JP6507986B2 - 建設機械 - Google Patents

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本発明は、建設機械に関するものである。
外気温度が氷点下となるような寒冷地において、建設機械による作業を行う場合、外気と熱交換されるラジエータの冷却水やオイルクーラの作動油が過冷却となることがある。この過冷却を防止するために、ラジエータやオイルクーラを通過する冷却風の風量を調整できるようにした構成が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1には、ラジエータ開口に開閉可能に取り付けたルーバーと、ルーバーを開閉させる駆動手段とを有するラジエータグリル装置を備えた構成が開示されている。そして、水温や油温がそれぞれの設定温度より低いときにはルーバーを閉位置に位置付け、両方が設定温度より高いときにはルーバーを開位置に位置付けるようにしている。
特許文献2には、全開状態又は全閉状態に開閉可能な複数のベーンと、ベーンを駆動させるシリンダとを有するシャッター装置を備えた構成が開示されている。そして、エンジンの冷却水温度に応じてシャッター装置のベーンを開閉させることで、ラジエータを通過する風量を調整するようにしている。
特開2008−37343号公報 実開平4−82318号公報
しかしながら、特許文献1,2の発明では、ラジエータ等の熱交換器を通過する冷却風の風量を調整するのにあたって、ラジエータグリル装置やシャッター装置を搭載する必要があるので、その搭載スペースを確保するために装置が大型化してしまうという問題がある。
また、特許文献1のラジエータグリル装置や、特許文献2のシャッター装置を、例えば、既存の小旋回型の建設機械に後付けしようとしても、搭載スペースを確保することが困難であるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構成で、熱交換器の冷媒が過冷却となるのを抑えることができるようにすることにある。
本発明は、下部走行体と、該下部走行体上に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体に設けられた機械室を覆う機械室カバーとを備えた建設機械を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記機械室内に外気を取り込むファンと、
前記機械室内に取り込まれた外気に含まれる塵埃を捕集するエアフィルタと、
前記エアフィルタよりも空気流通方向の下流側に配設された熱交換器と、
前記エアフィルタのフィルタ面が前記熱交換器のコア面に対向する姿勢で、該エアフィルタを着脱可能に保持するエアフィルタ保持部と、
前記エアフィルタに着脱可能に取り付けられ、該エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部材とを備えたことを特徴とするものである。
第1の発明では、エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽するように、遮蔽部材がエアフィルタに着脱可能に取り付けられる。このような構成とすれば、エアフィルタにおける外気の流通面積が小さくなるので、熱交換器を通過する風量を少なくすることができ、寒冷地において熱交換器の冷媒が過冷却となるのを抑えることができる。
また、既存の建設機械に対して遮蔽部材を後付けする際にも、メンテナンスのために取り外したエアフィルタに対して遮蔽部材を着脱可能に取り付けるだけで済むため、取り付け作業を容易に行うことができるとともに、遮蔽部材の設置スペースを別途確保する必要が無い。
また、エアフィルタのフィルタ面を遮蔽する面積がそれぞれ異なる複数の遮蔽部材を用意しておき、寒冷地の外気温度に応じて遮蔽部材を交換して、エアフィルタにおける外気の流通面積を適宜変更すれば、熱交換器の冷却性能を調整することができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記遮蔽部材は、前記エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部と、該遮蔽部に一体に設けられて該エアフィルタの外周縁部に着脱可能に係合する係合部とを有することを特徴とするものである。
第2の発明では、遮蔽部材の係合部を、例えば、エアフィルタの上縁部に引っ掛けて係合させるだけで、遮蔽部材をエアフィルタに着脱可能に取り付けることができる。つまり、エアフィルタ側にネジ孔を形成する等の追加工を施すことなく、既存のエアフィルタに対して遮蔽部材を容易に後付けすることができる。
第3の発明は、第1の発明において、
前記遮蔽部材は、前記エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部と、該遮蔽部に対して着脱可能で且つ該エアフィルタの外周縁部に係合する係合部とを有することを特徴とするものである。
第3の発明では、遮蔽部材をエアフィルタに取り付けるのにあたって、遮蔽部をエアフィルタ側にセットした後、エアフィルタ及び遮蔽部を挟み込むように係合部を嵌め込むことで、遮蔽部材をエアフィルタに係合させることができ、組立作業性が向上する。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、
前記遮蔽部材は、前記エアフィルタの外周縁部における前記係合部が係合される面に直交する壁面に当接する当接部を有することを特徴とするものである。
第4の発明では、遮蔽部材の係合部を、例えば、エアフィルタの上縁部に係合させる構成であれば、当接部をエアフィルタの側壁面に当接させる構成としている。これにより、遮蔽部材がエアフィルタの幅方向に移動するのを規制して、エアフィルタに対する遮蔽部材の位置決めを行うことができる。
