JP6117748B2 - 床構造および床パネル - Google Patents

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Description

本発明は、主として鉄骨軸組構造からなる建物に適用可能な床構造および床パネルに関し、特に床構面の剛性向上と重量床衝撃音の低減に有効な床構造および床パネルに関するものである。
従来一般の鉄骨軸組工法(軽量鉄骨材を主体とする鉄骨系プレハブ工法を含む。)に採用される乾式の床構造としては、所定の梁間距離を隔てて対向配置された床梁の上に、ALC(発泡軽量コンクリート)版等からなる床版を架け渡し、該床版の端部を金具等によって床梁に固定する床構造がよく知られている(例えば、特許文献1、2等)。それら床版の上には、さらに適宜の床下地材や床仕上材等が敷設される。
また、その種の床構造において重量床衝撃音を効果的に低減する技術的手段として、特許文献3には、床梁の間に架け渡す床版同士の隣接箇所に鋼板等からなる剛体中立板を配設し、その剛体中立板と床版の端面との間にそれぞれ粘弾性体等からなる制振部材を介装する構成が提案されている。
さらに、本出願人も、特許文献4において、床梁の間に架け渡す床版の間に間隔を設けるとともに、床版と床梁とをあえて非固定状態にすることにより、重量床衝撃音の低減を図ることを提案している。
これら特許文献3、4に開示された技術的手段はともに、床全体の一体性をあえて低下させ、ひとつの床版に加わった衝撃が隣の床版に伝播しないように床の振動範囲を限定することにより、特に低周波数域の遮音性能を改善しようとしたものと解することができる。
実開昭64−36412号公報 特開平7−54423号公報 特開平2−210138号公報 特開2001−65098号公報
前記従来のような床構造において床版を支持する軸組構面、つまり床梁や桁等の横架材によって囲まれる水平構面を、以下、「床構面」と呼ぶ。特許文献3、4に開示された床構造では、ALC板等からなる床版と床構面とが強固に緊結されてはいないので、床構面に作用する水平力を床版に負担させることができない。したがって、これらの床構造では通常、床構面に水平ブレースを取り付けて水平面剛性を向上させることにより、構造計算上の「剛床仮定」を成立させている。
しかしながら、水平ブレースは、床版の下側(多くの場合は床構面を構成する床梁や桁よりも下側の位置)にX字状に取り付けられるため、床版の下方に各種の配管や配線を引き回したり吸音材等を取り付けたりする際の邪魔になりがちであり、また、水平ブレースそれ自体の緊結や調整にも手間がかかる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、床梁間に床版を架け渡す乾式の床構造において、水平ブレースを省いても十分な水平面剛性を得ることができ、かつ重量床衝撃音についても実用的な遮音性能を確保することのできる床構造および床パネルを提案するものである。
前述の目的を達成するために本発明の床構造が採用した構成は、間隔を隔てて対向配置された少なくとも一対の床梁を含む床構面の上に、複数枚の床版が載架され、それら床版の上に床下地材が敷設される床構造において、一様厚さの平坦な形状に形成された床版設置部と、前記床版設置部よりも高い剛性を有するように形成された床版非設置部とが互いに平行に、かつ交互に連続するように複数箇所ずつ設けられてなる鋼板製の補剛面材が、前記一対の床梁の上に載架されて該床梁に対し固定され、前記床版が、前記補剛面材の前記床版設置部の上に、隣接する床版との間に前記床版非設置部を挟んで互いに離間するように載架されて、前記補剛面材または前記床梁に対し固定されたことを特徴とする。
この発明において、床構面を構成する床梁は、鉄骨材のほかに、集成材や、鉄骨材と集成材との複合部材等からなるものであってもよい。また、一つの床構面が異種類の部材を組み合わせて構成されていてもよい。
それら一対の床梁の上に補剛面材が載架されて、その補剛面材が床梁に固定されることにより、床構面の水平面剛性が確保される。補剛面材を床梁に固定する手段としては、溶接、ビス、ボルトナット、打ち込み鋲その他、水平力を伝達可能な適宜の結合手段を利用することができる。
この補剛面材には、床版設置部と床版非設置部とが、互いに平行に、かつ交互に連続するように複数箇所ずつ設けられている。そして、各床版設置部の上にそれぞれ床版が載架され、隣接する床版同士が床版非設置部の幅に相当する寸法だけ互いに離間した状態で、各床版が補剛面材または床梁に対し固定される。
