JP6417085B2 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサに関する。
従来から、固体電解コンデンサが知られている(たとえば、特許文献1参照)。同文献に開示の固体電解コンデンサは、多孔質焼結体と、陽極ワイヤと、誘電体層と、固体電解質層と、導電層と、を備えている。陽極ワイヤは、多孔質焼結体から突出するように設けられている。誘電体層は多孔質焼結体に積層されている。固体電解質層は誘電体層に積層されている。導電層は固体電解質層に積層されている。従来からこのような固体電解コンデンサにおいて、漏れ電流の低減が求められている。
特開2011−243952号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、漏れ電流の発生を抑制できる固体電解コンデンサを提供することをその主たる課題とする。
本発明の第1の側面によると、弁作用金属よりなる多孔質焼結体と、前記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、前記多孔質焼結体に積層された誘電体層と、前記誘電体層に積層された固体電解質層と、前記陽極ワイヤに接合された陽極電極と、前記陽極ワイヤに接する放熱部と、を備える、固体電解コンデンサが提供される。
好ましくは、前記放熱部は、前記陽極電極から離間している。
好ましくは、前記放熱部は、膜状である。
好ましくは、前記多孔質焼結体は、前記陽極ワイヤが突出する主面を有する。
好ましくは、前記陽極ワイヤは、中間部分を有し、前記中間部分は、前記陽極ワイヤの突出する方向において、前記陽極ワイヤおよび前記陽極電極の接触箇所と、前記主面と、の間の部分であり、前記放熱部は、前記陽極ワイヤにおける前記中間部分を覆う部位を有する。
好ましくは、前記陽極ワイヤは、先端部分を有し、前記先端部分は、前記陽極電極と前記陽極ワイヤとの接触箇所よりも、前記突出する方向側に位置する部分であり、前記放熱部は、前記陽極ワイヤにおける前記先端部分に接する部位を有する。
好ましくは、前記放熱部は、導電材料あるいは絶縁材料よりなる。
好ましくは、前記放熱部は、Cu、Au、Ag、Ni、あるいはAlよりなる。
好ましくは、前記放熱部の熱伝導率は、0.1〜1.0cal/cm・sec・℃である。
好ましくは、前記放熱部の厚さは、10〜100μmである。
好ましくは、前記放熱部は、前記多孔質焼結体および前記固体電解質層のいずれもから離間している。
好ましくは、前記陽極ワイヤおよび前記陽極電極には、溶接痕が形成されている。
好ましくは、前記溶接痕は、幅広部と第1幅狭部とを有し、前記陽極ワイヤの突出する方向に直交する方向視において、前記幅広部の幅寸法は、前記第1幅狭部の幅寸法よりも、大きく、前記陽極ワイヤの突出する方向において、前記幅広部は、前記第1幅狭部と前記主面との間に位置している。
好ましくは、前記溶接痕は、第2幅狭部を有し、前記陽極ワイヤの突出する方向に直交する方向視において、前記幅広部の幅寸法は、前記第2幅狭部の幅寸法よりも、大きく、前記陽極ワイヤの突出する方向において、前記第幅広部は、前記第1幅狭部と前記第2幅狭部との間に位置している。
好ましくは、前記溶接痕は、円形状である。
好ましくは、前記固体電解質層を覆う導電層を更に備える。
好ましくは、前記導電層に導通する陰極電極を更に備える。
好ましくは、前記陰極電極と前記導電層との間に介在する導電性接合層を更に備える。
好ましくは、前記陽極ワイヤと、前記放熱部と、を覆う樹脂部を更に備える。
好ましくは、前記陽極電極は、枕電極と、陽極実装端子と、を含み、前記枕電極は、前記陽極ワイヤに接しており、前記陽極実装端子は、前記枕電極を支持し、且つ、前記枕電極を介して前記陽極ワイヤに導通している。
好ましくは、前記陽極実装端子は、実装面と、支持面と、退避面と、を有し、前記支持面は、前記実装面と反対側に位置し、且つ、前記枕電極を支持しており、前記退避面は、前記実装面と反対側に位置し、且つ、前記陽極ワイヤが突出する方向と反対方向の端部に位置し、前記退避面と前記実装面との距離は、前記支持面と前記実装面との距離よりも小さい。
好ましくは、前記陽極実装端子には、前記突出する方向の端部において、前記実装面から前記支持面側に凹むフィレット部が形成されている。
好ましくは、前記陽極電極は、実装面と端面とを有し、前記端面は、前記陽極ワイヤが突出する方向を向いており、前記実装面は、前記陽極電極に対して、前記陽極ワイヤの位置する側とは反対側を向いており、前記端面および前記実装面はいずれも、前記樹脂部から露出している。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態にかかる固体電解コンデンサを示す断面図である。 図1に示した固体電解コンデンサの左側面図(一部透視化)である。 (a)は、図1の領域α1の部分拡大図であり、(b)は、図1の領域β1の部分拡大図である。 図1に示した固体電解コンデンサの部分拡大図である。 図1に示した固体電解コンデンサの部分平面図(樹脂部を省略)である。 本発明の第1実施形態にかかる固体電解コンデンサの製造方法の流れの一部を示すフローチャートである。 (a)は、本発明の第1実施形態にかかる固体電解コンデンサの製造工程の一工程を示す断面図であり、(b)は、本発明の第1実施形態にかかる固体電解コンデンサの製造工程の一工程を示す平面図である。 図7に続く一工程を示す断面図である。 図8に続く一工程を示す断面図である。 図9に続く一工程を示す断面図である。 図10に続く一工程を示す断面図である。 図11に続く一工程を示す断面図である。 図12に続く一工程を示す断面図である。 図13のXIV−XIV線に沿う断面図である。 