JP6156801B2 - 液体処理装置及び液体処理方法 - Google Patents

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Description

本開示は、被処理液中に対してプラズマを生成することで、液体の処理、特に水を処理する液体処理装置及び液体処理方法に関する。
従来の高電圧パルス放電を用いた液体処理装置としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。図12は、特許文献1に記載された従来の殺菌装置の構成図である。
図12に示す殺菌装置1は、円柱状の高電圧電極2と板状の接地電極3とを対とする放電電極6で構成されている。高電圧電極2は、先端部2aの端面を除いて絶縁体4で被覆されて、高電圧電極部5を形成している。また、高電圧電極2の先端部2aと接地電極3とは、所定の電極間隔を設けて、処理槽7内で被処理水8に浸漬された状態で対向配置されている。高電圧電極2と接地電極3とは、高電圧パルスを発生する電源9に接続されている。両方の電極間に2〜50kV/cm、100Hz〜20kHzの負極性の高電圧パルスを印加し放電を行う。そのエネルギーによる水の蒸発、および衝撃波に伴う気化により、水蒸気からなる気泡10が発生する。また、高電圧電極2付近で生成されるプラズマによりOH、H、O、O -、O-、Hといった反応種を発生させ、微生物や細菌を殺菌する。
また、従来の別の液体処理装置としては、特許文献2に記載のものがある。特許文献2に記載の液体処理装置では、液体中の電極間に、外部より供給した気泡を介在させることにより、印加電圧を低くすることができ、消費電力量を低減できることが開示されている。同様の技術は、特許文献3、特許文献4、特許文献5にも開示されている。
特開2009−255027号公報 特開2000−93967号公報 特開2003−62579号公報 特表2010−523326号公報 特許3983282号公報
しかしながら、上記した従来の構成の装置においては、プラズマの発生効率が低く、液体の処理に長い時間がかかるという問題があった。
したがって、本開示の目的は、プラズマを効率よく発生させ、その結果反応種を効率よく発生させて短時間で液体の処理をすることが可能な液体処理装置及び液体処理方法を提供することである。
本開示に係る液体処理装置は、
被処理水を入れる反応槽内に少なくとも一部が配置される第1の金属電極と、
前記反応槽内に配置される第2の金属電極と、
前記第1の金属電極を囲むように設けられ、閉じた空間を形成する絶縁体と、
前記絶縁体に前記被処理水に対して設けられた開口部であって、前記空間から前記被処理水中に気泡を発生させる、開口部と、
前記気泡を発生させるのに必要な気体を前記空間に供給する気体供給装置と、
前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加する電源と、
を備える。
上記の概括的かつ特定の態様は、液体処理装置、液体処理方法並びに液体処理装置及び液体処理方法の任意の組み合わせにより実現してもよい。
本開示に係る液体処理装置及び液体処理方法によれば、プラズマを効率よく発生することができ、短時間で液体の処理をすることが可能となる。
本開示の実施の形態1に係る液体処理装置の全体構成図である。 本開示の実施の形態1における電極構成を示す断面図である。 本開示の実施の形態1における処理した水中のOHラジカルのESR法による測定結果を示す図である。 本開示の実施の形態1における処理時間に対するインディゴカーミン水溶液の分解量を測定した結果を示す図である。 本開示の実施の形態2における電極構成を示す断面図である。 本開示の実施の形態2における処理時間に対するインディゴカーミン水溶液の分解量を測定した結果を示す図である。 本開示の実施の形態1及び2における第1の金属電極を絶縁体の開口部の端面から内側に後退させた距離を示す図である。 本開示の実施の形態1及び2における第1の金属電極を絶縁体の開口部の端面から内側に後退させた距離に対するインディゴカーミン水溶液の分解速度を示す図である。 本開示の実施の形態3における電極構成を示す断面図である。 本開示の実施の形態3における処理時間に対するインディゴカーミン水溶液の分解量を測定した結果を示す図である。 本開示の実施の形態3における第1の開口部の直径に対するインディゴカーミン水溶液の分解速度の依存性を示す図である。 従来の高電圧パルス放電を用いた排水処理装置の構成図である。
(本開示に係る一形態を得るに至った経緯)
前述の「背景技術」の欄で説明したように、特許文献1に示す従来の殺菌装置においては、瞬間沸騰現象を用いて瞬間的に液体を気化し、互いに対向させて配置した円柱状の電極と板状の接地電極との間で放電させることによって、プラズマを発生させていた。しかし、瞬間沸騰現象を起こすためには、液体を気化させるエネルギーを加える必要があるため、効率よくプラズマを発生させることができず、液体の処理に長い時間がかかるという課題を有していた。
また、従来の液体処理装置において、第1の金属電極はプラズマ耐性の高い金属材料等が使用されているが、これらの金属は加工し難い材質であり、第1の金属電極を加工する場合に、製造コストが高くなるという課題を有していた。
そこで、本発明者らは、気体供給装置から気体を連続して供給し、被処理水中に気泡を発生させ、効率よくプラズマを発生させることで、効率よく反応種を生成でき、短時間で液体の処理ができることを見出し、本開示に至った。また、第1の金属電極において、プラズマに曝される部分とプラズマに曝されない部分の電極を異なる材料で形成することにより、製造コストが低く、特性が安定化できる第1の金属電極構造を見出した。
本開示の第1の態様に係る液体処理装置は、
被処理水を入れる反応槽内に少なくとも一部が配置される第1の金属電極と、
前記反応槽内に配置される第2の金属電極と、
前記第1の金属電極を囲むように設けられ、閉じた空間を形成する絶縁体と、
前記絶縁体に前記被処理水に対して設けられた開口部であって、前記空間から前記被処理水中に気泡を発生させる、開口部と、
前記気泡を発生させるのに必要な気体を前記空間に供給する気体供給装置と、
前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加する電源と、
を備える。
本開示の第2の態様に係る液体処理装置は、
被処理水を入れる反応槽内に少なくとも一部が配置される第1の金属電極と、
前記反応槽内に配置される第2の金属電極と、
前記第1の金属電極の外周との間に空間を形成するように設けられた絶縁体と、
前記絶縁体に前記被処理水に対して設けられた開口部であって、前記被処理水中に気泡を発生させる、開口部と、
前記気泡を発生させるのに必要な気体を前記空間に供給する気体供給装置と、
前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加する電源と、