この床版としては、コスト、重量、強度、施工性等の面においてALC版が実用的であるが、これ以外にも、適度な強度および遮音性を備えた各種公知の材料からなるブロック状のパネル材を利用することができる。床版を補剛面材または床梁に固定する手段としては、接着剤、あるいはビスや専用金具その他の機械的手段によることができるが、補剛面材と床構面との固定手段よりは簡素であっても差し支えない。
そして、互いに離間して固定された床版の上面に、それらの全体を覆うようにして床下地材が敷設され、さらにその上に適宜の床仕上材を張設するなどして床面が仕上げられる。床下地材としては、合板やパーティクルボード等の木質系面材、あるいはこれに類する各種公知の床下地材であって、少なくとも互いに離間して隣接する複数枚の床版にわたって載置可能な大きさの板状材料を適宜、利用することができる。
このように、床構面に補剛面材を固定し、さらに補剛面材における床版設置部の上に床版を載架して補剛面材を押えることにより、補剛面材が外力によって面外方向へ逃げるのを防ぐことができる。その結果、床構面全体として、水平ブレースがなくても高い水平面剛性および耐荷重強度を得ることができる。
また、隣接する床版同士を離間させることにより、特許文献4に記載された公知の構成と同様に、ひとつの床版に加わった衝撃が隣の床版に伝播しないように床の振動範囲を限定することができる。しかも、本発明の構成によれば、隣接する床版同士の離間部分から下方に伝わる衝撃についても、該離間部分の下面を塞ぐ補剛面材によって遮断される。これらの相乗効果により、特に低周波数域における遮音性能に関しては、床版を隙間なく載架した床構造と同程度の性能を確保することができる。
さらに、隣接する床版同士を離間させることにより、床版を隙間なく載架した床構造に比べて、一つの床構面の上に載架すべき床版の全体量も減らすことができる。これは、床版の材料コスト、運搬費用および施工手間の削減につながり、施工性の向上におおいに寄与する。
補剛面材については、一枚物の鋼板を波状に折曲するか、あるいは、該鋼板の上面に適宜の高さを有する別体の鋼材を添設するなどして床版非設置部を形成することができる。これにより、少ない材料コストおよび加工コストで補剛面材の剛性を向上させることができる。その結果、補剛面材に過大な水平力が作用した場合でも、補剛面材が面外方向(上下方向)に膨らんだり捻じれたりしにくくなる。
さらに、本発明は、前記のように構成される床構造において、床版同士の離間部分、つまり補剛面材の床版非設置部と、該床版非設置部を挟んで対向する床版と、該床版の上に敷設される床下地材とによって囲まれる空隙内に、消音部材が装入された構成とすることもできる。この構成において、補剛面材は、消音部材の受け材になる。このようにして床版同士の離間部分を消音部材で塞ぐことにより、離間部分から下方に伝わる衝撃音の大きさを、さらに低減させることができる。
消音部材については、丈夫で柔軟な適宜の袋体に無機質材の粉粒体を充填してなるものが好ましい。この粉粒体は、衝撃の振動が加わったときに、その反作用で反対向きに動いて振動を打ち消すカウンターウエイトとして働く。基本的には、強い振動に対しては質量の大きい粉粒体が作用し、細かい振動に対しては質量の小さい粉粒体が作用するので、粉粒体の形状や大きさを不揃いにすると、幅広い性状の衝撃(振動)に対する消音効果(制振効果)が得られる。そのような粉粒体として、具体的には、廃瓦や廃煉瓦の粉砕物などを特に好適に利用することができる。
また、本発明の床パネルは、軽量形鋼材を矩形に連結してなる枠体と、一様厚さの平坦な形状に形成された床版設置部と、前記床版設置部よりも高い剛性を有するように形成された床版非設置部とが互いに平行に、かつ交互に連続するように複数箇所ずつ設けられて前記枠体の上面に固定された鋼板製の補剛面材と、前記補剛面材の前記床版設置部の上に、隣接する床版との間に前記床版非設置部を挟んで互いに離間するように載架されて、前記補剛面材または前記枠体に対し固定されたALC版からなる床版と、前記床版および床版同士の離間部分の上に敷設される床下地材と、を具備するものとして特徴づけられる。
このように、複数種類の構成部材をあらかじめパネル状に先組みすることにより、床構面と補剛面材との固定、補剛面材と床版との固定、床下地材の敷設、といった現場での施工手間を大幅に省力化することができる。
