JP6151852B2 - 再充電可能電池に充電するための方法と装置 - Google Patents

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Description

本開示は、再充電可能電池に適応的に充電するための方法と関係し、より具体的には、
リチウム・イオン電池またはリチウムに基づいて形成された電池に適応的に充電するため
の方法と関係する。さらに、本開示は、その種の電池に充電するための装置とも関係する
電気エネルギーの発電の分野における発電手段として、再生可能エネルギー源(中でも
特に太陽電池発電や風力発電)に基づく発電方法への方向転換は、必要に応じて利用可能
なだけの電気エネルギーを必要な時に提供可能なように蓄積しておくために、発電された
電気エネルギーのための高効率な蓄電装置をますます必要としている。
加えて、特に通信目的や建築業の分野において、再充電可能なバッテリーや電池セルに
より駆動される可搬型でバッテリー駆動型の装置の数が明らかに増加している。これらの
装置類を使用する際に、再充電可能なバッテリーの蓄電容量は、本質的に重要な機能的特
徴となって現れる。一方では、再充電可能な電池セルの蓄電容量に影響を与える要因は、
電池の形状的な大きさであり、従来においては、電池セルやバッテリーの形状的な寸法を
大きくすることによって蓄電容量の増加を達成してきた。他方では、電池を充電するため
に実行可能な充電サイクルの最大回数すなわち電池寿命は、重要な役割を果たす。何故な
ら、通常のバッテリー駆動型の装置を使用する際には、バッテリーや電池セルは最初に故
障する部品だからであり、つまり、そのような装置を構成する部品の寿命の観点から言え
ば、再充電可能なバッテリーや電池セルは、最も動作寿命が短い部品の一つである。
さらに、技術開発速度の非常に速い分野として、ハイブリッド車や電気自動車で使用さ
れる電子的なモビリティーの技術分野における新技術を採用する側の視点からいえば、上
述した蓄電容量と同様の特性として、再充電可能な電池セルやバッテリー/充電機能モジ
ュールの耐久寿命や充電時間もまた特に重要な特性である。しかも、再充電可能な電池セ
ルの形状的な寸法や重量もまた重要な役割を果たしている。
最近の数ヶ月間の間において、リチウム・イオン電池セルは、種々の再充電可能な電池
セルの中で特に技術的優位性があることを実証してきた。何故なら、リチウム・イオン電
池セルは、他の蓄電池関連技術と比較して、ずっと多くの回数の充電サイクルを繰り返し
実行することを可能にするだけの長い電池寿命を有しているからである。さらに、リチウ
ム・イオン電池セルは、他の再充電可能な電池セルと比較して、より高い蓄電容量を有し
てもいる。
リチウム・イオン電池セルを使用する場合、放電限度は電池セルの設計に依存するもの
の、当該電池セルは最大でも全蓄電容量の30%までしか放電することができず、言い換
えれば、当該電池セル内に蓄電されている正味の電気エネルギーのうちの30%はユーザ
にとって利用可能ではない。何故なら、全蓄電容量の残り30%に相当する閾値を下回る
まで放電してしまうと、それはリチウム・イオン電池セルの回復不能な内部破壊をもたら
してしまうからである。つまり、電池セルがこの閾値を下回るまで放電してしまうと、銅
(Cu)やアルミニウム(Al)等の金属でできた電極からイオンが分離されてしまい、
それにより、当該電極が破壊されてしまうという結果が生じ得る。
加えて、近年のリチウム・イオン電池セルを含む電池セルは、全蓄電容量の80%を超
えて充電することはできない。何故なら、当該電池セルが全蓄電容量の100%まで充電
しようとすると、充電限界電圧に近づいたときに、通常は電流が流入可能な限界に近づく
ので、充電が完了するのに要する時間が指数関数的に増加してしまうだろう。それにより
、全容量の残り20%分はより少ない電流値(アンペア値)で充電されるので、充電時間
に換算すると、より少ない電気エネルギーが電池セル内に蓄積されることとなる。
このことは、利用可能な蓄電容量を活用して電池セルを充電する動作は、可能な限り素
早く行われるべきであると同時に非常に注意深く行われるべきであるという事実を顕著に
再認識させることになる。充電動作をそのようにすべきなのは、一方では、充電サイクル
を繰り返し実行可能な回数を最大とすることを実現しながら、他方では、充電を行うのに
必要とされる時間を可能な限り短くするためである。何故なら、充電動作のために利用可
能な時間は、電池セルを利用するユーザの振る舞いに強く依存するからである。
リチウム・イオン電池セルの充電時間を短くするための公知の方法の一つは、パルス式
充電法である。この観点において、米国特許登録公報「US 5 481 174」は、
リチウム・イオン電池セルの充電方法として、充電において正のパルスと負のパルスが使
用され、充電中に事前に設定された最大電圧に到達すると、正の電流パルスの高さが低減
され、それにより、充電可能なプロセスを結果的に長くすることが可能な充電方法を開示
している。
従来の電池充電方式に関するこのような状況の下で、本発明は、リチウム・イオン式の
電池セルを充電する方法やリチウム・イオン式の電池セルを充電する装置として、電池セ
ルの蓄電容量を最適な形で利用したり、充電時間を劇的に短くしたり、電池セルの電池寿
命を長くしたり、充電済みの電池セルの劣化を実用的なレベルで防止したりすることが可
能な充電方法や充電装置を提案することを目的とする。
本発明は、再充電可能な電池セルやバッテリーを通常よりも速い充電速度で充電すると
いう発想に基づいている。この目的を達成するために、本発明は、パルス式の充電方法と
して、一方では、電池セル寿命に細やかに配慮した方法かつ非常に効率的な方法で電池セ
ルを充電しながら、他方では、充電時間が可能な限り効果的に使用されるような充電方法
を提案している。
さらに、充電準備段階が追加的に設けられてもよく、当該段階においては、再充電可能
な電池セルは、パルス式充電動作段階の開始に向けて準備態勢が整えられ、またはアクテ
ィブ化される。しかしながら、上述した目的を達成するためには、パルス式充電動作段階
のみを実行するだけでも充分である。
以下、まず最初に、本発明に従って実施されるパルス式充電動作段階について詳細に説
明する。パルス式充電動作段階の実行中においては、パルス式充電法が適用され、当該パ
ルス式充電法では、電池セルの許容可能な最大の充電電流ILmaxを上回る充電電流I
(例えば、製造元のデータ表において指定されている許容最大電流値の5倍の電流値)
で電池セルが充電される。当該パルス式充電法は、正のパルスと負のパルスとから成り立
っている。負のパルスは、事前に定義された電力負荷を電池セルに繋いで電池セルに電力
負荷をかける働きを表し、言い換えれば、電池セルを放電させる、つまり電池セルから充
電とは逆方向に電流を流出させる働きを表す。他方、正のパルスは、充電パルスと呼ばれ
、負のパルスは、負荷パルスまたは放電パルスと呼ばれても良い。また、逆方向パルスと
いう用語も時には用いられる。充電パルスの持続期間中においては、対応する電流パルス
を使用して電圧パルスが印加される。充電パルスの後に続いて、充電電圧はオフに切り替
えられ、電池セルは、電力消費回路すなわち電力負荷に接続されることによって負荷パル
スである電流パルスが電池セルから逆方向に流出する。このように、負荷パルスの持続期
間中においては、電池セルの充電動作状態の遷移に応じて、電池セルに対する印加電圧は
降下する。
許容可能な最大の充電電流よりも高い充電電流を印加することにより、電池セル内に電
気エネルギーを蓄積する動作は、許容可能な最大の充電電流を印加する場合に比べて素早
く行われる。このようにして、充電期間中により多くのイオンが一方の電極から他方の電
極へと輸送され、続いて、電池セルに電力負荷が繋がれた際に、当該輸送されたイオンが
元の電極へと戻ってゆくこととなる。許容可能な最大の充電電流よりも高い充電電流で電
池セル内に電気エネルギーを蓄積する動作をより長い期間にわたって連続的に行った場合
には、電池セルは過熱し、電池セル内に組み込まれた安全機構(PTC、溶融ヒューズ、
脱気弁、バランサなど)がこの種の充電動作を中断させる。上記のような連続的な充電動
作に起因して、樹枝状結晶が電池セル内の電極上に一定の堆積速度で堆積してゆき、これ
は一方では、電池セルの内部抵抗を増大させるので、結果的に電池セルにおける充電電圧
を増大させることとなる。他方では、電極上に堆積した樹枝状結晶の数が増えてゆくこと
に起因して、繰り返し実行可能な充電サイクルの回数も減少する。
しかしながら、本発明に従うならば、充電パルスの持続期間の後に続いて、負荷パルス
の期間を設けることが提案される。この負荷パルスの持続期間中においては、電池セルは
電気エネルギーを再度放電するので、電池セルの電流は逆方向に流れる。従って、充電パ
ルスの持続期間中に累積された残留磁気は、当該後続する負荷パルスの持続期間中に消滅
させられる。当該負荷パルスは、充電パルスの期間中に電極上に堆積した樹枝状結晶また
は結晶を除去する効果を有する。堆積した樹枝状結晶または結晶は、電池セル内において
陽極と陰極との間に介在する離間層を破裂される結果をもたらす可能性があり、最悪の場
合には、電池セル内における短絡状態をもたらしてしまう。負荷パルスによって、上記の
ように電極上に堆積した結晶を繰り返し除去させる。従って、次回の充電パルス期間中に
おいても、電池セルを過熱させること無しに、許容可能な最大充電電流よりも高い充電電
流を有する充電パルスを使用して電池セルに充電することが可能となる。正のパルス期間
中において許容可能な最大充電電流よりも高い充電電流を流すことは、従来の充電方法に
比べて、より多くの電気エネルギーを電池セル内に蓄積させることを可能にする。この後
に続く負荷パルスは、一定堆積速度での樹枝状結晶の形成作用に対して反作用として働き
、電池セルが再び許容最大電流よりも高い充電電流で充電されることを可能にする。負荷
パルスの高さは、充電パルスの高さよりも小さく、換言すれば、負荷パルス期間中に流さ
れる電流のアンペア絶対値は、充電パルスのそれよりも小さい。上記離間層中の導通チャ
ネルはイオン交換のために一掃されるが、それにより、許容最大電流よりも高い充電電流
で充電されるのに起因して、電池セル内に残存する電気エネルギーの量は漸次増大してゆ
く。
許容最大電流よりも高い充電電流を短い期間だけ流し、それに続いて、負荷パルスを印
加することに起因して上記離間層は適切に成形される。負荷パルスの高さは、上記離間層
中の導通チャネルを一掃する度合いを調整する調整手段である。負荷パルスの高さが小さ
いほど、すなわち、負荷電流が小さいほど、上記離間層中の導通チャネルを一掃する効果
は小さくなる。負荷パルスの持続期間の長さは、特に、放電される電気エネルギーの量に
大きな影響を及ぼす。つまり、負荷電流は非常に大きいものの、上記離間層中の導通チャ
ネルを一掃する効果を奏するための負荷パルスを印加する時間が非常に短い動作態様で動
作している場合には、負荷パルスの持続期間が短いことに起因して、放電される電気エネ
ルギー量は小さくなる。
上記離間層中の導通チャネルを一掃する効果は、一方では、一方の電極の上でのリチウ
ム・イオンの偏った分布、すなわち、不均一な堆積を防止する働きをする。さらには、充
電パルスと負荷パルスの持続期間が短いことにより、電池セル内の温度が危険な高温領域
に達することが防止される。正方向および逆方向の両方の電流方向に流れるパルスの持続
期間が短いので、電極の温度が顕著に上昇することがないようになっている。加えて、両
方の電極において発生可能な温度上昇幅は、パルス同士の間に設けた休止時間においてさ
らに減少させることが可能である。危険な温度上昇幅は、電極上での不均一な抵抗分布を
もたらし、その結果、究極的には、電極間での不均一なリチウム・イオンの堆積を生じさ
せることとなる。
電池セル内において、端子の突起部分は、通常は、互いに対角線上に並ぶように配置さ
れており、つまり、電極内における線路抵抗は、特に傷んだ電池セル内において互いに異
なる。長い期間及び短い期間の充電電流、さらには、立ち上がりと立ち下りが緩慢なパル
ス形状を有する充電電流については、リチウム・イオンは、電極上で抵抗が最も小さい方
向へと移動しようとする。つまり、リチウム・イオンは、反対側の電極へと至る最短経路
をとろうとするのではなく、逆の極性を有する端子の突起部分へと直に移動しようとする
。しかしながら、これは、リチウム・イオンが2つの電極間に不均一に堆積するという効
果を生じる。しかしながら、そうなると、電極表面の全体を化学反応のために利用するこ
とがもはやできなくなってしまうので、リチウム・イオンが2つの電極間に不均一に堆積
することで、電池セルの電池寿命と蓄電容量が低下してしまうという結果を生じてしまう
増大した充電電流を短いパルス時間幅の充電パルスで流し、さらには、負荷パルスを加
えることに起因して、リチウム・イオンは、表面抵抗が最も小さな部分への移動経路を見
出す時間的余裕が無くなり、2つの電極間における最短の移動経路を選択せざるを得なく
なるので、イオン交換のために電極全体の幅にわたる領域が利用可能となり、リチウム・
イオンの堆積量は、2つの電極間において均等に分布したままの状態が保たれる。
好適には、充電パルス期間中の充電電流の大きさは、電池セルの公称充電電流値の1.
