JP5930065B2 - 空気圧監視装置および異常判定しきい値決定方法 - Google Patents

空気圧監視装置および異常判定しきい値決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、車輪のタイヤの空気圧を監視する空気圧監視装置、タイヤの空気圧を監視する時に使用される異常判定しきい値を決定する異常判定しきい値決定方法に関するものである。
特許文献1,2には、車輪のタイヤの空気圧を監視する空気圧監視装置、タイヤの空気圧を監視する時に使用される異常判定しきい値を決定する異常判定しきい値決定方法が記載されている。そのうちの特許文献1には、前後左右の4輪の空気圧が第1状態にある場合の空気圧に関連する値と、第1状態とは異なる第2状態にある場合の空気圧に関連する値とに基づいて異常判定しきい値が決定されることが記載されている。
特開2005−193712号公報 特開2010−151467号公報
本発明の課題は空気圧監視装置の改良を図ることであり、例えば、異常判定しきい値が不適正な値に決定されることを回避することである。
課題を解決するための手段および効果
本発明に係る空気圧監視装置においては、車両に設けられた複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲内にない車輪が1つ以上あるかどうかが、異常判定しきい値を使用して監視される。異常判定しきい値は、複数の車輪の空気圧の状態が第1状態に調整されたことを表す第1状態調整情報に応じて取得された前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する第1調整時空気圧関連値と、第1状態とは異なる第2状態に調整されたことを表す第2状態調整情報に応じて取得された前記少なくとも1輪の空気圧に関連する第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づいて取得されるのであるが、第1空気圧関連値と第2空気圧関連値とに基づき、異常判定しきい値の決定の適否が判定される。第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が、異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合には、それら第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく異常判定しきい値の決定が行われないで、適していると判定された場合に異常判定しきい値の決定が行われる。
第1調整時空気圧関連値は第1状態で決まる値であり、第2調整時空気圧関連値は第2状態で決まる値である。この場合において、第1状態と第2状態とは異なる状態であるため、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値とは異なるのが普通である。
それに対して、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値とがほぼ同じである場合には第1状態と第2状態とが同じである可能性がある。複数の車輪の空気圧の調整は作業者によって行われるのが普通であるが、作業者による空気圧の調整が不適切であった可能性があるのである。
一方、異常判定しきい値は、第1調整時空気圧関連値が第1状態において取得され、第2調整時空気圧関連値が第2状態において取得されたとして、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づいて決定されるため、第1状態と第2状態とが同じ状態である場合には、異常判定しきい値を適正な値に決定することができない場合がある。
以上の事情から、例えば、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値とを比較して、ほぼ同じである場合には、異常判定しきい値の決定に適していないと判定され、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく異常判定しきい値の決定が行われないようにされる。また、第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値の大きさ自体が、第1状態、第2状態においてはあり得ない大きさである場合には、第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値が、第1状態、第2状態とは異なる第3の状態において取得された可能性がある。この場合においても、異常判定しきい値の決定に適していないと判定されて、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく異常判定しきい値の決定が行われないようにすることが可能である。
それに対して、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との差の絶対値が設定値より大きい場合には、第1状態と第2状態とが異なると推定され、異常判定しきい値の決定が適当であると判定される。この場合には、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく異常判定しきい値の決定が行われる。異常判定しきい値は、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との両方に基づいて決定されるようにしても、いずれか一方に基づいて決定されるようにしても、さらに、他の空気圧関連値(例えば、第3調整時空気圧関連値等)も考慮して決定されるようにしてもよい。
このように、異常判定しきい値が不適正な値に決定されることを良好に回避することができ、それにより、ロバスト性を高めることができる。
特許請求可能な発明
以下、本願において特許請求が可能と認識されている発明、発明の特徴について説明する。
(1)車両に設けられた複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを、異常判定しきい値を用いて監視する空気圧監視装置であって、
前記複数の車輪の空気圧の状態が予め定められた状態に調整されたことを表す調整情報に応じて、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値としての調整時空気圧関連値を取得する調整時空気圧関連値取得部と、
その調整時空気圧関連値取得部によって、前記複数の車輪の空気圧が第1状態に調整されたことを表す前記調整情報である第1調整情報に応じて取得された前記調整時空気圧関連値である第1調整時空気圧関連値と、前記複数の車輪の空気圧が前記第1状態とは異なる第2状態に調整されたことを表す前記調整情報である第2調整情報に応じて取得された前記調整時空気圧関連値である第2調整時空気圧関連値とに基づき、前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合に前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定が行われないで、前記異常判定しきい値の決定に適していると判定された場合に前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値の少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行う異常判定しきい値決定部と
を含むことを特徴とする空気圧監視装置。
「複数の車輪の空気圧の状態」は、複数の車輪の各々のタイヤの空気圧の高さ(空気圧値と称することができる)で表したり(例えば、Pa,Pb,Pc,Pd)、空気圧が適正範囲内にあるかどうかの評価値で表したりすることができる。また、複数の車輪の各々のタイヤの空気圧(以下、単に空気圧と略称する場合がある)の相対的な関係で表すことができる。例えば、複数の車輪の空気圧の高さがほぼ同じである状態(例えば、Pa≒Pb≒Pc≒Pd)、空気圧の高さが互いに異なる状態(例えば、Pa≠Pb、Pb≠Pc、Pc≠Pd、Pa≠Pc、Pb≠Pd、Pa≠Pd)、一部の車輪の空気圧が残りの車輪の空気圧より高い状態(例えば、Pa≒Pb>Pc≒Pd)等が該当する。相対的な関係で空気圧の状態が表される場合には、各々のタイヤの空気圧値は問わない場合もある。
「複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する値」とは、例えば、少なくとも1輪の各々のタイヤの空気圧の高さで決まる値が該当する。具体的には、タイヤの振動特性を表す値(例えば、共振周波数)、動荷重半径(回転角速度で表すこともできる)等とすることができる。共振周波数は空気圧が高い場合は低い場合より大きくなり、動荷重半径は空気圧が高い場合は低い場合より大きくなる。また、2つ以上の車輪のタイヤの各々の振動特性と予め定められた演算式(関数)とで決まる値(例えば、共振周波数の和)、2つ以上の車輪のタイヤの各々の動荷重半径と予め定められた演算式(関数)とで決まる値(例えば、回転角速度の和)が該当する。さらに、2つ以上の車輪の空気圧がほぼ同じ高さである場合{空気圧値が設定範囲内(ほぼ同じであるとみなしうる範囲内)にある場合}にほぼ設定値(例えば、ほぼ1)となり、2つ以上の車輪のうちの1つの車輪の空気圧が他の車輪の空気圧に対して相対的に低くなると設定値で決まる設定範囲(ほぼ設定値と同じであるとみなしうる範囲)から外れる値とすることができる。
「複数の車輪のうちの少なくとも1輪」とは、車両に複数の車輪が設けられる場合において、複数の車輪すべてをいう場合、複数の車輪のうちの一部の車輪(例えば、対角位置にある車輪、前側、あるいは、後側にある車輪)をいう場合、複数の車輪のうちの1輪をいう場合がある。