第5の発明は、第4の発明において、
前記当接部は、前記エアフィルタの幅方向の側壁面に当接しており、
前記エアフィルタ保持部は、
前記エアフィルタにおける幅方向の一端側の側壁面に当接する挟持部材と、
前記エアフィルタにおける幅方向の他端側の側壁面に当接して前記挟持部材との間で該エアフィルタを狭持するロック位置と、該エアフィルタの挟持状態を解除して該エアフィルタを取り出し可能なロック解除位置との間で開閉可能なロック部材とを有し、
前記遮蔽部材は、前記ロック部材がロック位置にあるときに、前記当接部が前記エアフィルタとともに前記挟持部材と前記ロック部材との間で狭持されていることを特徴とするものである。
第5の発明では、ロック部材がロック位置にあるときに、遮蔽部材の当接部がエアフィルタとともに挟持部材とロック部材との間で狭持されるので、遮蔽部材をエアフィルタに固定するための固定具を別途設ける必要が無い。
第6の発明は、第2乃至第5の発明のうち何れか1つにおいて、
前記遮蔽部材の前記遮蔽部は、前記エアフィルタの空気流通方向の上流側に配設されていることを特徴とするものである。
第6の発明では、遮蔽部材の遮蔽部がエアフィルタの空気流通方向の上流側に配設されているので、エアフィルタに向かって流通する外気によって、遮蔽部がエアフィルタ側に押し付けられ、遮蔽部がエアフィルタに密着することとなる。これにより、遮蔽部とエアフィルタとの隙間を塞ぐことができる。
第7の発明は、第2乃至第6の発明のうち何れか1つにおいて、
前記熱交換器は、該熱交換器の幅方向に並ぶように複数設けられるとともに、そのうちの1つが圧縮空気を冷却するためのインタークーラで構成され、
前記遮蔽部材の前記遮蔽部は、空気流通方向から見て少なくとも前記インタークーラのコア面に重なり合っていることを特徴とするものである。
第7の発明では、遮蔽部材の遮蔽部が、空気流通方向から見てインタークーラのコア面に重なり合っているので、インタークーラの圧縮空気が過冷却となるのを抑えることができる。これにより、例えば、ディーゼル微粒子捕集フィルタ(Diesel Particulate Filter)を備えた建設機械において、排気ガスの温度が低下するのを抑え、DPF再生を正常に行うことができる。
第8の発明は、第2乃至第7の発明のうち何れか1つにおいて、
前記遮蔽部は、前記エアフィルタのフィルタ面を遮蔽する閉位置と、該エアフィルタのフィルタ面を露出させる開位置との間で移動可能なシャッタ部を少なくとも1つ有することを特徴とするものである。
第8の発明では、シャッタ部を閉位置と開位置との間で移動させることで、外気によって熱交換器を冷却させるか否かを選択的に切り替えることができる。つまり、寒冷地においては、シャッタ部を閉位置に位置付けることで、外気を遮断して熱交換器の過冷却を抑える一方、寒冷地ではない通常の作業環境下においては、シャッタ部を開位置に位置付けることで、外気を取り込んで熱交換器を冷却することができる。
第9の発明は、第8の発明において、
前記遮蔽部材は、所定の切り替え動作に連動して、前記シャッタ部を前記閉位置と前記開位置とに切り替える切替部を有することを特徴とするものである。
第9の発明では、シャッタ部が複数設けられている場合に、切替部の切り替え動作に連動して複数のシャッタ部を同時に開閉させることができる。これにより、複数のシャッタ部を個別に開閉させなくてもよいため、作業性が向上する。
第10の発明は、第8又は第9の発明において、
前記シャッタ部が開位置と閉位置との間で移動するのを規制する規制部材を備えたことを特徴とするものである。
第10の発明では、開位置にあるシャッタ部が閉位置に移動しないように規制部材で規制される。これにより、振動等によってシャッタ部が意図せずに閉じてしまい、熱交換器が冷却されなくなるという不具合を回避することができる。また、閉位置にあるシャッタ部が開位置に移動しないように規制部材で規制すれば、シャッタ部が意図せずに開いて過冷却となるのを抑えることができる。
本発明によれば、エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽するように、遮蔽部材がエアフィルタに着脱可能に取り付けられているので、エアフィルタにおける外気の流通面積を小さくして、熱交換器を通過する風量を少なくすることができる。その結果、寒冷地において熱交換器の冷媒が過冷却となるのを抑えることができる。
本発明の実施形態1に係る建設機械の全体構成を示す斜視図である。 上部旋回体の内部構成を示す平面図である。 上部旋回体の内部構成を示す背面図である。 エアフィルタの取付構造を示す斜視図である。 遮蔽部材の構成を示す斜視図である。 空気流通方向の上流側から見たときの、遮蔽部材をエアフィルタに取り付けた状態を示す斜視図である。 空気流通方向の下流側から見たときの、遮蔽部材をエアフィルタに取り付けた状態を示す斜視図である。 エアフィルタと遮蔽部材との位置関係を示す平面図である。 エアフィルタの突起板の構成を示す斜視図である。 ロック部材をロック位置に移動させた状態を示す斜視図である。 ロック部材をロック解除位置に移動させた状態を示す斜視図である。 本実施形態2に係る遮蔽部材のシャッタ部が開位置にあるときの斜視図である。 シャッタ部が閉位置にあるときの斜視図である。 シャッタ部が閉位置にあるときの規制部材の取付状態を示す斜視図である。 シャッタ部が開位置にあるときの規制部材の取付状態を示す斜視図である。 本実施形態3に係る遮蔽部材のシャッタ部が閉位置にあるときの斜視図である。 遮蔽部から係合部を着脱させた状態を示す斜視図である。 一対のガイド板の間にエアフィルタ及び遮蔽部材を挟み込んだ状態を示す側面断面図である。 規制部材の構成を示す側面図である。 シャッタ部が閉位置にあるときの規制部材の取付状態を示す斜視図である。 シャッタ部が開位置にあるときの規制部材の取付状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る建設機械の全体構成を示す斜視図である。図1には、上下や前後左右の方向を矢印で示してある。特に言及しない限り、上下等の方向についてはこれら矢印で示す方向に従って説明する。