図13、図14に続く一工程を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる固体電解コンデンサを示す部分拡大断面図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例にかかる固体電解コンデンサを示す拡大断面図である。 図17に示した固体電解コンデンサの左側面図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例にかかる固体電解コンデンサを示す左側面図(一部透視化)である。 本発明の第2実施形態にかかる固体電解コンデンサを示す断面図である。 図20に示した固体電解コンデンサの左側面図である。 図20に示した固体電解コンデンサの底面図である。 本発明の第3実施形態にかかる固体電解コンデンサを示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図13を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる固体電解コンデンサを示す断面図である。図2は、図1に示した固体電解コンデンサの左側面図(一部透視化)である。図3の(a)は、図1の領域α1の部分拡大図であり、(b)は、図1の領域β1の部分拡大図である。図4は、図1に示した固体電解コンデンサの部分拡大図である。図5は、図1に示した固体電解コンデンサの部分平面図(樹脂部を省略)である。
これらの図に示す固体電解コンデンサ100は、コンデンサ素子1と、導電性接合層2と、樹脂部3と、陽極電極6Aと、陰極電極6Bと、放熱部7と、を備える。
固体電解コンデンサ100は、たとえば回路基板S1aに面実装された状態で用いられる。固体電解コンデンサ100は、図1の上下方向の寸法がたとえば0.8mmであり、図1の左右方向の寸法がたとえば1.6mmであり、図1の紙面奥行き方向の寸法がたとえば0.85mmである。
コンデンサ素子1は、多孔質焼結体11と、陽極ワイヤ12と、誘電体層13(図3参照)と、絶縁膜14と、固体電解質層15と、導電層16とを含む。
多孔質焼結体11は、直方体形状である。多孔質焼結体11は、弁作用金属よりなり、このような弁作用金属としては、たとえばタンタルおよびニオブが挙げられる。図3(a),(b)に示すように、多孔質焼結体11には複数(多数)の細孔18が形成されている。多孔質焼結体11は、方向xを向く主面11aと、方向xの反対側を向く面11cと、主面11aおよび面11cにつながる4つの面11b(図1にて2つのみ示す)とを有する。主面11aおよび面11b,11cはそれぞれ、矩形状である。
陽極ワイヤ12は、弁作用金属よりなり、このような弁作用金属としては、たとえばタンタルおよびニオブが挙げられる。陽極ワイヤ12は、多孔質焼結体11の主面11aから、突出している。陽極ワイヤ12の突出する方向は、方向xに一致する。陽極ワイヤ12の直径は、たとえば0.15mmである。図4に示すように、陽極ワイヤ12は、ワイヤ端面12aを有する。ワイヤ端面12aは、方向xを向いている。ワイヤ端面12aは平坦である。
陽極ワイヤ12は、中間部分121と、先端部分122と、を有する。
中間部分121は、陽極ワイヤ12の突出する方向xにおいて、陽極ワイヤ12および陽極電極6Aの接触箇所691と、主面11aと、の間の部分である。先端部分122は、陽極ワイヤ12および陽極電極6Aの接触箇所691よりも、陽極ワイヤ12の突出する方向x側に位置する部分である。すなわち、先端部分122は、陽極ワイヤ12の先端に位置する部分である。
図3(a),(b)に示すように、誘電体層13は、多孔質焼結体11に積層されている。誘電体層13は、多孔質焼結体11を構成する弁作用金属の酸化物よりなる。このような弁作用金属の酸化物としては、五酸化タンタルや五酸化ニオブなどが挙げられる。
図1に示すように、絶縁膜14は、陽極ワイヤ12を覆っている。本実施形態においては更に、絶縁膜14は、多孔質焼結体11(具体的には、主面11a)を覆っている。本実施形態とは異なり、絶縁膜14は、多孔質焼結体11を覆っていなくてもよい。絶縁膜14は、フッ素樹脂よりなる。本実施形態において、このようなフッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化エチレンプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、および、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)よりなる群の少なくとも一つから選択される樹脂のみを含んでなる。絶縁膜14の厚さは、たとえば50μm以下であり、本実施形態では、厚さは2μm〜4μmである。絶縁膜14は、固体電解質層15を形成するための溶液が陽極ワイヤ12をしみ上がることを防止するためのものである。本実施形態とは異なり、絶縁膜14は、シリコンよりなっていてもよい。
図3(b)に示すように、固体電解質層15は、誘電体層13に積層されている。固体電解質層15の一部は、細孔18に形成されている。図1に示すように、固体電解質層15の一部は、多孔質焼結体11の主面11a、面11b,11cに形成されている。固体電解質層15は、たとえば、二酸化マンガンや導電性ポリマーよりなる。固体電解コンデンサ100が用いられる際には、固体電解質層15と誘電体層13との界面に電荷が蓄蔵される。
導電層16は、固体電解質層15を覆っている。導電層16は、固体電解質層15と導通している。導電層16は、たとえばグラファイト層と銀層とからなる積層構造を有する。
導電性接合層2は、たとえば銀ペーストである。導電性接合層2は、導電層16と、陰極電極6Bとの間に介在している。