を備える。
本開示の第3の態様に係る液体処理装置は、
被処理水を入れる反応槽内に少なくとも一部が配置される、開口端を有する中空状の第1の金属電極と、
前記反応槽内に配置される第2の金属電極と、
前記第1の金属電極を囲うように設けられた絶縁体と、
前記絶縁体に前記被処理水に対して設けられた開口部であって、前記被処理水中に気泡を発生させる、開口部と、
前記気泡を発生させるのに必要な気体を、前記第1の電極の中空部で形成される空間に供給する気体供給装置と、
前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加する電源と、
を備える。
本開示の第4の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記第1の金属電極は、前記反応槽内に配置される電極がコイル状であってもよい。
本開示の第5の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記絶縁体に複数の前記開口部を設けてもよい。
本開示の第6の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記第1の金属電極は、前記反応槽内に配置される一端側の部分と、前記電源と接続する他端側の部分と、の少なくとも2つの部分が接続されて構成されている。
本開示の第7の態様に係る液体処理装置においては、前記第6の態様における前記第1の金属電極は、前記一端側の部分と前記他端側の部分が、異なる材料からなる金属電極であってもよい。
本開示の第8の態様に係る液体処理装置においては、前記第6又は7のいずれかの態様における前記第1の金属電極の前記他端側の部分にネジ部を設けてもよい。
本開示の第9の態様に係る液体処理装置においては、前記第6〜8のいずれかの態様における前記第1の金属電極の前記他端側の部分に前記気体供給装置と、前記空間と、を連結する貫通孔を設けてもよい。
本開示の第10の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記第1の金属電極が前記絶縁体の前記開口部より内側に、0mmより大きく、7mm未満で後退した位置にあってもよい。
本開示の第11の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記絶縁体は、前記被処理水に前記気泡を発生させる第1の開口部に加えて、さらに前記気体供給装置と接続される第2の開口部を備えてもよい。
本開示の第12の態様に係る液体処理装置においては、前記第11の態様における前記絶縁体の前記第1の開口部の直径が0.3mm〜2mmの範囲であってもよい。
本開示の第13の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記第1の金属電極と前記第2の金属電極を配置する、反応槽を備えてもよい。
本開示の第14の態様に係る液体処理装置においては、前記第13の態様における前記反応槽の内壁は、接地されてもよい。
本開示の第15の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様における前記反応槽と循環ポンプ及び配管で接続される処理槽をさらに備えてもよい。
本開示の第16の態様に係る液体処理装置においては、前記第15の態様における前記処理槽は、水浄化装置、空調機、加湿器、洗濯機、電機剃刀洗浄器、または食器洗浄器であってもよい。
本開示の第17の態様に係る液体処理装置においては、前記第15の態様における前記処理槽は、接地されてもよい。
本開示の第18の態様に係る液体処理装置においては、前記第1〜3のいずれかの態様に係る液体処理装置であって、前記電源によって電圧を印加して、前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間で放電させて、前記気泡内にプラズマを発生させ、液体を処理してもよい。
本開示の第19の態様に係る液体処理方法は、
被処理水を入れる反応槽内に少なくとも一部が配置される第1の金属電極と、前記反応槽内に配置される第2の金属電極との間に、電圧を印加する工程と、
前記第1の金属電極を囲む絶縁体で形成される閉じた空間に気体を供給し、前記絶縁体に設けられた開口部から前記被処理水中に気泡を発生させる工程と、
を含む。
本開示の第20の態様に係る液体処理方法においては、前記第19の態様に係る前記電圧を印加する工程において、前記第1の金属電極と前記第2の金属電極間で放電させて、前記気泡内にプラズマを発生させ、液体を処理する。
上記の概括的かつ特定の態様は、液体処理装置、及び液体処理方法において実現してもよく、並びに液体処理装置及び液体処理方法の任意の組み合わせにより実現してもよい。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図において、同一又は相当部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、本開示の実施の形態1に係る液体処理装置100の全体構成図である。
実施の形態1に係る液体処理装置100は、処理される水(被処理水)110を入れる反応槽111内に少なくとも一部が配置される第1の金属電極104aと、反応槽111内に配置される第2の金属電極102と、第1の金属電極104aの外周との間に空間124aを形成するように設けられた絶縁体103と、絶縁体103に被処理水110に対して設けられた開口部であって、被処理水110中に気泡106を発生させる、開口部125と、気泡106を発生させるのに必要な気体114を空間124aに供給する気体供給装置105と、第1の金属電極104と第2の金属電極102との間に電圧を印加する電源101と、を備える。実施の形態1では、図1に示すように、上記構成に更に処理槽109を備えた液体処理装置100を説明する。なお、実施の形態1では、処理槽109は必須の構成ではなく、反応槽111を有していればよい。
図1に示すように、反応槽111内と処理槽109内は、被処理水110で満たされており、循環ポンプ108を備えた配管113で接続されている。反応槽111の1つの壁には、当該壁を貫通する第2の金属電極102及び第1の金属電極104aが配置されており、それぞれの電極の一端側は、反応槽111内に位置している。第1の金属電極104aは、円柱状であり、他端側は保持ブロック112で保持され、気体供給装置105と接続される。気体供給装置105は、例えば、第1の金属電極104aの他端に設けられた貫通孔123aを介して、第1の金属電極104aと絶縁体103との間で形成される空間124aに気体114を供給する。第2の金属電極102は、円柱状であり、一端側が反応槽111内の被処理水110に接触するように配置されている。第2の金属電極102と第1の金属電極104aとの間には電源101が接続されており、電源101は電圧を印加する。
[電極構成]
