実施形態の照明制御装置は、車両の通行情報を、ネットワークを介して受信する第1の受信部と、通行情報によって特定される経路上に配置された照明装置を特定する第1の特定部と、第1の特定部が特定した前記照明装置の制御内容を決定する決定部と、決定部が決定した制御内容に応じた制御信号を生成して照明装置に送信する送信部と、を具備する。
実施形態の照明制御装置は、第1の特定部が特定した照明装置に対する車両の近接度合いを検知する検知部をさらに具備し、決定部は、検知部が検知した車両の近接度合いに応じて、制御内容を決定してもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する第1の受信部はさらに、車両の識別情報を受信し、決定部は、識別情報に応じて制御内容を決定してもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する決定部は、照明装置の点灯、消灯、点滅、色調および照度のうち少なくとも一つの制御内容を決定してもよい。
実施形態の照明制御装置は、通行情報に基づき、車両が経路上の照明装置を通過する時間を特定する第2の特定部をさらに具備し、決定部は、第2の特定部が特定した時間に実行する制御内容を決定してもよい。
実施形態の照明制御装置は、第1の特定部が特定した照明装置の近傍における障害物の有無と、当該障害物による車両の走行の妨害の有無とを判定する判定部と、判定部が、車両の走行の妨害があると判定した場合に、車両にその旨を通知する通知部と、をさらに具備してもよい。
実施形態の照明制御装置は、第1の特定部が特定した照明装置の近傍における駐車車両の有無と、当該駐車車両による車両の走行の妨害の有無とを判定する第2の判定部と、第2の判定部が、車両の走行の妨害があると判定した場合に、当該駐車車両を妨害にならない位置に退避させるための制御信号を当該駐車車両または第1の特定部が特定した照明装置に送信する第2の送信部と、をさらに具備してもよい。
実施形態の照明制御装置は、道路上の交通状況に関する情報をネットワークを介して受信する第2の受信部と、第1および第2の受信部が受信した情報に基づき、前記道路上の将来の交通状況を予測する予測部と、予測部による予測に応じて、道路上に配置される照明装置を制御する制御部と、をさらに具備してもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する予測部は、道路上を車両が通過する時間を予測し、制御部は、前記予測部が予測した時間の所定時間前から当該道路上の照明装置を点灯させる制御を行ってもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する第1の受信部は、車両が備えるカーナビゲーション装置から当該車両の経路情報および/または現在位置を示す位置情報を受信してもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する第2の受信部は、道路に配置されるセンサが検出した通過車両の速度および/または台数に関する情報を受信してもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する第2の受信部は、道路に配置される信号機または当該信号機を制御する信号機制御システムから信号機の切替に関する情報を受信してもよい。
実施形態の照明制御装置は、第2の受信部が受信した情報に基づき、道路上の車両に加速を促すか減速を促すかを判定し、判定結果に応じて、当該道路に車両進行方向に沿ってならべて配置される複数の発光部の点灯間隔を決定する第3の判定部と、第3の判定部が決定した点灯間隔に応じて、複数の発光部を制御する第2の制御部と、をさらに具備してもよい。
実施形態の照明制御装置が具備する第3の判定部は、車両に加速を促すと判定した場合に、点灯間隔を長くし、車両に減速を促すと判定した場合は、点灯間隔を短くすると決定してもよい。
実施形態の照明制御システムは、実施形態の照明制御装置と、道路に配置される複数の照明装置と、を具備する。
以下に、本発明にかかる照明制御装置および照明制御システムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る照明制御システムの構成の一例の概要を示す図である。図1を参照し、第1の実施形態に係る照明制御システムの一例につき説明する。
[照明制御システム1の構成の一例]
図1に示す照明制御システム1は、サーバ10と、複数の照明装置20A〜20E(以下、まとめて照明装置20とも呼ぶ。)と、を具備する。サーバ10と照明装置20A〜20Eとは、ネットワーク40を介して通信可能に接続される。サーバ10は、照明装置20A〜20Eを制御する照明制御装置として動作する。サーバ10はまた、ネットワーク50を介して車両30と通信可能に接続される。
サーバ10は、車両30から情報を受信し、受信した情報にもとづいて照明装置20の照明動作を制御する。たとえば、サーバ10は、車両30から当該車両30を特定する車両特定情報、当該車両30が走行しようとしている経路に関する経路情報、車両30の位置を示す位置情報、車両30の速度を示す速度情報等を受信する。そして、サーバ10は、車両30が走行する経路上の照明装置20を特定する。そして、サーバ10は、特定した照明装置20の制御を実行する。たとえば、サーバ10は、特定した照明装置20の照度を上げるよう制御する。また、たとえば、サーバ10は、特定した照明装置20の発する光の色調を他の照明装置20の発する光の色調と異ならせるように制御する。また、たとえば、サーバ10は、特定した照明装置20を点灯、消灯または点滅させるように制御する。
また、サーバ10は、車両30から受信した速度情報および位置情報に基づいて、特定した照明装置の位置に車両30が到達する時刻を算出する。そして、サーバ10は、算出した時刻に基づき、各照明装置の制御を実行する。たとえば、サーバ10は、算出した時刻よりも所定時間前から所定時間後まで、各照明装置の照度を上げたり、色調を変えたりする。サーバ10の制御の詳細については後述する。なお、サーバ10が、車両30から受信する、走行経路に関する経路情報、速度情報および位置情報等を、以下、通行情報とも呼ぶ。通行情報は、車両30の走行状況に関連する情報であれば特に限定されず、任意の情報を含んでよい。通行情報は少なくとも、車両30の走行経路を特定する情報を含む。
照明装置20A〜20Eは、道路上に任意の間隔をおいて設置され、道路を照明する。照明装置20A〜20Eはたとえば、道路灯である。照明装置20A〜20Eはそれぞれ、制御ユニット200を備える。制御ユニット200は、通信部210、調光部220および検出部230を備える。通信部210は、サーバ10から送信される制御信号を受信する。通信部210は受信した制御信号を調光部220に送り、調光部220は受信した制御信号に基づき、照明装置20の発光態様を調整する。たとえば、調光部220は、受信した制御信号に基づき、照明装置20を点灯、消灯または点滅させたり、照明装置20が発する光の色調、照度等を変化させたりする。検出部230は、照明装置20の周辺を通過する車両等を検知する。
照明装置20A〜20Eの形状や種類は特に限定されず、蛍光灯、水銀灯、LED照明、太陽電池式の電灯等、任意のものを使用してよい。ただし、ネットワークに接続して色調等の制御が容易に可能なLED照明が好ましい。
車両30は、通信部310とナビゲーション装置320と、を備える。通信部310は、ネットワーク50を介してサーバ10と車両30との間の通信を行う。ナビゲーション装置320は、車両30の運転者の指示に応じて、車両30の走行経路を特定する。特定した走行経路に関する経路情報は、通信部310によってネットワーク50を介してサーバ10に送信される。通信部310は、経路情報のほか、当該車両30を特定する車両特定情報、車両30の位置を示す位置情報、走行中の車両30の速度情報等を、サーバ10に送信することができる。
