JP6019863B2 - 波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、および電子機器、並びに波長可変干渉フィルターの製造方法 - Google Patents

波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、および電子機器、並びに波長可変干渉フィルターの製造方法 Download PDF

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Description

波長可変干渉フィルター、光学フィルターデバイス、光学モジュール、および電子機器、並びに波長可変干渉フィルターの製造方法に関する。
従来、互いに対向する2つの反射膜により、所定の目的波長の光を取り出す波長可変干渉フィルターにおいて、2つの反射膜間ギャップ寸法を変化させて、取り出す光の波長を変化させる波長可変干渉フィルターが知られている。
例えば、特許文献1には、2枚の光学基板の相対する面に一対の容量電極を形成し、一対の容量電極の検出容量(静電容量)に基づいて光学基板間隔を所定の目標間隔となるようにアクチュエーターを制御する波長可変干渉フィルターが記載されている。特許文献1に記載の波長可変干渉フィルターには、一対の容量電極が形成された基板面と同じ面にそれぞれ反射層(反射膜)が形成されている。そして、光学基板間隔の調整により、反射膜間で多重干渉により強めあう光の波長を調整し、光を選択的に透過させる。
特開2002−277758号公報
特許文献1の波長可変干渉フィルターでは、光学基板の同じ面に反射膜と容量電極が形成されているため、容量電極間ギャップのギャップ量に応じた検出容量に基づいて、反射膜間ギャップのギャップ量が算出される。
静電容量の値は、ギャップ量の値との間で反比例の関係にあり、定数である誘電率を除けば、静電容量測定器の入力範囲に応じて設計できるパラメーターは、容量電極の有効面積だけである。特許文献1の波長可変干渉フィルターでは、設計できるパラメーターが1つ(容量電極の有効面積)なので、反射膜の駆動範囲と静電容量測定器の入力範囲とに対応した容量特性を設計することが難しい。
近年、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度を向上させることが課題とされているが、特許文献1の波長可変干渉フィルターでは、設計できるパラメーターが一つであるため、容量特性の設計の自由度が低く、その課題を解決することは容易ではない。
本発明の目的は、設計できるパラメーターを複数にして容量特性の設計の自由度を担保し、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度を向上させることができる波長可変干渉フィルター、前記波長可変干渉フィルターを備えた光学フィルターデバイス、前記波長可変干渉フィルターを備えた光学モジュール、およびこの光学モジュールを備えた電子機器を提供すること、並びに前記波長可変干渉フィルターの製造方法を提供することである。
本発明の波長可変干渉フィルターは、第一基板と、前記第一基板に対向して配置された第二基板と、前記第一基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、前記第二基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過し、前記第一反射膜に対する表面間の距離である反射膜間ギャップを介して対向して配置された第二反射膜と、前記第一基板上に設けられた第一駆動電極と、前記第二基板上に設けられ、前記第一駆動電極に対する表面間の距離である駆動電極間ギャップを介して対向して配置された第二駆動電極と、前記第一基板上に設けられた第一容量検出電極と、前記第二基板上に設けられ、前記第一容量検出電極に対する表面間の距離である容量検出電極間ギャップを介して対向して配置された第二容量検出電極と、を具備し、前記第一容量検出電極および前記第二容量検出電極は、前記第一容量検出電極および前記第二容量検出電極の間の静電容量を測定するための静電容量検出用電極であり、前記第一駆動電極および前記第二駆動電極により、前記反射膜間ギャップのギャップ量を変更させるギャップ量変更部が構成され、前記反射膜間ギャップと、前記駆動電極間ギャップと、前記容量検出電極間ギャップとが、互いに異なるギャップ量であり、前記反射膜間ギャップのギャップ量の下限値をg m1 とし、前記反射膜間ギャップのギャップ量の上限値をg m2 とし、静電容量検出手段の容量測定レンジの容量上限値をC 、容量下限値をC としたとき、前記容量検出電極間ギャップのギャップ量g と前記反射膜間ギャップのギャップ量g との差であるオフセットg off は、下記式(1)で表され、静電容量検出用電極の有効面積Sは、下記式(2)で表されることを特徴とする。
本発明では、反射膜間ギャップと、駆動電極間ギャップと、容量検出電極間ギャップとが、互いに異なるギャップ量である。そのため、本発明では、静電容量検出用電極の有効面積だけでなく、反射膜間ギャップとは独立に容量検出電極間ギャップも設計できるようになる。そして、設計可能なパラメーターが2つになるので、反射膜間ギャップの駆動範囲および静電容量測定器の入力範囲に応じた容量特性を設計することができる。容量特性は、静電容量の値と反射膜間ギャップの値との間で反比例の関係を有する。2つのパラメーターが設計可能になることで、当該反比例の曲線を所望の容量特性に合わせることが可能になる。その結果、容量検出電極間ギャップのギャップ量の検出精度を向上させることができる。容量検出電極間ギャップと反射膜間ギャップとの間には相関関係があるので、反射膜間ギャップのギャップ量についても、検出精度が向上することになる。
したがって、本発明によれば、設計できるパラメーターを複数にして容量特性の設計の自由度を担保し、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度を向上させることができる。
また、駆動電極間ギャップも、反射膜間ギャップや容量検出電極間ギャップとは異なるギャップ量なので、ギャップ量変更部の設計自由度を向上させることができる。
本発明の波長可変干渉フィルターにおいて、前記反射膜間ギャップのギャップ量g よりも前記容量検出電極間ギャップのギャップ量g が大きいことが好ましい。
本発明では、反射膜間ギャップのギャップ量g よりも容量検出電極間ギャップのギャップ量g が大きい。静電容量とギャップ量との関係を示す反比例曲線は、初期ギャップが大きいほど、傾きの絶対値が小さい(直線に近い)領域となる。すなわち、静電容量およびギャップ量による容量特性において、ギャップ量変化に対する静電容量の変化が直線に近い関係性となる。測定される静電容量の値と、ギャップ量との関係が、直線関係に近くなることで、容量検出電極間ギャップのギャップ量の検出精度、さらには反射膜間ギャップのギャップ量の検出精度がより向上する。
ゆえに、本発明によれば、反射膜間ギャップのギャップ量g よりも容量検出電極間ギャップのギャップ量g が大きいので、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度をより向上させることができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記波長可変干渉フィルターを、前記第一基板および前記第二基板の基板厚み方向から見た平面視において、前記第一駆動電極は、前記第一反射膜よりも外側に配置され、前記第一容量検出電極は、前記第一駆動電極よりも外側に配置され、前記第二駆動電極は、前記第二反射膜よりも外側に配置され、前記第二容量検出電極は、前記第二駆動電極よりも外側に配置された態様であることが好ましい。
本発明では、第一基板および第二基板において、駆動電極が反射膜よりも外側に配置され、容量検出電極が、駆動電極よりも外側に配置されているので、第一容量検出電極の引き出し配線と、第二容量検出電極の引き出し配線との間隔を大きくすることができる。そのため、当該引き出し配線間の寄生容量を減少させることができる。その結果、容量検出電極間ギャップにおける静電容量をより精度よく測定することができる。
ゆえに、本発明によれば、反射膜間ギャップのギャップ量をより精度よく測定することができる。
また、一方で、本発明の波長可変干渉フィルターにおいて、前記波長可変干渉フィルターを、前記第一基板および前記第二基板の基板厚み方向から見た平面視において、前記第一容量検出電極は、前記第一駆動電極よりも内側、かつ前記第一反射膜よりも外側に配置され、前記第二容量検出電極は、前記第二駆動電極よりも内側、かつ前記第二反射膜よりも外側に配置された態様であっても好ましい。
本発明のこの態様では、第一基板および第二基板において、容量検出電極が、駆動電極よりも内側に配置され、反射膜の外側に配置されている。すなわち、容量検出電極と反射膜とを近づけて配置することができる。そのため、ギャップ量変更部によってギャップ量を変更させる際に第一基板や第二基板に撓みが生じた場合でも、容量検出電極間ギャップに及ぶ当該撓みの影響を少なくすることができる。その結果、容量検出電極間ギャップにおける静電容量をより精度よく測定することができる。
また、本発明のこの態様では、反射膜に近い位置に容量検出電極を形成できる。
ゆえに、本発明によれば、反射膜間ギャップのギャップ量をより精度よく測定することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターでは、前記反射膜間ギャップのギャップ量の下限値をg m1 とし、前記反射膜間ギャップのギャップ量の上限値をg m2 とし、静電容量検出手段の容量測定レンジの容量上限値をC 、容量下限値をC としたとき、前記容量検出電極間ギャップのギャップ量g と前記反射膜間ギャップのギャップ量g との差であるオフセットg off は、上記式(1)で表され、静電容量検出用電極の有効面積Sは、上記式(2)で表されることを特徴とする。
本発明では、透過させる光の波長域に対応する反射膜間ギャップのギャップ量上限とギャップ量下限、並びに静電容量検出用電極での容量測定レンジの容量上限と容量下限との関係から、オフセットgoff及び静電容量検出用電極の有効面積が設計されている。すなわち、本発明では、オフセットgoff及び静電容量検出用電極の有効面積Sが、上記式(1)および上記式(2)で表される関係を満たすように設定されている。ここで、静電容量と反射膜間ギャップのギャップとの反比例の関係で表される容量特性曲線は、点A(gm1,C)、点B(gm2,C)の2点を通る。
つまり、本発明によれば、透過光の波長域全体にわたる反射膜間ギャップのギャップ量が容量測定レンジの範囲内で精度よく検出可能な波長可変干渉フィルターを得ることができる。
