JP6094493B2 - 蓄電池の昇温装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電池の昇温装置に関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、第1,第2の蓄電池と、第1,第2の蓄電池の出力電圧を昇圧する第1,第2のコンバータとを備える車載電源システムが知られている。詳しくは、この電源システムにおいて各コンバータの出力電圧は、共通の電力線を介して、モータ駆動用の3相インバータに印加される。この電源システムによれば、車載蓄電池の容量を増大させることができ、車両の航続距離の拡大等を図ることができる。
ここで、上記蓄電池としては、その温度が低い場合における入出力電力の許容上限値が、その温度が高い場合における入出力電力の許容上限値よりも低い入出力特性を有する蓄電池(例えばリチウムイオン蓄電池)が用いられている。このため、蓄電池の温度が低い場合には、その温度を迅速に上昇させることが要求される。
そこで、下記特許文献1に記載された技術では、第1,第2のコンバータの出力電圧の目標値を相違させることで、出力電圧が高い方のコンバータに対応する蓄電池から、出力電圧が低い方のコンバータに対応する蓄電池へと電流を流すこととしている。これにより、蓄電池の内部抵抗における発熱によって蓄電池を昇温させている。
特開2008−60047号公報
ところで、リチウムイオン蓄電池等の蓄電池は、低温状態において、蓄電池に流れる電流の変動周波数が低い領域におけるインピーダンスが大きい特性を有している。ここで、出力電圧の目標値を相違させる上述した昇温手法によって蓄電池間に流れる電流は、準定常的なものとなるため、その変動周波数が低くなる。すなわち、蓄電池に流れる電流の変動周波数が上記インピーダンスの大きい周波数領域に含まれることとなる。したがって、上記昇温手法では、蓄電池に発熱のための十分な電流を流すことができず、蓄電池の昇温速度の不足が懸念される。なお、蓄電池の温度が低い場合において、上記目標値を相違させて各蓄電池間に電流を流すと、蓄電池の劣化の進行も懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、自身の温度が低い場合における入出力電力の許容上限値が、自身の温度が高い場合における入出力電力の許容上限値よりも低い特性を有する蓄電池に適用され、蓄電池の温度が低い場合において蓄電池を好適に昇温させることのできる蓄電池の昇温装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明は、自身の温度が低い場合における入出力電力の許容上限値が、自身の温度が高い場合における入出力電力の許容上限値よりも低い特性を有する複数の蓄電池(10,20)に適用され、前記複数の蓄電池を2つに分けた一方を第1蓄電池(10)とし、他方を第2蓄電池(20)とし、第1リアクトル(12a)と、オン操作によって前記第1蓄電池を電力供給源として前記第1リアクトルにエネルギを蓄積させ、オフ操作によって前記第1リアクトルに蓄積されたエネルギを放出させることで前記第1蓄電池の出力電圧を上昇させて第1電力線(L1)及び第2電力線(L2)間に出力可能とする第1昇圧用スイッチング素子(S1n)と、オン操作によって前記第1電力線及び前記第2電力線間に前記第1蓄電池を接続する第1受入用スイッチング素子(S1p;S1a)とを有し、前記第1蓄電池に対応して設けられた第1昇圧部(12)と、第2リアクトル(22a)と、オン操作によって前記第2蓄電池を電力供給源として前記第2リアクトルにエネルギを蓄積させ、オフ操作によって前記第2リアクトルに蓄積されたエネルギを放出させることで前記第2蓄電池の出力電圧を上昇させて前記第1電力線及び前記第2電力線間に出力可能とする第2昇圧用スイッチング素子(S2n)と、オン操作によって前記第1電力線及び前記第2電力線間に前記第2蓄電池を接続する第2受入用スイッチング素子(S2p;S2a)とを有し、前記第2蓄電池に対応して設けられた第2昇圧部(22)と、前記第1昇圧用スイッチング素子の操作による前記第1蓄電池の出力電圧の昇圧動作と、前記第2昇圧用スイッチング素子の操作による前記第2蓄電池の出力電圧の昇圧動作とを交互に行わせるべく、前記第1昇圧用スイッチング素子及び前記第2昇圧用スイッチング素子を操作する昇圧動作手段と、前記第1昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作に伴い前記第1電力線及び前記第2電力線間の電圧が前記第2蓄電池の出力電圧よりも高くなる期間において、前記第2受入用スイッチング素子をオン操作することと、前記第2昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作に伴い前記第1電力線及び前記第2電力線間の電圧が前記第1蓄電池の出力電圧よりも高くなる期間において、前記第1受入用スイッチング素子をオン操作することとを交互に繰り返すことで、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池を昇温させる昇温手段と、を備えることを特徴とする。
第1,第2昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作により、第1,第2電力線間の電圧が変動する。このため、昇圧動作手段により、各昇圧用スイッチング素子の操作による各昇圧動作を交互に行わせることで、各昇圧動作に起因した電圧変動が第1,第2電力線間に交互に生じることとなる。