車両30はまた、照明装置20が発する光に含まれる光信号を検知する光信号検出部330と、光信号検出部330が検出した光信号に応じて、車両30の動きを自動制御する自動制御部340と、を備える。
なお、図1には、5つの照明装置20A〜20Eを示すが、照明装置の数はこれに限定されず、道路上を適度な照度に照明するために必要な任意の数の照明装置を、照明制御システム1に備えることができる。
ネットワーク40は、サーバ10と照明装置20A〜20Eとを通信可能に接続する。ネットワーク40は、無線ネットワークでも有線ネットワークでもよい。たとえば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等、任意のネットワークをネットワーク40として利用することができる。またたとえば、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)を利用してもよい。
ネットワーク50は、サーバ10と車両30とを通信可能に接続する。ネットワーク50は、移動する車両30の情報を送受信する無線ネットワークである。ネットワーク50として、たとえば、電波等任意の媒体を利用したネットワークが利用できる。また、携帯電話と同様の通信システムをネットワーク50として利用することもできる。
また、ネットワーク40は、ネットワーク50と同一のネットワークであってもよい。また、サーバ10、照明装置20A〜20Eおよびネットワーク40によって閉じたシステムを構成し、ネットワーク50は、任意の第三者が利用できるネットワークを利用するものとしてもよい。
[サーバ10の構成の一例]
図1を参照し、サーバ10の構成につきさらに説明する。サーバ10は、通信部110と、制御部120と、記憶部130と、を備える。
通信部110は、サーバ10と、照明装置20A〜20Eおよび車両30との間で信号の送受信を行う。たとえば、通信部110は、車両30の通信部310から送信される情報を受信し、受信した情報を制御部120および/または記憶部130に渡す。また、通信部110は、制御部120において生成された制御信号を車両30に送信する。
また、通信部110は、照明装置20A〜20Eの制御ユニット200から送信される信号を受信し、受信した信号を制御部120および/または記憶部130に渡す。そして、通信部110は、制御部120において生成された制御信号を照明装置20A〜20Eに送信する。
制御部120は、車両特定情報受信部121、経路情報受信部122、車両情報受信部123、照明特定部124、時間特定部125、制御決定部126および制御信号送信部127を備える。また、制御部120は、障害物判定部128および車両制御信号送信部129を備える。
車両特定情報受信部121は、車両30を特定する車両特定情報を受信する。車両特定情報は、車両30が情報を送信する際に、当該情報に添付して送信される、当該車両を一意に識別する車両ID(Identifier)などである。車両特定情報は、当該車両について適用すべき照明制御パターンを指定するパターン指定を含んでも良い。パターン指定は、車両の種類(消防車、警察車両等)に基づいて自動的に付与されるものとしてもよいし、車両の所有者が照明制御システム1を利用する際に、パターン指定を申請するものとしてもよい。
経路情報受信部122は、車両30のナビゲーション装置320において決定された車両30の経路情報を受信する。経路情報は、車両30が走行する経路を示す情報である。
車両情報受信部123は、車両30から当該車両の現在位置を示す位置情報や、当該車両の現在の走行速度を示す速度情報を受信する。
照明特定部124は、経路情報受信部122が受信した経路情報に基づき、車両30が走行する経路上にある照明装置20を特定する。
時間特定部125は、車両情報受信部123が受信した位置情報および速度情報に基づき、車両30が、照明特定部124が特定した各照明装置に到達する予測時間を特定する。
制御決定部126は、照明特定部124が特定した各照明装置について実行する制御の内容を決定する。すなわち、制御決定部126は、車両30について適用する制御パターン(後述)を決定する。たとえば、制御決定部126は、各照明装置の照度を上げること、照度を上げる程度および照度を上げる時刻を決定する。
制御信号送信部127は、制御決定部126が決定した制御内容に基づき制御信号を生成し、照明装置20に送信する。照明装置20内では、通信部210が制御信号を受信し、調光部220が制御信号に基づき照明を調整する。調光部220は、受信した制御信号を記憶する記憶部を有しても良い。
障害物判定部128は、照明特定部124により経路上にあると特定された照明装置20の検出部230から周囲に車両30を検出したことを示す信号を受信した場合に、当該車両が、他の車両の通行を妨害する位置にあるか否かを判定する。たとえば、経路情報を送信した車両30が救急車などの緊急車両である場合に、当該経路を妨害する駐車車両が存在すると、緊急車両の円滑な走行が妨げられる。そこで、障害物判定部128は、当該経路上の妨害車両がないか判定する。
車両制御信号送信部129は、障害物判定部128が、検出された車両30は他の車両の通行を妨害する位置にあると判定した場合に、ネットワーク40を介して、検出された車両30に対して当該車両30を移動させるための制御信号を送信する。また、車両制御信号送信部129は、照明装置20に対して検出された車両30を移動させるための制御信号を送信し、照明装置20から、移動を指示する光信号を発光させるように制御することもできる。妨害車両を移動させる制御については後述する。
[記憶部130に記憶される情報の一例]
記憶部130は、サーバ10での処理に使用される情報やサーバ10内で生成される情報等を記憶する。記憶部130は、地図記憶部131、照明記憶部132、制御パターン記憶部133およびスケジュール記憶部134を備える。
地図記憶部131は、地図を記憶する。地図記憶部131は、少なくともサーバ10による制御対象となる照明装置20A〜20Eが配置される地域の地図と、照明装置20A〜20Eから車両が走行可能な距離範囲内の地図を記憶する。サーバ10は、経路情報を受信した場合、地図記憶部131に記憶された地図を参照して、経路を特定する。
照明記憶部132は、サーバ10による制御対象となる照明装置20A〜20Eの情報を記憶する。図2は、第1の実施形態に係る照明記憶部132に記憶される情報の一例を示す図である。図2に示す例では、照明記憶部132は、「照明装置ID」と、「位置情報」と、「性能情報」と、「保守情報」とを記憶する。「照明装置ID」は、管理対象である照明装置各々を一意に識別するための識別子(ID:Identifier)である。「位置情報」は、当該照明装置の位置を示す情報である。「性能情報」は、当該照明装置の性能を示す情報である。「保守情報」は当該照明装置の保守状態を示す状態である。
図2の例では、たとえば、「照明装置ID、0001」、「位置情報、(W14,E25)」、「性能情報、100W」、「保守情報、最終交換2012/01/01、寿命2013/01/01」が対応づけて記憶されている。これは、照明装置ID「0001」で特定される照明装置が、「W14,S25」で特定される位置にあることを意味する。ここで、「W14,S25」は、地図上の西方向区画14、南方向区画25の位置を示す。ただし、これに限定されず、位置を特定できる情報であれば任意の形式の位置情報を記憶できる。また、図2の例では、照明装置ID「0001」の照明装置は、100ワットの出力を有し、2012年1月1日に交換されていることが示されている。さらに、照明装置ID「0001」の照明装置の寿命は2013年1月1日であることが示されている。