本発明の波長可変干渉フィルターにおいて、前記反射膜間ギャップ、前記駆動電極間ギャップおよび前記容量検出電極間ギャップの3つのギャップのうち、いずれか一つのギャップ量と、他の二つのギャップ量の合計とが等しいことが好ましい。
本発明では、反射膜間ギャップ、駆動電極間ギャップおよび容量検出電極間ギャップの3つのギャップのうち、いずれか一つのギャップ量と、他の二つのギャップ量の合計とが等しい。波長可変干渉フィルターにおける前記3つのギャップは、第一基板に形成する互いに異なる深さ寸法の溝によって得ることができる。
ここでは、3つのギャップを構成する3つの溝、第一溝,第二溝,第三溝の深さ寸法をそれぞれ、D1,D2,D3とし、D1+D3=D2となるように設定する場合を例に挙げて説明する。まず、第一基板に対し、第一溝および第二溝を形成する第一基板の領域に対し、D1の深さ寸法の溝を形成する。次に、第二溝および第三溝を形成する領域に対し、さらにD3の深さ寸法で溝を形成する。第二溝は、1回目の溝形成工程でD1の深さ寸法まで形成され、2回目の溝形成工程でD3の深さ寸法分、さらに深く溝形成されるから、合計で、D1+D3=D2となる。このように、溝形成工程を2回実施すれば、3種類の深さ寸法の溝を形成することが出来る。
ゆえに、本発明によれば、3種類の深さ寸法の溝を形成するために、溝形成工程を3回実施することなく、2回実施すればよいので、製造工程の簡略化を図ることが出来る。
本発明の光学フィルターデバイスは、前記本発明の波長可変干渉フィルターと、前記波長可変干渉フィルターを収納する筐体と、を具備することを特徴とする。
本発明では、上記本発明の波長可変干渉フィルターを具備しているので、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度が向上した光学フィルターデバイスを得ることができる。
また、波長可変干渉フィルターが筐体に収納される構成であるため、帯電物質や水粒子等の異物の侵入を抑制できる。これにより、反射膜、駆動電極および容量検出電極への帯電物質の付着による反射膜間ギャップ、静電容量電極間ギャップおよび駆動電極間ギャップの変動や、劣化を防止することができる。また、運搬時の波長可変干渉フィルターの保護や、波長可変干渉フィルターを機器へ組み込む際の作業効率性を向上させることができる。
本発明の光学モジュールは、前記本発明の波長可変干渉フィルターと、電圧制御部と、を具備し、前記電圧制御部は、前記第一容量検出電極および前記第二容量検出電極に接続され、前記容量検出電極間ギャップのギャップ量に応じた静電容量を検出するギャップ検出器と、前記ギャップ検出器、並びに前記第一駆動電極および前記第二駆動電極に接続され、前記ギャップ検出器にて検出した静電容量に応じて前記容量検出電極間ギャップのギャップ量を算出し、前記第一駆動電極および前記第二駆動電極に印加する電圧を制御する電圧制御器と、を備えることを特徴とする。
本発明では、上記本発明の波長可変干渉フィルターを具備しているので、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度が向上した光学モジュールを得ることができる。
また、当該光学モジュールの電圧制御部は、ギャップ検出器と制御部とを具備し、ギャップ検出器にて検出した静電容量に応じて、制御部が容量検出電極間ギャップのギャップ量を算出し、第一駆動電極および第二駆動電極に印加する電圧を制御する。そのため、本発明によれば、波長可変干渉フィルターの透過波長を精度よく制御することができる。
本発明の電子機器は、前記本発明の光学モジュールと、前記波長可変干渉フィルターを制御する制御部と、を具備することを特徴とする。
本発明では、上記本発明の光学モジュールと、波長可変干渉フィルターを制御する制御部と、を具備しているので、波長可変干渉フィルターの透過波長制御の精度が向上した電子機器を得ることができる。したがって、本発明の電子機器によれば、高精度に取り出された目的波長の光に基づいて、各種電子処理を正確に実施することができる。
本発明の波長可変干渉フィルターの製造方法は、第一基板と、前記第一基板に対向して配置された第二基板と、前記第一基板の第一溝の底部に設けられた反射膜と、前記第一基板の第二溝の底部に設けられた駆動電極と、前記第一基板の第三溝の底部に設けられた容量検出電極と、を具備し、前記第一溝、前記第二溝および前記第三溝は、互いに異なる深さ寸法である波長可変干渉フィルターの製造方法であって、前記第一溝および前記第二溝を形成する前記第一基板の領域において前記第一溝の深さ寸法分の溝を形成し、前記第二溝および前記第三溝を形成する前記第一基板の領域において前記第三溝の深さ寸法分の溝を形成することを特徴とする。
本発明では、上述と同様に、3種類の深さ寸法の溝を形成するために、溝を形成する工程を3回実施することなく、2回実施すればよいので、波長可変干渉フィルターの製造工程の簡略化を図ることが出来る。
本発明の波長可変干渉フィルターは、第一基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、第二基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過し、前記第一反射膜に対する表面間の距離である反射膜間ギャップを介して対向して配置された第二反射膜と、前記第一基板上に設けられた第一駆動電極と、前記第二基板上に設けられ、前記第一駆動電極に対する表面間の距離である駆動電極間ギャップを介して対向して配置された第二駆動電極と、前記第一基板上に設けられた第一容量検出電極と、前記第二基板上に設けられ、前記第一容量検出電極に対する表面間の距離である容量検出電極間ギャップを介して対向して配置された第二容量検出電極と、を具備し、前記反射膜間ギャップと、前記駆動電極間ギャップと、前記容量検出電極間ギャップとが、互いに異なるギャップ量であり、前記反射膜間ギャップのギャップ量の下限値をg m1 とし、前記反射膜間ギャップのギャップ量の上限値をg m2 とし、静電容量検出手段の容量測定レンジの容量上限値をC 、容量下限値をC としたとき、前記容量検出電極間ギャップのギャップ量g と前記反射膜間ギャップのギャップ量g との差であるオフセットg off は、上記式(1)で表され、静電容量検出用電極の有効面積Sは、上記式(2)で表されることを特徴とする。
本発明では、反射膜間ギャップと、容量検出電極間ギャップとが、互いに異なるギャップ量である。そのため、上述の理由と同様に、容量検出電極間ギャップのギャップ量の検出精度を向上させることができる。ここで、容量検出電極間ギャップは、反射膜間ギャップとの間に相関関係があるから、反射膜間ギャップのギャップ量についても、検出精度が向上することになる。
ゆえに、本発明によれば、反射膜間ギャップのギャップ量制御の精度を向上させることができる。
本発明に係る第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の光学モジュールの概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 図3の波長可変干渉フィルターをA−A´線で断面した際の断面図。 (A)反射膜間ギャップおよび容量検出電極間ギャップの部分を拡大して示す断面図。(B)反射膜間ギャップと静電容量との関係を示すグラフ。 固定基板を製造する工程を説明する図。 可動基板を製造する工程を説明する図。 第二実施形態の波長可変干渉フィルターの概略構成を示す平面図。 図8の波長可変干渉フィルターをB−B´線で断面した際の断面図。 第三実施形態に係る光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図。 本発明の電子機器の一例である測色装置を示す概略図。 本発明の電子機器の一例であるガス検出装置を示す概略図。 図12のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図。 本発明の電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図。 本発明の電子機器の一例である分光カメラの概略構成を示す図。
〔第一実施形態〕
以下、本発明に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[分光測定装置の構成]
図1は、本発明に係る第一実施形態の分光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
分光測定装置1は、本発明の電子機器であり、測定対象Xで反射された測定対象光における所定波長の光強度を分析し、分光スペクトルを測定する。
この分光測定装置1は、図1に示すように、光学モジュール10と、ディテクター11(検出部)と、I−V変換器12と、アンプ13と、A/D変換器14と、制御部20と、を備えている。また、光学モジュール10は、波長可変干渉フィルター5と、電圧制御部15と、を備えて構成されている。
ディテクター11は、光学モジュール10の波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光し、受光した光の光強度に応じた検出信号(電流)を出力する。
I−V変換器12は、ディテクター11から入力された検出信号を電圧値に変換し、アンプ13に出力する。
アンプ13は、I−V変換器12から入力された検出信号に応じた電圧(検出電圧)を増幅する。
A/D変換器14は、アンプ13から入力された検出電圧(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、制御部20に出力する。
[光学モジュールの構成]
次に、光学モジュール10の構成について説明する。
図2は、光学モジュール10の概略構成を示すブロック図である。
光学モジュール10は、上記のように、波長可変干渉フィルター5と、電圧制御部15とを備えて構成される。
[波長可変干渉フィルターの構成]
光学モジュール10の波長可変干渉フィルター5について、以下説明する。
図3は、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図である。
図4は、図3の波長可変干渉フィルターをA−A´線で断面した際の断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図3及び図4に示すように、例えば四角形板状の光学部材であり、固定基板51(第一基板)および可動基板52(第二基板)を備えている。
固定基板51及び可動基板52は、それぞれ各種ガラスや水晶等により形成されている。固定基板51の第一接合部515および可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜などにより構成された接合膜53(図4参照)により接合されることで、一体的に構成されている。
