JP5853434B2 - 歩行者端末装置、コンピュータプログラム、路側装置、車載装置、及び、情報記憶方法 - Google Patents

歩行者端末装置、コンピュータプログラム、路側装置、車載装置、及び、情報記憶方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信機能を有する歩行者端末装置、この歩行者端末装置のためのコンピュータプログラム、路側装置、車載装置、及び、この歩行者端末装置によって実行される情報記憶方法に関する。
交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、この情報を活用することで車両の安全性を向上させる高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)が検討されている。
この高度道路交通システムの一分野として、ドライバの運転支援を目的とした安全運転支援システムの開発も進められている。このシステムは、車両に搭載されるカメラと、カメラによって撮影された画像を処理する処理部とを有し、例えば、処理された画像に基づいて前方の車両及び歩行者の認識が行われ、認識結果に応じて危険警告及び運転補助が行われる。
また、このシステムには、例えば、特許文献1に開示されているように、ドライブレコーダとしての機能を有しているものがあり、カメラにより撮影された画像は、記憶装置に記憶される。
特開2000−128031号公報
上記のようなドライブレコーダの機能が車両に搭載されていれば、万が一、歩行者との間で交通事故が起こったとしても、事故の状況などを明らかにすることが容易となる。しかし、その機能が車両に搭載されていない場合、一般的に、事故の状況などを明らかにするのは困難である。また、交通事故を起こした車両にドライブレコーダの機能が搭載されていたとしても、事故後にその車両が逃走した場合には、事故の状況及び事故の原因は不明であり、その車両を特定するためにドライブレコーダを役立てることはできない。
そこで、歩行者が所持する端末装置として、例えばスマートフォンなどの携帯電話又はポータブルナビゲーション装置に、ドライブレコーダの機能を搭載することが考えられる。しかし、この場合、付属のカメラによって周囲を常に撮影しながら歩行することは現実的ではなく、仮に撮影できたとしても、長時間の画像データを記憶するだけの大きな容量の記憶装置が必要となってしまう。つまり、歩行者端末装置にドライブレコーダの機能を搭載するのは困難である。
そこで、本発明の目的は、従来のドライブレコーダに代わる機能を備えた歩行者端末装置、この歩行者端末装置のためのコンピュータプログラム、路側装置、車載装置、及び、この歩行者端末装置によって実行される情報記憶方法を提供する。
(1)本発明は、周囲の無線通信装置から送信された情報を受信する通信部を備えた歩行者端末装置であって、衝撃を検知するセンサと、車両に搭載されている無線通信装置から送信され前記通信部が受信した情報に含まれている当該車両を識別するために変動的に割り当てられる車両識別情報を記憶する記憶部と、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記車両識別情報を、前記記憶部に記憶させる処理部とを備え、前記センサが衝撃を検知すると、前記通信部は、車両に搭載されている無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する要求情報を、周囲に送信し、前記要求情報に従って前記無線通信装置から送信され受信した固定的に割り当てられている前記識別情報を、前記車両識別情報と対応付けて前記記憶部は記憶することを特徴とする。
本発明によれば、歩行者端末装置を所持している歩行者と、無線通信装置を搭載した車両との間で交通事故が発生し、その際の衝撃を歩行者端末装置のセンサが検知すると、当該衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に通信部が受信した情報に含まれている車両識別情報が、記憶部に記憶される。
このため、記憶されている車両識別情報に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定することが可能となり、従来のドライブレコーダに代わる機能を備えた歩行者端末装置が得られる。
なお、車両に搭載されている前記無線通信装置は、通信機能を有する車載ナビゲーション装置などの車載装置以外にも、当該車両の搭乗者が所持する携帯電話であってもよい。
また、車両識別情報が、車両毎に変動的に割り当てられる情報であるため、この車両識別情報のみを取得しても車両を特定するためには不十分となる場合がある。そこで、センサが衝撃を検知すると、前記要求情報が周囲に送信されるので、この要求情報を受信した車両に搭載の無線通信装置は、当該無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報を送信する。そして、この識別情報を受信すれば、当該無線通信装置を特定することができる。つまり、車両を特定するために有効となる情報がさらに得られる。
