JP6379475B2 - 振動解析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物の振動波形を測定して解析する振動解析装置、振動解析方法、およびプログラムに関する。
橋梁などの構造物の振動波形を測定して構造物の診断を行う振動解析装置が、種々提案されている。
例えば、土木建築構造物上に設定した測定点における振動波形をCCDカメラ等の非接触型振動計で測定して構造物の固有振動数を検出し、正常状態時の固有振動数と比較することにより、構造物の劣化を判定することが、本発明に関連する第1の関連技術として提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、構造物上に設定した測定点における振動波形をレーザドップラ振動計等の非接触型振動計で測定して構造物の固有振動数や固有振動モードなどの振動特性を測定し、構造物の健全度を検査することが、本発明に関連する第2の関連技術として提案されている(例えば特許文献2参照)。
また、地震記録計を建物内の数か所と上記建物の基礎部とに設置し、地震後速やかに、基礎部の地震記録計から得られた入力地震波と建物内の地震記録計から得られた応答波形の伝達関数を求め、この伝達関数を地震が起きる前の建物の伝達関数と比較することにより、建物が損傷を受けたかどうか、建物の損傷の程度、あるいは損傷の場所等を判断することが、本発明に関連する第3の関連技術として提案されている(例えば特許文献3参照)。
特許第3404302号公報 特許第4001806号公報 特開平11−44615号公報
構造物の振動波形を接触型振動計により計測するにせよ、非接触型振動計により計測するにせよ、偶発的なノイズの影響を受けて振動計の計測値が不正な値を示すケースは少なからず発生する。然るに本発明に関連する第1乃至第3の関連技術では、振動計の計測値がノイズの影響を受けて不正な値になると、構造物の診断結果の精度が低下する。その理由は、上記第1乃至第3の関連技術は、解析に使用する個々の振動計の計測値が正確であることを前提とした解析処理を行っているためである。このため、突発的なノイズを含まない安定した振動波形を一定時間以上にわたって取得する必要があり、振動計による計測時間は長くならざるを得ないのが実情である。
本発明の目的は、上述した課題、すなわち振動計の計測値に及ぼすノイズの影響を受けて構造物の診断結果の精度が低下する、という課題を解決する振動解析装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る振動解析装置は、
構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
上記振動波形の特徴量を上記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
上記複数の測定点により形成される領域を、上記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
上記分割の結果に基づいて上記構造物を診断する診断手段と
を有する。
本発明の第2の観点に係る振動解析方法は、
振動解析装置が実行する振動解析方法であって、
構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測し、
上記振動波形の特徴量を上記測定点毎に算出し、
上記複数の測定点により形成される領域を、上記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割し、
上記分割の結果に基づいて上記構造物を診断する。
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータを、
構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
上記振動波形の特徴量を上記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
上記複数の測定点により形成される領域を、上記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
上記分割の結果に基づいて上記構造物を診断する診断手段と
して機能させる。
本発明は上述した構成を有するため、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響を受けて構造物の診断結果の精度が低下することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置と診断対象となる構造物とを示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置における測定点データの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置における振動計測データの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置における振動波形の特徴量データの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置における部分領域データの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置の効果を説明する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置の効果を説明する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置の効果を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置における平滑特徴量データの構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る振動解析装置のブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る振動解析装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る振動解析装置のブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る振動解析装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施形態に係る振動解析装置のブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係る振動解析装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第6の実施形態に係る振動解析装置のブロック図である。 本発明の第6の実施形態に係る振動解析装置の動作を示すフローチャートである。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置100は、構造物110の振動を測定して構造物110の診断を行う機能を有する。
構造物110は、例えば橋梁などの土木建築物である。或いは構造物110は、自動車や列車などの工業製品など、土木建築物以外の構造物であってもよい。振動解析装置100が行う構造物110の診断は、例えば構造物110の強度の劣化、面等の剥離や浮き、亀裂の有無などであってよい。
振動解析装置100は、構造物110の診断では、まず構造物110上に設定された複数の測定点111における振動波形を計測する。次いで振動解析装置100は、計測した振動波形の特徴量を測定点111毎に算出する。次いで振動解析装置100は、測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点111により形成される領域を、振動波形の特徴量の一様性を満たす部分領域に分割する。そして、振動解析装置100は、上記分割の結果に基づいて構造物110の診断を行う。