固定基板51には、本発明の第一反射膜を構成する固定反射膜541が設けられ、可動基板52には、本発明の第二反射膜を構成する可動反射膜542が設けられている。固定反射膜541および可動反射膜542は、反射膜間ギャップG1(図4参照)を介して対向配置されている。反射膜間ギャップG1のギャップ量は、固定反射膜541および可動反射膜542の表面間の距離に相当する。
また、固定基板51には、第一駆動電極551が設けられ、可動基板52には、第二駆動電極552が設けられている。第一駆動電極551および第二駆動電極552は、駆動電極間ギャップG2(図4参照)を介して対向配置されている。駆動電極間ギャップG2のギャップ量は、第一駆動電極551および第二駆動電極552の表面間の距離に相当する。第一駆動電極551および第二駆動電極552により静電アクチュエーター(ギャップ変更部)55が構成される。
第一駆動電極551および第二駆動電極552の間に電圧を印加すると、静電引力により可動基板52のダイアフラム部が固定基板51側に撓み、可動反射膜542および固定反射膜541の間の反射膜間ギャップG1のギャップ量、並びに後述の第一容量検出電極561および第二容量検出電極562の間の容量検出電極間ギャップG3のギャップ量が変化する。
これにより、波長可変干渉フィルター5は、第一駆動電極551および第二駆動電極552間の電圧を制御することで、入射光から、反射膜間ギャップG1のギャップ量に応じた波長の光を取り出すことが可能となる。
さらに、固定基板51には、第一容量検出電極561が設けられ、可動基板52には、第二容量検出電極562が設けられている。第一容量検出電極561および第二容量検出電極562は、容量検出電極間ギャップG3(図4参照)を介して対向配置されている。容量検出電極間ギャップG3のギャップ量は、第一容量検出電極561および第二容量検出電極562の表面間の距離に相当する。第一容量検出電極561および第二容量検出電極562は、これらの電極の間の静電容量を測定する静電容量検出用の電極として機能し、静電容量センサー56が構成される。
波長可変干渉フィルター5においては、反射膜間ギャップG1と、駆動電極間ギャップG2と、容量検出電極間ギャップG3とが、互いに異なるギャップ量である。
本実施形態では、ギャップ量は、反射膜間ギャップG1よりも、容量検出電極間ギャップG3の方が大きく、容量検出電極間ギャップG3よりも駆動電極間ギャップG2の方が大きく、すなわち、次の関係となっている。
G1<G3<G2
なお、以降の説明に当たり、固定基板51または可動基板52の基板厚み方向から見た平面視、つまり、固定基板51、接合膜53、及び可動基板52の積層方向から波長可変干渉フィルター5を見た平面視をフィルター平面視と称する。
また、本実施形態では、フィルター平面視において、固定反射膜541の中心点及び可動反射膜542の中心点は、一致する。フィルター平面視における固定反射膜541の中心点および可動反射膜542の中心点をフィルター中心点Oと称し、これらの反射膜の中心点を通る直線を中心軸と称する。
(固定基板の構成)
固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、静電アクチュエーター55による静電引力や、固定基板51上に形成される膜部材(例えば固定反射膜541等)の内部応力による固定基板51の撓みはない。
この固定基板51は、互いに深さ寸法が異なる3つの溝(3段の溝)を有する。具体的には、固定基板51は、固定反射膜541が設けられている第一溝511と、第一駆動電極551が設けられている第二溝512と、第一容量検出電極561が設けられている第三溝513と、を有する。第一溝511,第二溝512,第三溝513は、例えば、エッチング等により形成される。
第一溝511,第二溝512,第三溝513は、フィルター平面視で、固定基板51のフィルター中心点Oを中心とした環状に形成されている。
本実施形態では、固定基板51の内側に第一溝511が形成され、第一溝511の外側に第二溝512が形成され、第二溝512の外側に第三溝513が形成されている。
また、本実施形態では、3つの溝の内、第一溝511の深さ寸法よりも第三溝513の深さ寸法の方が大きく、第三溝513の深さ寸法よりも第二溝512の深さ寸法の方が大きく形成されている。
第一溝511の底部511Aは、第二溝512の底部512Aおよび第三溝513の底部513Aよりも可動基板52に接近した位置にある。第一溝511の底部511Aには固定反射膜541が配置されている。
この固定反射膜541としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等、導電性の合金膜を用いることができる。Ag合金膜は、酸化等による劣化を抑えられ、かつ、可視光域から近赤外光域に亘る広い波長帯域に対して高い反射特性を有することから、より好ましい。なお、固定反射膜541として、誘電体多層膜を用いてもよく、例えば、高屈折層をTiOとし、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いることもできる。
第二溝512の底部512Aは、底部511Aおよび底部513Aよりも可動基板52から離間した位置にある。底部512Aには、第一駆動電極551が配置されている。また、固定基板51には、第二溝512から、固定基板51の外周縁に向かって延出する第一駆動電極引出溝が設けられている。
第一駆動電極551は、フィルター平面視で、固定反射膜541の周囲に環状に配置されている。また、第一駆動電極551の外周縁の一部からは、引き出し配線としての第一駆動電極引出部551Aが、上述の第一駆動電極引出溝に沿って配置されている。そして、第一駆動電極引出部551Aが延出した先端部には、第一駆動電極用電極パッド551Bが形成されている。第一駆動電極用電極パッド551Bは、例えば、FPC(Flexible printed circuits)やリード線等により電圧制御部15の後述する電圧制御器151に接続されている。
第三溝513の底部513Aには、第一容量検出電極561が配置されている。また、固定基板51には、第三溝513から、固定基板51の外周縁に向かって延出する第一容量検出電極引出溝が設けられている。
第一容量検出電極561は、フィルター平面視で、第一駆動電極551周囲に環状に配置されている。ただし、第一容量検出電極561の当該環状の一部は途切れて開口しており、この開口部を通って第一駆動電極引出部551Aが固定基板51の外周縁に向かって引き出される。
また、第一容量検出電極561の外周縁の一部からは、引き出し配線としての第一容量検出電極引出部561Aが、上述の第一容量検出電極引出溝に沿って配置されている。そして、第一容量検出電極引出部561Aが延出した先端部には、第一容量検出電極用電極パッド561Bが形成されている。第一容量検出電極用電極パッド561Bは、例えば、FPC(Flexible printed circuits)やリード線等により電圧制御部15の後述するギャップ検出器152に接続されている。
また、固定基板51には、第一駆動電極引出溝および第一容量検出電極引出溝の他に、固定基板51の外周縁に向かって延出する第二駆動電極引出溝および第二容量検出電極引出溝が設けられている。第二駆動電極引出溝および第二容量検出電極引出溝は、それぞれ可動基板52に配置される第二駆動電極552および第二容量検出電極562から電気的取り出しを行うための電極を配置するために設けられている。
したがって、本実施形態では、固定基板51には、4つの電極引出溝が形成され、第一駆動電極引出溝、第一容量検出電極引出溝、第二駆動電極引出溝および第二容量検出電極引出溝は、それぞれ固定基板51の4つの角部に向かって延出し、当該角部において電極パッドが形成し得るように開口している。
また、固定基板51の光入射面(固定反射膜541が設けられない面)には、固定反射膜541に対応する位置に反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜は、低屈折率膜および高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
そして、固定基板51の可動基板52に対向する面のうち、第一溝511,第二溝512,第三溝513が形成されない面は、第一接合部515を構成する。この第一接合部515は、接合膜53により、可動基板52の第二接合部523に接合される。
(可動基板の構成)
可動基板52は、図3に示すようなフィルター平面視において、フィルター中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、保持部522の外側に設けられた基板外周部525と、を備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成され、例えば、本実施形態では、可動基板52の厚み寸法と同一寸法に形成されている。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも第一容量検出電極561の外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521の固定基板51に対向する可動面521Aには、可動反射膜542、第二駆動電極552および第二容量検出電極562が設けられている。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。
可動反射膜542は、可動部521の可動面521Aの中心部に、固定反射膜541と反射膜間ギャップG1を介して対向して設けられる。この可動反射膜542としては、上述した固定反射膜541と同一の構成の反射膜が用いられる。波長可変干渉フィルター5では、反射膜間ギャップG1のギャップ量に応じた波長を透過させる。
第二駆動電極552は、フィルター平面視において、可動反射膜542の外周側に環状に配置され、第一駆動電極551に対して駆動電極間ギャップG2を介して対向配置されている。また、第二駆動電極552の外周縁の一部からは、引き出し配線としての第二駆動電極引出部552Aが、固定基板51に形成された上述の第二駆動電極引出溝に対向する位置に沿って配置されている。そして、第二駆動電極引出部552Aが延出した先端部には、第二駆動電極用電極パッド552Bが形成されている。第二駆動電極用電極パッド552Bは、例えば、FPC(Flexible printed circuits)やリード線等により電圧制御部15の後述する電圧制御器151に接続されている。
第二容量検出電極562は、フィルター平面視において、第二駆動電極552の外周側に環状に配置され、第一容量検出電極561に対して容量検出電極間ギャップG3を介して対向配置されている。ただし、第二容量検出電極562の当該環状の一部は途切れて開口しており、この開口部を通って第二駆動電極引出部552Aが可動基板52の外周縁に向かって引き出される。
