JP6080693B2 - パターン付き基板の製造方法、カラーフィルタ及び表示装置 - Google Patents

パターン付き基板の製造方法、カラーフィルタ及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、パターン付き基板の製造方法、カラーフィルタ及び表示装置に関する。
表示装置は、高画質画像を表示する表示装置に広く利用されている。表示装置として汎用されている液晶表示装置は、カラーフィルタ基板とTFT基板との間に、所定の配向により画像表示を可能とする液晶層が配置されており、この基板間隔、すなわち液晶層の厚みを均一に維持することが画質を決定する要素の一つである。そのために液晶層の厚みを一定に保持するためのスペーサーが配設されている。
カラーフィルタは、ガラス板のような支持体上に、赤色、緑色及び青色の画素と、これら画素間を埋設する遮光用のブラックマトリックスを含む着色層を有して構成される。着色層は、画素及びブラックマトリックスによる表面の凹凸を有するので、必要に応じて、この凹凸を低減すること、着色層の保護等を目的として、樹脂を含むオーバーコート層(以下、「樹脂層」ともいう。)が形成される。この場合、上記スペーサーは、樹脂層上に形成される。
スペーサーは、カラーフィルタの着色層上に、又は樹脂層上に、感光性樹脂層を転写法により形成し、感光性樹脂層をパターン露光、アルカリ現像、及びベークして、形成されることが有利である(例えば、特許文献1参照)。転写法により感光性樹脂層を形成する方法は、感光性樹脂組成物の溶剤溶液を塗布乾燥して感光性樹脂層を形成する方法に比べて、溶剤による影響を避けることができる点で好ましい方法である。
スペーサーは、着色層又は樹脂層と接する面積が微小なため、着色層又は樹脂層との密着性に優れていることが要求される。
上記スペーサーの場合と同様に、一般に、パターンを基板表面に形成する場合においては、パターンが基板表面と高い密着性を保持して形成されることが要求されており、特に、近年の微細化の要請に伴い、上記の密着性の要求度合は益々高まっている。
上記の密着性を改善する方法として、カラーフィルタの画素を形成するために使用されるカラーフィルタ用着色感光性組成物に含まれる、光重合性モノマーと非感光性樹脂及び/又は感光性樹脂との比率を、特定の範囲とすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。このようなカラーフィルタ用着色感光性組成物を用いて形成された着色層を1000mJ/cmの露光量で紫外線洗浄した表面は、純水との接触角が75度以上100度以下の範囲となり、この上に樹脂層を形成した場合に、高い接着力を有することが記載されている。更に、上記樹脂層に代えて、スペーサーを形成した場合においても、高い密着力を示すと記載されている(特許文献2の段落0015参照)。
別の密着性を改善する方法として、例えば特許文献3に記載されているように、アミノシランカップリング剤のようなカップリング剤で処理する方法を応用することが考えられる。即ち、カラーフィルタの着色層上に設けられた樹脂層の表面を、アミノシランカップリング剤のようなカップリング剤で処理したのち、スペーサーを形成する方法が考えられる。
特開2010−55054号公報 特開2009−300564号公報 特開平1−223416号公報
しかしながら、上記のように基板表面を処理してから、スペーサーのようなパターンを形成しても、満足できる程度に十分な接着力を有するパターンを基板表面に形成することは困難であった。即ち、基板表面を紫外線照射して接触角を調整した後にパターンを形成した場合、及び、基板表面をカップリング剤で処理した後にパターンを形成した場合のいずれの場合においても、満足できる程度に高い接着力を有するパターンを基板表面に形成することは困難であった。
更に、上記のように基板表面を処理してから、パターン形成用感光性樹脂層を転写法により形成しようとしても、転写すること自体が困難である場合もあった。
従って、本発明は、基板上に転写法によりパターン形成する場合に、基板に対して高い接着力を有するパターンが得られる、パターン付き基板の製造方法を提供することを課題とする。
更に、本発明は、上記パターン付き基板を含むカラーフィルタ、及びそのカラーフィルタを備えた表示装置を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の本発明によって達成される。
<1> 塩基性基を有する表面処理剤で基板の表面を処理することを含み、表面の水接触角が42度以上65度以下である基板を調製する基板表面処理工程と、前記基板の表面に、転写法により感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、前記感光性樹脂層をパターン露光及び現像してパターンを形成するパターン形成工程と、をこの順で含むパターン付き基板の製造方法。
<2> 前記基板表面処理工程は、前記表面処理剤で処理する前に、前記基板の表面を紫外線照射することを含む<1>に記載のパターン付き基板の製造方法。
<3> 前記感光性樹脂層形成工程が、仮支持体上に感光性樹脂層を有する感光性樹脂転写材料を用いて、前記基板の表面処理剤で処理した表面に前記感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層が接するようにして、前記感光性樹脂転写材料を重ねること、及び前記仮支持体を剥離して、前記基板の表面上に前記感光性樹脂層を転写することを含む<1>又は<2>に記載のパターン付き基板の製造方法。
<4> 前記感光性樹脂層形成工程における感光性樹脂層が、側鎖に酸性基を有する樹脂(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)を含む<1>〜<3>のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
<5> 前記パターン形成工程における現像を、アルカリ現像液を用いて行う<1>〜<4>いずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
<6> 前記基板は、支持体と樹脂層とを有し、前記表面は、前記樹脂層の表面である<1>〜<5>のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
<7> 前記基板が、支持体上に、複数の着色画素及びブラックマトリックスを含む着色層を有するカラーフィルタ基板である<1>〜<6>のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
<8> 前記パターンが、スペーサーである<7>に記載のパターン付き基板の製造方法。
<9> <7>又は<8>に記載のパターン付き基板の製造方法によって製造されたパターン付き基板を含むカラーフィルタ。
<10> <9>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
本発明によれば、基板上に転写法によりパターン形成する場合に、基板に対して高い接着力を有するパターンが得られる、パターン付き基板の製造方法が提供される。更に、本発明によれば、上記パターン付き基板を含むカラーフィルタ、及びそのカラーフィルタを含む表示装置が提供される。
本発明によるパターン付き基板の製造方法により作製されたパターン付き基板において、パターンが基板の表面への高い接着力を有するという理由は、必ずしも明らかではないが、以下のような理由によるものと推定される。
塩基性基を有する表面処理剤で処理された基板表面には、表面処理剤に由来する塩基性基が存在する。更に、基板表面の水接触角は、基板表面に存在する水酸基のような親水性基の単位面積当たりの量と相関関係があるものと推定されるので、水接触角の値により、親水性基の単位面積当たりの量が特定されるものと推定される。従って、基板表面の水接触角が42度以上65度以下であると特定されることによる、基板表面に存在する親水性基の単位面積当たりの量と、塩基性基を有する表面処理剤で処理されることによる基板表面に塩基性基が存在することの両者が相俟って、その上に設けられるパターンが高い接着力を有するという効果をもたらすものと思われる。
特に、基板表面を紫外線照射した後、塩基性基を有する表面処理剤で処理した場合には、基板表面と塩基性基とが強固に結合したものとなり、この塩基性基と、その上に設けられるパターンを構成する成分(例えば、側鎖にカルボキシル基のような酸性基を有する樹脂)とが相互作用により強固に密着しているものと思われる。このことは、本発明に係る基板表面処理工程が施された基板表面においては、転写法により形成される感光性樹脂層と基板表面との間の接着力が高く、転写法により感光性樹脂層を良好に転写することができ、かつ本発明に係るパターン形成工程における現像時においても、パターンが基板表面から脱落することがない、という事実からも裏付けられる。
以下、本発明のパターン付き基板の製造方法、その製造方法によって作製されたパターン付き基板を含むカラーフィルタ、及びそのカラーフィルタを含む表示装置について詳細に説明する。
<パターン付き基板の製造方法>
本発明に係るパターン付き基板の製造方法は、基板の表面を、塩基性基を有する表面処理剤で表面処理することを含む、水接触角が42度以上65度以下の表面を有する基板を調製する基板表面処理工程、前記基板の表面上に、転写法により感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程、及び前記感光性樹脂層をパターン露光及び現像してパターンを形成するパターン形成工程、をこの順で含む。
[基板表面処理工程]
基板表面処理工程は、塩基性基を有する表面処理剤で基板の表面を表面処理することを含み、本工程で表面処理された基板の表面は、水接触角が42度以上65度以下である。
基板表面処理工程で処理される基板は、その表面にパターンが形成されるものであれば、いかなるものであってもよい。
特に好ましい基板には、カラーフィルタ基板が含まれる。
カラーフィルタ基板は、ガラス板のような支持体上に、複数の着色画素及びブラックマトリックスを含む着色層を有する。着色層上には、所望により、樹脂層が設けられる。