図2を参照すると、振動解析装置100は、振動計101、通信インターフェイス部(以下、通信I/F部と記す)102、操作入力部103、画面表示部104、記憶部105、および演算処理部106を有する。
振動計101は、構造物110上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する機能を有する。振動計101は、接触型の振動計であってもよいし、非接触型の振動計であってもよい。接触型の振動計は、圧電素子を使用するものであってよい。また振動型の振動計は、ムービングコイル型、サーボ型などの加速度センサまたは速度センサなどを使用するものであってよい。他方、非接触型の振動計は、CCDカメラなどのカメラ撮像方式であってもよいし、レーザドップラ振動計などであってもよい。またカメラ撮像方式において、遠距離観測で解像度の低下が問題になる場合は、サンプリングモアレ法などの高解像度化手法を併用してもよい。
通信I/F部102は、専用のデータ通信回路からなり、通信回線を介して接続された各種装置との間でデータ通信を行う機能を有している。
操作入力部103は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部106に出力する機能を有している。
画面表示部104は、LCD(Liquid Crystal Display)やPDP(Plasma Display Panel)などの画面表示装置からなり、演算処理部106からの指示に応じて、診断結果などの各種情報を画面表示する機能を有している。
記憶部105は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理部106における各種処理に必要な処理情報やプログラム105Pを記憶する機能を有している。プログラム105Pは、演算処理部106に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部102などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)や記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部105に保存される。記憶部105で記憶される主な処理情報として、測定点データ105A、振動計測データ105B、特徴量データ105C、および部分領域データ105Dがある。
測定点データ105Aは、構造物100に設定された測定点111の位置情報である。図3は測定点データ105Aの構成例を示す。この測定点データ105Aには、各測定点111毎に、その識別情報である測定点IDと、位置情報とが記憶されている。図3に示す具体例では、測定点の位置情報は、構造物110が存在する空間に設定したXYZ座標系の座標値を使用している。
振動計測データ105Bは、振動計101により計測した構造物100の測定点における振動波形の計測データである。図4は振動計測データ105Bの構成例を示す。この振動計測データ105Bには、各測定点111毎に、その識別情報である測定点IDと、計測結果である測定値Vとが記憶されている。ここで、測定値Vは、例えば振動波形を時刻情報と一緒に記録した時刻歴波形である。
特徴量データ105Cは、測定点における計測データから算出された振動波形の特徴量データである。図5は特徴量データ105Cの構成例を示す。この特徴量データ105Cには、各測定点111毎に、その識別情報である測定点IDと、1以上の種類の特徴量Fとが記憶されている。特徴量の種類は任意である。例えば、振動波形の最大振幅、位相、振動波形の周波数スペクトル、固有周波数などを特徴量の種類としてよい。
部分領域データ105Dは、測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割した結果のデータである。図6は部分領域データ105Dの構成例を示す。この部分領域データ105Dには、各部分領域毎に、その識別情報である部分領域IDと、その部分領域にグルーピングされた測定点の測定点IDのリストとが記憶されている。
演算処理部106は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部105からプログラム105Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム105Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。演算処理部106で実現される主な処理部として、振動計測部106Aと特徴量算出部106Bと領域分割部106Cと診断部106Dとがある。
振動計測部106Aは、構造物110上に設定された複数の測定点111における振動波形を振動計101を用いて計測する機能を有する。振動計測部106Aが振動計101を用いて計測する構造物110上の測定点111の位置情報は、測定点データ105Aに記憶されている。振動計101として、CCDカメラやレーザドップラ振動計等の非接触型振動計を使用する場合、振動計測部106Aは、記憶部105に記憶された測定点データ105A中の位置情報に従って、測定点を非接触型振動計により光学的に視準し、その測定点の振動波形データを電気的に取り出す。構造物110上における測定点111間の距離は、検出できる異常領域の最小サイズを決定する。測定点間の距離を短くして高い密度で測定点を設定すればするほど、より小さなサイズの異常領域を検出することができる。従って、測定点間の距離は、検出対象とする異常領域の最小サイズより十分に短いことが望まれる。
振動計測部106Aは、振動計101を用いて複数の測定点111における振動波形を同時に計測することが望ましい。但し、必ずしも同時に計測する必要はない。振動計測部106Aが振動計101を用いて計測する振動波形は、車両走行や打撃振動などの人工的な振動を与えたときの構造物110の振動波形であってもよいし、そのような人口的な振動がない状態で常に生じている構造物110の振動波形であってもよい。また振動計測部106Aが振動計101を用いて計測する振動の方向は、近接する測定点どうしでほぼ同じであれば、任意である。例えば、接触型の振動計を用いて構造物110の振動波形を計測する場合、互いに直交する3成分(東西方向、南北方向、天地方向など)の振動波形を計測してよい。あるいはCCDカメラ等による非接触型の振動計を用いる場合、振動計と測定点とを結ぶ線に直交する方向の振動波形を計測することになる。またレーザドップラ振動計による計測では、振動計と測定点とを結ぶ線に並行する方向の振動波形を計測することになる。勿論、それぞれ異なる場所に複数の非接触型の振動計を設置して同じ測定点の振動波形を同時に計測することにより、方向の異なる複数成分の振動波形を計測してもよい。振動計測のサンプリング周波数は、構造物110で生じる振動周波数の2倍以上であることが望ましい。また振動計測の時間長は、計測された振動波形をもとに周波数スペクトル解析を行う場合、定常的なスペクトルを得ることができる程度の時間長であることが望ましい。
振動計測部106Aは、振動波形の計測を完了すると、各測定点毎の計測値に測定点IDを付加し、振動計測データ105Bとして記憶部105に保存する。
特徴量算出部106Bは、記憶部105から振動計測データ105Bを読み出し、計測された振動波形の特徴量を測定点毎に算出する機能を有する。算出する特徴量の種類と数は任意である。例えば、振動波形の最大振幅、位相、振動波形の周波数スペクトル、固有周波数などを特徴量として算出してよい。
特徴量算出部106Bは、振動波形の特徴量の算出を完了すると、各測定点毎の特徴量に測定点IDを付加し、特徴量データ105Cとして記憶部105に保存する。
領域分割部106Cは、記憶部105から測定点データ105Aと特徴量データ105Cとを読み出し、測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割する機能を有する。換言すれば、領域分割部106Cは、測定点の位置情報と測定点の振動波形の特徴量とに基づいて、複数の測定点を複数のクラスタに分割するクラスタリング機能を有する。