また、第二容量検出電極562の外周縁の一部からは、引き出し配線としての第二容量検出電極引出部562Aが、固定基板51に形成された上述の第二容量検出電極引出溝に対向する位置に沿って配置されている。そして、第二容量検出電極引出部562Aが延出した先端部には、第二容量検出電極用電極パッド562Bが形成されている。第二容量検出電極用電極パッド562Bは、例えば、FPC(Flexible printed circuits)やリード線等により電圧制御部15の後述するギャップ検出器(容量測定器)152に接続されている。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が起こらない。したがって、可動部521に設けられた可動反射膜542の撓みも生じず、固定反射膜541及び可動反射膜542を常に平行状態に維持することが可能となる。
本実施形態では、フィルター平面視において、ダイアフラムとしての保持部522よりも内側に、容量検出電極561,562、駆動電極551,552,反射膜541,542が設けられている。すなわち、ダイアフラムの内側に、可動構造体が形成されている。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、フィルター中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
基板外周部525は、上述したように、フィルター平面視において保持部522の外側に設けられている。この基板外周部525の固定基板51に対向する面には、第一接合部515に対向する第二接合部523が設けられ、接合膜53を介して第一接合部515に接合される。
[電圧制御部の構成]
電圧制御部15は、図2に示すように、電圧制御器151(電圧印加手段)と、ギャップ検出器152(ギャップ検出手段)と、マイコン(マイクロコントローラー)153とを備えて構成されている。
電圧制御器151は、波長可変干渉フィルター5の第一駆動電極用電極パッド551Bおよび第二駆動電極用電極パッド552Bに接続され、第一駆動電極551と第二駆動電極552とで構成される静電アクチュエーター55に対して電圧を印加する。この際、電圧制御器151は、ギャップ検出器152から入力される検出信号と、マイコン153から入力される目標値(目標検出信号)とが同値となるように、静電アクチュエーター55に対してフィードバック電圧を印加する。
また、本実施形態の電圧制御器151は、固定ゲインを有するアナログ制御器により構成され、電圧可変範囲が所定幅に設定されている。このようなアナログ制御器は、例えば可変ゲインを有するアナログ制御器よりも簡素なシステム構成で組み込むことができ、低コスト化を図ることができる。ここで、アナログ制御器として、例えばPI制御器やPID制御器などを用いることができる。また、その他の制御器を用いてもよい。
ギャップ検出器152は、波長可変干渉フィルター5の第一容量検出電極用電極パッド561Bおよび第二容量検出電極用電極パッド562Bに接続され、第一容量検出電極561および第二容量検出電極562に保持された電荷量を測定する。ギャップ検出器152は、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量に応じた検出信号(電圧信号)を取得し、取得した検出信号を電圧制御器151に出力する。
このように静電容量検出用の電極が設けられた波長可変干渉フィルター5では、第一容量検出電極561および第二容量検出電極562に保持された電荷量を測定することで、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量を算出することができる。そして、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量と反射膜間ギャップG1のギャップ量との差(オフセットGoff)を予め設定しておけば、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量の測定結果から反射膜間ギャップG1のギャップ量も算出できる。静電アクチュエーター55で可動部521を変位させた際、容量検出電極間ギャップG3と、反射膜間ギャップG1とでは、変化量がほぼ等しいためである。
マイコン153は、制御部20、及び電圧制御器151に接続されている。また、マイコン153は、メモリー等により構成される記憶手段(図示略)を備えている。この記憶手段には、例えば反射膜間ギャップG1のギャップ量に対する、ギャップ検出器152で検出される静電容量に基づいた検出信号(電圧信号)の値に関するデータ(ギャップ相関データ)が記憶されている。また、上述のオフセットGoffに関するデータや、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量と反射膜間ギャップG1のギャップ量との相関データが記憶されている。
そして、マイコン153は、制御部20から入力される制御信号に基づいて、電圧制御器151を制御する。電圧制御器151は、静電アクチュエーター55へ印加する電圧を制御して反射膜間ギャップG1のギャップ量を調整し、波長可変干渉フィルター5から目的波長の光を透過させる。
また、ギャップ検出器152によって測定された静電容量に基づいて、反射膜間ギャップG1のギャップ量を算出し、所望のギャップ量となるように適切な電圧を電圧制御器151により静電アクチュエーター55へ印加させることができる。
[制御部の構成]
図1に戻り、分光測定装置1の制御部20について、説明する。
制御部20は、本発明の処理部に相当し、例えばCPUやメモリー等が組み合わされることで構成され、分光測定装置1の全体動作を制御する。この制御部20は、図1に示すように、波長設定部21と、光量取得部22と、分光測定部23と、を備えている。
また、制御部20は、各種データを記憶する記憶部30を備え、記憶部30には、静電アクチュエーター55を制御するためのV−λデータが記憶される。
このV−λデータには、静電アクチュエーター55に印加する電圧に対する、光干渉領域を透過する光のピーク波長が記録されている。なお、光干渉領域とは、フィルター平面視において、固定反射膜541及び可動反射膜542が互いに重なり合う領域である。
波長設定部21は、波長可変干渉フィルター5により取り出す光の目的波長を設定するとともに、記憶部30に記憶されたV−λデータから設定した目的波長に対応する目標電圧値を読み込む。そして、波長設定部21は、読み込んだ目標電圧値を印加させる旨の制御信号を電圧制御部15に出力する。これにより、電圧制御部15から静電アクチュエーター55に目標電圧値の電圧が印加される。
光量取得部22は、ディテクター11により取得された光量に基づいて、波長可変干渉フィルター5を透過した目的波長の光の光量を取得する。
分光測定部23は、光量取得部22により取得された光量に基づいて、測定対象光のスペクトル特性を測定する。
[容量特性の設計]
従来、反射膜間ギャップG1および容量検出電極間ギャップG3のギャップ量は同じであり、容量検出電極の有効面積を調整して、静電容量特性から反射膜間ギャップG1の算出を行っていた。
これに対し、本実施形態では、反射膜間ギャップG1および容量検出電極間ギャップG3のギャップ量を異なる値とする。具体的には、反射膜間ギャップG1よりも容量検出電極間ギャップG3のギャップ量を大きくする。
図5(A)は、波長可変干渉フィルター5における反射膜間ギャップG1および容量検出電極間ギャップG3の部分を拡大して示す断面図である。
図5(A)に示すように、波長可変干渉フィルター5においては、反射膜間ギャップG1よりも容量検出電極間ギャップG3のギャップ量が大きく設定されている。すなわち、反射膜間ギャップG1と容量検出電極間ギャップG3とのギャップ量の差(オフセット)Goffが設定されている。
反射膜間ギャップG1のギャップ量(ミラーギャップ量)gと、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量(センサーギャップ量)gと、ミラーギャップ量gおよびセンサーギャップ量gの差であるオフセットgoffとが下記数式(3)の関係を満たす。なお、オフセットgoffは、前述の反射膜間ギャップG1と容量検出電極間ギャップG3とのギャップ量の差である、オフセットGoffに相当する。
+goff=g…(3)
静電容量センサーにおける静電容量は、以下の数式(4)で表される。
前記数式(4)において、Cは、静電容量であり、εは、誘電率であり、Sは、静電容量検出用電極の有効面積である。静電容量検出用電極の有効面積は、フィルター平面視において、第一容量検出電極561及び第二容量検出電極562が互いに重なり合う領域の面積である。
ここで、静電容量センサー56に接続されたギャップ検出器152の静電容量測定レンジと可動反射膜542の可動範囲との関係を検討する。
まず、ギャップ検出器152の静電容量測定レンジは、ギャップ検出器152の静電容量検出回路によって測定可能なレンジが定まる。ここでは、容量測定レンジの容量上限値をCとし、容量下限値をCとする。
また、可動反射膜542の可動範囲は、透過させる光の波長域に対応して定まる。ここでは、反射膜間ギャップG1のギャップ量gのギャップ量下限値をgm1とし、ギャップ量上限値をgm2とする。
なお、容量測定レンジの上限及び下限で規定される範囲、並びに反射膜間ギャップG1のギャップ量上限及び下限で規定される範囲にそれぞれ収まるように、余裕をもって容量測定レンジ及び反射膜間ギャップのギャップ量範囲を設定しても良い。
図5(B)は、反射膜間ギャップと静電容量との関係を示すグラフである。
従来は、センサーギャップ量gとミラーギャップ量gとは、同じ値であるため、設定可能なパラメーターは、静電容量検出用電極の有効面積Sだけとなる。
そのため、反射膜間ギャップが広い時(gm2の時)に、静電容量Cとなるように設定すること、すなわち、図5(B)の点B(gm2,C)を通過させる設定が可能であるものの、反射膜間ギャップが狭い時(gm1の時)に、静電容量Cとなるように設定、すなわち、図5(B)の点A(gm1,C)を通過させる設定が出来ない。この場合、反射膜間ギャップG1がギャップ量上限値gm1のときの静電容量は、容量上限値Cを上回る値となる。
また、反対に、図5(B)の点A(gm1,C)を通過させる設定が出来ても、図5(B)の点B(gm2,C)を通過させる設定ができない。この場合、反射膜間ギャップG1がギャップ量下限値gm2のときの静電容量は、容量下限値Cを下回る値となる。
つまり、点Aおよび点Bを両方とも通過するような反射膜間ギャップと静電容量との関係曲線(容量特性)を得るための設計が困難であり、反射膜間ギャップの変化に対して、静電容量の変化が大きい。
一方、本実施形態の波長可変干渉フィルター5では、ミラーギャップとセンサーギャップのオフセットgoffを設定することで、上記式(4)の関係式が成立し、点Aおよび点Bを両方とも通過する、反射膜間ギャップと静電容量との関係曲線を得るような設計が可能となる。