「調整情報」は、例えば、作業者の予め定められた規則に従った操作によって作成されて、出力されるようにすることができる。車両に空気圧調整装置が設けられていない場合には、複数の車輪のタイヤの空気圧の調整は作業者によって行われるのが普通である。そして、第1状態、第2状態への空気圧の調整が行われた後に、規則に従う(規則で決まるパターン)操作部材の操作(例えば、ディスプレイのタッチパネルの操作、スイッチの操作等が該当する。以下、単にスイッチ操作等と略称する)が行われると、第1状態調整情報、第2状態調整情報が作成されて、出力される。
「複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを監視する」とは、複数の車輪の各々について、空気圧が適正範囲から外れているか否かを監視する場合と、複数の車輪中に、空気圧が設定圧以上相対的に低い車輪が1つ以上存在するか否かを監視する場合との少なくとも一方を含む。前者の場合には、空気圧が適正範囲から外れた車輪の位置が特定されるが、後者の場合には、1つ以上の車輪の位置が特定されない場合もある。
(2)前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とを比較して、前記異常判定しきい値の決定の適否を判定する比較型適否判定部を含む(1)項に記載の空気圧監視装置。
(3)前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが同じである場合に前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定し、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが異なる場合に前記異常判定しきい値の決定に適していると判定する関連値異同依拠適否判定部を含む(1)項または(2)項に記載の空気圧監視装置。
(4)前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とに基づき、前記第1状態と前記第2状態とが同じであると検出された場合に、前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定される状態依拠適否判定部を含む(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
「第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値とが同じである」とは、ほぼ同じの意味であり、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との差の絶対値が設定値以下である場合をいう。また、「第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値とが異なる」とはほぼ同じとはいえない意味であり、例えば、これらの差の絶対値が設定値より大きい場合をいう。
「第1状態と第2状態とが同じである」とは、第1状態と第2状態とがほぼ同じの意味であり、第1状態と第2状態とで、互いに位置が同じ車輪の空気圧同士がほぼ同じである場合、空気圧の相対的な関係が同じである場合等をいう。
(5)当該空気圧監視装置が、前記複数の車輪の各々に対応してそれぞれ設けられ、その車輪の回転速度を検出する複数の車輪速度センサを含み、
前記調整時空気圧関連値取得部が、前記少なくとも1輪に対応する前記車輪速度センサの検出値に基づいて前記調整時空気圧関連値を取得する車輪速度依拠調整時空気圧関連値取得部を含む(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
車輪速度センサの検出値に基づけば、空気圧に関連する値としての動荷重半径を取得したり、振動特性(例えば、共振周波数)を取得したりすることができる。
(6)前記調整時空気圧関連値取得部が、前記調整情報が出力され、かつ、前記車両の走行状態が設定走行状態にある場合に、前記調整時空気圧関連値を取得する走行中取得部を含む(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
例えば、設定走行状態を、車両の走行速度が予め定められた設定範囲内(ほぼ同じ速度であるとみなし得る範囲内)にあり、かつ、ほぼ直進走行している状態(操舵角、舵角の絶対値が0近傍の設定値以下である状態)とすることができる。この状態において、4輪の各々の回転角速度は、動荷重半径が同じであれば、同じ大きさとなる。
調整時空気圧関連値は、1回の検出値に基づいて取得される値であっても、複数の検出値に基づいて取得される値であってもよい。例えば、車両の走行状態が設定走行状態にある間の予め定められた設定時間の間、車輪速度センサの検出値を取得し、それら複数の検出値を処理して、調整時空気圧関連値が取得されるようにすることができる。なお、振動特性としての共振周波数は、設定時間の間取得された複数の検出値を処理すること(フーリェ変換等)により取得される。
第1状態においても第2状態においても、車両の設定走行状態において調整時空気圧関連値が取得される。換言すれば、車両の走行状態が同じ状態でこれら第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値が取得されることが望ましい。後述するように、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との差に基づき、空気圧の変化に起因する空気圧関連値の差を取得する場合には、車両の走行状態の変化の影響が空気圧関連値に及ばないようにする必要があるからである。
(7)当該空気圧監視装置が、前記異常判定しきい値決定部によって、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合に、規定値を前記異常判定しきい値として決定する規定値決定部を含む(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
規定値とは、その車両に純正の車輪(以下、純正タイヤと称する場合がある)が装着されている場合に決められている異常判定しきい値をいう。純正の車輪については、動荷重半径、振動特性等が予め取得され、それらに基づいて異常判定しきい値が予め決められて、記憶されている。車輪のローティションが行われた場合には、規定値を使用しても差し支えないが、車輪交換(車輪はタイヤを含むため、以下、タイヤ交換と称する場合がある)が行われた場合には、新たに決定された異常判定しきい値が使用されることが望ましい。
しかし、上述のように、異常判定しきい値が決定されなかった場合に規定値が用いられる。その結果、不適正な異常判定しきい値に変更(決定)されることが回避され、異常判定しきい値の決定におけるロバスト性を高めることができる。
(8)当該空気圧監視装置が、(i)作業者によって操作可能な操作部と、(ii)その操作部の操作に応じて前記調整情報を作成して出力する調整情報作成部とを含む(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
例えば、第1状態に調整された後の操作部の操作パターン(第1パターン)、第2状態に調整された後の操作パターン(第2パターン)は、予め決められているのが普通であり、作業者は、決められた規則に従って第1パターン、あるいは、第2パターンで操作部を操作するのが普通である。そして、第1パターンで操作された場合に第1調整情報が作成されて出力され、第2パターンで操作された場合に第2調整情報が作成されて出力される。
なお、調整情報は、作業者による操作なしで作成され、出力されるようにすることも可能である。
(9)当該空気圧監視装置が、前記空気圧の監視を行う時に、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値である監視時空気圧関連値を取得する監視時空気圧関連値取得部と、
少なくとも、その監視時空気圧関連値取得部によって取得された前記監視時空気圧関連値と前記異常判定しきい値とに基づいて、前記複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを監視する空気圧監視部と
を含む(1)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
監視時空気圧関連値と調整時空気圧関連値とは求める演算式が異なっていても、同じであってもよい。また、調整時空気圧関連値、監視時空気圧関連値が取得される場合に用いられる車輪速度に対応する車輪は、同じであっても異なっていてもよい。例えば、監視時空気圧関連値が4輪の車輪速度に基づいて取得され、調整時空気圧関連値が4輪のうちの一部の車輪(例えば、2輪)の回転速度に基づいて取得されるようにすることもできる。
なお、監視時空気圧関連値は、対象空気圧関連値と称することができる。
(10)前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との差と、前記車両の複数の車輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内にある場合の前記監視時空気圧関連値である基準空気圧関連値とに基づいて前記異常判定しきい値を決定する補間法依拠決定部を含む(9)項に記載の空気圧監視装置。
