JP5972166B2 - 乳酸含有酵母エキス - Google Patents

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Description

本発明は、酵母特有の酵母臭がマスキングまたは低減された酵母エキスおよびその製造方法に関する。また、味のバランスと持続性に優れ、肉エキス様の呈味を示す酵母エキスおよびその製造方法に関する。
最近の健康・天然・無添加志向に加え、BSE等、食の安全性に関する問題もあり、天然調味料である酵母エキスへの期待が急速に高まっている。酵母エキスは種々の遊離アミノ酸、有機酸、呈味性5' −ヌクレオチド等を含んでおり、食品にコクや厚みを付与する天然調味料として注目されているが、原料の酵母および培養方法ならびに酵母エキスの製造方法等に依存して生じる酵母特有の異臭(酵母臭)が問題となることがある。
酵母臭の原因物質はその全てが特定されているわけではないが、酵母臭を除去または低く抑えるために種々の方法が試みられている。例えば、活性炭処理によって異臭の原因となる分子を吸着させ、酵母臭を除去する方法(特許文献1)、酵母エキスを酵素によって処理し、脂質成分を遊離させて酵母臭を低減させる方法(特許文献2)等が報告されている。さらに、自己消化を加圧下で行い、逆浸透膜による濃縮およびそれに続くろ過殺菌によって特定の低分子量画分を除去して、呈味性を保持しつつ異臭の少ない酵母エキスを作製する方法(特許文献3)、酵母菌体を高圧処理した後、エンド型プロテアーゼで処理し、次いでエキソ型プロテアーゼを作用させることを特徴とする酵母エキスの製造方法(特許文献4)、ならびに酵素処理によって得た酵母抽出物を疎水性樹脂カラムに通すことによって、酵母エキスの異臭や苦味を除去する方法(非特許文献1)も報告されている。また、酵母エキスの製造方法および種々の問題点に関する従来の試みとして、酸性下で加熱することで酵母臭を除去する方法や、超臨界二酸化炭素を接触させて酵母臭を抽出除去する方法、シクロデキストリンを添加混合して酵母臭をマスクする方法も報告されている(非特許文献2および3)。
特開2000−316523号公報 特開平07−285995号公報 特開2002−355008号公報 特開2003−325130号公報
月刊フードケミカル、1991−10,p46−51 New Food Industry 1994,Vol.36,N0.10,p41−48 New Food Industry 1994,Vol.36,N0.11,p29−35
しかし、酵母臭を除去または低く抑えるための従来の方法は、十分な効果が得られない、操作が煩雑で経済的でない、衛生上問題がある等の問題があり、酵母エキスの用途や使用量を制約する要因となっている。また、酵母エキスを動物エキスの代替品として用いようとする場合、肉エキス様の風味が足りない、味の持続性が足りないという問題がある。動物由来成分を全く含まずに、肉エキス様の呈味を示し、味の持続性にも優れた、新しいタイプの調味料の開発も求められている。
以上のような背景のもと、本発明は、酵母エキスに含まれる酵母臭を低減およびマスキングすると共に、味のバランスおよび持続性に優れ、動物由来成分を含まずに、肉エキス様の呈味を付与することができる酵母エキスを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、酵母エキスに乳酸を特定量以上添加することで、酵母臭が低減され、味のバランスと持続性に優れ、肉エキス様の呈味が付与された酵母エキスが得られることを見出した。このように乳酸を高濃度で含む酵母エキスはこれまでに報告されていない。また、この酵母エキスのpHを、カリウムを含有する塩基性物質で調整することにより、上記の効果がより増強された酵母エキスが得られることを見出した。さらには、乳酸が、酵母エキスを特定の乳酸菌で、特定量以上の乳酸が得られるまで十分に発酵させて生成されるものである場合には、発酵により各種香気成分も増加し、より一層酵母エキス特有の酵母臭がマスキングされ、味のバランスと持続性に優れ、肉エキス様の呈味がさらに顕著に付与された酵母エキスが得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下に関する。
(1)酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含有する、乳酸含有酵母エキス。
(2)酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上の乳酸を含有する、上記(1)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(3)酢酸 0.02%以上;
イソブチルアルコール 0.1ppm以上;
2−メチルブタノール 0.1ppm以上;
アセトイン 1ppm以上;
フルフリルアルコール 1ppm以上;および
メチオノール 1ppm以上;
からなる群から選択される1または複数の成分をさらに含有する、上記(1)または(2)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(4)酵母エキスを、乳酸菌で発酵させて得られる、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含有する、乳酸含有酵母エキス。
(5)酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上の乳酸を含有する、上記(4)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(6)前記乳酸菌が、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus pentosus、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris、Lactobacillus acidophilusまたはLactobacillus delbrueckii subsp. lactisである、上記(4)または(5)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(7)pHが4.5〜7.0である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキス。