制御パターン記憶部133は、サーバ10が受信した経路情報に対して適用する照明制御のパターンを記憶する。図3は、第1の実施形態に係る制御パターン記憶部133に記憶される情報の一例を示す図である。図3の例では、制御パターン記憶部133は、「パターンID」と、「対象車両」と、「制御内容」と、を記憶する。
例えば、図3の例では、パターンID「01」に対応付けて、「対象車両、緊急車両(デフォルト)」と、「制御内容、経路上の近接街路灯(100m圏内)を赤に点灯」が記憶されている。これは、パターンID「01」の制御パターンが選択される場合は、対象車両が緊急車両の場合であることを示す。また、パターンID「01」の制御パターンが選択された場合は、経路情報により特定された経路上の照明装置(街路灯)のうち、対象車両から100m圏内にある照明装置を順次赤に点灯していくことを示す。
また、図3の例では、パターンID「06」に対応付けて、「対象車両、一般車両(デフォルト)」、「制御内容、照度20%UP」が記憶されている。これは、パターンID「06」の制御パターンは、一般車両が経路情報を送信した場合にデフォルトで選択されることを示す。また、パターンID「06」の制御パターンが選択された場合は、照明特定部124により特定された経路上の照明装置の照度を20%上昇させることを示す。
スケジュール記憶部134は、サーバ10が受信した経路情報に対応して、制御決定部126が決定した照明制御のスケジュールを記憶する。図4は、第1の実施形態に係るスケジュール記憶部134に記憶される情報の一例を示す図である。図4に示す例では、「スケジュールID」、「対象照明装置」、「制御内容」、「タイミング」、「対象車両」が対応付けてスケジュール記憶部134に記憶されている。
たとえば、図4の例では、「スケジュールID、0001」、「対象照明装置、008−030」、「制御内容、パターンID01」、「タイミング、19:00-19:30」、「対象車両、V030」が対応づけて記憶されている。これは、スケジュールID「0001」で特定されるスケジュールにおいて制御対象となる照明装置のIDが「008」から「030」であることを示す。また、制御内容が、パターンID「01」で特定される制御であることを示す。また、制御を実行するタイミングが、19時から19時30分の間であることを示す。また、このスケジュールに対応する経路情報を送信した車両がID「V030」で特定される車両であることを示す。
[第1の実施形態に係る照明制御処理の流れの一例]
図5は、第1の実施形態に係る照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5を参照して、照明制御システム1における照明制御処理の流れの一例を説明する。
まず、車両30の運転者がナビゲーション装置320を用いて走行経路を確定する。すると、ナビゲーション装置320は確定された走行経路の経路情報を、車両30の車両特定情報とともにサーバ10に送信する。そして、サーバ10の車両特定情報受信部121は、車両特定情報を受信する(ステップS501)。さらに、経路情報受信部122は、経路情報を受信する(ステップS502)。次に、サーバ10の車両情報受信部123は、車両30から当該車両の位置情報と速度情報とを受信する(ステップS503)。すると、照明特定部124はまず、経路情報に基づき、当該経路上にある照明装置を特定する(ステップS504)。次に、時間特定部125は、経路情報、位置情報および速度情報に基づき、照明装置20を制御する時間帯を特定する(ステップS505)。そして、制御決定部126は、車両特定情報および制御パターン記憶部133を参照して、照明特定部124が特定した照明装置20各々において時間特定部125が特定した時間帯に実行する制御内容を決定する(ステップS506)。決定した制御内容は、スケジュール記憶部134に記憶する。そして、制御信号送信部127は、制御決定部126が決定した制御内容を各照明装置20に指示する制御信号を生成し、各照明装置20に送信する(ステップS507)。すなわち、制御信号送信部127は、スケジュール記憶部134に記憶されたスケジュールを読み出し、対応する制御パターンに応じた制御信号を生成して該当する照明装置20に送信する。照明装置20において制御が終了した後、照明装置20は完了応答をサーバ10に返し、完了応答を受信したサーバ10はスケジュール記憶部134から該当するスケジュールを削除する(ステップS508)。これによって、照明制御処理が終了する。
[制御内容決定処理の流れの一例]
図6は、第1の実施形態に係る制御内容決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。制御決定部126による制御内容決定処理の流れにつき、図6を参照して説明する。
まず、制御決定部126は、車両30から送信された車両特定情報を参照して、当該車両30が、緊急車両に該当するか否かを判定する(ステップS601)。緊急車両に該当すると判定した場合(ステップS601、肯定)は、制御決定部126は、車両特定情報にパターン指定が含まれているか否かを判定する(ステップS602)。パターン指定が含まれていると判定した場合(ステップS602、肯定)、制御決定部126は、該当するパターンのパターンIDを選択する(ステップS603)。また、車両特定情報にパターン指定が含まれていないと判定した場合(ステップS602、否定)、制御決定部126は、デフォルトのパターン、図3の例では、パターンID「01」のパターンを選択する(ステップS604)。
緊急車両に該当しないと判定した場合(ステップS601、否定)、制御決定部126は、車両特定情報にパターン指定が含まれているか否かを判定する(ステップS605)。パターン指定が含まれていると判定した場合(ステップS605、肯定)、制御決定部126は、該当するパターンのパターンIDを選択する(ステップS606)。また、車両特定情報にパターン指定が含まれていないと判定した場合(ステップS605、否定)、制御決定部126は、車両特定情報に制御内容の指定が含まれているか否かを判定する(ステップS607)。制御内容の指定が含まれていると判定した場合(ステップS607、肯定)、制御決定部126は、指定されている制御内容の制御パターンを新たに生成し制御パターン記憶部133に記憶する(ステップS608)。そして、生成したパターンに新しいパターンIDを付与する。他方、制御内容の指定が含まれていないと判定した場合(ステップS607、否定)、制御決定部126は、デフォルトのパターン、図3の例ではパターンID「06」のパターンを選択する(ステップS609)。
そして、制御決定部126は、新しいスケジュールIDとともに、照明特定部124が特定した照明装置のIDと、制御決定部126が選択したパターンのパターンIDとを対応づけてスケジュール記憶部134に記憶する。また、制御決定部126は、制御タイミングと、車両特定情報受信部121が受信した車両特定情報とを、スケジュール記憶部134に記憶する(ステップS610)。これで、制御内容決定処理が終了する。
このように、第1の実施形態に係る照明制御システム1では、車両から受信した情報に基づき、制御対象とする照明装置と制御内容を特定する。そして、特定した内容に応じて、照明装置の照明態様を調整する制御を行う。このため、車両が走行する経路の照明装置を、他の照明装置と異なる態様で発光させることができ、他の車両や通行人からも、当該車両の走行経路等を容易に視認することができる。
ところで、第1の実施形態に係る照明制御システム1は、車両の経路情報に応じて当該車両の走行経路の照明装置の照明態様を制御することができるだけではない。これにくわえて、照明制御システム1は、車両の走行経路上にある他の車両による走行の妨害の有無を判定し、事前に妨害車両を退避させることができる。次に、照明制御システム1による障害物除去処理について説明する。