図1に示すように、建設機械10は、クローラ式の下部走行体11と、下部走行体11上に旋回自在に搭載された上部旋回体20とで構成されている。上部旋回体20には、アタッチメント13、キャブ14、機械室15、アッパーフレーム21等が備えられている。
なお、本実施形態の建設機械10は小旋回型であり、旋回半径が小さくなるように、上部旋回体20は相対的に小さく構成され、上部旋回体20の後部の外郭線は、上方から見て円弧状に形成されている。
アタッチメント13は、上部旋回体20の前部に設置され、ブーム13a、アーム13b、及びバケット13c等で構成されている。ブーム13a等のそれぞれは、油圧制御された油圧シリンダ13dの伸縮に連動して動作し、掘削等の作業を行う。これらブーム13a等の操作は、キャブ14において行われる。
キャブ14は、矩形箱形の運転室であり、アタッチメント13に隣接して上部旋回体20の左前部に設置されている。機械室15は、上部旋回体20の後部に設けられている。機械室15の周囲は、機械室カバー16で覆われている。機械室15の内部には、エンジン35(図2参照)や油圧機器等が密集した状態で収容されている。この建設機械10では、アタッチメント13との間で前後のバランスを確保するカウンタウエイトによって、機械室15の後部を覆う機械室カバー16の一部が構成されている。
機械室カバー16の左後部には、メンテナンス孔17が形成されている。メンテナンス孔17には、開閉自在な開閉扉18が取り付けられている。メンテナンス孔17は、機械室15内に配設された各種機器のメンテナンスを行うための開口であり、メンテナンス孔17を介して後述するエアフィルタ50を車両後方側に挿通させることで、エアフィルタ50の交換作業を行うことができる。
図2に示すように、アッパーフレーム21は、上部旋回体20の下部に設置されており、キャブ14や機械室15等は、アッパーフレーム21の上に配置されている。アッパーフレーム21には、底板22、一対の縦板23、横梁24、及び台座25等が設けられている。
底板22の前側の左隅部には、キャブ14が設置されている。図示は省略するが、底板22における幅方向中間の前寄りの部分には、旋回機構が設けられており、この旋回機構によって、底板22は下部走行体11に旋回可能に支持されている。
一対の縦板23は、底板22の左右幅方向の中間部分において、底板22の前端部分から後端部分にわたって前後方向に平行に延びている。縦板23は、底板22に溶接されて底板22と直交するように立設されている。一対の縦板23間には、アタッチメント13のブーム13aが回動自在に支持される。縦板23には、エンジン35用の台座25が設けられている。
横梁24は、底板22の前後方向の中間部分において、底板22の左端部分から右端部分にわたって幅方向に延びるように配置され、底板22や各縦板23と一体に接合されている。
図3に示すように、台座25の上には、防振具35aを介してエンジン35が設置されている。エンジン35は、その駆動軸が底板22の左右方向に向くように機械室15の内部に収容されている。機械室カバー16の左側上部には、機械室15内に外気を取り込むための吸気口16aが形成されている。機械室カバー16の右側上部には、取り込まれた外気を排気する排気口16bが形成されている。
機械室15の内部には、エンジン35の他にも、油圧ポンプ36、車両前後方向に並ぶ第1乃至第3の熱交換器31,32,33、ファン34、及び吸気ダクト40等が収容されている。この建設機械10では、空気流通方向の上流側から順に、吸気ダクト40、第1乃至第3の熱交換器31,32,33、ファン34、エンジン35、及び油圧ポンプ36が横並びに配設されている。
第1乃至第3の熱交換器31,32,33は、縦長の長方形状に形成され、幅方向に並列に配置されている。第1乃至第3の熱交換器31,32,33は、コア面が車幅方向を向くように配設されているので、第1乃至第3の熱交換器31,32,33は、車両前後方向に並ぶように配設されている。
第1の熱交換器31は、エンジン冷却用のラジエータである。第1の熱交換器31に流入した冷却水は、吸気口16aから取り込まれた外気と熱交換される。
第2の熱交換器32は、作動油冷却用のオイルクーラであり、第1の熱交換器31よりも車両前方に並設されている。第2の熱交換器32に流入した作動油は、吸気口16aから取り込まれた外気と熱交換される。
第3の熱交換器33は、ターボチャージャ用のインタークーラであり、第1の熱交換器31よりも車両後方に並設されている。第3の熱交換器33には、過給機(図示省略)で圧縮された圧縮空気が流入する。第3の熱交換器33に流入した圧縮空気は、吸気口16aから取り込まれた外気と熱交換される。
ファン34は、エンジン35の駆動軸の左端部に接続され、エンジン35と第1乃至第3の熱交換器31,32,33との間に配設されている。油圧ポンプ36は、エンジン35の駆動軸の右端部に接続され、機械室15の右側部分に位置している。
ファン34は、外気を吸気口16aから吸引し、冷却空気として機械室15内に流通させるものである。ファン34により吸引された冷却空気は、第1乃至第3の熱交換器31,32,33を通過し、この際に、冷却水や作動油を冷却する。熱交換後の冷却空気は、エンジン35等を冷却した後で排気口16bから外部へ排気される。