樹脂層は、上記着色層の表面を平坦化するための平坦化層として、着色層を保護する保護層として、又はその他の機能を付与するための層として設けられる。
このような樹脂層は、一般的に有機樹脂層からなり、その素材としては、例えば、特許第5134982号公報に記載されているような熱硬化型樹脂組成物を熱硬化したものが挙げられる。
本発明に係る基板表面処理工程は、塩基性基を有する表面処理剤で基板の表面を表面処理することを含み、基板表面処理工程を受けた基板の表面は、水接触角が42度以上65度以下である必要がある。
基板が、例えば、上記のような樹脂層を有するカラーフィルタ基板である場合、樹脂層の表面を、塩基性基を有する表面処理剤で処理しただけでは、樹脂層の表面の水接触角が42度以上65度以下を示すものを調製することは困難である場合が多い。そのような場合には、塩基性基を有する表面処理剤で処理する前に、樹脂層の表面を紫外線照射し、引き続いて塩基性基を有する表面処理剤で処理する。これにより、樹脂層の表面の水接触角が42度以上65度以下を示すカラーフィルタ基板が得られる。
樹脂層の表面の水接触角が42度より小さい場合、又は65度より大きい場合には、感光性樹脂層転写工程における感光性樹脂層の転写が困難であるか、又は、仮に転写が可能であっても、パターン形成工程における現像により、パターンとして残るべき部分も消失してパターンが形成されない。
上記の水接触角は、53度以上65度以下がより好ましく、57度以上65度以下が更に好ましい。
本発明の好ましい態様においては、上記の紫外線照射が行われる。基板の表面、特にその表面が樹脂層の表面の場合には、紫外線照射し、次いで塩基性基を有する表面処理剤で処理することにより、その上に形成されるパターンの接着力がより一段と高いものを得ることができる。
〈紫外線照射〉
上記紫外線照射の光源としては、10nm以上380nm以下の波長を含むものが使用され、100nm以上250nm以下の波長を含むものが好ましく、150nm以上200nm以下の波長を含むものが特に好ましい。
紫外線照射は、照射強度が33mW/cm以上200mW/cm以下、好ましくは40mW/cm以上100mW/cm以下、更に好ましくは50mW/cm以上80mW/cm以下で行なわれる。
紫外線照射の照射量は、引き続く塩基性基を有する表面処理剤で処理した表面の水接触角が42度以上65度以下となるに選ばれる。好ましくは、水接触角が53度以上65度以下の範囲、更に好ましくは57度以上65度以下の範囲となるように、紫外線照射の照射量が選定される。
紫外線照射の照射量エネルギーの目安を示せば、例えば300mJ/cm以上650mJ/cm以下の範囲となる。
このような紫外線照射を行う光源の好ましい一例としては、エキシマランプが挙げられる。
〈塩基性基を有する表面処理剤〉
本発明に係る基板表面処理工程は、塩基性基を有する表面処理剤で基板の表面を処理することを含む。
上記表面処理剤の塩基性基としては、アミノ基が好ましいものとして挙げられる。
塩基性基を有する表面処理剤は、塩基性基に加えて、好ましくは基板の表面と反応する官能基を有する。基板の表面と反応する官能基には、例えばシラノール基などが含まれる。
塩基性基を有する表面処理剤の好ましい一群には、例えば、塩基性基を有するシランカップリング剤が挙げられる。このような塩基性基を有するシランカップリング剤の具体例を以下に列挙する。
二官能のシランカップリング剤として、例えば、N−[3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル]−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルメチルジエトキシシラン、11−アミノウンデシルメチルジエトキシシラン、m−アミノフェニルメチルジメトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノメチルメチルジエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルメチルジメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルメチルジメトキシシラン、N−3−[(アミノ(ポリプロピレンオキシ))]アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
三官能のシランカップリング剤として、例えば、N−[3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル]−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、11−アミノウンデシルトリエトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3−(m−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノメチルトリエトキシシラン、N−(6−アミノヘキシル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−11−アミノウンデシルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノメチルトリエトキシシラン、(シクロヘキシルアミノメチル)トリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
塩基性基を有する表面処理剤で基板の表面を処理する方法としては、塩基性基を有する表面処理剤を、良溶媒(例えば、メタノール等のアルコール)に溶解した溶液を、基板の表面に、スピン塗布、ロール塗布、スプレイ塗布等の公知の塗布方式で塗布するか、又は、上記の溶液に基板を浸漬する等の方法が含まれる。
塩基性基を有する表面処理剤の溶液の濃度は、上記表面処理剤の濃度が0.1質量%以上0.5質量%以下のものが好ましい。
また、処理時の温度は、5℃以上40℃以下の範囲が好ましい。
浸漬による処理の場合、浸漬する時間は、10秒以上3分間以下が好ましい。
浸漬後は、30秒間〜5分間、5度〜40度の水で水洗することが好ましい。
水洗後は、80℃〜130℃の温度で30秒〜5分間乾燥することが好ましい。
[感光性樹脂層形成工程]
上記のようにして基板表面処理工程を受けた基板の表面には、転写法により、感光性樹脂層が設けられる。この感光性樹脂層に対して、後述するパターン形成工程が行われて、基板上にパターンが形成される。
このようなパターンを形成するための感光性樹脂層の好ましい一例には、フォトスペーサーが含まれる。以下、感光性樹脂層がフォトスペーサーの場合について主に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
〈感光性樹脂転写材料〉
基板の表面に、転写により感光性樹脂層を設けるには、別途製造された感光性樹脂転写材料を用いることが好ましい。
このような感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に感光性樹脂層が設けられた構成を有する。仮支持体と感光性樹脂層との間には、熱可塑性樹脂層及び/又は中間層を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂層及中間層を含む場合、仮支持体側から順に、熱可塑性樹脂層及中間層を含むことが好ましい。更に、感光性樹脂層の表面には、カバーフイルムを設けることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂層を有する感光性樹脂転写材料を使用することにより、基板の表面に凹凸があっても、その凹凸に沿って感光性樹脂層を密着させて転写することが容易となる。
上記中間層は、酸素バリヤー層としての機能を有するものが用いられる。このような中間層を有する感光性樹脂転写材料を用いた場合には、後述のパターン形成工程におけるパターン露光時に、酸素による感光性樹脂層の硬化阻害を低減される。
上記カバーフイルムを設けることにより、感光性樹脂転写材料を取り扱う際に感光性樹脂層が損傷することを低減し、更に、保存中の感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層の劣化を低減することが可能となる。
感光性樹脂転写材料を構成する仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層、カバーフイルム、その他の層や、感光性樹脂転写材料の作製方法については、特開2006−23696号公報の段落番号[0024]〜[0030]に記載の構成、作製方法と同様である。
(感光性樹脂層)
感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層は、パターンを形成するためのものであれば、いかなるものであってもよいが、後述のパターン形成工程における現像をアルカリ現像液を用いて行うことができるものであることが好ましい。このような感光性樹脂層を構成する感光性組成物は、側鎖に酸性基を有する樹脂(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)を少なくとも含有する。また、必要に応じて、着色剤や界面活性剤などのその他の成分を用いて構成することができる。
―樹脂(A)―
樹脂(A)は側鎖に酸性基を有する。側鎖に酸性基を有するとは、側鎖に酸性基を有する構造単位(基)を有することをいい、該酸性基が主鎖に直接結合する形態であっても、後述の酸性基を有する単量体の具体例に示されるように、酸性基が連結基を介して結合してもよいことを含む。
また、上記同様に下記エチレン性不飽和基を有する基とは、側鎖にエチレン性不飽和基を有する構造単位(基)を有することをいい、該エチレン性不飽和基が主鎖に直接結合する形態であっても、後述のエチレン性不飽和基を有する単量体の具体例に示されるように、エチレン性不飽和基が連結基を介して結合してもよいことを含む。