障害物除去処理は、主として、サーバ10の障害物判定部128、車両制御信号送信部129、照明装置に設けられた検出部230、車両30に設けられた光信号検出部330および自動制御部340により実行される。
[障害物除去処理の流れの一例]
図7は、第1の実施形態に係る障害物除去処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、サーバ10は、新しいスケジュールが記憶されると、当該スケジュールにおいて特定される経路上の障害物の有無の検出を指示する信号を、当該スケジュールの制御対象である照明装置に送信する(ステップS701)。照明装置は、サーバ10からの信号を受信すると、検出部230に周辺の路上に駐車車両等がないか、を検出させる(ステップS702)。検出部230は駐車車両等を検出しなかった場合(ステップS703、否定)、そのまま障害物除去処理を終了する。他方、検出部230は駐車車両等を検出する(ステップS703、肯定)と、その存在および位置を示す信号をサーバ10に送信する(ステップS704)。
サーバ10の障害物判定部128は、受信した信号とスケジュール記憶部134に記憶されたスケジュールに基づき、検出された駐車車両等が、スケジュールを適用される車両の走行を妨害するか否かを判定する(ステップS705)。たとえば、スケジュール記憶部134に、車両IDだけでなく車両の大きさも登録するようにしておき、検出部230に駐車車両等の大きさを検出させて送信させる。そのように構成することで、障害物判定部128は、スケジュール記憶部134を参照して、検出部230が検出した車両等が、スケジュールを適用される車両の走行を妨害するか否かを判定する。
障害物判定部128は、車両の走行が妨害されないと判定した場合(ステップS705、否定)、そのまま障害物除去処理を終了する。他方、障害物判定部128が車両の走行が妨害されると判定した場合(ステップS705、肯定)、車両制御信号送信部129は、当該車両を退避させる旨を指示する制御信号を照明装置に送信する(ステップS706)。照明装置は制御信号を受信すると、調光部220に指示して、退避を指示する光信号を発光させる(ステップS707)。駐車車両の光信号検出部330は、照明装置から放射される光から光信号を検出し、自動制御部340は、当該光信号に応じて自動制御により車両を路側に退避させる(ステップS708)。これによって、障害物除去処理が終了する。
なお、照明装置に退避を指示する光信号を発光させる代わりに、駐車車両に対して直接サーバ10からネットワーク40を介して制御信号を送信し、駐車車両の自動制御部340が駐車車両を退避させるように構成してもよい。
また、車両30は、照明装置が発する光信号に応じて自動制御を実行するだけでなく、照明装置が発する光の色調に応じて自動制御を実行するように構成してもよい。たとえば、車両30に設けられた光信号検出部330の代わりに、照明装置が発する光の色調に対応付けられた意味を予め記憶した記憶部を車両30に設ける。そして、当該記憶部に記憶した対応付けに基づき照明装置の光の色調に応じて、車両の自動制御を行うよう指示する色調判定部を車両30に設けてもよい。
図7の例では、照明制御システム1が障害物を除去するための処理を行うものとした。しかし、これに限定されず、たとえば、障害物判定部128が、障害物によって車両の走行が妨害されると判定した場合、サーバ10から車両30に対して、障害物の存在と場所とを通知するように構成してもよい。この場合は、障害物判定部128が障害物による車両の走行の妨害有無を判定し、車両制御信号送信部129が、障害物の存在と場所とを車両30に通知する。また、車両制御信号送信部129は、車両30自体にではなく、当該車両を統括するセンター等に通知してもよい。たとえば、救急車の場合であれば、救急車を手配する救急センター、警察車両であれば、所轄警察等にネットワークを介して通知できるように構成してもよい。
[第1の実施形態の適用例−緊急車両に適用する例]
次に、第1の実施形態に係る照明制御システム1を緊急車両に適用する場合を、図8A乃至図8Cを参照して説明する。図8A乃至図8Cは、第1の実施形態を緊急車両に適用する場合を説明するための図である。
たとえば、図8Aに示すような交差点で、図の上方から緊急車両Eが交差点に接近しているが、他の車両A〜Cは、緊急車両自体は視認できないとする。このとき、緊急車両Eからサーバ10に予め経路情報を送って照明制御のスケジュールを決定していたとする。そして、たとえば、図8Bに示すように、緊急車両Eの経路上にある照明装置のうち、緊急車両Eから所定距離範囲内にある照明装置を道路の片側のみ赤に点灯する。すると、他の車両A〜Cは、緊急車両E自体は視認することができないものの、赤に点灯された照明装置を視認することができ、緊急車両がどの方向に走行するかを知ることができる。
上記のように緊急車両の近接度に応じて照明装置の色調を変更する場合は、照明装置の検出部230が対象車両の近接を検知して制御内容を調整するように構成してもよいし、緊急車両のGPS機能等を利用して、サーバ10に現在位置を示す情報を継続的に送信し、近接タイミングをサーバ10から照明装置に指示するように構成してもよい。
また、たとえば、緊急車両Eの進行方向にむかって、照明装置の点灯色を変化させることで、緊急車両Eの進行方向も併せて表示することができる。たとえば、図8Cに示す照明装置20F〜20Jの点灯色を、緊急車両Eからの距離に応じて変化させる。たとえば、緊急車両Eに近い照明装置は赤く、進行方向前方にある照明装置は黄色く、進行方向後方にある照明装置は青く、など、照明装置の点灯色を変えることができる。このように照明装置の照明態様を制御することで、緊急車両の走行経路だけでなく、緊急車両の進行方向や位置も、他の車両の運転者や通行人に容易に視認できるようにすることができる。
[第1の実施形態の効果]
このように、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、車両の通行情報を、ネットワークを介して受信する第1の受信部と、通行情報によって特定される経路上に配置された照明装置を特定する第1の特定部と、を具備する。また、照明制御装置および照明制御システムは、第1の特定部が特定した照明装置の制御内容を決定する決定部と、決定部が決定した制御内容に応じた制御信号を生成して照明装置に送信する送信部と、を具備する。このため、車両の運転者および通行人が容易に情報を認知することができる照明制御装置および照明制御システムを提供することができる。
また、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、第1の特定部が特定した照明装置に対する車両の近接度合いを検知する検知部をさらに具備する。また、決定部は、検知部が検知した車両の近接度合いに応じて、制御内容を決定する。このため、車両の近接度合いにあわせて、照明装置の制御内容を変えることができ、他の車両の運転者および通行人が、当該車両の位置を容易に認知することができる。
また、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、第1の受信部はさらに、車両の識別情報を受信し、決定部は、識別情報に応じて制御内容を決定する。このため、車両の識別情報に応じて、照明装置の制御内容を変えることができ、たとえば、緊急車両と一般車両とで異なる照明制御を行うことができる。このため、車両の運転者および通行人は、照明態様によって、容易に走行する車両の種類等を認識することができる。
