JP6452374B2 - オゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法 - Google Patents

オゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、汚泥の処理に用いられるオゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法に関する。
有機物質を含有する下水、食品排水、畜産排水などの処理方法として、活性汚泥と呼ばれる微生物を用いた活性汚泥法が広く利用されている。活性汚泥法においては、処理過程中に大量の余剰汚泥と呼ばれる汚泥(微生物を含む)が発生するので、汚泥を沈殿及び脱水した後に埋め立て又は焼却処分する必要がある。そのため、汚泥の処理コストを削減する観点から、物理的又は化学的な汚泥減容化処理を処理過程中に導入することが検討されている。
従来の物理的な汚泥減容化方法としては、オゾンガスを利用して汚泥を改質(微生物を分解)した後、生物学的処理工程に返送して再度分解する方法が提案されている。この方法において、オゾンガスによる汚泥の改質は、汚泥含有液中にオゾンガスを吹き込み、汚泥含有液中で汚泥とオゾンガスとを反応させる方法が一般的である。汚泥含有液中にオゾンガスを吹き込むと、汚泥含有溶液が発泡し、泡沫がオゾン反応槽外にオーバーフローするなどの問題があるため、消泡剤を添加したり、オゾン反応槽の上部に設けたスプレーノズルから水などを散布したりすることで消泡している。
上記の方法では、汚泥含有液中に吹き込まれたオゾンガスは、気泡となって汚泥含有液中を浮上し、オゾンガスの気泡が汚泥含有液中を浮上する間に、オゾンガスが汚泥含有液に溶解してオゾン水を生成する。このオゾン水が汚泥含有液中の汚泥と接触することで汚泥とオゾンとの反応が生じ、汚泥を改質する。
しかしながら、オゾンガスが汚泥含有液に溶解する速度が遅いため、オゾンガスが汚泥含有液に十分に溶解することなく、気泡として汚泥含有液中から抜け出し易い。また、汚泥含有液に溶解したオゾンガスによって生成したオゾン水の一部は、汚泥と接触する前に分解するため、汚泥との反応効率も低い。このように、上記の方法では、汚泥含有液中におけるオゾンガスの気泡の滞留時間が短く、汚泥との反応効率も低いという問題がある。また、汚泥含有液中を通過したオゾンガスの気泡には汚泥との反応に使用されなかった未反応のオゾンガスが多量に含まれるため、無駄なオゾンガスも多くなるという問題がある。
そこで、上記の問題を解決するため、特許文献1には、汚泥含有液中にオゾンガスを吹き込むことで汚泥含有液を発泡させて泡汚泥を形成し、この泡汚泥をオゾンガスによる汚泥改質に利用する方法が提案されている。泡汚泥は、オゾンガスの気泡に汚泥が吸着した状態であり、泡汚泥と泡汚泥の内部のオゾンガスとが反応することで、汚泥を改質することができる。泡汚泥では、破泡するか又は泡汚泥の内部のオゾンガスが消費されるまで汚泥とオゾンガスとの反応が続く。通常、オゾンガスが汚泥含有液中を浮上する時間よりも泡汚泥が破泡する時間及び泡汚泥の内部のオゾンガスが消費される時間の方が長いため、汚泥含有液中に比べて発泡させた汚泥含有液中の方が、汚泥とオゾンガスとの反応効率が高い。
特開平7−232184号公報
特許文献1の方法で用いられるオゾン処理装置は、反応槽の上部に設けられたスプレーノズルから汚泥含有液などを泡汚泥に散布することにより、過剰な発泡を抑制している。このように泡汚泥を消泡すると、汚泥とオゾンガスとの反応性が低下し、処理時間が長くなったり、オゾン消費量が多くなったりするという問題がある。
また、特許文献1の方法で用いられるオゾン処理装置は、オゾン処理によって改質された泡汚泥を汚泥含有液などの散布によって消泡した後、改質された汚泥を溶液として反応槽から回収している。回収される溶液は、水分量が多いため、その後の生物学的処理(例えば、嫌気性消化処理など)に用いる装置を大型化する必要がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、汚泥とオゾンガスとの反応効率を高めると共にオゾン消費量を低減し、且つ改質された汚泥を水から分離して回収することが可能なオゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、汚泥のオゾン処理方法について鋭意研究した結果、泡汚泥の破泡を防止しつつ泡汚泥に汚泥含有液を散布することで、汚泥とオゾンガスとの反応性の低下を防止することができると共に、改質された汚泥を泡汚泥のまま排出し、改質された汚泥の水分量を低減することができることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は、汚汚泥含有液中にオゾンガスを吹込んで発泡させることによって前記汚泥含有液の液面上に泡汚泥を形成するオゾン反応槽と、前記オゾン反応槽内の前記泡汚泥が形成される領域に設けられた汚泥含有液供給手段であって、前記泡汚泥の破泡を防止しつつ前記泡汚泥に前記汚泥含有液を散布する前記汚泥含有液供給手段と、前記オゾン反応槽の上部に設けられた改質泡汚泥排出手段であって、前記オゾン反応槽内で改質された前記泡汚泥を排出する前記改質泡汚泥排出手段とを備えることを特徴とするオゾン処理装置である。