樹脂部3は、たとえばエポキシ樹脂よりなる。樹脂部3は、コンデンサ素子1を保護するためのものである。樹脂部3は、コンデンサ素子1(多孔質焼結体11、陽極ワイヤ12、誘電体層13、絶縁膜14、固体電解質層15、導電層16)と、導電性接合層2と、陽極電極6Aと、陰極電極6Bと、を覆っている。樹脂部3は、陽極ワイヤ12と、絶縁膜14と、固体電解質層15と、導電層16と、導電性接合層2と、陽極電極6Aと、陰極電極6Bと、に接している。樹脂部3は、樹脂部端面3aを有している。樹脂部端面3aは、陽極ワイヤ12が突出する方向xを向いている。
陽極電極6Aは、陽極ワイヤ12に接している。陽極電極6Aは、溶接によって陽極ワイヤ12に接合されている。本実施形態においては、陽極電極6Aは、枕電極4および陽極実装端子51を含む。
枕電極4は、コンデンサ素子1に陽極実装端子51等を取り付ける際に、陽極ワイヤ12を支持するためのものである。枕電極4は、方向xと交差する方向に延びており、本実施形態では、図1の上下方向に延びている。枕電極4は、陽極ワイヤ12に接合され、且つ、陽極ワイヤ12と導通している。枕電極4は、たとえば、銅メッキが施された、42アロイなどのNi−Fe合金よりなる。
図2に示すように、枕電極4には、凹部41が形成されている。凹部41は、図2の下方に凹む形状である。本実施形態では、凹部41に陽極ワイヤ12が嵌っており、凹部41の内面が陽極ワイヤ12と接合している。
陽極実装端子51は、固体電解コンデンサ100を回路基板S1aに実装するためのものである。陽極実装端子51は、たとえば、銅メッキが施された、42アロイなどのNi−Fe合金よりなる。
陽極実装端子51は、枕電極4を支持し、且つ、枕電極4を介して陽極ワイヤ12と導通している。陽極実装端子51の一部は、樹脂部3から露出している。陽極実装端子51において樹脂部3から露出している面は、固体電解コンデンサ100を回路基板S1aに実装するための実装面513となっている。実装面513がハンダ89によって回路基板S1aに対し接着されることにより、固体電解コンデンサ100は回路基板S1aに対し実装される。
陽極実装端子51は、厚肉部511と、厚肉部511よりも厚さ(図1の上下方向における寸法)が薄い薄肉部512とを含む。
厚肉部511にて実装面513と反対側に位置する面は、枕電極4を支持する支持面514となっている。支持面514は、実装面513と平行である。厚肉部511の方向x側の部分には、実装面513から支持面514側に凹むフィレット部511aが形成されている。これにより、実装面513と回路基板S1aとを接着するハンダ89の一部は、ハンダフィレットとして形成される。本実施形態では、陽極実装端子51にはフィレット部511aが形成されているが、陽極実装端子51の形状はこれに限定されない。たとえば、陽極実装端子51にフィレット部511aが形成されていなくてもよい。
薄肉部512は、陽極実装端子51が導電層16ないし固体電解質層15に接触するのを防止するために形成されている。薄肉部512にて実装面513と反対側に位置する面は、退避面515となっている。退避面515は、実装面513と平行である。退避面515は、陽極実装端子51において、方向xと反対側の端部に位置している。退避面515は薄肉部512におけるものであるから、退避面515と実装面513との距離は、支持面514と実装面513との距離よりも小さい。退避面515は、必ずしも実装面513と平行である必要はなく、支持面514から方向xの反対側に向かうにつれて、徐々に実装面513に接近する面であってもよい。本実施形態では、退避面515は、支持面514と起立面516を介してつながっている。起立面516は、退避面515に対し垂直である面であり、退避面515から支持面514に延びる。
陰極電極6Bは、固体電解コンデンサ100を回路基板S1aに実装するためのものである。陰極電極6Bはいずれも、たとえば、銅メッキが施された、42アロイなどのNi−Fe合金よりなる。
陰極電極6Bは、導電性接合層2および導電層16を介して固体電解質層15と導通している。陰極電極6Bの一部は、樹脂部3から露出している。陰極電極6Bにおいて樹脂部3から露出している面は、固体電解コンデンサ100を回路基板S1aに実装するための実装面523となっている。実装面523がハンダ89によって回路基板S1aに対し接着されることにより、固体電解コンデンサ100は回路基板S1aに対し実装される。実装面523の面積と実装面513の面積とが同一であるならば、セルフアライメントに効果的である。陰極電極6Bの方向xの反対側の部分には、陽極実装端子51と同様に、フィレット部52aが形成されている。本実施形態では、陰極電極6Bにはフィレット部52aが形成されているが、陰極電極6Bの形状はこれに限定されない。たとえば、陰極電極6Bにフィレット部52aが形成されていなくてもよい。陰極電極6Bにて実装面523と反対側に位置する面は、等価直列抵抗(ESR)を向上させる観点から、大きい方が好ましい。
図1、図4、図5に示す放熱部7は、陽極ワイヤ12に接している。本実施形態では放熱部7は、膜状である。放熱部7の厚さは、たとえば、10〜100μmである。放熱部7の熱伝導率は、陽極ワイヤ12の熱伝導率よりも大きい。放熱部7の熱伝導率は、たとえば、0.1〜1.0cal/cm・sec・℃である。放熱部7は、多孔質焼結体11、固体電解質層15、および導電層16のいずれもから離間している。放熱部7は、導電材料あるいは絶縁材料よりなる。放熱部7が導電材料よりなる場合、このような導電材料としては、たとえば、Cu、Au、Ag、Ni、およびAlが挙げられる。放熱部7が絶縁材料よりなる場合、このような絶縁材料としては、たとえば、高熱伝導性のエポキシ樹脂が挙げられる。本実施形態においては、放熱部7は、陽極電極6Aから離間している。また、放熱部7は、絶縁膜14よりも方向x側に形成されている。