一般に、データの集合を類似度によって幾つかのクラスタに分けるクラスタリング手法には、階層的方法と非階層的方法とがある。階層的方法の代表的なものに、最短距離法、最長距離法、メジアン法、重心法、群平均法、ウォード法、可変法などがある。また非階層的方法の代表的なものに、K−Means法、自己組織化マップ法などがある。領域分割部106Cにおける上記分割では、そのような既存のクラスタリング手法を使用してよい。
また、各測定点を画素、各測定点の特徴量を各画素の特徴量、各測定点の集合を画像として捉えると、領域分割部106Cが行う上記分割は、画像の領域分割と等価になる。従って、画像の領域分割を行う既存のアルゴリズム、例えば領域成長法や分割統合法などを使用して、上記分割を行うことができる。
領域分割部106Cは、領域分割処理を完了すると、分割により生成した部分領域に関する情報を部分領域データ105Dとして記憶部105に保存する。
診断部106Dは、記憶部105から測定点データ105A、特徴量データ105C、および部分領域データ105Dを読み出し、これらのデータに基づいて構造物110の診断を行う機能を有する。
例えば診断部106Dは、部分領域データ105に記載される部分領域の数に基づいて構造物110を診断してよい。例えば、複数の測定点が設定された構造物110上の面がコンクリート等によって形成された均一な面である場合、面等の剥離や浮きが存在しなければ、全ての測定点は同じ部分領域に含まれることになる。しかし、その面の一部に剥離や浮きが発生していると、2以上の部分領域に分割されることになる。その理由は、剥離等が生じた箇所は他の正常な箇所と振動特性が相違することが多いためである。従って、生成された部分領域の数に基づいて構造物110の診断が可能である。また部分領域の数から、剥離等が生じている劣化箇所の個数を特定することができる。
また診断部106Dは、部分領域データ105に記載される部分領域の数とその部分領域に含まれる測定点の位置情報(測定点データ105Aに記載されている)とに基づいて構造物110を診断してよい。例えば、上記と同様に複数の測定点が設定された構造物110上の面がコンクリート等によって形成された均一な面である場合、面等の剥離や浮きが存在しなければ、全ての測定点は同じ部分領域に含まれることになる。しかし、その面の一部に剥離や浮きが発生していると、2以上の部分領域に分割されることになる。また、面等の剥離や浮きは、全体に対して限られた箇所で発生することが多いため、全体に占める領域の割合が小さい部分領域の1つ1つが、剥離や浮き等の劣化箇所に相当する。このため、劣化の個数および位置を特定することが可能である。
診断部106Dは、構造物110の診断結果を算出すると、その診断結果を画面表示部104に表示し、または通信I/F部102を通じて外部の装置へ送信する。
図7は、本実施形態に係る振動解析装置100の動作を示すフローチャートである。以下、図7を参照して振動解析装置100の動作を説明する。
まず、振動解析装置100の振動計測部106Aは、記憶部105から測定点データ105Aを読み出し、測定点データ105Aに記録されている複数の測定点111における構造物110の振動波形を振動計101を使用して計測し、その測定結果を振動計測データ105Bとして記憶部105に保存する(ステップS101)。
次に特徴量算出部106Bは、記憶部105から振動計測データ105Bを読み出し、各測定点毎に、計測された振動波形の計測値から所定の特徴量を算出し、その算出結果を特徴量データ105Cとして記憶部に保存する(ステップS102)。
次に領域分割部106Cは、記憶部105から測定点データ105Aと特徴量データ105Cとを読み出し、測定点データ105Aに記録されている各測定点の位置情報と特徴量データ105Cに記録されている各測定点の振動波形の特徴量とに基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割し、その分割結果を部分領域データ105Dとして記憶部105に記憶する(ステップS103)。
最後に診断部106Dは、記憶部105から測定点データ105Aと特徴量データ105Cと部分領域データ105Dとを読み出し、それらのデータに基づいて構造物110の診断を行い、その診断結果を画面表示部104に表示し、または通信I/F部102から外部へ送信する(ステップS104)。
このように本実施形態によれば、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響が構造物110の診断結果に即影響することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。その理由は、領域分割部106Cが測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割し、診断部106Dがその分割の結果に基づいて構造物110の診断を行うためである。
図8乃至図10は本実施形態の効果を説明する模式図である。図8中の多数の小さな矩形のそれぞれは、構造物100に設定された測定点を示す。図9は、各測定点で測定された振動波形の特徴量を模式的に示す。図9において、黒く塗り潰された複数の小さな矩形は、お互いに同一または類似する振動波形の特徴量が算出された測定点を表している。また図9において、ハッチングが施された複数の小さな矩形は、振動の計測時に突発的なノイズの影響を受けた測定点を表している。さらに図9において、黒く塗り潰されておらず然もハッチングも施されていない複数の小さな矩形は、お互いに同一または類似する振動波形の特徴量(但し、黒く塗り潰された複数の小さな矩形の特徴量とは非類似)が算出された測定点を表している。
図10は領域分割部106Cによる領域分割の一例を示す。黒く塗り潰された複数の小さな矩形が密に集合している中央部分が1つの部分領域111として分割され、部分領域以外の領域が他の1つの部分領域112として分割されている。このように、領域分割部106Cは、測定点単位ではなくクラスタ(部分領域)単位で領域分割を行うため、隣接する1点1点同士で振動波形の特徴量が異なっている複数の測定点が、最終的に同一クラスタ(同一部分領域)に分類されることがある。この結果、ノイズに頑健な診断を行うことが可能である。
これに対して、本発明に関連する第1乃至第3の関連技術では、領域分割せずに個々の測定点毎の振動波形の特徴量から構造物110上の診断を行うため、突発的なノイズによって一部の測定点の振動計測値が正しくないと、異常な箇所を正常と判断したり、正常な箇所を異常と判断したりする恐れがあり、ノイズに対して頑健な診断が困難である。
[第2の実施形態]
図11を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200は、振動計201、通信I/F部202、操作入力部203、画面表示部204、記憶部205、および演算処理部206を有する。このうち、振動計201、通信I/F部202、操作入力部203、および画面表示部204は、本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置100の振動計101、通信I/F部102、操作入力部103、画面表示部104と同じである。
記憶部205は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理部206における各種処理に必要な処理情報やプログラム205Pを記憶する機能を有している。プログラム205Pは、演算処理部206に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部202などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)や記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部205に保存される。記憶部205で記憶される主な処理情報として、測定点データ205A、振動計測データ205B、特徴量データ205C、部分領域データ205D、および平滑特徴量データ205Eがある。このうち、測定点データ205Aと振動計測データ205Bと特徴量データ205Cと部分領域データ205Dとは、本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置100の測定点データ105Aと振動計測データ105Bと特徴量データ105Cと部分領域データ105Dと同じである。