また、本発明は、前記オゾン処理装置と、前記オゾン処理装置のオゾン反応槽の上部から引抜いた改質泡汚泥を貯留すると共に破泡して改質汚泥とオゾンガスとに分離する改質汚泥分離槽と、前記改質汚泥分離槽から引抜いた前記改質汚泥を嫌気性消化する嫌気性消化槽とを備えることを特徴とする汚泥処理装置である。
また、本発明は、汚泥含有液中にオゾンガスを吹込んで発泡させることによって前記汚泥含有液の液面上に泡汚泥を形成する工程と、前記泡汚泥の破泡を防止しつつ前記泡汚泥に前記汚泥含有液を散布する工程と、改質された前記泡汚泥を排出する工程とを含むことを特徴とするオゾン処理方法である。
さらに、本発明は、前記オゾン処理方法によって形成された改質泡汚泥を破泡して改質汚泥とオゾンガスとに分離する工程と、前記改質汚泥を嫌気性消化する工程とを含むことを特徴とする汚泥処理方法である。
本発明によれば、汚泥とオゾンガスとの反応効率を高めると共にオゾン消費量を低減し、且つ改質された汚泥を水から分離して回収することが可能なオゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法を提供することができる。
実施の形態1に係るオゾン処理装置を説明するための図である。 オゾン反応槽内の汚泥含有液の液面付近の拡大図である。 円環状のスプレー装置である。 回転式のスプレー装置である。 実施の形態2に係るオゾン処理装置を説明するための図である。 実施の形態3に係るオゾン処理装置を説明するための図である。 実施の形態4に係るオゾン処理装置を説明するための図である。 実施の形態5に係るオゾン処理装置を説明するための図である。 実施の形態6に係る汚泥処理装置を説明するための図である。 実施の形態7に係る汚泥処理装置を説明するための図である。 実施例1、比較例1及び2における汚泥の改質率及び残渣液中の汚泥濃度の結果を示すグラフである。 実施例2及び比較例3における嫌気性消化槽で発生したメタンガスの量の結果を示すグラフである。
以下、本発明のオゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係るオゾン処理装置を説明するための図である。
図1において、本実施の形態のオゾン処理装置1は、オゾン反応槽2と、汚泥含有液供給手段3と、改質泡汚泥排出手段4とを備えている。汚泥含有液供給手段3は、オゾン反応槽2内の泡汚泥5が形成される領域に設けられており、泡汚泥5の破泡を防止しつつ泡汚泥5に汚泥含有液7を散布する。汚泥含有液供給手段3には汚泥含有液供給配管6が接続されており、汚泥含有液供給源(図示していない)から汚泥含有液供給配管6を介して汚泥含有液供給手段3に汚泥含有液7が供給される。また、改質泡汚泥排出手段4は、オゾン反応槽2の上部に設けられており、オゾン反応槽2内で改質された泡汚泥5を排出する。さらに、オゾン反応槽2の底部には、汚泥含有液7中にオゾンガス8を吹込むための散気手段9及び汚泥濃度が低下した残渣液を引抜くための残渣液排出管10が配置されている。散気手段9にはオゾンガス供給配管11が接続されており、オゾンガス供給源(図示していない)からオゾンガス供給配管11を介して散気手段9にオゾンガス8が供給される。散気手段9としては、特に限定されず、例えば、微細孔が設けられた散気管又は散気シート、ディフューザ、エジェクタなどを用いることができる。
このような構造を有するオゾン処理装置1において汚泥含有液7のオゾン処理を行う場合、まず、汚泥含有液供給手段3から汚泥含有液7をオゾン反応槽2に供給し、オゾン反応槽2の底部に汚泥含有液7を貯留する。次に、オゾン反応槽2に汚泥含有液7が所定量貯留した段階で、オゾン反応槽2内に貯留された汚泥含有液7中に散気手段9からオゾンガス8を吹込む。吹き込まれたオゾンガス8は、微細な気泡となり、汚泥含有液7中を浮上する。オゾンガス8の気泡が汚泥含有液7を浮上する間に汚泥とオゾンガス8との反応が生じ、汚泥含有液7の液面上に泡汚泥5が形成される。
ここで、泡汚泥5の形成過程について図2を用いて説明する。図2は、オゾン反応槽2内の汚泥含有液7の液面付近の拡大図である。
