JP5915351B2 - 除塵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、空気等の気体中のダストを除去するための慣性力集塵方式の除塵装置に関する。
気体中のダストを除去する除塵装置の1つとして、種々の原理に基づくフィルタが利用されている。例えば、濾紙を使用してユニット化したものもあるが、このタイプでは定期的な濾紙の清掃、交換が必要であり手間がかかり不経済である。
これに対して、気体とダストの密度の差を利用した慣性力集塵方式の除塵装置が従来より知られている。例えば、非特許文献1に紹介されている除塵装置として、図6に示す慣性力集塵方式の除塵装置がある。図6は、従来の慣性力集塵方式の除塵装置の一例を示し、(A)は概略正面図、(B)は概略平面図である。
図6に示す除塵装置101は、含塵ガス(ダストを含んだ気体)が入口から入り込む管状の装置本体102を備えている。装置本体102の入口から出口に向かう途中には、図6(A),(B)に示すように、含塵ガスからダストを除去する慣性力集塵方式の除塵板群104が配設されている。
この除塵板群104は、図6(A),(B)に示すように、複数の除塵板104aを含塵ガスの流れ方向に沿って多段(図6(B)にあっては4段)に配置してなる。各段の除塵板104aは、装置本体102に流れてくる含塵ガスを遮るように、装置本体102の入口の全投影面積を覆うように複数配置されている。各段の複数の除塵板104aは、含塵ガスの流れ方向に沿って千鳥配置されている。各除塵板104aは、短冊状の等辺山形鋼で形成される。
また、装置本体102の除塵板群104を配設した部分の下方には、除塵板群104で捕集されたダスト105が堆積するダスト堆積室105が装置本体102の内部と連通するように形成されている。
そして、装置本体102内に入り込んだ含塵ガスは、除塵板群104を通過し、除塵板群104で含塵ガス中のダスト105が除去されて装置本体102から清浄ガスが排出されるようになっている。
また、従来の慣性力集塵方式の除塵装置として、例えば、図7に示すものも知られている(特許文献1参照)。図7は、従来の慣性力集塵方式の除塵装置の他の例を示す概略説明図である。
図7に示す除塵装置201において、含塵ガスが入り込む装置本体202内に含塵ガスからダストを除去する慣性力集塵方式の除塵板群208が配設されている。図7において、含塵ガスは、装置本体202内に下方から入り込み、除塵板群208を通過し、除塵板群208で含塵ガス中のダストが除去されて装置本体202から清浄ガスが上方に向けて排出されるようになっている。
ここで、除塵板群208は、それぞれ開口部203aを有する複数の中空部材203を含塵ガスの流れ方向に沿って多段(図7にあっては3段)に配置してなる。各段の中空部材203は、装置本体202に流れてくる含塵ガスを遮るように、装置本体202の幅方向に複数配置され、含塵ガスの流れ方向に沿って千鳥配置されている。
そして、隣接する2つの中空部材203の側壁の外面204により含塵ガスの風路を狭める絞り部206が形成されると共に、隣接する2つの中空部材203の側壁の絞り部206より下流側の側面205と、次の段の中空部材203の側壁の絞り部206より上流側の側面204とにより、絞り部206における含塵ガスの進行方向に対して屈曲している屈曲風路207が形成されている。また、絞り部206における含塵ガスの進行方向の延長線上に、次の段の中空部材203の開口部203aが設置されている。
このように構成された除塵装置201によれば、除塵板群208の中に絞り部206が形成されているので、ダストの飛行方向が揃うと同時に慣性力が増加し、含塵ガスからのダストの分離が促進される。また、絞り部206における含塵ガスの進行方向の延長線上に、次の段の中空部材203の開口部203aが設置されているので、ダストを捕集し易く、ダストの再飛散が防止されダストの除塵率が向上する。
更に、従来の慣性力集塵方式の除塵装置として、例えば、図8に示すものも知られている(特許文献2参照)。図8は、従来の慣性力集塵方式の除塵装置のもう一つ他の例を示す概略説明図である。
図8に示す除塵装置301は、排ガスが下から上に向かって流される処理室302を備えている。そして、この除塵装置301には、有害物質処理機能を有する処理液を上向きに噴霧して排ガスと混合する処理液噴霧手段320が設けられている。