こうした構成を前提として、上記発明では、昇温手段により、第1昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作によって第1,第2電力線間の電圧が上昇し、その電圧が第2蓄電池の出力電圧よりも高くなる期間において、第2受入用スイッチング素子をオン操作する。これにより、第1蓄電池から第1昇圧部及び各電力線を介して第2蓄電池へと電流が流れる。一方、第2昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作によって第1,第2電力線間の電圧が上昇し、その電圧が第1蓄電池の出力電圧よりも高くなる期間において、第1受入用スイッチング素子をオン操作する。これにより、第2蓄電池から第2昇圧部及び各電力線を介して第1蓄電池へと電流が流れる。
このように、各昇圧用スイッチング素子の操作による各昇圧動作が交互に行われる状況下において、各受入用スイッチング素子のオン操作を交互に繰り返すことで、第1,第2蓄電池間の電流流通方向を交互に切り替えながら各蓄電池間に電流を流すことができる。すなわち、各蓄電池間に交流電流を流すことができる。これにより、第1,第2蓄電池を好適に昇温させることができる。また、上記発明によれば、上記特許文献1に記載された昇温手法とは異なり、蓄電池の劣化の進行を抑制することもできる。
第1の実施形態にかかる電源システムの全体構成図。 バッテリの入出力電力の許容上限値を示す図。 第1の実施形態にかかるスイッチング周波数の設定手法を示す図。 バッテリの内部構成の等価回路を示す図。 第1の実施形態にかかるバッテリ昇温処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる各コンバータの動作態様を示す図。 同実施形態にかかる各コンバータの動作態様を示す図。 同実施形態にかかるバッテリ昇温処理の一例を示すタイムチャート。 第2の実施形態にかかる電源システムの全体構成図。 第3の実施形態にかかる電源システムの全体構成図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる蓄電池の昇温装置を車載電源システムに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、電源システムは、第1,第2バッテリ10,20と、第1,第2コンバータ12,22と、制御装置30とを備えている。本実施形態では、各バッテリ10,20として、リチウムイオン蓄電池を用いている。また、本実施形態では、各バッテリ10,20として、互いに同一構成のものを用いている。詳しくは、各バッテリ10,20は、充電率(SOC:満充電電荷量に対する実際の充電電荷量の比率)に対する開放端電圧の関係や、満充電電荷量、内部抵抗値等が互いに同一のものを用いている。
第1コンバータ12(「第1昇圧部」に相当)は、チョッパ式の昇降圧コンバータであり、第1リアクトル12a、第1平滑キャパシタ12b、第1上,下アームスイッチング素子S1p,S1n、及び第1上,下アームダイオードD1p,D1nを備えている。本実施形態では、各スイッチング素子S1p,S1nとして、IGBTを用いている。
第1上,下アームスイッチング素子S1p,S1nは、互いに直列接続されている。詳しくは、第1上アームスイッチング素子S1pのエミッタには、第1下アームスイッチング素子S1nのコレクタが接続されている。これらスイッチング素子S1p,S1nの直列接続体には、第1平滑キャパシタ12bが並列接続されている。
第1下アームスイッチング素子S1nには、第1リアクトル12a及び第1バッテリ10の直列接続体が並列接続されている。詳しくは、第1リアクトル12aの両端のうち第1上,下アームスイッチング素子S1p,S1nの接続点とは反対側には、第1バッテリ10の正極端子が接続されている。第1上,下アームスイッチング素子S1p,S1nには、第1上,下アームダイオードD1p,D1nが逆並列に接続されている。
第2コンバータ22(「第2昇圧部」に相当)は、第1コンバータと同様に、チョッパ式の昇降圧コンバータである。第2コンバータ22は、第2リアクトル22a、第2平滑キャパシタ22b、第2上,下アームスイッチング素子S2p,S2n、及び第2上,下アームダイオードD2p,D2nを備えている。ここで、本実施形態では、第2コンバータ22の内部構成は、第1コンバータ12の内部構成と同じである。このため、本実施形態では、第2コンバータ22の内部構成の詳細な説明を省略する。
ちなみに、本実施形態において、第1下アームスイッチング素子S1nが「第1昇圧用スイッチング素子」に相当し、第1上アームスイッチング素子S1pが「第1受入用スイッチング素子」に相当する。また、第2下アームスイッチング素子S2nが「第2昇圧用スイッチング素子」に相当し、第2上アームスイッチング素子S2pが「第2受入用スイッチング素子」に相当する。
第1,第2上アームスイッチング素子S1p,S2pのコレクタには、共通の第1電力線L1が接続されている。また、第1,第2下アームスイッチング素子S1n,S2nのエミッタには、共通の第2電力線L2が接続されている。これら各電力線L1,L2には、多相インバータ(3相インバータ40)の入力側が接続されている。3相インバータ40の出力側には、モータジェネレータ42が接続されている。モータジェネレータ42は、車載主機としての多相回転機(3相回転機)であり、車両の駆動輪44に連結されている。なお、モータジェネレータ42としては、例えば、同期機(永久磁石同期機)や、誘導機を用いることができる。また、本実施形態において、モータジェネレータ42が「所定の電力供給対象」に相当する。