本実施形態においては、放熱部7は、第1部位71を有する。第1部位71は、陽極ワイヤ12における中間部分121に接している。換言すれば、第1部位71は、本実施形態においては、放熱部7は中間部分121を覆っている。陽極ワイヤ12における先端部分122や、ワイヤ端面12aには、放熱部7は形成されていない。
図5に示すように、放熱部7および陽極ワイヤ12には、溶接痕78が形成されている。本実施形態では、2つの溶接痕78が形成されている。溶接痕78は、放熱部7および陽極ワイヤ12を接合するために、溶接を行った結果形成されたものである。本実施形態では、溶接としてレーザ溶接を行う。レーザ溶接ではスポット光が照射されるため、溶接痕78は、円形状となることが多い。円形状は楕円形状を含んでいる。
溶接痕78は、幅広部781と、第1幅狭部782と、第2幅狭部783と、を有する。
図5に示すように、陽極ワイヤ12の突出する方向xに直交する方向視において、幅広部781の幅寸法L11は、第1幅狭部782の幅寸法L12よりも大きい。陽極ワイヤ12の突出する方向xに直交する方向視において、幅広部781の幅寸法L11は、第2幅狭部783の幅寸法L13よりも大きい。
陽極ワイヤ12の突出する方向xにおいて、幅広部781は、第1幅狭部782と主面11aとの間に位置している。また、幅広部781は、第1幅狭部782および第2幅狭部783の間に位置している。
次に、図6〜図15を用いて固体電解コンデンサ100の製造方法の一例について説明する。まず、コンデンサ素子1の製造方法について説明する。図6は、本発明の第1実施形態にかかる固体電解コンデンサの製造方法の流れの一部を示すフローチャートである。
まず、図7に示す多孔質焼結体11’を形成する工程S1を行う。工程S1においては、たとえば、タンタルまたはニオブなどの弁作用金属の微粉末に陽極ワイヤ12’の一部を進入させた状態で加圧成形を行う。この加圧成形により得られた加圧成型体に対して焼結処理を施す。この焼結処理により、弁作用金属の微粉末どうしが焼結し、多数の細孔を有する多孔質焼結体11’が形成される。
次に、図7〜図10に示すように、絶縁膜14(図10参照)を形成する工程S2を行う。工程S2では、フッ素樹脂よりなる複数の粒状体81を陽極ワイヤ12’に付着させる工程S21(図7〜図9)と、複数の粒状体81を溶融させる工程S22(図10)とを行う。本実施形態においては、工程S21を行う際に、複数の粒状体81を多孔質焼結体11’にも付着させる。以下、詳細に説明する。
図7(a),(b)に示すように、複数の粒状体81を陽極ワイヤ12’に付着させる工程S21においては、先端が二股状になっている保持部材88の二股部分に、水性分散体8を保持させる。水性分散体8は、複数の粒状体81を界面活性剤で安定化させたものである。
次に、同図(a),(b)の想像線で示すように、保持部材88を陽極ワイヤ12’に接近させ、保持部材88の二股部分を、陽極ワイヤ12’における多孔質焼結体11’の近傍部分に嵌めこむ。すると、保持部材88に保持された水性分散体8は、陽極ワイヤ12’および多孔質焼結体11’に付着する。
次に、図8に示すように、保持部材88を陽極ワイヤ12’から離間させる。すると、水性分散体8が陽極ワイヤ12’および多孔質焼結体11’に塗布された状態となる。次に、図9に示すように、多孔質焼結体11’および陽極ワイヤ12’に水性分散体8を塗布したのち数秒ほど経過すると、水性分散体8中の液体成分が多孔質焼結体11’にしみ込む。そして、複数の粒状体81が多孔質焼結体11’と陽極ワイヤ12’とに付着した状態となる。このように、複数の粒状体81を陽極ワイヤ12’に付着させる工程S21を行う。
本実施形態において水性分散体8としては、たとえば、ダイキン工業株式会社、PTFE Dシリーズ、型番D−210Cを用いることができる。この水性分散体8を用いたときの各パラメータは以下のとおりである。陽極ワイヤ12’と多孔質焼結体11’とに塗布する水性分散体8の質量は、約0.2gである。水性分散体8に対する粒状体81の濃度は、約60質量%である。粒状体81の粒子径は、たとえば0.15μm〜0.30μmである。水性分散体8に対する界面活性剤の濃度は、約6質量%/pである。水性分散体8の粘度は、15〜35(cp,25℃)である。水性分散体8の比重は、1.51〜1.54(25℃)である。水性分散体8のpHは、9〜10である。
なお、水性分散体8としては、ダイキン工業株式会社、PTFE Dシリーズ、型番D−1Eや、ダイキン工業株式会社、PTFE Dシリーズ、型番D−311や、ダイキン工業株式会社、PTFE Dシリーズ、型番ND−110を用いるとよい。
次に、図10に示すように、加熱することにより粒状体81を溶融させる工程S22を行う。粒状体81が溶融することにより、絶縁膜14が形成される。工程S22は、たとえば、粒状体81の融点より高い温度の加熱炉にて行う。粒状体81がPTFEである場合、粒状体81の融点は327℃であるため、工程S22は約340℃の加熱炉にて行うとよい。粒状体81がPFAである場合、粒状体81の融点は304〜310℃であるため、工程S22は約340℃の加熱炉にて行うとよい。粒状体81がFEPである場合、粒状体81の融点は280℃であるため、工程S22は約300℃の加熱炉にて行うとよい。
なお、工程S22では、陽極ワイヤ12が酸化することを防止するため、陽極ワイヤ12を加熱する時間を短くすることが好ましい。工程S22では、粒状体81と多孔質焼結体11’とを挟み込むようなヒートブロックを用いて、粒状体81を溶融させるとよい。これにより、陽極ワイヤ12をあまり加熱することなく粒状体81を溶融させることができる。
本実施形態において、絶縁膜14は、多孔質焼結体11’と陽極ワイヤ12’とに形成される。これにより、上述のように、絶縁膜14は多孔質焼結体11と陽極ワイヤ12とを覆うこととなる。絶縁膜14は、複数の粒状体81が溶融することにより形成されている。そのため、絶縁膜14は、陽極ワイヤ12’に密着したものとなる。また複数の粒状体81が溶融する際には、溶融した樹脂が多孔質焼結体11’にわずかに入り込むと考えられる。そのため、絶縁膜14の一部は、多孔質焼結体11’における細孔内に形成されることがある。