また、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、決定部は、照明装置の点灯、消灯、点滅、色調および照度のうち少なくとも一つの制御内容を決定する。このため、車両の運転者および通行人は、照明装置の状態を容易に視認して、当該照明装置が意味する情報を認知することができる。
また、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、通行情報に基づき、車両が経路上の照明装置を通過する時間を特定する第2の特定部をさらに具備する。そして、決定部は、第2の特定部が特定した時間に実行する制御内容を決定する。このため、車両が照明装置を通過する時間に合わせて照明装置の照明態様を変更することができ、他の車両の運転者および通行人はより正確に、当該車両の走行位置を知ることができる。
また、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、第1の特定部が特定した照明装置の近傍における障害物の有無と、当該障害物による車両の走行の妨害の有無とを判定する判定部と、判定部が、車両の走行の妨害があると判定した場合に、車両にその旨を通知する通知部と、をさらに具備する。このため、車両の走行経路上に妨害物が存在する場合、当該車両にその旨を通知することができる。
また、第1の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、第1の特定部が特定した照明装置の近傍における駐車車両の有無と、当該駐車車両による前記車両の走行の妨害の有無とを判定する第2の判定部と、第2の判定部が、車両の走行の妨害があると判定した場合に、当該駐車車両を妨害にならない位置に退避させるための制御信号を当該駐車車両または第1の特定部が特定した照明装置に送信する第2の送信部と、をさらに具備する。このため、駐車車両に当該車両が他の車両の走行を妨害することを知らせることができる。また、照明装置から駐車車両に対して、他の車両の走行を妨害することを知らせるように光信号等を出させることができる。これによって、車両の走行経路上に妨害物が存在する場合に、当該妨害物の退避を促すことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、車両からの経路情報に基づき、照明装置の制御を行う照明制御システムを説明した。ところで、照明装置による消費エネルギーを削減するという観点からは、通行車両や通行人が存在しない場合には照明装置を消灯するか照明装置の照度を落とし、必要な場合のみ点灯させたり照度を上げたりすることが好ましい。しかし、現在は、夜間など通行車両や通行人が少ない時間帯であっても、特に照明装置の制御を行うことなく常時点灯している。
通行人の安全や安心という観点からは、照明装置に人感センサ等を備え付け、通行人を検知して点灯させることも考えられる。しかし、車両のように通過速度が速い移動体の場合には、照明装置がセンサによって車両を検知してから点灯したのでは点灯タイミングが遅くなる。
そこで、第2の実施形態では、車両の走行状況を総合的に把握して交通状況を予測し、予測に基づいて照明装置を制御することができる照明制御システムを説明する。
[照明制御システム2の構成の一例]
図9は、第2の実施形態に係る照明制御システム2の構成の一例を示す図である。図9に示すように、照明制御システム2は、サーバ70と、交通情報管理装置80と、信号機90と、照明装置201〜20n(nは任意の自然数)と、を備える。サーバ70は、ネットワーク40を介して車両30Aと通信可能に接続される。サーバ70はまた、ネットワーク50を介して交通情報管理装置80および信号機90と通信可能に接続される。サーバ70はまた、ネットワーク60を介して、照明装置201〜20nと通信可能に接続される。
サーバ70は、車両30Aから、当該車両30Aの走行に関する情報を受信する。たとえば、サーバ70は、当該車両30Aにおいて決定された経路情報等を受信する。また、サーバ70は、当該車両30Aの速度を示す速度情報や、位置を示す位置情報を受信する。さらにサーバ70は、交通情報管理装置80から、交通情報管理装置80が道路に設けられたセンサ等から受信した、各道路を走行中の車両の速度や台数等に関する情報を受信する。また、サーバ70は、信号機90から当該信号機90の表示に関する情報を受信する。たとえば、サーバ70は、信号機90が赤から青に切り替わるタイミングを示す情報を受信し、青から赤に切り替わるタイミングを示す情報を受信する。なお、サーバ70は、複数の信号機90を一元的に制御する信号機制御システムから信号機に関する情報を受信してもよい。サーバ70は、受信した情報に基づき、道路上の交通状況を予測し、予測に応じて道路上の照明装置を制御する。
交通情報管理装置80は、道路に設けられたセンサ等によって、各道路を走行中の車両の速度や台数等に関する情報を収集する。交通情報管理装置80として従来の交通情報管理システムを適用してもよい。
信号機90は、従来の信号機と同様の機能を有する。信号機90はさらに、ネットワーク50を介してサーバ70と接続されることで、サーバ70に切替タイミング等の情報を送信する。
なお、図9では、ネットワーク40,50,60を別に示したが、一つのネットワークがネットワーク40,50,60として機能してもよい。また、ネットワーク50および60を一つのネットワークで構成し、ネットワーク50,60、サーバ70、交通情報管理装置80、信号機90、照明装置201〜20nで閉じたシステムを構成してもよい。その場合に、車両30Aとサーバ70との通信は公共のネットワークによって実現してもよい。
ネットワーク40は、電波等を利用した無線ネットワークである。また、ネットワーク50,60は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなど任意のもので実現できる。ネットワーク50,60として、たとえば、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)を利用してもよい。
[サーバ70の構成の一例]
サーバ70は、通信部710と、制御部720と、記憶部730とを備える。通信部710は、サーバ70と、車両30A、交通情報管理装置80、信号機90および照明装置201〜20nとの間で情報の送受信を行う。
制御部720は、サーバ70における処理を制御する。制御部720は、車両情報受信部721と、交通情報受信部722と、信号情報受信部723と、予測部724と、スケジュール生成部725と、信号送信部726と、を備える。
車両情報受信部721は、車両30Aから送信される情報を受信する。たとえば、車両情報受信部721は、車両30Aが走行する経路を示す経路情報や、車両30Aの位置を示す位置情報、車両30Aの速度を示す速度情報を受信する。たとえば、車両情報受信部721は、車両30Aが備えるカーナビゲーション装置から情報を受信する。
交通情報受信部722は、交通情報管理装置80が道路に設けられたセンサ等によって収集した交通情報を受信する。たとえば、交通情報受信部722は、各道路上に存在する車両の数や速度等を示す情報を受信する。
信号情報受信部723は、信号機90からの情報を受信する。たとえば、信号情報受信部723は、信号機の色が赤から青に切り替わるタイミングを示す情報を受信する。また、信号情報受信部723は、複数の信号機90を統括して制御する信号機制御システム等から情報を受信してもよい。
予測部724は、車両情報受信部721、交通情報受信部722、信号情報受信部723のうち少なくとも一つが受信した情報に基づき、将来の交通状況を予測する。たとえば、予測部724は、所定の道路における所定の時間の交通量を予測する。また、予測部724は、照明装置201〜20nの各々の付近を車両が通過する時刻を予測する。