次に、本開示の実施の形態1に係る液体処理装置100の電極構成について説明する。
図2は、本開示の実施の形態1における電極構成を示す断面図である。図2に示すように、第1の金属電極104aは、一端側に反応槽111内に配置される金属電極部121aを、他端側に保持ブロック112に接続固定すると共に電源101と接続する金属ネジ部122aを備える。また、金属電極部121aとの間に空間124aを形成するように絶縁体103が設けられており、絶縁体103には被処理水110中に気泡106を発生させる開口部125が設けられている。さらに、金属ネジ部122aは、外周にネジ部126、内部に貫通孔123aが設けられている。
第1の金属電極104aにおいて、金属電極部121aと金属ネジ部122aは、異なるサイズで、異なる材料の金属電極から形成されていてもよい。実施の形態1においては、一例として、金属電極部121aは直径0.95mmで、材料はタングステンを用い、金属ネジ部122aは直径3mmで、材料は鉄を用いている。ここで、金属電極部121aの直径は、プラズマが発生する直径であればよく、直径2mm以下にしてもよい。また、金属電極部121aの材料は、タングステンに限られるものではなく、他の耐プラズマ性の金属材料を用いてもよく、耐久性は悪化するが、銅、アルミニウム、鉄及びそれらの合金を用いてもよい。さらに、金属電極部121aの表面の一部に、導電性物質を添加することによって1〜30Ωcmの電気抵抗率を有する酸化イットリウムの溶射を行ってもよい。この酸化イットリウムの溶射により、電極寿命が長くなるという効果が得られる。一方、金属ネジ部122aの直径は3mmに限られるものではなく、その寸法は金属電極部121aの直径よりも大きいものであればよい。金属ネジ部122aの材料は、加工のし易い金属材料であって、例えば、一般的なネジに用いられている材料である、銅、亜鉛、アルミニウム、錫及び真鍮等であってもよい。第1の金属電極104aは、例えば、金属電極部121aを金属ネジ部122aに圧入することによって一体化させて形成することができる。このように、金属電極部121aの部分にプラズマ耐性の高い金属材料を用い、金属ネジ部122aに加工し易い金属材料を用いることにより、プラズマ耐性を有しながら製造コストの低い、特性を安定化した金属電極104aを実現できる。
金属ネジ部122aには、気体供給装置105に通じる貫通孔123aを設けることができる。貫通孔123aは空間124aと繋がっており、気体供給装置105からの気体114が貫通孔123aを介して空間124aに供給される。そして、この貫通孔123aから供給された気体114によって、金属電極部121aが覆われる。ここで、貫通孔123aが1個の場合、図2に示すように金属電極部121aの重力方向に向かって下側から気体114が供給されるように金属ネジ部122aに貫通孔123aを設けると、金属電極部121aが気体114で覆われ易くなる。さらに、貫通孔123aの数は2個以上あると、貫通孔123aでの圧損を抑制するのに有益である。なお、実施の形態1において、貫通孔123aの直径は、例えば0.3mmである。
金属ネジ部122aの外周には、ネジ部126を設けてもよい。例えば、金属ネジ部122aの外周のネジ部126が雄ネジとすると、保持ブロック112に雌ネジのネジ部127を設けることで、ネジ部126、127を螺合して第1の金属電極104aを保持ブロック112に固定することができる。また、金属ネジ部122aを回転させることで、絶縁体103に設けられた開口部125に対する金属電極部121aの端面の位置を正確に調整することができる。さらに、電源101との接続固定もネジ部126で螺合して固定できることより、接触抵抗の安定化をもたらし、特性を安定化させることができる。またさらに、気体供給装置105との接続も確実にできる。このような工夫は実用化するにあたって防水対策や安全対策上、非常に有益である。
金属電極部121aの周囲には、例えば内径1mmの絶縁体103が配置されており、金属電極部121aと絶縁体103との間には空間124aが形成されている。空間124aには、気体供給装置105から気体114が供給され、この気体114によって金属電極部121aが覆われる。したがって、金属電極部121aの外周は、電極の金属が露出しているにもかかわらず、被処理水110に直接接触しないようになっている。さらに、絶縁体103には開口部125が設けられており、開口部125は反応槽内111の被処理水110中に気泡106を発生させるときに、気泡106の大きさを決定する機能を有する。なお、実施の形態1では、絶縁体103にアルミナセラミックを用いたが、マグネシア、石英又は酸化イットリウムを用いてもよい。
絶縁体103の開口部125は、図2で示すように、絶縁体103の端面に設けられているが、絶縁体103の側面に設けてもよい。また、開口部125は絶縁体103に複数設けてもよい。なお、実施の形態1の開口部125の直径は、一例として、1mmである。
第2の金属電極102は、特に制限はないが、導電性の金属材料である、例えば、銅、アルミニウム及び鉄等を用いて形成してもよい。
気体供給装置105としては、例えば、ポンプ等を用いることができる。供給する気体114は、例えば、空気、He、Ar、またはO等が用いられる。
電源101は、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間でパルス電圧又は交流電圧を印加する。
処理槽109としては、例えば、水浄化装置、空調機、加湿器、洗濯機、電機剃刀洗浄器、または食器洗浄器等を用いることができる。なお、処理槽109は、感電を防止するために接地されていてもよい。
反応槽111は、例えば、循環ポンプ108を備えた配管113で処理槽109と接続されていてもよい。反応槽111と処理槽109の容積は、例えば、合算で約600ミリリットル(約600cm)である。被処理水110は、循環ポンプ108によって反応槽111内と処理槽109内を循環する。被処理水110の循環速度は、プラズマ107による被分解物の速度と反応槽111の容積から適切な値に設定される。
上記構成によれば、第1の金属電極104aの貫通孔123aから、絶縁体103と第1の金属電極104aの金属電極部121aで形成される空間124aに、気体114を供給し続けた場合、被処理水110中に気泡106が形成される。気泡106は、その中の気体が絶縁体103の開口部125を覆う寸法の柱状の気泡となる。よって、実施の形態1において、絶縁体103に設けられた開口部125は、被処理液110中に気泡106を発生させる機能を有する。また、気体供給装置105を用いて気体114の供給量を適切に設定することにより、第1の金属電極104aの金属電極部121aは、気体114で覆われた状態にできる。