(8)カリウムを含有するpH調整剤を用いてpH4.5〜7.0に調整された、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキス。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキスを添加した飲食品。
本発明はまた、以下のものにも関する。
(10)酢酸 0.02%以上;
イソブチルアルコール 0.1ppm以上;
2−メチルブタノール 0.1ppm以上;
アセトイン 1ppm以上;
フルフリルアルコール 1ppm以上;および
メチオノール 1ppm以上;
からなる群から選択される1または複数の成分をさらに含有する、上記(4)または(5)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(11)前記乳酸菌が、Lactobacillus plantarumである、上記(4)または(5)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(12)pHが5.0〜6.0である、上記(7)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(13)カリウムを含有するpH調整剤が、水酸化カリウムである、上記(8)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(14)酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上30(w/w)%未満の乳酸を含有する、上記(8)に記載の乳酸含有酵母エキス。
(15)カリウム塩を含有する、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキス。
(16)酵母エキスに、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を添加する工程、および
カリウムを含有するpH調整剤を用いて前記酵母エキスのpHをpH4.5〜7.0に調整する工程
を含む、乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(17)酵母エキスに、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を添加する工程、
前記酵母エキスにカリウム塩を添加する工程、および
前記酵母エキスのpHをpH4.5〜7.0に調整する工程
を含む、乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(18)前記乳酸を添加する工程が、酵母エキスに、酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上の乳酸を添加する工程である、上記(16)または(17)に記載の乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(19)酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸が生産されるまで、酵母エキスを乳酸菌で発酵させる工程を含む、乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(20)前記発酵させる工程が、酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上の乳酸が生産されるまで、酵母エキスを乳酸菌で発酵させる工程である、上記(19)に記載の乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(21)酵母エキスを、20〜40℃の温度下、48時間以上乳酸菌で発酵させる工程を含む、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含有する乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(22)酵母エキスを、20〜40℃の温度下、48時間以上乳酸菌で発酵させる工程を含む、酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上の乳酸を含有する乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(23)さらに、カリウムを含有するpH調整剤を用いて前記酵母エキスのpHをpH4.5〜7.0に調整する工程を含む、上記(19)〜(22)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(24)さらに、前記酵母エキスにカリウム塩を添加する工程、および
前記酵母エキスのpHをpH4.5〜7.0に調整する工程を含む、上記(19)〜(22)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキスの製造方法。
(25)前記乳酸菌が、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus pentosus、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris、Lactobacillus acidophilusまたはLactobacillus delbrueckii subsp. lactisである、上記(19)〜(24)のいずれかに記載の乳酸含有酵母エキスの製造方法。
本発明により酵母特有の異臭(酵母臭)がマスキングまたは低減され、味のバランスおよび持続性に優れ、動物由来成分を全く含まずに、肉エキス様の呈味が付与された酵母エキスならびにその製造方法が提供される。このような酵母エキスは、各種飲食品の味に肉エキス様のコクや厚みを付与する、新しいタイプの天然調味料として非常に有用である。
実施例4で得た、(i)乳酸発酵前酵母エキスおよび(ii)乳酸発酵後酵母エキスのGC−MSによるトータルイオンクロマトグラムを示す。 (iii)乳酸発酵前酵母エキスおよび(iv)乳酸発酵後酵母エキスのGC−MSによるトータルイオンクロマトグラムの拡大図を示す。