スケジュール生成部725は、予測部724の予測結果に基づき、照明装置201〜20nを制御するためのスケジュールを生成する。たとえば、予測部724が、21時20分に照明装置201の付近を3台の車両が通過すると予測したとする。すると、スケジュール生成部725は、照明装置201を21時から21時40分まで照度30ルクスで照明するように制御するためのスケジュールを生成する。また、スケジュール生成部725は、照明装置201から所定距離内の他の照明装置も同様に照明するように制御するよう、スケジュールを生成する。
予測部724が予測した時刻に対して若干の幅を持たせて照明装置の制御時間を決定するのは、車両が該当地点を通過するよりも前に、照明装置を点灯しておかなければ、車両から外を見る運転者は、該当箇所をはっきりと見ることができないからである。したがって、照明装置の制御時間は、予測した時刻より所定時間前から所定時間後までとして設定する。また、車両情報受信部721等が受信した情報に基づき、通過車両の予測速度を算出し、算出した予測速度に基づき、時間の幅を決定してもよい。
スケジュール生成部725が生成したスケジュールは、スケジュール記憶部734(後述)に記憶する。
信号送信部726は、スケジュール生成部725が生成したスケジュールに基づき、制御対象となる照明装置に制御信号を送信する。
[記憶部730に記憶する情報の一例]
記憶部730は、地図記憶部731と、照明記憶部732と、予測記憶部733と、スケジュール記憶部734と、を備える。
地図記憶部731は、少なくともサーバ70が制御する照明装置201〜20nの存在する地域と、その周辺の地域の地図を記憶する。地図記憶部731に記憶される情報は、第1の実施形態の地図記憶部131に記憶される情報と同様である。
照明記憶部732は、サーバ70が制御する照明装置201〜20nの情報を記憶する。照明記憶部732に格納される情報は、図2に示した第1の実施形態の照明記憶部132に記憶される情報と同様である。
予測記憶部733は、予測部724による予測結果を記憶する。図10は、第2の実施形態に係る予測記憶部733に記憶される情報の一例を示す図である。図10に示すように、予測記憶部733は、「日時」、「地点」、「予測交通量」、「対象照明装置」を対応づけて記憶する。「日時」は、予測対象とする日時を示し、「地点」は予測対象とする地点を示す。また、「予測交通量」は予測される交通量、例えば車両の数を示し、「対象照明装置」は制御の対象とする照明装置を示す。
図10には一例として、「日時、2013/1/1/23:00」、「地点、Route 2, point 45」、「予測交通量、3台/秒」、「対象照明装置、001-045」が記憶されている。これは、2013年1月1日23時に、ルート2の地点45において予測される交通量は、1秒あたり3台であることを示す。また、ルート2の地点45を通過する車両に対応して、照明装置001−045を制御することを示す。
スケジュール記憶部734は、スケジュール生成部725が生成したスケジュールを記憶する。図11は、第2の実施形態に係るスケジュール記憶部734に記憶される情報の一例を示す図である。図11に示すように、スケジュール記憶部734は、「スケジュールID」、「日時」、「地点」、「対象照明装置」および「制御内容」を対応づけて記憶する。「スケジュールID」は各スケジュールを一意に識別するための識別子である。「日時」は当該スケジュールを適用する日時を示す。「地点」は、当該スケジュールを適用する地点を示す。「対象照明装置」は当該スケジュールを適用する照明装置を示す。「制御内容」は当該スケジュールによる制御の内容を示す。
図11の例では、「スケジュールID、0001」に対応づけて、「日時、2013/1/1/23:00-24:00」、「地点、Route 2, point 45」、「対象照明装置、001-045」、「制御内容、照度UP30ルクス」が記憶されている。これは、2013年1月1日の23時から24時の間、ルート2の地点45を通過する車両のために、スケジュール「0001」を実行することを示す。また、スケジュール「0001」では、ID「001〜045」で識別される照明装置の照度を30ルクスまで上昇させることを示す。
[第2の実施形態に係る照明制御処理の流れの一例]
図12は、第2の実施形態に係る照明制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。図12に示すように、サーバ70が照明制御処理を開始すると、まず、車両情報受信部721、交通情報受信部722、信号情報受信部723は、情報の受信を開始する(ステップS1201)。そして、予測部724は、受信した情報に基づき、所定地点における所定時刻の交通量を予測するとともに、所定地点の明るさに影響する照明装置を特定する(ステップS1202)。予測結果は、予測記憶部733に記憶される。そして、スケジュール生成部725は、予測部724の予測結果に基づき、所定地点における所定時刻のスケジュールを生成する(ステップS1203)。生成したスケジュールは、スケジュール記憶部734に記憶する。そして、信号送信部726は、生成されたスケジュールに基づき、対象となる照明装置に制御信号を送信して照明動作を実行させる(ステップS1204)。これで照明制御処理が終了する。
[第2の実施形態の効果]
このように、第2の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、道路上の交通状況に関する情報をネットワークを介して受信する第2の受信部と、第1および第2の受信部が受信した情報に基づき、道路上の将来の交通状況を予測する予測部と、予測部による予測に応じて、道路上に配置される照明装置を制御する制御部と、をさらに具備する。このため、将来の交通状況を予測して、照明装置の制御を行うことができ、エネルギー消費を抑制することができる。また、常時照明装置を発光させる場合と比べて、より的確かつ効率的な照明制御を実現することができ、エネルギー消費を抑制することができる。
また、第2の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、予測部は、道路上を車両が通過する時間を予測し、制御部は、予測部が予測した時間の所定時間前から当該道路上の照明装置を点灯させる制御を行う。このため、実際に車両が走行する時間よりも前から前もって当該道路を照明することができ、走行速度の速い車両により適した照明制御を行うことができ、車両の走行の安全に資することができる。
また、第2の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、第1の受信部は、車両が備えるカーナビゲーション装置から当該車両の経路情報および/または現在位置を示す位置情報を受信する。このため、車両の状況を把握した上で、将来の交通状況を予測することができ、より的確な予測を行って照明装置を制御することができる。このため、常時照明装置を発光させる場合と比べて、より的確かつ効率的な照明制御を実現することができ、エネルギー消費を抑制することができる。
また、第2の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、第2の受信部は、道路に配置されるセンサが検出した通過車両の速度および/または台数に関する情報を受信する。このため、実際の道路上の車両の速度や密度を把握した上で、将来の交通状況を予測することができ、より的確な予測を行って照明装置を制御することができる。このため、常時照明装置を発光させる場合と比べて、より的確かつ効率的な照明制御を実現することができ、エネルギー消費を抑制することができる。