また樹脂(A)はより好ましくは、酸性基を有する基(構造単位):Y(yモル%)の他、側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基(構造単位):X(xモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基(構造単位):Z(zモル%)を含有してなり、必要に応じてその他の基(L)(lモル%)を有していてもよい。また、樹脂(A)中のひとつの基の中にX,Y,及びZが複数組み合わされていてもよい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、リン酸基、フェノール性水酸基等が挙げられる。これらの中でも、現像性、及び硬化膜の耐水性が優れる点から、カルボキシ基、フェノール性水酸基であることが好ましい。
前記側鎖に酸性基を有するために用いられる単量体としては、特に制限はなく、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
前記側鎖に酸性基を有する単量体の具体例としては、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体と環状酸無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記水酸基を有する単量体と環状酸無水物との付加反応物に用いられる水酸基を有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記環状酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、低コストである点で(メタ)アクリル酸等が好ましい。
前記「側鎖にエチレン性不飽和基」としては、特に制限はなく、エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、エチレン性不飽和基と単量体との連結はエステル基、アミド基、カルバモイル基などの2価の連結基であれば特に制限はない。側鎖にエチレン性不飽和基を導入する方法は公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸性基を持つ基にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、ヒドロキシル基を持つ基にイソシアネート基を持つ(メタ)アクリレートを付加した付加する方法、イソシアネート基を持つ基にヒドロキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法などが挙げられる。
その中でも、酸性基を持つ繰り返し単位にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法が最も製造が容易であり、低コストである点で好ましい。
前記エチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、これらを有すれば特に制限はない。
前記その他の単量体としては、特に制限はなく、例えば分岐および/または脂環構造をもたない(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルエーテル、二塩基酸無水物基、ビニルエステル基、炭化水素アルケニル基等を有する単量体などが挙げられる。
前記ビニルエーテル基としては、特に制限はなく、例えば、ブチルビニルエーテル基などが挙げられる。
前記二塩基酸無水物基としては、特に制限はなく、例えば、無水マレイン酸基、無水イタコン酸基などが挙げられる。
前記ビニルエステル基としては、特に制限はなく、例えば、酢酸ビニル基などが挙げられる。
前記炭化水素アルケニル基としては、特に制限はなく、例えば、ブタジエン基、イソプレン基などが挙げられる。
前記樹脂(A)におけるその他の単量体の含有率としては、モル組成比が、0〜30mol%であることが好ましく、0〜20mol%であることがより好ましい。
樹脂(A)の具体例としては、例えば、特開2008−146018号公報の段落番号[0057]〜[0063]に記載される化合物P−1〜P−35で表される化合物が挙げられる。
前記樹脂(A)は、モノマーの(共)重合反応の工程とエチレン性不飽和基を導入する工程の二段階の工程から作られる。 まず、(共)重合反応は種々のモノマーの(共)重合反応によって作られ、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、重合の活性種については、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合などを適宜選択することができる。これらの中でも合成が容易であり、低コストである点からラジカル重合であることが好ましい。また、重合方法についても特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、バルク重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを適宜選択することができる。これらの中でも、溶液重合法であることがより望ましい。
樹脂(A)として好適な前記共重合体の重量平均分子量は、10,000〜10万が好ましく、12,000〜6万が更に好ましく、15,000〜4.5万が特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲内であると、共重合体の製造適性、現像性の点で望ましい。また、溶融粘度の低下により形成された形状が潰れ難い点で、また、架橋不良となり難い点、現像後のスペーサー形状が良好である(スペーサーの周囲に残渣がない)点で好ましい。
樹脂(A)として好適なガラス転移温度(Tg)は、40〜180℃であることが好ましく、45〜140℃であることはより好ましく、50〜130℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる。
樹脂(A)として好適な酸価はとりうる分子構造により好ましい範囲は変動するが、一般には20mgKOH/g以上であることが好ましく、50mgKOH/g以上であることはより好ましく、70〜130mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる。
前記樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)が40〜180℃であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000であることが良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサーが得られる点で好ましい。
更に、前記樹脂(A)の好ましい例は、好ましい前記分子量、ガラス転移温度(Tg)、及び酸価のそれぞれの組合せがより好ましい。
本発明における樹脂(A)は、前記側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X(xモル%)と、酸性基を有する基:Y(yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(zモル%)とをそれぞれ別の共重合単位に有する少なくとも3元共重合以上の共重合体であることが変形回復率、現像残渣、耐振動性、レチキュレーションの観点から好ましい。具体的には、前記X,Y,Zを構成する各々の単量体を少なくとも1つ共重合させてなる共重合体が好ましい。
前記樹脂(A)の前記各成分の共重合組成比については、ガラス転移温度と酸価を勘案して決定され、一概に言えないが、「側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基」は10モル%〜70モル%が好ましく、15モル%〜65モル%が更に好ましく、20モル%〜60モル%が特に好ましい。側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基が前記範囲内であると、良好な現像性が得られると共に、画像部の現像液耐性も良好である。
また、「側鎖に酸性基を有する基」は5モル%〜70モル%が好ましく、10モル%〜60モル%が更に好ましく、20モル%〜50モル%が特に好ましい。側鎖に酸性基を有する基が前記範囲内であると、良好な硬化性、現像性が得られる。
また、「側鎖にエチレン性不飽和基を有する基」は10モル%〜70モル%が好ましく、20モル%〜70モル%が更に好ましく、30モル%〜70モル%が特に好ましい。側鎖にエチレン性不飽和基を有する基が前記範囲内であると、顔料分散性に優れると共に、現像性及び硬化性も良好である。
前記樹脂(A)の含有量としては、前記感光性組成物全固形分に対して、5質量%〜70質量%が好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましい。樹脂(A)は後述のその他の樹脂を含有することができるが、樹脂(A)のみが好ましい。
前記樹脂(A)と併用することができる樹脂としては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性を示す化合物が好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性である化合物がより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示す樹脂としては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられ、具体的には、エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体との混合物、マレアミド酸系共重合体、などが好ましい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられ、これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
前記樹脂(A)と併用することができる樹脂との合計の含有量としては、前記感光性組成物全固形分に対して、5質量%〜70質量%が好ましく、10質量%〜50質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、後述する感光層の膜強度が弱くなりやすく、該感光層の表面のタック性が悪化することがあり、70質量%を超えると、露光感度が低下することがある。なお、前記含有量は、固形分含有量のことを示している。