下水処理などから得られる汚泥含有液7は、汚泥12と水13とを一般に含有する。汚泥12は、微生物14とゼラチン状物質15とから一般に構成されるフロック状の有機物質である。汚泥含有液7中にオゾンガス8が連続的に吹込まれると、オゾンガス8の気泡によって汚泥12が浮上し、汚泥含有液7の液面近傍に汚泥12の濃度が高い層が形成される。また、汚泥含有液7中でオゾンガス8の気泡が浮上する際に、オゾンガス8が汚泥含有液7中の水13に溶解し、オゾン水を生成する。このオゾン水と汚泥12とが接触すると、汚泥12中のゼラチン状物質15の表面が溶解すると共にゼラチン状物質15の一部が変質し、この一部が変質したゼラチン状物質16と微生物14とから一般に構成される吸着性の高い汚泥17となる。汚泥含有液7の液面では、吸着性の高い汚泥18がオゾンガス8の気泡の表面に付着するため、オゾンガス8の気泡の周囲が吸着性の高い汚泥17で覆われた泡汚泥5となる。このようにして形成される泡汚泥5の直径は、特に限定されないが、好ましくは0.01mm以上3mm以下である。泡汚泥5の直径が上記範囲であると、破泡し難く、長期間安定して泡の状態を保つことができる。泡汚泥5の直径は、散気手段9から供給するオゾンガス8の供給速度などを調節することによって制御することができる。
なお、汚泥含有液7の液面近傍に汚泥12の濃度が高い層を効率良く形成するためには、オゾン反応槽2に撹拌機などの撹拌手段を設けないことが好ましい。撹拌手段を用いて汚泥含有液7を撹拌すると、汚泥含有液7中の汚泥12の濃度分布が均一化されてしまい、汚泥含有液7の液面近傍に汚泥12の濃度が高い層が形成され難くなってしまうことがある。
このようにして汚泥含有液7の液面上に形成された泡汚泥5に汚泥含有液供給手段3を用いて汚泥含有液7を散布する。汚泥含有液供給手段3としては、泡汚泥5の破泡を防止しつつ汚泥含有液7を散布することが可能な手段であれば特に限定されず、例えば、当該技術分野において公知のスプレー装置などを用いることができる。その中でも汚泥含有液供給手段3は、オゾン反応槽2の泡汚泥5が形成される領域の横断面に対して汚泥含有液7を均一に散布することが可能なスプレー装置であることが好ましい。このようなスプレー装置としては、図3に示すような円環状のスプレー装置、図4に示すような回転式のスプレー装置などが挙げられる。
図3は、オゾン反応槽2内に貯留された汚泥含有液7の液面側から見た円環状のスプレー装置20の図である。図3において、円環状のスプレー装置20は、直径が異なる2つの円環状パイプと円環状パイプを連結する連結パイプとから構成されるパイプ21と、パイプ21の円周方向及び直径方向に均等間隔で設けられた吐出口22とを備えている。この円環状のスプレー装置20は、吐出口22が汚泥含有液7の液面と対向するようにして配置される。このような構造を有する円環状のスプレー装置20では、汚泥含有液供給配管6から汚泥含有液7が供給されると、パイプ21の内部が汚泥含有液7で満たされた後、吐出口22から汚泥含有液7が散布される。吐出口22は、パイプ21の円周方向及び直径方向に均等間隔で設けられているため、オゾン反応槽2の泡汚泥5が形成される領域の横断面に対して汚泥含有液7を均一に散布することができる。
図4(a)は、オゾン反応槽2内に貯留された汚泥含有液7の液面側から見た回転式のスプレー装置23の図であり、図4(b)は、回転式のスプレー装置23が配置される部分周辺のオゾン反応槽2の縦断面図である。図4(a)及び(b)において、回転式のスプレー装置23は、直線状パイプと支柱パイプとから構成されるパイプ21と、直線状パイプに均等間隔で設けられた吐出口22とを備えており、オゾン反応槽2の上部に設けられた回転装置24によって支柱パイプを回転させることにより、直線状パイプがオゾン反応槽2内で回転する。なお、この回転式のスプレー装置23では、直線状パイプの代わりに、T字状パイプ、十字状パイプなどを用いてもよい。このような構造を有する回転式のスプレー装置23では、汚泥含有液供給配管6から汚泥含有液7が供給され、直線状パイプがオゾン反応槽2内で回転することにより、吐出口22から汚泥含有液7が同心円状に散布される。吐出口22は、直線状パイプに均等間隔で設けられているため、オゾン反応槽2の泡汚泥5が形成される領域の横断面に対して汚泥含有液7を均一に散布することができる。
なお、図3及び4では、複数の吐出口22を有するスプレー装置20の例を示したが、オゾン反応槽2の径が小さければ、吐出口22が1つの簡易なスプレー装置20を用い得ることは言うまでもない。また、図3及び4では、吐出口22を同一面内に有するスプレー装置の例を示したが、オゾン反応槽2の泡汚泥5が形成される領域の横断面に対して汚泥含有液7を均一に散布することができれば吐出口22は同一面内に存在しなくてもよい。ただし、吐出口22を同一面内に有するスプレー装置であれば、オゾン反応槽2内を上昇する泡汚泥5がスプレー装置を通過し易くなる。