なお、本明細書において、「金属電極部(または金属電極部の表面)が液体(被処理水)に直接接触しない」とは、金属電極部の表面が、反応槽内の大きな塊としての液体と接触しないことをいう。したがって、例えば、金属電極部の表面が液体で濡らされている状態で、気泡を発生させたときには、金属電極部の表面が液体に濡れたまま(即ち、厳密には金属電極部の表面が液体と接触した状態で)、その表面を気泡内の気体が覆う状態が生じることがあるが、その状態も「金属電極部が液体に直接接触しない」状態に含まれるものとする。
[動作]
次に、本開示の実施の形態1における液体処理装置100の動作について説明する。
気体供給装置105により、第1の金属電極104aの貫通孔123aを介して、絶縁体103と第1の金属電極104aの金属電極部121aとの間で形成される空間124aに、気体114を供給する。気体114の流量は、例えば、0.5リットル/min〜2.0リットル/minである。被処理水110中には、前述したように第1の金属電極104aの金属電極部121aを覆う柱状の気泡106が形成される。気泡106は、絶縁体103の開口部125から一定距離(図示した形態では10mm以上)にわたって途切れることのない、単一の大きな気泡となる。即ち、気体114の供給により第1の金属電極104aの金属電極部121aと絶縁体103との間の空間124aに気体114が流れ、第1の金属電極104aの金属電極部121aは、気体114で覆われた状態となる。
電源101により、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に電圧を印加する。第1の金属電極104aに、例えば、ピーク電圧が4kV、パルス幅が1μs、周波数が30kHzのパルス電圧を印加する。第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に電圧を印加することにより、第1の金属電極104aの金属電極部121a近傍から気泡106内にプラズマ107を発生させる。プラズマ107は、第1の金属電極104aの先端部分の気泡106のみならず内部の空間に渡って広く生成される。これは、絶縁体103を介して被処理水110が対向電極として働いた結果である。この部分の効果もあって多量のイオンが発生し、被処理水110中でのラジカルの多量の生成に繋がる。つまり、本開示のように第1の金属電極104aが被処理水110の内部に位置しているために生じる大きな効果である。
なお、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間の距離は任意でよい。例えば特許文献1に記載のように、電極間距離を1〜50mmに規定する必要はなく、50mmより離れていてもプラズマ107を生成することが可能となる。
さらに、特許文献1に記載のように第1の金属電極104aと第2の金属電極102を対向させる必要もない。反応槽111内において、第2の金属電極102の少なくとも一部が被処理水110と接触する位置であれば、第2の金属電極102を配置する位置に制約はない。図1に示すように、処理槽109は、接地されていてもよい。処理槽109が接地されていると、第2の金属電極102は、被処理水110を通じて接地されたことと同等となる。即ち、第2の金属電極102が被処理水110と接触していることにより、被処理水110全体が同電位となり、気泡106と液体の界面部分が電極として機能する。その結果、気泡106を導入することによって対向電極を第1の金属電極104a近傍に形成したことになる。そして、気泡106の容積が大きいほど被処理水110の液中で大きな面積の対向電極を形成したことに等しくなり、気泡106の大きさに応じてプラズマ107も大きくなる。なお、反応槽111のみを使用する場合、反応槽111の内壁を接地する。これは反応槽111が絶縁体でできている場合に外壁を設置しても被処理水110を接地できないためである。
また、パルス電圧の周波数についても特に制約はなく、例えば1Hz〜100kHzのパルス電圧の印加により、プラズマ107を十分に生成できる。周波数が大きいほどプラズマ107を生成している累積時間が長くなり、プラズマ107によって生成される電子、イオン及びラジカルの生成量が増える。つまり、これらの生成粒子を用いた被処理水110の処理能力が向上することを意味している。一方、電圧については電源の能力だけで決まらず、負荷のインピーダンスとの兼ね合いによって決まることは言うまでもない。また、パルス電圧を印加する際に正のパルス電圧と負のパルス電圧を交互に印加する、いわゆるバイポーラーパルス電圧を印加すれば電極の寿命が長くなるという利点もある。実施の形態1では、例えば負荷のない状態で10kVの電圧を出力できる能力のある電源を用い、前述したように電極を含めた負荷を接続した状態において、実際に4kVの電圧を印加することができる。OHラジカルはその寿命が極めて短く、ESR法だけでは観測することが難しい。
[効果(OHラジカル発生)]
次に、本開示の実施の形態1における液体処理装置100の効果(OHラジカル発生)について説明する。
図3は、本開示の実施の形態1で処理した水中のOHラジカルのESR法による測定結果を示す図である。図示していないが、プラズマ中の発光分光解析のデータによって、OHイオン、Hイオン、Oイオン、Nイオンが生成されていることを事前に確認している。実施の形態1において、これらのイオンが被処理水110中でどのようなものになっているかを測定するのにESR(Electron Spin Resonance)法を用いて測定を行った。図3は、特にOHイオンが被処理水110中でOHラジカルとして存在することを示している。
OHラジカルをESR法によって測定する場合に、OHラジカルをDMPOと呼ばれるスピントラップ剤に結合させて測定する方法を用いている。この方法によればDMPOにトラップされたOHの寿命はESR測定時間以上に長くなり、OHラジカルを定量的に測定することができる。
図3に示すように、超微細構造によって別れた***幅を示す超微細結合定数a(N)とa(H)が共に1.49mTで、1:2:2:1の4本のESRスペクトルが観測されている。ここで、超微細結合定数とは、ESR法で測定できるパラメータの1つであり、測定されたESRスペクトルと超微細結合定数からラジカルの存在を知ることができる。図3に示す観測されたESRスペクトルから、DMPOとOHラジカルがスピントラップ反応をして生成される物質であるDMPO−OHアダクトが存在することがわかる。これは、プラズマ107中で生成したOHイオンが気泡106と被処理水110の界面で電子と再結合してOHラジカルになり、被処理水110中に拡散し、水中でOHラジカルが存在することを明確に示している。ここで、OHラジカルの寿命について述べる。OHラジカルは非常に短寿命であることが知られており、1μsec〜1msecで消滅すると言われている。しかしながら、図3において被処理水110中でOHラジカルが存在していることを示す結果が得られていることは、本開示に係る液体処理装置100では従来言われている寿命より長寿命のOHラジカルが発生していることを示している。実施の形態1において、OHラジカルの寿命を測定したところ、OHラジカルの寿命が10min程度であることがわかった。なお、実施の形態1におけるOHラジカルの寿命は、プラズマ107を発生させた後、プラズマ107の発生を止めてからサンプリングするまでの時間を変更しながら測定した。