5倍よりも大きくすべきであり、例えば、電池セルの許容最大充電電流値の2倍または3
倍またはそれ以上とすべきである。充電電流の大きさの実現可能な最大値としては、許容
最大充電電流値の5倍まで大きくすることが可能である。パルス式充電動作段階において
電池セル内へと流される充電電流Iおよび電池セルから流出する放電電流ILast
負荷電流とも呼ばれる)は、電流がどちらの方向に流れるにせよPTC機構によってのみ
制限され、その導電性は温度に依存している。電池セルの設計に依存するが、PTC機構
は、制限電流が充電電流ILmaxの値の5倍または10倍に対応するように構成されて
いる。PTC機構は、制限値よりも強い電流が流れると、電流の流れを遮断するようにな
っている。
所定の充電回数が終了し、それに対応する個数の充電パルスが加えられた後に、電圧U
は充電限界電圧ULmaxに到達するかまたは充電限界電圧ULmaxを上回るように
なる。従来式の充電方法によれば、例えば、米国特許登録公報「US 5 481 17
4」に開示されているように、電流の流れはこの時点で制限される。本発明に係る充電方
法においてもまた、充電パルスの持続期間中に充電限界電圧ULmaxに到達した後には
、充電パルスの電流レベルは低減される。この充電パルスの低減は、充電装置によって処
理される充電プログラムによって実行される。充電パルスの持続期間中に電池セルにおけ
る電圧Uがさらに増大するのを防止するために、充電限界電圧ULmaxに到達する充
電パルス期間中に充電電流を可能な限り早く低減させる。
本発明に係る一実施形態に従うならば、パルス式充電方法は、電池セルに対して充電パ
ルスによって充電動作を行うステップと、隣接する充電パルス同士の間における負荷パル
スに働きによって当該電池セルの放電動作を行うステップと、を備え、当該充電パルスの
持続期間中における充電電流Iの値は、当該電池セルの許容可能な最大の充電電流I
maxを上回る値であり、最大でILmaxの5倍までの値を取ることが可能であり、当
該負荷パルスの持続期間は、当該充電パルスの持続期間よりも短いことを特徴とする。本
発明に係る一実施形態に従うならば、電池セルに加えることが可能な充電パルスおよび/
または負荷パルスの最大個数mMaxは、事前に定義されており、当該充電方法は、今ま
でに加えられたパルスの個数が事前に定義された最大個数mMaxに到達した時点で実行
を終える。上述した技術的優位性に加えて、これは、充電時間が必ずしも延長される必要
性がないという有利な効果を奏する。何故なら、一定速度で充電電流が減少するため、す
なわち、充電パルス期間中に充電電流レベルが漸次減少するため、電池セル内に蓄積され
るべき電気エネルギーの量は、必要とされる充電時間と比べて小さいまま保たれるからで
ある。
本発明に係る別の一実施形態に従うならば、リチウム・イオン式で再充電可能な少なく
とも一つの電池セルを充電するためのパルス式充電方法は、当該パルス式充電方法に関す
る少なくとも一つの事前に定義された条件が充足されるか否かを検査するステップを備え
、当該パルス式充電方法に関する当該少なくとも一つの事前に定義された条件が充足され
たと判定されると、当該パルス式充電方法の実行が開始され、充電パルスの持続期間中に
おける充電電流Iの値は、当該電池セルの許容可能な最大の充電電流ILmaxを上回
る値であり、最大でILmaxの5倍までの値を取ることが可能であり、隣接する充電パ
ルス同士の間における負荷パルスに働きによって当該電池セルが放電され、当該負荷パル
スの持続期間は、当該充電パルスの持続期間よりも短いことを特徴とする。
当該事前に定義された条件は、以下に列挙する判定基準の少なくとも一つを含む。第1
の判定基準は、負荷パルスの持続期間中において、少なくとも電池セルの放電限界電圧U
ELに対応する電池セル側の電圧Uが存在するか否かという判定基準である。第2の判
定基準は、パルス式充電方法を緊急に実行する必要性がある旨を表す外部信号が与えられ
ているか否かという判定基準である。
上述したこれらの条件の一つに基づくならば、一方では、当該パルス式充電方法は、所
定の条件が満たされた場合にのみ実行が開始されることが保証される。当該パルス式充電
方法は、高速な充電方法の代表例であるので、電池セルは、少なくとも一つの所定の基本
的基準を満たさなくてはならず、例えば、過放電状態やその他の危険な状態とならないよ
うになっていなければならない。他方では、例えば、給油所において電気自動車に高速充
電する場合などにおいて、当該条件は、パルス式充電方法が実行される必要のあるアプリ
ケーションや制御装置などによって充足されなくてはならず、この場合、どの電気自動車
が高速充電を必要とするかを表す外部信号が与えられなくてはならない。
本発明に係るさらに別の一実施形態に従うならば、リチウム・イオン式で再充電可能な
少なくとも一つの電池セルを充電するためのパルス式充電方法は、電池セルに対して充電
パルスによって充電動作を行うステップと、隣接する充電パルス同士の間における負荷パ
ルスに働きによって当該電池セルの放電動作を行うステップと、を備え、当該充電パルス
の持続期間中における充電電流Iの値は、当該電池セルの許容可能な最大の充電電流I
Lmaxを上回る値であり、最大でILmaxの5倍までの値を取ることが可能であり、
当該負荷パルスの持続期間は当該充電パルスの持続期間よりも短く、充電限界電圧ULm
axに到達した後には、充電パルスの持続期間の長さは低減されることを特徴とする。
これは、少なくとも後続する充電パルスのために、現在の充電パルス期間中における充
電電流の低下が可能な限り避けられるという技術的優位性を有する。パルス時間幅が短縮
された充電パルス期間において、充電電流Iは過剰に大きな電流値のまま維持される。
何故なら、そうしないと、充電パルスの持続期間中において充電電流が漸次低下すること
により、充電パルス期間を最適に活用することができないので、充電プロセスを延長しな
くてはならなくなるからである。従って、過剰に大きな充電電流Iが加えられる充電パ
ルスの持続期間の長さは短くすることが可能となるので、上記事情に関わらず、過剰に大
きな充電電流Iは充分に活用されることが保証される。充電パルス時間幅をさらに短縮
することで、特に、充電プロセス全体の短縮も実現できる。何故なら、過剰に大きな充電
電流Iを有する充電パルスを可能な限り長期にわたって連続して加えると、充電パルス
時間幅の短縮化によって充電電流Iはパルス終端まで低減されないので、電池セル側に
おける充電電圧の上昇をもはや防止できなくなるからである。換言するならば、少なくと
も一つの電池セルは、充電限界状態により速く到達することになる。
本発明に係るさらに別の一実施形態に従うならば、リチウム・イオン式で再充電可能な
少なくとも一つの電池セルを充電するためのパルス式充電方法は、電池セルに対して充電
パルスによって充電動作を行うステップと、隣接する充電パルス同士の間における負荷パ
ルスに働きによって当該電池セルの放電動作を行うステップと、を備え、当該充電パルス
の持続期間中における充電電流Iの値は、当該電池セルの許容可能な最大の充電電流I
Lmaxを上回る値であり、最大でILmaxの5倍までの値を取ることが可能であり、
当該負荷パルスの持続期間は当該充電パルスの持続期間よりも短く、当該負荷パルスが加
えられる前および/または当該負荷パルスが加えられた後においては、所定の休止期間に
わたって電圧供給がオフに切り替えられ、又は充電電流が供給されなくなり、当該休止期
間の長さは、充電すべき電池セルの個数および/または蓄電容量に依存して決まることを
特徴とする。
当該休止期間を設けることにより、負荷パルスの期間中における放電電流に合わせて電
池セルを調節する又は充電パルス期間中における充電電流に合わせて電池セルを調節する
のに要する時間が確保可能となる。充電パルスのために電圧供給をオフに切り替えた後に
は、又は負荷パルスの後に続いて電力負荷を切断した後には、電流が流れる方向は逆転す
る。そこで、電池セルに対してストレスを与えることを回避するために、負荷パルスの開
始前と終了後において休止期間が加えられる。
好適には、端子部材に接続された状態で充電されるべき電池セルの個数が増加するのに
従って、上述した所定の休止期間の長さも増加させるようにすべきである。端子部材に並
列に接続された状態の電池セルの個数が増加すると、この端子部材を流れる電流も増加す
る。電流値の上昇を伴う形で電流の方向が逆転される場合には、隣接パルス間における休
止期間の長さを延長する必要が生じる。もしも、充電パルスと負荷パルスとの間に休止期
間を設けなかった場合には、負荷パルス期間中に流れる放電電流は充分に効果的ではなく
なり、電池セルまたは複数の電池セルを備えた蓄電モジュールの端子電圧は、平湖状態に
到達することができないだろう。従って、当該電圧は、強制的に逆方向に作用させられる
ことになるだろう。充電パルスと負荷パルスの間に休止期間を挿入することにより、上述
した不都合な問題は回避されることになる。好適には、端子部材に接続される電池セルの
個数は最大で5個に制限される。
特に、充電パルスおよび/または負荷パルスの個数が、電池セルに印加可能な所定の最
大個数mMaxに一旦達したならば、パルス式充電動作は終了させられる。
充電限界電圧ULmaxに到達した後に充電パルスの持続期間を短縮する旨の構成は、
他の全ての実施形態と組み合わせて実施することが可能であり、当該他の全ての実施形態
には、パルス印加の最大回数を制限する旨の構成や充電パルスの印加を開始するための条
件が充足されたか否かを検査する旨の構成が含まれる。
充電電流が供給されない負荷パルス期間の前後において休止期間を使用し、その際、当
該休止期間の長さは、充電すべき電池セルの個数および/または蓄電容量に依存して決ま
る旨の構成もまた、他の全ての実施形態と組み合わせて実施することが可能である。