本発明に用いる酵母エキスは、ビール酵母、パン酵母またはトルラ酵母などを原料として、公知の方法によりエキスを抽出して製造され、食用、薬用または培地として公知のものであれば特に限定されることなく使用することができる。市販品を用いてもよいし、上記の酵母を原料として公知の方法で製造してもよい。市販品の酵母エキスとしては、バーテックス(富士食品工業社製)、アロマイルド(興人社製)、ミーストS(アサヒフードアンドヘルスケア社製)、コクベース(大日本明治製糖社製)、SK酵母エキス(日本製紙ケミカル社製)、ギステックス(DSM社製)、KAV(Ohly社製)などを使用することができる。とりわけパン酵母を原料とする酵母エキスは、安価かつ安定的に入手できるので好ましい。酵母エキスの形状は特に限定されず、液状、ペースト状、粉体等、いずれも使用することができる。
酵母エキスの製造方法としては、一般に、自己消化法(酵母菌体内に本来あるタンパク質分解酵素等を利用して菌体を可溶化する方法)、酵素分解法(微生物や植物由来の酵素を添加して可溶化する方法)、熱水抽出法(熱水中に一定時間浸漬して可溶化する方法)、酸またはアルカリ分解法(種々の酸またはアルカリを添加して可溶化する方法)、物理的破砕法(超音波処理や、高圧ホモジェナイズ法、グラスビーズ等の固形物と混合して混合・磨砕することにより破砕する方法)、凍結融解法(凍結・融解を1回以上行うことにより破砕する方法)等が知られているが、これらに限定されず、いずれの方法を用いて製造された酵母エキスも用いることができる。自己消化法によって製造された酵母エキスは異臭が問題とされる場合があるので、本発明において酵母臭をマスキングまたは低減する対象として適している。
本発明は、酵母エキスの酵母臭を改善し、味のバランスおよび持続性に優れ、肉エキス様の呈味を有する酵母エキスを得るために、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含有することを特徴とする。一態様において、酵母エキス固形分あたり、好ましくは15(w/w)%以上、例えば20(w/w)%程度乳酸を含有する。なお、酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常酵母エキス固形分あたりの乳酸量が40(w/w)%を超えると、乳酸由来の酸味によって味のバランスが悪い酵母エキスとなるため、乳酸量は酵母エキス固形分あたり40(w/w)%以下であることが好ましい。例えば、本発明の乳酸含有酵母エキスは、酵母エキス固形分あたり、7.5〜40(w/w)%、好ましくは15〜30(w/w)%の乳酸を含有する。
なお、本発明において、酵母エキス固形分あたりの乳酸含有量とは、酵母エキス中にもともと含まれる乳酸も含めた量をいう。また、例えば粉末状酵母エキスにおいては、粉化助剤としてデキストリンや乳糖等を配合することがあるが、この場合、本発明における酵母エキス固形分とは、粉化助剤等酵母エキス以外の成分に由来する固形分を含まないエキス固形分のことを指す。例えば、粉化助剤が全体の20(w/w)%配合された粉末酵母エキスの乳酸含量が粉末酵母エキス全量に対し10(w/w)%、水分含量が0(w/w)%の場合、酵母エキス固形分あたりの乳酸含量は12.5(w/w)%である。
簡便には、酵母エキスに乳酸を添加することにより、本発明の乳酸含有酵母エキスを得ることができる。添加する乳酸としては、乳酸の他、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウムなどの塩類が挙げられるが、特に乳酸および乳酸カリウムが好ましい。塩類を用いた場合、乳酸量に換算して上記の量を添加する。酵母エキス固形分量は、蒸発乾固法により求めることができる。具体的には、酵母エキスに海砂を適量混合し、110℃程度で水分が蒸発するまで加熱し、残った固形物の重量%を測定する。より簡便には、示差屈折計を用いたBrix値で代用することが可能である。一般的には、液状の酵母エキスの酵母エキス固形分は45〜65(w/w)%、ペースト状の酵母エキスの酵母エキス固形分は70〜95(w/w)%、粉体状の酵母エキスの酵母エキス固形分は50〜99(w/w)%である。
上記のような乳酸含有酵母エキスは、さらに、酢酸、イソブチルアルコール、2−メチルブタノール、アセトイン、フルフリルアルコールおよびメチオノールからなる群から選択される一または複数の成分をさらに所望の量含有することで、より一層酵母臭が改善され、味のバランスに優れ、肉エキス様の呈味を有する、好ましい酵母エキスとなる。簡便には、これらの各成分を乳酸含有酵母エキスに所望の量添加することにより、各成分を含有する乳酸含有酵母エキスを得ることができる。
酢酸含有量は、酵母エキス固形分あたり0.02%以上2%未満であることが好ましい。酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常酢酸含有量が2%以上であると、酢酸由来の酸味によって味のバランスが悪い酵母エキスとなる。添加する酢酸としては、酢酸の他、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウムなどの塩類が挙げられるが、特に酢酸および酢酸カリウムが好ましい。また、上記の酢酸またはその塩を含む、食用可能な原料であってもよく、例えば、穀物酢、米酢、果実酢などを使用することができる。
イソブチルアルコール含有量は、酵母エキス固形分あたり少なくとも0.1ppm以上100ppm未満であることが好ましい。酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常イソブチルアルコール含有量が100ppm以上であると、イソブチルアルコール由来の香りが強くなることによって、味のバランスが悪い酵母エキスとなる。添加するイソブチルアルコールは、市販されている純品のほか、イソブチルアルコールを含む食用可能な原料(例えば、香料等)であってもよい。
2−メチルブタノール含有量は、酵母エキス固形分あたり少なくとも0.1ppm以上100ppm未満であることが好ましい。酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常2−メチルブタノール含有量が100ppm以上であると、2−メチルブタノール由来の香りが強くなることによって、味のバランスが悪い酵母エキスとなる。添加する2−メチルブタノールは、市販されている純品のほか、2−メチルブタノールを含む食用可能な原料(例えば、香料等)であってもよい。