なお、絶縁膜14の厚さをより厚くするために、絶縁膜14を形成する工程S2を繰り返し行ってもよい。また、絶縁膜14の厚さをより薄くするために、工程S21にて、水性分散体8を水で希釈したものを陽極ワイヤ12’に塗布してもよい。
次に、誘電体層13を形成する工程S3を行う。工程S3は、たとえば、多孔質焼結体11’をリン酸水溶液の化成液に漬けた状態で陽極酸化処理を施すことによりなされる。
次に、図11に示すように、固体電解質層15を形成する工程S4を行う。工程S4においては、誘電体層13が形成された多孔質焼結体11を、水溶液87に漬ける。水溶液87は、たとえば、硝酸マンガンの水溶液、もしくは、導電性ポリマの水溶液である。多孔質焼結体11を水溶液87に漬けるとき、水溶液87の界面が絶縁膜14を超えない位置関係とする。水溶液87は絶縁膜14との間に表面張力が生じ、絶縁膜14には水溶液87は付着しない。仮に絶縁膜14に水溶液87が一時的に付着しても、その後、多孔質焼結体11を水溶液87から引き揚げた時に、水溶液87は絶縁膜14から流れ落ちる。多孔質焼結体11を水溶液87から引き揚げた後には、焼成処理を施す。多孔質焼結体11を水溶液87に漬け、その後、焼成処理を施す当該作業を繰り返すことにより、固体電解質層15を形成することができる。
次に、図12に示すように、たとえばグラファイト層および銀層からなる導電層16を形成する工程S5を行う。以上の工程S1〜S5を経ることにより、コンデンサ素子1が製造される。
次に、図13、図14に示すように、放熱部7を形成する。本実施形態では、放熱部7は、ローラR1、R2を用いて形成される。ローラR1、R2の周面には、放熱部7を構成する材料が塗布されている。そして、ローラR1、R2が回転することにより、陽極ワイヤ12の周面に、放熱部7(たとえばCuよりなる膜)が形成される。本実施形態とは異なり、陽極ワイヤ12の周囲に、放熱部7の材料となる粒子を付着させることにより、放熱部7を形成してもよい。あるいは、適当な手法で、陽極ワイヤ12の周面に材料を塗布することにより、放熱部7を形成してもよい。なお、放熱部7の形成は、上述の工程S1〜S5を全て行った後に行う必要は必ずしもない。たとえば、上述の工程S1〜S5のうちのいずれか2工程の間に行ってもよい。
次に、導電性接合層2を介して、導電層16と陰極電極6Bを接合する(図示略、図1参照)。
また、図15に示すように、溶接(本実施形態ではレーザ溶接)をすることにより、陽極ワイヤ12に陽極電極6A(枕電極4)を接合する。図15の上側から、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとの近接箇所に、レーザを照射する。このレーザの照射により、図5に示した溶接痕78が形成される。本実施形態では、レーザのスポット中心は、方向xにおいて、陽極電極6A(枕電極4)のほぼ中央である。
次に、コンデンサ素子1を覆うように樹脂部3をモールド成形する(図示略、図1参照)。以上の工程を経ることにより、図1に示す固体電解コンデンサ100を製造することができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
陽極ワイヤ12と陽極電極6A(本実施形態では枕電極4)とを溶接によって接合する際、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとの接合箇所にて熱が発生する。本実施形態においては、固体電解コンデンサ100は、陽極ワイヤ12に形成された放熱部7を備える。そのため、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとの接合の際に発生した熱の一部は、陽極ワイヤ12から放熱部7に伝わる。放熱部7に伝わった熱は、放熱部7や陽極ワイヤ12の外部(たとえば空気中)に放出される。よって、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとを溶接する際に発生した熱が、多孔質焼結体11や誘電体層13や固体電解質層15に伝わりにくくなる。その結果、固体電解コンデンサ100における漏れ電流の発生を抑制できる。なお、多孔質焼結体11や誘電体層13や固体電解質層15に熱が伝わりにくくなると、漏れ電流の発生を抑制できる理由の一つとしては、熱による悪影響を誘電体層13が受けにくくなることが考えられる。
本実施形態においては、陽極ワイヤ12は、中間部分121を有する。中間部分121は、陽極ワイヤ12の突出する方向xにおいて、陽極ワイヤ12および陽極電極6Aの接触箇所691と、主面11aと、の間の部分である。放熱部7は、陽極ワイヤ12における中間部分121を覆う第1部位71を有する。このような構成によると、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとの接合箇所691から、陽極ワイヤ12内にて多孔質焼結体11に向かう熱の一部は、第1部位71に伝わる。すなわち、接合箇所691から、方向xとは反対方向に向かったとしても、熱の一部は第1部位71に伝わる。これにより、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとを溶接する際に発生した熱が、多孔質焼結体11や誘電体層13や固体電解質層15に伝わりにくくなる。その結果、固体電解コンデンサ100における漏れ電流の発生を抑制できる。
本実施形態においては、放熱部7は、多孔質焼結体11および固体電解質層15のいずれもから離間している。このような構成によると、放熱部7に伝わった熱が、多孔質焼結体11や固体電解質層15に伝わってしまうことを防止できる。また、放熱部7が導電材料よりなる場合であっても、放熱部7と固体電解質層15等との絶縁状態を確保できる。