制御装置30は、各スイッチング素子S1n,S2p,S2nをオンオフ操作するための各操作信号g1p,g1n,g2p,g2nを生成して各スイッチング素子S1p,S1n,S2p,S2nに出力する。詳しくは、制御装置30は、第1,第2バッテリ10,20の温度を検出する第1,第2温度センサ50,52や、第1,第2電力線L1,L2間の電位差を検出する電圧センサ54の検出値を取り込む。制御装置30は、これら検出値に基づき、各操作信号g1p,g1n,g2p,g2nを生成する。
特に、制御装置30は、第1,第2バッテリ10,20の出力電圧を昇圧して3相インバータ40の入力側に印加すべく、第1,第2下アームスイッチング素子S1n,S2nをオンオフ操作する。詳しくは、電圧センサ54によって検出された電圧(以下、実出力電圧Vh)を第1,第2バッテリ10,20の出力電圧の目標値(以下、第1,第2目標電圧V1tgt,V2tgt)に制御すべく、第1,第2下アームスイッチング素子S1n,S2nをオンオフ操作する。ここで、本実施形態では、第1目標電圧V1tgtと第2目標電圧V2tgtとが互いに同一の値に設定されている。
各コンバータ12,22の昇圧動作を、第1コンバータ12を例にして説明する。詳しくは、第1上アームスイッチング素子S1pをオフ操作したまま、第1下アームスイッチング素子S1nをオン操作する。これにより、第1リアクトル12aに磁気エネルギが蓄積される。その後、第1下アームスイッチング素子S1nをオフ操作に切り替えることで、第1リアクトル12aに蓄積された磁気エネルギが放出され、第1バッテリ10の出力電圧が上昇されて第1,第2電力線L1,L2間に出力されることとなる。
なお、制御装置30は、モータジェネレータ42を電動機として用いる力行制御や、車両の減速時においてモータジェネレータ42を発電機として用いる回生制御を行うべく、3相インバータ40を操作する処理も行う。この処理は、モータジェネレータ42のトルクを指令トルクに制御すべく、周知のベクトル制御等によって3相インバータ40を操作する処理となる。
続いて、本実施形態にかかる特徴的構成である第1,第2バッテリ10,20の昇温処理について説明する。
この処理は、制御装置30によって実行され、電力供給源となるバッテリと電力供給先となるバッテリとを各バッテリ10,20で交互に切り替えながら、各バッテリ10,20間に交流電流を流すことにより、各バッテリ10,20を昇温させる処理である。
つまり、図2に示すように、リチウムイオン蓄電池は、自身の温度が低い場合における出力電力の許容上限値(単位時間あたりに放出可能な電力の許容上限値。以下、最大出力電力Poutmax)が、自身の温度が高い場合における最大出力電力Poutmaxよりも低い特性を有している。また、リチウムイオン蓄電池は、自身の温度が低い場合における入力電力の許容上限値(単位時間あたりに受け入れ可能な電力の許容上限値。以下、最大入力電力Pinmax)が、自身の温度が高い場合における最大入力電力Pinmaxよりも低い特性を有している。図2では、各バッテリ10,20の温度が第1規定温度Tα未満の温度領域を低温領域とし、第1規定温度Tα以上であってかつ第2規定温度Tβ未満の温度領域を通常温領域としている。
各バッテリ10,20の温度が低温領域となる場合、各バッテリ10,20の電力の入出力特性が低下する。特に、車載電源システムにおいては、各バッテリ10,20の温度が低温領域となる場合における最大出力電力Poutmaxの低下が課題となる。このため、各バッテリ10,20の温度が低温領域にある場合、速やかに各バッテリ10,20を昇温することが要求される。したがって、各バッテリ10,20間に交流電流を流す昇温処理を行う。
ここで、本実施形態では、図3に示すように、各バッテリ10,20間に流す交流電流の周波数を高アドミタンス領域内に設定する。高アドミタンス領域は、一般的に知られるバッテリの特性、すなわち、電極界面の化学反応に起因する抵抗、電解液中のイオン拡散に起因する抵抗、及びバッテリに接続される電気回路の合成回路により決まる。図4は、これらの特性から、各バッテリ10,20をモデル化した等価回路図である。
図示される例では、各バッテリ10,20を、主に、負極反応抵抗Rn、負極電気二重層容量Cn、正極反応抵抗Rp、正極電気二重層容量Cp、及び電解液抵抗Rsolからモデル化されるものとした。ここで、負極反応抵抗Rnは、負極端子An側の電荷移動抵抗であり、負極電気二重層容量Cnは、負極端子Anと電解液との界面に形成される電気二重層の容量である。また、正極反応抵抗Rpは、正極端子Ap側の電荷移動抵抗であり、正極電気二重層容量Cpは、正極端子Apと電解液との界面に形成される電気二重層の容量である。さらに、電解液抵抗Rsolは、電解液の抵抗や集電箔等の金属抵抗を含む抵抗である。
ここで、各バッテリ10,20のキャパシタ成分Cp,Cnと、各バッテリ10,20の端子に接続されるインダクタ60(インダクタ成分)との直列接続体を備える回路において、この回路の共振周波数、及びバッテリのインピーダンスの周波数特性によって決まる所定範囲の周波数領域が高アドミタンス領域である。この領域は、バッテリの目標昇温性能によって規定される範囲である。目標昇温性能としては、例えば、バッテリの単位時間あたりの温度上昇量(以下、昇温速度)が挙げられる。詳しくは、バッテリの現在の温度を所定温度(例えば、後述する目標温度Ttgt)まで目標時間以内に上昇させるべく、バッテリの現在の温度、所定温度及び目標時間(例えば、所定温度から現在の温度を減算した値を目標時間で除算した値)に基づき、上記昇温速度を実現するために要求されるバッテリに流す電流値が決定される。そして、決定された電流値を実現可能な高アドミタンス領域が決定される。なお、インダクタ60としては、例えば、各バッテリ10,20の正極端子から、各リアクトル12a,22a及び各上アームスイッチング素子S1p,S2pを介して第1電力線L1に至るまでの電気経路における配線インピーダンスが挙げられる。