―重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及びその他の成分―
重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び感光性組成物に所望により含有させるその他の成分としては、公知の重合性組成物における重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、及び感光性組成物に所望により含有させるその他の成分を好適に用いることができ、例えば、特開2006−23696号公報の段落番号[0010]〜[0020]に記載の成分や、特開2006−64921号公報の段落番号[0027]〜[0053]に記載の成分が挙げられる。
前記樹脂(A)との関係において、重合性化合物(B)の樹脂(A)に対する質量比率((C)/(B)比)が0.5〜2.0であることが好ましく、0.6〜1.4であることはより好ましく、0.7〜1.2であることが特に好ましい。(C)/(B)比が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性及び力学強度を有するフォトスペーサーが得られる。
前記光重合開始剤(C)の含有量としては、樹脂(A)に対して0.1質量%〜20質量%が好ましく、0.5質量%〜10質量%がより好ましい。
本発明においては、上記前記感光性組成物がフォトスペーサ用のものであることが、本発明による効果が最も発揮されるので、特に好ましく用いられる。このようなフォトスペーサー用の感光性組成物の好ましいものは、例えば特開2010−237589号公報に記載されているものが挙げられる。
〈感光性樹脂転写材料を用いた感光性樹脂層の転写〉
感光性樹脂転写材料を用いて、基板の表面に感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層を転写するには、以下のようにして行われる。
先ず、感光性樹脂転写材料がカバーフイルムを有する場合には、カバーフイルムを剥離して、その下の感光性樹脂層の表面を露出させる。
次に、上記の露出した感光性樹脂層の表面が基板の表面と接するようにして、基板と感光性樹脂転写材料とを加熱及び/又は加圧によりラミネートする。
次に、ラミネートして得られた積層体から、感光性樹脂転写材料の仮支持体を剥離する。これにより、感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層が基板の表面に転写される。このとき、感光性樹脂転写材料が前述の熱可塑性樹脂層及び/又は中間層を有する場合には、熱可塑性樹脂層及び/又は中間層も、基板の表面に転写される。即ち、基板の表面には、感光性樹脂層とその上にある中間層及び/又は熱可塑性樹脂層が共に転写される。なお、中間層及び熱可塑性樹脂層を有する場合には、基板の表面から、順に、感光性樹脂層、中間層及び熱可塑性樹脂層を有する。
上記のラミネートは、具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
[パターン形成工程]
本発明に係るパターン形成工程は、上記のようにして基板の表面に転写された感光性樹脂層をパターン露光及び現像することを含む。
パターン形成工程としては、例えば特開2006−64921号公報の段落番号[0071]〜[0077]に記載の形成例や、特開2006−23696号公報の段落番号[0040]〜[0051]に記載の工程などが、本発明においても好適な例として挙げられる。
例えば、カラーフィルタ基板の表面にスペーサーを形成する場合には、スペーサーを形成するためのマスクを介して、市販のプロキシミティー型露光機(例えば、日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)を用いて露光することが好ましい。パターン露光に使用される高原としては、中圧〜超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、感光性樹脂層の感度に合わせて、適宜選択(例えば、300mJ/cm)される。
パターン露光した感光性樹脂層は、次いで、現像する。
現像は、公知の方法でおこなうことができる。例えば、現像液としては、アルカリ性物質の希薄水溶液が用いられるが、更に水と混和性の有機溶剤を少量添加したものでもよい。前記現像の前には、純水をシャワーノズル等にて噴霧して、感光性樹脂組成物層、中間層、及び/又は熱可塑性樹脂層の表面を均一に湿らせることが好ましい。
上記現像液に使用されるアルカリ性物質としては、アルカリ金属水酸化物類(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アルカリ金属ケイ酸塩類(例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例えば、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)、燐酸三ナトリウム、等が挙げられる。アルカリ性物質の濃度は、0.01〜30質量%が好ましく、現像液のpHは8以上14以下の範囲が好ましい。
上記現像液に使用される「水と混和性の有機溶剤」としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が好適に挙げられる。水と混和性の有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が好ましい。更に、公知の界面活性剤を添加することもでき、該界面活性剤の濃度としては0.01〜10質量%が好ましい。
前記現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液としても用いることができる。感光性樹脂組成物層の未硬化部分を除去する場合、現像液中で回転ブラシや湿潤スポンジで擦るなどの方法を適宜組み合わせることができる。
現像時の現像液の温度は、通常室温(20℃)付近から40℃が好ましい。現像時間は、感光性樹脂層の組成、現像液のアルカリ性や温度、有機溶剤を添加する場合にはその種類と濃度、等に依るが、通常10秒間以上2分間以下である
このようにして、基板の表面にパターンが形成される。
基板上に転写された感光性樹脂層の上に、中間層及び/又は熱可塑性樹脂層を有する場合には、上記の現像に先立って、中間層及び/又は熱可塑性樹脂層を除去する処理を行うことが好ましい。このような除去に使用される処理液としては、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ性物質を含む水溶液が好ましい。更に、有機アルカリ性物質を含む水溶液には、ベンジルアルコールのような水と混和性の有機溶剤、n−ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤を含有させたものでもよい。
上記のような処理液を中間層及び/又は熱可塑性樹脂層にシャワリングすることにより、中間層及び/又は熱可塑性樹脂層は除去されて、その下にある感光性樹脂層が露出される。
その後、エアを吹きかけて処感光性樹脂層の表面に付着する処理液を液切りした後、純水をシャワーにより10秒間洗浄し、更にエアを吹きかけて処感光性樹脂層の表面に残る純水を液切りしてから、前述の現像を行う。現像後に、更に、水洗工程を入れることも可能である。
前記現像によって得られたパターンを、更に加熱処理(ベーク処理ともいう)してもよい。この加熱処理により、パターンの強度を向上させることができる。
加熱処理の方法としては、従来公知の種々の方法を用いることができる。すなわち、例えば、複数枚の基板をカセットに収納してコンベクションオーブンで処理する方法、ホットプレートで1枚ずつ処理する方法、赤外線ヒーターで処理する方法、等である。
また、ベーク温度(加熱温度)としては、通常150〜280℃であり、好ましくは180〜250℃である。加熱時間は、前記ベーク温度によって変動するが、ベーク温度を240℃とした場合には、10〜120分が好ましく、30〜90分がより好ましい。
上記加熱処理の前に、ポスト露光を行なってもよい。
ポスト露光に用いる光源としては、感光性樹脂層が有する感光波長を含む光(例えば、365nm、405nm)を照射できるものであれば適宜選定して用いることができる。
具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
露光量としては、前記露光を補う露光量であればよく、通常は50mJ/cm〜5000mJ/cmであり、好ましくは200mJ/cm〜2000mJ/cm、更に好ましくは500mJ/cm〜1000mJ/cmである。
以上のようにして、基板上にパターンが形成される。
<表示装置>
上記のようにして製造されたスペーサーをパターンとして有するカラーフィルタを用いた表示装置について、液晶表示装置の場合を例に説明する。
液晶表示装置の1つとして、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の液晶表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段(単純マトリックス駆動方式及びアクティブマトリックス駆動方式を含む。)を少なくとも備えたものが挙げられる。
この場合、本発明の液晶表示装置用基板は、前述のスペーサーをパターンとして有するカラーフィルタ基板が用いられる。このカラーフィルタ基板を備えた液晶表示素子は、カラーフィルタ基板と対向基板との間にセルギャップムラ(セル厚変動)の発生が抑えられ、色ムラ等の表示ムラの発生を効果的に防止することができる。これにより、作製された液晶表示素子は鮮やかな画像を表示できる。
また、液晶表示素子の別の態様として、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(そのうちの少なくとも一方は、本発明により製造されたパターン付き基板である。)間に、液晶層と液晶駆動手段とを少なくとも備え、前記液晶駆動手段がアクティブ素子(例えばTFT)を有し、かつ一対の基板間が高さ均一で変形回復性に優れたスペーサーにより所定幅に規制して構成されたものである。