本実施形態においては、溶接痕78は、幅広部781と第1幅狭部782とを有する。図5に示したように、陽極ワイヤ12の突出する方向xに直交する方向視において、幅広部781の幅寸法L11は、第1幅狭部782の幅寸法L12よりも、大きい。陽極ワイヤ12の突出する方向xにおいて、幅広部781は、第1幅狭部782と主面11aとの間に位置している。これは、上述のように、レーザのスポット中心を、方向xにおいて、陽極電極6A(枕電極4)のほぼ中央としたためである。このような構成によると、レーザのスポット中心が、方向xにおける、陽極電極6A(枕電極4)の端部にある場合に比べて、陽極電極6Aと陽極ワイヤ12とをより確実に接合することができる。
固体電解コンデンサ100においては、絶縁膜14は、複数の粒状体81を溶融することにより形成される。そのため、絶縁膜14は陽極ワイヤ12に、より密着したものとなる。したがって、固体電解質層15を形成する工程S4にて、陽極ワイヤ12と絶縁膜14との間を毛細管現象によって水溶液87がしみ上がることを、抑制することができる。
本実施形態において、複数の粒状体81を陽極ワイヤ12’に付着させる工程S21は、水性分散体8を陽極ワイヤ12’および多孔質焼結体11’に塗布することにより行っている。水性分散体8にて複数の粒状体81は分散した状態となっている。そのため、本実施形態にかかる方法は、複数の粒状体81を分散した状態で陽極ワイヤ12’に付着させるのに適している。
<第1実施形態の第1変形例>
図16を用いて、本発明の第1実施形態の第1変形例について説明する。
なお、以下の説明では、上記と同一もしくは類似の構成については上記と同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
図16は、本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる固体電解コンデンサを示す部分拡大断面図である。
これらの図に示す固体電解コンデンサ101は、コンデンサ素子1と、導電性接合層2と、樹脂部3と、陽極電極6Aと、陰極電極6Bと、放熱部7と、を備える。
放熱部7を除き、固体電解コンデンサ101における、コンデンサ素子1と、導電性接合層2と、樹脂部3と、陽極電極6Aと、陰極電極6Bの各構成は、固体電解コンデンサ100における説明を適用できるから、本変形例では説明を省略する。
放熱部7は、第1部位71および第2部位72を有する。第1部位71については、固体電解コンデンサ100における説明を適用できるから、本変形例では説明を省略する。
第2部位72は、陽極ワイヤ12における先端部分122に接している。換言すれば、第2部位72は、先端部分122を覆っている。本変形例とは異なり、放熱部7は第1部位71を有さずに、第2部位72のみを有していてもよい。また、本変形例とは異なり、放熱部7は、第1部位71と第2部位72とをつなぐ部位を有していてもよい。また、本変形例とは異なり、ワイヤ端面12aを覆う部位を、放熱部7が有していてもよい。
本変形例によると、固体電解コンデンサ100にて述べた作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
本変形例においては、陽極ワイヤ12は、先端部分122を有する。先端部分122は、陽極電極6Aと陽極ワイヤ12との接触箇所691よりも、突出する方向x側に位置する部分である。放熱部7は、陽極ワイヤ12における先端部分122に接する第2部位72を有する。このような構成によると、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとの接合箇所691にて発生した熱は、放熱部7における第2部位72に伝わり、放熱部7および陽極ワイヤ12の外部に放出される。そのため、接合箇所691にて発生した熱が、方向xとは反対側に向かうことを防止できる。これにより、陽極ワイヤ12と陽極電極6Aとを溶接する際に発生した熱が、多孔質焼結体11や誘電体層13や固体電解質層15に伝わりにくくなる。その結果、固体電解コンデンサ101における漏れ電流の発生を抑制できる。
<第1実施形態の第2変形例>
図17、図18を用いて、本発明の第1実施形態の第2変形例について説明する。
図17は、本発明の第1実施形態の第2変形例にかかる固体電解コンデンサを示す拡大断面図である。図18は、図17に示した固体電解コンデンサの左側面図である。
これらの図に示す固体電解コンデンサ102は、陽極ワイヤ12、絶縁膜14、および枕電極4が樹脂部3から露出している点において、固体電解コンデンサ100と相違する。陽極ワイヤ12のワイヤ端面12a、枕電極4の端面4a、および樹脂部3の樹脂部端面3aは、面一となっている。このような固体電解コンデンサ102は、切断線CL1に沿って切断されることにより製造されたものである。
本変形例によると、固体電解コンデンサ100にて述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。
<第1実施形態の第3変形例>
図19を用いて、本発明の第1実施形態の第3変形例について説明する。
図19は、本発明の第1実施形態の第3変形例にかかる固体電解コンデンサを示す左側面図(一部透視化)である。
同図に示す固体電解コンデンサ103は、枕電極4が陽極ワイヤ12に近づくにつれ幅狭となる台形状である点において、上述の固体電解コンデンサ102と異なる。このような構成によると、陽極ワイヤ12と枕電極4とを溶接により接合する際、枕電極4の幅狭となっている部分は多くの電流が流れるため、発熱しやすい。そのため、溶接により陽極ワイヤ12と枕電極4とを接合する際、枕電極4のうち陽極ワイヤ12の近傍の部分を溶融させやすい。したがって当該構成によると、溶接によって陽極ワイヤ12と枕電極4とを接合しやすくなる。