スプレー装置20などの汚泥含有液供給手段3から汚泥含有液7を散布すると、汚泥含有液7に含有される水13は、泡汚泥5と反応しないため、泡汚泥5の界面を沿ってオゾン反応槽2の下部に貯留された汚泥含有液7に移動する。他方、汚泥含有液7に含有される汚泥12は、泡汚泥5の界面を沿って流れる際、泡汚泥5の内部のオゾンガス8及びオゾン反応槽2内のオゾンガス8と反応し、汚泥12の表面が変質する。その結果、汚泥12は、表面の一部が変質した吸着性の高い汚泥17となり、泡汚泥5の表面に付着する。泡汚泥5の表面に付着した吸着性の高い汚泥17は、泡汚泥5と共にオゾン反応槽2内を上昇する。
汚泥含有液供給手段3から散布される汚泥含有液7の流量は、オゾン反応槽2の大きさ、スプレー装置の種類などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、オゾン反応槽2の単位面積(1cm)当たりの汚泥含有液7の流量が、好ましくは0.5mL/分以上100mL/分以下、より好ましくは1mL/分以上50mL/分以下である。汚泥含有液7の流量が0.5mL/分未満であると、オゾン処理の効率が低すぎることがある。一方、汚泥含有液7の流量が100mL/分を超えると、泡汚泥5が破泡してしまい、汚泥12とオゾンガス8との反応性が低下してしまうことがある。
汚泥含有液供給手段3から散布される汚泥含有液7中の汚泥濃度は、オゾン反応槽2の大きさ、スプレー装置の種類などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、好ましくは200mg/L以上25000mg/L以下、より好ましくは500mg/L以上15000mg/L以下である。汚泥含有液7中の汚泥濃度が上記範囲であれば、吸着性の高い汚泥17を泡汚泥5の表面に安定して付着させると共に、汚泥含有液7に含有される水13を効率良く分離することができ、特に残渣液中の汚泥濃度を汚泥含有液7の1/10にすることができる。
オゾン反応槽2における泡汚泥5の上昇速度は、オゾン反応槽2の大きさなどに応じて適宜設定すればよく、特に限定されないが、好ましくは5cm/分以上500cm/分以下、より好ましくは10cm/分以上200cm/分以下である。泡汚泥5の上昇速度は、散気手段9から供給するオゾンガス8の供給速度などを調節することによって制御することができる。泡汚泥5の上昇速度が上記範囲内であれば、吸着性の高い汚泥17を泡汚泥5の表面に安定して付着させると共に、汚泥含有液7に含有される水13を効率良く分離することができる。
泡汚泥5及び泡汚泥5の表面に付着した吸着性の高い汚泥17は、オゾン反応槽2内を上昇する過程で、泡汚泥5の内部に含まれるオゾンガス8及びオゾン反応槽2内のオゾンガス8と長期間接触する。そのため、汚泥含有液7中で汚泥12とオゾンガス8とを反応させる場合に比べて反応効率高くなる。そして、オゾンガス8と十分に反応して改質された泡汚泥5及び泡汚泥5の表面に付着した吸着性の高い汚泥17は、オゾン反応槽2の頂部に設けられた改質泡汚泥排出手段4から排出される。このようにして改質された泡汚泥5及び泡汚泥5の表面に付着した吸着性の高い汚泥17を改質泡汚泥排出手段4から排出することにより、改質された汚泥12を水から高効率に分離して回収することが可能となる。
他方、オゾン反応槽2内に貯留された汚泥含有液7では、泡汚泥の界面を沿って流れ込んだ水13及び泡汚泥5の形成によって汚泥12の濃度が低下する。特に、汚泥含有液7中の汚泥12は、オゾンガス8によって浮上するため、汚泥含有液7の下層では汚泥12の濃度が低くなる。汚泥12の濃度が低くなった汚泥含有液7(残渣液)は、オゾン反応槽2の底部に設けられた残渣液排出管10から排出される。このようにして残渣液を排出することにより、汚泥12の濃度が低くなった残渣液を回収することが可能となる。
なお、汚泥含有液7中の汚泥12は、オゾンガス8によって浮上するため、残渣液排出管10をオゾン反応槽2の底部に設けることにより、汚泥12の濃度が低くなった残渣液を得ることができる。この残渣液は、下水処理場への返流水として水処理系に返すことができる。さらに上述したように汚泥12を高濃度に濃縮できるため、残渣液を水処理系へ返流水として返すときの水質負荷を大幅に低減することができる。
上記のような構成を有するオゾン処理装置1を用いてオゾン処理を行うことにより、汚泥12とオゾンガス8との反応効率を高めると共にオゾン消費量を低減し、且つ改質された汚泥12を水13から95〜99%の範囲まで分離して回収することが可能となる。
改質された汚泥12は、可溶性であり且つ生分解され易いため、下水処理で一般的に行われている生物学的処理を行うことで、水と二酸化炭素とに分解され、汚泥12を減容化することが可能となる。また、改質された汚泥12は、微生物による分解が難しい有機成分が、より低分子に分解されているため、嫌気性消化処理を効率的に行うことができ、各種用途に有用なメタンガスの発生量を増加させることができる。
実施の形態2.