また、補剛面材の床版非設置部と、該床版非設置部を挟んで対向する床版と、該床版の上に敷設される床下地材とによって囲まれる空隙内にあらかじめ消音部材を装入しておくことにより、さらに施工性を向上させることができる。
上述のように構成される本発明の床構造は、床構面の上に、一様厚さの平坦な形状に形成された床版設置部と、前記床版設置部よりも高い剛性を有するように形成された床版非設置部とが交互に設けられてなる補剛面材が固定され、さらにその床版設置部の上に床版が固定されるように構成されているので、補剛面材の面外方向への逃げが拘束されて、高い水平面剛性および耐荷重強度が得られる。これにより、水平ブレースを省くことができ、床構面の内側や下側のスペースを活用しやすくなる。
また、補剛面材の上に載架する床版同士が互いに離間して、床の一体性を低下させるように構成されているので、床版に加わった衝撃が横方向に伝播しにくくなる。さらに、隣接する床版同士の離間部分の下面も補剛面材により塞がれて縦方向への伝播も遮断されることから、特に重量床衝撃音に対する優れた遮音性能が得られる。
床版同士の離間部分は、各種配線・配管のためのスペースとして有効に利用することができるが、この離間部分に消音部材を装入することにより、遮音性能を一層、向上させることもできる。
また、隣接する床版同士が離間していることにより、床版を隙間なく載架した床構造に比べて、一つの床構面の上に載架される床版の全体量も少なくなる。つまり、床版の幅を小さくしたり、枚数を減らしたりすることにより、床版の材料コスト、運搬費用および施工手間を大きく削減することができる。
本発明の第1実施形態に係る床構造の分解斜視図である。 前記床構造の組み付け状態を示す斜視図である。 前記床構造の部分側面図である。 本発明の第2実施形態に係る床構造の分解斜視図である。 前記床構造の組み付け状態を示す斜視図である。 前記床構造の部分側面図である。 本発明の第3実施形態に係る床構造の部分側面図である。 本発明の第4実施形態に係る床構造の部分側面図である。 本発明の床パネルの実施形態を示す分解斜視図である。 前記床パネルの組み付け状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。
(床構造)
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る床構造を示す。例示の形態にかかる床構造は、例えば鉄骨構造躯体の一部を構成する平面視略矩形の床構面1に設けられている。床構面1は、適宜間隔を隔てて対向配置された長辺方向の床梁(以下、「大梁」と称す。)2、2と、それらと直交するように適宜間隔を隔てて対向配置された短辺方向の床梁(以下、「小梁」と称す。)3、3とによって囲まれている。例示の形態では、大梁2、2の対向間隔が概ね2m前後、小梁3、3の対向間隔が概ね4m前後に設定され、大梁2および小梁3のいずれにも同一断面寸法のH形鋼が用いられている。ただし、床構面1の形状・寸法は例示の形態から適宜改変されてもよく、また、大梁2および小梁3には鉄骨材(軽量鉄骨または重量鉄骨)のほか、例えば集成材や、鉄骨材と集成材との複合部材等が利用されてもよい。
この床構面1の上に、該床構面1の少なくとも過半領域(好ましくは略全体)を覆うようにして、平面視略矩形の補剛面材4が載架される。補剛面材4は、厚さ0.8〜1.5mm程度(実用的には1.2mmが好適)の鋼板からなり、所定幅の床版設置部41と、所定幅の床版非設置部42とが、互いに平行に、かつ補剛面材4の長辺方向に沿って交互に連続するように形成されている。例示の形態では、床版設置部41の幅が30cm前後、床版非設置部42の幅が20cm前後に設定されている。この補剛面材4が一対の大梁2の上に載架され、補剛面材4の周縁部が、大梁2および小梁3の上フランジ等に対し、溶接、ビス、ボルトナット、打ち込み鋲その他、水平力を伝達可能な適宜の結合手段を用いて固定される。
こうして床構面1に固定された補剛面材4の床版設置部41の上に床版5が載架される。床版5には、適度な強度および遮音性を備えた各種公知の材料からなるブロック状のパネル材が利用される。例示の形態では、床パネルにALC版を利用することを想定しているが、これ以外にも例えば、プレキャストコンクリート版や押出成形セメント板、その他適宜のセメント質原料を繊維質原料や金属製線材等で補強して板状に硬化させた各種窯業系パネル、レジンコンクリート等を成形するなどした樹脂系パネル、等が利用可能である。