本発明において使用可能な液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、強誘電液晶が挙げられる。
また、前記カラーフィルタ基板の前記画素群は、互いに異なる色を呈する2色の画素からなるものでも、3色の画素、4色以上の画素からなるものであってもよい。例えば3色の場合、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色相で構成される。RGB3色の画素群を配置する場合には、モザイク型、トライアングル型等の配置が好ましく、4色以上の画素群を配置する場合にはどのような配置であってもよい。カラーフィルタ基板の作製は、例えば2色以上の画素群を形成した後既述のようにブラックマトリックスを形成してもよいし、逆にブラックマトリックスを形成した後に画素群を形成するようにしてもよい。RGB画素の形成については、特開2004−347831号公報等を参考にすることができる。
液晶表示装置における液晶表示モードとしては、STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、VA型、IPS型、OCB型、ASM型、その他種々のものが好適に挙げられる。中でも、本発明の液晶表示装置においては、最も効果的に本発明の効果を奏する観点から、液晶セルのセル厚の変動により表示ムラを起こし易い表示モードが望ましく、セル厚が2〜4μmであるVA型表示モード、IPS型表示モード、OCB型表示モードに構成されるのが好ましい。
本発明の液晶表示装置の基本的な構成態様としては、(a)薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、(b)駆動基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、等が挙げられ、本発明の液晶表示装置は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。
液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、側工業調査会、1994年発行)」に記載がある。本発明の液晶表示装置には、本発明の液晶表示装置用基板又は前記液晶表示素子を備える以外に特に制限はなく、例えば前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載された種々の方式の液晶表示装置に構成することができる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置を構成するのに有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)、1996年発行)」に記載がある。
本発明の液晶表示装置は、既述の本発明により製造されたパターン付き基板を備える以外は、電極基板、偏光フイルム、位相差フイルム、バックライト、スペーサー.視野角補償フイルム、反射防止フイルム、光拡散フイルム、防眩フイルムなどの様々な部材を用いて一般的に構成できる。これら部材については、例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表良吉、(株)富士キメラ総研、2003等発行)」に記載されている。
以上、本発明のパターン付き基板の製造方法について、主に、基板がカラーフィルタ基板の場合について説明したが、本発明のパターン付き基板の製造は、カラーフィルタ基板以外の基板にも適用できる。例えば、タッチパネルを作製する工程で使用される基板、EL素子を作製する工程で使用される基板などが挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」及び「部」は質量基準である。
(実施例1)
〈スペーサー用感光性樹脂転写材料の作製〉
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、下記処方Aを有する熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布し、100℃で2分間乾燥した後、更に120℃で1分間乾燥して、乾燥後の層厚が18μmの熱可塑性樹脂層を形成した。ここで、乾燥条件における温度「100℃」及び「120℃」は、いずれも乾燥風の温度である。以下の乾燥条件における温度も同様である。
〔処方A〕(熱可塑性樹脂層用塗布液)
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(=55/11.7/4.5/28.8[モル比]、重量平均分子量90,000) … 58.4部
・スチレン/アクリル酸共重合体(=63/37[モル比]、重量平均分子量8,000) … 136部
・2,2−ビス〔4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル〕プロパン
… 90.7部
・界面活性剤溶液1(下記) … 5.4部
・メタノール … 111部
・1−メトキシ−2−プロパノール … 63.4部
・メチルエチルケトン … 534部
*界面活性剤溶液1
・下記構造物1 … 30%
・メチルエチルケトン … 70%
次に、上記熱可塑性樹脂層上に、下記処方Bからなる中間層用塗布液を塗布し、80℃で1分間乾燥した後、更に120℃で1分間乾燥して、乾燥後の層厚が1.6μmの中間層を積層した。
〔処方B〕<中間層用塗布液>
・ポリビニルアルコール<PVA−205、鹸化率88%、(株)クラレ製>
… 3.22部
・ポリビニルピロリドン<PVP K−30、アイエスピー・ジャパン株式会社製>
… 1.49部
・メタノール … 42.9部
・蒸留水 … 52.4部
次に、上記中間層上に、下記処方Cからなる感光性樹脂層用塗布液を塗布した後、100℃で2分間乾燥し、更に120℃で1分間乾燥して、乾燥後の層厚が3.0μmの感光性樹脂層を積層した。
〔処方C〕<感光性樹脂層用塗布液>
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート … 444.9部
・メチルエチルケトン … 230.9部
・ソルスパース20000(アシビア製) … 3.180部
・樹脂溶液<下記P−25の構造単位(x:l:y:zの比は、モル基準。)を含むポリマー(重量平均分子量=3.5万)45部、1−メトキシ−2−プロピルアセテート15部、及び1−メトキシ−2−プロパノール40部> … 190.1部
・重合性化合物の混合物溶液B1−1<ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート:38%、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート:38%、及び1−メトキシ−2−プロピルアセテート:24%> … 27.02部
・下記重合性化合物の混合物B2−1<n=1:トリペンタエリスリトールオクタアクリレート含有率85%、不純物としてn=2及びn=3の合計が15%>
… 34.01部
・ウレタン系モノマー<NKオリゴUA−32P 新中村化学(株)製:不揮発分75%、1−メトキシ−2−プロピルアセテート:25%> … 12.83部
・光重合開始剤<イルガキュア379EG(BASF社製)> … 3.157部
・ビクトリアピュアブルーNAPS(保土ヶ谷化学工業株式会社製)の5%溶液
(固形分5%、メタノール26%、メチルエチルケトン69%) … 53.04部
・メガファックF−784F(大日本インキ化学工業株式会社製) … 0.8566部
(上記構造式において、X:アクリロイル基、n=1〜3の混合物)
以上のようにして、PET仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層の積層構造に構成した後、感光性樹脂層の表面に更に、カバーフイルムとして厚み12μmのポリプロピレン製フイルムを加熱・加圧して貼り付け、フォトスペーサー用感光性転写材料(1)を得た。このフォトスペーサー用感光性転写材料(1)を、ABS樹脂からなる直径3インチの円筒状巻き芯に巻きつけ、黒色のポリエチレンフィルム及び透明のポリエチレンフィルムで包装し、保管した。
〈カラーフィルタ基板の作製〉
1.感光性濃色組成物の調製
−カーボンブラック分散液(K−1)の調製−
下記処方でカーボンブラック分散液(K−1)を調製した。
・カーボンブラック(デグッサ社製 カラーブラックFW2) … 26.7部
・分散剤(楠本化成社製ディスパロンDA7500 酸価26 アミン価40)
… 3.3部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[mol比])共重合体(分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの50質量%溶液) … 10部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 60部
上記各成分を3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて8時間微分散処理を施し、カーボンブラック分散液(K−1)を得た。
得られたカーボンブラック分散液(K−1)を用いて、下記表1の処方で感光性濃色組成物塗布液CK−1を調製した。表1中の数値は質量比を示す。
表1中の各成分の詳細は下記のとおりである。
・樹脂溶液C−2:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=85/15mol比)共重合体(Mw10000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの50wt%溶液)
・UV硬化性樹脂C−3:商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学工業(株)製〔側鎖に脂環、COOH基、及びアクリロイル基を有するアクリル系共重合体、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)〕
・重合性化合物C−5:商品名 TO−1382 東亞合成(株)製