好適には、充電パルス期間中における充電電流Iの大きさは、充電パルス期間中にお
ける電圧の測定結果に依存して設定され、充電パルス期間中における電池セル側の電圧U
が充電限界電圧ULmaxに達した際には、次回の充電パルス期間中における充電パル
ス時間幅は低減させられる。好適な充電方法においては、充電パルス期間中における電池
セル側の電圧Uが充電限界電圧ULmaxに達した際には、充電パルス期間中において
充電電流Iは低減される。
例示的な一実施形態では、負荷パルス期間中における放電電流値ILastと充電パル
ス期間中における充電電流値Iとの間の比率は、1:16としてもよい。しかし、より
高い放電電流値ILastとして充電電流値Iのほぼ50%に相当する放電電流値を適
用することも可能であり、あるいは例外的な場合において、非常に短い負荷パルス時間幅
にわたって充電電流値Iの100%に相当する放電電流値でさえも適用することが可能
である。負荷パルスのパルス時間幅を短くすることは、電池セルから流出する電気エネル
ギー量が充電パルス期間中に蓄積された電気エネルギー量よりも大きくならないようにす
る効果を有する。特に、放電電流値ILastが非常に高い場合、上記離間層中の導通チ
ャネルを一掃する効果が改善されることは当業者にとっては明らかとなる。換言するなら
ば、負荷パルスの持続期間の長さおよび/または放電電流の大きさは、連続する複数の負
荷パルスにわたって可変であっても良い。
技術的優位性のある一実施形態においては、電池セルが充電パルス期間の外において充
電限界電圧ULmaxに到達したか否かを好適には充電パルス期間中に判定するために、
電池セル側における電圧Uは、充電パルス期間中において測定される。追加的に又は代
替的に、電池セル側における電圧Uは、一つ以上の電池セルの状態に関する更なる情報
を得るために、連続的に又は周期的に繰り返し測定されることが可能であり、電池セル側
における電圧Uが電池セルについての所定の電圧を上回った場合には、充電動作は異常
終了するか中断させられる。電池セル側における電圧Uが電池セルについての所定の電
圧を超えて上昇した場合には、電池セルは異常状態にあり、この異常状態は、これに続く
充電期間内において考慮に入れなくてはならないものであり、充電電流の大きさ又は負荷
電流の大きさを当該異常状態に適合させ、あるいは、極端な場合には、電池セルを冷却す
るために、充電プロセス全体を異常終了させたり中断させたりすることによってこの異常
状態に対処する。電池セルの状態を判定するために、好適には、少なくとも一つの負荷パ
ルス又は充電パルスの持続期間中において、電池セル上での電圧測定が行われる。好適な
一実施形態では、電圧の測定は、全ての負荷パルス期間中において行われる。電池セルに
かかる負荷が低い場合にのみ、電池セル上での電圧測定は、電池セルの状態に関する実際
的な内容を提示することを可能にするから、電圧は、負荷パルス期間中に測定される。負
荷パルスの終端部分において電池セルは最も安定した状態に到達するから、負荷パルスの
終端部分において電圧を測定するようにすれば、技術的に特に有利である。すなわち、負
荷パルスの振幅が最大値を過ぎて電流が0に向かって低下するよりも前の時点において電
圧は記録される。電池セルに負荷が全くかかってない状態で電圧測定を行うと、電圧は極
端に上昇して電流破壊が起きるので、電池セルに負荷が全くかかってない状態での電圧測
定は、負荷がかかった状態ではもはや実現されない電圧値をもたらすだろう。充電パルス
および/または負荷パルス(特にパルスの振幅の大きさとパルス時間幅の長さ)をより良
好に制御するためには、電池セル上での電圧が充電パルス期間中においても測定されるよ
うにすることが技術的に有利であり、それは特に、上昇方向への電圧の偏りを検出したり
、充電限界電圧にすでに到達しているか否かを検出したりすることを目的とする。
好適には、充電パルス期間中における充電電流Iは、電池セルの許容可能な最大充電
電流ILmaxの1.5倍よりも大きく、さらに好適には、電池セルの許容可能な最大充
電電流ILmaxの2倍かそれ以上の電流値よりも大きくするべきである。
特に、電池セルの状態に依存して、および/または電池セルの内部抵抗に依存して、お
よび/または電池セルの温度に依存して、充電電流Iの大きさは充電パルス期間中にお
いて設定され、および/または放電電流ILastの大きさは負荷パルス期間中において
設定される。
技術的優位性のある一実施形態では、連続する複数の充電パルスにおける充電電流I
の大きさは可変であり、および/または連続する複数の負荷パルスにおける放電電流I
astの大きさは可変であり、すなわち、当該電流の大きさはそれぞれ電池セルの状態に
適応する形で可変であり、その目的は電圧測定の状態を検出するためであり、および/ま
たは温度測定を用いても良い。特に、電池セルの温度が所定の温度を上回った時には、充
電動作は終了させられるか又は中断させられる。次の負荷パルスのために設定すべき放電
電流ILastの大きさは、上記電圧測定の結果に依存して設定されることが可能である
技術的優位性のある一実施形態では、負荷パルスのパルス時間幅tELは、充電パルス
のパルス時間幅tの約1/3に相当する。負荷パルスのパルス時間幅は、負荷電流の大
きさに依存して決まる。この実施形態では、負荷パルスの期間中よりも充電パルスの期間
中の方が供給される電流が高いということが保証されるだけでなく、充電パルスの期間中
においては、負荷パルス期間中よりも高い電流が当該負荷パルス期間中よりも長時間にわ
たって供給されるということが保証され、ここで言う負荷パルス期間とは、電気エネルギ
ーが電池セルから流出する期間である。明らかに、充電パルスが占める比率を3/4とし
、負荷パルスが占める比率を1/4とすることが可能である。しかしながら、負荷パルス
のパルス時間幅は、長くし過ぎてはならない。さもなければ、電池セルへの充電を完了さ
せるまでの時間が必要以上に長くなってしまうからである。好適な一実施形態では、パル
スの回数/個々のパルスの比率を設定することが可能であり、特にそのような設定操作は
、充電装置の上に設けられた入力装置を介して行われる。
好適には、測定された電圧Uが電池セルの充電限界電圧ULmaxに相当するような
負荷パルスの個数が所定の個数(n個)に一旦達したならば、電池セルの充電動作は終了
させられ、この場合、n=1とするのが好適である。すなわち、電圧Uが電池セルの充
電限界電圧ULmaxに到達した後には、パルス式充電プロセスは終了する。
さらに、当該要件を充足するために、リチウム・イオン式で再充電可能な少なくとも一
つの電池セルを充電するための充電装置が提案され、当該充電装置は、上述した充電方法
を実行するように適合された制御回路を備えている。
好適には、負荷パルスの期間中に電池セルを放電するために電力消費回路が設けられ、
負荷パルスのパルス時間幅と高さは調節可能である。この目的を達成するために、例えば
、少なくとも1個のコンデンサ素子が使用可能であり、当該コンデンサ素子は、負荷パル
スの持続期間中においては充電され、充電パルスの持続期間中においては放電される。
技術的優位性のある一実施形態では、当該充電装置は、充電プロセスに関する様々なパ
ラメータを記憶するためのメモリと、測定された数値を画面出力するためのディスプレイ
と、充電プロセスの動作態様に対して手動操作により影響を与え、所定のパラメータを手
動操作により入力するための入力部と、電池セルの温度を連続的に又は周期的に反復して
監視するための温度センサと、リチウム・イオン式で再充電可能な少なくとも一つの電池
セルを含む蓄電モジュールと、パルス式充電プロセスの実行期間中において、充電パルス
および/または負荷パルスの個数を記録する計数部と、をさらに備える。
好適には、電池セルは、負荷パルスの働きによって、2個の正の充電パルスの間におい
て放電される。しかし、その他の充電パターンとして、2つの充電パルスの間に休止期間
のみが生じ、2つ以上の充電パルスが経過するまでは、負荷パルスが発生しないような充
電パターンもまた可能である。しかしながら、充電パルス期間中における充電電流を選択
する際に、全ての充電パルスの間において負荷パルスが続くケースとほとんど同程度に高
い電圧を選択することができないので、これは充電時間に影響を与える。すなわち、充電
状態が上昇するのに伴って、負荷パルスの高さは、残留磁気を低下させるために、上昇し
てしまう場合があり得る。充電パルス/負荷パルスの高さとパルス時間幅を適応的に設定
することにより、外部温度による影響のような充電プロセス中における特異状況に対して
反応的に対処することが可能となる。さらに、充電パルス/負荷パルスの期間中において
、電圧傾向の偏りが生じる可能性があり、それは、リチウム・イオンを不均一に堆積させ
たり、短期間に電極の温度を上昇させたりする原因となり得る。
充電パルス期間中における電圧測定結果が電圧変動傾向から逸脱する形での電圧上昇を
示す場合には、これは、充電動作中における異常状態を表し、これは例えば、電極上にお
ける樹枝状結晶の堆積量の増加や温度の上昇を示しており、その結果、電池セル内におけ
る内部抵抗の増加を引き起こすこととなる。この電圧増加に対処するために、次回の充電
パルスの高さを直前の充電パルスの高さと比べて小さくすることが可能である。すなわち
、電池セル側における電圧が急激に増加した時には、次回の充電パルスにおける電流の大
きさは低下させられる。好適には、これは、次回の充電パルスの高さを50%低下させる
ことによって、次回の充電パルスの高さが直前の充電パルスの高さ1/2になる結果を生
じ、充電動作は、許容可能な充電電流の1倍を超えない高さの充電パルスによって実施さ
れる。好適には、次回の負荷パルス、すなわち、上記のように高さが低減された充電パル
スの後に続く負荷パルスもまた、直前の負荷パルスと比較して、50%分だけ高さが低減
されても良い。次回の正の充電パルスもまた高さを低下させなくてはならないか、それと