また、OHラジカルの寿命との関わりで、DMPOを添加する方法に二つの方法が考えられる。
一つは被処理水110に直接DMPOを必要量添加し、プラズマ107によって被処理水110を一定時間処理した後にESR測定に必要な量を採取してOHラジカルを測る方法である。この方法は、OHラジカルの寿命が短くてもDMPOが被処理水110中にあるので、ある一定量OHラジカルが生成されると、OHラジカルを測定できる大きな利点がある。しかし、実施の形態1のような場合、DMPO自体がプラズマ107で分解されるため正確なOHラジカル量を測定することができないことと、被処理水110の量を増やすとそれに応じてDMPOの添加量も増やさなければならないという欠点がある。
もう一つの方法は、プラズマ107によって被処理水110を一定時間処理した後にESR測定に必要な量を採取してDMPOを添加する方法である。この方法では、OHラジカルの寿命が短い場合には、特別なサンプリング装置を用意しない限り、採取している時間が長くなればOHラジカルが消滅してしまい、OHラジカルが測定できないという致命的な欠点がある。ただし、DMPO自体の分解や添加量の問題については、懸念する必要がないことが利点である。
図3に示す測定結果は、後者の方法で、被処理水110から採取した水にDMPOを添加して測定したものである。後者の方法でも充分にOHラジカルの測定ができることから、実施の形態1に係る液体処理装置100によって、長寿命のOHラジカル、即ちラジカル寿命が10min程度のOHラジカルが生成できる。
OHラジカルの寿命が長くなることは、液体処理装置100の設計において非常に大きな効果を有する。被処理水110の容積をV、水圧をP、被処理水110を循環させる循環ポンプ108の流量をQとすると、容積Vの被処理水110を処理するのに必要とされるラジカルの滞在時間tは、t=PV/Qのように書ける。ここでラジカルの滞在時間tは、ラジカルの寿命で制約を受けるため、その上限値はラジカル寿命となる。したがって、上記式から、従来の液体処理装置において、被処理水中に含まれる菌や有機物を分解するために被処理水全体にラジカルを分散させるためには、大流量の循環ポンプが必要であることを意味している。その結果、コストが高くなるか、若しくは実際に必要な流量のポンプが存在せず装置として実現できない。例えば、Vを10リットル、ラジカル寿命を1msec以下とすれば、循環ポンプの流量は600,000リットル/min以上になり、このような循環ポンプは非常に高価であるか、存在しない。一方、実施の形態1のようにラジカル寿命が10min程度になれば、循環ポンプ108の流量は1リットル/minになり、実施の形態1のごとく実現可能な循環ポンプの流量を得ることができる。
[効果(分解速度)]
次に、本開示の実施の形態1に係る液体処理装置100の分解速度について説明する。
実施の形態1において、液体処理装置100の分解速度を測定するため、被処理液体のモデルとして、インディゴカーミン(メチレンブルー)水溶液を用いた。インディゴカーミンは水溶性の有機物であり、汚濁水処理のモデルとして、しばしば用いられている。実施の形態1で用いたインディゴカーミン水溶液の濃度は、約10mg/リットルであり、被処理水110の体積は600ミリリットルとした。
前述したように実施の形態1では、被処理水110中でOHラジカルが生成されている。OHラジカルは、インディゴカーミンに作用し、分子内の結合を切ることによってインディゴカーミン分子を分解する。OHラジカルの酸化ポテンシャルは、一般的に知られているように、2.81eVであり、オゾン、過酸化水素及び塩素の酸化ポテンシャルよりも大きい。よって、OHラジカルは、インディゴカーミンに限らず多くの有機物を分解することができる。
インディゴカーミン分子の分解程度は、水溶液の吸光度により評価できる。インディゴカーミン分子が分解すると、インディゴカーミン水溶液の青色が消色し、完全に分解すると透明になることが一般的に知られている。これは、インディゴカーミン分子中に存在する炭素の二重結合(C=C)による吸収波長が608.2nmであり、インディゴカーミン分子が分解することによってC=Cの結合が開裂し、608.2nmの光の吸収がなくなるためである。よって、インディゴカーミン分子の分解の程度は、紫外可視光分光光度計を用いて608.2nmの波長の光の吸光度を測定することにより行った。しかし、OHラジカルの寿命が短いことが、OHラジカルを効果的に活用できなかった大きな理由である。
図4は、本開示の実施の形態1における処理時間に対するインディゴカーミン水溶液の分解量を測定した結果を示す図である。分解量はインディゴカーミンの量と吸光度の関係を測定して求めたものである。図4において、実施の形態1に係る液体処理装置100による測定結果を白四角で示し、比較例の液体処理装置による測定結果を黒四角で示す。ここで、比較例の液体処理装置の構成について述べる。比較例の液体処理装置は、第1の金属電極に外径1.95mmの円筒状のタングステン製の電極を用いる。第1の金属電極の外周はアルミナセラミックからなる絶縁体で覆われており、第1の金属電極と第2の金属電極は対向して配置されている。また、比較例の液体処理装置においては、瞬間沸騰現象を用いてプラズマを生成する。なお、実施の形態1及び比較例において、第1の金属電極へ供給される電力は共に7Wである。
図4に示すように、実施の形態1に係る液体処理装置100では、25分程度でインディゴカーミン水溶液をほぼ完全に分解することができた。これは、OHラジカルを効率よく生成することにより成し得たものである。一方、比較例の液体処理装置においては、インディゴカーミン水溶液をほぼ完全に分解するのに400分程度の時間がかかった。このように、実施の形態1に係る液体処理装置100によれば、効率よくプラズマ107を発生させることができ、長寿命のOHラジカルを生成できるので、短時間で液体の処理をすることが可能となる。
なお、比較例の液体処理装置の場合におけるインディゴカーミンの分解については、以下のように考えられる。比較例の円筒電極の直径は1.95mmと実施の形態1に比べて大きく、それに伴って電界強度が低いためにプラズマの安定性が悪く、トータルのプラズマ生成時間が短くなる。その結果、OHイオンひいてはOHラジカルの濃度が低くなり、脱色速度が遅くなったものと考えられる。
また、図示していないが、気体供給装置105を用いずに、第1の金属電極104aと第2の電極102を対向させて被処理水110に浸し、瞬間沸騰現象を用いてプラズマを生成する場合、インディゴカーミン水溶液の分解速度は遅くなる。これは気体114を用いないために、長寿命のOHラジカルができていないことに起因すると考えられる。