第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との差と、基準空気圧関連値とに基づけば、基準空気圧関連値と異常であると判定し得る空気圧関連値(前記複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上あると判定し得る監視時空気圧関連値)との偏差を取得することができる。異常判定しきい値は、偏差としたり、偏差と基準空気圧関連値とで決まる値としたりすることができる。
適正範囲は設定範囲より広い。設定範囲は、複数の車輪の空気圧がほぼ基準圧にあると考え得る範囲をいい、適正範囲とは空気圧が正常であると考え得る範囲(異常でないと考え得る範囲)である。
また、第1状態と第2状態とのいずれか一方を基準状態(複数の車輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内にある状態)とすることもできる。その場合には、いずれか一方の状態において基準空気圧関連値を取得することができる。
(11)前記異常判定しきい値決定部が、前記複数の車輪にタイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上あると判定し得る前記監視時空気圧関連値と、前記複数の車輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内にある場合の前記監視時空気圧関連値である基準空気圧関連値との偏差を、前記異常判定しきい値として決定する偏差決定部と、
前記空気圧監視部が、前記監視時空気圧関連値と前記基準空気圧関連値との差の絶対値と、前記異常判定しきい値である偏差とを比較して、前記複数の車輪に、前記適正範囲から外れた車輪が1つ以上あるかどうかを監視する偏差依拠監視部を含む(9)項または(10)項に記載の空気圧監視装置。
(12)前記異常判定しきい値決定部が、前記複数の車輪にタイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上あると判定し得る前記監視時空気圧関連値と、前記車両の複数の車輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内にある場合の前記監視時空気圧関連値である基準空気圧関連値との偏差と、前記基準空気圧関連値とで決まる値を、前記異常判定しきい値として決定する基準値・偏差決定部を含み、
前記空気圧監視部が、前記監視時空気圧関連値と、前記偏差と前記基準空気圧関連値とで決まる値である異常判定しきい値とを比較して、前記複数の車輪に、前記適正範囲から外れた車輪が1つ以上あるかどうかを監視する基準値・偏差依拠監視部を含む(9)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
異常判定しきい値αthは、(a)基準空気圧関連値α1と偏差Δαとに基づいて決まる値{(αth=α1+Δα)、(αth=α1−Δα)}としても、(b)偏差(αth=Δα)としてもよい。 (a)の場合には、異常判定しきい値αthと監視時空気圧関連値α*とが比較され、(b)の場合には、異常判定しきい値αthと、監視時空気圧関連値α*と基準空気圧関連値α1との差の絶対値とが比較される(αth:|α*−α1|)。
(13)前記異常判定しきい値決定部が、基準値更新情報に応じて前記基準空気圧関連値を取得して更新する基準空気圧関連値取得部を含む(10)項ないし(12)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
車輪のローティションが行われた場合、空気圧の調整が行われた場合には、異常判定しきい値を更新(変更)する必要性は低いが、基準空気圧関連値を更新(変更)することが望ましい。
また、タイヤのローティション、空気圧の調整が行われた後には、規則に従って(第3パターンで)操作部が操作されるように予め決めておけば、その第3パターンでの操作が行われた場合に、基準値更新情報が作成されて、出力される。
なお、例えば、第2状態が基準状態である場合には、第2パターンと第3パターンとを同じにすることができる。
(14)前記調整時空気圧関連値取得部が、前記少なくとも1輪の各々の回転角速度で決まる回転角速度値を前記調整時空気圧関連値として取得する回転角速度値取得部を含み、
前記監視時空気圧関連値取得部が、前記複数の車輪の各々の回転角速度に基づいて、前記複数の車輪の各々の動荷重半径の関係を表す動荷重半径関係値を前記監視用空気圧関連値として取得する動荷重半径関係値取得部を含み、
前記異常判定しきい値決定部が、前記回転角速度値取得部によって取得された前記第1調整時空気圧関連値としての第1回転角速度値と前記第2調整時空気圧関連値としての第2回転角速度値とに基づいて、前記異常判定しきい値の決定の適否を判定する回転角速度差依拠適否判定部を含む(9)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
(15)前記調整時空気圧関連値取得部が、前記調整時空気圧関連値として前記少なくとも1輪の各々の共振周波数を取得する共振周波数取得部を含み、
前記監視時空気圧関連値取得部が、前記監視時空気圧関連値としての前記複数の車輪の各々の共振周波数を取得する共振周波数取得部を含み、
前記異常判定しきい値決定部が、(a)前記第1状態と前記第2状態とで、タイヤの空気圧が異なるはずである同じ車輪の共振周波数の差と、(b)前記第1状態と前記第2状態とのいずれか一方において、タイヤの空気圧が異なる2つの車輪の共振周波数の差との少なくとも一方に基づいて前記異常判定しきい値の決定の適否を判定する共振周波数差依拠適否判定部を含む(9)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
(16)前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整情報が出力された時点から第2調整情報が出力された時点までの、(a)経過時間が、予め定められた設定時間より長い場合と、(b)前記車両の走行距離が、予め定められた設定距離より長い場合との少なくとも一方の場合に、前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定する時間等依拠適否判定部を含む(1)項ないし(15)項のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
このような場合には、作業者の空気圧調整作業の信頼性が低く、作業が不適切である可能性が高いため、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が、異常判定しきい値の決定に適していないと判定される。
なお、経過時間の計測の開始時点は、第1調整時空気圧関連値が取得された時点とすることができ、経過時間の計測の終了時点は、第2調整時空気圧関連値が取得された時点とすることもできる。
(17)車両に設けられた複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを異常判定しきい値を使用して監視する空気圧監視装置において、前記異常判定しきい値を決定する異常判定しきい値決定方法であって、
前記複数の車輪の空気圧の状態が予め定められた第1状態に調整されたことを表す第1調整情報に応じて、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値としての第1調整時空気圧関連値を取得する第1調整時空気圧関連値取得工程と、
前記複数の車輪の空気圧の状態が前記第1状態とは異なる第2状態に調整されたことを表す第2調整情報に応じて、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値としての第2調整時空気圧関連値を取得する第2調整時空気圧関連値取得工程と、
前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とに基づき、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が前記異常判定しきい値の決定に適しているかどうかを判定する適否判定工程と、
その適否判定工程において、適していないと判定された場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行わないで、適していると判定された場合に前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値の少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行う適正時異常判定しきい値決定工程と
を含むことを特徴とする異常判定しきい値決定方法。
本項に記載の異常判定しきい値決定方法には、(1)項ないし(16)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
本発明の実施例1に係る空気圧監視装置を含む車両全体を概念的に示す図である。本空気圧監視装置において、本発明の実施例に係る異常判定しきい値決定方法が実施される。 空気圧と共振周波数との関係を示す図である。 空気圧と回転角速度、動荷重半径との関係を示す図である。 空気圧と動荷重半径関係値との関係を示す図である。 実施例1の空気圧監視装置のTPMSECUの記憶部に記憶された空気圧監視プログラムを表すフローチャートである。 上記記憶部に記憶された空気圧状態設定プログラムを表すフローチャートである。 上記記憶部に記憶された異常判定しきい値決定プログラムを表すフローチャートである。 上記記憶部に記憶された基準空気圧関連値取得プログラムを表すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る空気圧監視装置の記憶部に記憶された空気圧状態設定プログラムを表すフローチャートである。 上記記憶部に記憶された異常判定しきい値決定プログラムの一部を表すフローチャートである。