も次回の充電パルスにおいて充電電流を増加させることが可能であるかは、負荷パルスの
持続期間中に測定された電圧値から導き出すことができる。負荷を低下させた状態で負荷
パルスの持続期間中に測定された電圧値が、所定の許容範囲内に再度収まったならば、次
回の正の充電パルスは、以前に印加された充電パルスと同じ程度に増加した充電電流で印
加することが可能である。続いて、電池セルを短期間で放電させ、増加した充電電流を伴
う次回の充電パルスの到来に備えさせるために、次回の負荷パルスもまた、以前に適用さ
れた負荷と同程度の負荷で実行することが可能である。充電電流/放電電流を低下させた
ことに起因して、電池セルは、例えば、電極の温度を下られる可能性を与えられる。
例えば、PTC機構に不具合が生じたり、電極温度が熱くなり過ぎることにより電池セ
ル内の内部抵抗が過大となったりすることに起因して、電池セルの電圧は増大する。その
際、好適には、電池セルの電圧が所定の電圧傾向に沿った状態に復帰するまでは、充電パ
ルスと負荷パルスの両者の高さは低下させられる。
さらに別の好適な一実施形態では、少なくとも一つの負荷パルスの持続期間中に測定さ
れた電圧が電池セルの充電限界電圧に相当する状態に達した後には、電池セルを充電する
動作は終了させられる。
電池セルの充電量が100%に到達する前の最後の負荷パルスの大きさをその前の負荷
パルスの大きさよりも約25%分だけ大きくすることは特に技術的に有益である。何故な
ら、この場合、電圧の上昇により、電池セルの残留磁気の大きさも上昇するので、放電の
ための負荷パルスの大きさはさらに大きくしなくてはならないからである。追加的に又は
代替的に、負荷パルスの期間中における電圧が充電限界電圧に達したならば、次回の充電
パルスの電流は低下させられる。好適には、次回の負荷パルスが到来するまでの間の充電
限界電圧が安定状態にある期間中は、次回の充電パルスの電流は半分となるように低下さ
せられる。その後、電池セルの充電量は100%となる。
上述した充電方法における全ての動作ステップと並行して、電池セルの温度を連続的な
又は周期的に反復して測定することは技術的に有益である。これは、充電中の電池セルの
充電動作中における挙動が正常であるか否かに関する追加的な情報を与える。この温度が
、所定の温度下限値よりも下回るならば、充電プロセスはそのまま継続される。この温度
が上記温度下限値よりも下回る範囲内で温度上昇が起きても、充電電流のパルス振幅とパ
ルス時間幅を低下させることにより、当該温度上昇に対処することができる。少なくとも
充電パルス/負荷パルスの持続期間中は、この温度を監視すべきである。この温度が所定
の温度Tmax(例えば、摂氏45℃)を所定時間(例えば、一つ以上の充電パルスの持
続時間)にわたって上回ったならば、電池セルの充電動作は異常終了させられる。高エネ
ルギー電池セル及び高電流電池セルの両者の臨界温度は摂氏47℃〜48℃である。
本明細書中でここまで述べてきたのは、充電方法の中でも特にパルス式充電動作段階に
ついてであって。上述したパルス式充電動作段階は、電池セルの充電期間中における大幅
な時間節約を実現する上で有益なものであった。このように、本発明に係る充電方法によ
れば、電池セルを過熱させたり永久的に損傷させたりすることなく、通常の場合に要する
充電時間の20%以下の時間のみ電池セルに負荷をかけるようにすることができる。高電
圧の充電パルスと負荷パルスとの間において電流が短時間で変化することにより、電池セ
ルの温度が臨界温度を超えて上昇することを防止することができ、その結果として、電極
の抵抗を同一のまま保ち、それにより、電極間でのリチウム・イオンの偏在が生じないよ
うに対処することが可能となる。
以下において後述する充電準備段階は、電池セルをアクティブ化するために使用される
。パルス式充電プロセス開始のために、深く放電された電池セルを時間をかけて準備する
ことは特に重要である。しかし、充電準備段階を単独で使用しても、リチウム・イオン電
池セルの充電期間中における改善効果をもたらすことができる。
バッテリーは、通常は、並列接続された又は直列接続された数個の電池セルによって構
成される。この種のバッテリーまたは電池パックにおいては、バランサーが設けられてお
り、当該バランサーは、通常は、電池セルが深く放電されるのを防止する。従来型の電池
セルであれば、蓄電容量の30%に相当する電気量を依然として含んでいても、その電池
セルは放電済みの状態と言えた。もしも、電池セルが蓄電容量の30%を下回るまで深く
放電された場合には、その電池セルは深い放電状態にあると呼ばれる。これは、バランサ
ーが不具合を起こしたり、電池セルが極端に低い温度で負荷をかけられたり、放電済みの
状態の電池セルが非常に低い保管温度で保管されたりすることによって起きる可能性があ
る。
以上が充電プロセスをさらに改善するためにパルス式充電動作段階に先立って充電準備
段階が実行される理由であり、充電準備段階は、以下の動作ステップを備える。すなわち
、充電準備段階は、負荷の無い状態で電池セルの電圧Uを測定するステップと、所定の
時間tについて充電電流Iの増加率を設定するステップと、所定の時間tにわたっ
て当該設定された充電電流レベルに達するまで充電電流を線形に上昇させる第1線形上昇
区間内において電池セルを充電電流Iで充電するステップと、を備え、充電電流I
最大時において電池セルの許容可能な最大充電電流ILmaxに相当し、当該設定された
充電電流レベルに達した後に電池セルの電圧Uは所定の負荷の下で測定され、当該負荷
状態で測定された電池セルの電圧Uに依存して、上記第1線形上昇区間は、1回又は複
数回にわたって反復される。
好適には、第1線形上昇区間の後に測定された電池セルの電圧Uが第1閾値よりも上
でかつ第2閾値よりも下の数値範囲内に収まる場合には、電池セルの許容可能な最大充電
電流ILmaxを上回る充電電流Iにより、第2線形上昇区間が開始される。特に負荷
状態における電池セルの電圧Uがパルス式充電動作を実行可能にする所定の最小限の電
圧に到達したか否かが電圧測定によって判断され、上記所定の最小限の電圧(例えば、放
電限界電圧)に到達した後には、パルス式充電動作段階が開始される。
上述したように、充電準備段階は、無負荷状態で電池セルの電圧を測定する、すなわち
、事前の電流供給無しで測定する第1測定段階を含む。電圧が無いことを電池セルが示し
た場合には、電池セルが故障しているという結論にならざるを得ない。今度は、測定され
た電圧の大きさに応じて、充電電流が設定される。充電準備段階における充電電流レベル
の上限は、第1線形上昇区間内では、許容可能な最大充電電流の大きさに制限される。充
電電流が0または低い開始電流値から指定された充電電流レベルにまで漸増する際の増加
率又は増加時間幅が設定される。電圧の測定結果が非常に低い電圧を示した場合には、第
1線形上昇区間内において、例えば、許容可能な最大充電電流の50%に等しい電流が印
加される。測定された電圧が低いほど、第1線形上昇区間が終了するまでの時間も長くな
る、つまり、充電電流の増加率は、測定された電圧が低いほど小さくなる。
その後、第1線形上昇区間内で上記設定された充電電流レベルに到達するための間(例
えば、所定の時間幅として1分間にわたって1アンペアの電流レベルで)において、指定
された充電電流で電池セルの充電操作が実行され、当該充電電流は、最大時において、電
池セルの許容可能な最大充電電流に相当する。この充電操作は、リチウム・イオンが一方
の側の電極から他方の側の電極へとゆっくりと移動し始めるような方法で電池セルをアク
ティブ化するために使用される。上記設定された充電電流レベルに到達した後に、充電電
流が全く供給されない休止期間が設けられる。この休止期間では、電池セルの電圧は可能
な限り早期に測定されることが可能である。続いて、電池セルの電圧は所定の負荷の下で
測定される。当該所定の負荷は、パルス式充電動作段階における負荷パルスと同様の又は
等しい負荷とすることが可能である。加えて、電流供給のない休止期間が電圧測定のため
の充電パルス期間の前後において挿入されるようにしてもよい。負荷状態の下で測定され
た電池セルの電圧の大きさに依存して、第1線形上昇区間は繰り返される。負荷状態の下
で測定された電池セルの電圧の大きさが依然として所望の値を示さないならば、第1線形
上昇区間をもう一回反復させることは重要である。例えば、第1線形上昇区間の後におい
て依然として電池セルの放電限界電圧に到達しないならば、第1線形上昇区間はもう一回
繰り返される。最大時における充電電流が公称の充電電流に相当するこの第1線形上昇区
間は、電池セルの種別や電池セルの状態に依存して、数回繰り返されることが可能である
。負荷状態の下で測定された電池セルの電圧の大きさが、例えば放電限界電圧よりも5%
大きい電圧を一旦示したならば、好適には、第2線形上昇区間が開始されてもよく、第2
線形上昇区間では、電池セルは、公称の充電電流よりも大きな所定の充電電流に達するま
で線形に漸増する電流値で充電される。例えば、第2線形上昇区間において、電池セルは
、線形に漸増する充電電流が公称の充電電流の2倍の電流値に到達するまで充電され続け
ることが可能である。第2線形上昇区間の終端において、負荷状態の下での電池セルの電
圧が再度測定される。電池セルがパルス式充電動作段階に移行するのに適した所定の電圧
値を備える所望の電圧に到達したならば、充電準備段階は終了する。一つ以上の第1線形
上昇区間が経過した後に電圧測定値が可及的速やかに放電限界電圧に到達したならば、第
2線形上昇区間は省略される。
本発明に係る具体的な事例については、以下において簡単に説明する添付図面を参照し
ながら具体的に後述する。