アセトイン含有量は、酵母エキス固形分あたり少なくとも1ppm以上10000ppm未満であることが好ましい。酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常アセトイン含有量が10000ppm以上であると、味のバランスが悪い酵母エキスとなる。添加するアセトインは、市販されている純品のほか、アセトインを含む食用可能な原料(例えばヨーグルト、香料等)であってもよい。
フルフリルアルコール含有量は、酵母エキス固形分あたり少なくとも1ppm以上1000ppm未満であることが好ましい。酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常フルフリルアルコール含有量が1000ppm以上であると、味のバランスが悪い酵母エキスとなる。添加するフルフリルアルコールは、市販されている純品のほか、フルフリルアルコールを含む食用可能な原料(例えば、香料等)であってもよい。
メチオノール含有量は、酵母エキス固形分あたり少なくとも1ppm以上1000ppm未満であることが好ましい。酵母エキスの濃縮度にもよるが、通常メチオノール含有量が1000ppm以上であると、発酵臭が強くなりすぎることによって味のバランスが悪い酵母エキスとなる。添加するメチオノールは、市販されている純品のほか、メチオノールを含む食用可能な原料(例えば、香料等)であってもよい。
本発明の乳酸含有酵母エキスは、乳酸を含有し、さらに所望により上述したような他の成分の1以上を含有する。これらの成分は、上述したように、それぞれを個別に酵母エキスに添加してもよく、また、酵母エキスを培地として微生物を培養することにより上記の各成分を所望の量微生物に生産させ、培養後の培地を、各成分を含有する酵母エキスとすることもできる。なお、上記各成分の酵母エキス固形分あたりの含有量とは、乳酸含有量について上述したのと同様に、酵母エキス中にもともと含まれる含有量も含めた量をいう。また、例えば粉末状酵母エキスにおいては、粉化助剤としてデキストリンや乳糖等を配合することがあるが、本発明における酵母エキス固形分とは、粉化助剤等酵母エキス以外の成分に由来する固形分を含まないエキス固形分のことを指す。
例えば、酵母エキスを乳酸菌で発酵させることにより、乳酸菌によって乳酸が生産される。酵母エキス固形分あたりの乳酸量が7.5(w/w)%以上となるまで十分に発酵後、本発明の乳酸含有酵母エキスを得ることができる。
酵母エキスを乳酸菌で発酵させる際に、乳酸菌を接種する培養液としては、酵母エキスと水を主成分として含有する発酵前液、または酵母エキス、糖源および水を主成分として含有する発酵前液を使用することが好ましい。すなわち、本発明の一態様において、乳酸発酵により乳酸含有酵母エキスを得る際に、上記のような簡易な構成からなる発酵前液を使用すればよいので、安価かつ簡便に乳酸含有酵母エキスを得ることができる。当然のことながら、上記の培地には、窒素源、糖以外の炭素源、各種無機イオン、ビタミン類、抗生物質等、通常乳酸菌の発酵の際に培地に添加され得る各種成分を添加してもよい。なお、乳酸菌で酵母エキスを発酵させる場合においては、乳酸菌の種類等にもよるが、生育を良好に行わせるために、塩の含量が少ない培養液を使用してもよい。
簡便には、原料となる酵母エキスを固形分として5〜40重量%程度、好ましくは20〜30重量%含むよう、酵母エキスを水等で希釈して発酵前液を調製する。発酵前液に糖源を添加する場合、乳酸菌が資化可能な糖源を、培養開始時の濃度が2〜6重量%程度、好ましくは3〜4重量%程度となるように添加する。
なお、前記発酵前液に添加される糖源は、乳酸菌が資化できるものであれば特に限定されず、例えば、グルコース、スクロース、フルクトース、ラクトース、ガラクトース、マルトース等が挙げられ、これらを含有する液糖類、果汁類、野菜類、蜂蜜などであってもよい。これらの中でも、乳酸菌の発酵性からみて、グルコースまたはグルコースを含む液糖類が好ましい。これら糖源は、単独または組み合わせて添加することができる。
前記発酵前液の各成分を均一に溶解した後、該発酵前液を加熱殺菌し、次いで冷却後、乳酸菌を接種する。加熱殺菌は通常70〜130℃で行われ、冷却は通常25〜35℃になるまで行われる。殺菌前にpH調整剤を用いて、発酵に適したpH、好ましくはpH5.0〜7.0に調整することもできる。pH調整剤としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、炭酸カリウムなどを用いることができるが、後述するように、カリウム塩を添加することにより一層味のバランス等に優れた酵母エキスが得られるため、特に水酸化カリウムが好ましい。
発酵に用いる乳酸菌は、酵母エキスを含む培地で乳酸生産能を有する限り特に限定されないが、例えばLactobacillus属またはLeuconostoc属に属する微生物であり、酵母エキス中の酵母臭のマスキングおよび低減効果という観点から、具体的にはLactobacillus plantarum、Lactobacillus pentosus、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus delbrueckii subsp. lactisなどが好ましく、発酵による乳酸等の生産量や酵母臭のマスキングおよび低減効果という観点からLactobacillus plantarumが特に好ましい。これらの乳酸菌は単独または任意の組み合わせで用いることができる。
発酵は、例えば、スターターを発酵前液に対し0.0001〜1重量%程度接種し、定法に従って行う。スターターは、発酵に用いる乳酸菌を、公知の培地を用いて定法に従って培養して調製することができる。発酵温度は、菌種によっても多少異なるが、20〜40℃程度であり、乳酸を効率よく生産させるという観点から好ましくは25〜35℃程度であり、特に好ましくは30℃付近で培養する。通常、静置発酵で行われるが、発酵液の温度分布を均一化する目的や菌体の沈殿を制御する目的で緩慢な攪拌を行ってもよい。発酵中、乳酸生産に伴ってpHが低下するため、上記のpH調整剤を用いてpHを5.0〜7.0程度に維持しながら培養してもよい。培養は好気培養、嫌気培養のいずれでもよい。