発明の実施形態
以下、本発明の一実施形態である空気圧監視装置について図面に基づいて詳細に説明する。本空気圧監視装置においては、異常判定しきい値を用いて、複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するか否かが監視される(以下、単に空気圧の監視と称する場合がある)。また、異常判定しきい値が、本発明の一実施形態である異常判定しきい値決定方法の実施によって決定される。
車両に予め装着された車輪(純正の車輪)については、動荷重半径、共振周波数等の空気圧関連値が予め取得されていて、異常判定しきい値が予め記憶されているのが普通である(純正の車輪について決められた異常判定しきい値を規定値と称する)。しかし、例えば、純正の車輪からスタッドレスタイヤ付きの車輪に交換された場合等には、空気圧関連値等が変わるため、異常判定しきい値が決定(変更)されることが望ましい。
異常判定しきい値は、第1状態、第2状態の各々において取得された第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づいて取得される。
作業者によって、前後左右の4輪のタイヤの空気圧が第1状態(2輪高圧状態)、第2状態(基準状態)に調整される。基準状態は、前後左右の4輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内の高さ(ほぼ基準圧)に調整された状態であり、2輪高圧状態は、右前輪、右後輪のタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内の高さとされ、左前輪、左後輪のタイヤの空気圧が基準圧(標準圧と称することもできる)よりx%(例えば、10%)高くされた状態である。そして、第1状態、第2状態において、それぞれ、第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値が取得される。第2状態は基準状態であるため、基準空気圧関連値も取得される。基準空気圧関連値は第2調整空気圧関連値と同じであっても異なってもよい。
なお、第1状態(2輪高圧状態)において、左前輪、左後輪の空気圧を基準圧より高くしても低くしてもよいが、高くした方が走行安定性の上で望ましい。また、2輪の空気圧を高くしても1輪または3輪の空気圧を高くしてもよいが、1輪の空気圧を2x%高くするより、2輪の空気圧をx%ずつ高くした方が走行安定性の上で望ましい。さらに、2輪の空気圧を高くする場合において、対角位置にある2輪の空気圧を高くしたり、右側、左側の2輪の空気圧を高くしたり、前側、後側の2輪の空気圧を高くしたりすることができるが、走行安定性の低下を低減し得る状態で高くすることが望ましい。
また、第2状態を基準状態とすることは不可欠ではない。補間法によれば、第1状態と第2状態とが異なっていれば、基準空気圧関連値を取得することができ、異常判定しきい値を決定することができる。
それに対して、第2状態と第1状態とのいずれか一方が基準状態とされれば、異常判定しきい値を決定するととともに基準空気圧関連値を直接的に取得できるという利点がある。
異常判定しきい値は、タイヤの空気圧が適正範囲より低い車輪が1つあると判定し得る監視時空気圧関連値と、基準空気圧関連値との差である偏差を含む値に決定することができる。例えば、異常判定しきい値は、偏差としても、偏差と基準空気圧関連値とで決まる値としてもよい。いずれにしても、タイヤの空気圧が、基準圧より、基準圧のk・x%(例えば、k=2とすることができる)以上低い場合に、適正範囲より低いと判定し得る大きさに決定される。
監視時空気圧関連値が、複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧関連値に基づいて取得される。そして、異常判定しきい値が偏差である場合には、監視時空気圧関連値と基準空気圧関連値との差の絶対値と異常判定しきい値とが比較され、異常判定しきい値が偏差と基準空気圧関連値とで決まる値である場合には、監視時空気圧関連値と異常判定しきい値とが比較される。
また、本実施形態においては、共振周波数に基づく異常判定しきい値fthと、動荷重半径に基づく異常判定しきい値αthとの両方が決定され、両方の異常判定しきい値fth、αthを用いて空気圧の監視が行われる。しかし、両方の異常判定しきい値を用いることは不可欠ではなく、いずれか一方の異常判定しきい値を用いて空気圧の監視が行われるようにすることもできる。
以下、空気圧の監視について説明する。
<共振周波数>
[空気圧と共振周波数との関係]
車輪のタイヤの空気圧Pと共振周波数fとの間には、図2に示すように、空気圧Pが高い場合は低い場合より共振周波数fが大きくなる関係が成立する。空気圧Pが高い場合は低い場合よりばね定数が大きくなるため、共振周波数fが大きくなるのである。
このように、共振周波数に基づけば空気圧の状態を取得することができるのであり、空気圧が適正範囲内にあるかどうかを判定することができる。
また、第1調整時空気圧関連値が第1調整時共振周波数fij0に対応し、第2調整時空気圧関連値が第2調整時共振周波数fij1に対応する。第2調整時共振周波数は、基準空気圧関連値でもある。監視時空気圧関連値は監視時共振周波数fij*に対応する(i=F,R、j=R,L)。
なお、空気圧関連値としての共振周波数は、前後左右の各車輪ごとに取得される。
[異常判定しきい値の決定および空気圧の監視]
(1)異常判定しきい値fth(=Δfi)の決定および空気圧の監視
(a)異常判定しきい値は、2輪高圧状態において取得された各輪の共振周波数(第1調整時共振周波数)fFL0,fFR0,fRL0,fRR0から求めることができる。空気圧が高い方の左前輪の共振周波数から空気圧が基準圧である右前輪の共振周波数を引いた値は、空気圧が基準圧のx%変化した場合の共振周波数の変化分に対応する。そして、この引いた値をk倍すれば、空気圧が基準圧のk・x%変化した場合の共振周波数の変化分が得られるのであり、この変化分が前輪側の異常判定しきい値ΔfFとされる。
ΔfF=k×(fFL−fFR
後輪側の異常判定しきい値Δf R は、空気圧が高い方の左後輪の共振周波数から空気圧が基準圧である右後輪の共振周波数を引いた値をk倍して得られた値とされる。
ΔfR=k×(fRL−fRR
このように、第1状態(2輪高圧状態)において、空気圧が異なる2つの車輪の共振周波数の差を偏差Δfとした場合には、第2調整時共振周波数が考慮されることなく、異常判定しきい値を決定することができる。
(b)偏差Δfは、同じ車輪の、第1状態、第2状態の共振周波数の差から求めることもできる。この場合には、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との両方に基づいて偏差Δfが取得されることになる。
ΔfF=k×(fFL0−fFL1
ΔfR=k×(fRL0−fRL1
(c)前後左右の車輪の各々において、基準共振周波数fij1から監視時共振周波数fij*を引いた値が異常判定しきい値fthi(fthi=Δfi)と比較される。そして、引いた値が異常判定しきい値より大きい場合に、その車輪の空気圧が適正範囲より低いと検出される。
(fFj1−fFj*)>fthF
(fRj1−fRj*)>fthR
(2)異常判定しきい値fth(=fij1−Δf)の決定および空気圧の監視
(a)基準共振周波数fij1として第2状態において取得された各輪の共振周波数(第2調整時共振周波数)fFL1,fFR1,fRL1,fRR1が用いられる。
異常判定しきい値fthijは、各輪毎に決定される。
fthFj=fFj1−Δf
fthRj=fRj1−Δf
(b)前後左右の車輪の各々において、監視時共振周波数fij*が異常判定しきい値fthijと比較され、監視時共振周波数が異常判定しきい値より小さい場合(fij*<fthij)に、その車輪の空気圧が適正範囲より低いと検出される。
なお、異常判定しきい値を
fthFj=fFj1+Δf
fthRj=fRj1+Δf
として、監視時共振周波数が異常判定しきい値より大きい場合(fij*>fthij)に、その車輪のタイヤの空気圧が適正範囲より高いと検出されるようにすることができる。例えば、タイヤの温度の上昇等により適正範囲より高くなったことがわかる。
<動荷重半径(回転角速度)>
[動荷重半径と空気圧との関係]
車輪の空気圧Pと動荷重半径Rd(Dynamic Load Radius)との間には、図3に示すように、空気圧Pが高い場合は低い場合より動荷重半径Rdが大きくなる関係が成立する。空気圧Pが高くなるとタイヤの直径が大きくなるからである。また、車両が直進走行をしている場合には、動荷重半径Rdが大きい車輪の方が小さい車輪より回転角速度Vが小さくなる。以上により、空気圧Pと回転角速度Vとの間には、空気圧Pが高い場合は低い場合より回転角速度Vが小さくなる関係が成立する。
このように、動荷重半径Rd、回転角速度Vに基づけば空気圧の状態を取得することができるのであり、空気圧が適正範囲内にあるかどうかを判定することができる。
監視時空気圧関連値として監視時動荷重半径関係値αが用いられる。動荷重半径関係値αは、対角位置にある一方の2つの車輪(右前輪、左後輪)の回転角速度の和を他方の2つの車輪(左前輪、右後輪)の回転角速度の和で割った値である。
α=(VFR+VRL)/(VFL+VRR