図3に矢印線で示すように、この建設機械10では、エンジン35の駆動時に、機械室15の内部に左側から右側ヘ向かう空気の流れが形成され、第1乃至第3の熱交換器31,32,33でその空気と熱交換する冷媒によってエンジン35等が冷却される。具体的には、ファン34の回転によって吸気口16aから空気が機械室15の内部に取り入れられる。取り入れられた空気は、第1乃至第3の熱交換器31,32,33を通り抜け、第1乃至第3の熱交換器31,32,33を流れる冷媒の熱を吸熱して熱気となり、排気口16bから機械室15の外に排出される。
図4にも示すように、吸気ダクト40は、空気流通方向の上流側から下流側に向かって開口した箱状のダクト本体41を有する。ダクト本体41には、エアフィルタ50を着脱可能に保持するエアフィルタ保持部42が設けられている。エアフィルタ保持部42は、エアフィルタ50のフィルタ面が第1乃至第3の熱交換器31,32,33のコア面に対向する姿勢で、エアフィルタ50を着脱可能に保持している。
エアフィルタ50は、機械室15内に取り込まれた外気に含まれる塵埃を捕集するものであり、横長の長方形状に形成されたフィルタ枠51と、フィルタ枠51の枠内に設けられたフィルタ部52とを有する。エアフィルタ50は、フィルタ部52のフィルタ面が車幅方向を向くように配設されている。フィルタ部52は、車幅方向にジグザグ状に折り曲げられることで、平面視で複数の三角形がエアフィルタ50の幅方向(車両前後方向)に連続した蛇腹形状となっている(図8参照)。
エアフィルタ保持部42は、ダクト本体41の上流側の開口部に設けられ、エアフィルタ50が着脱自在に取り付けられている。具体的に、エアフィルタ保持部42は、エアフィルタ50の上下面に沿ってそれぞれ配設された一対のガイド板43と、車両前方側に配設された挟持板44(挟持部材)と、車両後方側に配設されたロック部材60とを有する。
一対のガイド板43は、その間にエアフィルタ50を収容するものである。また、一対のガイド板43は、機械室カバー16のメンテナンス孔17からエアフィルタ50を挿通させる際のガイドとして機能する。また、ガイド板43は、下流側にフィルタ側に向けて突出した板部とでL字状に構成され、板部はエアフィルタ50の挿入時にエアフィルタ50が熱交換器側へ移動することを抑制する。
挟持板44は、エアフィルタ50の車両前方側の側壁面に当接することで、エアフィルタ50が奥行方向に位置決めされる。また、挟持板44の車両左側端は、車両後方側に折り曲げられており、この折り曲げ部分がエアフィルタ50の車両左側の面に当接することで、エアフィルタ50が厚さ方向に位置決めされる。
ロック部材60は、エアフィルタ50の車両後方側の側壁面に当接することで、挟持板44との間でエアフィルタ50を狭持するロック位置と、エアフィルタ50の挟持状態を解除してエアフィルタ50を取り出し可能なロック解除位置との間で開閉可能となっている。なお、ロック部材60の具体的な構成については、後述する。
ところで、外気温度が氷点下となるような寒冷地において、建設機械10による作業を行う場合、外気と熱交換される第1乃至第3の熱交換器31,32,33の冷媒、つまり、ラジエータの冷却水、オイルクーラの作動油、及びインタークーラの圧縮空気が過冷却となることがある。
そこで、本実施形態では、エアフィルタ50のフィルタ面の一部を遮蔽することで、第1乃至第3の熱交換器31,32,33を通過する外気の風量を調整して、過冷却を抑えるようにしている。
具体的に、図5〜図7に示すように、エアフィルタ50には、遮蔽部材55が着脱可能に取り付けられている。遮蔽部材55は、エアフィルタ50のフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する板状の遮蔽部56と、遮蔽部56の上縁部を折り曲げることで一体形成された係合部57と、遮蔽部56の車両後方側の側縁部を折り曲げることで一体形成された当接部58とを有する。
遮蔽部56は、エアフィルタ50の空気流通方向の上流側に配設されており、エアフィルタ50のフィルタ枠51の上端部及び下端部に当接する位置まで上下方向に延びている。これにより、遮蔽部56は、エアフィルタ50に向かって流通する外気によって、エアフィルタ50側に押し付けられ、フィルタ枠51に密着する。
また、本実施形態では、遮蔽部56は、空気流通方向から見て、インタークーラである第3の熱交換器33のコア面の全部、及びラジエータである第1の熱交換器31のコア面の一部に重なり合うように車両前後方向に延びている(図8参照)。これにより、インタークーラである第3の熱交換器33に向かう外気の風量が少なくなり、寒冷地において第3の熱交換器33の圧縮空気が過冷却となるのを抑えることができる。
係合部57は、遮蔽部56の上縁部を車両右側に向かって折り曲げた後、下方に向かって折り曲げることで、下方が開口した断面凹状に形成されている。係合部57の水平面は、エアフィルタ50のフィルタ枠51の厚みと略同じ長さであり、エアフィルタ50のフィルタ枠51の上縁部に係合部57を嵌め込み可能となっている。
このような構成とすれば、既存の建設機械10に対して遮蔽部材55を後付けする際に、メンテナンスのために取り外したエアフィルタ50に対して、係合部57をエアフィルタ50のフィルタ枠51に上縁部に引っ掛けて係合するだけで済む。そのため、エアフィルタ50側にネジ孔を形成する等の追加工を施すことなく、取り付け作業を容易に行うことができる。また、機械室15内に、遮蔽部材55の設置スペースを別途確保する必要が無い。
当接部58は、遮蔽部56の車両後方側の側縁部を車両右側に向かって折り曲げることで形成されている。当接部58は、エアフィルタ50のフィルタ枠51の車両後方側の側壁面に当接することで、遮蔽部材55がエアフィルタ50の幅方向に沿って車両前方に移動するのを規制している。これにより、エアフィルタ50に対する遮蔽部材55の位置決めを行うことができる。