実施の形態1では、気体供給装置105から第1の金属電極104aの貫通孔123aを介して、第1の金属電極104aと絶縁体103との間の空間124aに、気体114を比較的大きな流量で供給し続けている。多量の気体114の供給により、第1の金属電極104aの金属電極部121aが気体114で覆われて、第1の金属電極104aの金属電極部121aが被処理水110に直接接触しなくなる。その結果、第1の金属電極104aの金属電極部121aの先端部分で安定したプラズマ107が生成される。また、絶縁体103の開口部125から発生する連続した気泡106の一部が被処理水110中で浮力により切断されるが、この切断された微小気泡にプラズマ107が内包された状態となる。この微小気泡にプラズマ107が内包された状態が有効に寄与していると考えられる。即ち、プラズマ107中のOHイオンは水中にOHラジカルとして溶出するが、微小気泡であるためOHラジカルをトラップした状態になり、OHラジカルの寿命が大幅に延命化されたものと考えられる。
このように、実施の形態1に係る液体処理装置100によれば、製造コストを抑制しつつ、効率よくプラズマ107を発生させることができる。その結果、被処理水110中には長寿命のOHラジカルを生成することができることにより、短時間で液体の処理ができる。
(実施の形態2)
本開示の実施の形態2に係る液体処理装置100について、図5を用いて説明する。実施の形態2では、電極構成が実施の形態1と異なる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
[電極構成2]
本開示の実施の形態2に係る液体処理装置100の電極構成について説明する。
図5は、本開示の実施の形態2における電極構成を示す断面図である。実施の形態1における電極構造では、貫通孔123aは第1の金属電極104aと絶縁体103との間の空間124a(例えば、0.5mm程度の隙間)に連結するため、貫通孔123aの直径を小さくする(例えば、0.3mm)必要があり、貫通孔123aを加工するのにコストが高くなる懸念がある。そこで、貫通孔を大きくすることができる場合の実施の形態2に係る電極構成について説明する。
実施の形態2では、貫通孔123bを大きくするために、実施の形態1の金属電極部121aの代わりに、開口端を有する中空状の第1の金属電極104bを用いる。実施の形態2の中空状の第1の金属電極104bは、一例として、外径0.99mmのタングステン製のコイル状電極部121bを用いている。なお、実施の形態2における中空状の第1の金属電極104bとしては、コイル状に限られない。図5に示すように、実施の形態2では、例えば直径1mmの大きな貫通孔123bが金属ネジ部122bの軸中心部分に設けられ、コイル状電極部121bの中空部で形成される空間124bに連結する。また、コイル状電極部121bと金属ネジ部122bとの接続は、例えば、貫通孔123bに設けられた内側ネジ部128で螺合させて接続することができる。
上記構成により、実施の形態2では貫通孔123bの直径を大きくすることができ、第1の金属電極104bの製造コストが高くなるのを抑えることができる。
また、図5に示すように、実施の形態2においてもコイル状電極部121bの外側に絶縁体103が配置されているが、実施の形態2では絶縁体103は、コイル状電極部121bの側面部と接触するように配置してもよい。
金属ネジ部122bの貫通孔123bから気体114を導入すると、気体114はコイル状電極部121bの中空部の空間124bに供給され、コイル状電極部121bが気体114で覆われる。そして、この気体114によって、絶縁体103の開口部125から被処理水110中へ気泡106を発生させる。また、この気泡106の中の気体がコイル状電極部121bの端部を覆う。ここでも気泡106の大きさは、絶縁体103の開口部125で決まることは実施の形態1と同様である。
[効果(分解速度)2]
次に、本開示の実施の形態2に係る液体処理装置100の効果(分解速度)について説明する。
図6は、本開示の実施の形態2における処理時間に対するインディゴカーミン水溶液の分解量を測定した結果を示す図である。分解量は実施の形態1と同様にインディゴカーミンの量と吸光度の関係を測定して求めたものである。図6において、実施の形態2に係る液体処理装置100による測定結果を白丸で示し、比較例の液体処理装置による測定結果を黒四角で示す。なお、比較例の液体処理装置の構成は、実施の形態1で述べたものと同じである。実施の形態2によれば、約10mg/Lのインディゴカーミンが完全に分解する時間は、約25分程度であり、実施の形態1と同程度である。このように、実施の形態2における液体処理装置100によれば、製造コストを抑制しつつ、効率よくプラズマ107を発生させることにより、短期間で液体の処理ができる。
次に、実施の形態1及び2の第1の金属電極104a、104bを絶縁体103の開口部125の端面から内側に後退させた距離dに対するインディゴカーミン水溶液の分解速度について説明する。
図7は、本開示の実施の形態1及び2における第1の金属電極104を絶縁体103の開口部125の端面から内側に後退させた距離(後退量)dを示す図である。なお、図7中の符号104は、実施の形態1及び2の第1の金属電極104a、104bを示す。図7では、実施の形態1の後退量dを定義しているが、実施の形態2の後退量dも同様の定義である。図8は、本開示の実施の形態1及び2における第1の金属電極104を絶縁体103の開口部125の端面から内側に後退させた距離(後退量)dに対するインディゴカーミン水溶液の分解速度を示す図である。図8において、実施の形態1に係る液体処理装置100による測定結果を白四角で示し、実施の形態2に係る液体処理装置による測定結果を白丸で示す。
図8に示すように、実施の形態1及び2ともに第1の金属電極104を絶縁体103の開口部125の端面から内側に後退させていくと、後退量dが0より大きく、7mm未満の範囲でインディゴカーミン水溶液の分解速度が速くなる。また、後退量dが3〜5mmの範囲では、インンディゴカーミン水溶液の分解速度が最大となる領域を持つ。したがって、第1の金属電極104の後退量dは、0より大きく、7mm未満の範囲が好ましく、より好ましくは3〜5mmの範囲である。
また、図8に示すように、後退量dが3mm〜5mmの範囲を境に分解速度が小さくなる。つまり、後退量dが3〜5mmの範囲を境に後退量dが小さい領域(後退量dが0〜3mmの領域)と大きい領域(後退量dが5〜7mmの領域)で曲線が非対称になっている。これは、後退量dが小さい領域と大きい領域では、支配しているメカニズムが異なることを意味すると考えられる。後退量dが小さい領域では、後退量dを大きくすると、第1の金属電極104が被処理水110に接触し難くなり、電圧のロスが小さくなることで、放電が安定する。その結果、インディゴカーミン水溶液の分解速度は速くなる。一方、後退量dが大きい領域では、後退量dを大きくすると、第1の金属電極104と気液界面との距離が大きくなり、放電が開始しにくくなり安定しなくなる。その結果、最終的にプラズマ107が生成されなくなる。ここで、第1の金属電極104と気液界面との距離は、電極間距離に相当し、後退量dが大きくなると、電極間距離が長くなり、電圧が一定の場合に電界強度が小さくなることを意味する。つまり、後退量dが大きくなりすぎると、絶縁破壊がし難くなるために放電が安定しないことになる。このことによって、インディゴカーミン水溶液の分解速度が遅くなったと考えられる。