また、処理室302内の中間高さ部には、慣性力集塵方式の除塵板群310が配置されている。この除塵板群310は、縞格子状に配置された複数のV字形溝状の上向き邪魔板311と、これら上向き邪魔板311と平行な縞格子状に配置された複数の逆V字形溝状の下向き邪魔板312とが交互に上下3段に配置されてなる。
ここで、各段の上向き邪魔板311は、処理室302の水平方向(排ガスの流れを遮る方向)に所定の間隔を置いて配置され、隣接する上向き邪魔板311の間には、処理液滴を含んだ排ガスが通過する入口313が形成されている。また、各段の下向き邪魔板312は、入口313とその両側の上向き邪魔板311の側縁部を上側から覆うように配置される。隣接する下向き邪魔板312間には、出口314が形成されている。
そして、処理室302の下部から上昇してきた処理液滴を含む排ガス(混合気流)は、第1段目の上向き邪魔板311間の入口313を通って、下向き邪魔板312に当たり、この下向き邪魔板312に案内されて入口313の両側の上向き邪魔板311の中に案内される。つまり、下向き邪魔板312によって流れの方向を逆V字形に方向転換し、この方向転換に伴って排ガス中の固体及び処理液滴を含む液体が慣性で気流から分離され、除去される。
慣性により気流から分離された処理液滴を含む液体は、下向き邪魔板312に案内されて自重で上向き邪魔板311内に流下し、上向き邪魔板311内に貯留される。そして、貯留された液体の液面が下向き邪魔板312の下縁よりも高くなると、排ガスと処理液の混合気流は気泡となって、つまりバブリングしつつ貯留された液体の中を通り、下向き邪魔板312間の出口314から放出されることになるのである。
特開平7−284619号公報 特開平9−234320号公報
桧山和成著「実例にみる集塵技術」工業調査会発行、2002年6月24日、P33
しかしながら、これら従来の図6に示す除塵装置101、図7に示す除塵装置201、及び図8に示す除塵装置301にあっては、以下の問題点があった。
即ち、図6に示す除塵装置101の場合、装置本体102内に入り込んだ含塵ガスが、除塵板群104を通過するが、この際に、除塵板群104を通過しないで、図6における矢印Xで示すように、除塵板群104の下方に形成されているダスト堆積室105内を通過する含塵ガスもある。このように、除塵板群104を通過しない含塵ガスが存在すると、清浄ガス内にダストが混入し、除塵率が不十分になるという問題があった。
また、図7に示す除塵装置201の場合、除塵板群208におけるガスが通過する流路、即ち、絞り部206及び屈曲風路207が狭く、通過ガスの流速が上がると共に、圧損が上昇する。このため、既存の装置を改造し除塵率を向上させる際には、系全体の圧損余裕代がないと、実機化が困難であった。
更に、図8に示す除塵装置301の場合にも、除塵板群310におけるガスが通過する流路が狭く、通過ガスの流速が上がると共に、圧損が上昇する。このため、図8に示す除塵装置301の場合にも、既存の除塵装置を改造し除塵率を向上させる際には、系全体の圧損余裕代がないと、実機化が困難であった。
従って、本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、除塵板群を通過しないダストを含んだ気体を極力少なくし、除塵率の向上を図ることができる慣性力集塵方式の除塵装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、除塵板群を設けない場合と比較して、除塵板群における圧損の上昇を極わずかに抑えることができる慣性力集塵方式の除塵装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る除塵装置は、ダストを含んだ気体が入口から入り込み、除塵された気体が排出される出口を有する軸心が概垂直方向に延びる筒型の装置本体の前記入口から前記出口に向かう途中に、前記気体中のダストを除去する慣性力集塵方式の複数の短冊状の除塵板で構成される除塵板群を備え、該除塵板群を構成する複数の短冊状の除塵板を前記ダストを含んだ気体の流れ方向に沿って複数段かつ前記ダストを含んだ気体の流れ方向に交差する方向に延びるように配置してなると共に、各段の除塵板が、前記入口の全投影面積を覆うように複数配置されている除塵装置において、前記除塵板群を構成する各段の複数の除塵板の、前記流れ方向に交差する方向の両端部が、前記装置本体の壁面の内側に沿って該壁面との間に隙間がないように取り付けられた一対のサポート板に固定されており、各短冊状の前記除塵板は、水平方向に切断した際に入口に向いて開く開口部を有する形状に形成されるとともに、各段の複数の除塵板が、ダストを含む気体の流れ方向に沿って千鳥配置されており、複数段の除塵板は、当該複数段の除塵板を水平方向に切断した際に、各除塵板の開口部の幅をL1、各段において隣接する除塵板間の隙間の大きさをL2、上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間の大きさをL3とした場合、次の(1)式及び(2)式が成立するように配置されることを特徴としている。