ここで、図4に示すように、遮蔽部材55をエアフィルタ50に着脱可能に取り付けた状態で、エアフィルタ50を一対のガイド板43の間に収容すると、上側のガイド板43とエアフィルタ50のフィルタ枠51との間に、係合部57の水平面が挟み込まれた状態となる。また、ロック部材60がロック位置にあるときには、当接部58がエアフィルタ50とともに挟持板44とロック部材60との間で狭持された状態となる。これにより、遮蔽部材55のがたつきを抑えることができるとともに、遮蔽部材55をエアフィルタ50に固定するための固定具を別途設ける必要が無い。
図9に示すように、上側のガイド板43には、車両後方側に開口する切欠孔43aが形成されている。エアフィルタ50の上面には、上方に突出するように折り曲げ形成された突起板50aが取り付けられている。そして、エアフィルタ50を一対のガイド板43間に収容する際に、ガイド板43の切欠孔43aに突起板50aを嵌合することで、エアフィルタ50が厚さ方向に位置決めされる。
図10は、ロック部材をロック位置に移動させた状態を示す斜視図である。図10に示すように、ロック部材60は、エアフィルタ50に当接する可動部材61と、可動部材61の回動中心となる軸部材65と、軸部材65を保持する保持部材68とを備えている。
可動部材61は、エアフィルタ50の車両後方側の側壁面及び空気流通方向の上流側の面に当接するように折り曲げ形成されたロック板62と、ロック板62に一体形成されたアーム板63とを有する。ロック板62及びアーム板63は、1枚の板材を折り曲げることで形成されている。具体的に、アーム板63は、ロック板62におけるエアフィルタ50の側壁面に当接する面の上下両端縁から外方に折り曲げられた上下一対の板状部で構成されている。
ロック板62は、エアフィルタ50の車両後方側の側壁面及び空気流通方向の上流側の面に当接することで、エアフィルタ50を挟持板44との間で挟持して固定するものである。ロック板62は、アーム板63とともに軸部材65の後述する中心軸部65aを中心に回動させることによって、エアフィルタ50を固定するロック位置と、エアフィルタ50のロック状態を解除するロック解除位置との間で移動可能となっている。
アーム板63には、軸部材65の後述する中心軸部65aを挿通させる中心軸挿通孔63aと、後述する係合軸部65bを挿通させる係合軸挿通孔63bとが形成されている。中心軸挿通孔63aは、アーム板63の上下一対の板状部を貫通するように形成されている。係合軸挿通孔63bは、アーム板63の上側の板状部に形成されている。アーム板63の上下一対の板状部の間には、保持部材68が配設されている。アーム板63の上側の板状部と、保持部材68の上面との間には、スペーサ部材69が配設されている。
軸部材65は、可動部材61の回動中心となる中心軸部65aと、中心軸部65aと並列に延びる係合軸部65bとを有する。中心軸部65aと係合軸部65bとは、1本の軸材を折り曲げることで形成され、中心軸部65aの全長は係合軸部65bの全長よりも長くなっている。中心軸部65aには、アーム板63よりも上方及び下方にそれぞれストッパ板66が取り付けられている。下側のストッパ板66とアーム板63の下面との間には、上側のストッパ板66がアーム板63の上面に当接する方向、つまり、中心軸部65aが下方向に移動するように付勢する圧縮バネ67が設けられている。
保持部材68は、1枚の板材をコ字状に折り曲げることで形成されている。保持部材68には、折り曲げ形成された上下一対の板状部を貫通する保持孔68aと、上側の板状部を切り欠いてなる係合孔68bとが形成されている。保持孔68aには、軸部材65の中心軸部65aが軸方向に移動自在に保持されている。ここで、中心軸部65aを軸方向に移動させると、係合軸部65bが連動して軸方向に移動する。この進退動作により、係合軸部65bが係合孔68bに係合自在となっている。
−ロック部材のロック又はロック解除手順−
次に、図10及び図11を用いて、ロック部材60をロック又はロック解除する手順について説明する。図10に示すように、可動部材61のロック板62は、エアフィルタ50の車両後方側の側壁面及び上流側の面に当接している。これにより、エアフィルタ50が挟持板44とロック板62との間で挟持される。このとき、遮蔽部材55の当接部58は、エアフィルタ50とともに挟持板44とロック板62との間で挟持される。
そして、このロック位置において、軸部材65の係合軸部65bを保持部材68の係合孔68bに係合させることで、可動部材61の回動動作を規制する。このとき、係合軸部65bは、圧縮バネ67の付勢力によって下方向に移動するように付勢されているから、係合軸部65bが係合孔68bから意図せずに抜けることはない。これにより、可動部材61をロック位置で固定して、エアフィルタ50を吸気ダクト40のエアフィルタ保持部42に取り付けることができる。
一方、エアフィルタ50をエアフィルタ保持部42から取り外す際には、まず、図11に示すように、軸部材65の係合軸部65bを圧縮バネ67の付勢力に抗して上方に移動させる。つまり、係合軸部65bの下端部を保持部材68の上面よりも上方位置まで引き上げ、係合軸部65bと係合孔68bとの係合状態を解除する。これにより、可動部材61の回動動作が許容されることとなる。そして、可動部材61を中心軸部65aを中心に回動させてロック解除位置に移動させることによって、可動部材61のロック板62とエアフィルタ50の車両後方側の側壁面との当接状態を解除する。
これにより、エアフィルタ保持部42の車両後方側が開口することとなるから、エアフィルタ50を一対のガイド板43に沿って車両後方側に引き出してメンテナンス孔17からスムーズに取り出すことができる。