このように、動荷重半径関係値αは、互いに対角位置にある車輪の回転角速度の和の比率で表される値であるため、左右前輪の動荷重半径(空気圧)がほぼ同じで、かつ、左右後輪の動荷重半径(空気圧)がほぼ同じである場合、左側の前後輪の動荷重半径がほぼ同じで、かつ、右側の前後輪の動荷重半径がほぼ同じである場合、前後左右の4輪の空気圧がほぼ同じ高さである場合には、1に近い大きさとなるのであり、基準動荷重半径関係値α1は、1に近い大きさとなる。
それに対して、一方の2つの車輪(右前輪、左後輪)のいずれか一方の空気圧が低くなり、回転角速度が大きくなると動荷重半径関係値αは大きくなり、他方の2つの車輪(左前輪、右後輪)のいずれか一方の空気圧が低くなり、回転角速度が大きくなると動荷重半径関係値αは小さくなる。
このように、動荷重半径関係値αは、タイヤの空気圧が相対的に低い車輪が1つ以上存在する場合には1より大きくなったり、小さくなったりする値である。そのため、動荷重半径関係値αに基づけば、複数の車輪に、空気圧が適正範囲より低い車輪が1つ以上存在するかどうかが良好にわかる。
また、基準動荷重半径関係値αは、4輪の空気圧がほぼ同じである場合に1に近い値になるため、基準状態において4輪の空気圧の高さの影響を受け難い。また、2輪高圧状態においても1に近い値となる。そのため、基準動荷重半径関係値αが誤って2輪高圧状態において取得された場合であっても、1に近い値となるため、動荷重半径関係値αを用いることにより、異常判定しきい値の決定におけるロバスト性を高めることができる。
さらに、旋回外側輪の回転角速度、旋回内側輪の回転角速度が、それぞれ、分子、分母に含まれる値であるため、旋回中であっても、1に近い値になる。その結果、車両が旋回していても、基準動荷重半径関係値を取得することができる。
なお、図4には、他方の2つの車輪(左前輪、右後輪)のうちのいずれか一方の空気圧が低くなった場合の変化を示した。
1輪の回転角速度、2輪以上の回転角速度の和(これらを回転角速度値と総称する場合がある)等が空気圧関連値として用いられる。第1調整時空気圧関連値が第1調整時回転角速度値(VRL0、VFL0、β01、β02、β0)に対応し、第1調整時空気圧関連値が第2調整時回転角速度値(VRL1、VFL1、β11、β12、β1)に対応する。
第1、第2調整時回転角速度値β0、β1は、前後左右の4輪の回転角速度の和であり、第1、第2調整時回転角速度値β01,β11は、対角位置にある一方の2つの車輪(右前輪、左後輪)の回転角速度の和であり、第1、第2調整時回転角速度値β02、β12は、対角位置にある他方の2つの車輪(左前輪、右後輪)の回転角速度の和である。
β01=(VFR0+VRL0
β02=(VFL0+VRR0
β11=(VFR1+VRL1
β12=(VFL1+VRR1
β0=β01+β02
β1=β11+β12
[異常判定しきい値の決定および空気圧の監視]
(1)異常判定しきい値αth(=Δα)の決定および空気圧の監視
(a)異常判定しきい値αth(=Δα)は、第1調整時回転角速度値の各々β01,β02から第2調整時回転角速度値の各々β11,β12を引いた値(β01−β11)、(β02−β12)の和{(β01−β11)+(β02−β12)}を、第2調整時回転角速度値β12(基準動荷重半径関係値の分母)で割った値とされる。
Δα=(β0−β1)/β12
={(β01−β11)+(β02−β12)}/β12
第1調整時回転角速度値β0から第2調整時回転角速度値β1を引いた値(β0−β1)は、2輪のタイヤの空気圧が基準圧よりx%高い場合と基準圧である場合との回転角速度の差であり、1輪のタイヤの空気圧が基準圧より2x%高い場合と基準圧である場合との回転角速度の差に対応する。そして、補間法に基づけば、1輪の空気圧が基準圧である場合と基準圧より2x%低い場合との回転角速度値の差を取得することができる。そして、「空気圧が基準圧より2x%低下した場合に適正範囲から外れた」と判定されるようにする場合には、β1とβ0との差を基準動荷重半径関係値α1の分母(VFL1+VRR1)で割った値を偏差Δαすることができる。
なお、一般的に、空気圧がx%のk倍低下した場合に異常であると判定されるようにする場合には、異常判定しきい値αthを、下式に示すように決定することができる。
αth=Δα×k/2
(b)空気圧を監視する場合には、監視時動荷重半径関係値α*と基準動荷重半径関係値α1との差の絶対値と、異常判定しきい値Δαとが比較され、差の絶対値が異常判定しきい値より大きい場合に、4輪中の1輪以上のタイヤの空気圧が適正範囲より低いと判定される。
|αij*−α1|>αth(Δα)
(2)異常判定しきい値αth(=α1+Δα、α1−Δα)の決定および空気圧の監視
αthx=α1+Δα
αthy=α1−Δα
この場合には、監視時動荷重半径関係値α*と異常判定しきい値αthとが比較され、監視時動荷重半径関係値α*が異常判定しきい値αthxより大きい場合、あるいは、異常判定しきい値αthyより小さい場合に、4輪中に空気圧が適正範囲より低い車輪が1輪以上存在すると検出される。
α*>αthx or α*<αthy
このように、動荷重半径に基づく場合には、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪の位置は特定されない。
(fRj1−fRj*)>fthR
<異常判定しきい値の決定の適否>
前述のように、第1状態、第2状態への空気圧の調整は、作業者によって行われる。
作業者は、タイヤ交換を行った後に、4輪のタイヤの空気圧を、それぞれ、第1状態(2輪高圧状態)に調整し、次に、第2状態(基準状態)に調整する。そして、第1状態、第2状態に調整した後に、予め定められた規則に従って(パターンに従って)操作を行うように決められている。具体的には、操作パターンは、リセットスイッチ(RstSW)のON操作時間の長さで規定されており、第1状態に調整された後のON時間がT1(第1パターン。例えば、5秒)とされ、第2状態に調整された後のON時間がT2(第2パターン。例えば、3秒)とされている。作業者のリセットスイッチのパターンに従った操作により、4輪の空気圧の状態が、それぞれ、2輪高圧状態、基準状態に調整されたと判定され、それぞれ、第1調整情報、第2調整情報が作成されて、出力される。
しかし、作業者のミスによって空気圧調整作業が適切に(規則通りに)行われなかったり、空気圧調整を行うことなく、スイッチ操作が行われたりする場合がある。
一方、空気圧調整、スイッチ操作が規則に従って行われなかった場合には、異常判定しきい値が不適正な値となる場合がある。例えば、第1状態、第2状態が同じである場合には、第1調整時回転角速度値β0,第2調整時回転角速度値β1はほぼ同じとなる(β0≒β1)。しかし、第1、第2調整時回転角速度値β0、β1の差は、1輪のタイヤの空気圧が基準圧より2x%高い場合の差であると推定されると、異常判定しきい値が不適正な値に決定され、空気圧が適正範囲内にあるかどうかを適切に検出できない場合があるのである。
そこで、本実施例においては、第1状態、第2状態の各々において取得された第1、第2調整時空気圧関連値が比較されて、ほぼ同じである場合には、第1状態と第2状態とがほぼ同じ状態にあると推定され、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が異常判定しきい値の決定に適していないと判定される。異常判定しきい値の決定は行われないのであり、規定値とされる。
<構造>
図1に示すように、車両10には、前後左右の4つの車輪12FL,FR,RL,RRが設けられ、車輪12FL,FR,RL,RRにそれぞれ対応して、車輪の回転角速度を検出する車輪速度センサ14FL,FR,RL,RRが設けられる。また、車両10には、コンピュータを主体とするTPMSECU20が設けられる。TPMSECU20は、実行部21,入出力部22,記憶部23等を含み、入出力部22には、車輪速度センサ14FL,FR,RL,RR、リセットスイッチ(RstSW)24、操舵角センサ26が接続されるとともに、ディスプレイ28、タイマ32、走行距離計測装置34等が接続される。以下、車輪12、車輪速度センサ14等、車輪位置を特定する必要がない場合、総称する場合等には、車輪位置を表す符号(FL,FR,RL,RR)を付さないで用いる場合がある。
リセットスイッチ24は、作業者、運転者等によって操作可能なものであり、第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値の取得を指示する場合(4輪12FL,FR,RL,RRのタイヤの空気圧を調整した場合)、基準空気圧関連値の取得を指示する場合(車輪のローティションが行われた場合、タイヤの空気圧の調整が行われた場合)に操作するよう決められたものである。指示内容に応じて操作パターンが予め決められている。
操舵角センサ26は、図示しないステアリングホイールの操舵角度を検出するセンサであり、操舵角センサ26によって検出された操舵角度の絶対値が設定値以下である場合には直進走行中であると判定される。
ディスプレイ28は、前後左右の各輪12FL,FR,RL,RRのうちの少なくとも1輪の空気圧が適正範囲内にあること、少なくとも1輪の空気圧が適正範囲より低いこと等を表示可能なものである。
タイマ32は、時間を計測するものであり、本実施例においては、第1調整情報が出力された時点から第2調整情報が出力された時点までの時間が計測される。
走行距離計測装置34は、車両の走行距離を計測するものであり、予め定められた時点からの累積走行距離が取得される。第1調整情報が出力された時点の累積走行距離と第2調整情報が出力された時点の累積走行距離とに基づいて、第1調整情報が出力されてから第2調整情報が出力されるまでの間の車両の走行距離を取得することができる。