本変形例によると、固体電解コンデンサ100にて述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。
<第2実施形態>
図20〜図22を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図20は、本発明の第2実施形態にかかる固体電解コンデンサを示す断面図である。図21は、図20に示した固体電解コンデンサの左側面図である。図22は、図20に示した固体電解コンデンサの底面図である。
これらの図に示す固体電解コンデンサ200は、陽極電極6Aが単一の部材よりなる点において、固体電解コンデンサ100と異なる。また、固体電解コンデンサ200は、陽極電極6Aおよび陰極電極6Bの断面がL字状である点において、固体電解コンデンサ100と異なる。
陽極ワイヤ12は、樹脂部3から露出している。陽極ワイヤ12は、樹脂部3から露出しているワイヤ端面12aを有する。
陽極電極6Aは、実装面513と端面517とを有する。実装面513および端面517は樹脂部3から露出している。実装面513は矩形状を呈する。図21に示すように、本実施形態において端面517は、台形状を呈する。端面517は、陽極ワイヤ12のワイヤ端面12aと面一となっている。陽極電極6Aは、表面にメッキが施された一つの板状部材を折り曲げ成形されている。そのため、実装面513および端面517にはいずれも、メッキが施されている。これにより、固体電解コンデンサ200が回路基板S1aに実装される際には、実装面513のみならず端面517にも、回路基板S1aと接着するためのハンダ89を付着させることができる。したがって、このような構成によれば、視認性の高いハンダフィレットを形成することができる。
陰極電極6Bは、実装面523と端面527とを有する。実装面523および端面527は樹脂部3から露出している。実装面523および端面527は矩形状を呈する。陰極電極6Bは、陽極電極6Aと同様に、一つの板状部材を折り曲げ成形されている。そのため、実装面523および端面527にはいずれも、銅などのメッキが施されている。これにより、固体電解コンデンサ200が回路基板S1aに実装される際には、実装面523のみならず端面527にも、回路基板S1aと接着するためのハンダ89を付着させることができる。したがって、このような構成によれば、視認性の高いハンダフィレットを形成することができる。
本実施形態によると、固体電解コンデンサ100にて述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。
<第3実施形態>
図23を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。
図23は、本発明の第3実施形態にかかる固体電解コンデンサを示す断面図である。
同図に示す固体電解コンデンサ300は、陽極電極6Aの形状と、陰極電極6Bの形状とが、固体電解コンデンサ200におけるものの形状と異なる。陽極電極6Aは2つの屈曲部を有しており、U字状を呈している。陰極電極6Bは、4つの屈曲部を有しており、U字状の部分と、L字状の部分とが、連結した形状となっている。陽極電極6Aおよび陰極電極6Bはいずれも、樹脂部3から突出している。
このような構成によっても、固体電解コンデンサ100にて述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上述の説明では、水溶液87のしみ上がりの防止のために絶縁膜14が形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、しみ上がり防止のために陽極ワイヤ12に、リング状のワッシャーをはめ込んでいてもよい。
1 コンデンサ素子
100,101,102,103,200,300 固体電解コンデンサ
11,11’ 多孔質焼結体
11a 主面
11b,11c 面
12,12’ 陽極ワイヤ
121 中間部分
122 先端部分
12a ワイヤ端面
13 誘電体層
14 絶縁膜
15 固体電解質層
16 導電層
18 細孔
2 導電性接合層
3 樹脂部
3a 樹脂部端面
4 枕電極
41 凹部
4a 端面
51 陽極実装端子
511 厚肉部
511a フィレット部
512 薄肉部
513 実装面
514 支持面
515 退避面
516 起立面
517 端面
523 実装面
527 端面
52a フィレット部
691 接触箇所
6A 陽極電極
6B 陰極電極
7 放熱部
71 第1部位
72 第2部位
78 溶接痕
781 幅広部
782 第1幅狭部
783 第2幅狭部
8 水性分散体
81 粒状体
87 水溶液
88 保持部材
89 ハンダ
CL1 切断線
L11 幅寸法
L12 幅寸法
L13 幅寸法
S1a 回路基板
x 方向
S1,S2,S3,S4,S5,S21,S22 工程
R1,R2 ローラ

Claims (22)

  1. 弁作用金属よりなる多孔質焼結体と、
    前記多孔質焼結体から突出する陽極ワイヤと、
    前記多孔質焼結体に積層された誘電体層と、
    前記誘電体層に積層された固体電解質層と、
    前記陽極ワイヤに接合された陽極電極と、
    前記陽極ワイヤに接する放熱部と、を備え、
    前記放熱部は、厚さ方向が前記陽極ワイヤの径方向に一致する膜状であり、
    前記陽極ワイヤのうち、前記陽極電極よりも前記陽極ワイヤの突出する方向側に位置する表面の全ては、前記放熱部から露出しており、
    前記放熱部の熱伝導率は、0.1〜1.0cal/cm・sec・℃であり、
    前記放熱部は、前記多孔質焼結体および前記固体電解質層のいずれもから離間している、固体電解コンデンサ。