例えば、図5(B)に示すように静電容量センサー56の容量特性が、点A(gm1,C)および点B(gm2,C)を通過するような、静電容量検出用電極の有効面積Sおよびオフセットgoffは、以下の連立方程式(5)を解くことで得られる。
前記連立方程式(5)を、行列を用いて下記式(6)および下記式(7)のように解くことで、下記式(8)および下記式(9)のように、オフセットgoffおよび静電容量検出用電極の有効面積Sを算出することができる。
波長可変干渉フィルター5において、上記数式(8)および数式(9)に基づいて算出したオフセットgoffおよび静電容量検出用電極の有効面積Sに設計することで、図5(B)に示す点Aおよび点Bを通過する曲線(容量特性)を得ることができる。すなわち、容量検出電極間ギャップG3(反射膜間ギャップG1)の変化に対する静電容量の変化が小さい領域を利用することが出来るようになる。
[波長可変干渉フィルターの製造方法]
次に、上述したような波長可変干渉フィルターの製造方法について、図面に基づいて説明する。
波長可変干渉フィルター5の製造では、まず、固定基板51を形成するための第一ガラス基板M1、可動基板52を形成するための第二ガラス基板M2を用意し、固定基板形成工程及び可動基板形成工程を実施する。この後、基板接合工程を実施し、固定基板形成工程により加工された第一ガラス基板M1と、可動基板形成工程により加工された第二ガラス基板M2とを接合する。
以下、各工程について、図面に基づいて説明する。
[固定基板形成工程]
図6は、固定基板形成工程における第一ガラス基板M1の状態を示す図である。
固定基板形成工程では、まず、図6に示すように、固定基板51の製造素材である第一ガラス基板M1の両面を、表面粗さRaが1nm以下となるまで両面を精密研磨する。
次に、図6(A)に示すように、第一ガラス基板M1の基板表面にレジストR1を塗布して、塗布されたレジストR1をフォトリソグラフィ法により露光および現像することで、第一溝511および第二溝512の形成箇所が開口するようにパターニングする。また、第一駆動電極引出溝および第二駆動電極引出溝の形成箇所についても同様に開口するようにパターニングする。
次に、図6(B)に示すように、第一ガラス基板M1の基板表面をエッチングにより加工する(第一エッチング工程)。例えば、フッ酸系のエッチング液を用いたウェットエッチングを施す。第一エッチング工程において、固定反射膜541が形成される第一溝511の深さ寸法までエッチングを行う。また、第一エッチング工程では、第一駆動電極引出溝および第二駆動電極引出溝の形成箇所に対しても同様の深さ寸法までエッチングが施される。
次に、図6(C)に示すように、レジストR1を剥離後、第一ガラス基板M1の基板表面にレジストR2を塗布して、塗布されたレジストR2をフォトリソグラフィ法により露光および現像することで、第二溝512および第三溝513の形成箇所が開口するようにパターニングする。このとき、図6(C)に示すように、第一溝511の形成箇所をレジストR2で覆い、さらなるエッチング処理を受けないようにする。また、第一駆動電極引出溝、第一容量検出電極引出溝、第二駆動電極引出溝および第二容量検出電極引出溝の形成箇所についても同様に開口するようにパターニングする。
次に、図6(D)に示すように、第一ガラス基板M1の基板表面をエッチングにより加工する(第二エッチング工程)。例えば、フッ酸系のエッチング液を用いたウェットエッチングを施す。本実施形態では、この第二エッチング工程において第三溝513の深さ寸法までエッチングを行う。また、第二エッチング工程では、第一駆動電極引出溝、第一容量検出電極引出溝、第二駆動電極引出溝および第二容量検出電極引出溝の形成箇所に対しても同様の深さ寸法までエッチングが施される。
そして、図6(E)に示すように、レジストR2を剥離後、固定基板51の基板形状が決定された第一ガラス基板M1が形成される。すなわち、固定基板51には、互いに異なる深さ寸法の3つの溝、第一溝511,第二溝512,第三溝513が形成される。本実施形態では、第二溝512の深さ寸法D2は、第一溝511の深さ寸法D1と第三溝513の深さ寸法D3の和(D1+D3)と同じである。そのため、上述のように、2回のエッチング工程で、3種類の深さ寸法の溝を形成することができる。
この後、第一ガラス基板M1のエッチングが施された面に、第一駆動電極551,第一駆動電極引出部551A,第一駆動電極用電極パッド551B,第一容量検出電極561,第一容量検出電極引出部561A,第一容量検出電極用電極パッド561Bを形成する材料を成膜し、フォトリソグラフィ法等を用いてパターニングする。
次に、第一溝511に、固定反射膜541を形成する。本実施形態では、固定反射膜541として、Ag合金を用いる。Ag合金等の金属膜やAg合金等の合金膜を用いる場合では、第一ガラス基板M1の表面に反射膜(金属膜、又は合金膜)を形成した後、フォトリソグラフィ法等を用いてパターニングする。
なお、反射膜として誘電体多層膜を形成する場合では、例えばリフトオフプロセスによりパターニングをすることができる。この場合、フォトリソグラフィ法等により、第一ガラス基板M1上の反射膜形成部分以外にレジスト(リフトオフパターン)を形成する。この後、固定反射膜541を形成するための材料(例えば、高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜)をスパッタリング法または蒸着法等により成膜する。そして、固定反射膜541を成膜した後、リフトオフにより、不要部分の膜を除去する。
なお、固定反射膜541として、異なる種類の反射膜を用いる場合、それぞれ、個別に上述の工程を実施し、反射膜を形成する。
以上により、固定基板51が製造される。
[可動基板形成工程]
次に、可動基板形成工程について説明する。図7は、可動基板形成工程における第二ガラス基板M2の状態を示す図である。
可動基板形成工程では、まず、図7(A)に示すように、第二ガラス基板M2の表面粗さRaが1nm以下となるまで両面を精密研磨する。そして、第二ガラス基板M2の全面にレジストR3を塗布し、塗布されたレジストR3をフォトリソグラフィ法により露光・現像して、保持部522及び基板外周部525が形成される箇所をパターニングする。
次に、第二ガラス基板M2をウェットエッチングすることで、図7(B)に示すように、可動部521、保持部522、及び基板外周部525を形成する。これにより、可動基板52の基板形状が決定された第二ガラス基板M2が製造される。
次に、図7(C)に示すように、第二ガラス基板M2の一方側の面(固定基板51に対向する面)に、可動基板52側の各電極を形成する。具体的には、各電極を形成する材料を成膜し、フォトリソグラフィ法等を用いてパターニングすることで、第二駆動電極552,第二駆動電極引出部552A,第二駆動電極用電極パッド552B,第二容量検出電極562,第二容量検出電極引出部562A,第二容量検出電極用電極パッド562Bを形成する。
この後、可動面521Aに可動反射膜542を形成する。この可動反射膜542の形成は、固定反射膜541と同様の方法により形成することができる。
以上により、可動基板52が製造される。
[基板接合工程]
次に、基板接合工程について説明する。
基板接合工程では、まず、固定基板51の第一接合部515と、可動基板52の第二接合部523とに、ポリオルガノシロキサンを主成分としたプラズマ重合膜(接合膜53)を、例えばプラズマCVD法等により成膜する。接合膜53の厚みとしては、例えば10nmから1000nmとすればよい。
そして、固定基板51および可動基板52のプラズマ重合膜に対して活性化エネルギーを付与するために、Oプラズマ処理またはUV処理を行う。Oプラズマ処理の場合は、O流量1.8×10−3(m/h)、圧力27Pa、RFパワー200Wの条件で30秒間実施する。また、UV処理の場合は、UV光源としてエキシマUV(波長172nm)を用いて3分間処理する。
プラズマ重合膜に活性化エネルギーを付与した後、これらの固定基板51および可動基板52のアライメント調整を行い、プラズマ重合膜を介して固定基板51および可動基板52を重ね合わせ、接合部分に例えば98(N)の荷重を10分間かける。これにより、固定基板51と可動基板52とが接合される。
これにより、波長可変干渉フィルター5が製造される。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態では、反射膜間ギャップG1と、駆動電極間ギャップG2と、容量検出電極間ギャップG3とが、互いに異なるギャップ量である。静電容量の値と反射膜間ギャップの値とは反比例の関係にあるが、2つのパラメーター(容量検出電極の有効面積と、容量検出電極ギャップのギャップ量)が設計可能になることで、反比例曲線の内、直線に近い形状の領域を利用した静電容量の検出、および容量検出電極間ギャップのギャップ量算出が可能になる。
その結果、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量の検出精度が向上し、それに伴って反射膜間ギャップG1のギャップ量の検出精度が向上する。ゆえに、本実施形態によれば、反射膜間ギャップG1のギャップ量制御の精度を向上させることができる。
本実施形態では、ギャップ検出器152の静電容量測定レンジと可動反射膜542の可動範囲に応じて、静電容量特性を示す曲線が所望の2点を通過するためのオフセットgoffおよび容量検出電極の有効面積Sを算出できる。
このように、オフセットgoffを独立に設定可能なパラメーターとして規定することで、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量の検出精度、さらには反射膜間ギャップG1のギャップ量の検出精度も、より向上することになる。
ゆえに、本発明によれば、反射膜間ギャップG1のギャップ量制御の精度をより向上させることができる。
本実施形態では、ギャップ検出器152によって測定された静電容量に基づいて、反射膜間ギャップG1のギャップ量を算出し、所望のギャップ量となるように適切な電圧を電圧制御器151により静電アクチュエーター55へ印加させることができる。その結果、反射膜間ギャップG1を所望のギャップ量に正確に設定することができる。したがって、波長可変干渉フィルター5により取り出される光の波長を正確に制御することができる。
本実施形態では、固定基板51および可動基板52において、容量検出電極561,562が、反射膜541,542や駆動電極551,552よりも基板外周側に配置されている。そのため、第一容量検出電極561の第一容量検出電極引出部561Aと、第二容量検出電極引出部562Aとの配線間隔を大きくすることができる。その結果、容量検出電極引出部561A,562A間の寄生容量を減少させることができ、容量検出電極間ギャップG3における静電容量をより精度よく測定することができる。
したがって、反射膜間ギャップG1のギャップ量をより精度よく測定することができる。