図5は、本実施の形態に係るオゾン処理装置を説明するための図である。なお、本実施の形態のオゾン処理装置の基本的な構成は、実施の形態1のオゾン処理装置と同じであるため、相違点のみ説明する。また、実施の形態1のオゾン処理装置と同様の構成については、同一符号が付されている。
図5において、本実施の形態のオゾン処理装置1は、汚泥含有液7中にオゾンガス8と補助ガスとの混合ガス33を吹込むための散気手段9がオゾン反応槽2の底部に設けられている点で、実施の形態1のオゾン処理装置と異なる。散気手段9には、混合ガス供給配管30が接続されており、混合ガス供給配管30には、流量調節器31を介してオゾンガス供給配管11及び補助ガス供給配管32が接続されている。
このような構成を有するオゾン処理装置1では、混合ガス33が混合ガス供給配管30を介して散気手段9に供給される。混合ガス33中のオゾンガス8及び補助ガスの流量は、流量調節器31によって個別に制御される。補助ガスとしては、特に限定されず、例えば、空気、窒素ガス及び酸素ガスなどが挙げられる。散気手段9から混合ガス33を吹込むと、混合ガス33の気泡によって汚泥12が浮上し、汚泥含有液7の液面近傍に汚泥12の濃度が高い層が形成される。
オゾン反応槽2における泡汚泥5の上昇速度は、散気手段9に供給されるガスの流量に依存するが、本実施の形態のオゾン処理装置1では、オゾンガス8の流量を一定にした場合であっても、補助ガスの流量を増加させることにより、泡汚泥5の上昇速度を増加させることができる。補助ガスも含めた泡汚泥5の上昇速度は、好ましくは5cm/分以上500cm/分以下、より好ましくは10cm/分以上200cm/分以下である。
また、汚泥含有液7中での汚泥12とオゾンガス8との反応効率は低いため、オゾンガス8の代わりに混合ガス33を用いても、オゾン処理装置1全体における汚泥12とオゾンガス8との反応効率はほとんど低下しない。そのため、本実施の形態のオゾン処理装置1では、オゾンガス8の代わりにオゾンガス8と補助ガスとの混合ガス33を吹込むことにより、泡汚泥5の形成に影響を与えることなく、オゾンガス8の消費量を低減することができる。
実施の形態3.
図6は、本実施の形態に係るオゾン処理装置を説明するための図である。なお、本実施の形態のオゾン処理装置の基本的な構成は、実施の形態1のオゾン処理装置と同じであるため、相違点のみ説明する。また、実施の形態1のオゾン処理装置と同様の構成については、同一符号が付されている。
図6において、本実施の形態のオゾン処理装置1は、汚泥含有液7とオゾンガス8とを接触させるオゾン処理手段34が汚泥含有液供給手段6に接続されている点で、実施の形態1のオゾン処理装置と異なる。オゾン処理手段34には、オゾンガス供給配管11が接続されており、オゾンガス供給源(図示していない)からオゾンガス供給配管11を介してオゾン処理手段34にオゾンガス8が供給される。汚泥含有液供給手段6としては、インジェクタなどの汚泥含有液7中に負圧を与えてオゾンガス8を引き込むタイプ、微細な孔を開けた散気管を汚泥含有液7の流路内に設置するタイプなどがある。
このような構成を有するオゾン処理装置1では、汚泥含有液7がオゾン処理手段34においてオゾンガス8と接触し、汚泥含有液7に含有される汚泥12の表面が溶解し、吸着性の高い汚泥17が形成される。そして、吸着性の高い汚泥17を汚泥含有液供給手段6から泡汚泥5に散布すると、泡汚泥5に効率良く付着する。また、吸着性の高い汚泥17が泡汚泥5に付着し易くなるため、泡汚泥5の界面を沿ってオゾン反応槽2の下部に貯留された汚泥含有液7に水13が移動し易くなる。したがって、汚泥12とオゾンガス8との反応効率をより一層高めることができる上、改質された汚泥12を水13から分離し易くなる。
実施の形態4.
図7は、本実施の形態に係るオゾン処理装置を説明するための図である。本実施の形態のオゾン処理装置の基本的な構成は、実施の形態1〜3のオゾン処理装置と同じであるため、相違点のみ説明する。また、実施の形態1〜3のオゾン処理装置と同様の構成については、同一符号が付されている。
図7において、本実施の形態のオゾン処理装置1は、実施の形態2及び3のオゾン処理装置1の構成を有している。さらに、本実施の形態のオゾン処理装置1は、1つのオゾンガス供給源(図示していない)に接続されたオゾンガス供給配管11が分岐しており、一方がオゾン処理手段34、他方が流量調節器31に接続されている。このような構成を有するオゾン処理装置1では、オゾンガス8の一部がオゾン処理手段34において汚泥含有液7と接触し、残りのオゾンガス8が混合ガス33の原料として用いられるため、オゾンガス8を有効利用することができる上、オゾンガス供給源の数を増やす必要もない。また、オゾン処理手段34における汚泥12の改質と、混合ガス33による泡汚泥5の上昇速度の増加とを同時に実現することができるため、オゾンガス8の消費量をより一層低減することができる。
実施の形態5.
図8は、本実施の形態に係るオゾン処理装置を説明するための図である。なお、本実施の形態のオゾン処理装置の基本的な構成は、実施の形態1のオゾン処理装置と同じであるため、相違点のみ説明する。また、実施の形態1のオゾン処理装置と同様の構成については、同一符号が付されている。
図8において、本実施の形態のオゾン処理装置1は、汚泥含有液7が貯留される領域において、底部に近くなるほど横断面積が小さい点で、実施の形態1のオゾン処理装置と異なる。
このような構成を有するオゾン処理装置1では、汚泥含有液7中でオゾンガス8の気泡が上昇する速度を増加させることができるため、オゾンガス8の気泡による汚泥12の浮上速度が向上する。その結果、泡汚泥5の形成速度を増加させることができると共に、残渣液中の汚泥12の濃度を迅速に低減することができる。
実施の形態6.
