JP6007589B2 - 投射用ズームレンズおよび画像表示装置 - Google Patents
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負の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
正の屈折力を有する第3レンズ群と、
正の屈折力を有する第4レンズ群と、
負の屈折力を有する第5レンズ群と、
からなり、
広角側から望遠側への変倍に際し、
第1レンズ群は固定であり、かつ、第2レンズ群、第3レンズ群、第4レンズ群、および第5レンズ群は、それぞれ隣接するレンズ群との間隔が変化するように移動し、
第5レンズ群の最も画像表示素子側の負レンズの焦点距離をF5n、
第5レンズ群の最も画像表示素子側の正レンズの焦点距離をF5p、
としたとき、
−1.9 < F5n/F5p < −1.1
を満足することを最も主な特徴とする。
●第1の実施形態
以下、本発明に係る投射用ズームレンズの実施形態について説明する。本実施形態に係る投射用ズームレンズは、DMDなどの反射型画像表示素子を光変調素子として用いた画像表示装置(プロジェクタ装置)に適した投射用ズームレンズであって、レンズ群構成が拡大側(被投射面側)から負・負・正・正・負の屈折力を有する配置からなり、下記の条件式1を満足することを特徴とする。
(条件式1)−1.9 < F5n/F5p < −1.1
但し、F5nは第5レンズ群の最も縮小側(画像表示素子側)の負レンズの焦点距離、F5pは第5レンズ群の最も縮小側(画像表示素子側)の正レンズの焦点距離を表わす。
また、第2の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、第5レンズ群の構成の最適解を提供する。すなわち、第5レンズ群を構成するレンズを拡大側(被投射面側)から順番に、負−正−負−正の屈折力を有するレンズとする。特に、第5群の最も拡大側の負レンズと正レンズを接合レンズとすることで、広角端、望遠端、またズーミング時も効果的な色消し効果を持たせることができる。
また、第3の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1、第2の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、第5レンズ群の焦点距離に関する最適解を提供する。すなわち、本実施形態に係る投射用ズームレンズによれば、第1、第2の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、下記の条件式2を満足することを特徴とする。
(条件式2)−0.01 < 1/F5
但し、F5は第5レンズ群の焦点距離を表わす。条件式2は、第5レンズ群の屈折力に関する最適解を得るための条件式である。特に、球面収差とコマ収差に関する最適解を得ることができ、条件式2の上限または下限を超える場合、第5レンズ群のパワーが強くなる為、パワー配置条件が崩れてしまい、球面収差とコマ収差が大きくなる傾向になり望ましくない。
また、第4の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1から第3の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、第3レンズ群の焦点距離と第4レンズ群の焦点距離に関する最適解を提供する。すなわち、本実施形態に係る投射用ズームレンズによれば、第1から第3の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、下記の条件式3を満足することを特徴とする。
(条件式3)1.3 < F3/F4 <4.6
但し、F3は第3レンズ群の焦点距離、F4は第4レンズ群の焦点距離を表す。条件式3は、ズーミング時の色収差補正について最適解を導く為の条件式であり、条件式3の上限または下限を超える場合は、色収差が補正過不足になり、解像性能に影響を及ぼすため望ましくない。
また、第5の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1から第4の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、第2レンズ群の焦点距離に関して最適解を提供する。すなわち、本実施形態に係る投射用ズームレンズによれば、第1から第4の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、下記の条件式4を満足することを特徴とする。
(条件式4) −0.27 < Fw/F2 < −0.11
但し、Fwは光学系全系の広角端の焦点距離、F2は第2レンズ群の焦点距離を表わす。条件式4の上限を超える場合、すなわち第2レンズ群の屈折力が小さくなる場合は、倍率色収差が大きく発生するため望ましく無い。また、条件式4の下限を超える場合、すなわち第2レンズ群の屈折力が大きくなる場合は、諸収差が補正過剰となり、解像性能に悪影響を及ぼすため望ましくない。
また、第6の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1から第5の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、瞳位置と像高に関する最適解を提供する。すなわち、本実施形態に係る投射用ズームレンズによれば、第1から第5の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、下記条件式5を満足することを特徴とする。
(条件式5) 4.0 < |EPw/DMDHT| < 4.5