本実施形態では、固定基板51に、3つのギャップG1,G2,G3を構成する3つの溝、すなわち、第一溝511,第二溝512,第三溝513が形成される。第二溝512の深さ寸法D2は、第一溝511の深さ寸法D1と第三溝513の深さ寸法D3の和(D1+D3)と同じである。そのため、上述のように、2回のエッチング工程で、3種類の深さ寸法の溝を形成することができる。
したがって、波長可変干渉フィルター5の製造工程の簡略化を図ることが出来る。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
第一実施形態と第二実施形態とでは、溝の形成位置が異なる。
上記第一実施形態の波長可変干渉フィルター5では、フィルター平面視において、外側から順に、第三溝513、第二溝512、第一溝511が形成されている。
これに対し、第二実施形態の波長可変干渉フィルターでは、フィルター平面視において、外側から順に、第二溝512、第三溝513、第一溝511が形成されている。
なお、以降の説明に当たり、第一実施形態と同一の構成については同符号を付し、その説明を簡略または省略する。
図8は、第二実施形態に係る波長可変干渉フィルター5Aの概略構成を示す平面図である。
図9は、図8の波長可変干渉フィルター5AをB−B´線で断面した際の断面図である。
波長可変干渉フィルター5Aについても、第一実施形態と同様に、光学モジュールに具備され、さらにこの光学モジュールも電子機器に具備され得る。
波長可変干渉フィルター5Aは、図8及び図9に示すように、例えば四角形板状の光学部材であり、固定基板51A(第一基板)および可動基板52(第二基板)を備えている。
固定基板51Aでは、フィルター平面視で、第一溝511,第二溝512,第三溝513は、フィルター中心点Oを中心とした環状に形成されている。
本実施形態では、図9に示すように、固定基板51Aの内側に第一溝511が形成され、第一溝511の外側に第三溝513が形成され、第三溝513の外側に第二溝512が形成されている。また、第一溝511の深さ寸法よりも第三溝513の深さ寸法の方が大きく、第三溝513の深さ寸法よりも第二溝512の深さ寸法の方が大きく形成されている。
第一溝511の底部511Aには、固定反射膜541が配置され、第三溝513の底部513Aには、第一容量検出電極561が配置され、第二溝512の底部512Aには、第一駆動電極551が配置されている。
つまり、波長可変干渉フィルター5Aにおいて、フィルター平面視において、第一容量検出電極561は、第一駆動電極551よりも内側、かつ固定反射膜541よりも外側に配置され、第二容量検出電極562は、第二駆動電極552よりも内側、かつ可動反射膜542よりも外側に配置されている。
波長可変干渉フィルター5Aにおいても、第一実施形態と同様に容量特性の設計が可能である。
また、波長可変干渉フィルター5Aも、第一実施形態で説明した製造方法とほぼ同様に製造することができる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の波長可変干渉フィルター5Aは、第一実施形態と同様の作用効果を奏する他、次のような作用効果を奏する。
本実施形態では、フィルター平面視における容量検出電極561,562と駆動電極551,552の配置関係が逆転している。すなわち、固定基板51Aおよび可動基板52において、容量検出電極561,562が、駆動電極551,552よりも内側に配置され、反射膜541,542の外側に配置されている。容量検出電極561,562と反射膜541,542とを近づけて配置することができる。そのため、静電アクチュエーター55によってギャップ量を変更させる際に固定基板51Aおよび可動基板52に撓みが生じた場合でも、容量検出電極間ギャップG3に及ぶ当該撓みの影響を少なくすることができる。その結果、容量検出電極間ギャップG3における静電容量をより精度よく測定することができる。また、波長可変干渉フィルター5Aでは、反射膜541,542に近い位置に容量検出電極561,562を形成できる。
ゆえに、反射膜間ギャップG1のギャップ量をより精度よく測定することができる。
〔第三実施形態〕
次に、本発明の第三実施形態に係る光学フィルターデバイスについて説明する。
上記第一実施形態の分光測定装置1では、光学モジュール10に対して、波長可変干渉フィルター5が直接設けられる構成とした。しかしながら、光学モジュールとしては、複雑な構成を有するものもあり、特に小型化の光学モジュールに対して、波長可変干渉フィルター5を直接設けることが困難な場合がある。本実施形態では、そのような光学モジュールに対しても、波長可変干渉フィルター5を容易に設置可能にする光学フィルターデバイスについて、以下に説明する。
図10は、本発明の第三実施形態に係る光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。
図10に示すように、光学フィルターデバイス600は、波長可変干渉フィルター5Bと、当該波長可変干渉フィルター5Bを収納する筐体601と、を備えている。波長可変干渉フィルター5Bは、基本的に第一実施形態の波長可変干渉フィルター5と同様の構成を備え、上述の作用効果を奏するが、固定基板および可動基板の形状において相違する。波長可変干渉フィルター5Bの固定基板51Bおよび可動基板52Bは、両者が接合された際に、それぞれ外側に張り出す張出部を有し、この張出部に電極パッドが形成される。
筐体601は、ベース基板610と、リッド620と、ベース側ガラス基板630と、リッド側ガラス基板640と、を備える。
ベース基板610は、例えば単層セラミック基板により構成される。このベース基板610には、波長可変干渉フィルター5Bの可動基板52Bが設置される。ベース基板610への可動基板52Bの設置としては、例えば接着層等を介して配置されるものであってもよく、他の固定部材等に嵌合等されることで配置されるものであってもよい。また、ベース基板610には、反射膜541,542に対向する領域に、光通過孔611が開口形成される。そして、この光通過孔611を覆うように、ベース側ガラス基板630が接合される。ベース側ガラス基板630の接合方法としては、例えば、ガラス原料を高温で熔解し、急冷したガラスのかけらであるガラスフリットを用いたガラスフリット接合、エポキシ樹脂等による接着などを利用できる。
このベース基板610のリッド620に対向するベース内側面612には、波長可変干渉フィルター5Bの各電極パッドのそれぞれに対応して内側端子部615が設けられている。なお、各電極パッドと内側端子部615との接続は、例えばFPC615Aを用いることができ、例えばAgペースト、ACF(Anisotropic Conductive Film)、ACP(Anisotropic Conductive Paste)等により接合する。なお、内部空間650を真空状態に維持する場合は、アウトガスが少ないAgペーストを用いることが好ましい。また、FPC615Aによる接続に限られず、例えばワイヤーボンディング等による配線接続を実施してもよい。
また、ベース基板610は、各内側端子部615が設けられる位置に対応して、貫通孔614が形成されており、各内側端子部615は、貫通孔614に充填された導電性部材を介して、ベース基板610のベース内側面612とは反対側のベース外側面613に設けられた外側端子部616に接続されている。
そして、ベース基板610の外周部には、リッド620に接合されるベース接合部617が設けられている。
リッド620は、図10に示すように、ベース基板610のベース接合部617に接合されるリッド接合部624と、リッド接合部624から連続し、ベース基板610から離れる方向に立ち上がる側壁部625と、側壁部625から連続し、波長可変干渉フィルター5の固定基板51B側を覆う天面部626とを備えている。このリッド620は、例えばコバール等の合金または金属により形成することができる。
このリッド620は、リッド接合部624と、ベース基板610のベース接合部617とが、接合されることで、ベース基板610に密着接合されている。
この接合方法としては、例えば、レーザー溶着の他、銀ロウ等を用いた半田付け、共晶合金層を用いた封着、低融点ガラスを用いた溶着、ガラス付着、ガラスフリット接合、エポキシ樹脂による接着等が挙げられる。これらの接合方法は、ベース基板610及びリッド620の素材や、接合環境等により、適宜選択することができる。
リッド620の天面部626は、ベース基板610に対して平行となる。この天面部626には、波長可変干渉フィルター5Bの反射膜541,542に対向する領域に、光通過孔621が開口形成されている。そして、この光通過孔621を覆うように、リッド側ガラス基板640が接合される。リッド側ガラス基板640の接合方法としては、ベース側ガラス基板630の接合と同様に、例えばガラスフリット接合や、エポキシ樹脂等による接着などを用いることができる。
〔第三実施形態の作用効果〕
本実施形態の光学フィルターデバイス600では、筐体601により波長可変干渉フィルター5Bが保護されているため、異物や大気に含まれるガス等による波長可変干渉フィルター5Bの特性変化を防止でき、また、外的要因による波長可変干渉フィルター5Bの破損を防止できる。また、帯電粒子の侵入を防止できるため、固定反射膜541、可動反射膜542、第一駆動電極551、第二駆動電極552、第一容量検出電極561および第二容量検出電極562の帯電を防止できる。したがって、帯電によるクーロン力の発生を抑制でき、反射膜541,542の平行性をより確実に維持することができる。
また、例えば工場で製造された波長可変干渉フィルター5Bを、光学モジュールや電子機器を組み立てる組み立てライン等まで運搬する場合に、光学フィルターデバイス600により保護された波長可変干渉フィルター5Bでは、安全に運搬することが可能となる。
また、光学フィルターデバイス600は、筐体601の外周面に露出する外側端子部616が設けられているため、光学モジュールや電子機器に対して組み込む際にも容易に配線を実施することが可能となる。
更に、上記第一実施形態と同様に、波長可変干渉フィルター5Bは、静電アクチュエーター55による高精度な反射膜間ギャップG1のギャップ制御が可能になる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
反射膜間ギャップG1,駆動電極間ギャップG2,容量検出電極間ギャップG3のギャップ量は、前記実施形態のような関係に限定されない。例えば、測定対象光として赤外光や遠赤外光を対象とする場合等、測定対象光の波長域によっては、反射膜間ギャップG1のギャップ量よりも容量検出電極間ギャップG3の方が小さい波長可変干渉フィルターであっても良い。
また、反射膜間ギャップG1のギャップ量と、容量検出電極間ギャップG3のギャップ量とが異なればよく、この場合、駆動電極間ギャップG2のギャップ量は、反射膜間ギャップG1のギャップ量または容量検出電極間ギャップG3と同じであっても良い。