また、後退量dが小さい領域では、水濡れによる電圧ロスに起因するインディゴカーミンの分解速度の変化は、後退量dに対して緩やかである。これに対し、後退量dが大きい領域では、パッシェンの法則に従う電界強度の低下に起因するインディゴカーミンの分解速度の変化は比較的、急峻である。したがって、後退量dが大きい領域に第1の金属電極104を設定する場合では、後退量dの調整精度を後退量dが小さい領域に設定する場合の精度よりも高くする必要がある。この精度が低いと、インディゴカーミンの分解速度のバラつきが大きくなる可能性がある。例えば、後退量dが大きい領域の調整精度は、好ましくは後退量dの小さい領域の調整精度よりも少なくとも30%程度、より好ましくは10倍の精度まで上げておくことが好ましい。
(実施の形態3)
本開示の実施の形態3に係る液体処理装置100について、図9を用いて説明する。実施の形態3では、電極構成が実施の形態1と異なる。その他の構成は、実施の形態1と同じである。
[電極構成3]
本開示の実施の形態3に係る液体処理装置100の電極構成について説明する。
ポアソンの式より、気泡106を発生させる絶縁体103の開口部125の直径を小さくすると、電界強度が直径の2乗に反比例して強くなることがわかっている。よって、電界強度を大きくするには、絶縁体103の開口部125の直径を小さくする必要がある。実施の形態1及び2では、開口部125を絶縁体103の端面に設けているため、開口部125の直径を小さくすると、それに合わせて第1の金属電極104a、104bの金属電極部121a又はコイル状電極部121bの直径も同時に小さくする必要がある。金属電極部121a及びコイル状電極部121bの直径を小さくすることは、製作が困難になるとともに小さい直径の金属の先端部で放電が強くなり、電極の磨耗が大きくなるという問題が発生する。そこで、金属電極部121a及びコイル状電極部121bの直径にかかわらず、絶縁体103の開口部125の直径を独立して変更することができる実施の形態3に係る液体処理装置100について説明する。
図9は、本開示の実施の形態3における電極構成を示す断面図である。図9に示すように、第1の金属電極104cの金属電極部121cの外周に空間124cが形成されるように絶縁体103が設けられており、絶縁体103の側面には、被処理水110中に対して気泡106を発生させる、第1の開口部125aが設けられている。さらに、絶縁体103の端面には、気体供給装置105と接続される第2の開口部125bが設けられている。そして、第2の開口部125bにおいて、気体供給装置105から空間124cに気体114を供給する。ここで、第2の開口部125bと気体供給装置105を接続するのに、第2の開口部125bの内側に第2の絶縁体129を設けてもよい。気体供給装置105から気体114を空間124cに供給し続けることで、気体114が第1の金属電極104cの金属電極部121cの外周を覆う。そして、この気体114により第1の開口部125aから被処理水110中へ気泡106を発生させる。気泡106の大きさは、第1の開口部125aで決まることは、実施の形態1及び2と同様である。なお、本実施の形態3では、一例として、第1の金属電極104cの金属電極部121cはタングステン製で直径1.95mmのものを用い、金属ネジ部122cは直径3mmで材料は鉄のものを用いている。また、一例として、絶縁体103は、内径が3mmのアルミナセラミックのものを用いている。これによって、第1の金属電極104cと絶縁体103との間の空間124cは、例えば、0.5mm程度の隙間を有する。
上記構成により、実施の形態3に係る液体処理装置100では、第1の金属電極104cの金属電極部121cの直径に関わらず、独立して第1の開口部125aの直径を決定することができる。その結果、第1の開口部125aの直径を小さくして、電界強度を大きくすることができる。したがって、実施の形態3に係る液体処理装置100によれば、第1の開口部125aの直径を小さくして電界強度を上げることで、第1の開口部125a付近で第1の金属電極104cの金属電極部121cから気泡106内へ、より安定したプラズマ107を発生させることができる。これによって、大量のOHラジカルを被処理水110中に放出することができる。また、実施の形態3では、気体114の導入経路を第1の金属電極104cから分離させることができるので、貫通孔を設ける必要がなく、製造コストを抑えることができる。
[効果(分解速度)3]
図10は、本開示の実施の形態3における処理時間に対するインディゴカーミン水溶液の分解量を測定した結果を示す図である。分解量は実施の形態1と同様にインディゴカーミンの量と吸光度の関係を測定して求めたものである。図10において、実施の形態3に係る液体処理装置100による測定結果を白三角で示す。また、比較例の液体処理装置による測定結果を黒四角で示す。なお、本実施の形態3の絶縁体103の第1の開口部125aの直径は、一例として0.7mmとした。比較例の液体処理装置の構成は、実施の形態1の測定で用いたものと同じである。実施の形態3に係る液体処理装置100によれば、約10mg/Lのインディゴカーミンが完全に分解する時間は約17分程度であり、実施の形態1及び2と比べ、分解速度が速くなっている。これは実施の形態1及び2の開口部125の直径が1mmに対し、実施の形態3の第1の開口部125aの直径が0.7mmと小さくなっているのに起因する。つまり、実施の形態3に係る液体処理装置100の第1の開口部125aにおける電界強度が、実施の形態1及び2よりも2倍程度大きくなる。これによって、プラズマ107がより安定し、さらにプラズマ密度が大きくなり、OHラジカルの量が増えると考えられる。よって、実施の形態3における液体処理装置100では、効率よくプラズマ107を発生させることができ、長寿命のOHラジカルを被処理水110中に生成することができるので、短期間に液体の処理ができる。