床版5は、あらかじめ補剛面材4の床版設置部41の幅に合わせた長矩形状に形成されて、床版設置部41の上に載架され、接着剤やビス等の手段を用いて補剛面材4または大梁2に対し固定される。これにより、隣接する床版5との間には、補剛面材4の床版非設置部42の幅に相当する離間部分が形成されることとなる。
床版5の上には、床下地材6が、互いに離間する床版5の上面全体を覆うようにして敷設され、接着剤やビス等を用いて床版5に固定される。床下地材6としては各種公知の板状材料やシート状材料が利用可能であるが、コスト、強度、施工性等の面において合板やパーティクルボードが実用的である。さらに、床下地材6の上に適宜の床仕上材(図示せず)を張設するなどして床面が仕上げられる。
このように、床構面に補剛面材を固定し、さらに補剛面材における床版設置部41の上に床版を載架して補剛面材を押えることにより、補剛面材4が外力(特に地震等の水平力)によって面外方向へ逃げるのを防ぐことができる。その結果、床構面1全体として高い水平面剛性および耐荷重強度を得ることができ、水平ブレースを省くことが可能になる。
また、隣接する床版5、5同士を離間させることにより、ひとつの床版5に加わった衝撃が隣の床版5に伝播しないように床の振動範囲を限定することができる。さらに、隣接する床版5、5同士の離間部分から下方に伝わる衝撃も、該離間部分の下面を塞ぐ補剛面材4によって遮断される。これらの相乗効果により、特に低周波数域における床衝撃音に対して好ましい遮音性能を確保することができる。
さらに、隣接する床版5、5同士を離間させることにより、床版5を隙間なく載架した床構造に比べて、一つの床構面1の上に載架すべき床版5の全体量を減らすことができる。その結果、床版5の材料コスト、運搬費用および施工手間を削減して施工性を向上させることができる。
また、図3に示すように、床版5、5同士の離間部分を利用して、床版非設置部42と床下地材6とによって囲まれる空隙内に消音部材7を装入することができる。このとき、補剛面材4は、消音部材7の受け材になる。消音部材7としては、適宜の袋体に、例えば廃瓦や廃煉瓦の粉砕物など、無機質材の粉粒体を充填してなるものを好適に利用することができる。このような粉粒体は、衝撃の振動に対するカウンターウエイトとして振動の反対向きに動くことにより振動を打ち消す作用をなす。基本的には、強い振動に対しては質量の大きい粉粒体が作用し、細かい振動に対しては質量の小さい粉粒体が作用するので、粉粒体の形状や大きさを不揃いにすることにより、幅広い性状の衝撃に対する消音効果が得られる。また、無機質の材料は、経年変化が少なく耐久性に優れ、解体時に再利用しやすいという利点も有する。このように、床版5、5同士の離間部分を消音部材7で塞ぐことにより、離間部分から下方に伝わる衝撃音の大きさを、さらに低減させることができる。
本発明の床構造において、床版5の幅寸法(補剛面材4における床版設置部41の幅)と床版5、5同士の離間距離(同、床版非設置部42の幅)とのバランスについては、実際の床構面1の大きさや設計モジュール、各部材の一般的な寸法規格等に応じて柔軟に設定されればよい。具体的には、例えば厚さ10cmのALCからなる床版5を想定したとき、床版5の幅が30〜60cmで、床版5、5同士の離間距離が10〜30cmくらいになるのが実用的である。床版5自体の幅が少なくとも30cm以上ないと、個々の床版5が十分な耐荷重強度を発揮できない。また、床版5の幅に対して離間距離が大きすぎると、離間部分の上に敷設される床下地材6への荷重を支持するのが困難になって、床下地材6自体の厚みを必要以上に大きくしなければならなくなる。反対に、離間距離が小さすぎると、衝撃音の伝播を防ぐ効果が損なわれるとともに、施工性を向上する効果も小さくなる。これらを総合的に考慮すると、床版5、5同士の離間距離が床版5の厚み以上であり、かつ、床版5、5同士の離間距離が床版5の幅寸法を超えないくらいのバランスを目安として床版5が配置されることが好ましい。なお、ひとつの床構面1に配置される全ての床版5の幅寸法および床版5、5同士の離間距離が、それぞれ統一されている必要は特にない。
図4〜図6は、本発明の第2実施形態に係る床構造を示す。例示の形態にかかる床構造は、補剛面材4の構成が第1実施形態とは相違しているが、それ以外は第1実施形態と共通なので、共通する部分については説明を省略する。