L1+L2≒L3×2 …(1)
L1≒L2 …(2)
本発明に係る除塵装置によれば、除塵板群を構成する各段の複数の除塵板の、気体の流れ方向に交差する方向の両端部が、装置本体の壁面の内側に沿って該壁面との間に隙間がないように取り付けられた一対のサポート板に固定されているので、装置本体内に入り込んだダストを含んだ気体が、除塵板群を通過する際に、必ず、除塵板群を構成する各段の複数の除塵板を通過する。つまり、一対のサポート板が装置本体の壁面の内側に沿って該壁面との間に隙間がないように取り付けられ、そのサポート板に除塵板群を構成する各段の複数の除塵板の、気体の流れ方向に交差する方向の両端部が固定されているので、サポート板と装置本体の壁面との間を気体が通過せず、これらサポート板と装置本体の壁面との間を通過しようとする気体は、サポート板に衝突し、そして各段の複数の除塵板を通過する。このため、除塵板群を通過しないダストを含んだ気体が極力少なくなり、除塵率の向上を図ることができる。
また、本発明に係る除塵装置によれば、各短冊状の前記除塵板は、水平方向に切断した際に入口に向いて開く開口部を有する形状に形成されるとともに、各段の複数の除塵板が、ダストを含む気体の流れ方向に沿って千鳥配置されており、複数段の除塵板は、当該複数段の除塵板を水平方向に切断した際に、各除塵板の開口部の幅をL1、各段において隣接する除塵板間の隙間の大きさをL2、上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間の大きさをL3とした場合、次の(1)式及び(2)式が成立するように配置される。
L1+L2≒L3×2 …(1)
L1≒L2 …(2)
これにより、前述の効果に加え、各段において隣接する除塵板間の隙間の大きさL2と上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間の大きさL3とがほぼ等しくなるので、気体が各段において隣接する除塵板間の隙間を通って上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間を通過する際に流速が上昇せず、平均流速を維持できる。このため、除塵板群において、実質の圧損が、各段において隣接する除塵板間の隙間の大きさL2部分×除塵板の段数に依存することになり、除塵板群を設けない場合と比較して、除塵板群における圧損の上昇を極わずかに抑えることができる。このため、既存の除塵装置に除塵板群を設置し、圧損を上昇させたくない場合の改造方法として実用上極めて有効なものとすることができる。
本発明に係る除塵装置の実施形態の概略正面図である。 図1におけるF−F線(水平方向)に沿う断面模式図である。 図1に示す除塵装置に用いられる除塵板群の作用を説明するために水平方向に切断した状態の概略説明図である。 比較例の除塵装置の概略正面図である。 本発明例の除塵装置と比較例の除塵装置のダスト粒径と除塵率との関係を示すグラフである。 従来の慣性力集塵方式の除塵装置の一例を示し、(A)は概略正面図、(B)は概略平面図である。 従来の慣性力集塵方式の除塵装置の他の例を示す概略説明図である。 従来の慣性力集塵方式の除塵装置のもう一つ他の例を示す概略説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る除塵装置の実施形態の概略正面図である。図2は、図1におけるF−F線(水平方向)に沿う断面模式図である。図3は、図1に示す除塵装置に用いられる除塵板群の作用を説明するために水平方向に切断した状態の概略説明図である。