平滑特徴量データ205Eは、部分領域データ205Dにおける各部分領域内の振動波形の特徴量データを部分領域毎に平滑化したデータである。図12は平滑特徴量データ205Eの構成例を示す。この平滑特徴量データ205Eには、各部分領域毎に、その識別情報である部分領域IDと、平滑化した振動波形の特徴量とが記憶されている。平滑化した振動波形の特徴量には、特徴量の種類毎に、平滑化した特徴量FMが記載されている。
演算処理部206は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部205からプログラム205Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム205Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。演算処理部206で実現される主な処理部として、振動計測部206Aと特徴量算出部206Bと領域分割部206Cと診断部206Dとがある。このうち、振動計測部206Aと特徴量算出部206Bと領域分割部206Cとは、本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置100の振動計測部106Aと特徴量算出部106Bと領域分割部106Cと同じである。
診断部206Dは、部分領域データ205Dに基づいて構造物110の診断を行う機能を有する。診断部206Dは、平滑化部2061を有する。平滑化部2061は、記憶部205から特徴量データ205Cおよび部分領域データ205Dを読み出し、これらのデータに基づいて平滑特徴量データ205Eを算出して記憶部205に記憶する機能を有する。具体的には、平滑化部2061は、部分領域データ205Dの各部分領域ID毎に、それに対応して部分領域データ205Dに記録されている全ての測定点IDを抽出し、この抽出した測定点IDの振動波形の特徴量を特徴量データ205Cから取得し、この取得した特徴量データ205C中の同じ種類の特徴量毎にその平均を算出し、その算出した平均を平滑化した特徴量データとする。例えば、平滑化した最大振幅は、同じ部分領域に属する全ての測定点の最大振幅の平均値を算出する。また平滑化した周波数スペクトルは、同じ部分領域に属する全ての測定点の周波数スペクトルの平均を算出する。
また診断部206Dは、測定点データ205A、部分領域データ205D、および平滑特徴量データ205Eに基づいて、構造物110の診断を行う機能を有する。例えば、複数の測定点が設定された構造物110上の面の一部にボルト付けされたパネルが存在する場合、パネルの振動特性と基礎部分の振動特性とが相違するので、構造物110が健全なときであってもパネルに相当する部分領域と基礎部分に相当する部分領域とに分割される。しかし、ボルトに緩みがあると、しっかり固定された健全時とは振動の特性が相違する。従って、パネルに相当する部分領域における平滑化された振動波形の特徴量と、正常時に計測して取得しておいた振動波形の特徴量とを比較することにより、パネルの取り付け強度の劣化を判定することができる。これは一例であり、他の方法による診断も可能である。
診断部206Dは、構造物110の診断結果を算出すると、その診断結果を画面表示部204に表示し、または通信I/F部202を通じて外部の装置へ送信する。
図13は、本実施形態に係る振動解析装置200の動作を示すフローチャートである。以下、図13を参照して振動解析装置200の動作を説明する。
まず、振動解析装置200は、振動計測部206A、特徴量算出部206B、および領域分割部206Cによって、構造物110の振動波形の計測、振動波形の特徴量の算出、および領域分割を行う(ステップS201〜S203)。これらは本発明の第1の実施形態に係る振動解析装置100の動作を示す図7のステップS101〜S103と同じである。
次に診断部206Dは、平滑化部2061を使用して、記憶部205から特徴量データ205Cおよび部分領域データ205Dを読み出し、これらのデータに基づいて平滑化データ205Eを算出して記憶部205に保存する(ステップS204)。
最後に診断部206Dは、記憶部205から測定点データ205Aと部分領域データ205Dと平滑特徴量データ205Eを読み出し、それらのデータに基づいて構造物110の診断を行い、その診断結果を画面表示部204に表示し、または通信I/F部202から外部へ送信する(ステップS205)。
このように本実施形態によれば、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響が構造物110の診断結果に即影響することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。その理由は、領域分割部206Cが測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割し、診断部206Dが、部分領域毎にその振動波形の特徴量を平滑化し、その結果に基づいて構造物110の診断を行うためである。
本発明の第1の実施形態では、部分領域毎の振動波形の特徴量は各測定点単位でのものしかないため、ノイズの影響を受けている特徴量と受けていない特徴量とが混在している。これに対して本実施形態では、各部分領域毎に振動波形の特徴量を平滑化することにより、振動波形の特徴量に及ぼすノイズの影響が軽減されるため、振動波形の特徴量に基づく診断を安定して実施することが可能になる。
[第3の実施形態]
図14を参照すると、本発明の第3の実施形態に係る振動解析装置300は、振動計301、通信I/F部302、操作入力部303、画面表示部304、記憶部305、および演算処理部306を有する。このうち、振動計301、通信I/F部302、操作入力部303、および画面表示部304は、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の振動計201、通信I/F部202、操作入力部203、画面表示部204と同じである。
記憶部305は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理部306における各種処理に必要な処理情報やプログラム305Pを記憶する機能を有している。プログラム305Pは、演算処理部306に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部302などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)や記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部305に保存される。記憶部305で記憶される主な処理情報として、測定点データ305A、振動計測データ305B、特徴量データ305C、部分領域データ305D、平滑特徴量データ305E、および基準周波数成分305Fがある。このうち、測定点データ305Aと振動計測データ305Bと特徴量データ305Cと部分領域データ305Dと平滑特徴量データ305Eとは、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の測定点データ205Aと振動計測データ205Bと特徴量データ205Cと部分領域データ205Dと平滑特徴量データ205Eと同じである。
基準周波数成分305Fは、構造物110に浮き、剥離、空洞などの異常個所が存在しているときに、その異常個所から計測される特有の振動波形の周波数成分を示すデータである。