アドミタンス特性は、コンバータ(昇圧回路)及びバッテリの仕様によって決まる。アドミタンス特性は、高アドミタンス領域のアドミタンスが、高アドミタンス領域の低周波数側と高周波数側とのそれぞれに隣接する周波数領域のアドミタンスよりも高い特性となっている(先の図3参照)。このため、各バッテリ10,20間に流れる交流電流の周波数が高アドミタンス領域内に設定されることにより、各バッテリ10,20が有するキャパシタ成分の電力を各バッテリ10,20間でやりとりすることができる。すなわち、各バッテリ10,20の内部抵抗における発熱のための十分な電流を流すことができる。これにより、各バッテリ10,20を効果的に発熱させることができ、各バッテリ10,20を効果的に昇温させることができる。
図5に、各バッテリ10,20の昇温処理の手順を示す。この処理は、制御装置30によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、第1温度センサ50によって検出された第1バッテリ10の温度(以下、第1温度Tbt1)と、第2温度センサ52によって検出された第2バッテリ20の温度(以下、第2温度Tbt2)とのうち少なくとも一方が目標温度Ttgtを下回っているか否かを判断する。この処理は、昇温処理の実行条件が成立しているか否かを判断するための処理である。なお、目標温度Ttgtは、先の図2に示した通常温領域内の任意の温度に設定されている温度であり、例えば第1規定温度Tαに設定されている。
ステップS10において肯定判断された場合には、ステップS12に進み、各目標電圧V1tgt,V2tgtを設定する。本実施形態では、各目標電圧V1tgt,V2tgtが互いに同一の値に設定されていることから、以降、各目標電圧V1tgt,V2tgtを単に目標電圧Vtgtと称すこととする。本実施形態では、目標電圧Vtgtを、3相インバータ40の要求入力電圧(モータジェネレータ42の指令パワー)が大きいほど高く設定する。
続くステップS14では、各スイッチング素子S1p,S1n,S2p、S2nのスイッチング周波数fswを算出する。本実施形態では、スイッチング周波数fswを、先の図3に示した高アドミタンス領域内に設定する。より詳しくは、スイッチング周波数fswを、高アドミタンス領域のうちアドミタンスが最も高い周波数に設定する。なお、スイッチング周波数fswの逆数が各スイッチング素子のオンオフ操作1周期Tswとなる。
続くステップS16〜S22では、第1,第2下アームスイッチング素子S1n,S2nのオンオフ操作1周期に対するオン操作時間の比率(Duty比)の指令値(第1,第2下アーム指令値R1nc,R2nc)と、第1,第2上アームスイッチング素子S1p,S2pのDuty比の指令値(第1,第2上アーム指令値R1pc,R2pc)とを設定する。
詳しくは、ステップS16では、目標電圧Vtgtに基づき、第1,第2下アームスイッチング素子S1n,S2nに対するDuty比の基準値(第1,第2基準値R1f,R2f)を算出する。各基準値R1f,R2fは、実出力電圧Vhを目標電圧Vtgtとするために要求されるフィードフォワード操作量である。本実施形態では、第1,第2基準値R1f,R2fを、目標電圧Vtgtが高いほど大きく設定する。なお、本実施形態では、第2電力線L2の電位に対して第1電力線L1の電位が高い場合における実出力電圧Vhを正と定義する。
続くステップS18では、目標電圧Vtgtと実出力電圧Vhとの偏差ΔVに基づき、第1,第2補正値R1b,R2bを算出する。各補正値R1b,R2bは、実出力電圧Vhを目標電圧Vtgtにフィードバック制御するために要求されるフィードバック操作量である。本実施形態では、目標電圧Vtgtから実出力電圧Vhを減算した値として偏差ΔVを算出し、算出された偏差ΔVに基づく比例積分制御によって各補正値R1b,R2bを算出する。
続くステップS20では、第1,第2基準値R1f,R2fと第1,第2補正値R1b,R2bとの加算値として、第1,第2下アーム指令値R1nc,R2ncを算出する。
続くステップS22では、第1,第2下アーム指令値R1nc,R2ncに基づき、第1,第2上アーム指令値R1pc,R2pcを算出する。本実施形態では、各下アーム指令値R1nc,R2ncが大きいほど、各上アーム指令値R1pc,R2pcを大きく設定する。これは、各下アーム指令値R1nc,R2ncが大きいほど、実出力電圧Vhの1周期の平均値よりも実出力電圧Vhが高くなる期間が長くなることに鑑み、電力供給源となるバッテリから電力供給先となるバッテリへと電流を流すための時間を確保するための設定である。
続くステップS24〜S38では、実出力電圧Vhが第2バッテリ20の出力電圧よりも高くなる期間において第2上アームスイッチング素子S2pをオン操作することと、実出力電圧Vhが第1バッテリ10の出力電圧よりも高くなる期間において第1上アームスイッチング素子S1pをオン操作することとを交互に繰り返す。
詳しくは、ステップS24では、第1下アーム指令値R1ncによって指示されたオン操作時間だけ第1下アームスイッチング素子S1nをオン操作し、ステップS26では、第1下アーム指令値R1ncによって指示されたオフ操作時間だけ第1下アームスイッチング素子S1nをオフ操作する。続くステップS28では、第2上アーム指令値R2pcによって指示されたオン操作時間だけ第2上アームスイッチング素子S2pをオン操作し、ステップS30では、第2上アーム指令値R2pcによって指示されたオフ操作時間だけ第2上アームスイッチング素子S2pをオフ操作する。ここで、各オン操作時間は、各指令値が大きいほど長くなり、各オフ操作時間は、各指令値が大きいほど短くなる。
