層を設けてもよい。例えば、他の吸音層などである。吸音層は、その性質上、本実施形態のように、最も下側に配置されるのが好ましい。
≪桁下騒音防止構造の製造方法≫
次に、本発明に係る桁下騒音防止構造の製造方法の実施形態の1つについて説明する。
桁下騒音防止構造の形成にあたっては、まず、コンクリート高架橋の下側のコンクリートの表面の目粗しを行う。目粗しは、目粗しされたコンクリートと第1接着層の一体化を図ることができる。すなわち、はく落防止層の押抜き耐力を高くすることができる。目粗しにより、コンクリート表面に凹凸を形成することができる。
目粗しの方法に制限はなく、ウォータージェット、スチールショットブラスト、サンドブラストなど、公知の装置を使用して行うことができる。
ウォータージェットにより目粗しを行う場合は、ノズルの種類にもよるが、例えば、水圧は、50〜250MPaとすることができる。ウォータージェットは、ノズルの種類に応じて水圧、流量、パス数、及び密度を調整することが好ましい。具体的には、例えば、回転揺動するノズルであれば、水圧150MPa、流量5.2L/min、パス数1、及び密度3.01kwh/mとすることが好ましい。また、回転1本ノズルであれば、水圧100MPaのときは流量9.6L/min、パス数2、及び密度1.52kwh/m、水圧150MPaのときは流量11.8L/min、パス数1、及び密度1.49kwh/m、水圧200MPaのときは流量13.6L/min、パス数1、及び密度1.51kwh/mとすることができる。回転4本ノズルであれば、水圧70MPa、流量77.0L/minとすることができる。
スチールショットブラストにより目粗しを行う場合は、投射密度を100〜200kg/mとすることができる。
サンドブラストにより目粗しを行う場合は、噴射密度を10〜50kg/mとすることができる。
なお、目粗しの前に、コンクリート表面に存在する脆弱層、レイタンス、ごみ等を除去するために、コンクリートの表面1mm程度を研掃してもよい。
目粗しが完了したら、続いて、目粗しされたコンクリート表面に、第1接着材を塗布する。塗布は、スプレー塗布など公知の方法を用いることができる。
第1接着材を塗布した後、少なくとも第1接着材が塗布された面に、はく落防止層を施工する。はく落防止層は、例えば、手作業によってコンクリート表面に接着することができる。
次に、第2接着材をはく落防止層の表面に塗布する。塗布は、スプレー塗布など公知の方法を用いることができる。
最後に、少なくとも第2接着材が塗布された面に、吸音層を施工する。吸音層は、例えば、手作業によってコンクリート表面に接着することができる。

Claims (5)

  1. コンクリート高架橋の下側のコンクリート表面に第1接着材を介して接着された、押抜き耐力が1.5kN以上であるはく落防止層と、
    前記はく落防止層より下側に配置された、平均斜入射吸音率が0.7以上である吸音層と
    を備えることを特徴とする桁下騒音防止構造。
  2. 第2接着材を介して前記はく落防止層に前記吸音層が接着された請求項1記載の桁下騒音防止構造。
  3. コンクリート高架橋の下側のコンクリート表面に第1接着材を塗布して、前記コンクリート表面に押抜き耐力が1.5kN以上であるはく落防止層を施工する工程と、
    前記はく落防止層より下側に、平均斜入射吸音率が0.7以上である吸音層を施工する工程と
    を備えることを特徴とする桁下騒音防止構造の製造方法。
  4. 前記はく落防止層の下側の表面に第2接着材を塗布して、前記はく落防止層に前記吸音層を接着する請求項3記載の桁下騒音防止構造の製造方法。
  5. 前記コンクリート高架橋の下側のコンクリート表面を目粗しする工程をさらに備える請求項3又は4記載の桁下騒音防止構造の製造方法。

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