図1に示す除塵装置1は、製鉄所におけるプロセス設備等で発生する気体中のダストを除去するための慣性力集塵方式の除塵装置で、装置本体2を備えている。装置本体2は、概上下方向(図1における概上下方向)に延びる円筒型に形成され、下部に略円錐形のダスト堆積室3を備えている。装置本体2の、ダスト堆積室3よりも上方に位置する壁面の一側には、円形の第1開口部2aが形成され、その第1開口部2aには、入口4aを有する円筒型の入口構成部4が設けられている。そして、ダストを含んだ気体が入口4aから入り込むようになっている。また、装置本体2の、第1開口部2aよりも上方に位置する壁面の第1開口部2aと対向する側には、円形の第2開口部2bが形成され、その第2開口部2bには、出口5aを有する円筒型の出口構成部5が設けられている。そして、除塵された気体が出口5aから排出されるようになっている。
ここで、装置本体2の入口4aから出口5aに向かう途中には、気体中のダストを除去する慣性力集塵方式の除塵板群6が配設されている。この除塵板群6は、図1及び図2に示すように、複数の短冊状の除塵板6aをダストを含んだ気体の流れ方向(水平方向、図1における左右方向)に沿って複数段(本実施形態にあっては3段)かつダストを含んだ気体の流れ方向に交差する方向(図1における上下斜め方向)に延びるように配置してなる。各除塵板6aは、図1に示すように、ダストを含んだ気体の流れ方向(水平方向)に対する角度θで当該流れ方向に交差する方向に延びている。そして、各段の除塵板6aは、図1及び図2に示すように、入口4aから入り込んでくるダストを含んだ気体を遮るように、入口4aの全投影面積を覆うように複数配置されている。また、除塵板群6を構成する各段の複数の除塵板6aの、気体の流れ方向に交差する方向の両端部は、図1及び図2に示すように、装置本体2の壁面の内側に沿って壁面との間に隙間がないように取り付けられた一対のサポート板7,8に固定されている。各サポート板7,8は、装置本体2の壁面に溶接等によって水平方向に固定される。
また、各短冊状の除塵板6aは、図2に示すように、水平方向に切断した際に入口4aに向いて開く開口部6bを有する形状に形成されるとともに、各段の複数の除塵板6aが、ダストを含む気体の流れ方向に沿って千鳥配置されている。各除塵板6aは、具体的には、等辺山形鋼で形成されている。なお、各除塵板6aは、鋼以外の部材を用いてもよい。
そして、複数段の除塵板6aは、図3に示すように、当該複数段の除塵板6aを水平方向に切断した際に、各除塵板6aの開口部6bの幅をL1、各段において隣接する除塵板6a間の隙間11の大きさをL2、上流側の段の除塵板6aと下流側の段の除塵板6aとの間の隙間12の大きさをL3とした場合、次の(1)式及び(2)式が成立するように配置される。
L1+L2≒L3×2 …(1)
L1≒L2 …(2)
次に、除塵装置1における除塵板群6の作用について、図1乃至図3を参照して説明する。
図1に示すように、ダストを含んだ気体(含塵ガス)は、入口4aから装置本体102内に入り込んできて、除塵板群6のところに到達する。すると、ダストを含んだ気体は、図3に示すように、除塵板群6を構成する上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6a間の隙間11を通過するものと、上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6aに当接するものとに分かれる。
ここで、上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6a間の隙間11を通過した気体中のダストは、気体とは密度差があるから、上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6a間の隙間11を通過すると、矢印Aで示すように直進し、下流側の段(2段目)の除塵板6aの開口6bから除塵板6a内に飛び込む。除塵板6a内は気体の流れが少ないので、ダストはそのまま除塵板6aの中に滞留し、除塵板6aの内壁に付着するか、下方に落下してダスト堆積室3内に堆積する。このようにして、気体中のダストが気体から分離され、気体から除去される。
その一方、上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6a間の隙間11を通過した気体(ダスト量を減じたもの)は、下流側の段(2段目)の除塵板6aに遮られて左右に分かれ、矢印B1、B2で示すように、上流側の段(1段目)の除塵板6aと下流側の段(2段目)の除塵板6aとの間の隙間12を通過する。次いで、左右に分かれた当該気体は、矢印B1、B2で示すように、下流側の段(2段目)の隣接する除塵板6a間の隙間11を通過する。これら隙間11を通過した気体は、それぞれ矢印B1、B2で示すように、下流側の最後の段(3段目)の除塵板6aに遮られて下流側の段(2段目)の除塵板6aと下流側の最後の段(3段目)の除塵板6aとの間の隙間12を通過して互いに合わさり、下流側の最後の段(3段目)の隣接する除塵板6a間の隙間11を通過する。これにより、ダスト量を減じた清浄気体(清浄ガス)が出口5aから排出される。