上記実施形態では、電圧制御器151によるフィードバック制御を例に挙げたが、その他の制御形態としてもよい。例えば、印加電圧と透過波長との関連付けがなされたデータ(V-λデータ)のテーブルについて、ギャップ検出器152によって検出された静電容量の値に基づいて、データを修正する方法でもよい。
上記実施形態では、固定基板51及び可動基板52は、接合膜53により接合されることで、一体的に構成されているが、直接接合されている構成としてもよい。
波長可変干渉フィルターの製造方法においては、第一実施形態では、2回のエッチング工程で、3種類の深さ寸法の溝を形成する方法を挙げて説明したが、本発明は、このような方法に限定されない。各溝の深さ寸法に応じて、3回のエッチング工程に分けて実施してもよいし、さらにエッチング工程の回数を増やしても良い。ただし、生産性の観点からは、エッチング工程の回数は少ない方が好ましい。
波長可変干渉フィルターの製造方法においては、1つの第一ガラス基板M1から複数の固定基板51を形成してもよい。したがって、この場合、第一基板形成工程では、第一ガラス基板M1に、複数の固定基板51がアレイ状に並列配置された状態で製造されるよう、レジストパターンを形成する。
また、本発明の電子機器として、上記各実施形態では、分光測定装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の波長可変干渉フィルターの駆動方法、光学モジュール、及び電子機器を適用することができる。
例えば、図11に示すように、本発明の電子機器を、色を測定するための測色装置に適用することもできる。
図11は、波長可変干渉フィルターを備えた測色装置400の一例を示すブロック図である。
この測色装置400は、図11に示すように、検査対象Aに光を射出する光源装置410と、測色センサー420(光学モジュール)と、測色装置400の全体動作を制御する制御装置430とを備える。そして、この測色装置400は、光源装置410から射出される光を検査対象Aにて反射させ、反射された検査対象光を測色センサー420にて受光し、測色センサー420から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち検査対象Aの色を分析して測定する装置である。
光源装置410は、光源411、複数のレンズ412(図11には1つのみ記載)を備え、検査対象Aに対して例えば基準光(例えば、白色光)を射出する。また、複数のレンズ412には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置410は、光源411から射出された基準光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから検査対象Aに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置410を備える測色装置400を例示するが、例えば検査対象Aが液晶パネルなどの発光部材である場合、光源装置410が設けられない構成としてもよい。
測色センサー420は、図11に示すように、波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を透過する光を受光するディテクター11と、波長可変干渉フィルター5で透過させる光の波長を可変する電圧制御部15とを備える。また、測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、検査対象Aで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー420は、波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光をディテクター11にて受光する。
制御装置430は、測色装置400の全体動作を制御する。
この制御装置430としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューターなどを用いることができる。そして、制御装置430は、図11に示すように、光源制御部431、測色センサー制御部432、および測色処理部433などを備えて構成されている。
光源制御部431は、光源装置410に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置410に所定の制御信号を出力して、所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部432は、測色センサー420に接続され、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー420にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー420に出力する。これにより、測色センサー420の電圧制御部15は、制御信号に基づいて、静電アクチュエーター55に電圧を印加し、波長可変干渉フィルター5を駆動させる。
測色処理部433は、ディテクター11により検出された受光量から、検査対象Aの色度を分析する。
また、本発明の電子機器の他の例として、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムが挙げられる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の波長可変干渉フィルターを用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図12は、波長可変干渉フィルターを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図13は、図12のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図12に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、波長可変干渉フィルター5、及び受光素子137(検出部)等を含む検出装置(光学モジュール)と、検出された信号を処理し、検出部を制御する制御部138(処理部)、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,135D,135Eと、により構成されている。
また、図13に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
更に、ガス検出装置100の制御部138は、図13に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、波長可変干渉フィルター5を制御するための電圧制御部146、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149、及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150などを備えている。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気などが除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光、及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が波長可変干渉フィルター5に入射する。そして、信号処理部144は、電圧制御部146に対して制御信号を出力する。これにより、電圧制御部146は、上記第一実施形態に示すように、電圧制御器151、ギャップ検出器152、およびマイコン153により構成され、第一実施形態と同様の駆動方法により、波長可変干渉フィルター5を駆動させ、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。この場合、波長可変干渉フィルター5から目的とするラマン散乱光を精度よく取り出すことができる。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、上記図12及び図13において、ラマン散乱光を波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示したが、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、波長可変干渉フィルターを用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図14は、波長可変干渉フィルター5を利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図14に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する波長可変干渉フィルター5と、分光された光を検出する撮像部213(検出部)と、を備えている。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、波長可変干渉フィルター5を制御する電圧制御部222と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って波長可変干渉フィルター5に入射する。波長可変干渉フィルター5は、電圧制御部222の制御により、上記第一実施形態に示すような駆動方法で駆動される。これにより、波長可変干渉フィルター5から精度よく目的波長の光を取り出すことができる。そして、取り出された光は、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、電圧制御部222を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。更に、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、更には、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図14において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
更には、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