(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの末端OH基の一部をCOOH基に置換した5官能のアクリロイル基を有するモノマーが主成分。)
・開始剤C−7:商品名「OXE−02」 チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ社製
・界面活性剤C−8:商品名「メガファックR30」 大日本インキ化学工業(株)製
・溶剤:PGMEA=プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
EEP=3−エトキシエチルプロピオネート
2.ブラックマトリクスの形成
−感光性濃色組成物層形成工程−
得られた感光性濃色組成物CK−1を、洗浄したガラス基板(コーニング社製ミレニアム 0.7mm厚)にスリットコーター(型番HC8000、平田機工株式会社製)を用いて、ポストベーク後の膜厚が1.2μmとなるようにスリットとガラス基板間の間隔、吐出量を調節して、塗布速度120mm/秒で塗布した。
−プリベーク工程、露光工程−
次いで、ホットプレートを用いて、90℃で120秒間加熱(プリベーク処理)を行なった後、ミラープロジェクション方式露光機(型番MPA−8800、キヤノン株式会社社製)を用いて、100mJ/cmで露光した。
−現像工程−
その後、傾斜搬送型の現像装置(型番SK−2200G、大日本スクリーン製造株式会社製、傾斜角5°)で現像した。すなわち、水酸化カリウム系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1.0%現像液(CDK−1を1質量部、純水を99質量部の希釈した液、25℃)でシャワー圧を0.20MPaに設定して、60秒現像し、純水で洗浄し、現像後のブラックマトリクスを得た。
−ベーク工程−
次いで220℃のクリーンオーブンで40分間ポストベーク処理し、着色画素形成領域の開口が90μm×200μmで、厚みが1.2μmで、線幅が約25μmの格子状パターンであるブラックマトリクスを備えたブラックマトリクス基板を形成した。
X−Rite 361T(V)(サカタインクスエンジニアリング(株)製)を用いて、出来上がったブラックマトリクスの光学濃度(OD)を測定したところ、4.2であった。
3.感光性着色組成物の調製
3−1.赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1の調製
下記処方で赤色(R)用分散液(R−1)を調製した。
・Pigment Red 254(SEM観察での平均粒子径43nm)… 11部
・Pigment Red 177(SEM観察での平均粒子径58nm)… 4部
・下記分散樹脂A−3の溶液 … 5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製)
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの30%溶液) … 3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(=75/25[mol比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) … 9部
・溶剤B:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 68部
上記各成分を、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いてビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施し赤色(R)用分散液(R−1)を得た。得られた赤色(R)用分散液(R−1)中の分散粒子をSEMで観察したところ平均粒子径は36nmであった。
得られた赤色(R)用分散液(R−1)を用いて、下記処方で赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を調製した。
・赤色(R)用分散液(R−1) … 100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学工業社製 … 2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート … 8部
・重合開始剤:4−(o−ブロモ−p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)アミノ−フェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン … 1部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 … 1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン … 0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール …0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R30 大日本インキ化学工業社製)
… 0.01部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:テトロニックR150 ADEKA社製)
… 0.2部
・溶剤:プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート … 30部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 100部
上記成分を混合撹拌し、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を得た。
3−2.緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1の調製
下記処方で緑色(G)用分散液(G−1)を調製した。
・Pigment Green 36(SEM観察での平均粒子径47nm) 11部
・Pigment Yellow150(SEM観察での平均粒子径39nm) 7部
・下記分散樹脂A−3の溶液 5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(=85/15[mol比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) 11部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 70部
上記各成分を3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて8時間微分散処理を施し、緑色(G)用分散液(G−1)を得た。得られた緑色(G)用分散液(G−1)中の分散粒子をSEMで観察したところ平均粒子径は32nmであった。
得られた緑色(G)用分散液(G−1)を用いて、下記処方で緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1を調製した。
・緑色(G)用分散液(G−1) … 100部
・エポキシ樹脂:(商品名EHPE3150 ダイセル化学工業社製) … 2部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート … 8部
・重合性化合物:ペンタエリスリトールのテトラ(エトキシアクリレート)… 2部
・重合開始剤:1,3−ビストリハロメチル−5−ベンゾオキソラントリアジン…2部
・重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1 … 1部
・重合開始剤:ジエチルチオキサントン … 0.5部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール … 0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ化学工業社製)
… 0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王社製) … 0.5部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 120部
・溶剤:プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート … 30部
上記組成を混合撹拌し、緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1を得た。
3−3.青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1の調製
下記処方で青色(B)用分散液(B−1)を調製した。
・Pigment Blue 15:6(SEM観察での平均粒子径55nm)…14部
・Pigment Violet 23(SEM観察での平均粒子径61nm)… 1部
・下記分散樹脂A−3の溶液 … 5部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製 30%溶液)
… 3部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=80/20[mol比]共重合体、分子量30,000、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) … 4部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 73部
上記各成分を、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて1時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いてビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施し、青色(B)用分散液(B−1)を得た。得られた青色(B)用分散液(B−1)中の分散粒子をSEMで観察したところ平均粒子径は39nmであった。