なお、無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する仕組みとして、例えば、ETCやDSRCにおけるワイヤレスコールナンバー(WCN)の仕組みを用いることができる。
(2)また、本発明は、周囲の無線通信装置から送信された情報を受信する通信部を備えた歩行者端末装置であって、衝撃を検知するセンサと、車両に搭載されている無線通信装置から送信され前記通信部が受信した情報に含まれている送信元の識別情報を記憶する記憶部と、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、前記記憶部に記憶させる処理部とを備え、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、前記センサによる衝撃の検知後の所定時間に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、が比較されることによって事故車両を特定可能とするために、前記処理部は、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、当該通信部による受信時刻と共に、前記記憶部に記憶させることを特徴とする。
本発明によれば、歩行者端末装置を所持している歩行者と、無線通信装置を搭載した車両との間で交通事故が発生し、その際の衝撃を歩行者端末装置のセンサが検知すると、当該衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間とのうちの一方又は双方の時間内に通信部が受信した情報に含まれている送信元の識別情報が、記憶部に記憶される。
このため、記憶されている送信元の識別情報に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定することが可能となり、従来のドライブレコーダに代わる機能を備えた歩行者端末装置が得られる。
なお、車両に搭載されている前記無線通信装置は、通信機能を有する車載ナビゲーション装置などの車載装置以外にも、当該車両の搭乗者が所持する携帯電話であってもよい。
また、前記処理部は、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、当該通信部による受信時刻と共に、前記記憶部に記憶させる。
交通事故を起こした事故車両が、その場に一時滞在した後、逃走したような場合、事故前(衝撃発生前)では、各車両の情報が送信元の識別情報として規則的に記憶され、事故後(衝撃発生後)では、事故車両の情報が送信元の識別情報として、他の車両と比較して多く記憶されることとなる。
このため、歩行者端末装置の通信部は、事故の前後において、前記交通事故とは関係のない他の車両についての情報も受信し当該情報に含まれる送信元の識別情報も記憶されるが、事故車両の情報についての記憶の態様が、他の車両と異なることから、事故車両を特定することが容易となる場合がある。
(3)また、前記センサが衝撃を検知すると、前記通信部は、事故発生の可能性を示す事故情報を周囲に無線送信するのが好ましい。
この場合、歩行者端末装置の通信部が送信した事故情報を、周囲の無線通信装置が取得することにより、その周囲において、事故発生の通報及び事故に遭遇した人の救助が迅速に行われることが期待できる。
(4)また、前記(1)に記載の歩行者端末装置において、前記記憶部は、前記車両識別情報を含む前記情報を前記通信部が受信した時刻の情報、前記通信部が受信した前記情報に含まれている前記無線通信装置の位置情報、及び、前記通信部が受信した前記情報の受信電力の大きさについての情報、のうちの少なくとも一つを、前記車両識別情報と対応付けて記憶するのが好ましい。
この場合、車両識別情報と対応付けて、前記時刻の情報、前記位置情報及び前記受信電力の大きさについての情報のうちの少なくとも一つが記憶部に記憶され、これら情報に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両が特定されやすくなる。
(5)また、前記(2)に記載の歩行者端末装置において、前記記憶部は、前記送信元の識別情報を含む前記情報を前記通信部が受信した時刻の情報、前記通信部が受信した前記情報に含まれている前記無線通信装置の位置情報、及び、前記通信部が受信した前記情報の受信電力の大きさについての情報、のうちの少なくとも一つを、前記送信元の識別情報と対応付けて記憶するのが好ましい。
この場合、送信元の識別情報と対応付けて、前記時刻の情報、前記位置情報及び前記受信電力の大きさについての情報のうちの少なくとも一つが記憶部に記憶され、これら情報に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両が特定されやすくなる。