図6に、第1下アームスイッチング素子S1nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第2バッテリ20の出力電圧V2よりも高くなる状況下において、第2上アームスイッチング素子S2pがオン操作される様子を示した。これにより、第1バッテリ10を電力供給源として、第1リアクトル12a、第1上アームダイオードD1p、第1電力線L1、第2上アームスイッチング素子S2p、及び第2リアクトル22aを介して第2バッテリ20へと電流が流れ込むこととなる。なお、本実施形態において、第2バッテリ20の出力電圧V2は、第2バッテリ20の出力電圧を検出する図示しない第2電圧検出手段(電圧センサ)によって検出される。
先の図5の説明に戻り、ステップS32では、第2下アーム指令値R2ncによって指示されたオン操作時間だけ第2下アームスイッチング素子S2nをオン操作し、ステップS34では、第2下アーム指令値R2ncによって指示されたオフ操作時間だけ第2下アームスイッチング素子S2nをオフ操作する。続くステップS36では、第1上アーム指令値R1pcによって指示されたオン操作時間だけ第1上アームスイッチング素子S1pをオン操作し、ステップS38では、第1上アーム指令値R1pcによって指示されたオフ操作時間だけ第1上アームスイッチング素子S1pをオフ操作する。ここで、各オン操作時間は、各指令値が大きいほど長くなり、各オフ操作時間は、各指令値が大きいほど短くなる。
図7に、第2下アームスイッチング素子S2nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第1バッテリ10の出力電圧V1よりも高くなる状況下において、第1上アームスイッチング素子S1pがオン操作される様子を示した。これにより、第2バッテリ20を電力供給源として、第2リアクトル22a、第2上アームダイオードD2p、第1電力線L1、第1上アームスイッチング素子S1p、及び第1リアクトル12aを介して第1バッテリ10へと電流が流れ込むこととなる。なお、本実施形態において、第1バッテリ10の出力電圧V1は、第1バッテリ10の出力電圧を検出する図示しない第1電圧検出手段(電圧センサ)によって検出される。
先の図5の説明に戻り、ステップS38の処理の完了後、上記ステップS10に戻る。上記ステップS10において否定判断された場合には、この一連の処理を一旦終了する。なお、本実施形態では、各スイッチング素子S1p,S1n,S2p,S2nのスイッチング周波数fswが高アドミタンス領域内となるように、昇温処理が行われる期間において上記スイッチング周波数fswが変更される。このため、昇温処理が完了すると、スイッチング周波数fswの変更が解除される。すなわち、昇温処理が行われる場合におけるスイッチング周波数fswと、昇温処理が行われない場合におけるスイッチング周波数fswとは相違し得る。
ちなみに、本実施形態において、ステップS24、S26、S32、S34の処理が「昇圧動作手段」に相当する。また、ステップS28、S30、S36、S38の処理が「昇温手段」に相当する。
図8に、本実施形態にかかる昇温処理の一例を示す。詳しくは、図8(a)〜図8(d)は、各スイッチング素子S1p,S1n,S2p,S2nの操作状態の推移を示し、図8(e)は、実出力電圧Vhの推移を示す。また、図8(f)は、第1バッテリ10に流れる電流Ibt1の推移を示し、図8(g)は、第2バッテリ20に流れる電流Ibt2の推移を示す。なお、図8(f),図8(g)では、各バッテリ10,20から電流が出力される方向を正としている(先の図6,図7参照)。
図示される例では、第1,第2下アーム指令値R1nc,R2ncが同一の値に設定され、また、第1,第2上アーム指令値R1pc,R2pcが同一の値に設定されている。このため、各下アームスイッチング素子S1n,S2nのオンオフ操作1周期Tswにおけるオン操作時間Tnonが互いに同一の時間に設定され、各上アームスイッチング素子S1p,S2pのオンオフ操作1周期Tswにおけるオン操作時間Tponが互いに同一の時間に設定されている。
また、図8では、モータジェネレータ42が停止状態(停車状態)とされ、第1,第2バッテリ10,20に流れる電流Ibt1,Ibt2の1周期の平均値が略0となる状態における昇温処理を示している。
図示されるように、昇温処理により、状態1と状態2とが交互に繰り返されることとなる。詳しくは、時刻t1〜t3に示す状態1は、第1下アームスイッチング素子S1nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第2バッテリ20の出力電圧V2よりも高くなる期間において、第2上アームスイッチング素子S2pがオン操作される状態である。詳しくは、時刻t1からオン操作時間Tnonだけ第1下アームスイッチング素子S1nがオン操作された後、時刻t2からオン操作時間Tponだけ第2上アームスイッチング素子S2pがオン操作されている。特に本実施形態では、第2上アームスイッチング素子S2pのオン操作開始タイミング(時刻t2)が、実出力電圧Vhがそのピーク値となるタイミングに設定されている。
続く時刻t3〜t5に示す状態2は、第2下アームスイッチング素子S2nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第1バッテリ10の出力電圧V1よりも高くなる期間において、第1上アームスイッチング素子S1pがオン操作される状態である。詳しくは、時刻t3からオン操作時間Tnonだけ第2下アームスイッチング素子S2nがオン操作された後、時刻t4からオン操作時間Tponだけ第1上アームスイッチング素子S1pがオン操作されている。特に本実施形態では、第1上アームスイッチング素子S1pのオン操作開始タイミング(時刻t4)が、実出力電圧Vhがそのピーク値となるタイミングに設定されている。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)各下アームスイッチング素子S1n,S2nのオンオフ操作による昇圧動作が交互に行われる状況下において、各上アームスイッチング素子S1p,S2pのオン操作を交互に繰り返す昇温処理を行った。これにより、各バッテリ10,20を効果的に昇温させることができる。また、こうした昇温処理によれば、各バッテリ10,20の劣化の進行を抑制することもできる。