得られた青色(B)用分散液(B−1)を用いて、下記処方で青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1を調製した。
・青色(B)用分散液(B−1) … 100部
・アルカリ可溶性樹脂:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(=80/20[mol比]共重合体、分子量30,000)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%)) … 7部
・エポキシ樹脂:(商品名セロキサイド2080 ダイセル化学工業社製)… 2部
・UV硬化性樹脂:(商品名サイクロマーP ACA−250 ダイセル化学工業社製)
(側鎖に脂環、COOH基、及びアクリロイル基のあるアクリル系共重合体、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(固形分:50質量%) … 4部
・重合性化合物:ジペンタエリスリトールペンタ・ヘキサアクリレート … 12部
・重合開始剤:1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾル−3−イル)−1−(o−アセチルオキシム)エタノン … 3部
・重合禁止剤: p−メトキシフェノール … 0.001部
・フッ素系界面活性剤(商品名:Megafac R08 大日本インキ化学工業社製)
… 0.02部
・ノニオン系界面活性剤(商品名:エマルゲンA−60 花王社製) … 1.0部
・溶剤:3−エトキシプロピオン酸エチル … 20部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 150部
上記成分を混合撹拌し、青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1を得た。
4.分散樹脂A−3の合成
4−1.連鎖移動剤A3の合成
ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)〔DPMP;堺化学工業(株)製〕(下記化合物(33))7.83部、及び吸着部位を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有する下記化合物(m−6)4.55部を、プロピレングリコールモノメチルエーテル28.90部に溶解させ、窒素気流下、70℃に加熱した。これに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔V−65、和光純薬工業(株)製〕0.04部を加えて3時間加熱した。更に、V−65を0.04部加え、窒素気流下、70℃で3時間反応させた。室温まで冷却することで、以下に示すメルカプタン化合物(連鎖移動剤A3)の30%溶液を得た。
4−2.分散樹脂A―3の合成
前記のようにして得られた連鎖移動剤A3の30%溶液4.99部、メタクリル酸メチル19.0部、及びメタクリル酸1.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.66部の混合溶液を、窒素気流下、90℃に加熱した。この混合溶液を攪拌しながら、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル〔V−601、和光純薬工業(株)製〕0.139部、プロピレングリコールモノメチルエーテル5.36部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9.40部の混合溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下終了してから、90℃で2.5時間反応させた後、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル0.046部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.00部の混合溶液を投入し、更に2時間反応させた。反応液にプロピレングリコールモノメチルエーテル1.52部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート21.7部を加え、室温まで冷却することで分散樹脂A−3(ポリスチレン換算の重量平均分子量24000)の溶液(分散樹脂30質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル21質量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート49質量%)を得た。
この分散樹脂A−3の酸価は48mg/gであった。分散樹脂A−3の構造を以下に示す。
〈カラーフィルタのRGB画素の作製〉
−感光性着色組成物層形成工程−
得られた赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、前記ブラックマトリクス基板のブラックマトリクス形成面側に、塗布した。具体的には、感光性濃色組成物層形成の場合と同様に、ポストベーク後の感光性着色組成物層の層厚が約2.1μmとなるようにスリットとブラックマトリクス基板間の間隔、吐出量を調節して、塗布速度120mm/秒で塗布した。
−着色層プリベーク工程、着色層露光工程−
次いで、ホットプレートを用いて、100℃で120秒間加熱(プリベーク処理)を行なった後、ミラープロジェクション方式露光機(型番MPA−8800、キヤノン株式会社製)を用いて、90mJ/cmで露光した。
また、露光パターンと、ブラックマトリクスとの重なり(露光重なり量)が9.0μmとなるようにマスクパターンと露光機を設定した。
−着色層現像工程、着色層ポストベーク工程−
その後、傾斜搬送型の現像装置(型番SK−2200G、大日本スクリーン製造株式会
社製、傾斜角5°)で現像した。すなわち、水酸化カリウム系現像液CDK−1(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の1.0%現像液(CDK−1を1質量部、純水を99質量部の希釈した液、25℃)でシャワー圧を0.2MPaに設定して、45秒現像し、純水で洗浄した。
次いで220℃のクリーンオーブンで30分間ポストベーク処理し、熱処理済みの赤色画素を形成した。
次いで、上記感光性着色組成物層形成工程、着色層プリベーク工程、着色層露光工程、着色層現像工程、及び着色層ポストベーク工程において、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、緑色(G)用感光性着色組成物塗布液CG−1に代えた他は同様にして、緑色画素を形成した。さらにその後、赤色(R)用感光性着色組成物塗布液CR−1を、青色(B)用感光性着色組成物塗布液CB−1に代えた他は同様にして、青色画素を形成してカラーフィルタを得た。
−樹脂層(OC層)形成工程−
上記より得たカラーフィルタのR画素、G画素、B画素、及びブラックマトリクスを含む着色層上に、更に下記組成のオーバーコート塗布液を次のようにして設けて、カラーフィルタ基板を得た。
・N−メチルマレイミドとグリシジルメタクリレートとの共重合体(前者:後者の質量比=6:4、ポリスチレン換算の重量平均分子量50000) … 25部
・(γ−グリシドキシプロピル)−メチルトリメトキシシラン … 3部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテト … 72部
上記成分を混合撹拌し、オーバーコート塗布液を調製した。
この塗布液を前記カラーフィルタの着色層上に塗布し、真空下で25℃で2分間乾燥して硬化した。樹脂層の厚さは、1μmであった。
−スペーサー形成工程−
上記で作成したカラーフィルタ基板の樹脂層の表面を、波長172nmのUV光で、照射強度35mW/cmで9秒間照射した。次いで、KBM−603(信越化学工業製 シランカップリング剤 N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)の0.3%水溶液で、樹脂層の表面を20℃で30秒間処理し、20℃の水で1分間水洗し、110℃で5分間乾燥した。このようにして処理されたカラーフィルタ基板の樹脂層の表面の水(純水)との接触角と、ジヨードメタンとの接触角を測定し、後述の表2に示した。
接触角の測定は、次のようにして行った。
水との接触角の測定は、協和界面科学株式会社製、表面接触角測定装置 FACE CONTACT-ANGLE METER CA−A を使用して行った。表面接触角を測定する面を上にして水平に保った基板上に、水を1.7μL静置し、静置してから20秒後の接触角を測定した。
ジヨードメタンとの接触角の測定も、水の接触角と同様にして測定した。
他方、前述のフォトスペーサー用感光性転写材料(1)を黒色のポリエチレンフィルム及び透明のポリエチレンフィルムを剥がして、取り出し、カバーフイルム上からロータリーカッターを用いて、該カバーフイルム表面から仮支持体の一部に至るまでの深さの切り口をつけた。次に、テープを用いてカバーフイルムと感光性樹脂層との界面で剥離し、カバーフイルムを除去して、感光性樹脂層の表面を露出させた。
カラーフィルタ基板の上記UV光の照射とシランカップリング剤処理を行った樹脂層の表面に、フォトスペーサー用感光性転写材料(1)の上記露出させた感光性樹脂層の表面が接するように重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用いて、線圧100N/cm、上ロール90℃、下ロール130℃の加圧・加熱条件下で搬送速度2m/分にて貼り合わせた。
その後、PET仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去し、フォトスペーサー用感光性転写材料(1)の熱可塑性樹脂層及び中間層を共に前記樹脂層の表面に転写した。