演算処理部306は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部305からプログラム305Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム305Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。演算処理部306で実現される主な処理部として、振動計測部306Aと特徴量算出部306Bと領域分割部306Cと診断部306Dとがある。このうち、振動計測部306Aと特徴量算出部306Bと領域分割部306Cとは、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の振動計測部206Aと特徴量算出部206Bと領域分割部206Cと同じである。
診断部306Dは、部分領域データ305Dに基づいて構造物110の診断を行う機能を有する。診断部306Dは、平滑化部3061と異常振動部分領域検出部3062と異常個所出力部3063とを有する。このうち、平滑化部3061は、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の平滑化部2061と同じである。
異常振動部分領域検出部3062は、記憶部305から平滑特徴量データ305Eと基準周波数成分305Fとを読み出し、平滑特徴量データ305Eの各部分領域毎に、その部分領域の平滑化された振動波形の特徴量のうちの周波数スペクトルに係る特徴量中に、基準周波数成分305Fと同じ周波数成分が閾値以上含まれているか否かを判定し、含まれている場合に当該部分領域を異常個所として検出する機能を有する。
異常個所出力部3063は、異常振動部分領域検出部3062により検出された構造物110の異常個所を画面表示部304に表示し、また通信I/F部302を通じて外部へ送信する機能を有する。異常個所として検出された部分領域に対応する構造物110の領域は、その部分領域に属する測定点の位置情報(測定点データ305に記録されている)から特定することができる。異常個所の画面表示部304の表示では、異常個所の座標値を数値等で表示してもよいし、異常個所を特定の色等に着色した構造物110のイメージを画面表示部304に表示してもよい。
図15は、本実施形態に係る振動解析装置300の動作を示すフローチャートである。以下、図15を参照して振動解析装置300の動作を説明する。
まず、振動解析装置300は、振動計測部306A、特徴量算出部306B、領域分割部306C、および診断部306Dの平滑化部3061によって、構造物110の振動波形の計測、振動波形の特徴量の算出、領域分割、部分領域毎の特徴量の平滑化を行う(ステップS301〜S304)。これらは本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の動作を示す図13のステップS201〜S204と同じである。
次に診断部306Dの異常振動部分領域検出部3062は、平滑特徴量データ305Eの各部分領域毎に、その部分領域の平滑化された特徴量のうちの周波数スペクトルに係る特徴量中に、基準周波数成分305Fと同じ周波数成分が閾値以上含まれているか否かを判定することにより、異常領域の有無を判定する(ステップS305)。異常振動部分領域検出部3062は、異常個所を検出すると、その旨を異常個所出力部3063へ伝達する。
診断部306Dの異常個所出力部3063は、異常振動部分領域検出部3062で検出された構造物110の異常個所の情報を画面表示部304に表示し、または通信I/F部302から外部へ送信する(ステップS306)。
このように本実施形態によれば、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響が構造物110の診断結果に即影響することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。その理由は、領域分割部306Cが測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割し、診断部306Dが、部分領域毎にその振動波形の特徴量を平滑化し、その結果に基づいて構造物110の診断を行うためである。
本発明の第1の実施形態では、部分領域毎の振動波形の特徴量は各測定点単位でのものしかないため、ノイズの影響を受けている特徴量と受けていない特徴量とが混在している。これに対して本実施形態では、各部分領域毎に振動波形の特徴量を平滑化することにより、振動波形の特徴量に及ぼすノイズの影響が軽減され、異常に特有な振動波形の周波数成分の有無によって、構造物110上の剥離や空洞といった異常を安定して診断することが可能である。
[第4の実施形態]
図16を参照すると、本発明の第4の実施形態に係る振動解析装置400は、振動計401、通信I/F部402、操作入力部403、画面表示部404、記憶部405、および演算処理部406を有する。このうち、振動計401、通信I/F部402、操作入力部403、および画面表示部404は、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の振動計201、通信I/F部202、操作入力部203、画面表示部204と同じである。
記憶部405は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理部406における各種処理に必要な処理情報やプログラム405Pを記憶する機能を有している。プログラム405Pは、演算処理部406に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部402などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)や記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部405に保存される。記憶部405で記憶される主な処理情報として、測定点データ405A、振動計測データ405B、特徴量データ405C、部分領域データ405D、平滑特徴量データ405E、および閾値405Fがある。このうち、測定点データ405Aと振動計測データ405Bと特徴量データ405Cと部分領域データ405Dと平滑特徴量データ405Eとは、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の測定点データ205Aと振動計測データ205Bと特徴量データ205Cと部分領域データ205Dと平滑特徴量データ205Eと同じである。
閾値405Fは、隣接する部分領域間の平滑化した特徴量の相関度と比較する基準の相関度を示す。隣接する部分領域どうしは、異なる部分領域として分割されたものであるため、それらの平滑化した特徴量はお互いに相違している。しかし、振動波形の特徴量の相違は、構造物110に明確な剥離や浮き等の劣化がなくても生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、部分領域間の平滑化した特徴量の相関度の差の絶対値が或る閾値を超えるか否かによって、異常と判断すべき程度の差か否かを判断する。閾値405Fは、そのための閾値である。
演算処理部406は、MPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部405からプログラム405Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム405Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。演算処理部406で実現される主な処理部として、振動計測部406Aと特徴量算出部406Bと領域分割部406Cと診断部406Dとがある。このうち、振動計測部406Aと特徴量算出部406Bと領域分割部406Cとは、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の振動計測部206Aと特徴量算出部206Bと領域分割部206Cと同じである。
診断部406Dは、部分領域データ405Dに基づいて構造物110の診断を行う機能を有する。診断部406Dは、平滑化部4061と隣接部分領域間相関検出部4062と異常個所出力部4063とを有する。このうち、平滑化部4061は、本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の平滑化部2061と同じである。