発酵時間は酵母エキスの濃度やその他配合成分に応じて適宜設定することができ、所望の量の乳酸が生産される限り特に限定されないが、通常48〜150時間、好ましくは96〜144時間、さらに好ましくは120〜144時間である。生成する乳酸量を目安に、最終的に得ようとする乳酸含有酵母エキスとして適した発酵液となるように、発酵の終点を適宜定めることができる。乳酸量は、定法に従って、例えば、乳酸オキシダーゼまたは乳酸デヒドロゲナーゼを用いた酵素電極法や、液体クロマトグラフ法により定量することができる。一例において、培地中の酵母エキス固形分量が25(w/w)%程度の場合、生産される乳酸により、培地のpHが3.5〜4.5程度となった時点で発酵を終了することができる。発酵の終点の決定に際しては、乳酸菌発酵によって生成される乳酸以外の成分の量も考慮することができる。
上記のように酵母エキスを乳酸菌で発酵させて得られた乳酸含有酵母エキスは、乳酸以外にも、用いる乳酸菌の種類によっては、酢酸、イソブチルアルコール、2−メチルブタノール、アセトイン、フルフリルアルコールおよびメチオノールからなる群から選択される1以上の成分が発酵により増加した酵母エキスとなり、酵母臭がさらにマスキングまたは低減され、味のバランスおよび持続性に優れ、また、肉エキス様の呈味がさらに増強された、各種食品用の原料や天然調味料として好適な乳酸含有酵母エキスとなり得る。これらの成分が生成されているかは、定法に従って、例えばガスクロマトグラフ法により定量することで確認することができる。
乳酸菌以外の菌を酵母エキスで培養することにより、酢酸、イソブチルアルコール、2−メチルブタノール、アセトイン、フルフリルアルコールおよびメチオノールからなる群から選択される1以上の成分が増加した酵母エキスを得ることもできる。このような菌としては、上記の各成分のいずれかの生産能を有する菌であれば特に限定されず、好ましくは培養物が食用可能な菌である。用いる菌に応じて適宜培地および培養条件を選択して培養することができる。
上記のように、乳酸を添加することによって、または乳酸菌の発酵によって得られた乳酸含有酵母エキスを、食品製造に使用可能な任意のpH調整剤でpH調整することにより、さらに酵母臭が改善され、味のバランスおよび持続性に優れ、肉エキス様の呈味が増強した酵母エキスを得ることができる。調整後のpHは4.5〜7.0が好ましく、pH4.5〜6.0がより好ましい。pHが低すぎると、酸味が強くなり、逆に高すぎると苦味が感じられるようになり、酵母エキスの品質が低下する。
また、上記の乳酸含有酵母エキスにカリウム塩を添加することにより、より一層味のバランスおよび持続性に優れ、肉エキス様の呈味が増強した酵母エキスを得ることができる。ナトリウム塩では味の持続性や肉エキス様の呈味が充分でなく、カルシウム塩、マグネシウム塩では苦味・異味が生じる場合がある。カリウム塩としては、食品製造に使用可能なものであれば限定されないが、水酸化カリウム、塩化カリウム、炭酸カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウムなどが挙げられ、いずれも単独または組み合わせて用いることができる。特に味のバランスや味の持続性を改善し、肉エキス様の呈味を付与するという観点および汎用性の観点から、水酸化カリウムが好ましい。カリウム塩添加後の酵母エキスのpHが上記の範囲であることが望ましい。
なお、上記のpH調整剤として、カリウムを含有するpH調整剤を用いれば、上述の好ましい酵母エキスをより一層簡便に得ることができる。
本発明の乳酸含有酵母エキスは、所望により、固形分濃度を高めるために濃縮してもよい。濃縮方法は特に限定されるものではなく、例えば、常圧加熱濃縮、減圧加熱濃縮、冷凍濃縮等の公知の濃縮方法が採用できる。さらに、乾燥処理することにより、乳酸含有量が高く、取り扱いの容易な粉末状酵母エキスを得ることもできる。乾燥処理する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、凍結乾燥法、スプレードライ法、ドラムドライ法等の公知の乾燥酵母エキス調製方法が採用できる。
上述のように濃縮または粉末化した酵母エキスのpHは、濃縮または粉末化前の液体の状態で測定したpHで判断することができる。また、濃縮または粉末化した酵母エキスを、例えば酵母エキス固形分が25(w/w)%程度になるよう蒸留水に溶解して測定したpHで判断することもできる。
本発明の乳酸含有酵母エキスは、通常の酵母エキスと同様の使い方ができ、そのまま、または濃縮・乾燥等の加工後、任意の飲食品に配合することができる。乳酸菌等を発酵させて得られた乳酸含有酵母エキスの場合、乳酸菌は酵母エキスに含まれたままであってもよいし、使用目的に応じて単離してもよい。例えば、野菜、果実、穀物等の加工品を含む農産加工食品、魚介類、海藻等の加工品を含む水産加工食品、卵・乳製品等の加工品を含む畜産加工食品等に使用することができる。また、和風だし、洋風だし、中華だし、つゆ、たれ、スープ、ソース、ドレッシング等の調味料に添加して用いることもできる。これら飲食品に配合された場合にも、酵母臭がマスキングされ、香味の点で従来の酵母エキスより優れた効果を発揮する。例えば、味のバランス・持続性を向上させたり、肉エキス様の呈味(肉様の呈味、だし感等)を増強したりすることが可能である。さらに、ビーフエキス、チキンエキスなどの動物性エキスの代替品として用いることにより、同等の呈味を有しながら、コストを下げ、また、動物由来成分を全く使用せずに肉エキス様の呈味(肉様の呈味、だし感等。特に肉様の呈味)を付与することも可能である。配合する最適な濃度は最終製品により異なるが、通常の酵母エキスと同様に使用することが好ましい。また、従来の酵母エキスよりも著しく味の持続性に優れ、肉エキス様の呈味が強いことから、より少ない配合量でも従来の酵母エキスと同等の効果が得られる。
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により何ら限定されず、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[実施例1]
(酵母エキスへ乳酸を添加したときの呈味の官能評価)
酵母エキス(Ohly社製、Yeast Extract KAV、パン酵母由来)を固形分として25(w/w)%の濃度となるよう蒸留水に溶解し、乳酸(和光純薬工業社製)を酵母エキス固形分あたり0、5、7.5、10、15、20、30または40%添加したものを調製した。酵母エキス固形分量は、蒸発乾固法により求めた。具体的には、酵母エキスに海砂を適量混合し、110℃程度で水分が蒸発するまで加熱し、残った固形物の重量%を測定した。