(6)また、本発明は、車両に搭載されている無線通信装置から送信され歩行者端末装置が受信した情報に含まれている当該車両を識別するために変動的に割り当てられる車両識別情報を、当該歩行者端末装置の記憶部に記憶させる処理部として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報から、前記車両識別情報を抽出するステップと、前記センサが衝撃を検知すると、車両に搭載されている無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する要求情報を、周囲に送信するステップと、抽出した前記車両識別情報を、前記記憶部に記憶させるステップとを含み、更に、前記記憶部に、前記要求情報に従って前記無線通信装置から送信され受信した固定的に割り当てられている前記識別情報を、前記車両識別情報と対応付けて記憶させることを特徴とする。
(7)また、本発明は、車両に搭載されている無線通信装置から送信され歩行者端末装置が受信した情報に含まれている送信元の識別情報を、当該歩行者端末装置の記憶部に記憶させる処理部として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報から、前記送信元の識別情報を抽出するステップと、抽出した前記送信元の識別情報を、前記記憶部に記憶させるステップとを含み、更に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、前記センサによる衝撃の検知後の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、が比較されることによって事故車両を特定可能とするために、前記記憶部に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、受信時刻と共に、記憶させることを特徴とする。
前記(6)(7)の本発明によれば、歩行者端末装置を所持している歩行者と、無線通信装置を搭載した車両との間で交通事故が発生し、その際の衝撃を歩行者端末装置のセンサが検知すると、当該衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報に含まれている車両識別情報(送信元の識別情報が、記憶部に記憶される。
このため、記憶されている車両識別情報(送信元の識別情報に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定することが可能となり、従来のドライブレコーダに代わる機能を備えた歩行者端末装置がコンピュータプログラムによって得られる。
(8)また、本発明は、車両に搭載されている無線通信装置から送信された情報を受信する歩行者端末装置によって実行される情報記憶方法であって、前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した前記情報から、前記車両を識別するために変動的に割り当てられる車両識別情報を抽出し、前記センサが衝撃を検知すると、車両に搭載されている無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する要求情報を、周囲に送信し、抽出した前記車両識別情報を、前記歩行者端末装置が有する記憶部に記憶させ、更に、前記記憶部に、前記要求情報に従って前記無線通信装置から送信され受信した固定的に割り当てられている前記識別情報を、前記車両識別情報と対応付けて記憶させることを特徴とする。
(9)また、本発明は、車両に搭載されている無線通信装置から送信された情報を受信する歩行者端末装置によって実行される情報記憶方法であって、前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した前記情報から、送信元の識別情報を抽出し、抽出した前記送信元の識別情報を、前記歩行者端末装置が有する記憶部に記憶させ、更に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、前記センサによる衝撃の検知後の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、が比較されることによって事故車両を特定可能とするために、前記記憶部に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、受信時刻と共に、記憶させることを特徴とする。
前記(8)(9)の本発明によれば、歩行者端末装置を所持している歩行者と、無線通信装置を搭載した車両との間で交通事故が発生し、その際の衝撃を歩行者端末装置のセンサが検知すると、当該衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報に含まれている車両識別情報(送信元の識別情報)が、記憶部に記憶される。
このため、記憶されている車両識別情報(送信元の識別情報)に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定することが可能となり、従来のドライブレコーダに代わる機能を歩行者端末装置に実行させることができる。