一般的に使用されているリチウム・イオン電池セルの構成を示す図である。 傷んだ状態のリチウム・イオン電池セルを示す図である。 高エネルギー型電池セルのために本発明の幾つかの実施形態に従って実施される充電方法における電流信号特性を図式的に示す図である。 10個の高エネルギー型電池セルを備える蓄電モジュールのために本発明の幾つかの実施形態に従って実施されるパルス式充電方法の実行開始時点における電流と電圧の特性を示す図である。 10個の高エネルギー型電池セルを備える蓄電モジュールのために本発明の幾つかの実施形態に従って実施されるパルス式充電方法の実行終了時点における電流と電圧の特性を示す図である。 10個の高エネルギー型電池セルを備える蓄電モジュールのために本発明の幾つかの実施形態に従って実施されるパルス式充電方法における電流と電圧の特性を示す図である。 本発明の幾つかの実施形態に従って実施される充電方法を示す動作フロー図である。 本発明の幾つかの実施形態に従って実施される充電準備段階の動作の流れを示す動作フロー図である。 さらに別の実施形態に従って、充電準備段階における信号特性の一実施形態を示す図である。 本発明の幾つかの実施形態に従って実施されるパルス式充電方法を応用した充電装置の構成を示す図である。 本発明の幾つかの実施形態に従う適応的なパルス式充電方法が使用される蓄電モジュールを示す図である。
図1は、陽極と陰極を備えたリチウム・イオン電池セルの構成を図式的に示している。
充電動作の期間中は、リチウム・イオンは、正の極性を持った一方の電極から負の極性を
持った他方の電極へと移動し、ここで、例えば、当該電極は、リチウム・グラファイトで
コーティング処理されている。放電動作の期間中は、負の極性を持った他方の電極から正
の極性を持った一方の電極へと逆戻りする。当該2つの電極は、離間層によって隔てられ
る形で互いに離間されており、上述したリチウム・イオンは、この離間層を通過する形で
移動する。
他の再充電可能な電池セルと比較し、リチウム・イオン式の電池セルは、メモリー効果
が全く無く、自己放電量が非常に少ないという特徴を有している。公称電圧を3.6ボル
トとすると、リチウム・イオン式電池セルの通常の場合における充電限界電圧ULmax
は、おおよそ4.2ボルトである。リチウム・イオン式電池セルには、例えば、リチウム
・ポリマー電池セル、硫酸化リチウム・イオン電池セル、リチウム・グラファイト電池セ
ル、およびリチウム・コバルト電池セルなどが含まれる。
図2は、傷んだ状態のリチウム・イオン電池セルを示している。陽極21と陰極22と
は離間層23によって互いに隔てられる形で互いに反対側に位置している。端子の2本の
突出部24および25は、2つの電極21と22の上に互いに対角線上において反対側に
位置するように設けられている。すなわち、電極の線長が長くなるほど、電極の電気抵抗
は大きくなる。従って、電極上に設けた端子の突出部までの距離が長くなるほど、電極の
電気抵抗は大きくなる。従って、リチウム・イオンは、正の電極から負の電極へと移動す
る際に、可能な限り電気抵抗が最小となるような移動経路をとろうと努めるが、その場合
、電気抵抗は、対向する2つの電極間を直線的に経由する形で形成されるのではなく、2
つの電極間に生じる泡状の空間(図2において27で示される空間)を経由する形で形成
される。電池セルの公称の充電電流ILmaxよりも大きな充電電流Iで短いパルス時
間幅の充電パルスを加えることにより、リチウム・イオンは、電気抵抗が最小となるよう
な移動経路を見つけ出す時間的余裕なしに一方の電極から他方の電極へと素早く移動する
ように急き立てられる。その結果、電極間を隔てる形で離間層23が形成されるので、互
いに反対に位置する2つの電極21と22の間において均一なイオン交換を行うことが実
現可能となる。加えて、充電パルスの持続時間幅および負荷パルスの持続時間幅は時間軸
上において制限されているので、電極21および22の温度が過剰に上昇して電極間の内
部抵抗が増大する事態の発生を防止する。その結果、一方では、電気抵抗の不均一な分布
によって電極の温度をさらに上昇させ、他方では、電池セル内でのリチウム・イオンの分
布を変化させ、それにより、リチウム・イオンが電極間に不均一に堆積するという事態が
生じるのを防止することができる。電極上においてリチウム・イオンが不均一に堆積する
ことにより、2つの電極間において化学反応を起こすための電極表面がもはや完全な形で
は利用可能ではなくなり、その結果、実現可能な充電サイクルの最大回数が減少してしま
う。他方では、リチウムの堆積物の高さが一方の電極だけに偏って不均一に大きくなった
場合、当該堆積物の先端はいずれかの時点で離間層23に到達し、離間層23が突き破ら
れることとなるので、電池セル内で短絡状態が引き起こされる。充電パルスまたは負荷パ
ルスのパルス時間幅を短くすることは、この不都合な現象が起きるのに対処することがで
きるという効果を有し、上述した温度が過剰に上昇することを防止できるという効果は特
に重要である。参照符号27は、電気抵抗が最小となる移動経路をリチウム・イオンがと
ろうとする際の移動経路を示している。もしも、電池セルが高いパルス振幅と短いパルス
時間幅を有する充電パルスまたは負荷パルスによって充電/放電されないのであれば、リ
チウム・イオンは参照符号27で表されるような移動経路をとろうとし、電極上でリチウ
ム・イオンが不均一に堆積するという結果をもたらすだろう。
図3は、本発明の幾つかの実施形態に従って、充電準備段階と適応的なパルス式充電動
作段階を含む形で単一の電池セルに関して実施される充電方法における電流信号特性を時
間軸に沿って図式的に示す図である。ここで示される充電方法は、3.1Ahの蓄電容量
を有する高エネルギー型電池セルについて実施される例示的な充電方法である。この種の
電池セルは、充電限界電圧ULmaxとして4.2ボルトに等しい電圧を備え、公称電圧
として3.6ボルトに等しい電圧を備えている。放電限界電圧UELは、2.5ボルトで
ある。許容可能な最大充電電流ILmaxは、約900mAであり、公称の放電電流は、
約600mAである。
この充電方法によれば、充電準備段階に含まれる第1線形上昇区間内では、電池セルは
、1分間以内に0Aから0.5Aまで線形に上昇する充電電流によって充電される。この
1分間にわたる充電電流上昇期間の後に、充電動作は2秒間にわたって一時停止され、つ
まり、この期間中は、電池セルには充電電流が供給されず、まず最初に、無負荷状態で電
池セルの電圧が測定され、続いて、事前に定義された負荷(信号特性を示す図3には図示
なし)がかかった状態で電圧が測定される。上述した2秒間が経過し、測定電圧として、
放電限界電圧である2.5ボルトを上回る値が測定された後には、充電準備段階は終了し
、パルス式充電動作段階を開始することが可能となる。
パルス式充電動作段階においては、正の充電パルス31のパルス持続期間は、最初は5
秒間に設定され、負荷パルス32の持続期間は、最初は1.3秒に設定される。パルス持
続期間に関するこれらの値は単に例示的なものであり、上述した数値範囲内において任意
に変更可能であることに留意されたい。負荷パルス32の期間中においては、電池セルは
300mAの電流値で負荷がかかった状態であり、電池セルの電圧Uは、負荷パルス3
2の期間中に測定される。この負荷状態の期間中における電池セルの電圧Uが4.2ボ
ルトを上回った時点で充電動作は終了させられる。図には示されていないが、負荷パルス
32の期間中においては、離間層23の導通チャネルを一掃する効果を改善するために、
最大で2.8Aまでの負荷電流を流すことも可能である。
電池セル内部では、本発明の実施形態に従って充電動作が行われている期間中に、以下
の事象が発生している。すなわち、充電パルス31の期間中に電池セル内に生成された結
晶が電池セル内の離間層23を損傷させる可能性があり、これによって、充電済みの電気
と蓄電容量の両者を損なう可能性がある。さらに、このように生成された結晶が電極21
と22の間におけるイオンの移動を阻害し、電池セルの電池寿命を段階的に低下させると
いう結果をもたらす。しかしながら、本発明の実施形態に係る負荷パルス32は、充電パ
ルス31同士の間に位置しているので、負荷電流の印加によってこれらの結晶の堆積量は
直ちに改めて減少させられるので、結晶の堆積による不都合な効果は相殺される。これは
、本発明の実施形態に従って実施される充電方法が有する主要な技術的優位性を構成する
。本発明の実施形態に従って図3に示す充電方法によれば、パルス式充電動作段階におい
て、それぞれ2.8Aの充電電流を有する充電パルス31が使用される結果として、高エ
ネルギー型電池セルの許容可能な最大充電電流である980mAよりも約3倍大きな充電
電流をもたらす。
その他の従来式の充電方法では、使用される充電電流値は一定値であるが、充電限界電
圧ULmaxに到達すると、この充電電流値は低められる。充電限界電圧ULmaxに到
達した際のそのような充電電流の低下に起因して、段階的により長くなる充電時間が必要
とされ、特に電池セル内に残っている残留容量を満たす充電を行うために長い時間を要す
る。負荷パルスを設けない従来式の充電方法では、充電パルスの中断期間中に電圧がさら
に測定される。その場合、負荷パルスは全く加えられないので、充電パルス期間中に形成
され、離間層23を損傷させる働きを有する樹枝状結晶や結晶は除去されないまま残る。
これらの結晶が改めて除去されないという事実に起因して、一般的に使用されてきた充電
方法は、充電電流を許容可能な最大充電電流ILmaxよりも大きく増加させることによ
る利点を有効活用することは決してない。
種々の充電方法の中には、充電電流を連続的に上昇させながら充電する充電方法もある
が、充電電流Iを連続的に上昇させることは、特に電池セルを100%まで充電しよう
とする際には、結果として電池セルの劣化をもたらしてしまう。加えて、連続的に上昇す
る充電電流を使用する上記充電方法では、電池セル内で看過できないほどの温度上昇が観
測される。
本発明の実施形態に従って実施される充電方法によれば、結晶または樹枝状結晶を除去