各サンプルの官能評価は5名のパネルによる評点法で行い、酵母臭・味のバランス・味の持続性・肉様の呈味の4つの項目を評価し、平均を表1に示した。また、総合評価として各サンプルについて最も多くのパネルが与えた評価を表1示した。評価は下記の基準に従い、乳酸無添加の酵母エキスを基準に行った。
(各項目)
1:感じられない
2:ごくわずかに感じる
3:わずかに感じる
4:感じる
5:強く感じる
(総合評価)
◎:とても好ましい
○:好ましい
△:やや好ましくない
×:好ましくない
表1の結果から、酵母エキスは、乳酸添加量が0および5%の場合、各評価項目の評価は低く、苦味が感じられるというコメントを得た。また、酵母エキスに7.5〜40%の乳酸を添加した場合、味のバランスや持続性が付与され、肉様の呈味を有する酵母エキスが得られることがわかった。特に乳酸添加量が15〜30%の場合には、各項目のいずれも評価が高かった。なお、表1には示していないが、乳酸量が40%を超える場合は、強い酸味が感じられ味のバランスが悪いというコメントを得た。
[実施例2]
(乳酸添加酵母エキスに各種pH調整剤を添加したときの呈味の官能評価)
酵母エキス(実施例1と同様)を固形分として25(w/w)%となるよう水に溶解し、乳酸(和光純薬工業社製)をpHが4.0となるように加え(酵母エキス固形分あたりの乳酸量25%)、pH調整剤として水酸化カリウムを用いてpHを4.5、5.0、6.0、7.0または8.0に調整した。さらに乳酸を加えてpH3.5に調製したサンプルも作成した(酵母エキス固形分あたりの乳酸量44%)。また、リン酸水素カリウム、リン酸三カリウム、炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウムを用いて、それぞれpHを6.0に調整したサンプルを作製した。なお、pH6.0に調整する際の水酸化カリウムの添加量は酵母エキス全量に対し2.2w/w%であり、pH4.5、5.0または6.0に調整する際の水酸化カリウムの添加量から換算したカリウム量は、それぞれ酵母エキス全量に対し0.23w/w%、0.91w/w%または1.54w/w%であった。
該サンプルの官能評価は実施例1と同様に、乳酸無添加の酵母エキスを基準に行った。結果を表2に示す。
表2の結果から、pH調整剤として水酸化カリウムを用いてpH4.5〜7.0に調整したサンプルNo.11、12、13および14では、味のバランス、持続性、肉様の呈味等で高い評価が得られた。pH4.5〜6.0に調整したサンプルNo.11,12および13では特に高評価であった。一方、pHを3.5または8.0に調整したサンプルNo.9および15では顕著な改善は見られなかった。
pHを3.5に調整したサンプルNo.9は、味のバランスが悪く、乳酸による酸味が強く感じられるというコメントを得た。pHが4.0〜7.0に調整したサンプルNo.10、11,12,13および14では味のバランスがよく、肉様の呈味が良好に感じられる酵母エキスが得られた。pHが8.0に調製したサンプルNo.15は味のバランスが悪く、苦味が感じられるというコメントを得た。
乳酸を添加した酵母エキスを水酸化ナトリウムでpH調整したサンプルNo.19は味のバランスや持続性の改善が足りず、肉様の呈味も弱かった。一方で、カリウム塩を用いてpH調整したサンプルNo.13、16,17および18では、酵母臭が改善し、味のバランスや持続性に優れ、肉様の呈味を有する酵母エキスが得られた。特に水酸化カリウムを用いた場合が最も評価が高かった。
[実施例3]
(酵母エキスの乳酸発酵条件と官能評価)
酵母エキス(実施例1と同様)を固形分として25(w/w)%となるよう水に溶解し、ブドウ糖果糖液糖(昭和産業社製、商品名「NF42(ニューフラクトR─O)」)を4(w/w)%加え発酵前液を作成した。その発酵前液を表3に示す様々な乳酸菌種を発酵初発の菌数が1.0×10cfu/mLとなるように添加し、各種発酵温度、乳酸菌種および発酵時間で発酵させ、pHが4.0〜5.5となった発酵液に水酸化カリウムを添加し、pHを6.0に調整したものを作製した。
表3に示すように、上記乳酸菌として、Lactobacillus plantarum(FERM P−21349)、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris(NRIC1538)、Lactobacillus pentosus(NRIC1069)、Lactobacillus acidophilus(YO−MIXLYO50)、Lactobacillus delbrueckii subsp. lactis(NRIC1683)、Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus(NRIC1041)、Lactobacillus brevis(NRIC1038)、Lactobacillus casei(NRIC0644)、Lactobacillus buchneri(NRIC1040)、Weissella paramesenteroides(NRIC1542)、Lactobacillus helveticus(NRIC1545)、Leuconostoc mesenteroides subsp. mesenteroides(NRIC1542)、Lactobacillus sakei(NRIC1071)およびLeuconostoc mesenteroides subsp. dextranicum(NRIC1539)を用いた。
また、表3に示すように、発酵温度は10、20、25、30、35または40℃においてLactobacillus plantarumで発酵させたものを作製した。発酵時間は24、48、96、120または144時間、Lactobacillus plantarumを30℃で発酵させたものを作製した。酵母エキス発酵液の酵母エキス固形分あたりの乳酸量は、各サンプルについて遠心分離により不溶性分を除いた後、蒸留水で100倍希釈し、バイオセンサーBF−5(王子計測製、酵素電極法)を用いて、L乳酸およびD乳酸を測定し、それらの合計から求めた。
各サンプルの官能評価は実施例1と同様に行った。評価は下記の基準に従い、乳酸無添加の酵母エキスを基準に行った。
(各項目)
1:感じられない
2:ごくわずかに感じる
3:わずかに感じる
4:感じる
5:強く感じる
(総合評価)
◎:とても好ましい