また、上記昇温処理によれば、例えば、実出力電圧Vhの1周期の平均値が略目標電圧Vtgtとなることから、実出力電圧Vhが上記平均値よりも高くなる期間における各コンバータ12,22の出力電力を各バッテリ10,20の昇温のために用いることができる。ここで、実出力電圧Vhの変動分(上記平均値からの乖離分)は、モータジェネレータ42のトルクに大きく影響を及ぼさないと考えられる。このため、本実施形態によれば、モータジェネレータ42のトルク低下を抑制しつつ、各バッテリ10,20を昇温させることができる。
(2)第1下アームスイッチング素子S1nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhがそのピーク値となるタイミングから、このタイミング直後の第2下アームスイッチング素子S2nのオン操作開始タイミング前までの期間を第2上アームスイッチング素子S2pのオン操作期間とした。また、第2下アームスイッチング素子S2nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhがそのピーク値となるタイミングから、このタイミング直後の第1下アームスイッチング素子S1nのオン操作開始タイミング前までの期間を第1上アームスイッチング素子S1pのオン操作期間とした。このように、実出力電圧Vhが各バッテリ10,20の出力電圧よりも高くなる期間の一部において各上アームスイッチング素子S1p,S2pをオン操作することにより、各バッテリ10,20の昇温のために、各コンバータ12,22からモータジェネレータ42への供給電力の低下を抑制することができる。これにより、モータジェネレータ42のトルク低下を好適に抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、各コンバータ12,22の構成を変更する。
図9に、本実施形態にかかる電源システムの全体構成を示す。なお、図9において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、第1,第2コンバータ12,22は、第1,第2迂回用スイッチング素子S1a,S2aと、第1,第2迂回用ダイオードD1a,D2aとをさらに備えている。本実施形態では、各迂回用スイッチング素子S1a,S2aとして、IGBTを用いている。
第1迂回用スイッチング素子S1aは、第1電力線L1と第1バッテリ10の正極端子との間を接続している。詳しくは、第1迂回用スイッチング素子S1aのコレクタには、第1電力線L1が接続され、エミッタには、第1バッテリ10の正極端子が接続されている。一方、第2迂回用スイッチング素子S2aは、第1電力線L1と第2バッテリ20の正極端子との間を接続している。詳しくは、第2迂回用スイッチング素子S2aのコレクタには、第1電力線L1が接続され、エミッタには、第2バッテリ20の正極端子が接続されている。なお、第1,第2迂回用スイッチング素子S1a,S2aには、第1,第2迂回用ダイオードD1a,D2aが逆並列に接続されている。また、第1,第2迂回用スイッチング素子S1a,S2aは、制御装置30から出力される操作信号g1a,g2aによってオンオフ操作される。
ちなみに、本実施形態において、第1迂回用スイッチング素子S1aが「第1受入用スイッチング素子」に相当し、第2迂回用スイッチング素子S2aが「第2受入用スイッチング素子」に相当する。また、第1上アームダイオードD1pが「第1整流素子」に相当し、第2上アームダイオードD2pが「第2整流素子」に相当する。
続いて、本実施形態にかかる昇温処理について説明する。
本実施形態では、昇温処理において、第1,第2上アームスイッチング素子S1p,S2pのオン操作に代えて、第1,第2迂回用スイッチング素子S1a,S2aをオン操作する。これは、各バッテリ10,20間に流れる電流の流通経路のインピーダンスを低減させるための構成である。つまり、各リアクトル12a,22aは、各バッテリ10,20間に流れる交流電流の周波数によっては、電流の流通を妨げるチョークコイルとして機能することがある。この場合、各バッテリ10,20に流れる交流電流が減少し、各バッテリ10,20を効果的に昇温できなくなる懸念がある。
こうした問題を解決すべく、第1,第2迂回用スイッチング素子S1a,S2aを設けた。詳しくは、第1下アームスイッチング素子S1nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第2バッテリ20の出力電圧よりも高くなる期間において、第2迂回用スイッチング素子S2aがオン操作される。これにより、図中破線にて示すように、第1バッテリ10から第2リアクトル22aを回避する経路で第2バッテリ20へと電流が流れる。一方、第2下アームスイッチング素子S1nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第1バッテリ10の出力電圧よりも高くなる期間において、第1迂回用スイッチング素子S1aがオン操作される。これにより、図中一点鎖線にて示すように、第2バッテリ20から第1リアクトル12aを回避する経路で第1バッテリ10へと電流が流れる。