《実施形態2》
図12及び図13に示すように、遮蔽部材75は、エアフィルタ50のフィルタ面を遮蔽する遮蔽部76と、遮蔽部76の枠部81の上縁部を折り曲げることで一体形成された係合部77と、遮蔽部76の枠部81の車両後方側の側縁部を折り曲げることで一体形成された当接部78とを有する。
遮蔽部76は、エアフィルタ50のフィルタ枠51に沿って延びる枠部81と、枠部81の開口を開閉可能に覆うシャッタ部80とを有する。
枠部81の上縁部及び下縁部には、空気流通方向の上流側に向かって張り出す支持フレーム82が設けられている。上下の支持フレーム82は、車両前後方向の両端側にそれぞれ立設した連結フレーム83によって連結されている。
シャッタ部80は、上下方向に延びる板状の部材で形成され、上下の支持フレーム82の間で且つ車両前後方向に間隔をあけて複数配設されている。シャッタ部80は、上下の支持フレーム82に跨がって延びる中心軸84を中心に回動可能に取り付けられている。これにより、シャッタ部80は、エアフィルタ50のフィルタ面を遮蔽する閉位置(図13参照)と、エアフィルタ50のフィルタ面を露出させる開位置(図12参照)との間で移動可能となっている。
遮蔽部材75には、シャッタ部80を閉位置と開位置とに切り替える切替部70が設けられている。切替部70は、車両前後方向に延びる切替レバー71と、切替レバー71の切り替え動作に連動してシャッタ部80を移動させるリンク軸72とを有する。
切替レバー71は、断面L字状に折り曲げられた板状の部材で形成されている。切替レバー71における車両後側(図12で右側)寄りの位置には、その一部が上方に突出した把持部71aが設けられている。把持部71aは、切替レバー71を車両前後方向にスライド移動させる際に作業者が把持する部分である。
シャッタ部80の上下方向の略中央位置には、リンク軸支持部73が設けられている。リンク軸支持部73は、断面L字状に折り曲げられた板状の部材で形成されている。リンク軸支持部73の立設面は、シャッタ部80の板面に取り付けられている。リンク軸支持部73の水平面には、リンク軸72が設けられている。
切替レバー71は、リンク軸72に支持されており、切替レバー71を車両前後方向にスライドさせる切り替え動作に連動して、リンク軸72を介してシャッタ部80が開閉する。具体的に、切替レバー71を車両後方にスライドさせると、シャッタ部80が開位置に移動する(図12参照)。一方、切替レバー71を車両前方にスライドさせると、シャッタ部80が閉位置に移動する(図13参照)。
このように、開閉可能なシャッタ部80によって遮蔽部材75を構成することで、外気によって第1乃至第3の熱交換器31,32,33を冷却させるか否かを選択的に切り替えることができる。つまり、寒冷地においては、シャッタ部80を閉位置に位置付けることで、外気を遮断して第1乃至第3の熱交換器31,32,33の過冷却を抑えることができる。一方、寒冷地ではない通常の作業環境下においては、シャッタ部80を開位置に位置付けることで、外気を取り込んで第1乃至第3の熱交換器31,32,33を冷却することができる。
また、複数のシャッタ部80に対してリンク軸72がそれぞれ設けられているので、切替レバー71を車両前後方向にスライドさせることで、複数のシャッタ部80を同時に開閉させることができる。
図14に示すように、下側の支持フレーム82における車両後側寄りの位置には、車両前後方向に間隔をあけて2つの挿通孔82aが形成されている。挿通孔82aには、規制部材85が挿通されている。規制部材85は、棒状の部材を断面U字状に折り曲げることで形成され、規制部材85の2つの軸部が、挿通孔82aに対して上方から挿通されている。
これにより、シャッタ部80が閉位置にあるときには、シャッタ部80が規制部材85に干渉するため、シャッタ部80が開かないように規制される。ここで、複数のシャッタ部80は、切替レバー71によって互いに連結されているので、1つのシャッタ部80が開かなければ、残りのシャッタ部80も開かないようになっている。
図15に示すように、挿通孔82aの近傍に配設されたシャッタ部80には、シャッタ部80の下端部において水平方向に張り出す張出部86が設けられている。張出部86には、係合孔86aが形成されている。そして、シャッタ部80が開位置にあるときには、規制部材85の2つの軸部が、挿通孔82aと係合孔86aとに上方から挿通されている。これにより、シャッタ部80が閉じないように規制される。ここで、複数のシャッタ部80は、切替レバー71によって互いに連結されているので、1つのシャッタ部80が閉じなければ、残りのシャッタ部80も閉じないようになっている。
これにより、振動等によってシャッタ部80が意図せずに開閉してしまい、第1乃至第3の熱交換器31,32,33が冷却されなくなる、又は過冷却になるという不具合を回避することができる。
《実施形態3》
図16は、本実施形態3に係る遮蔽部材のシャッタ部が閉位置にあるときの斜視図である。以下、前記実施形態2と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図16に示すように、遮蔽部材75は、エアフィルタ50のフィルタ面を遮蔽する遮蔽部76と、遮蔽部76の枠部81の上縁部に対して着脱可能な係合部77と、遮蔽部76の枠部81の車両後方側の側縁部を折り曲げることで一体形成された当接部78と、遮蔽部76の枠部81の下縁部を折り曲げることで一体形成された支持部79とを有する。支持部79の右縁部は、上方に折り曲げられており、枠部81との間にエアフィルタ50の下縁部を嵌め込み可能となっている(図18参照)。