図9は、本実施の形態に係る汚泥処理装置を説明するための図である。
図9において、本実施の形態の汚泥処理装置40は、オゾン処理装置1と、改質汚泥分離槽41と、嫌気性消化槽43とを備えている。
改質汚泥分離槽41には、改質汚泥分離槽41の内部を攪拌するための攪拌機44が設けられている。改質汚泥分離槽41は、オゾン処理装置1のオゾン反応槽2の上部から改質泡汚泥排出管4を介して引抜いた改質泡汚泥を貯留すると共に、攪拌によって破泡して改質汚泥とオゾンガス8とに分離する。オゾンガス8は、改質汚泥分離槽41の上部に設けられたオゾンガス排出配管45を介してオゾン分解装置(図示せず)に導入され、酸素に分解される。改質汚泥は、改質汚泥分離槽41の底部に設けられた改質汚泥配管46から改質汚泥引抜ポンプ47を用いて引抜き、嫌気性消化槽43に導入される。
嫌気性消化槽43には、嫌気性微生物が収容されており、改質汚泥を嫌気性微生物(メタン菌)の働きによって分解する。分解の際、副産物としてメタンガスが生成するため、嫌気性消化槽43の上部に設けられたメタンガス排出配管53からメタンガスを排出する。排出されたメタンガスは、燃焼ガスの原料として用いることができる。改質汚泥を嫌気性消化することにより、未処理の汚泥を嫌気性消化する場合に比べて汚泥の分解が短時間で終了すると共に、短時間でメタンガスを得ることができる。そのため、嫌気性消化槽33のサイズを小さくするなどの効率化を図ることが可能になる。
実施の形態7.
図10は、本実施の形態に係る汚泥処理装置を説明するための図である。
図10において、本実施の形態の汚泥処理装置40は、改質汚泥分離槽41と嫌気性消化槽43の間に、改質汚泥溶解槽42を更に備えている。改質汚泥は、改質汚泥分離槽41の底部に設けられた改質汚泥配管46から改質汚泥引抜ポンプ47を用いて引抜き、改質汚泥溶解槽42に導入される。
改質汚泥溶解槽42には、改質汚泥溶解槽42の内部を攪拌するための攪拌機44が設けられている。また、改質汚泥溶解槽42には、汚泥溶解剤供給配管48を介して汚泥溶解剤タンク49が接続されている。改質汚泥溶解槽42は、改質汚泥分離槽41から導入された改質汚泥を攪拌機44で攪拌しつつ、汚泥溶解剤供給ポンプ50を起動させて汚泥溶解剤タンク49から汚泥溶解剤を供給し、均一に混合することにより、改質汚泥を構成する有機物を溶解する。
ここで、汚泥溶解剤としては、特に限定されず、当該技術分野において公知のものを用いることができる。汚泥溶解剤の例としては、硫酸、塩酸、硝酸などの酸溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、改質汚泥溶解槽42では、改質汚泥中の有機物を十分に溶解させる観点から、改質汚泥のpHを5以下又は9以上に調整することが好ましい。なお、本汚泥溶解剤を注入した場合、改質汚泥中のリンを液中に効率的に溶出させることができるため、当該液のみを分離してリンを回収することも可能である。
溶解された改質汚泥は、改質汚泥溶解槽42の底部に設けられた消化槽供給配管51から消化槽供給ポンプ52を用いて引抜き、嫌気性消化槽43に導入される。
改質汚泥溶解槽42において改質汚泥のpHを5以下又は9以上とする場合、この改質汚泥を嫌気性消化槽43に導入すると、嫌気性微生物が死滅することがある。そこで、嫌気性消化槽に前記溶解された改質汚泥を注入する前に、溶解された改質汚泥のpHを5超過9未満に調整することが好ましい。具体的には、pH調整薬液供給ポンプ54を用い、pH調整薬液タンク55からpH調整薬液配管56を介してpH調整薬液を消化槽供給配管51に導入し、溶解された改質汚泥のpHを5超過9未満に調整すればよい。
上記のような構成を有する汚泥処理装置40を用いて汚泥処理を行うことにより、オゾンのみでは分解が困難な有機物も分解されるため、嫌気性微生物による有機物分解が促進されるとともに、メタンガス発生効率も向上する。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例及び比較例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1のオゾン処理装置1を用いて汚泥含有液7のオゾン処理を行った。オゾン処理装置1のオゾン反応槽2は直径2cm、高さ200cmの円筒状とした。
まず、汚泥濃度(SS濃度)が5000mg/Lの汚泥含有液7を汚泥含有液供給手段3から供給して、オゾン反応槽2に汚泥含有液7を貯留した。次に、オゾン反応槽2に貯留した汚泥含有液7中に散気手段9からオゾンガス(オゾン含有量60mg/L)を200mL/分の流量で吹込んで発泡させることによって汚泥含有液7の液面上に泡汚泥5を形成した。このとき、オゾン反応槽2における泡汚泥5の上昇速度は、15cm/分であった。次に、汚泥含有液7の液面上に形成された泡汚泥5に汚泥含有液供給手段3から汚泥含有液7を20mL/分の流量で散布しながらオゾン処理を続けた。そして、オゾン処理装置1の改質泡汚泥排出手段4から改質泡汚泥を回収すると共に、残渣液排出管10から残渣液を回収した。