○:好ましい
△:やや好ましくない
×:好ましくない
表3の結果から、発酵時間および乳酸量について、サンプルNo.22,23および24では酵母臭が改善し、味のバランスや持続性が付与され、肉様の呈味を有していたが、サンプルNo.20では顕著な効果は見られなかった。発酵時間は、乳酸発酵による乳酸生成量の観点から好ましくは48時間以上であり、より好ましくは96時間以上での発酵で、酵母臭が顕著に改善し、味のバランスや持続性に優れ、肉様の呈味を有する酵母エキスが得られた。
発酵温度は25℃、30℃および35℃(サンプルNo.27、24および28)で十分に乳酸が生産され、酵母臭が改善し、味のバランスや持続性が付与され、肉様の呈味を有する酵母エキスが得られ、特に30℃(サンプル24)では最も良好な結果が得られた。それに対し、発酵温度が10℃、20℃および40℃(サンプルNo.25,26および29)では発酵が進まず、良好な結果は得られなかった。発酵温度は、乳酸菌の増殖や乳酸生成量の観点から、25〜35℃が好ましく、中でも30℃が最も好ましいと考えられた。
発酵に用いる乳酸菌種としてはサンプルNo.24,30,31,32および33の結果から、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus pentosus、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus delbrueckii subsp. lactisなどが、酵母エキスの酵母臭低減および呈味改善のために好適に用いることができ、これらの中でも、発酵による乳酸の生産量や酵母臭の改善という点でサンプルNo.24のLactobacillus plantarumが特に好ましいと考えられた。用いる乳酸菌種によっては、例えばLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricusのように、発酵による乳酸の生産量は多くても、酵母エキスの評価が低いものもあり、他の発酵生成物が酵母エキスの評価に影響したと考えられた。
また、酵母エキスを乳酸発酵させることによって、実施例1のように単に乳酸を添加した酵母エキス、または、実施例2のように乳酸を添加しカリウム塩等でpHを調整した酵母エキスと比べ、驚くべきことに特に酵母臭のさらなる改善が認められた。
[実施例4]
(乳酸発酵前後の酵母エキスのGC−MS分析)
上記実施例3、サンプルNo.24で得られた乳酸発酵酵母エキス5mlをスクリューキャップ付試験管に移し、食塩2g、ジエチルエーテル2ml、内部標準液(n−pentanol 20ppm/サンプル)を入れた。10分振盪後、3000rpm、5℃で10分間遠心し、上澄み液をバイアルへ入れ、ガスクロマトグラフィー・マススペクトロメトリー(アジレント・テクノロジーズ社製7890C)による分析を行った。
酵母エキスの乳酸発酵前後のトータルイオンクロマトグラムを図1に、その拡大図を図2に示す。分析結果より乳酸発酵前と比較して発酵後の酵母エキスでは、乳酸のほか、酢酸、イソブチルアルコール、2−メチルブタノール、アセトイン、フルフリルアルコールおよびメチオノールが顕著に増加していることがわかった。また、標準物質を用いた検量線法により、各香気成分のピーク面積から含有量を定量した。その結果を表4に示す。
[実施例5]
(酵母エキスの乳酸発酵により増加する香気成分を非発酵酵母エキスへと添加したときの呈味改善効果)
酵母エキス(Ohly社製、Yeast Extract KAV、パン酵母由来)を固形分として25(w/w)%の濃度となるよう蒸留水に溶解し、乳酸(和光純薬工業社製)を酵母エキス固形分あたり20%添加したものを調製した。その調製液に実施例4で発酵前後に変化が見られた各成分を添加し、サンプルを作製した。官能評価は実施例1と同様に行ったが、「味の持続性」については香気成分の添加による明確な変化が認められなかったため、結果から除外した。評価は下記の基準に従い、乳酸無添加の酵母エキスを基準に行った。結果を表5に示す。なお、表5に示した濃度は、酵母エキス固形分あたりの各成分の濃度である。
(各項目)
1:感じられない
2:ごくわずかに感じる
3:わずかに感じる
4:感じる
5:強く感じる
(総合評価)
◎:とても好ましい
○:好ましい
△:やや好ましくない
×:好ましくない
表5の結果から、酢酸は少なくとも0.02(w/w)%、イソブチルアルコールと2−メチルブタノールは少なくとも0.1ppm、アセトインとフルフリルアルコールとメチオノールは少なくとも1ppmを酵母エキスに添加することにより、酵母臭の改善や肉様の呈味が得られた。特に、アセトイン、フルフリルアルコールおよびメチオノールの添加が酵母臭の改善に大きな効果を示した。乳酸発酵で増加するこれらの成分も、酵母エキスの酵母臭の改善に効果があると考えられた。また、乳酸発酵によりこれらの成分を増加させる場合には、これらの成分が所望の量まで増加するまで十分に発酵を行うことが、良好な酵母エキスを得るために望ましいと考えられた。なお、いずれの成分も、添加量が多すぎると成分由来の味や臭いが強くなり、良好な結果が得られなかった。
[実施例6]
(コンソメスープへ乳酸含有酵母エキスを添加したときの呈味の官能評価)
市販の乾燥コンソメスープ(明治製菓社製)を通常喫食するとおりお湯に溶解してコンソメスープを作成した。このコンソメスープに、実施例2で得た乳酸を添加した乳酸含有酵母エキス(サンプルNo.13)または実施例3で得た乳酸発酵させた乳酸含有酵母エキス(サンプルNo.24)を、それぞれ、乳酸含有酵母エキス全体の固形分が喫食濃度0.3(w/w)%になるように添加したものを調製した(サンプルNo.74および75)。対照として、乳酸を含有しない酵母エキス(サンプルNo.1)の固形分が喫食濃度0.3(w/w)%になるように添加したコンソメスープ(サンプルNo.73)を作成した。
各サンプルの官能評価は5名のパネルによる評点法で行い、酵母臭の少なさ・味のバランス・味の持続性・肉様の呈味の4つの項目を評価し、平均を表6に示した。評価は下記の基準に従い、実施例1と同様に行った。また、総合評価として各サンプルについて最も多くのパネルが与えた評価を、サンプルNo.73を基準にした相対評価で表6に示した。
(各項目)
1:感じられない
2:ごくわずかに感じる
3:わずかに感じる
4:感じる
5:強く感じる
(総合評価)
◎:とても好ましい