図17にも示すように、係合部77は、下方が開口するように断面凹状に折り曲げられた板材で形成されている。係合部77における車両左側の折り曲げ部分の角部には、車両前後方向に間隔をあけて2つの爪孔77aが形成されている。
遮蔽部76の枠部81の上縁部には、上方に突出して爪孔77aに嵌め込み可能な2つの爪部81aが形成されている。そして、係合部77の爪孔77aを爪部81aに嵌め込むことで、係合部77が遮蔽部76に対して着脱可能に取り付けられる。このとき、エアフィルタ50の上縁部に係合部77が嵌め込まれるので、係合部77及び支持部79によって、エアフィルタ50が挟み込まれた状態となり、エアフィルタ50を確実に保持することができる。なお、爪部81aは、爪孔77aに嵌め込んだときに係合部77の水平面から突出しない高さに設定するのが好ましい。
ところで、係合部77を、例えばボルト等によって遮蔽部76の枠部81に固定した場合には、エアフィルタ50をメンテナンスする際に、エアフィルタ50から遮蔽部材75を取り外すのにあたって、ボルトを緩めるための工具が別途必要となり、手間がかかってしまう。
そこで、本実施形態では、エアフィルタ50から遮蔽部材75を容易に着脱可能とするために、爪部81aに爪孔77aを嵌め込んだだけの構成を採用している。しかしながら、この構成では、係合部77が上方に移動して爪部81aから外れ易くなっているので、図18に示すように、エアフィルタ50を、遮蔽部材75の係合部77及び支持部79によって挟み込んだ状態で、上下一対のガイド板43の間に収容するようにしている。これにより、上側のガイド板43によって係合部77が上方に移動しないように規制することができ、係合部77が枠部81から外れるのを防止している。
図19及び図20に示すように、下側の支持フレーム82における車両後側寄りの位置には、規制部材90が設けられている。規制部材90は、シャッタ部80を押圧する押圧部91と、押圧部91を支持する支持部92と、ヒンジ軸93aを中心に押圧部91及び支持部92を回動させるヒンジ部93と、押圧部91を遮蔽部材75側に付勢する付勢バネ94とを有する。
押圧部91は、ゴム材等の弾性体で形成されている。押圧部91の図19で左端部には、作業者が把持するための把持部91aが設けられている。支持部92は、上方に延びる途中で図19で右斜め上方に傾斜するように折り曲げられた板状の部材で形成されている。支持部92の傾斜面には、押圧部91が載置されている。押圧部91と支持部92とは、締結ボルト95及び締結ナット96によって共締めされている。
ヒンジ部93は、車両前後方向に延びるヒンジ軸93aと、ヒンジ軸93aを中心に回動可能な一対のヒンジ板93bとを有する。一方のヒンジ板93bには、支持部92の下端部が取り付けられている。他方のヒンジ板93bは、支持フレーム82の下面に固定されている。これにより、押圧部91及び支持部92は、ヒンジ板93bとともにヒンジ軸93aを中心に図19で左右方向に回動可能となっている。
ヒンジ軸93aには、付勢バネ94が挿通されている。付勢バネ94の一端部は、支持部92が取り付けられたヒンジ板93bの図19で左側面に当接している。付勢バネ94の他端部は、支持フレーム82の下面に固定されたヒンジ板93bの下面に当接している。これにより、支持部92が取り付けられたヒンジ板93bは、付勢バネ94によって遮蔽部材75側に付勢されている。
図20に示すように、シャッタ部80が閉位置にあるときには、シャッタ部80の板面が規制部材90の押圧部91によって押圧され、シャッタ部80が開かないように規制される。ここで、複数のシャッタ部80は、切替レバー71によって互いに連結されているので、1つのシャッタ部80が開かなければ、残りのシャッタ部80も開かないようになっている。
図21に示すように、シャッタ部80が開位置にあるときには、隣接するシャッタ部80の間に、規制部材90の押圧部91が嵌まり込んだ状態となる。これにより、シャッタ部80の板面が押圧部91の側面に当接して、シャッタ部80が閉じないように規制される。ここで、複数のシャッタ部80は、切替レバー71によって互いに連結されているので、1つのシャッタ部80が閉じなければ、残りのシャッタ部80も閉じないようになっている。
なお、シャッタ部80を開閉させる際には、規制部材90の押圧部91を付勢バネ94の付勢力に抗して遮蔽部材75とは反対側に引っ張って規制を解除した状態で、切替レバー71をスライドさせるようにすればよい。
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
本実施形態1では、インタークーラである第3の熱交換器33に向かって流通する外気の風量を少なくするために、遮蔽部材55の遮蔽部56を、空気流通方向から見て第3の熱交換器33のコア面に重なり合うように配置したが、この形態に限定するものではない。例えば、第3の熱交換器33のみならず、オイルクーラである第2の熱交換器32のコア面に重なり合うようにしてもよいし、第1乃至第3の熱交換器31,32,33の全てのコア面に重なり合うようにしてもよい。
このように、エアフィルタ50のフィルタ面を遮蔽する面積がそれぞれ異なる複数の遮蔽部材55を用意しておき、寒冷地の外気温度に応じて遮蔽部材55を交換して、エアフィルタ50における外気の流通面積を適宜変更すれば、熱交換器の冷却性能を調整することができる。
また、エアフィルタ50が上下2段に並設されている場合には、上下2段のエアフィルタ50に対して、遮蔽部材55をそれぞれ着脱可能に取り付けるようにすればよい。このとき、遮蔽部材55の遮蔽部56の面積を、上下2段とも同じ面積にしてもよいし、異なる面積にして冷却性能を調整できるようにしてもよい。