(比較例1)
汚泥含有液供給手段3の代わりに、オゾン反応槽2の汚泥含有液7が貯留される領域の側面に汚泥含有液供給配管を設けたオゾン処理装置(その他の構成は、図1のオゾン処理装置1と同じである)を用い、汚泥含有液供給配管から汚泥含有液を供給して汚泥含有液7のオゾン処理を行った。なお、オゾン処理の条件は、実施例1と同じである。
(比較例2)
特許文献1のオゾン処理装置と同じように、循環ポンプを用い、オゾン反応槽2に貯留された汚泥含有液7を汚泥含有液供給手段3に循環させて散布するオゾン処理装置(その他の構成は、図1のオゾン処理装置1と同じである)を用いて汚泥含有液7のオゾン処理を行った。なお、オゾン処理の条件は、汚泥含有液7の循環及び散布時の流量を200mL/分としたこと以外は実施例1と同じである。
10Lの汚泥含有液7に対し、実施例1、比較例1及び2で回収された改質泡汚泥のSS濃度[mg/L]及び量[L]を測定し、汚泥の改質率を下記式によって求めた。
汚泥の改質率(%)={SS0[mg/L]×V0[L]−SS1[mg/L]×V1[L])/(SS0[mg/L]×V0[L])}×100
上記の式中、SS0は汚泥含有液7のSS濃度(5000mg/L)、V0は汚泥含有液4の量(10L)、SS1は改質泡汚泥のSS濃度、V1は改質泡汚泥の量を意味する。
汚泥の改質率の結果を図11(a)に示す。図11(a)に示すように、汚泥の改質率は、比較例1が25%、比較例2が10%であったのに対し、実施例1が30%であった。したがって、実施例1のオゾン処理装置を用いてオゾン処理を行うことで、汚泥12とオゾンガス8との反応効率を高めることができた。
次に、実施例1、比較例1及び2で回収された残渣液のSS濃度(汚泥濃度)[mg/L]を測定した。その結果を図11(b)に示す。図11(b)に示すように、残渣液の汚泥濃度は、比較例1が510mg/L、比較例2が2800mg/Lであったのに対し、実施例1が53mg/Lであった。したがって、実施例1のオゾン処理装置を用いてオゾン処理を行うことで、残渣液の汚泥濃度を汚泥含有液7の1/60程度まで低減させることができた。
(実施例2)
図10の汚泥処理装置40を用いて汚泥処理を行った。まず、実施例1で得られた改質泡汚泥を改質汚泥分離槽41内で破泡して改質汚泥とオゾンガス8とに分離した後、改質汚泥を改質汚泥溶解槽42に導入し、改質汚泥溶解槽42内で改質汚泥に汚泥溶解剤(6molのNaOH溶液)を注入して改質汚泥を溶解した。溶解された改質汚泥を嫌気性消化槽43に導入し、5Lの嫌気性微生物と20日間混合した。
(比較例3)
比較として、汚泥濃度が5000mg/Lの汚泥含有液7をオゾン処理せずに嫌気性消化槽に導入し、5Lの嫌気性微生物と20日間混合した。
実施例2及び比較例3において、嫌気性消化槽で発生したメタンガスの量を測定した。その結果を図12に示す。図12において、縦軸のメタンガス発生量とは、汚泥に含まれていた有機物1gから発生したメタンガスの量を意味する。
図12に示すように、実施例2では0.4L/gVSのメタンガスが発生したのに対し、比較例3では0.25L/gVSのメタンガスが発生した。したがって、汚泥含有液7を本発明のオゾン処理を行った後に嫌気性消化を行うことにより、メタンガスの発生量を約1.6倍に増加させることができた。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、汚泥12とオゾンガス8との反応効率を高めると共にオゾン消費量を低減し、且つ改質された汚泥を水から分離して回収することが可能なオゾン処理装置、汚泥処理装置、オゾン処理方法及び汚泥処理方法を提供することができる。
1 オゾン処理装置、2 オゾン反応槽、3 汚泥含有液供給手段、4 改質泡汚泥排出手段、5 泡汚泥、6 汚泥含有液供給配管、7 汚泥含有液、8 オゾンガス、9 散気手段、10 残渣液排出管、11 オゾンガス供給配管、12 汚泥、13 水、14 微生物、15 ゼラチン状物質、16 一部が変質したゼラチン状物質、17 吸着性の高い汚泥、20 円環状のスプレー装置、21 パイプ、22 吐出口、23 回転式のスプレー装置、24 回転装置、30 混合ガス供給配管、31 流量調節器、32 補助ガス供給配管、33 混合ガス、34 オゾン処理手段、40 汚泥処理装置、41 改質汚泥分離槽、42 改質汚泥溶解槽、43 嫌気性消化槽、44 攪拌機、45 オゾンガス排出配管、46 改質汚泥配管、47 改質汚泥引抜ポンプ、48 汚泥溶解剤供給配管、49 汚泥溶解剤タンク、50 汚泥溶解剤供給ポンプ、51 消化槽供給配管、52 消化槽供給ポンプ、53 メタンガス排出配管、54 pH調整薬液供給ポンプ、55 pH調整薬液タンク、56 pH調整薬液配管。

Claims (15)

  1. オゾン反応槽内に供給された汚泥含有液中にオゾンガスを吹込んで発泡させることにより形成させた泡汚泥を排出するオゾン処理装置において、
    前記オゾン反応槽内に配置されており、前記オゾン反応槽内に供給された前記汚泥含有液中にオゾンガスを吹込んで前記汚泥含有液の液面上に前記泡汚泥を形成させる散気手段と、