また、第2の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、第2の受信部は、道路に配置される信号機または当該信号機を制御する信号機制御システムから信号機の切替に関する情報を受信する。このため、信号機の切替にあわせて照明装置の照明態様を制御することができ、車両の走行状況に即応した照明装置の制御を実現することができる。このため、常時照明装置を発光させる場合と比べて、より的確かつ効率的な照明制御を実現することができ、エネルギー消費を抑制することができる。
[照明制御処理の変形例]
図12に示す照明制御処理においては、車両情報、交通情報および信号情報の少なくとも一つに基づいて、将来の交通量を予測するものとした。ところで、これに限定されず、過去の交通情報に基づいて、大まかな将来の交通量の予測を前もってたてておき、その上で、リアルタイムで微調整を行うことも可能である。
たとえば、車両情報、交通情報および信号情報の少なくとも一つに基づいて、予め将来の交通量を予測して第1のスケジュールを生成しておく。そして、たとえば、信号機90から信号が赤から青に切り替わる旨の情報を受信したときには、リアルタイムで、青に切り替わったことで、車両が走行する方向にある照明装置の照度を一時的に上げる制御を行う。また、たとえば、犯罪にかかわった車両が走行している経路や位置の情報を交通情報管理装置80等から受信した場合には、当該車両の走行経路にある照明装置の照度を一時的に上げる制御を行う。このように照明を制御することで、総合的な交通状況に応じた照明を実現するとともに、個別のニーズに適合した微調整を実現することができる。このため、消費エネルギーを低減しつつ、個人の安全、安心を確保する照明制御を実現できる。
また、たとえば、第1の実施形態の照明制御処理と第2の実施形態の照明制御処理とを組合せることができる。この場合、第2の実施形態の照明制御処理により、前もっておおまかな照明制御のための第1スケジュールを生成しておく。そして、車両からの照明制御要求と経路情報とを受信した場合、当該要求および経路情報に基づき、照明装置の照度を上げたり色調を変えたりするための第2スケジュールを生成する。そして、第1スケジュールに対して、第2スケジュールを優先的に実行する。このように構成することで、おおまかな車両走行傾向に基づく照明制御によって消費エネルギーを低減しつつ、緊急車両の走行経路等を容易に視認できるような照明を実現することが可能となる。
また、緊急車両からの照明制御要求を優先できるよう、予めユーザの優先度を登録しておき、優先度の高いユーザに対応したスケジュールを優先的に実行するものとしてもよい。または、車両側から、経路情報と併せて優先度を設定した照明制御要求を送信して、サーバが、優先度に基づき照明制御を行うものとしてもよい。このようにすることで、緊急度の高い緊急車両からの照明制御要求と緊急度の低い個人ユーザからの照明制御要求とを区別し、緊急度の高い照明制御要求を優先して実行することができる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、全体的な交通状況を把握して、交通状況に応じた照明制御を実現する例について説明した。さらに、第3の実施形態では、渋滞などの交通状況に対応した照明制御処理を実現する照明制御システムについて説明する。
高速道路等に渋滞が発生しやすい箇所があることはよく知られている。その理由の一つは運転者が無意識に速度を低下させることである。たとえば、下り坂に差し掛かると、運転者はほとんど無意識にブレーキを踏み、それにともなって後続車両との間隔が狭くなる。また、上り坂では、速度が自然に低下し、それにともなって渋滞が発生する。逆に、夜間は車両の数が少ないことなどにより、運転者が自車両の速度を認識しにくくなり、速度超過に陥る傾向がある。
そこで、道路脇など道路近傍に設けた照明装置の制御を行うことにより、運転者に適正な速度を認識させ、渋滞の発生や速度超過を防止することが考えられる。
第3の実施形態に係る照明制御システムは、運転者が容易に視認できる照明装置の制御により、車両の走行速度を適正にするよう運転者に促すものである。
[第3の実施形態に係る照明制御システム3の構成の一例]
図13は、第3の実施形態に係る照明制御システム3の構成の一例を示す図である。図13に示すように、照明制御システム3は、サーバ1000と、照明装置2000と、検出装置3000と、を備える。サーバ1000は、照明装置2000および検出装置3000と、ネットワーク4000を介して通信可能に接続される。
サーバ1000は、検出装置3000が検出する交通状況に関する情報を受信する。そして、サーバ1000は、受信した交通状況に関する情報に基づき、通行車両に対して指示する内容を決定する。たとえば、サーバ1000は、通行車両に対して減速または加速のいずれを指示するかを決定する。そして、決定結果に基づき、サーバ1000は、照明装置2000に対して、通行車両に対する指示に対応した制御を指示する制御信号を送信する。照明装置2000は、制御信号を受信して、制御信号に基づき発光部の点灯間隔を調整する。
照明装置2000は、車両が通行する道路の近傍に車両走行方向に並べて配置される複数の発光部を備える。図14Aおよび図14Bは、第3の実施形態の照明装置2000が備える発光部の配置の一例を示す図である。図14Aに示すように、発光部は、車両が通行する路上に、車両走行方向に所定の間隔をあけて並べて配置されてもよい。また、図14Bに示すように、道路の脇のフェンス上などに、車両走行方向に所定の間隔をあけて並べて配置されてもよい。また、発光部の形状や大きさなどは特に限定されない。たとえば、LED(Light Emitting Diode)灯などを発光部として使用できる。
照明装置2000は、サーバ1000から送信される制御信号に応じて、発光部の点灯間隔を調整する。たとえば、照明装置2000は、並べて配置される発光部を一つずつ順番に発光(点灯および消灯)させる。その際に、一つの発光部を発光させてから隣接する発光部を発光させるまでの間隔を調整する。たとえば、図14Aに示す例では、図の下から上方向にむけて発光部を順次発光させる。照明装置2000は、順次発光の際に、一つの発光部を発光させてから次の発光部を発光させるまでの時間間隔を、制御信号に応じて短くしたり長くしたりする制御を行う。たとえば、走行車両の速度が遅くなっており、サーバ1000が加速を指示する信号を送信した場合には、照明装置2000は、点灯間隔を長くする制御を行う。また、走行車両の速度が速くなっており、サーバ1000が減速を指示する信号を送信した場合には、照明装置2000は、点灯間隔を短くする制御を行う。
またたとえば、点灯させる発光部の配置間隔を、制御信号に応じて長くしたり短くしたりしてもよい。たとえば、サーバ1000が加速を指示する信号を送信した場合には、照明装置2000は、発光部をひとつおきに点灯した状態を維持するよう制御する。またたとえば、サーバ1000が減速を指示する信号を送信した場合には、照明装置2000は、発光部すべての点灯状態を維持するよう制御する。
ただし、発光部の点灯態様は上記したものに限定されず、運転者に適正な速度を認識させることができれば、任意の発光態様を適用してよい。
検出装置3000は、道路上の交通状況を検出する。検出装置3000はたとえば、道路脇に設けられた速度センサや、移動物体を検知する移動体センサであってよい。また、検出装置3000は、照明装置2000と一体に設けてもよい。検出装置3000は、ネットワーク4000を介してサーバ1000に検出した交通状況の情報を送信する。
ネットワーク4000は、無線ネットワークでも有線ネットワークでもよい。たとえば、電波を用いたネットワークや、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等、任意のネットワークを利用することができる。ネットワーク4000として、たとえば、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)を利用してもよい。