また、本実施形態1では、遮蔽部材55の係合部57をエアフィルタ50のフィルタ枠51の上縁部に引っ掛けて係合させることで、遮蔽部材55をエアフィルタ50に着脱可能に取り付けるようにしたが、例えば、遮蔽部材55の遮蔽部56に、エアフィルタ50のフィルタ部52の蛇腹形状に対応した嵌込部を設け、この嵌込部をフィルタ部52の蛇腹部分に嵌め込むことで、遮蔽部材55をエアフィルタ50に着脱可能に取り付けるようにしてもよい。
また、本実施形態1,2では、遮蔽部材55の係合部57をエアフィルタ50のフィルタ枠51の上縁部に係合させ、当接部58をフィルタ枠51の車両後側の側壁面に当接させるようにしたが、この形態に限定するものではない。例えば、係合部57をフィルタ枠51の車両後方側の側壁面に係合させるように遮蔽部56に一体形成し、当接部58を、係合部57が係合される面に直交する壁面、つまり、フィルタ枠51の上面に当接させるように遮蔽部56に一体形成してもよい。この場合には、当接部58によって、遮蔽部材55が下方に移動するのを規制することができる。
また、本実施形態2では、エアフィルタ50のフィルタ面の全面を開閉可能に覆うようにしたが、エアフィルタ50のフィルタ面の少なくとも一部を開閉可能に覆うようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、比較的簡単な構成で、熱交換器の冷媒が過冷却となるのを抑えることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 建設機械
11 下部走行体
15 機械室
16 機械室カバー
20 上部旋回体
31 第1の熱交換器
32 第2の熱交換器
33 第3の熱交換器
34 ファン
42 エアフィルタ保持部
44 挟持板(挟持部材)
50 エアフィルタ
55 遮蔽部材
56 遮蔽部
57 係合部
58 当接部
60 ロック部材
70 切替部
75 遮蔽部材
76 遮蔽部
77 係合部
80 シャッタ部
85 規制部材
90 規制部材

Claims (10)

  1. 下部走行体と、該下部走行体上に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体に設けられた機械室を覆う機械室カバーとを備えた建設機械であって、
    前記機械室内に外気を取り込むファンと、
    前記機械室内に取り込まれた外気に含まれる塵埃を捕集するエアフィルタと、
    前記エアフィルタよりも空気流通方向の下流側に配設された熱交換器と、
    前記エアフィルタのフィルタ面が前記熱交換器のコア面に対向する姿勢で、該エアフィルタを着脱可能に保持するエアフィルタ保持部と、
    前記エアフィルタに着脱可能に取り付けられ、該エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部材とを備えたことを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1において、
    前記遮蔽部材は、前記エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部と、該遮蔽部に一体に設けられて該エアフィルタの外周縁部に着脱可能に係合する係合部とを有することを特徴とする建設機械。
  3. 請求項1において、
    前記遮蔽部材は、前記エアフィルタのフィルタ面の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部と、該遮蔽部に対して着脱可能で且つ該エアフィルタの外周縁部に係合する係合部とを有することを特徴とする建設機械。
  4. 請求項2又は3において、
    前記遮蔽部材は、前記エアフィルタの外周縁部における前記係合部が係合される面に直交する壁面に当接する当接部を有することを特徴とする建設機械。
  5. 請求項4において、
    前記当接部は、前記エアフィルタの幅方向の側壁面に当接しており、
    前記エアフィルタ保持部は、
    前記エアフィルタにおける幅方向の一端側の側壁面に当接する挟持部材と、
    前記エアフィルタにおける幅方向の他端側の側壁面に当接して前記挟持部材との間で該エアフィルタを狭持するロック位置と、該エアフィルタの挟持状態を解除して該エアフィルタを取り出し可能なロック解除位置との間で開閉可能なロック部材とを有し、
    前記遮蔽部材は、前記ロック部材がロック位置にあるときに、前記当接部が前記エアフィルタとともに前記挟持部材と前記ロック部材との間で狭持されていることを特徴とする建設機械。
  6. 請求項2乃至5のうち何れか1つにおいて、
    前記遮蔽部材の前記遮蔽部は、前記エアフィルタの空気流通方向の上流側に配設されていることを特徴とする建設機械。
  7. 請求項2乃至6のうち何れか1つにおいて、
    前記熱交換器は、該熱交換器の幅方向に並ぶように複数設けられるとともに、そのうちの1つが圧縮空気を冷却するためのインタークーラで構成され、
    前記遮蔽部材の前記遮蔽部は、空気流通方向から見て少なくとも前記インタークーラのコア面に重なり合っていることを特徴とする建設機械。
  8. 請求項2乃至7のうち何れか1つにおいて、
    前記遮蔽部は、前記エアフィルタのフィルタ面を遮蔽する閉位置と、該エアフィルタのフィルタ面を露出させる開位置との間で移動可能なシャッタ部を少なくとも1つ有することを特徴とする建設機械。
  9. 請求項8において、
    前記遮蔽部材は、所定の切り替え動作に連動して、前記シャッタ部を前記閉位置と前記開位置とに切り替える切替部を有することを特徴とする建設機械。
  10. 請求項8又は9において、
    前記シャッタ部が開位置と閉位置との間で移動するのを規制する規制部材を備えたことを特徴とする建設機械。
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