この実施形態における補剛面材4は、第1実施形態の床版設置部41に相当する部位が、一様厚さの平坦な形状となされる一方、第1実施形態の床版非設置部42に相当する部位が、床版設置部41よりも高い剛性を発揮するように形成されている。
より具体的には、補剛面材4は厚さ0.8〜1.5mm程度(実用的には1.2mmが好適)の鋼板からなり、この鋼板を部分的に折曲加工して、床版設置部41の上面側に側面視矩形波状(略ハット状)の起伏を3〜4cmの高さで3ヶ所程度、立ち上げることにより床版非設置部42が形成されている。そして、第1実施形態と同様に、床版設置部41の幅が30cm前後、床版非設置部42の幅が20cm前後に設定され、これら床版設置部41と床版非設置部42とが互いに平行に、かつ補剛面材4の長辺方向に沿って交互に連続するように形成されている。この補剛面材4が、床構面1の少なくとも過半領域(好ましくは略全体)を覆うようにして一対の大梁2の上に載架され、補剛面材4の周縁部が、大梁2および小梁3の上フランジ等に対し、溶接、ビス、ボルトナット、打ち込み鋲その他、水平力を伝達可能な適宜の結合手段を用いて固定される。
そして、図6に示すように、床版5、5同士の離間部分を利用して、床版非設置部42と床下地材6とによって囲まれる空隙内に消音部材7が装入される。消音部材7の構成も第1実施形態と同様である。
図7および図8は、それぞれ本発明の第3実施形態および第4実施形態に係る床構造であって、補剛面材4に設けられる床版非設置部42の変形例を示している。これらの形態はいずれも、平坦な鋼板40の上面に、該鋼板40とは別体の鋼材を、補剛面材4の短辺方向(紙面奥行き方向)に連続するように添設して床版非設置部42を構成したものである。
図7に示した第3実施形態では、L字形の断面を有する一対の鋼材43、43を向かい合わせにして、鋼板40の上面に添設することにより、補剛用リブとなしている。添設する鋼材43の高さは床版5の厚さの半分程度で、床版非設置部42の幅は、第1実施形態および第2実施形態よりもやや狭くなっている。この鋼材43は、床版設置部41の上に床版5を載架する際の位置決め用ガイドにもなる。
図8に示した第4実施形態では、下縁両側に張出片を有する台形ハット状の鋼製折板44を、鋼板40の上面に添設して床版非設置部42となしている。折板44の高さは床版5の厚さと揃えられており、この折板44の天面部でも床下地材6を支持するようにして、その分、床版非設置部42の幅を拡げている。折板44の天面部と床下地材6とは、一般的な接合手段によって接合されてもよいし、接合されなくてもよい。
これらの形態以外にも、平坦な鋼板40に適宜の高さを有する様々な断面形状の鋼材を添設したり、鋼板40自体に適宜の高さを有する波状(矩形波、台形波、三角波、正弦波その他の規則的または不規則的な山谷形状)の起伏を折曲形成したりすることにより、床版非設置部42となすことができる。鋼板40に鋼材43や折板44を添設するに際しては、溶接あるいはビス、ボルトナット、打ち込み鋲その他、水平力を伝達可能な適宜の結合手段を利用することができる。さらに、床版5、5同士の離間部分に設けられる適宜の空間(例えば、図7、図8中に想像線で囲んだ空間)には、第1、第2実施形態と同様に消音部材7を装入することができる。
また、床版設置部41についても、図示は省くが、床版5の載置を妨げない程度の小さいリブやエンボスを形成したり、鋼製の帯板を張り重ねたりするなどして、剛性を高めるようにしてもよい。その場合、床版5の底面には、床版設置部41の表面形状に応じた凹凸等を形成するのが好ましい。
(床パネル)
図9および図10は、本発明の床パネル10の実施形態を示す。例示の形態にかかる床パネル10は、例えば鉄骨構造躯体の一部を構成する床構面(図示せず)等に組み付けられるもので、平面視矩形の枠体20と、枠体20の上に固定された補剛面材4と、補剛面材4の上に固定された床版5と、床版5の上に敷設される床下地材6とを具備する。
枠体20は、例えば溝形断面を有する長短各一対の軽量形鋼材を、該溝形断面の開口側を内側に向けて矩形に連結することにより形成されている。枠体20の四隅は、溶接、ビス、ボルトナット、打ち込み鋲その他の手段を用いて固定されている。例示の形態にかかる枠体20の大きさは、長辺が4m前後、短辺が2m前後である。ただし、枠体20の形状・寸法は例示の形態から多少改変されてもよい。また、枠体20を構成する軽量形鋼材には、H形断面、L形断面、角形閉断面その他の部材が利用されてもよい。