次に、超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用いて、マスク(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと熱可塑性樹脂層とが向き合うように配置したカラーフィルタ基板とを略平行に垂直に立てた状態で、マスク面と感光性樹脂層の中間層に接する側の表面との間の距離を100μmとし、マスクを介して熱可塑性樹脂層側から露光量i線50mJ/cmにてプロキシミティー露光した。
次に、トリエタノールアミン系現像液(トリエタノールアミン30%含有、商品名:T−PD2(富士フイルム(株)製)を純水で10倍(T−PD2を1部と純水9部の割合で混合)に希釈した液)を用いて、30℃で60秒間、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、熱可塑性樹脂層と中間層とを除去した。
引き続き、このガラス基板の上面にエアを吹きかけて液切りした後、純水をシャワーにより10秒間吹き付け、純水シャワー洗浄し、エアを吹きかけて基板上の液だまりを減らした。
引き続き、炭酸Na系現像液(0.38モル/リットルの炭酸水素ナトリウム、0.47モル/リットルの炭酸ナトリウム、5%のジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤、消泡剤、及び安定剤含有;商品名:T−CD1(富士フイルム(株)製)を純水で10倍に希釈した液)を用いて28℃で50秒間、コーン型ノズル圧力0.15MPaでシャワー現像し、スペーサーのパターン像を得た。
引き続き、洗浄剤(燐酸塩・珪酸塩・ノニオン界面活性剤・消泡剤・安定剤含有;商品名:T−SD3(富士フイルム(株)製))を純水で10倍に希釈した液を用いて33℃で1.5m/分の相対速度で移動させながらブラシ現像を行い、所望のスペーサーパターンを得た。
最後に、スペーサーパターンが設けられたカラーフィルタ基板を、230℃下で60分間加熱処理を行ない(熱処理工程)、スペーサー付きカラーフィルタ基板を得た。
得られたスペーサーは、各々、底面が円形のドーム状であった。
得られたスペーサー200個のそれぞれについて、三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用い、樹脂層の表面からスペーサーの最も高い位置までの高さ(以下、「高さ」と略記する。)、前記高さの97%高さにおける断面の直径(以下、「上底」ともいう。)、及び樹脂層の表面における断面の直径(以下、「下底」ともいう。)を測定した。そのうちの最小スペーサーの「高さ」、「上底」及び「下底」と、そのスペーサーが形成されたマスク径(直径)を後述の表2に示した。なお、形成されたスペーサーの一部又は全てが現像時に脱落又は除去されてしまったときは、「残らず」と表示した。
(実施例2及び3、比較例1〜13)
実施例1と同様にして、但し、カラーフィルタ基板の樹脂層の乾燥条件、樹脂層のUV光の照射及び/又はシランカップリング剤処理を、表1に記載のように変更して、スペーサー付きカラーフィルタ基板を得た。
各実施例及び比較例において、カラーフィルタ基板の樹脂層の表面をUV光の照射及び/又はシランカップリング剤で処理した後における樹脂層の表面の水(純水)との接触角と、及びジヨードメタンとの接触角を、実施例1と同様にして測定し、後述の表2に示した。更に、実施例1と同様にして、最小スペーサーの高さ、上底、及び下底と、その最小スペーサーが形成されたマスク径(直径)を後述の表2に示した。
なお、表2には、カラーフィルタ基板の樹脂層の表面に、フォトスペーサー用感光性転写材料(1)の熱可塑性樹脂層及び中間層の転写が可能であったか否かの「転写性」を併せて記載した。良好に転写された場合を「OK」、転写できなかった場合を「NG」と表示した。
表2の結果から、以下のことが分かる。
比較例2及び4のように、樹脂層の表面に、UV光照射及びシランカップリング剤による表面処理の両者を行わなかった場合には、樹脂層の表面の水接触角が65度より大きく、フォトスペーサー用感光性転写材料の感光性樹脂層を樹脂層の表面を転写することができない。
比較例1及び3のように、樹脂層の表面をシランカップリング剤で表面処理剤しただけでは、水接触角を65度以下にまで小さくすることができず、フォトスペーサー用感光性転写材料の感光性樹脂層を樹脂層の表面を転写することができない。
比較例5〜11のように、樹脂層の表面をUV光照射しただけでは、フォトスペーサー用感光性転写材料の感光性樹脂層を樹脂層の表面を転写することができないか(比較例5)、又は転写できたとしても、現像によりパターン露光時の露光部分と未露光部分の両者、即ち、感光性樹脂層全体が除かれてしまい、樹脂層の表面にスペーサーを形成することができない。
比較例12及び13のように、樹脂層の表面に、UV光照射及びシランカップリング剤による表面処理の両者を行った場合においても、樹脂層の表面の水接触角が42度以下の場合、及び65度以上の場合は、フォトスペーサー用感光性転写材料の感光性樹脂層を樹脂層の表面を転写することができるが、現像により感光性樹脂層全体が除かれてしまい、樹脂層の表面にスペーサーを形成することができない。
これに対して、本発明に係る実施例1〜3においては、樹脂層の表面にスペーサーを形成することが可能である。
(実施例4)
実施例1と同様にして、洗浄したガラス基板上に、ブラックマトリックス、赤色画素、緑色画素、及び青色画素を形成してカラーフィルタを得た。このカラーフィルタのR画素、G画素、B画素、及びブラックマトリクスを含む着色層の表面を、波長172nmのUV光で、照射強度35mW/cmで12秒間照射した。次いで、KBM−603(信越化学工業製 シランカップリング剤 N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)の0.3%水溶液で、樹脂層の表面を20℃で30秒間処理し、20℃の水で1分間水洗し、110℃で5分間乾燥した。このようにして処理されたカラーフィルタ基板の樹脂層の表面の水(純水)との接触角と、ジヨードメタンとの接触角を実施例1と同様にして測定し、後述の表3に示した。
上記のように処理したカラーフィルタ基板の表面に、実施例1と同様にしてスペーサーを形成した。
得られたスペーサーのうちの最小スペーサーの「高さ」、「上底」及び「下底」と、その最小スペーサーが形成されたマスク径(直径)を後述の表3に示した。
表3に示されるように、樹脂層を設けなかったカラーフィルタ基板においても、本発明による効果がえられることが確認された。
(実施例5)(液晶表示装置)
実施例1で作製されたスペーサー付きカラーフィルタ基板を用いて、以下のようにして液晶表示装置を作製した。対向基板としてガラス基板を用意し、実施例1で得られたカラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリックス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた。貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。
次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
作製された液晶表示装置について、EMIC製、振動試験機F−16000BDH/LA16AWを用いて、パネルのXYZ方向に、10Hz〜100Hzの振動を連続的に15分間与え、3サイクル繰り返した。グレイのテスト信号を入力させたときのグレイ表示を目視及びルーペにて観察し、下記評価基準で評価した結果は、Aであった。
〈評価基準〉
A:正面から観察し、表示パネル全面にわたり表示ムラは全く認められなかった。
B:斜め45度から観察した場合のみ、表示パネル中央部に表示ムラが僅かに認められた。
C:正面から観察し、表示パネル中央部に表示ムラが僅かに認められた。
D:正面から観察し、表示パネル全面にわたり表示ムラが認められた。
E:正面から観察し、表示パネル全面にわたり表示ムラが顕著に認められた。

Claims (8)

  1. 塩基性基を有する表面処理剤で基板の表面を処理することを含み、表面の水接触角が42度以上65度以下である基板を調製する基板表面処理工程と、
    前記基板の表面に、転写法により感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、
    前記感光性樹脂層をパターン露光及び現像してパターンを形成するパターン形成工程と、
    をこの順で含むパターン付き基板の製造方法。
  2. 前記基板表面処理工程は、前記表面処理剤で処理する前に、前記基板の表面を紫外線照射することを含む請求項1に記載のパターン付き基板の製造方法。
  3. 前記感光性樹脂層形成工程が、仮支持体上に感光性樹脂層を有する感光性樹脂転写材料を用いて、前記基板の表面処理剤で処理した表面に前記感光性樹脂転写材料の感光性樹脂層が接するようにして、前記感光性樹脂転写材料を重ねること、及び前記仮支持体を剥離して、前記基板の表面に前記感光性樹脂層を転写することを含む請求項1又は請求項2に記載のパターン付き基板の製造方法。
  4. 前記感光性樹脂層形成工程における感光性樹脂層が、側鎖に酸性基を有する樹脂(A)、重合性化合物(B)、及び光重合開始剤(C)を含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
  5. 前記パターン形成工程における現像を、アルカリ現像液を用いて行う請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
  6. 前記基板は、支持体と樹脂層とを有し、前記表面は、前記樹脂層の表面である請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
  7. 前記基板が、支持体上に、複数の着色画素及びブラックマトリックスを含む着色層を有するカラーフィルタ基板である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のパターン付き基板の製造方法。
  8. 前記パターンが、スペーサーである請求項7に記載のパターン付き基板の製造方法。
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