[サーバ1000の構成の一例]
再び図13を参照して、サーバ1000の構成の一例につき説明する。サーバ1000は、通信部1100と、制御部1200と、記憶部1300とを備える。通信部1100は、サーバ1000と、照明装置2000および検出装置3000との間で情報の送受信を行う。制御部1200は、サーバ1000における処理を制御する。記憶部1300は、サーバ1000における処理に利用する情報またはサーバ1000における処理によって生成される情報を記憶する。
制御部1200は、情報受信部1201と、判定部1202と、信号送信部1203と、を備える。情報受信部1201は、検出装置3000が検出した情報を受信する。判定部1202は、情報受信部1201が受信した情報に基づき、道路上を走行する車両に対して指示する制御内容を決定する。
信号送信部1203は、判定部1202の決定結果に基づき、照明装置2000に対して、発光部の点灯間隔を指示する制御信号を送信する。たとえば、信号送信部1203は、加速を指示する場合であれば、点灯間隔を長くするよう指示する制御信号を送信する。また、信号送信部1203は、減速を指示する場合であれば、点灯間隔を短くするよう指示する制御信号を送信する。
[記憶部1300に記憶される情報の一例]
記憶部1300は、点灯パターン記憶部1301を備える。点灯パターン記憶部1301は、情報受信部1201が受信した情報と、発光部の点灯間隔とを対応付けて記憶する。図15は、第3の実施形態に係る点灯パターン記憶部1301が記憶する情報の一例を示す図である。図15の例では、「判定結果」と「点灯パターンID」と「制御内容」とを対応づけて記憶する。「判定結果」は、判定部1202の判定結果を示す。「点灯パターンID」は各点灯パターンを一意に識別するための識別子である。「制御内容」は当該点灯パターンIDにより指定される点灯制御の内容を示す。
たとえば、図15の例では、「判定結果、加速要(渋滞発生の可能性)」に対応付けて、「点灯パターンID、01」と「制御内容、間隔を最長(レベル1)に」が記憶されている。これは、判定部1202の決定の結果、加速が必要であり、加速しなければ渋滞が発生する可能性があると判定されたことを示す。また、判定部1202により、点灯パターンID「01」の点灯パターンで制御を実行すると決定されたことを示す。また、点灯パターンID「01」の点灯パターンの制御内容は、発光部の点灯間隔を最も長い設定(レベル1)にすることであることを示す。レベル1〜4の点灯間隔については、別に設定して記憶しておいてもよく、点灯パターン記憶部1301に具体的な間隔、たとえば「0.01秒間隔」などを記憶しておいてもよい。
[点灯制御処理の流れの一例]
図16は、第3の実施形態に係る点灯制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、情報受信部1201は、検出装置3000からの情報を受信する(ステップS1601)。次に、判定部1202は、受信した情報に基づき交通状況判定処理を行う(ステップS1602)。そして、信号送信部1203は、判定部1202の判定結果に基づき制御信号を照明装置2000に送信する(ステップS1603)。その後、再びステップS1601に戻って処理を繰り返す。
[交通状況判定処理の流れの一例]
図16のステップS1602における交通状況判定処理につきさらに説明する。図17は、第3の実施形態に係る交通状況判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、判定部1202は、情報受信部1201から受信した情報に基づき、道路上の車両の速度を算出し、算出した速度が閾値TH1より大きいか否かを判定する(ステップS1701)。算出した速度が閾値TH1より大きいと判定した場合(ステップS1701、肯定)、判定部1202は次に、車両密度を算出し、算出した車両密度が閾値TH2よりも大きいか否かを判定する(ステップS1702)。算出した車両密度が閾値TH2以下であると判定した場合(ステップS1702、否定)、判定部1202は、路上の車両が少ないと判定する(ステップS1703)。そして、判定部1202は、レベル4の点灯パターンを適用すると判定する(ステップS1704)。
他方、ステップS1702において、算出した車両密度が閾値TH2よりも大きいと判定した場合(ステップS1702、肯定)、判定部1202は、道路が混雑していると判定する(ステップS1705)。そして、判定部1202は、レベル3の点灯パターンを適用すると判定する(ステップS1706)。
他方、ステップS1701において、車両速度が閾値TH1以下であると判定した場合(ステップS1701、否定)、さらに判定部1202は、車両密度が閾値TH3よりも大きいか否かを判定する(ステップS1707)。そして、車両密度が閾値TH3よりも大きいと判定した場合(ステップS1707、肯定)、判定部1202は、渋滞が発生していると判定する(ステップS1708)。そして、判定部1202は、レベル2の点灯パターンを適用すると判定する(ステップS1709)。
また、ステップS1707において、車両密度が閾値TH3以下であると判定した場合(ステップS1707、否定)、判定部1202は、渋滞は発生しておらず車両速度が遅いため、加速を促す必要があると判定する(ステップS1710)。そして、判定部1202は、レベル1の点灯パターンを適用すると判定する(ステップS1711)。これで、判定部1202による交通状況判定処理は終了し、信号送信部1203の処理に続く。
信号送信部1203は、判定部1202による判定結果、すなわち、選択された点灯パターンに応じて、点灯パターン記憶部1301を参照して制御内容に応じた制御信号を生成する。そして、信号送信部1203は生成した制御信号を照明装置2000に送信する。
[第3の実施形態の効果]
このように、第3の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムは、第2の受信部が受信した情報に基づき、道路上の車両に加速を促すか減速を促すかを判定し、判定結果に応じて、当該道路に車両進行方向に沿ってならべて配置される複数の発光部の点灯間隔を決定する第3の判定部と、第3の判定部が決定した点灯間隔に応じて、複数の発光部を制御する第2の制御部と、をさらに具備する。このため、車両に加速および減速のいずれを促すかに応じて、車両の運転者が容易に視認できる態様で照明装置を制御することができ、それによって、加速または減速を促すことができる。また、交通情報を取得して、取得した交通状況に基づき制御態様を決定するため、状況に即応した適切な制御を実現することができる。このため、容易に視認できる発光部の制御により円滑な車両の走行を促すことができ、車両の速度を適正化することができる。
また、第3の実施形態に係る照明制御装置および照明制御システムにおいて、第3の判定部は、車両に加速を促すと判定した場合に、点灯間隔を長くし、車両に減速を促すと判定した場合は、点灯間隔を短くすると決定する。このため、発光部の点灯間隔によって、速度超過の車両の運転者には、実際よりも早い速度を出しているような錯覚を起こさせ、減速をより強く促すことができる。また、速度が遅くなっている車両の運転者には、実際よりも遅い速度になっているかのような錯覚を起こさせ、加速をより強く促すことができる。このため、容易に視認できる発光部の制御により円滑な車両の走行を促すことができ、車両の速度を適正化することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。