補剛面材4は、前述の床構造を構成する補剛面材4と同様に、所定幅の床版設置部41と、所定幅の床版非設置部42とが互いに平行に、かつ交互に連続するものとして構成される。例示形態では、厚さ1.2mm前後の平坦な鋼板を部分的に折曲加工して剛性を高めるための起伏を形成することにより、床版設置部41と床版非設置部42とが形成されている。例示形態にかかる床版設置部41の幅は30cm前後、床版非設置部42の幅は20cm前後で、床版非設置部42には側面視矩形波状の起伏が3〜4cmの高さで3ヶ所程度、床版設置部41の上面側に立ち上げられている。この補剛面材4が枠体20の略全体を覆うようにして枠体20の上に載架され、補剛面材4の周縁部が枠体20に対し、溶接、ビス、ボルトナット、打ち込み鋲その他、水平力を伝達可能な適宜の結合手段を用いて固定される。
床版5は、例えばALC板からなり、あらかじめ補剛面材4の床版設置部41の幅に合わせた長矩形状に形成されて、床版設置部41の上に載架され、接着剤やビス等の手段を用いて補剛面材4または枠体20に対し固定される。隣接する床版5との間には、床版非設置部42の幅に相当する離間部分が形成される。
床下地材6は、例えばパーティクルボードや合板等からなり、互いに離間する床版5の上面全体を覆うようにして床版5の上に敷設され、接着剤やビス等を用いて床版5に固定される。
さらに、図示は省くが、前記した床構造と同様に、床版5、5同士の離間部分を利用して、その空隙内に消音部材7が装入される。
このようにしてあらかじめ枠組みされた床パネル10を施工現場に搬入して躯体に組み付けることにより、剛性および遮音性に優れた床構造を効率よく施工することができる。
1 床構面
2 大梁(床梁)
3 小梁
4 補剛面材
41 床版設置部
42 床版非設置部
43 鋼材
44 折板
5 床版
6 床下地材
7 消音部材
10 床パネル
20 枠体

Claims (6)

  1. 間隔を隔てて対向配置された少なくとも一対の床梁を含む床構面の上に、複数枚の床版が載架され、それら床版の上に床下地材が敷設される床構造において、
    一様厚さの平坦な形状に形成された床版設置部と、前記床版設置部よりも高い剛性を有するように形成された床版非設置部とが互いに平行に、かつ交互に連続するように複数箇所ずつ設けられてなる鋼板製の補剛面材が、前記一対の床梁の上に載架されて該床梁に対し固定され、
    前記床版が、前記補剛面材の前記床版設置部の上に、隣接する床版との間に前記床版非設置部を挟んで互いに離間するように載架されて、前記補剛面材または前記床梁に対し固定されたことを特徴とする床構造。
  2. 請求項1に記載の床構造において、
    前記床版非設置部は該鋼板を波状に折曲して形成されてなることを特徴とする床構造。
  3. 請求項1に記載の床構造において、
    前記床版非設置部は該鋼板の上面に適宜の高さを有する鋼材を添設して形成されてなることを特徴とする床構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の床構造において、
    前記補剛面材の床版非設置部と、該床版非設置部を挟んで対向する床版と、該床版の上に敷設される床下地材とによって囲まれる空隙内に消音部材が装入されたことを特徴とする床構造。
  5. 軽量形鋼材を矩形に連結してなる枠体と、
    一様厚さの平坦な形状に形成された床版設置部と、前記床版設置部よりも高い剛性を有するように形成された床版非設置部とが互いに平行に、かつ交互に連続するように複数箇所ずつ設けられて前記枠体の上に固定された鋼板製の補剛面材と、
    前記補剛面材の前記床版設置部の上に、隣接する床版との間に前記床版非設置部を挟んで互いに離間するように載架されて、前記補剛面材または前記枠体に対し固定されたALC版からなる床版と、
    前記床版および床版同士の離間部分の上に敷設される床下地材と、
    を具備することを特徴とする床パネル。
  6. 請求項5に記載の床パネルにおいて、
    前記補剛面材の床版非設置部と、該床版非設置部を挟んで対向する床版と、該床版の上に敷設される床下地材とによって囲まれる空隙内に消音部材が装入されたことを特徴とする床パネル。
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