するために、あるいは臨界温度を超えた温度上昇が起こらないように対処するために、負
荷パルス32の持続期間中においては、あらかじめ定義された漸減が使用される。負荷パ
ルス32の持続期間中に結晶や樹枝状結晶が一定速度で除去されることに起因して、より
高い充電電流を使用することが可能となり、その結果、充電時間が劇的に短くなるという
効果をもたらす。パルス時間幅は短いので、過剰な温度上昇を避けることができ、高い電
流値を使用するにもかかわらず、作動可能な電池寿命の長さを損なうことなく、注意深く
丁寧な方法で電池セルが充電されることを保証することができる。さらに、電極に結晶が
存在しなくなることに起因して、自己放電が起きることが実質的なくなり、充電済みの電
池セルが遊休状態または切り離された状態でいるときにも自己放電は起こらないので、電
池セルの劣化も起こらず、それにより、数年間保管した後でさえ、依然として、全充電容
量分に相当する電気エネルギーを発現させることが可能である。
図3は、電池セルを充電するための充電電流の信号特性を示し、図3において、パルス
式充電動作段階は、充電準備段階の後に開始する。本発明に係る実施形態は、各々の負荷
パルス32の前後に休止期間tp1とtp2とを挿入することを提案している。換言する
ならば、充電パルスのための電圧がオフに切り替えられた後に、電池セルを通って流れる
電流はゼロへと低下する。充電パルスに後続し、負荷パルスに先行する休止期間tp1は
、図3に示す例においては、負荷パルスtELの持続期間よりも短く、好適には、0.3
秒の長さである。負荷パルスに後続し、充電パルスに先行する休止期間tp2の長さは、
図3の例に示すように、第1の休止期間tp1の長さと等しくすることが可能であるが、
第1の休止期間tp1よりも幾分長い持続時間(例えば、0.5秒間)とすることも可能
である。上記のように休止期間を設けたことで、電池セルは、電流が流れる方向の逆転に
対して内部状態を調整する機会を与えられる。何故なら、電流変化は電圧変化よりも遅れ
て来るので、充電電圧をオフに切り替えても電流はいきなり0Aには低下せず、図4およ
び図5に示すとおり、電流は漸減的にのみ低下するからである。上述したこのような効果
は図3においては省略されている。
図3を参照すると、第3の充電パルスにおいては、充電電流Iの低下部分34が見て
取れる。この電流低下34は、充電パルスの期間中に電池セルの電圧が充電限界電圧U
maxに到達した際に発生する。これは、電池セルの電圧をこれ以上上昇させないという
効果を有する。従来式の充電方法では、この時点において、低下した充電電流を有する次
回の充電パルスが発生し、電池セルの電圧が充電限界電圧ULmaxに再度到達するたび
に、充電電流は段階的にどんどん低下してゆく。この点についての重要な技術的問題点は
、電池セル内に充電済みの電気エネルギー量が一定速度で減少してゆくことである。その
結果、充電にかかる所要時間は、看過できないほど長くなってしまうだろう。
本発明に係る実施形態は、電池セルの電圧が充電限界電圧ULmaxに到達した後に、
次回の充電パルス35の持続期間の長さを短くすることを提案している。次回の充電パル
スに後にさらに続く充電パルス期間中においても、従来よりも増加した充電電流を使用し
ているという理由から、いずれにしても充電に要する時間の短縮が可能であるという点で
これは技術的に優位性がある。これは幾つかの方法によって実現することが可能である。
一方では、次回の充電パルス35のパルス時間幅は時間tだけ短縮することが可能であ
り、その場合、直前の充電パルスの期間中においては、充電電流は低下させられる。しか
しながら、充電パルスのパルス時間幅は一定の減少比率で漸次減少させてゆくこともまた
可能である。例えば、充電限界電圧ULmaxに到達するたびに、次回の充電パルス35
のパルス時間幅は、所定の時間幅t(例えば、常に0.2秒間としてもよい)だけ短縮
される(図示無し)ようにしてもよい。
図4は、本発明の一実施形態に係るパルス式充電方法の開始時点における電圧特性と電
流特性を示し、図の上部においては、パルス式充電方法の実行期間内における電圧特性が
示され、図の下部においては、パルス式充電方法の実行期間内における電流特性が示され
ている。図4〜図6に示す例においては、各電池パックは、図11に示すように10個の
電池セルを備えている。図4から明確に見て取れるように、パルス式充電方法の実行期間
中における電圧変化は、パルス式充電プロセスの開始時点においては、充電限界電圧U
max(3.85ボルト〜3.95ボルト)よりも小さく、電池セルは依然としてパルス
式充電プロセスの初期段階にあるので、負荷パルスの持続期間中には電池セルの電圧U
が低下しており、3.5ボルト程度を上限とする範囲内である。充電パルス/負荷パルス
の持続期間中における対応する電流特性は、図4の下部に示されている。ここでは、電池
パック内の高エネルギー型電池セルは充電パルスの期間中において約28Aの充電電流で
充電されることが分かる。高エネルギー型の電池セルにおける許容可能な最大充電電流I
Lmaxは、通常ならば、約0.9Aであり、すなわち、電池パック内に含まれる10個
の電池セルを充電するために9Aの電流が流れていることになる。従って、本発明の一実
施形態に従う充電方法によれば、充電パルス期間中においては、許容可能な最大充電電流
よりも約3倍大きな充電電流Iが使用される。充電パルス期間が終了し、充電電圧U
がオフに切り替えられた際には、続いて負荷パルスが加えられる前に(すなわち、電池セ
ルがコンデンサ素子や抵抗素子のような電力消費回路に接続されることにより、電流が流
れる方向が反転させられる前に)休止期間tp1が発生する。負荷パルスの持続期間の長
さtELは、充電パルスのパルス時間幅tの50%よりもずっと短く、好適には、充電
パルスのパルス時間幅tの20%〜30%の範囲内とすべきである。この事例において
、充電パルス期間中には、5Aの放電電流ILastが流れている。全体的な電流低下期
間tsenke、すなわち、充電パルスの外側の期間においては、充電パルス期間中に充
電限界電圧ULmaxに到達してしまっているか否かを判定するために、電池セルの電圧
が監視される。図4および図5に示す負荷パルスにおいては、使用される負荷電流I
Lastは、3Aを下回る電流である。しかしながら、負荷電流ILastを充電電流の
約30%または約55%に相当する10Aまたは18Aに設定すれば、充電に要する全体
的な所要時間は長くはならない半面、可能な充電サイクル回数は増加することが実験的に
示された。換言すれば、充電に要する所要時間を長くせずに、電池セルの劣化を効果的に
防止するために、充電電流の約50%以上の大きさの負荷電流を備えた負荷パルスを使用
することが可能である。
図4に示す一回の負荷サイクルに関して理解できるように、後続する充電パルスの各々
について、充電パルス期間内の丸で囲った部分の電圧と負荷パルス期間中の電池セルにお
ける電圧Uの両方において、電圧上昇が発生している。図4は、本発明の一実施形態に
係るパルス式充電方法の初期段階における非常に短い時間区間のみを示している。充電パ
ルスのパルス時間幅tと負荷パルスのパルス時間幅tELの長さは、X軸上において読
み取ることが可能である。2個の区間単位(箱)が5秒間に相当するので、1個の負荷パ
ルスが持続する時間は2秒未満であり、充電パルス1個分の持続時間幅は5秒間であるこ
とが読み取れる。
図4と同様に、図5においても、パルス式充電プロセスについて、電圧の特性が図の上
部に示され、電流の特性が図の下部に示されている。図4の場合とは異なり、この図に示
す部分は、パルス式充電プロセスの終端時刻からわずかに遡った時点までの区間を示して
いる。充電パルスは、この時点において既に、充電限界電圧ULmaxにおおよそ相当す
る4.25ボルト以上の電圧を備えている。負荷パルスの期間中において、電池セルの電
圧Uは、約4ボルトにまで低下する。これは、電池セルがほとんど満タンの状態にまで
充電済みであるということの明確な現れである。図5に示すように、充電パルスの期間中
に充電限界電圧ULmaxに到達した際には、充電パルス期間中における充電電流は低下
させられる。これは、充電パルスの開始時点において充電電流が急激に立ち上がり、その
後、充電電流が充電装置によって顕著に低下させられていることから見て取れる。この充
電電流の低下が無いと仮定した場合、電池セルの電圧Uはさらに上昇してしまう。従っ
て、本発明に係る一実施形態は、図5の下部の記載から見て取れるように、充電パルスの
持続期間中に充電限界電圧ULmaxに一旦到達した場合には、充電パルスのパルス時間
幅tを短縮し、充電パルスの経過後には、充電装置により充電電流Iを低下させる。
この目的を達成するために、充電パルスの上部における充電パルス時間幅tは、これも
また電流を急激に低下させることとなる電圧オフ状態への切り替え操作よりも先行して考
慮される。最初の3個の充電パルスの期間中においては、充電パルスのパルス時間幅t
は依然としてほぼ5秒間であることが見て取れる。しかしながら、その後に続く充電パル
スのパルス時間幅は短縮される。この事は、例えば、図5に示す最後の充電パルスにおい
て、電圧オフ操作に先立つ区間のパルス時間幅が5秒間を顕著に下回っていることから見
て取れる。
上記のように充電パルスのパルス時間幅を短縮すべきなのは、充電パルス期間中におい
て充電電流を低下させざるを得ないことで、電池セルはもはや効率的には充電されなくな
り、その結果、充電パルス期間中の時間がもはや効率的には活用されなくなるという事実
に基づいている。しかしながら、充電パルス期間中の時間を効果的に活用するために、本
発明に係る一実施形態は、充電装置が充電パルス期間中における充電電流を低下させるの
を防止し、それにより、充電パルス時間幅が短縮されても可能な限り大きな充電電流で電