但し、EPwは広角端におけるDMD面からの入射瞳までの距離、DMDHTは縮小側に対するDMDに最も近い球面レンズの回転中心軸からDMD最周辺までの距離を表わす。条件式5は、構成上の条件式であって、EPwとDMDHTの比は条件式5に示す数値範囲内であることが望ましい。条件式5の上限または下限を超える場合は、光学系全系の大きさが大きくなる、光線入射角が大きくなる等、結果的に解像性能に影響するため望ましくない。
また、第7の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1から第6の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、光学系全系の焦点距離とバックフォーカスに関する最適解を提供する。すなわち、本実施形態に係る投射用ズームレンズによれば、第1から第6の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、下記条件式6を満足することを特徴とする。
(条件式6) 0.35 < Fw/BFw < 0.45
但し、BFwは広角端における最も縮小側のレンズの縮小側の面からDMD面までの距離、Fwは光学系全系の広角端の焦点距離を表わす。条件式6は、構成上の条件式であって、FWとBFwの比は条件式6に示す数値範囲内であることが望ましい。条件式6の上限または下限を超える場合は、光学系全系の大きさが大きくなる、光線入射角が大きくなる等、結果的に像性能に影響するため望ましくない。
また、第8の実施形態に係る投射用ズームレンズは、第1から第7の実施形態に係る投射用ズームレンズにおいて、ズーム比をx1.5倍とした場合の半画角ωに関する最適解を提供する。本実施形態に係る投射用ズームレンズによれば、第1から第7の実施形態において、下記の条件式7を満足することを特徴とする。
(条件式7)39 < ω < 45
但し、ωは半画角を表す。
また、第9の実施形態は、第1から第8の実施形態に係る投射用ズームレンズを有する画像表示装置を提供する。
次に、本発明に係る投射用ズームレンズの具体的な実施例について説明する。各実施例の収差は、高いレベルで補正されており、球面収差、非点収差、像面湾曲、軸上色収差、歪曲収差ともに十分に補正されており、良好な光学性能を保持することは以下に示す数値より明らかである。
F:光学系全体の焦点距離(mm)
Fno:開口数
ω:半画角
R:曲率半径
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
L:レンズ
G:レンズ群
非球面に関しては、下記条件で表される。
X=(H2/R)/[1+{1−k(H/R)2}1/2]+C4H4+C6H6+C8H8+C10H10+・・・
次に、本発明に係る画像表示装置の実施形態について説明をする。図29は、本発明に係る画像表示装置の例である投射型プロジェクタ装置の概略構成を示す図である。
Fno 開口数
ω 半画角
R 曲率半径、
D 面間隔、
Nd 屈折率、
νd アッベ数、
L レンズ
G レンズ群
Claims (8)
- 画像表示素子の表示面上に表示された画像を被投射面に投射して拡大表示させる画像表示装置の投射光学系を構成する投射用ズームレンズであって、
上記被投射面側から上記画像表示素子側に向って配置された、
負の屈折力を有する第1レンズ群と、
負の屈折力を有する第2レンズ群と、
正の屈折力を有する第3レンズ群と、
正の屈折力を有する第4レンズ群と、
負の屈折力を有する第5レンズ群と、
からなり、
広角側から望遠側への変倍に際し、
上記第1レンズ群は固定であり、かつ、上記第2レンズ群、上記第3レンズ群、上記第4レンズ群、および上記第5レンズ群は、それぞれ隣接するレンズ群との間隔が変化するように移動し、
上記第5レンズ群の最も上記画像表示素子側の負レンズの焦点距離をF5n、
上記第5レンズ群の最も上記画像表示素子側の正レンズの焦点距離をF5p、
としたとき、
−1.9 < F5n/F5p < −1.1
を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。 - 上記第5レンズ群は、上記被投射面側から順番に負−正−負−正のレンズで構成されていることを特徴とする、
請求項1記載の投射用ズームレンズ。 - 上記第5レンズ群の焦点距離(mm)をF5としたとき、
−0.01 < 1/F5
を満足する、
請求項1または2に記載の投射用ズームレンズ。 - 上記第3レンズ群の焦点距離をF3、
上記第4レンズ群の焦点距離をF4、
としたとき、
1.3 < F3/F4 <4.6
を満足する、
請求項1乃至3のいずれかに記載の投射用ズームレンズ。 - 上記投射光学系全体の広角端の焦点距離をFw、
上記第2レンズ群の焦点距離をF2、
としたとき、
−0.27 < Fw/F2 < −0.11
を満足する、
請求項1乃至4のいずれかに記載の投射用ズームレンズ。 - 上記画像表示素子は、反射型画像表示素子であって、
上記反射型画像表示素子の表示面から入射瞳までの距離をEPw、
上記反射型画像表示素子側に対する最も近い球面レンズの回転中心軸から上記反射型画像表示素子の最周辺までの距離をDMDHT、
としたとき、
4.0 < |EPw/DMDHT|< 4.5
を満足する、
請求項1乃至5のいずれかに記載の投射用ズームレンズ。 - 半画角をωとしたとき、
39°< ω < 45°
を満足する、
請求項1乃至6のいずれかに記載の投射用ズームレンズ。 - 光源と、
上記光源から出射された光で上記画像表示素子を照明する照明光学系と、
上記照明光学系を介して入射する入射光の出射を制御して画像を表示する画像表示素子と、
上記画像表示素子の表示面に表示された上記画像を被投射面に投射して拡大表示させる投射光学系と、
を備え、
上記投射光学系は、請求項1乃至7のいずれかに記載の投射用ズームレンズを有してなることを特徴とする画像表示装置。
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