隣接部分領域間相関検出部4062は、記憶部405から測定点データ405Aと部分領域データ405Dとを読み出して、お互いに隣接する部分領域のペアを決定する機能を有する。また隣接部分領域間相関検出部4062は、記憶部405から平滑特徴量データ405Eを読み出し、上記決定した部分領域のペア毎に、その部分領域の平滑化された特徴量間の距離または類似度を相関度として算出する機能を有する。また隣接部分領域間相関検出部4062は、記憶部405から閾値405Fを読み出し、上記算出した相関度の絶対値を閾値405Fと比較することにより、構造物110の異常個所を検出する機能を有する。具体的には、隣接部分領域間相関検出部4062は、相関度の差が閾値405Fを超える部分領域のペアの境界部分を、異常箇所として検出する。
異常個所出力部4063は、隣接部分領域間相関検出部4062により検出された構造物110の異常個所を画面表示部404に表示し、また通信I/F部402を通じて外部へ送信する機能を有する。異常個所として検出された部分領域間の境界は、それらの部分領域に属する測定点の位置情報(測定点データ305に記録されている)から特定することができる。異常個所の画面表示部404の表示では、異常個所の座標値を数値で表示してもよいし、異常個所を特定の色に着色した構造物110のイメージを画面表示部404に表示してもよい。
図17は、本実施形態に係る振動解析装置400の動作を示すフローチャートである。以下、図17を参照して振動解析装置400の動作を説明する。
まず、振動解析装置400は、振動計測部406A、特徴量算出部406B、領域分割部406C、および診断部406Dの平滑化部4061によって、構造物110の振動波形の計測、振動波形の特徴量の算出、領域分割、部分領域毎の特徴量の平滑化を行う(ステップS401〜S404)。これらは本発明の第2の実施形態に係る振動解析装置200の動作を示す図13のステップS201〜S204と同じである。
次に診断部406Dの隣接部分領域間相関検出部4062は、平滑特徴量データ305Eにおける隣接する部分領域のペア毎に、その部分領域の平滑化された特徴量間の距離または類似度を相関度として算出する(ステップS405)。次に隣接部分領域間相関検出部4062は、算出した相関度の絶対値を閾値405Fと比較することにより、構造物110の異常個所を検出する(ステップS406)。隣接部分領域間相関検出部4062は、異常個所を検出すると、その旨を異常個所出力部4063へ伝達する。
診断部406Dの異常個所出力部4063は、隣接部分領域間相関検出部4062で検出された構造物110の異常個所の情報を画面表示部404に表示し、または通信I/F部402から外部へ送信する(ステップS4076)。
このように本実施形態によれば、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響が構造物110の診断結果に即影響することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。その理由は、領域分割部406Cが測定点毎の振動波形の特徴量に基づいて、複数の測定点により形成される領域を、特徴量の一様性を満たす部分領域に分割し、診断部406Dが、部分領域毎にその振動波形の特徴量を平滑化し、その結果に基づいて構造物110の診断を行うためである。
本発明の第1の実施形態では、部分領域毎の振動波形の特徴量は各測定点単位でのものしかないため、ノイズの影響を受けている特徴量と受けていない特徴量とが混在している。これに対して本実施形態では、各部分領域毎に振動波形の特徴量を平滑化している。このため、部分領域間の平滑化した特徴量の相関度の差の絶対値を閾値と比較することによって、構造物110上の剥離や空洞といった異常個所を安定して特定することが可能である。
[第5の実施形態]
図18を参照すると、本発明の第5の実施形態に係る振動解析装置500は、振動計測手段510と特徴量算出手段520と領域分割手段530と診断手段540とを有する。
振動計測手段510は、構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する機能を有する。特徴量算出手段520は、振動波形の特徴量を測定点毎に算出する機能を有する。領域分割手段530は、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する機能を有する。診断手段540は、分割の結果に基づいて構造物を診断する機能を有する。上記の診断計測手段510、特徴量算出手段520、領域分割手段530、および診断手段540は、例えばコンピュータとその上で動作するプログラムとで実現することができる。
次に本実施形態に係る振動解析装置500の動作を図19のフローチャートを参照して説明する。
まず、振動計測手段510が、構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する(ステップS501)。次に、特徴量算出手段520が、振動波形の特徴量を測定点毎に算出する(ステップS502)。次に、領域分割手段530が、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する(ステップS503)。次に、診断手段540が、分割の結果に基づいて構造物を診断する(ステップS504)。ここで、診断とは、分割の結果に基づいて構造物の適正や欠陥の有無などを判断することである。診断する限り、診断結果が生成され、保存されるか、出力される。換言すれば、構造物の適正や欠陥の有無などを表す情報が保存されているか、出力されているならば、構造物が診断されたことを意味する。
本実施形態によれば、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響を受けて構造物の診断結果の精度が低下することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。
その理由は、領域分割手段530が、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割し、診断手段540が、分割の結果に基づいて構造物を診断するためである。
本実施形態は、以上の構成を基本としつつ、以下のような各種の付加変更が可能である。
例えば、領域分割手段530は、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量の一様性を満たすような特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割してよい。
また診断手段540は、部分領域毎に測定点の振動波形の特徴量を平滑化し、この平滑化した振動波形の特徴量に基づいて構造物を診断してよい。
また診断手段540は、お互いに隣接する部分領域間の上記平滑化した振動波形の特徴量の相関度に基づいて構造物を診断してよい。その際、診断手段540は、相関度と所定の閾値とを比較することによって、部分領域内に異常があるか否か診断してよい。
また特徴量算出手段520は、振動波形の周波数スペクトルを振動波形の特徴量として算出し、診断手段540は、特定の周波数成分が振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、構造物を診断してよい。
また領域分割手段530は、測定点を画像上のそれぞれの座標、測定点における振動波形の特徴量を上記画像上のそれぞれの座標における画素の特徴量とした当該画像に対し、画像の領域分割アルゴリズムを使用することによって、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割してよい。
また振動計測手段510は、複数の測定点における振動波形を所定期間内に計測してよい。
[第6の実施形態]