○:好ましい
△:やや好ましくない
×:好ましくない
表6の結果から、サンプルNo.73は、各評価項目の評価は低く、酵母臭や苦味が強いといったコメントを得た。また、サンプルNo.74は、各評価項目においていずれもサンプルNo.73よりも高い評価が得られ、味のバランスや持続性、肉様の呈味がコンソメスープに付与された。サンプルNo.75はサンプルNo.74よりも更に、味のバランスや持続性、肉様の呈味がコンソメスープに付与され、高い評価が得られた。
[実施例7]
(めんつゆへ乳酸含有酵母エキスを添加したときの呈味の官能評価)
実施例6と同様の手順で、市販のストレートめんつゆ(キッコーマン社製)に、実施例2で得た乳酸を添加した乳酸含有酵母エキス(サンプルNo.13)または実施例3で得た乳酸発酵させた乳酸含有酵母エキス(サンプルNo.24)を、それぞれ、乳酸含有酵母エキス全体の固形分が喫食濃度0.6(w/w)%になるように添加したものを調製した(サンプルNo.77および78)。対照として、乳酸を含有しない酵母エキス(サンプルNo.1)の固形分が喫食濃度0.6(w/w)%になるように添加しためんつゆ(サンプルNo.76)を作成した。
各サンプルの官能評価は5名のパネルによる評点法で行い、酵母臭の少なさ・味のバランス・味の持続性・だし感の4つの項目を評価し、平均を表7に示した。評価は実施例6と同様の基準に従い行った。また、総合評価として各サンプルについて最も多くのパネルが与えた評価を、サンプルNo.76を基準にした相対評価で表7に示した。
表7の結果から、サンプルNo.76は、各評価項目の評価は低く、酵母臭や苦味が強いといったコメントを得た。また、サンプルNo.77は、各評価項目においていずれもサンプルNo.76よりも高い評価が得られ、味のバランスや持続性、だし感がめんつゆに付与された。サンプルNo.78はサンプルNo.77よりも更に、味のバランスや持続性、だし感がめんつゆに付与されて、高い評価が得られ、鰹だしを増量したようだ、とのコメントを得た。
[実施例8]
(牛丼のたれへ乳酸含有酵母エキスを添加したときの呈味の官能評価)
実施例6と同様の手順で、市販の牛丼のたれ(モランボン社製)に、実施例2で得た乳酸を添加した乳酸含有酵母エキス(サンプルNo.13)または実施例3で得た乳酸発酵させた乳酸含有酵母エキス(サンプルNo.24)を、それぞれ乳酸含有酵母エキス全体の固形分が喫食濃度0.6(w/w)%になるように添加したものを調製した(サンプルNo.80および81)。対照として、乳酸を含有しない酵母エキス(サンプルNo.1)の固形分が喫食濃度0.6(w/w)%になるように添加した牛丼のたれ(サンプルNo.79)を作成した。
各サンプルの官能評価は5名のパネルによる評点法で行い、各サンプル自体について、酵母臭の少なさ・味のバランス・味の持続性・肉様の呈味の4つの項目を評価し、平均を表8に示した。評価は実施例6と同様の基準に従い行った。また、総合評価として各サンプルについて最も多くのパネルが与えた評価をサンプルNo.79を基準にした相対評価で表8に示した。
表8の結果から、サンプルNo.79は、各評価項目の評価は低く、酵母臭や苦味が強いといったコメントを得た。また、サンプルNo.80は、各評価項目においていずれもサンプルNo.79よりも高い評価が得られ、味のバランスや持続性、肉様の呈味が牛丼のたれに付与された。サンプルNo.81はサンプルNo.80よりも更に、味のバランスや持続性、肉様の呈味が牛丼のたれに付与されて、高い評価が得られ、牛肉のコクと旨味が増したようだ、とのコメントを得た。
本出願は、2010年7月22日に出願された日本国特許出願第2010−164981号および2011年4月12日に出願された日本国特許出願第2011−88319号に基づく優先権を主張するものであり、これらの内容はここに参照として組み込まれる。

Claims (8)

  1. 酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸、および
    水酸化カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される、カリウムを含有するpH調整剤
    を含有し、pH4.5〜7.0である、飲食品用の乳酸含有酵母エキス。
  2. 酵母エキス固形分あたり15(w/w)%以上の乳酸を含有する、請求項1に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキス。
  3. 酢酸 0.02%以上;
    イソブチルアルコール 0.1ppm以上;
    2−メチルブタノール 0.1ppm以上;
    アセトイン 1ppm以上;
    フルフリルアルコール 1ppm以上;および
    メチオノール 1ppm以上;
    からなる群から選択される1または複数の成分をさらに含有する、請求項1または2に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキス。
  4. 乳酸菌発酵物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキス。
  5. 乳酸が、乳酸菌の発酵に由来するものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキス。
  6. 前記乳酸菌が、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus pentosus、Leuconostoc mesenteroides subsp. cremoris、Lactobacillus acidophilusまたはLactobacillus delbrueckii subsp. lactisである、請求項4または5に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキス。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキスを添加した飲食品。
  8. 酵母エキスを乳酸菌で発酵する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の飲食品用の乳酸含有酵母エキスの製造方法。
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