池セルを充電するようにするために、充電パルスの持続期間を短縮することを提案してい
る。換言すれば、供給される電気エネルギーの量は減少するが、充電時間の観点から見る
と、充電パルスの持続期間中は、増大した充電電流(この事例においては約28Aである
)を可能な限り長い期間にわたってそのまま維持するための試みがなされることとなる。
負荷パルス期間中において、電池セルの電圧Uが依然として充電限界電圧ULmax
下回る場合でも、充電パルス期間中に充電電流を低下させることが可能な期間は、充電パ
ルスのパルス時間幅tを短縮することによって、充電パルス期間中における電圧U
充電限界電圧ULmaxを超えて上昇することがもはや実現不可能となるまでではない。
充電電流のパルス時間幅を低下させる制御動作、および/または充電電流の大きさを低下
させる制御動作は、負荷パルスの期間中に充電限界電圧に到達する時点か、今までに加え
られた充電パルス/負荷パルスの個数が所定の最大個数に到達する時点のうちのいずれか
の時点まで続けられる。換言するならば、充電が完了した時点かまたは充電パルスと負荷
パルスの間を行ったり来たりする動作が充電パルスおよび/または負荷パルスの臨界個数
に到達し、充電状態をこれ以上改善することができなくなった時点のいずれかの時点に到
達したときに、充電プロセスは終了する。
図6は、本発明の一実施形態に係るパルス式充電方法の1サイクルを全体にわたって示
し、図の上部は電圧の特性を示し、図の下部は電流の特性を示す。図6から明確に持て取
れるように、充電パルスの高さは3.5ボルトから開始し、4.3ボルトまで上昇し、充
電パルスの持続期間中に充電限界電圧ULmaxにおおよそ相当する4.3ボルトに増え
た時点で、充電パルス期間中における充電電流の低下が始まる。充電限界電圧ULmax
に到達する時点が到来するまでは、印加される充電電流Iは、充電パルスの期間中にお
いては、許容可能な最大充電電流ILmaxと比べて、例えば3倍大きい。充電限界電圧
Lmaxに一旦到達したならば(図6における最後の1/4の領域を参照)、充電電流
は低下する。ここではさらに、パルス式充電プロセスを可能な限り効率的に行うために、
充電パルスのパルス時間幅もまた短縮される。
図7は、本発明の一実施形態に従って実施されるパルス式充電方法のフロー図である。
ステップS700において、電池セルに対する充電動作が開始される。ステップS710
において、電池セルの電圧Uが測定され、電池セルの電圧Uが放電限界電圧UEL
上回るか否かが検査される。好適には、個の電圧測定は、負荷をかけない状態で実行され
るべきである。電池セルの電圧Uが放電限界電圧UELを下回ることが分かったならば
、電池セルは深く放電された状態であり、ステップS711に示すように、充電準備段階
が実行されなくてはならない。電池セルの電圧Uが放電限界電圧UELを上回るならば
、ステップS720において、パルス式充電動作が所望されるか否かが検査される。例え
ば、充分な時間があり、急速パルス式充電を実行する必要が無いならば、注意深く丁寧な
方法で蓄電モジュールや電池セルを連続的に充電する方法が実行可能である(ステップS
721)。しかしながら、外部的な条件やユーザからの要求内容に起因して、充電が急速
に実行されなくてはならない場合には、本発明の一実施形態に係るパルス式充電方法が開
始される(ステップS730)。ステップS740では、充電パルスのパルス振幅とパル
ス時間幅が設定されなくてはならず、この事例では、充電パルスのパルス時間幅tは5
秒に設定され、充電電流Iの値として、電池セルの許容可能な最大充電電流の約3倍の
電流値が使用される。同様に、負荷パルスのパルス振幅とパルス時間幅tELが設定され
、負荷パルスのパルス時間幅は、充電パルスのパルス時間幅の約1/3に相当する(ステ
ップS750)。加えて、ステップS751では、休止期間tpとtpが設定され、
tpとtpの時間幅は、それぞれ、負荷パルスのパルス時間幅tELの1/3に相当
する。2つの休止期間と負荷パルスのパルス時間幅の合計tEL+tp+tpは、結
果的に、充電パルスの外側の時間区間に等しい時間幅tsenkeとなる。
ステップS760では、最初の充電パルスが加えられる。ステップS761では、充電
パルスが一つ加えられる毎にカウンタ値が一つずつインクリメントされ、それにより、後
続する一連の処理手順のために、印加済みの充電パルスの最大個数mmaxが記録される
。ステップS762では、充電電流Iと電池セルの電圧Uが測定され、ステップS7
63では、電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxに相当するか否かが判定される
。電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxに相当しないと判定されたならば、経過
済みの時間tが充電パルスのパルス時間幅tに既に相当しているか否かが検査される(
ステップS766)。もしも、そうではないならば、処理手順の実行はステップS762
へと戻り、充電パルス期間中における充電電流Iと電池セルの電圧Uをその後も検査
し続けることとなる。しかしながら、ステップS763において電池セルの電圧Uが充
電限界電圧ULmaxに相当すると判定されたならば、続いて、ステップS764におい
て、充電電流が充電パルス期間中において低下させられるか否かが検査される。もしも、
そうでないならば、処理手順はステップS766の実行へと続き、経過済みの時間tが充
電パルスのパルス時間幅tと比較される。しかしながら、図5に明確に示すように、電
池セルの電圧UZがさらに上昇するのを止めるために充電パルス期間内の充電電流が低下
させられるならば、ステップS765において、充電パルスのパルス時間幅tは短縮さ
れることとなる。パルス時間幅の短縮幅tΔLは、様々な方法で設定することが可能であ
る。例えば、固定された短縮幅t(例えば、t=0.02秒間)を使用しても良く、
それにより、次回の充電パルスのパルス時間幅は0.02秒に短縮される。しかしながら
、充電パルス期間中に充電電流Iが急激に低下し始める時点から結果的に得られる可変
の短縮幅の値を使用することもまた可能である。従って、充電電流ILが急激に低下し、
この充電パルスがもはやパルス式の充電動作にとって効果的なものではなくなる充電パル
ス期間内の時間tは、次回の充電パルスが短縮される時間幅とすることが可能である。
換言するならば、充電パルス期間内の充電電流が事前に設定された電流値である許容可能
な最大充電電流の3倍の電流値をもはや有していない時間幅が次回の充電パルスのパルス
時間幅から減算されることとなる。好適には、充電パルスのパルス時間幅が一回短縮され
たならば、後続するパルス式充電プロセス全体にわたって当該パルス時間幅は二度と延長
されない。
さらに、充電プロセス開始時の値と比べてパルス時間幅が既に短縮されている後続の充
電パルス期間内において、充電電流の追加的な低減が必要とされるまでは、充電パルスの
パルス時間幅tは、これ以上短縮されることはない。
ステップS766において充電パルス期間が一旦終了したならば、充電電流Uはオフ
状態に切り替えられ、ステップS770において、システムは休止期間tpが終了する
まで待つ。その後、ステップS780において、負荷パルスがアクティブ化され、つまり
、電池セル、電池パックまたは蓄電モジュールは、電力消費回路である負荷に接続され、
この負荷パルスの持続期間中に、ステップS785において、さらに別の電圧測定が実施
される。もしも、負荷パルスの持続期間中に電池セルの電圧が充電限界電圧ULmax
到達したならば、充電プロセスは終了させられる。測定エラーを防止するために、システ
ムは、さらに次の負荷パルスが発生するのを待機するようにしても良く、当該待機期間の
間に電池セルの電圧が再び充電限界電圧ULmaxに到達することになる。
負荷パルスの期間中に電池セルの電圧が再び充電限界電圧ULmaxに到達しないなら
ば、この負荷パルスから次回の充電パルスまでの間にさらに別の休止期間が発生する。続
いて、今まで加えられた充電パルス/負荷パルスの個数が最大個数に達したか否かが検査
される(ステップS795)。さらに、この検査は、最初の充電パルスを加えるのに先立
って実行されるようにしても良く、又はその他の適切な時点で実行されるようにしても良
い。
充電パルスの個数が最大個数mMaxに達したならば、充電プロセスは終了させられる
。これは、より低い領域において充電パルスと負荷パルスとの間を行ったり来たりする非
効率な切り替わり動作が起きるのを防止することを意図しており、当該切り替わり動作は
、充電パルス期間中に充電限界電圧ULmaxに到達し、充電パルス期間中の充電電流が
低下することにより生じるものであり、このような切り替わり動作を防止する理由は、こ
のような切り替わり動作が電池セルの急速な充電を妨げ、電池セルをさらに劣化させるの
を防ぐためである。充電パルスおよび負荷パルスの事前設定された最大個数にまだ到達し
ていないのであれば、次回の充電パルスを加えるために、システムはステップS760の
実行に戻る。上述した最大個数mMaxは、充電パルスの最大個数または負荷パルスの最
大個数を定義するものであって良い。または充電パルスと負荷パルスの両方のタイプのパ
ルス回数の最大値をカウントするものであっても良い。最大個数mMaxは経験的に特定
され得る値に基づいて定められても良く、以下の事例においては、パルスの最大個数を1
010個に制限している。
図8は、本発明の幾つかの実施形態に従って実施されるパルス式充電方法の動作の流れ
を示す動作フロー図であり、当該パルス式充電方法は、充電準備段階とパルス式充電動作
段階の両方を実行する。ステップS301において充電プロセスを開始した後に、まず最
初に、電池セルの電圧Uが測定される(ステップS302)。電池セルの電圧Uが充
電限界電圧ULmaxよりも大きいならば(高エネルギー型の電池セルの場合には、4.