このように、本実施形態では、低インピーダンスの経路によって各バッテリ10,20間に交流電流を流した。こうした構成によれば、例えば、各リアクトル12a,22aによって交流電流の流通が妨げられる周波数を避けたスイッチング周波数fswの設定を回避できる等、スイッチング周波数fswの設定の自由度を向上させることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第2の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、各コンバータ12,22の構成を変更する。
図10に、本実施形態にかかる電源システムの全体構成を示す。なお、図10において、先の図9に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、第1,第2上アームスイッチング素子S1p,S2pを除去している。また、第1,第2迂回用ダイオードD1a,D2aも除去している。こうした本実施形態によれば、電源システムの部品数を低減させることができ、ひいては電源システムのコストを低減させることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態において、第2上アームスイッチング素子S2pのオン操作期間を、第1下アームスイッチング素子S1nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第2バッテリ20の出力電圧よりも高くなる期間の一部ではなく、その期間の全てとしてもよい。また、第1上アームスイッチング素子S1pのオン操作期間も、第2下アームスイッチング素子S2nのオンオフ操作による昇圧動作に伴い実出力電圧Vhが第1バッテリ10の出力電圧よりも高くなる期間の全てとしてもよい。
・上記第1の実施形態の図8で示した昇温処理を、モータジェネレータ42が駆動されている状態(車両が走行している状態)で行ってもよい。この場合、第1,第2バッテリ10,20に流れる電流Ibt1,Ibt2の1周期の平均値は、0よりも大きい値となる。こうした状況下においても、各バッテリ10,20間に交流電流を流すことができ、各バッテリ10,20を効果的に昇温できると考えられる。
・上記各実施形態では、電源システムとして、2つのバッテリと、これらバッテリに対応する2つのコンバータとを備えるものを用いたがこれに限らない。例えば、電源システムとして、3つ以上のバッテリと、これらバッテリに対応する3つ以上のコンバータとを備えるものを用いてもよい。詳しくは、この電源システムでは、各コンバータを構成する上アームスイッチング素子の両端のうち下アームスイッチング素子と接続された側とは反対側が第1電力線L1に接続されている。また、各コンバータを構成する下アームスイッチング素子の両端のうち上アームスイッチング素子と接続された側とは反対側が第2電力線L2に接続されている。こうした構成を採用する場合、各バッテリの昇温処理のために電力供給源となるバッテリの数と、電力供給先となるバッテリの数としては、1個に限らず、複数個であってもよい。具体的には例えば、4つのバッテリと、これらバッテリに対応する4つのコンバータとを備える電源システムの場合、これらバッテリを2等分した一方(2つのバッテリ)が「第1蓄電池」に相当し、他方が「第2蓄電池」に相当することとなる。そして、第1蓄電池に対応する2つのコンバータが「第1昇圧部」に相当し、第2蓄電池に対応する2つのコンバータが「第2昇圧部」に相当することとなる。
・上記第1の実施形態では、第1目標電圧V1tgtと第2目標電圧V2tgtとを互いに同一の値に設定したがこれに限らず、相違する値に設定してもよい。この場合であっても、実出力電圧Vhが第2バッテリ20の出力電圧V2よりも高くなる期間の全部又は一部において、第2上アームスイッチング素子S2pをオン操作したり、実出力電圧Vhが第1バッテリ10の出力電圧V1よりも高くなる期間の全部又は一部において、第1上アームスイッチング素子S1pをオン操作したりすることで、各バッテリ10,20を昇温させることができる。
・「蓄電池」としては、リチウムイオン蓄電池に限らない。要は、自身の温度が低い場合における入出力電力の許容上限値が、自身の温度が高い場合における入出力電力の許容上限値よりも低い特性を有する蓄電池であれば、ニッケル水素蓄電池等、他の蓄電池であってもよい。
10,20…第1,第2バッテリ、12,22…第1,第2コンバータ、L1,L2…第1,第2電力線。

Claims (4)

  1. 自身の温度が低い場合における入出力電力の許容上限値が、自身の温度が高い場合における入出力電力の許容上限値よりも低い特性を有する複数の蓄電池(10,20)に適用され、
    前記複数の蓄電池を2つに分けた一方を第1蓄電池(10)とし、他方を第2蓄電池(20)とし、
    第1リアクトル(12a)と、オン操作によって前記第1蓄電池を電力供給源として前記第1リアクトルにエネルギを蓄積させ、オフ操作によって前記第1リアクトルに蓄積されたエネルギを放出させることで前記第1蓄電池の出力電圧を上昇させて第1電力線(L1)及び第2電力線(L2)間に出力可能とする第1昇圧用スイッチング素子(S1n)と、オン操作によって前記第1電力線及び前記第2電力線間に前記第1蓄電池を接続する第1受入用スイッチング素子(S1p;S1a)とを有し、前記第1蓄電池に対応して設けられた第1昇圧部(12)と、
    第2リアクトル(22a)と、オン操作によって前記第2蓄電池を電力供給源として前記第2リアクトルにエネルギを蓄積させ、オフ操作によって前記第2リアクトルに蓄積されたエネルギを放出させることで前記第2蓄電池の出力電圧を上昇させて前記第1電力線及び前記第2電力線間に出力可能とする第2昇圧用スイッチング素子(S2n)と、オン操作によって前記第1電力線及び前記第2電力線間に前記第2蓄電池を接続する第2受入用スイッチング素子(S2p;S2a)とを有し、前記第2蓄電池に対応して設けられた第2昇圧部(22)と、