また、本発明の路側装置は、車両に搭載されている無線通信装置との間で無線通信を行うと共に、前記(1)又は(2)に記載の歩行者端末装置との間で無線通信を行う路側装置であって、車両に搭載されている前記無線通信装置から送信された情報を記憶する路側の記憶部と、路側の前記記憶部が記憶する前記情報を周囲に送信する無線通信部とを備えている。
また、本発明の車載装置は、車両に搭載される無線通信装置として機能し、前記(1)又は(2)に記載の歩行者端末装置に対して情報の無線送信が可能である車載装置であって、情報を外部に無線送信する通信部を備えている。
本発明によれば、歩行者端末装置を所持している歩行者と、無線通信装置を搭載した車両との間で交通事故が発生し、その際の衝撃をセンサが検知すると、当該無線通信装置から送信された情報に含まれている車両識別情報(送信元の識別情報が、歩行者端末装置の記憶部に記憶される。このため、この車両識別情報(送信元の識別情報に基づいて調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定することが可能となり、従来のドライブレコーダに代わる機能を歩行者端末装置が備えることができる。
高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略図である。 図1の一部を示す図であり、歩行者端末装置を所持している歩行者が歩行している道路の説明図である。 路側装置及び車載装置の実施の一形態を示すブロック図である。 歩行者端末装置の実施の一形態を示すブロック図である。 情報記憶方法を説明するフロー図である。 記憶装置の第1の記憶領域に記憶される情報の説明図であり、(A)は更新前の状態であり、(B)は更新後の状態を示している。 記憶装置の第2の記憶領域に記憶される情報の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略図である。この高度道路交通システムは、交通信号機13、無線通信装置である路側装置10、無線通信装置である車載装置8、車載装置8を搭載した車両41、無線通信装置であり歩行者Hが所持する歩行者端末装置1、及び、中央装置9を含む。
交通信号機13及び路側装置10は、複数の交差点Ji(図例では、i=1〜12)それぞれに設置されている。
中央装置9は、自身が管轄するエリアに含まれる交差点Jiの交通信号機13(信号制御機12)及び路側装置10とLAN(Local Area Network)を構成している。
中央装置9は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有しており、この制御部は、路側装置10からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
各路側装置10は、その周囲に広がる通信エリアを有し、自身の通信エリア内を走行する車両41の車載装置8との間、及び、当該通信エリア内を歩行している歩行者が保持する歩行者端末装置1との間において無線通信を行う。
各車載装置8は、車両41に搭載されることから移動するが、その周囲に広がる通信エリアを形成し、自身の通信エリア内を歩行している歩行者の歩行者端末装置1との間において無線通信が可能である。また、車載装置8は、通信エリアが重複する状態で、他の車載装置8とも無線通信が可能である。
つまり、本実施形態の高度道路交通システムには、路側装置10と車載装置8とが行う路車(又は車路)間通信と、車載装置8同士が行う車車間通信と、歩行者端末装置1と路側装置10とが行う歩路(又は路歩)間通信と、歩行者端末装置1と車載装置8とが行う歩車(又は車歩)間通信と、が含まれる。
図2は、図1の一部(交差点J4)を示す図であり、歩行者端末装置1を所持している歩行者Hが歩行している道路Rを示している。歩行者Hは、交差点J4に向かって歩行しており、この交差点J4の車道39を横断する横断歩道53を通過しようとしている。そして、この歩行者Hの周囲において、車載装置8を搭載している車両41−1,41−2,41−3,41−4が、交差点J4に向かって走行している。
交差点J4に設置されている路側装置10は、道路に設置された交通信号機13を制御する信号制御機12と通信可能である。信号制御機12は、交通信号機13の灯色の変更についての制御を行う。
この交差点J4には、横断歩道53を歩行する歩行者が従うべき歩行者用信号機51が設置されている。さらに、交差点J4の手前の停止線で停止する必要がある車両が従うべき車両用信号機52も設置されている。これら歩行者用信号機51と車両用信号機52とを合わせて交通信号機13と呼ぶ。
〔車載装置について〕
図3は、路側装置10及び車載装置8を示すブロック図である。なお、歩行者端末装置1のブロック図を図4に示す。