なお、上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6aに当接する気体中のダストは、上流側の段(1段目)の除塵板6aの開口6bから除塵板6a内に飛び込んで当該除塵板6aの内壁に付着するか、下方に落下してダスト堆積室3内に堆積することになる。これにより、気体中のダストが気体から分離され、気体から除去される。また、上流側の段(1段目)の隣接する除塵板6aに当接する気体(ダストを含まないもの)は、前述と同様にして除塵板群6を通過し、出口5aから排出される。
ここで、前述したように、除塵板群6を構成する各段の複数の除塵板6aの、気体の流れ方向に交差する方向の両端部は、図1及び図2に示すように、装置本体2の壁面の内側に沿って壁面との間に隙間がないように取り付けられた一対のサポート板7,8に固定されている。このため、装置本体2内に入り込んだダストを含んだ気体が、除塵板群6を通過する際に、必ず、除塵板群6を構成する各段の複数の除塵板6aを通過する。つまり、一対のサポート板7,8が装置本体2の壁面の内側に沿って該壁面との間に隙間がないように取り付けられ、そのサポート板7,8に除塵板群6を構成する各段の複数の除塵板6aの、気体の流れ方向に交差する方向の両端部が固定されているので、サポート板7,8と装置本体2の壁面との間を気体が通過せず、これらサポート板7,8と装置本体2の壁面との間を通過しようとする気体は、サポート板7,8に衝突し、そして各段の複数の除塵板6aを通過する。このため、除塵板群6を通過しないダストを含んだ気体が極力少なくなり、除塵率の向上を図ることができる。
なお、図1において、ダストの代表的な粒子軌跡を矢印Cで示す。ダストが除塵板群6を通過する際に、必ず、除塵板群6を構成する各段の複数の除塵板6aを通過することがわかる。
また、前述したように、各短冊状の除塵板6aは、水平方向に切断した際に入口4aに向いて開く開口部6bを有する形状に形成されるとともに、各段の複数の除塵板6aが、ダストを含む気体の流れ方向に沿って千鳥配置されており、複数段の除塵板6aは、当該複数段の除塵板6aを水平方向に切断した際に、各除塵板6aの開口部6bの幅をL1、各段において隣接する除塵板6a間の隙間の大きさをL2、上流側の段の除塵板6aと下流側の段の除塵板6aとの間の隙間の大きさをL3とした場合、次の(1)式及び(2)式が成立するように配置される。
L1+L2≒L3×2 …(1)
L1≒L2 …(2)
これにより、各段において隣接する除塵板6a間の隙間11の大きさL2と上流側の段の除塵板6aと下流側の段の除塵板6aとの間の隙間12の大きさL3とがほぼ等しくなるので、気体が各段において隣接する除塵板6a間の隙間11を通って上流側の段の除塵板6aと下流側の段の除塵板6aとの間の隙間12を通過する際に流速が上昇せず、平均流速を維持できる。このため、除塵板群6において、実質の圧損が各段において隣接する除塵板6a間の隙間11の大きさL2部分×除塵板6aの段数に依存することになり、除塵板群6を設けない場合と比較して、除塵板群6における圧損の上昇を極わずかに抑えることができる。このため、既存の装置に除塵板群を設置し、圧損を上昇させたくない場合の改造方法として実用上極めて有効なものとすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、装置本体2は、必ずしも上下方向に延びる必要はなく、水平方向に延びていてもよい。また、装置本体2は、必ずしも円筒型である必要はなく、筒型であれば、四角形筒などの多角形筒型であてもよい。また、装置本体2に設けられる入口4a及び出口5aの位置は、図示した場合に限られず、気体の入口及び出口が装置本体2に連通するように設けられれば良い。
また、各除塵板6aの延びる方向は、気体の流れ方向に対して交差する方向に延びていればよい。
また、除塵板群6を構成する除塵板6aの段数は、複数段であれば、3段でなくてもよい。