    前記第1昇圧用スイッチング素子の操作による前記第1蓄電池の出力電圧の昇圧動作と、前記第2昇圧用スイッチング素子の操作による前記第2蓄電池の出力電圧の昇圧動作とを交互に行わせるべく、前記第1昇圧用スイッチング素子及び前記第2昇圧用スイッチング素子を操作する昇圧動作手段と、
    前記第1昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作に伴い前記第1電力線及び前記第2電力線間の電圧が前記第2蓄電池の出力電圧よりも高くなる期間において、前記第2受入用スイッチング素子をオン操作することと、前記第2昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作に伴い前記第1電力線及び前記第2電力線間の電圧が前記第1蓄電池の出力電圧よりも高くなる期間において、前記第1受入用スイッチング素子をオン操作することとを交互に繰り返すことで、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池を昇温させる昇温手段と、
    を備えることを特徴とする蓄電池の昇温装置。
  2. 前記第1昇圧部及び前記第2昇圧部のそれぞれは、前記各電力線を介して所定の電力供給対象(42)に電力を供給可能に構成され、
    前記昇温手段は、前記第1昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作に伴い前記第1電力線及び前記第2電力線間の電圧がそのピーク値となるタイミングから、このタイミング直後の前記第2昇圧用スイッチング素子のオン操作開始タイミング前までの期間を前記第2受入用スイッチング素子のオン操作期間とし、前記第2昇圧用スイッチング素子の操作による昇圧動作に伴い前記第1電力線及び前記第2電力線間の電圧がそのピーク値となるタイミングから、このタイミング直後の前記第1昇圧用スイッチング素子のオン操作開始タイミング前までの期間を前記第1受入用スイッチング素子のオン操作期間とすることを特徴とする請求項1記載の蓄電池の昇温装置。
  3. 前記第1リアクトルの一端には、前記第1蓄電池の正極端子が接続され、他端には、前記第1昇圧用スイッチング素子の一端が接続され、
    前記第1昇圧用スイッチング素子の両端のうち前記第1リアクトルが接続された側には、前記第1受入用スイッチング素子(S1p)の一端が接続され、前記第1リアクトルが接続された側とは反対側には、前記第1蓄電池の負極端子と前記第2電力線とが接続され、
    前記第1受入用スイッチング素子の両端のうち前記第1昇圧用スイッチング素子が接続された側とは反対側には、前記第1電力線が接続され、
    前記第2リアクトルの一端には、前記第2蓄電池の正極端子が接続され、他端には、前記第2昇圧用スイッチング素子の一端が接続され、
    前記第2昇圧用スイッチング素子の両端のうち前記第2リアクトルが接続された側には、前記第2受入用スイッチング素子(S2p)の一端が接続され、前記第2リアクトルが接続された側とは反対側には、前記第2蓄電池の負極端子と前記第2電力線とが接続され、
    前記第2受入用スイッチング素子の両端のうち前記第2昇圧用スイッチング素子が接続された側とは反対側には、前記第1電力線が接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の蓄電池の昇温装置。
  4. 前記第1リアクトルの一端には、前記第1蓄電池の正極端子が接続され、他端には、前記第1昇圧用スイッチング素子の一端が接続され、
    前記第1昇圧用スイッチング素子の両端のうち前記第1リアクトルが接続された側とは反対側には、前記第1蓄電池の負極端子と前記第2電力線とが接続され、
    前記第1昇圧部は、一端が前記第1リアクトルと前記第1昇圧用スイッチング素子とを接続する電気経路に接続されるとともに他端が前記第1電力線に接続されて、かつ前記第1リアクトルと前記第1昇圧用スイッチング素子とを接続する電気経路側から前記第1電力線側へと向かう第1方向の電流の流通を許容し、前記第1方向とは逆方向の電流の流通を規制する第1整流素子(D1p)をさらに備え、
    前記第1受入用スイッチング素子(S1a)は、一端が前記第1電力線に接続され、他端が前記第1蓄電池の正極端子に接続され、
    前記第2リアクトルの一端には、前記第2蓄電池の正極端子が接続され、他端には、前記第2昇圧用スイッチング素子の一端が接続され、
    前記第2昇圧用スイッチング素子の両端のうち前記第2リアクトルが接続された側とは反対側には、前記第2蓄電池の負極端子と前記第2電力線とが接続され、
    前記第2昇圧部は、一端が前記第2リアクトルと前記第2昇圧用スイッチング素子とを接続する電気経路に接続されるとともに他端が前記第1電力線に接続されて、かつ前記第2リアクトルと前記第2昇圧用スイッチング素子とを接続する電気経路側から前記第1電力線側へと向かう第2方向の電流の流通を許容し、前記第2方向とは逆方向の電流の流通を規制する第2整流素子(D2p)をさらに備え、
    前記第2受入用スイッチング素子(S2a)は、一端が前記第1電力線に接続され、他端が前記第2蓄電池の正極端子に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の蓄電池の昇温装置。
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