ランプ36は、リセットスイッチ24の操作に応じて点滅させられるものである。また、空気圧が適正範囲より低い車輪があること場合に点滅させられるようにしたり、第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値が取得された場合に点滅させられるようにしたり、異常判定しきい値が決定された場合に点滅させられるようにしたりすること等ができる。
車輪速度センサ14FL,FR,RL,RRは、電磁ピックアップ式のものであり、車輪の回転に伴う電気的性質の変化に基づいて回転位置を検出して、回転角速度を取得する。また、車輪速度センサ14FL,FR,RL,RRの各々の検出値の平均値等に基づいて車両の走行速度が取得される。各輪12FL,FR,RL,RRの平均的な半径と回転角速度とに基づけば、車輪の回転周速度を取得することができ、車両の走行速度を取得することができる。走行速度を取得する場合の半径は、平均的な値であり、空気圧の影響は受け難いと考えられる。
また、記憶部23には、複数の空気圧監視に関連するプログラム等が格納されている。
なお、車輪速度センサ14とは別にプロペラシャフトの回転速度を検出するセンサを設け、プロペラシャフトの回転速度に基づいて走行速度が取得されるようにしたり、対地車速センサ(例えば、ドップラーセンサ等)を設けて、走行速度が取得されるようにしたりすることもできる。
また、報知装置として、ランプ36とディスプレイ28とのいずれか一方を設ければよく、両方設ける必要は必ずしもない。
さらに、リセットスイッチ24はディスプレイ28に含まれる(でクスプレイ28がタッチパネルである場合には、その一部によってリセットスイッチ24が構成される)と考えることもできる。
<空気圧の監視>
図5のフローチャートで表される空気圧監視プログラムは、予め定められた空気圧監視タイミングに達すると実行される。例えば、車両の走行中において、予め定められた設定時間が経過するごとに空気圧監視タイミングに達したとされて、実行されるようにしたり、空気圧の監視の要求等があった場合に実行されるようにしたりすることができる。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、前後左右の各輪12FL,FR,RL,RRの回転角速度が、それぞれ取得される。本実施例においては、予め定められた設定時間の間、車輪速度センサ14FL,FR,RL,RRの検出値が取得されるのである。回転角速度が取得される場合の車両の走行状態は問わないが、例えば、少なくとも1輪に大きな制動スリップや駆動スリップが生じていない状態で取得されることが望ましい。
S2において、S1において取得された回転角速度VFR,VFL,VRR,VRLに基づいて監視時動荷重半径関係値α*が取得される。例えば、設定時間の間に取得された回転角速度(取得された設定数の回転角速度)の平均的な値を用いて求めることができる。
α*=(VFR+VRL)/(VFL+VRR
また、S3において、取得された回転角速度の複数のデータに基づいて、各輪の各々における監視時共振周波数fij*が求められる(i=F,R、j=R,L)。
S4において、異常判定しきい値Δα、Δf,Δfおよび基準動荷重半径関係値α1,基準共振周波数fij1が読み込まれる。そして、S5において、S2において取得された監視時動荷重半径関係値α*と、S4において取得された基準動荷重半径関係値α1との差の絶対値と異常判定しきい値Δαとが比較される。
|α*−α1|>Δα
差の絶対値が異常判定しきい値Δαより大きい場合には、4輪12FL,FR,RL,RRに空気圧が低い車輪が少なくとも1輪含まれる可能性が高いと判定される。差の絶対値が異常判定しきい値Δα以下である場合には、空気圧が低い車輪が含まる可能性が低いと判定される。
また、S6において、S3において取得された前後左右の車輪12FL,FR,RL,RRの各々の監視時共振周波数fij*を、S4において取得された基準共振周波数fij1から引いた値と前輪の異常判定しきい値Δf、後輪の異常判定しきい値Δfとがそれぞれ比較される。
Fj1−fFj*>Δf
Rj1−fRj*>Δf
基準共振周波数fij1から監視時共振周波数fij*を引いた値が異常判定しきい値Δf以下である場合には、その車輪の空気圧は適正範囲内にある可能性が高いと判定され、異常判定しきい値Δfより大きい場合には、適正範囲より低い可能性が高いと判定される。
S5,6の両方の判定がNOである場合、すなわち、動荷重半径に基づく場合も、共振周波数に基づく場合も、4輪12FL,FR,RL,RRすべてのタイヤの空気圧が適正範囲内にある可能性が高いと判定された場合には、S7において、4輪12FL,FR,RL,RRすべての空気圧が正常であると判定され、そのことが報知される。その旨が、ディスプレイ28に表示されるようにすることができる。
それに対して、S5,6のいずれか一方の判定がYESである場合、すなわち、動荷重半径に基づく場合と、共振周波数に基づく場合とのいずれか一方の場合に、空気圧が低い車輪が少なくとも1輪ある可能性が高いと判定された場合には、S8において、4輪12FL,FR,RL,RRすべての空気圧が正常でないと判定される。そして、その旨が報知(警報)されるのであり、例えば、ディスプレイ28に表示されるようにしたり、ランプ32を点滅させたりしてすることができる。
なお、S6の判定がYESである場合には、空気圧が低い車輪の位置がわかるため、車輪位置がディスプレイ28等に表示されるようにすることができる。
また、動荷重半径と共振周波数との両方に基づいて、空気圧の監視が行われるようにすることは不可欠ではなく、いずれか一方に基づいて空気圧の監視が行われるようにすることができる。
S1の前に車両の走行中であるかどうかが判定されるようにすることもできる。
<異常判定しきい値の決定>
[空気圧状態の設定]
前後左右の4輪12FL,FR,RL,RRの空気圧状態の2輪高圧状態、基準状態への調整は作業者によって行われ、空気圧の調整後に、予め決められたパターンでリセットスイッチ24が操作される。そして、その操作パターンに応じて第1調整情報、第2調整情報が作成されて、出力される。この空気圧状態設定は、図6のフローチャートで表される空気圧状態設定プログラムの実行により行われる。
S11において、初期化フラグがONであるか否かが判定される。初期化フラグは、異常判定しきい値の決定の指示(第1調整時空気圧関連値の取得の指示)があった場合にONとされ、第1調整時空気圧関連値、第2調整時空気圧関連値が取得された場合にOFFとされるフラグである。初期化フラグがOFFである場合には、S12において、第1パターンのリセットスイッチ24の操作が行われたかどうかが判定される。第1パターンのリセットスイッチ24の操作が行われた場合には、S13において、2輪高圧状態に調整されたことが報知される。本実施例においては、ランプ32が6回点滅させられる。また、S14,15において、初期化フラグがONとされ、STEP1フラグがONとされる。
本実施例においては、STEP1フラグが第1調整情報に対応し、ONにされたことにより、第1調整時空気圧関連値の取得が行われる。
空気圧調整は、車両の停止中に行われるのが普通であるため、S12のリセットスイッチ24の操作も停止中に行われることが多いが、空気圧調整後、車両の走行中に、リセットスイッチ24の操作が行われることもある。
次に、本プログラムが実行された場合には、初期化フラグ、STEP1フラグがONにあるため、S11,16の判定がYESとなる。そのうちに、2輪高圧状態において第1調整時空気圧関連値β01、β02、fij0が取得されると、STEP1フラグがOFFとされる(S27)。S16の判定がNOとなり、S17において、第2パターンの操作が行われたか否かが判定される。第2パターンの操作が行われた場合には、S17の判定がYESとなり、S18において、基準状態に調整されたことが報知(ランプ32が3回点滅させられる)され、S19において、STEP2フラグがONとされる。
本実施例においては、STEP2フラグが第2調整情報に対応するのであり、STEP2フラグのONに応じて第2調整時空気圧関連値が取得される。
[異常判定しきい値の決定]
異常判定しきい値は図7のフローチャートで表される異常判定しきい値決定プログラムの実行により決定される。空気圧関連値は車両の走行中に取得されるが、空気圧調整は車両の停止中にイグニッションスイッチがOFFにされた状態で行われる場合がある。また、2輪高圧状態、基準状態に設定されてから、直ちに、走行されるとは限らない。そのため、種々のフラグ、取得された空気圧関連値等は、イグニッションスイッチがOFFになっても消滅しない状態で記憶される。
S21において走行中であるかどうかが判定され、走行中である場合には、S22,23において、初期化フラグがONであるか否か、STEP1フラグがONであるか否かが判定される。両方のフラグがONである場合には、第1調整時空気圧関連値が取得される。
S24において、車両の走行状態が予め決められた設定走行状態であるかどうかが判定される。空気圧関連値を取得するのに適した状態であるかどうかが判定されるのであり、本実施例においては、走行速度が基準速度で決まる設定速度範囲内にあり、かつ、ほぼ直進走行している等の条件を満たす走行状態という。設定走行状態でない場合には、S24の判定がNOとなり、回転角速度が検出されることはない。
設定走行状態にある場合には、S25において、予め定められた設定時間の間、4輪12の各々の回転角速度VFL,VFR,VRL,VRRが検出される。そして、S26において、第1調整時回転角速度値β01,β02、第1調整時共振周波数fij0が取得され、S27において、STEP1フラグがOFFとされる。