図3において、車載装置8は、無線通信するためのアンテナ71に接続された通信部72と、この通信部72に対する通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部73と、この制御部73に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部74とを備えている。
さらに、車載装置8は、自身の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得部75を備えている。位置取得部75は、例えばGPS測位部を有しており、GPS測位部はGPS衛星からの電波を受信し自身の現在位置を測位する。また、位置取得部75は、方位センサ及び加速度センサを有しており、これらセンサの出力に基づいて移動方向、移動速度、及び、移動距離を検出することもできる。
各車載装置8は、測位した自身の現在位置についての位置情報、検出した移動速度及び移動方向などを含む車両情報を、通信部72を介して外部にブロードキャストで、繰り返し無線送信している。この車両情報は、路側装置10及び歩行者端末装置1によって受信される。なお、車両情報に含まれている前記位置情報は、車載装置8の位置を示す情報ではあるが、車載装置8は車両に搭載されていることから、車両の位置情報とみなすことができる。また、車両情報には、車載装置8が有している時計機能によって取得された現在時刻を示す時刻の情報が含まれていてもよい。この時刻の情報は、車両情報が生成された時刻を意味する。
また、この車両情報には、車両を識別する車両識別情報(車両ID)が含まれている。本実施形態の車両IDは、各車両に対して固定的に割り当てられた情報ではなく、車両毎に変動的に割り当てられる情報である。例えば、各車両においてエンジンが始動された際に、ランダムに割り当てられる車両情報である。つまり、この車両IDは、車両と一対一で対応付けられたものではない。
これに対して、各車両に搭載されている車載装置8には、当該車載装置8を識別するため識別情報(車載機ID)が、固定的に割り当てられている。この車載機IDは、車載装置8と一対一で対応付けられたものであり、この車載機IDが取得されると、唯一の車載装置8が特定される。
また、後にも説明するが、歩行者端末装置1から送信された要求情報を車載装置8が受信すると、車載装置8は自身の車載機IDを送信することができる。この車載機IDを車両情報に含めて送信することができる。
〔路側装置について〕
路側装置10は、無線通信するためのアンテナ61が接続された無線通信部62と、中央装置9及び信号制御機12と双方向通信する有線通信部63と、これらの通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部64と、制御部64に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部65とを備えている。
路側装置10の記憶部65は、無線通信部62が受信した車載装置8の前記車両情報を、一時的に記憶することができ、この情報を、無線通信部62を介して周囲にブロードキャスト送信する機能を有している。つまり、車両情報は、車載装置8から直接的に歩行者端末装置1に与えられてもよいが、路側装置10を介して、歩行者端末装置1に与えられてもよい。
〔歩行者端末装置について〕
歩行者端末装置1は、歩行者によって所持される装置であり、図4において、各種の処理を実行する中央処理部2、歩行者が操作して情報を入力する入力部3、コンピュータプログラムなどが記憶されている記憶装置5、歩行者端末装置1の挙動を検知するセンサ11、車載装置8の通信部72及び路側装置10の通信部62との間で無線通信を行う通信部6、及び、各種情報を歩行者に対して出力する出力部7を備えている。中央処理部2の処理には通信制御が含まれる。
また、歩行者端末装置1は、自身(歩行者端末装置1を所持している歩行者)の位置を測位し、測位して得られた位置情報に基づいて地図上における自身の位置(現在位置)を推定することができる。さらに、歩行者端末装置1は、自身の位置から目的地までの歩行経路を検索する機能を有していてもよい。
そして、この歩行者端末装置1は、自身の位置(つまり、歩行者の歩行位置)及びその周囲の道路地図をディスプレイ7aに表示可能であり、さらに、検索した歩行経路を、当該歩行者端末装置1を携帯している歩行者に対してディスプレイ7aを通じて歩行時に報知することで、歩行者を案内することができる。このために、歩行者端末装置1は、自身の位置(現在位置)を測位して当該位置についての位置情報を取得する位置取得部4を有しており、前記記憶装置5には、地図情報(地図データ)が記憶されている。
本実施形態の歩行者端末装置1は、コンピュータとしての機能を有する携帯電話(スマートフォン)からなり、各種情報を処理し記憶する装置としてこの携帯電話(中央処理部2)を機能させるためのコンピュータプログラムが、携帯電話にインストールされることにより構成される。なお、歩行者端末装置1は、コンピュータとしての機能を有するポータブルナビゲーション装置であってもよい。