2ボルトを上回る電圧が電池セル側に存在するならば)、電池セルは満タンの状態まで充
電済みであり、充電プロセスは終了させられる。電池セルの電圧Uが充電限界電圧U
maxよりも小さいならば、ステップS303において、電池セルの電圧Uが放電限界
電圧UELよりも大きいか否かが検査される。放電限界電圧UELは、高エネルギー型の
電池セルの場合には、2.5ボルト程度であり、高電流が他の電池セルの場合には、2ボ
ルト程度である。電池セルの電圧Uが放電限界電圧UELよりも大きいならば、図7に
示すパルス式充電プロセスが直ちに続いて行われる。しかしながら、電池セルの電圧U
が放電限界電圧UELよりも小さいならば、電池セルをアクティブ化するための充電準備
段階が実施されなくてはならない。
従って、ステップS304では、第1線形上昇区間33(図3)が生起する。例えば、
この区間では、電池セルは、許容可能な最大充電電流ILmaxまたは所定の電流値に等
しい最大電流に達するまで線形に漸増する充電電流によって1分間にわたって充電される
。第1線形上昇区間33にわたって電池セルを充電した後に、電池セルに負荷がかかった
状態下で電池セルの電圧Uが測定される。これは、負荷がかかった状態で電池セルにお
ける電圧Uの大きさがどの程度であるかを検査することを意味する。使用される電池セ
ルの種別に依存して、電池セルの電圧Uが2.5ボルトまたは2ボルトに等しい放電限
界電圧UELよりも大きいならば、パルス式充電動作段階を回避することが可能となる。
そうでなければ、ステップS306において、第1線形上昇区間33がまた繰り返し実行
される。第1線形上昇区間33を繰り返し実行しても依然として電池セルの電圧Uが放
電限界電圧UELよりも小さいならば、許容可能な最大充電電流ILmaxよりも大きな
充電電流Iを使用して、第2線形上昇区間が適用される(ステップS308)。なお、
図8には示されていないものの、第2線形上昇区間が終了した後には、電池セルの電圧U
が放電限界電圧UELに到達したか否かが検査される。第2線形上昇区間が終了した後
においても、電池セルの電圧Uが依然として放電限界電圧UELに到達していなければ
、電池セルに何らかの故障や不具合が存在し、これ以上充電することができないというこ
とになる図7に示すパルス式充電動作段階は、電池セルの電圧Uが放電限界電圧UEL
に到達したという条件の下でのみ実行することが可能である。パルス式充電動作段階が開
始した後に、まず最初に、パルス時間幅をtとし、充電電流Iを、許容可能な最大充
電電流ILmaxよりも大きな電流値とする充電パルスが加えられる。充電パルスに続い
て、負荷パルスが加えられ、好適には、当該負荷パルスのパルス時間幅は、充電パルスの
パルス時間幅の半分だけもしくは充電パルス時間幅の30%に等しく、電池セルに負荷電
流として流れている放電電流ILastの大きさは許容可能な最大充電電流ILmax
25%に等しい。充電パルスの期間中において、電池セルの電圧Uが測定され、電池セ
ルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxよりも大きいか否かが検査される。充電パルスの
期間中において、電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxよりも既に大きくなって
いるならば、充電限界電圧ULmaxにすでに到達していたか否かが検査される。もしそ
うであるならば、電池セルは満タンの状態となるまで充電済みである。
図9は、充電準備段階の詳細なシナリオを示す。図9の上部に示す信号特性から見て取
れるように、電池セルは、まず最初に、アンペア値が1Aに等しい最大電流値に達するま
で線形に漸増する充電電流によって充電され、この期間中においては、電池セルの電圧は
約3.5ボルトから3.7ボルトへと上昇する。その後に続く負荷パルスの期間中に再び
電圧測定が行われる。第1線形上昇区間の後に、電池セルの電圧Uは2.0ボルトを下
回ることが見て取れ、この電圧は、放電限界電圧UELよりも小さい電圧であるところ、
放電限界電圧UELが存在することはパルス式充電動作段階を開始するために必要な前提
条件であるので、第1線形上昇区間がさらにもう一度実行されなくてはならない。第1線
形上昇区間が繰り返し実行された後に、電圧測定が再び行われ、当該電圧測定の結果は、
第1線形上昇区間の反復実行後において、電池セルの電圧Uが(高電流型の電池セルの
)放電限界電圧UELよりも大きな2.1ボルトを示す(図示されていないが、高エネル
ギー型の電池セルを使用する場合は放電限界電圧UELよりも大きな2.5ボルトを示す
)ことを表している。実施形態によっては、この時点で、第2線形上昇区間を実施するこ
とが可能であり、第2線形上昇区間内では、電池セルは、許容可能な最大充電電流ILm
axよりも大きなアンペア値で充電される。代替的に、これに引き続いて、パルス式充電
動作段階を直ちに開始することも可能である。
図10は、上述した充電方法を実行するための充電装置100を示す図である。充電方
法を実行するための装置は通常は充電装置と呼ばれる。従来式の充電装置とは対照的に、
本発明の実施形態に係る充電方法を実行するための充電装置100は、電池セルに対して
事前に定義された電流低下すなわち事前に定義された負荷パルスを加える機能を有してい
る。充電装置100は、蓄電モジュールである電池パックと接続されている。蓄電モジュ
ール140は、直列に接続された複数個の電池セルを備えており、これらの直列接続され
た電池セルは温度センサ160と接続され、温度センサ160はさらに充電装置100に
接続され、これは充電装置100が連続的又は周期的に温度の監視を行うためである。充
電装置100は、本発明の実施形態に係る充電方法を実行するためのCPU110を備え
ている。CPU110は、メモリー120に加え、測定された電圧値や電流値を画面出力
するためのディスプレイ130を備えている。さらに、充電装置100は、手動入力操作
を介して充電プロセスの挙動に影響を与えるための入力部150を備え、例えば、入力部
150を介して充電すべき電池セルの種別を入力することができるようになっている。メ
モリー120は、内部に記憶された充電プロセス実行手順について、複数の異なる電池セ
ル種別に対応する様々なパラメータを記憶している。例えば、メモリー120は、特定の
電池セル種別に関する複数の特性値として、蓄電容量、充電限界電圧、公称電圧、放電限
界電圧、最大充電電流、最大放電電流、および連続的な放電電流などを記憶することが可
能である。これらの特性値を基礎として、充電パルスおよび負荷パルスの高さとして設定
すべきパルス振幅の大きさがそれぞれ算出され、さらに、t、tEL、tp1およびt
p2等の時間幅も算出される。さらに、複数の異なる電池セル種別にそれぞれ関係付ける
形で、臨界温度の値もメモリー120内に記憶され得る。好適には、充電装置100は、
充電すべき電池セルの種別を識別することを可能とするために、検出装置を備えているべ
きである。充電すべき電池セルの種別は入力手段を介して手動入力操作で入力されるよう
にすることもまた可能である。実行される充電方法に応じて、充電装置100のCPU1
10は、電池セルの電圧Uおよび/または充電パルス/負荷パルスにおいて流れる電流
の大きさを測定する。好適には、充電装置100は、充電パルスを発生させる充電電流を
供給するために使用される少なくとも一つのコンデンサ素子を備えているべきである。当
該少なくとも一つのコンデンサ素子は、負荷パルスの期間中に放電電流を流すために使用
することもまた可能であり、その際に当該コンデンサ素子内に充電された電気は抵抗素子
を介して放電することが可能である。さらに、充電装置100内には、充電パルス/負荷
パルスの個数をカウントするためのカウンター回路121が設けられても良く、カウンタ
ー回路121を設ける目的は、電流が低下した充電パルスと負荷パルスの間を行ったり来
たりする切り替わり動作を蓄電モジュール140が行わないように防止することであり、
そうしないと、パルス式充電方法の効率的な活用ができなくなるからである。
図11は、図4〜図6に示す実施形態に従って実行されるパルス式充電方法のために使
用される蓄電モジュールを示す図である。当該蓄電モジュールは、2×5個の電池セルを
含んでおり、そのうちの5個ずつは互いに並列に接続されており、それぞれ5個の電池セ
ルから成る2組がさらに互いに並列に接続されている。換言するならば、10個の電池セ
ルは電気的に並列接続されており、それぞれ5個ずつの電池セルが端子の突出部またはバ
スバーにおいて存在する。

Claims (15)

  1. リチウム・イオン式で再充電可能な少なくとも一つの電池セルを充電する充電方法であって、
    パルス式充電動作により前記電池セルを充電するステップと、
    複数の充電パルスの狭間の期間において、負荷パルスの働きにより、前記電池セルを放電するステップと、を備え、
    前記充電パルスの印加期間内における充電電流Iは、前記電池セルの許容可能な最大充電電流ILmaxを上回り、最大で前記最大充電電流ILmaxの5倍までの大きさとなり得る電流値であり、
    前記負荷パルスのパルス時間幅は、前記充電パルスのパルス時間幅よりも短く、
    前記充電パルスの印加期間中に前記電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxに到達した後に、前記充電パルスのパルス時間幅は短縮され、
    負荷パルスの個数が、測定された前記電池セルの電圧Uが前記電池セルの充電限界電圧ULmaxに相当するような所定の個数に到達した場合、または充電パルスおよび/または負荷パルスの個数が、前記電池セルに印加可能な所定の最大個数mMaxに到達した場合には、前記電池セルの充電動作は終了させられる、
    ことを特徴とする充電方法。
  2. 前記負荷パルスの印加期間中において、前記電池セルの電圧Uとして、少なくとも前記電池セルの放電限界電圧UELに相当する電圧が現れたか否かを検査するか、または
    パルス式充電方法を実行すべき旨を指示する外部信号が加えられたか否かを検査する、
    ことによって、前記電池セルのパルス式充電動作を行うための所定の条件が充足されたか否かを判定するステップを備え、
    前記電池セルのパルス式充電動作を行うための前記所定の条件の少なくとも一つが充足された時点で、請求項1記載の充電方法の実行を開始する、
    ことを特徴とする、方法。
  3. 前記負荷パルスの前後において、所定の長さの休止期間tp1およびtp2が設けられ、前記休止期間内においては、前記電池セルに対する電圧供給はオフ状態に切り替えられ、前記休止期間tp1およびtp2の長さは、充電すべき電池セルの個数および/または蓄電容量に依存して決まる、
    ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載された方法。
  4. 充電され、端子部材に接続されるべき電池セルの個数が増えるほど、前記所定の休止期間tp1おとびtp2の長さも増大することを特徴とする、請求項3記載の方法。
  5. 前記充電パルスの持続期間中における電圧測定結果に依存して、前記充電パルスのための充電電流Iの大きさが設定され、前記充電パルスの持続期間中に前記電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxに到達した場合には、次回の前記充電パルスのパルス時間幅は短縮される、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された方法。
  6. 前記充電パルスの持続期間中において、前記電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxに到達した後に、前記充電パルスの期間内における充電電流Iは、低下させられる、
    ことを特徴とする、請求項5記載の方法。
  7. 前記充電パルス外側にある前記負荷パルスの持続期間中において、前記電池セルの電圧Uが充電限界電圧ULmaxに到達したか否かを判定するために、少なくとも充電パルスの外側において前記電池セルの電圧Uが測定される、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載された方法。
  8. 前記充電パルスの持続期間中における前記充電電流の大きさIおよび/または前記負荷パルスの持続期間中における放電電流の大きさILastは、前記電池セルの種別、前記電池セルの内部抵抗および前記電池セルの温度の中のいずれか一つ以上に依存して設定される、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載された方法。
  9. 充電パルスの持続期間中における充電電流Iの大きさの50%から100%に等しい放電電流ILastが負荷パルスの持続期間中において流れる、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載された方法。
  10. 複数の連続する前記充電パルスにわたって充電電流の大きさIは異なり、複数の連続する前記負荷パルスにわたって放電電流ILastの大きさは異なる、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載された方法。
  11. 前記電池セルの温度が、所定の温度Tmaxを超えて上昇したら、充電動作は終了させられるか又は中断させられる、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載された方法。
  12. 前記負荷パルスのパルス時間幅tELは、前記充電パルスのパルス時間幅tの約1/3に相当する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載された方法。
  13. リチウム・イオン式で再充電可能な少なくとも一つの電池セルを充電するための充電装置であって、
    請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載された方法を実行するように適合されている、
    ことを特徴とする充電装置。
  14. 負荷パルスの持続期間中に前記電池セルを放電させるための電流消費回路である負荷、および/または、
    前記負荷パルスの持続期間中においては充電され、前記充電パルスの持続期間中においては放電される少なくとも一つのコンデンサ素子、
    をさらに備え、
    前記負荷パルスのパルス振幅とパルス時間幅は調整可能である、ことを特徴とする請求項13記載の充電装置。
  15. 実行される充電方法のための様々なパラメータを記憶するメモリーと、
    測定された値を画面出力するためのディスプレイと、
    手動入力操作により前記充電方法実行中の挙動に影響を与え、所定の入力値を手動入力操作により入力させるための入力部と、
    前記電池セルの温度を連続的に又は周期的に監視するための温度センサと、
    リチウム・イオン式で再充電可能な少なくとも一つの電池セルを含む収納モジュールと、
    パルス式充電プロセスの期間中に前記充電パルスおよび/または前記負荷パルスの個数を記録するカウンター回路と、
    を備え、前記所定の入力値は、前記充電限界電圧ULmax、前記充電パルスの持続時間t、前記負荷パルスの持続時間tEL、前記負荷パルスに先行する休止期間tp1の時間幅、前記負荷パルスに後続する休止期間tp2の時間幅、負荷パルスのパルス時間幅を短縮させる際の一回の減少幅tの中の少なくとも一つ以上を含む、
    ことを特徴とする、請求項13または請求項14に記載された充電装置。
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