更に、サポート板7,8は、装置本体2の壁面の内側に沿って該壁面との間に隙間がないように取り付けあれていればよく、必ずしも、装置本体2の壁面に溶接等によって水平方向に固定される必要はない。
また、各除塵板6aは、短冊状で形成され、水平方向に切断した際に入口4aに向いて開く開口部6bを有する形状に形成されていればよく、必ずしも、等辺山形鋼を用いる必要はない。例えば、各除塵板6aの水平方向に切断した際の形状は、半円形状、コの字形状など他の形状であってもよい。
本発明の効果を検証すべく、図1に示す本発明例の除塵装置1と図4に示す比較例の除塵装置51について、含塵気体を流し、それぞれの除塵率と圧損を数値解析によって確認した。
この確認に用いる図1に示す本発明例の除塵装置1の寸法は、下記の通りである。
ダスト堆積室3を含む装置本体2の高さ:9m
装置本体2の内径:φ3.2m
入口構成部4の内径:φ2m
出口構成部5の内径:φ2m
除塵板群6の上下方向高さ:2.3m
また、この確認に用いる図4に示す比較例の除塵装置51について説明すると、この除塵装置1は、図1に示す本発明例の除塵装置1と同様に、製鉄所におけるプロセス設備等で発生する気体中のダストを除去するための慣性力集塵方式の除塵装置で、装置本体52を備えている。装置本体52は、図1に示す装置本体2と同様に、概上下方向に延びる円筒型に形成され、下部に略円錐形のダスト堆積室53を備えている。装置本体52の、ダスト堆積室53よりも上方に位置する壁面の一側には、円形の第1開口部52aが形成され、その第1開口部52aには、入口54aを有する円筒型の入口構成部54が設けられている。また、装置本体52の、第1開口部52aよりも上方に位置する壁面の第1開口部52aと対向する側には、円形の第2開口部52bが形成され、その第2開口部52bには、出口55aを有する円筒型の出口構成部55が設けられている。
また、装置本体52の入口54aから出口55aに向かう途中には、図1に示す除塵装置1と同様に、気体中のダストを除去する慣性力集塵方式の除塵板群56が配設されている。この除塵板群56は、図1に示す除塵板群6と同様に、複数の短冊状の除塵板56aをダストを含んだ気体の流れ方向に沿って複数段かつダストを含んだ気体の流れ方向に交差する方向に延びるように配置してなる。各除塵板56aは、ダストを含んだ気体の流れ方向(水平方向)に対する角度が、図1の除塵板6aよりもやや大きな角度で当該流れ方向に交差する方向に延びている。そして、各段の除塵板56aは、入口54aから入り込んでくるダストを含んだ気体を遮るように、入口54aの全投影面積を覆うように複数配置されている。
ここで、除塵板群56においては、図1に示す除塵板群6と異なり、除塵板群56を構成する各段の複数の除塵板56aの、気体の流れ方向に交差する方向の一端部(上端部)のみが、装置本体52の壁面の内側に沿って壁面との間に隙間がないように取り付けられたサポート板57に固定されており、複数の除塵板56aの他端部にサポート板が取り付けられていない。そして、装置本体52の壁面と複数の除塵板56aの他端部との間には、大きな隙間58が形成されている。
この確認に用いる図4に示す比較例の除塵装置51の寸法は、図1に示す本発明例の除塵装置1と同様に、下記の通りである。
ダスト堆積室53を含む装置本体52の高さ:9m
装置本体52の内径:φ3.2m
入口構成部54の内径:φ2m
出口構成部55の内径:φ2m
除塵板群56の上下方向高さ:2.3m
そして、図1に示す本発明例の除塵装置1及び図4に示す比較例の除塵装置51に流す含塵気体の流体条件は次のとおりである。
<流体条件>
温度:350℃
入口圧力:667Pa
流量:1500Nm/h
流体組成:空気64体積%、アルゴン36体積%
ダストかさ比重:1.41
ダスト粒子径分布:表1参照
Figure 0005915351
また、図1に示す本発明例の除塵装置1及び図4に示す比較例の除塵装置51における各除塵板の形状は次の通りである。
<除塵板形状>
100mm×100mm×10dの等辺山形鋼×3段
前述した、各除塵板の開口部の幅をL1、各段において隣接する除塵板間の隙間の大きさをL2、上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間の大きさをL3とした場合、次の(1)式及び(2)式が成立するように3段の除塵板を配置する。
L1+L2≒L3×2 …(1)
L1≒L2 …(2)
確認結果である、図1に示す本発明例の除塵装置1と図4に示す比較例の除塵装置51の除塵率を図5に示す。