なお、STEP1フラグがOFFにされた場合には、第1調整時空気圧関連値が取得されたことが報知されるようにすることもできる。例えば、ランプ32を点滅させたり、その旨をディスプレイ28に表示させたりすることができるのである。
その後、空気圧調整が行われ、基準状態(第2状態)が設定されるはずである。リセットスイッチ24の第2パターンの操作が行われると、STEP2フラグがONとされる(S19)。車両の走行中においては、S21,22の判定がYES,S23の判定がNO,S28の判定がYESとなる。車両の走行状態がS24と同様の設定走行状態にある場合には、S29の判定がYESとなり、S30において、設定時間の間、4輪12FL,FR,RL,RRの各々の回転角速度が取得され、S31において、第2調整時回転角速度値β11,β12,基準動荷重半径関係値α1,基準共振周波数fij1が取得される。
異常判定しきい値を決定する場合に、第1調整時回転角速度値β01,β02と第2調整時回転角速度値β11、β12の差が取得され、空気圧の変化に起因する回転角速度差が取得されるため、回転角速度値の各々は、車両の走行状態が同じ状態で取得されることが望ましい。
その後、S32において、初期化フラグ,STEP2フラグがOFFとされる。また、基準動荷重半径関係値、基準共振周波数は前述のように、空気圧の監視において使用されるため、記憶される。
S33において、異常判定しきい値の決定の適否が判定される。
例えば、(i)第1調整時回転角速度値VFL0,VRL0,β01,β02,β0、第2調整時回転角速度値VFL1,VRL1,β11,β12,β1は、2輪高圧状態、基準状態の各々において、適切に空気圧が調整されていた場合には、異なる大きさとなるが、空気圧の調整が適切に行われていない場合等には、ほぼ同じ大きさとなる場合がある。
β01≒β11・・・(1)
β02≒β12・・・(2)
β0≒β1・・・(3)
FL0≒VFL1・・・(4)
RL0≒VRL1・・・(5)
また、(ii)左前輪12FL、左後輪12RLについての第1調整時共振周波数fFL0,fRL0,第2調整時共振周波数fFL1,fRL1は、空気圧の調整が適切に行われていない場合には、ほぼ同じになる場合がある。
FL0≒fFL1・・・(6)
RL0≒fRL1・・・(7)
したがって、上述の(1)ないし(7)のいずれも満たされない場合には、異常判定しきい値の決定に適していると判定され、S34において、異常判定しきい値が決定される(Δα、Δf、Δf)。また、(1)ないし(7)のうちの1つ以上が満たされる場合には、異常判定しきい値の決定に適していないと判定され、S35において、異常判定しきい値が規定値とされる。
[基準空気圧関連値の決定]
基準空気圧関連値は、車輪交換が行われた場合に限らず、車輪のローティションが行われた場合、タイヤの空気圧の調整が行われた場合に修正されることが望ましい。ローティションが行われた場合、空気圧の調整が行われた場合等に、基準空気圧関連値が異なっているからである。図8のフローチャートで表される基準空気圧関連値決定プログラムは予め定められた設定時間ごとに実行される。
S41において、第3パターンでリセットスイッチ24が操作されたか否かが判定される。本実施例においては、リセットスイッチ24がT3秒(例えば、3秒)ON操作されたか否かが判定される。T3はT2と同じ長さにされており、基準状態に調整された場合(第2調整時空気圧関連値の取得を指示する場合)の操作と同じ操作とされている(第3パターン=第2パターン)。初期化フラグがONである場合には、異常判定しきい値の決定に際して基準空気圧関連値が取得されるのであるが、初期化フラグがOFFであっても、すなわち、異常判定しきい値の決定とは別に基準空気圧関連値の取得が指示される場合があるのである。
第3パターンでのリセットスイッチ24の操作があった場合には、S42において、確認表示が行われ(例えば、ランプ36が3回点滅させられる)、S43において、走行中であるかどうかが判定される。走行中である場合には、S44において、設定時間の間、回転角速度が取得され、S45、46において、基準空気圧関連値としての基準動荷重半径関係値α1、基準共振周波数fij1が取得されて、記憶される(更新される)。現時点において記憶されている基準動荷重半径関係値、基準共振周波数に代わって記憶されるのである。
なお、基準空気圧関連値を取得する際には、車両が設定走行状態で走行している必要は必ずしもないが、設定走行状態で走行している場合にS44が実行されるようにすることもできる。
以上のように、本実施例においては、第1状態と第2状態とにそれぞれ空気圧調整が行われて、それぞれにおいて取得された調整時空気圧関連値に基づいて異常判定しきい値が決定される場合において、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合には、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づいて異常判定しきい値が決定(補正、更新)されないようにされている。
例えば、作業者によって2輪高圧状態に調整されずに、リセットスイッチ24の第1パターンの操作が行われた場合、基準状態に調整されずにリセットスイッチ24の第2パターンの操作が行われた場合等に、異常判定しきい値が不適正な値に決定されることが回避され、規定値とされる。それにより、異常判定しきい値の決定において、ロバスト性を高めることができる。
また、不適正な異常判定しきい値を用いた空気圧の監視が行われることを良好に防止することができる。
本実施例においては、TPMSECU20の異常判定しきい値決定プログラムのS25,26,30,31を記憶する部分、実行する部分等により調整時空気圧関連値取得部が構成される。また、空気圧監視プログラムを記憶する部分、実行する部分等により空気圧監視部が構成され、異常判定しきい値決定プログラムを記憶する部分、実行する部分等により異常判定しきい値決定部、補間法依拠決定部が構成される。そのうちの、S33を記憶する部分、実行する部分等により比較型適否判定部、関連値異同依拠適否判定部が構成される。また、S35を記憶する部分、実行する部分等により規定値決定部が構成される。さらに、基準空気圧関連値決定プログラム、異常判定しきい値決定プログラムのS30,31を記憶する部分、実行する部分等により基準空気圧関連値取得部が構成される。
なお、S25,26等の実行が第1調整時空気圧関連値取得工程であり、S30,31等の実行が第2調整時空気圧関連値取得工程であり、S33等の実行が適否判定工程であり、S34等の実行が適正異常判定しきい値決定工程である。
また、第1調整時回転角速度値VFL0,VRL0,β01,β02,β0、第2調整時回転角速度値VFL1,VRL1,β11,β12,β1のうち、異常判定しきい値の決定と決定の適否の判定との両方に用いられる値であるβ01,β02,β0を第1調整時回転角速度値、β11,β12,β1を第2調整時回転角速度値と称しても、異常判定しきい値の決定と決定の適否の判定との少なくとも一方に用いられる値であるVFL0,VRL0,β01,β02,β0を第1調整時回転角速度値、VFL1,VRL1,β11,β12,β1を第2調整時回転角速度値と称してもよい。さらに、各輪の回転角速度(VFL,VFR,VRL,VRR)はβ01,β11等を取得するために用いられる値であるため、第1、第2調整時回転角速度値であると考えることもできる。
本実施例においては、2輪高圧状態に調整された時点から基準状態に調整された時点までの間の時間が設定時間Tthより長い場合には、作業者の作業の信頼性が低いと考えられる。その場合には、異常判定しきい値の決定に適していないとされ、S35において、規定値が異常判定しきい値として決定される。
図9のフローチャートに示すように、S15において、STEP1フラグがONとされると、S15aにおいて、タイマがスタートさせられ、時間の計測が開始される。そして、S19において、STEP2フラグがONとされると、S19aにおいて、計測された時間が読み込まれる(Ts)。
図10のフローチャートに示すように、S32において、初期化フラグ、STEP2フラグがOFFにされると、S32aにおいて、時間Tsが設定時間Tthより長いかどうか判定される。設定時間Tthより長い場合には、異常判定しきい値の決定に適していないと判定され、S35において、規定値とされる。設定時間Tth以下である場合には、S33が実行される。
このように、作業者の空気圧調整作業の信頼性が低い場合も異常判定しきい値の決定が不適とされるため、異常判定しきい値が不適正な値に決定されることを良好に回避することができ、空気圧の監視の信頼性を高めることができる。
本実施例においては、タイマ32およびS15a,S19a,S32aを記憶する部分、実行する部分等により時間依拠適否判定部が構成される。
なお、経過時間の代わりに、走行距離に基づいて判定されるようにすることができる。S15aが実行されてからS19aが実行されるまでの間の走行距離が設定距離以上である場合には、異常判定しきい値の決定が不適であると判定されるのである。この間の走行距離は、走行距離計測装置34において取得された累積走行距離の差として取得することができる。
また、上記実施例においては、異常判定しきい値が偏差として取得されたが、偏差と基準空気圧関連値とで決まる値とすることもできる。その場合には、異常判定しきい値と監視時空気圧関連値との比較により、空気圧が監視される。
さらに、上記実施例においては、第1調整時空気圧関連値と第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合に、規定値が用いられるようにされていたが、前回値が用いられるようにすることもできる。この場合には、規定値を取得することが不可欠ではなくなり、純正車輪について振動特性、動荷重半径等を取得する必要がなくなるという利点がある。