図20を参照すると、本発明の第6の実施形態に係る振動解析装置600は、振動計測手段610と特徴量算出手段620と領域分割手段630と診断手段640とを有する。このうち振動計測手段610と特徴量算出手段620と領域分割手段630とは、図18に示した本発明の第5の実施形態に係る振動解析装置500の振動計測手段610と特徴量算出手段620と領域分割手段630と同一の機能を有する。
診断手段640は、領域分割手段630の分割の結果に基づいて構造物を診断する機能を有する。診断手段640は、判定手段641と領域出力手段642とを有する。判定手段641は、部分領域に欠陥があるか否かを判定する機能を有する。領域出力手段642は、判定手段641において欠陥があると判定された部分領域を出力する機能を有する。上記の診断計測手段610、特徴量算出手段620、領域分割手段630、および診断手段640は、例えばコンピュータとその上で動作するプログラムとで実現することができる。
次に本実施形態に係る振動解析装置600の動作を図21のフローチャートを参照して説明する。
まず、振動計測手段610が、構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する(ステップS601)。次に、特徴量算出手段620が、振動波形の特徴量を測定点毎に算出する(ステップS602)。次に、領域分割手段630が、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する(ステップS603)。次に、診断手段640の判定手段641が、部分領域に欠陥があるか否かを判定する(ステップS604)。次に、診断手段640の領域出力手段642が、欠陥があると判定された部分領域を出力する(ステップS605)。
本実施形態によれば、振動計の計測値に及ぼすノイズの影響を受けて構造物の診断結果の精度が低下することがなくなり、ノイズに頑健な診断が可能になる。
その理由は、領域分割手段630が、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割し、診断手段640が、分割の結果に基づいて構造物を診断するためである。
また本実施形態によれば、構造物のどの部分に欠陥があるか否かを検出することができる。
その理由は、診断手段640の判定手段641が部分領域に欠陥があるか否かを判定し、診断手段640の領域出力手段642が、欠陥があると判定された部分領域を出力するためである。
本実施形態は、以上の構成を基本としつつ、以下のような各種の付加変更が可能である。
例えば、領域分割手段530は、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量の一様性を満たすような特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割してよい。
また診断手段540は、部分領域毎に測定点の振動波形の特徴量を平滑化し、この平滑化した振動波形の特徴量に基づいて構造物を診断してよい。
また診断手段540は、お互いに隣接する部分領域間の上記平滑化した振動波形の特徴量の相関度に基づいて構造物を診断してよい。その際、診断手段540は、相関度と所定の閾値とを比較することによって、部分領域内に異常があるか否か診断してよい。
また特徴量算出手段520は、振動波形の周波数スペクトルを振動波形の特徴量として算出し、診断手段540は、特定の周波数成分が振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、構造物を診断してよい。
また領域分割手段530は、測定点を画像上のそれぞれの座標、測定点における振動波形の特徴量を上記画像上のそれぞれの座標における画素の特徴量とした当該画像に対し、画像の領域分割アルゴリズムを使用することによって、複数の測定点により形成される領域を、振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割してよい。
また振動計測手段510は、複数の測定点における振動波形を所定期間内に計測してよい。
以上、本発明を幾つかの実施形態を挙げて説明したが、本発明は以上の実施形態にのみ限定されず、その他各種の付加変更が可能である。
本発明は、橋梁などの土木建築物や各種工業製品・設備などの構造物の振動を測定して構造物の診断を行う分野に適用できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
前記分割の結果に基づいて前記構造物を診断する診断手段と
を有する振動解析装置。
(付記2)
前記診断手段は、
前記部分領域に欠陥があるか否かを判定する判定手段と、
前記欠陥があると判定された部分領域を出力する領域出力手段と、
を含む、付記1に記載の振動解析装置。
(付記3)
前記領域分割手段は、前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たすような特徴量が算出される測定点を含む前記部分領域に分割する
付記1または2に記載の振動解析装置。
(付記4)
前記診断手段は、前記部分領域毎に前記測定点の前記振動波形の特徴量を平滑化し、該平滑化した前記振動波形の特徴量に基づいて前記構造物を診断する
付記1ないし3のいずれか1項に記載の振動解析装置。
(付記5)
前記診断手段は、お互いに隣接する前記部分領域間の前記平滑化した前記振動波形の特徴量の相関度に基づいて前記構造物を診断する
付記4に記載の振動解析装置。
(付記6)
前記診断手段は、前記相関度と所定の閾値とを比較することによって、前記部分領域内に異常があるか否か診断する
付記5に記載の振動解析装置。
(付記7)
前記特徴量算出手段は、前記計測された振動波形の周波数スペクトルを前記振動波形の特徴量として算出し、
前記診断手段は、特定の周波数成分が前記振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、前記構造物を診断する
付記1乃至6の何れかに記載の振動解析装置。
(付記8)
前記領域分割手段は、前記測定点を画像上のそれぞれの座標、前記測定点における前記振動波形の特徴量を前記画像上のそれぞれの座標における画素の特徴量とした当該画像に対し、画像の領域分割アルゴリズムを使用することによって、前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する
付記1乃至7の何れかに記載の振動解析装置。
(付記9)
前記振動計測手段は、前記複数の測定点における振動波形を所定期間内に計測する
付記1乃至8の何れかに記載の振動解析装置。
(付記10)
振動解析装置が実行する振動解析方法であって、
構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測し、
前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出し、
前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割し、
前記分割の結果に基づいて前記構造物を診断する
振動解析方法。
(付記11)
前記診断では、
前記部分領域に欠陥があるか否かを判定し、
前記欠陥があると判定された部分領域を出力する付記10に記載の振動解析方法。
(付記12)
前記分割では、前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たすような特徴量が算出される測定点を含む前記部分領域に分割する
付記10または11に記載の振動解析方法。
(付記13)
前記診断では、前記部分領域毎に前記測定点の前記振動波形の特徴量を平滑化し、該平滑化した前記振動波形の特徴量に基づいて前記構造物を診断する
付記10ないし12のいずれか1項に記載の振動解析方法。
(付記14)
前記診断では、お互いに隣接する前記部分領域間の前記平滑化した前記振動波形の特徴量の相関度に基づいて前記構造物を診断する
付記13に記載の振動解析方法。
(付記15)
前記診断では、前記相関度と所定の閾値とを比較することによって、前記部分領域内に異常があるか否か診断する
付記14に記載の振動解析方法。
(付記16)
前記特徴量の算出では、前記計測された振動波形の周波数スペクトルを前記振動波形の特徴量として算出し、