前記中央処理部2が有する後述の各機能部は、このコンピュータプログラムが中央処理部2によって実行されることで発揮される。つまり、このコンピュータプログラムは、コンピュータとしての機能を有する携帯電話(スマートフォン)を、歩行者端末装置1として機能させるためのものである。
なお、このコンピュータプログラムの販売・譲渡は、当該コンピュータプログラムがネットワーク経由でダウンロード可能に格納されたサーバから、歩行者端末装置1にダウンロードされることで行うことができる。また、このコンピュータプログラムは、CD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体に格納されて販売、譲渡されるものであってもよい。中央処理部2の各機能部については、後に説明する。
前記出力部7は、ディスプレイ7a及びスピーカ7bからなり、ディスプレイ7aは、経路案内に関する情報など各種情報を画像として出力する。また、スピーカ7bは、経路案内に関する情報などを音声として出力する。
図4において、前記入力部3は、歩行者のユーザインターフェースとして機能する操作装置からなり、本実施形態では、前記ディスプレイ7aを用いたタッチパネル装置である。歩行者がこの入力部3を操作することにより、入力部3を通じて中央処理部2へと歩行経路の検索のための目的地などの各種情報が入力される。なお、入力部3は、ディスプレイ7a(タッチパネル装置)とは別に設けられたボタンなどであってもよい。
前記位置取得部4は、例えばGPS測位部を有しており、GPS測位部はGPS衛星からの電波を受信し自身の現在位置を測位する。位置取得部4は、取得した自身の位置を示す位置情報を中央処理部2(後述の経路検索部21)に与える。
前記記憶装置(記憶部)5は、ROM、RAM、ハードディスクなどのメモリからなり、前記コンピュータプログラムの他に、受信した情報に含まれている各種の情報(識別情報)、地図情報などを記憶する。記憶装置5は、第1の記憶領域としてリングバッファを有しており、この第1の記憶領域では、現時点から過去の一定時間の間に取得した情報のうち、古い情報を新しい情報に順次更新して記憶することができる。この機能を用いた処理については、後にも説明する。
この記憶装置5は、車載装置8から送信され、通信部6が受信した情報に含まれている送信元の識別情報を、前記第1の記憶領域及びこれとは別の第2の記憶領域に、記憶することができる。なお、本実施形態では、前記送信元の識別情報は、車載装置8を搭載している車両を識別する車両識別情報(車両ID)であり、この車両IDは、車両を特定するために用いられるものである。
前記通信部6は、周囲の無線通信装置から無線送信された情報を受信する機能、及び、周囲の無線通信装置に対して情報を無線送信する機能を有している。この機能は、周囲の無線通信装置である車載装置8及び路側装置10との間で通信を行う狭域通信機能であり、道路交通情報通信システムとして車載装置8と通信する歩車間通信、及び、路側装置10と通信する歩路間通信などで用いられる周波数帯を利用した通信機能である。これにより、車載装置8及び路側装置10から送信される情報を、歩行者端末装置1は通信部6を通じて受信することができる。なお、歩行者端末装置1が携帯電話(スマートフォン)である場合、通信部6は、携帯電話として機能させるための広域通信機能も有しており、この広域通信機能を用いて、路側装置10からの情報を受信してもよい。
前記センサ11は、加速度センサからなり、特に、歩行者端末装置1に作用した衝撃を検知することができる。例えば、この歩行者端末装置1を所持している歩行者と、車両との間で接触による交通事故が発生すると、その接触によって歩行者端末装置1に作用した衝撃をセンサ11は検知する。このセンサ11による検知結果は、後に説明するが、中央処理部2(処理部24)によって行われる記憶装置5への情報の記憶処理に役立てる。
また、図示しないが、歩行者端末装置1は方位センサを備えていてもよく、加速度センサ及び方位センサの出力に基づいて、中央処理部2は歩行者の歩行方向、歩行速度及び歩行距離を検出することもできる。そして、これらセンサの出力により自立航法に基づく自己の位置の測位が可能である。
〔中央処理部2の各機能部について〕
図4において、中央処理部2は、その機能部として、経路検索部21、処理部24、及び、要求部25を有している。
経路検索部21は、前記入力部3によって目的地が設定されると、この設定された目的地の情報と、前記位置取得部4が取得した自身の位置(現在位置)についての位置情報とに基づいて、目的地までの歩行経路の検索を行うことができる。なお、本実施形態では、経路検索が行われていても、行われていなくてもよい。
上記のとおり、記憶装置5は、車載装置8から送信され通信部6が受信した情報に含まれている送信元の識別情報(車両ID)を記憶することができる。