また、監視時動荷重半径関係値を上記実施例における値とすることは不可欠ではない。少なくとも1輪の空気圧の低下により、基準時動荷重半径関係値から変化する値であれば、そのような値であってもよい。
例えば、α=(VFL/VFR)−(VRL/VRR
とすることもできる。
その他、本発明は、上述に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
14:車輪速度センサ 20:TPMSECU 24:リセットスイッチ 28:ディスプレイ 36:ランプ

Claims (10)

  1. 車両に設けられた複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを、異常判定しきい値を用いて監視する空気圧監視装置であって、
    前記複数の車輪の空気圧の状態が予め定められた状態に調整されたことを表す調整情報に応じて、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値としての調整時空気圧関連値を取得する調整時空気圧関連値取得部と、
    その調整時空気圧関連値取得部によって、前記複数の車輪の空気圧が第1状態に調整されたことを表す前記調整情報である第1調整情報に応じて取得された前記調整時空気圧関連値である第1調整時空気圧関連値と、前記複数の車輪の空気圧が前記第1状態とは異なる第2状態に調整されたことを表す前記調整情報である第2調整情報に応じて取得された前記調整時空気圧関連値である第2調整時空気圧関連値とが同じである場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定し、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが異なる場合に前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが前記異常判定しきい値の決定に適していると判定する関連値異同依拠適否判定部と、
    その関係値異同依拠適否判定部によって、前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値の少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行わないで、前記異常判定しきい値の決定に適していると判定された場合に前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値の少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行う異常判定しきい値決定部と
    を含むことを特徴とする空気圧監視装置。
  2. 当該空気圧監視装置が、前記異常判定しきい値決定部によって、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が、前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合に、規定値を前記異常判定しきい値として決定する規定値決定部を含む請求項1に記載の空気圧監視装置。
  3. 当該空気圧監視装置が、前記空気圧の監視を行う時に、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪のタイヤの空気圧に関連する空気圧関連値である監視時空気圧関連値を取得する監視時空気圧関連値取得部と、
    少なくとも、その監視時空気圧関連値取得部によって取得された前記監視時空気圧関連値と前記異常判定しきい値とに基づいて、前記複数の車輪に、タイヤの空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを監視する空気圧監視部と
    を含む請求項1または2に記載の空気圧監視装置。
  4. 前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との差と、前記車両の複数の車輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内にある場合の前記監視時空気圧関連値である基準空気圧関連値とに基づいて前記異常判定しきい値を決定する補間法依拠決定部を含む請求項3に記載の空気圧監視装置。
  5. 前記異常判定しきい値決定部が、基準値更新情報に応じて前記車両の複数の車輪のすべてのタイヤの空気圧が基準圧で決まる設定範囲内にある場合の前記監視時空気圧関連値である基準空気圧関連値を取得して更新する基準空気圧関連値取得部を含む請求項3または4に記載の空気圧監視装置。
  6. 前記調整時空気圧関連値取得部が、前記少なくとも1輪の各々の回転角速度で決まる回転角速度値を前記調整時空気圧関連値として取得する回転角速度値取得部を含み、
    前記監視時空気圧関連値取得部が、前記複数の車輪の各々の回転角速度に基づいて、前記複数の車輪の各々の動荷重半径の関係を表す動荷重半径関係値を前記監視用空気圧関連値として取得する動荷重半径関係値取得部を含み、
    前記異常判定しきい値決定部が、前記回転角速度値取得部によって取得された前記第1調整時空気圧関連値としての第1回転角速度値と前記第2調整時空気圧関連値としての第2回転角速度値とに基づいて、前記異常判定しきい値の決定の適否を判定する回転角速度差依拠適否判定部を含む請求項3ないし5のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
  7. 前記調整時空気圧関連値取得部が、前記少なくとも1輪の各々の共振周波数を前記調整時空気圧関連値として取得する共振周波数取得部を含み、
    前記監視時空気圧関連値取得部が、前記複数の車輪の各々の共振周波数を前記監視時空気圧関連値として取得する共振周波数取得部を含み、
    前記異常判定しきい値決定部が、(a)前記第1状態と前記第2状態とで、タイヤの空気圧が異なるはずである同じ車輪の共振周波数の差と、(b)前記第1状態と前記第2状態とのいずれか一方において、タイヤの空気圧が異なるはずの2つの車輪の共振周波数の差との少なくとも一方に基づいて前記異常判定しきい値の決定の適否を判定する共振周波数差依拠適否判定部を含む請求項3ないし6のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
  8. 前記異常判定しきい値決定部が、前記第1調整情報が出力された時点から前記第2調整情報が出力された時点までの経過時間が、予め定められた設定時間より長い場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定する時間依拠適否判定部を含む請求項1ないし7のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
  9. 当該空気圧監視装置が、前記複数の車輪の各々に対応してそれぞれ設けられ、その車輪の回転速度を検出する複数の車輪速度センサを含み、
    前記調整時空気圧関連値取得部が、前記少なくとも1輪に対応する前記車輪速度センサの検出値に基づいて前記調整時空気圧関連値を取得する車輪速度依拠調整時空気圧関連値取得部を含む請求項1ないし8のいずれか1つに記載の空気圧監視装置。
  10. 車両に設けられた複数の車輪に、空気圧が適正範囲から外れた車輪が1つ以上存在するかどうかを異常判定しきい値を使用して監視する空気圧監視装置において、前記異常判定しきい値を決定する異常判定しきい値決定方法であって、
    前記複数の車輪の空気圧の状態が予め定められた第1状態に調整されたことを表す第1調整情報に応じて、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値である第1調整時空気圧関連値を取得する第1調整時空気圧関連値取得工程と、
    前記複数の車輪の空気圧の状態が前記第1状態とは異なる第2状態に調整されたことを表す第2調整情報に応じて、前記複数の車輪のうちの少なくとも1輪の空気圧に関連する空気圧関連値としての第2調整時空気圧関連値を取得する第2調整時空気圧関連値取得工程と、
    前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが同じである場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方が前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定し、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが異なる場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値とが前記異常判定しきい値の決定に適していると判定する適否判定工程と、
    その適否判定工程において、前記異常判定しきい値の決定に適していないと判定された場合に、前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値との少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行わないで、適していると判定された場合に前記第1調整時空気圧関連値と前記第2調整時空気圧関連値の少なくとも一方に基づく前記異常判定しきい値の決定を行う異常判定しきい値決定工程と
    を含むことを特徴とする異常判定しきい値決定方法。
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