前記診断では、特定の周波数成分が前記振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、前記構造物を診断する
付記10ないし15の何れかに記載の振動解析方法。
(付記17)
前記分割では、前記測定点を画像上のそれぞれの座標、前記測定点における前記振動波形の特徴量を前記画像上のそれぞれの座標における画素の特徴量とした当該画像に対し、画像の領域分割アルゴリズムを使用することによって、前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する
付記10ないし16の何れかに記載の振動解析方法。
(付記18)
前記計測では、前記複数の測定点における振動波形を所定期間内に計測する
付記10ないし17の何れかに記載の振動解析方法。
(付記19)
コンピュータを、
構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量のうち所定の条件を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
前記分割の結果に基づいて前記構造物を診断する診断手段と
して機能させるプログラム。
(付記20)
前記診断手段は、
前記部分領域に欠陥があるか否かを判定する判定手段と、
前記欠陥があると判定された部分領域を出力する領域出力手段と、
を含む、付記19に記載のプログラム。
(付記21)
前記領域分割手段は、前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たすような特徴量が算出される測定点を含む前記部分領域に分割する
付記20に記載のプログラム。
(付記22)
前記診断手段は、前記部分領域毎に前記測定点の前記振動波形の特徴量を平滑化し、該平滑化した前記振動波形の特徴量に基づいて前記構造物を診断する
付記19ないし21のいずれか1項に記載のプログラム。
100…振動解析装置
101…振動計
102…通信I/F部
103…操作入力部
104…画面表示部
105…記憶部
105A…測定点データ
105B…振動計測データ
105C…特徴量データ
105D…部分領域データ
105P…プログラム
106A…振動計測部
106B…特徴量算出部
106C…領域分割部
106D…診断部
110…構造物
111…測定点

Claims (11)

  1. 構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
    前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
    前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
    前記部分領域毎に前記測定点の前記振動波形の特徴量を平滑化し、該平滑化した前記振動波形の特徴量に基づいて前記構造物を診断する診断手段と
    を有する振動解析装置。
  2. 前記診断手段は、
    前記部分領域に欠陥があるか否かを判定する判定手段と、
    前記欠陥があると判定された部分領域を出力する領域出力手段と、
    を含む、請求項1に記載の振動解析装置。
  3. 前記診断手段は、前記分割により生成された前記部分領域の数に基づいて前記構造物を診断する
    請求項1または2に記載の振動解析装置。
  4. 構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
    前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
    前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
    前記分割の結果に基づいて前記構造物を診断する診断手段と
    を有し、
    前記特徴量算出手段は、前記計測された振動波形の周波数スペクトルを前記振動波形の特徴量として算出し、
    前記診断手段は、特定の周波数成分が前記振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、前記構造物を診断する
    振動解析装置。
  5. 前記診断手段は、お互いに隣接する前記部分領域間の前記平滑化した前記振動波形の特徴量の相関度に基づいて前記構造物を診断する
    請求項に記載の振動解析装置。
  6. 前記診断手段は、前記相関度と所定の閾値とを比較することによって、前記部分領域内に異常があるか否か診断する
    請求項5に記載の振動解析装置。
  7. 前記領域分割手段は、前記測定点を画像上のそれぞれの座標、前記測定点における前記振動波形の特徴量を前記画像上のそれぞれの座標における画素の特徴量とした当該画像に対し、画像の領域分割アルゴリズムを使用することによって、前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する
    請求項1乃至の何れかに記載の振動解析装置。
  8. 振動解析装置が実行する振動解析方法であって、
    構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測し、
    前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出し、
    前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割し、
    前記部分領域毎に前記測定点の前記振動波形の特徴量を平滑化し、該平滑化した前記振動波形の特徴量に基づいて前記構造物を診断する
    振動解析方法
  9. 振動解析装置が実行する振動解析方法であって、
    構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測し、
    前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出し、
    前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割し、
    前記分割の結果に基づいて前記構造物を診断し、
    前記特徴量の算出では、前記計測された振動波形の周波数スペクトルを前記振動波形の特徴量として算出し、
    前記診断では、特定の周波数成分が前記振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、前記構造物を診断する
    振動解析方法。
  10. コンピュータを、
    構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
    前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
    前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
    前記部分領域毎に前記測定点の前記振動波形の特徴量を平滑化し、該平滑化した前記振動波形の特徴量に基づいて前記構造物を診断する診断手段と
    して機能させるプログラム。
  11. コンピュータを、
    構造物上に設定された複数の測定点における振動波形を計測する振動計測手段と、
    前記振動波形の特徴量を前記測定点毎に算出する特徴量算出手段と、
    前記複数の測定点により形成される領域を、前記振動波形の特徴量の一様性を満たす特徴量が算出される測定点を含む部分領域に分割する領域分割手段と、
    前記分割の結果に基づいて前記構造物を診断する診断手段と
    して機能させ、
    前記特徴量算出手段は、前記計測された振動波形の周波数スペクトルを前記振動波形の特徴量として算出し、
    前記診断手段は、特定の周波数成分が前記振動波形の周波数スペクトルに含まれているか否かに基づいて、前記構造物を診断する
    プログラム。
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