図5を参照すると、本発明例の場合、ダスト粒子径がφ0.25mm〜φ1mmの除塵率が比較例に対して約20%向上していることがわかった。表1を参照すると、ダスト粒子径がφ0.25mm〜φ1mmの範囲は、全体のダスト粒子の重量に対して49重量%になっている。
また、ダスト粒子径がφ5mm以上については本発明例及び比較例の双方の除塵率がほぼ100%であった。
更に、ダスト粒子径がφ0.05mm以下については本発明例及び比較例の双方の除塵率がほぼ0%であった。
従って、約半分の重量%を占めるダスト粒子径がφ0.25mm〜φ1mmの除塵率について本発明例が比較例に対して飛躍的に向上していることがわかる。
ここで、図4に示す比較例の除塵装置51の場合、装置本体52内に入り込んだダスト含む気体が、除塵板群56を通過するが、この際に、除塵板群56を通過しないで、図4における矢印Eで示すように、装置本体52の壁面と複数の除塵板56aとの間に形成された大きな隙間58からダストを含んだ気体が通過してしまうことがある。この場合、清浄ガス内にダストが混入し、除塵率が不十分になる。図4において、矢印Dは隙間58を通過するダストの粒子軌跡であり、ダストの粒子が隙間58を通過し、清浄ガス内に混入してしまうことがわかる。
次に、確認結果である図1に示す本発明例の除塵装置1と図4に示す比較例の除塵装置51の圧損を表2に示す。
Figure 0005915351
表2を参照すると、本発明例の除塵板群において、除塵板群を設けない場合と比較して、除塵板群における圧損の上昇を極わずかに抑えることができることがわかった。なお、比較例の除塵板群においても、除塵板群を設けない場合と比較して、除塵板群における圧損の上昇は極めてわずかであることがわかった。
1 除塵装置
2 装置本体
2a 第1開口部
2b 第2開口部
3 ダスト堆積室
4 入口構成部
4a 入口
5 出口構成部
5a 出口
6 除塵板群
6a 除塵板
6b 開口部
7,8 サポート板
11 各段において隣接する除塵板間の隙間
12 上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間
51 除塵装置
52 装置本体
52a 第1開口部
52b 第2開口部
53 ダスト堆積室
54 入口構成部
54a 入口
55 出口構成部
55a 出口
56 除塵板群
56a 除塵板
57 サポート板
101 除塵装置
102 装置本体
103 ダスト堆積室
104 除塵板群
104a 除塵板
105 ダスト
201 除塵装置
202 装置本体
203 中空部材
203a 開口部
204,205 側面
206 絞り部
207 屈曲風路
208 除塵板群
301 除塵装置
302 処理室
310 除塵板群
311 上向き邪魔板
312 下向き邪魔板
313 入口
314 出口
320 処理液噴霧手段

Claims (1)

  1. ダストを含んだ気体が入口から入り込み、除塵された気体が排出される出口を有する軸心が概垂直方向に延びる筒型の装置本体の前記入口から前記出口に向かう途中に、前記気体中のダストを除去する慣性力集塵方式の複数の短冊状の除塵板で構成される除塵板群を備え、該除塵板群を構成する複数の短冊状の除塵板を前記ダストを含んだ気体の流れ方向に沿って複数段かつ前記ダストを含んだ気体の流れ方向に交差する方向に延びるように配置してなると共に、各段の除塵板が、前記入口の全投影面積を覆うように複数配置されている除塵装置において、
    前記除塵板群を構成する各段の複数の除塵板の、前記流れ方向に交差する方向の両端部が、前記装置本体の壁面の内側に沿って該壁面との間に隙間がないように取り付けられた一対のサポート板に固定されており、
    各短冊状の前記除塵板は、水平方向に切断した際に入口に向いて開く開口部を有する形状に形成されるとともに、各段の複数の除塵板が、ダストを含む気体の流れ方向に沿って千鳥配置されており、複数段の除塵板は、当該複数段の除塵板を水平方向に切断した際に、各除塵板の開口部の幅をL1、各段において隣接する除塵板間の隙間の大きさをL2、上流側の段の除塵板と下流側の段の除塵板との間の隙間の大きさをL3とした場合、次の(1)式及び(2)式が成立するように配置されることを特徴とする除塵装置。
    L1+L2≒L3×2 …(1)
    L1≒L2 …(2)
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