図11は、本開示の実施の形態3における第1の開口部125aの直径に対するインディゴカーミン水溶液の分解速度の依存性を示す図である。図11において、実施の形態3の第1の開口部125aの直径に対する分解速度の測定結果を黒菱形で示す。図11に示すように、絶縁体103の第1の開口部125aの直径が0.3〜2mmの範囲であるとインディゴカーミンの分解速度が速くなり、0.5mm〜0.7mmの範囲でインディゴカーミンの分解速度が最大となる領域を有する。これは、第1の開口部125aの直径が小さくなると直径の2乗に反比例して電界強度は大きくなるので、プラズマ生成が安定化し、インディゴカーミンの分解速度が速くなる。しかし、分解速度の最大値(0.5〜0.7mmの範囲)を境にさらに直径を小さくすると、インディゴカーミンの分解速度が遅くなる。これは、プラズマの体積が分解速度を決定する因子になるからである。つまり、第1の開口部125aの直径が小さくなると気泡106が小さくなり、プラズマ中で生成されるOHイオンの数密度が小さくなるためにインディゴカーミンの分解速度が遅くなると考えられる。気泡の体積は、開口径の3乗に比例して小さくなるので、最大値を境に急峻にインディゴカーミンの分解速度が遅くなる。以上のことから、絶縁体103の第1の開口径125aの直径は、0.3〜2mmの範囲であるのが好ましく、より好ましくは0.5mm〜0.7mmの範囲である。実施の形態3に係る液体処理装置100において、第1の開口部125aの直径が上記範囲内であれば、高効率にプラズマ107を発生させ、長寿命のOHラジカルを生成することができる。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態のうちの任意の実施の形態を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態が有する効果を奏することができる。
本開示に係る液体処理装置は、安定して高効率に長寿命のOHラジカルを生成することができるため、汚水処理等の水浄化装置等として有用である。
100 液体処理装置
101 パルス電源
102 第2の金属電極
103 絶縁体
104、104a、104b、104c 第1の金属電極
105 気体供給装置
106 気泡
107 プラズマ
108 循環ポンプ
109 処理槽
110 被処理水
111 反応槽
112 保持ブロック
113 配管
114 気体
121a、121c 金属電極部
121b コイル状電極部
122a、122b、122c 金属ネジ部
123a、123b 貫通孔
124a、124b、124c 空間
125 開口部
125a 第1の開口部
125b 第2の開口部
126、127 ネジ部
128 内側ネジ部
129 第2の絶縁体

Claims (19)

  1. 被処理水内に少なくとも一部が配置される第1の金属電極と、
    前記被処理水内において、前記被処理水と接触するように少なくとも一部が配置される第2の金属電極と、
    前記被処理水内に位置する前記第1の金属電極の外周を、空間を介して囲むように設けられ、前記被処理水に対して設けられた開口部を備える絶縁体と、
    前記空間に気体を供給する気体供給装置と、
    前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加する電源と、
    を備え、
    前記気体供給装置が前記空間に気体を供給することによって、前記空間から前記開口部の外側まで連続した気泡であって、前記被処理水内に位置する前記第1の金属電極の外周表面が前記被処理水に直接接触しないように前記第1の金属電極を覆う気泡を前記被処理水中に発生させ、前記気泡を発生させた状態で、前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に前記電源により電圧を印加して、前記第1の金属電極と前記気泡による気液界面との間に電位差を生じさせて前記気泡内であって前記開口部の外側までプラズマを発生させる、処理装置。
  2. 前記第1の金属電極は、開口端を有する中空状の第1の金属電極である、請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記第1の金属電極は、前記被処理水内に配置される電極がコイル状である、請求項1に記載の処理装置。
  4. 前記絶縁体に複数の前記開口部が設けられている、請求項1に記載の処理装置。
  5. 前記第1の金属電極は、前記被処理水内に配置される一端側の部分と、前記電源と接続する他端側の部分と、の少なくとも2つの部分が接続されて構成される、請求項1に記載の処理装置。
  6. 前記第1の金属電極は、前記一端側の部分と前記他端側の部分が、異なる材料からなる金属電極である、請求項5に記載の処理装置。
  7. 前記第1の金属電極の前記他端側の部分に、前記被処理水を入れる反応槽に固定される保持ブロックのネジ部と螺合するネジ部が設けられている、請求項5または6に記載の処理装置。
  8. 前記第1の金属電極の前記他端側の部分に前記気体供給装置と、前記空間と、を連結する貫通孔を設けている、請求項5〜7のいずれか一項に記載の処理装置。
  9. 前記第1の金属電極が前記絶縁体の前記開口部より内側に、0mmより大きく、7mm未満で後退した位置にある、請求項1に記載の処理装置。
  10. 前記絶縁体は、前記被処理水に前記気泡を発生させる第1の開口部に加えて、さらに前記気体供給装置と接続される第2の開口部を備えた、請求項1に記載の処理装置。
  11. 前記絶縁体の前記第1の開口部の直径が0.3mm〜2mmの範囲である、請求項10に記載の処理装置。
  12. 前記第1の金属電極と前記第2の金属電極を配置する、反応槽をさらに備える請求項1に記載の処理装置。
  13. 前記反応槽の内壁は、接地されている、請求項12に記載の処理装置。
  14. 前記反応槽と循環ポンプ及び配管で接続される処理槽をさらに備える請求項12に記載の処理装置。
  15. 前記処理槽は、水浄化装置、空調機、加湿器、洗濯機、電機剃刀洗浄器、または食器洗浄器である請求項14に記載の処理装置。
  16. 前記処理槽は、接地されている、請求項14に記載の処理装置。
  17. 前記第1の金属電極は、円柱状である、請求項1に記載の処理装置。
  18. 前記第1の金属電極が前記絶縁体の前記開口部より内側に、3mm以上5mm以下で後退した位置にある、請求項9に記載の処理装置。
  19. 第1の電極の少なくとも一部を被処理水内に配置し、
    第2の電極の少なくとも一部を、前記被処理水内において前記被処理水に接触するように配置し、
    前記被処理水内において、前記第1の電極の外周を、空間を介して囲み、前記被処理水に対して設けられた開口部を備える絶縁体を配置し、
    前記空間に気体を供給することによって、前記空間から、前記絶縁体に設けられた開口部の外側まで連続した気泡であって、前記被処理水内に位置する前記第1の電極の外周表面が前記被処理水に直接接触しないように前記第1の電極を覆う気泡を前記被処理水中に発生させ、
    前記気泡の発生した状態で、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加して、前記第1の電極と前記気泡による気液界面との間に電位差を生じさせて前記気泡内であって前記開口部の外側までプラズマを発生させる処理方法。
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