    前記散気手段よりも上方で前記オゾン反応槽内に配置されており、供給される前記汚泥含有液を前記散気手段で形成させた前記泡汚泥に散布する汚泥含有液供給手段と、
    前記汚泥含有液供給手段よりも上方で前記オゾン反応槽に接続されており、前記オゾン反応槽内で改質された前記泡汚泥を前記オゾン反応槽から排出する改質泡汚泥排出手段と
    を備え、
    前記汚泥含有液供給手段は、前記オゾン反応槽の前記泡汚泥が形成される領域中から、前記オゾン反応槽の前記泡汚泥が形成される領域の横断面に対して前記汚泥含有液を均一に散布するとともにその汚泥含有液の流量を前記オゾン反応槽の横断面1cm 当たり0.5mL/分以上100mL/分以下とすることを特徴とするオゾン処理装置。
  2. 前記オゾン反応槽の前記泡汚泥が形成される領域の横断面に対して前記汚泥含有液を均一に散布する前記汚泥含有液供給手段は、スプレー装置であることを特徴とする請求項1に記載のオゾン処理装置。
  3. 前記汚泥含有液とオゾンガスとを接触させるオゾン処理手段が前記汚泥含有液供給手段に接続されており、前記オゾンガスと接触させた前記汚泥含有液を前記汚泥含有液供給手段から散布することを特徴とする請求項1又は2に記載のオゾン処理装置。
  4. 前記オゾン反応槽は、前記汚泥含有液が貯留される領域において、底部に近くなるほど横断面積が小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のオゾン処理装置。
  5. 前記オゾン反応槽において、空気、窒素ガス及び酸素ガスからなる群から選択される少なくとも1種の補助ガスを前記オゾンガスと共に吹き込むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のオゾン処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のオゾン処理装置と、
    前記オゾン処理装置のオゾン反応槽の上部から引抜いた改質泡汚泥を貯留すると共に破泡して改質汚泥とオゾンガスとに分離する改質汚泥分離槽と、
    前記改質汚泥分離槽から引抜いた前記改質汚泥を嫌気性消化する嫌気性消化槽と
    を備えることを特徴とする汚泥処理装置。
  7. 前記改質汚泥分離槽と前記嫌気性消化槽との間に、前記改質汚泥分離槽から引抜いた前記改質汚泥に汚泥溶解剤を注入して前記改質汚泥を溶解する改質汚泥溶解槽を更に備えており、前記溶解された改質汚泥が前記嫌気性消化槽に注入されることを特徴とする請求項6に記載の汚泥処理装置。
  8. 前記改質汚泥溶解槽において、前記改質汚泥のpHを5以下又は9以上に調整することを特徴とする請求項7に記載の汚泥処理装置。
  9. 前記嫌気性消化槽に前記溶解された改質汚泥を注入する前に、前記溶解された改質汚泥のpHを5超過9未満に調整することを特徴とする請求項7又は8に記載の汚泥処理装置。
  10. オゾン反応槽内に供給された汚泥含有液中にオゾンガスを吹込んで発泡させることにより形成させた泡汚泥を排出するオゾン処理方法において、
    前記オゾン反応槽内に供給された前記汚泥含有液中にオゾンガスを吹込んで前記汚泥含有液の液面上に前記泡汚泥を形成させる工程と、
    供給される前記汚泥含有液を前記工程で形成させた前記泡汚泥に散布する工程と、
    前記オゾン反応槽内で改質された前記泡汚泥を排出する工程と
    を含み、
    前記汚泥含有液を散布する工程は、前記オゾン反応槽の前記泡汚泥が形成される領域中から、前記オゾン反応槽の前記泡汚泥が形成される領域の横断面に対して前記汚泥含有液を均一に散布するとともにその汚泥含有液の流量を前記オゾン反応槽の横断面1cm 当たり0.5mL/分以上100mL/分以下とすることを特徴とするオゾン処理方法。
  11. 前記泡汚泥を形成する工程において、空気、窒素ガス及び酸素ガスからなる群から選択される少なくとも1種の補助ガスを前記オゾンガスと共に吹き込むことを特徴とする請求項10に記載のオゾン処理方法。
  12. 請求項10又は11に記載のオゾン処理方法によって形成された改質泡汚泥を破泡して改質汚泥とオゾンガスとに分離する工程と、
    前記改質汚泥を嫌気性消化する工程と
    を含むことを特徴とする汚泥処理方法。
  13. 前記分離された改質汚泥に汚泥溶解剤を注入して前記改質汚泥を溶解する工程を更に含み、前記溶解された改質汚泥を嫌気性消化することを特徴とする請求項12に記載の汚泥処理方法。
  14. 前記改質汚泥を溶解する工程において、前記改質汚泥のpHを5以下又は9以上に調整することを特徴とする請求項13に記載の汚泥処理方法。
  15. 前記溶解された改質汚泥を嫌気性消化する前に、前記溶解された改質汚泥のpHを5超過9未満に調整することを特徴とする請求項13又は14に記載の汚泥処理方法。
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