更には、本発明の波長可変干渉フィルター、光学モジュール、電子機器としては、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルターにより特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、本発明の波長可変干渉フィルターにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機などにも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図15は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図15に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330(検出部)とを備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図15に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた波長可変干渉フィルター5を備えて構成されている。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。この時、各波長に対して、電圧制御部(図示略)が波長可変干渉フィルター5を駆動させることで、精度よく目的波長の分光画像の画像光を取り出すことができる。
更には、本発明の波長可変干渉フィルターをバンドパスフィルターとして用いてもよく、例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを波長可変干渉フィルターで分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の波長可変干渉フィルターを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩などの認証装置にも適用できる。
更には、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、波長可変干渉フィルターにより、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記に示すように、本発明の波長可変干渉フィルター、光学モジュール、及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、本発明の波長可変干渉フィルターは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。したがって、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の光学デバイスとして好適に用いることができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等に適宜変更できる。
1… 分光測定装置、10…光学モジュール、100…ガス検出装置、15…電圧制御部、151…電圧制御器、152…ギャップ検出器、20…制御部、400…測色装置、5,5A,5B…波長可変干渉フィルター、51,51A,51B…固定基板、511…第一溝、511A…底部、512…第二溝、512A…底部、513…第三溝、513A…底部、52,52B…可動基板、541…固定反射膜、542…可動反射膜、55…静電アクチュエーター(ギャップ変更部)、551…第一駆動電極、552…第二駆動電極、561…第一容量検出電極、562…第二容量検出電極、600…光学フィルターデバイス、601…筐体、D1,D2,D3…深さ寸法、G1…反射膜間ギャップ、G2…駆動電極間ギャップ、G3…容量検出電極間ギャップ。

Claims (10)

  1. 第一基板と、
    前記第一基板に対向して配置された第二基板と、
    前記第一基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、
    前記第二基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過し、前記第一反射膜に対する表面間の距離である反射膜間ギャップを介して対向して配置された第二反射膜と、
    前記第一基板上に設けられた第一駆動電極と、
    前記第二基板上に設けられ、前記第一駆動電極に対する表面間の距離である駆動電極間ギャップを介して対向して配置された第二駆動電極と、
    前記第一基板上に設けられた第一容量検出電極と、
    前記第二基板上に設けられ、前記第一容量検出電極に対する表面間の距離である容量検出電極間ギャップを介して対向して配置された第二容量検出電極と、を具備し、
    前記第一容量検出電極および前記第二容量検出電極は、前記第一容量検出電極および前記第二容量検出電極の間の静電容量を測定するための静電容量検出用電極であり、
    前記第一駆動電極および前記第二駆動電極により、前記反射膜間ギャップのギャップ量を変更させるギャップ量変更部が構成され、
    前記反射膜間ギャップと、前記駆動電極間ギャップと、前記容量検出電極間ギャップとが、互いに異なるギャップ量であり、
    前記反射膜間ギャップのギャップ量の下限値をg m1 とし、前記反射膜間ギャップのギャップ量の上限値をg m2 とし、静電容量検出手段の容量測定レンジの容量上限値をC 、容量下限値をC としたとき、
    前記容量検出電極間ギャップのギャップ量g と前記反射膜間ギャップのギャップ量g との差であるオフセットg off は、下記式(1)で表され、
    静電容量検出用電極の有効面積Sは、下記式(2)で表される
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  2. 請求項1に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記反射膜間ギャップのギャップ量gよりも前記容量検出電極間ギャップのギャップ量gが大きい
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  3. 請求項1または請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記波長可変干渉フィルターを、前記第一基板および前記第二基板の基板厚み方向から見た平面視において、
    前記第一駆動電極は、前記第一反射膜よりも外側に配置され、
    前記第一容量検出電極は、前記第一駆動電極よりも外側に配置され、
    前記第二駆動電極は、前記第二反射膜よりも外側に配置され、
    前記第二容量検出電極は、前記第二駆動電極よりも外側に配置された
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  4. 請求項1または請求項2に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記波長可変干渉フィルターを、前記第一基板および前記第二基板の基板厚み方向から見た平面視において、
    前記第一容量検出電極は、前記第一駆動電極よりも内側、かつ前記第一反射膜よりも外側に配置され、
    前記第二容量検出電極は、前記第二駆動電極よりも内側、かつ前記第二反射膜よりも外側に配置された
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  5. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の波長可変干渉フィルターにおいて、
    前記反射膜間ギャップ、前記駆動電極間ギャップおよび前記容量検出電極間ギャップの3つのギャップのうち、いずれか一つのギャップ量と、他の二つのギャップ量の合計とが等しい
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の波長可変干渉フィルターと、
    前記波長可変干渉フィルターを収納する筐体と、を具備する
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の波長可変干渉フィルターと、
    電圧制御部と、を具備し、
    前記電圧制御部は、
    前記第一容量検出電極および前記第二容量検出電極に接続され、前記容量検出電極間ギャップのギャップ量に応じた静電容量を検出するギャップ検出器と、
    前記ギャップ検出器、並びに前記第一駆動電極および前記第二駆動電極に接続され、前記ギャップ検出器にて検出した静電容量に応じて前記容量検出電極間ギャップのギャップ量を算出し、前記第一駆動電極および前記第二駆動電極に印加する電圧を制御する電圧制御器と、を備える
    ことを特徴とする光学モジュール。
  8. 請求項に記載の光学モジュールと、
    前記波長可変干渉フィルターを制御する制御部と、を具備する
    ことを特徴とする電子機器。
  9. 第一基板と、
    前記第一基板に対向して配置された第二基板と、
    前記第一基板の第一溝の底部に設けられた反射膜と、
    前記第一基板の第二溝の底部に設けられた駆動電極と、
    前記第一基板の第三溝の底部に設けられた容量検出電極と、を具備し、
    前記第一溝、前記第二溝および前記第三溝は、互いに異なる深さ寸法である波長可変干渉フィルターの製造方法であって、
    前記第一溝および前記第二溝を形成する前記第一基板の領域において前記第一溝の深さ寸法分の溝を形成し、
    前記第二溝および前記第三溝を形成する前記第一基板の領域において前記第三溝の深さ寸法分の溝を形成する
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルターの製造方法。
  10. 第一基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過する第一反射膜と、
    第二基板上に設けられ、入射した光の一部を反射し一部を透過し、前記第一反射膜に対する表面間の距離である反射膜間ギャップを介して対向して配置された第二反射膜と、
    前記第一基板上に設けられた第一駆動電極と、
    前記第二基板上に設けられ、前記第一駆動電極に対する表面間の距離である駆動電極間ギャップを介して対向して配置された第二駆動電極と、
    前記第一基板上に設けられた第一容量検出電極と、
    前記第二基板上に設けられ、前記第一容量検出電極に対する表面間の距離である容量検出電極間ギャップを介して対向して配置された第二容量検出電極と、を具備し、
    前記反射膜間ギャップと、前記駆動電極間ギャップと、前記容量検出電極間ギャップとが、互いに異なるギャップ量であり、
    前記反射膜間ギャップのギャップ量の下限値をg m1 とし、前記反射膜間ギャップのギャップ量の上限値をg m2 とし、静電容量検出手段の容量測定レンジの容量上限値をC 、容量下限値をC としたとき、
    前記容量検出電極間ギャップのギャップ量g と前記反射膜間ギャップのギャップ量g との差であるオフセットg off は、下記式(1)で表され、
    静電容量検出用電極の有効面積Sは、下記式(2)で表される
    ことを特徴とする波長可変干渉フィルター。
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