  2. 前記放熱部は、前記陽極電極から離間している、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記放熱部は、前記陽極ワイヤを包囲する円筒状であり、
    前記陽極ワイヤの突出する方向における、前記放熱部の合計寸法は、前記陽極ワイヤの前記径方向における、前記放熱部の厚さよりも、大きい、請求項1または請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記多孔質焼結体は、前記陽極ワイヤが突出する主面を有する、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記陽極ワイヤは、中間部分を有し、
    前記中間部分は、前記陽極ワイヤの突出する方向において、前記陽極ワイヤおよび前記陽極電極の接触箇所と、前記主面と、の間の部分であり、
    前記放熱部は、前記陽極ワイヤにおける前記中間部分を覆う部位を有する、請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記陽極ワイヤおよび前記陽極電極の接触箇所は、前記放熱部に対し、前記陽極ワイヤ
    の突出する方向に離間する、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 前記放熱部は、導電材料あるいは絶縁材料よりなる、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  8. 前記放熱部は、Cu、Au、Ag、Ni、あるいはAlよりなる、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  9. 前記陽極ワイヤおよび前記陽極電極の接触箇所と、前記放熱部との、前記陽極ワイヤの突出する方向における離間距離は、前記放熱部の厚さよりも、小さい、請求項6に記載の固体電解コンデンサ。
  10. 前記放熱部の厚さは、10〜100μmである、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  11. 前記陽極ワイヤおよび前記陽極電極には、溶接痕が形成されている、請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
  12. 前記溶接痕は、幅広部と第1幅狭部とを有し、
    前記陽極ワイヤの突出する方向に直交する方向視において、前記幅広部の幅寸法は、前記第1幅狭部の幅寸法よりも、大きく、
    前記陽極ワイヤの突出する方向において、前記幅広部は、前記第1幅狭部と前記主面との間に位置している、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  13. 前記溶接痕は、第2幅狭部を有し、
    前記陽極ワイヤの突出する方向に直交する方向視において、前記幅広部の幅寸法は、前記第2幅狭部の幅寸法よりも、大きく、
    前記陽極ワイヤの突出する方向において、前記幅広部は、前記第1幅狭部と前記第2幅狭部との間に位置している、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  14. 前記溶接痕は、円形状である、請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  15. 前記固体電解質層を覆う導電層を更に備える、請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  16. 前記導電層に導通する陰極電極を更に備える、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  17. 前記陰極電極と前記導電層との間に介在する導電性接合層を更に備える、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  18. 前記陽極ワイヤと、前記放熱部と、を覆う樹脂部を更に備える、請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  19. 前記陽極電極は、枕電極と、陽極実装端子と、を含み、
    前記枕電極は、前記陽極ワイヤに接しており、
    前記陽極実装端子は、前記枕電極を支持し、且つ、前記枕電極を介して前記陽極ワイヤに導通している、請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  20. 前記陽極実装端子は、実装面と、支持面と、退避面と、を有し、
    前記支持面は、前記実装面と反対側に位置し、且つ、前記枕電極を支持しており、
    前記退避面は、前記実装面と反対側に位置し、且つ、前記陽極ワイヤが突出する方向と反対方向の端部に位置し、
    前記退避面と前記実装面との距離は、前記支持面と前記実装面との距離よりも小さい、請求項19に記載の固体電解コンデンサ。
  21. 前記陽極実装端子には、前記突出する方向の端部において、前記実装面から前記支持面側に凹むフィレット部が形成されている、請求項2に記載の固体電解コンデンサ。
  22. 前記陽極電極は、実装面と端面とを有し、
    前記端面は、前記陽極ワイヤが突出する方向を向いており、
    前記実装面は、前記陽極電極に対して、前記陽極ワイヤの位置する側とは反対側を向いており、
    前記端面および前記実装面はいずれも、前記樹脂部から露出している、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
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