そこで、処理部24は、この車両IDなどを記憶させるための処理を行う。具体的に説明すると、前記センサ11が衝撃を検知すると、処理部24は、この衝撃を検知する前の第1所定時間Δt1と、この衝撃を検知した後の第2所定時間Δt2とのうちの一方又は双方の時間内に、通信部6が受信した情報に含まれる車両IDを、記憶装置5に記憶させる処理を行う。なお、本実施形態では、第1所定時間Δt1と第2所定時間Δt2との双方の時間内に受信した情報に含まれる車両IDを、記憶装置5に記憶(記録)させる。この記憶させる処理の具体例は、後の「情報記憶方法」で説明する。
また、上記のとおり、車両IDは、車両毎に変動的に割り当てられる情報であることから、この車両IDのみを取得しても車両を特定するためには不十分となる場合がある。
そこで、要求部25は、前記センサ11が衝撃を検知すると、前記車載機IDの送信を要求する要求情報を、通信部6を通じて、周囲に送信する処理を行う。なお、車載機IDは、上記のとおり、車載装置8を識別するために固定的に割り当てられている情報である。この要求部25による処理の具体例は、後の「情報記憶方法」で説明する。
〔情報記憶方法について〕
以上の構成を備えた歩行者端末装置1によって実行される情報記憶方法について説明する。図2に示しているように、歩行者端末装置1を所持している歩行者Hが、交差点J4の横断歩道53を横断している際に、この歩行者Hと、車載装置8を搭載している車両41−1との間で、接触事故が発生した場合について説明する。
図5は、情報記憶方法を説明するフロー図である。前記接触事故が発生する前の時間帯において、歩行者端末装置1は、通信部6を通じて、周囲の無線通信装置から送信された情報を受信し続ける(図5のステップS1)。例えば、周囲の車両41−1,41−2,41−3,41−4それぞれに搭載され車載装置8から送信された車両情報を受信している。そして、歩行者端末装置1の処理部24(図4参照)は、各車両情報に含まれている車両IDを抽出し(ステップS2)、抽出した車両IDを、記憶装置5が有している前記第1の記憶領域(リングバッファ)に記憶させる(ステップS3)。
図6は、記憶装置5の第1の記憶領域M1に記憶される情報の説明図である。第1の記憶領域M1は、現時点から過去の一定時間に相当する第1所定時間Δt1の間に記憶した情報のうち、古い情報を新しい情報に順次更新して記憶することができる。具体的に説明すると、交差点J4の近傍で、歩行者端末装置1は、車両41−1,41−2,41−3,41−4それぞれの車載装置8と通信が可能な状態にあり、各車両の車両情報を受信する(ステップS1)。車両情報を受信すると、処理部24は、その受信した情報に含まれている車両IDを抽出し(ステップS2)、抽出した車両IDを、受信した順番に時系列で並べて第1の記憶領域に記憶させる(ステップS3)。車両41−1,41−2,41−3,41−4の車両IDはそれぞれ「AAAA」「BBBB」「CCCC」「DDDD」である。
図6(A)では、車両41−1の情報(車両IDは「AAAA」)を最も古く(過去に)受信しており、順に、車両41−2,41−3,41−4の順で受信している。なお、図6(A)では、車両41−1,41−2,41−3,41−4の車両情報を繰り返し同じ順番で受信している。
ここで、車両41−1との接触事故が発生する前に(図5のステップS4でNo)、再び、車両41−1から車両情報を新たに受信すると(ステップS1)、処理部24は、その車両ID「AAAA」を抽出し(ステップS2)、第1の記憶領域M1に記憶させる(ステップS3)。これにより、第1の記憶領域M1は、図6(B)に示している状態に更新される。
ここで、車両41−1との接触事故が発生したとする。これにより、センサ11によって衝撃が検知される(ステップS4でYes)。なお、この接触事故が発生しても、歩行者端末装置1は、通信部6を通じて、周囲の無線通信装置から送信された情報を受信し続ける(ステップS5)。そして、処理部24は、このセンサ11による検知直後の所定時間Δt2内に周囲から送信され通信部6によって受信する車両情報から、車両IDを抽出し(ステップS6)、抽出した車両IDを、記憶装置5が有している前記第2の記憶領域M2に記憶させる(ステップS7)。
図7は、センサ11の検知直後、所定時間Δt2内に、第2の記憶領域M2に記憶させた車両IDを示している。事故車両である車両41−1は、事故後、急停車し、その場に、一時滞在しているのに対し、他の車両41−2は交差点J4を通過後、歩行者端末装置1の通信エリア外へ走り抜け、また、他の車両41−3,41−4も歩行者端末装置1の通信エリア外へ走り抜けているため、この図7に示しているような車両IDが第2の記憶領域M2に記憶された状態となる。なお、この第2の記憶領域M2に記憶させた情報は、歩行者端末装置1の電源が切れた状態となっても、保存されたままの状態に保たれる。
以上の歩行者端末装置1によって実行される情報記憶方法によれば、歩行者端末装置1を所持している歩行者Hと、車載装置8を搭載した車両41−1との間で交通事故が発生し、その際の衝撃を歩行者端末装置1のセンサ11が検知すると、事故発生直前の第1の所定時間Δt1及び事故発生直後の第2の所定時間Δt2の時間内に、通信部6が受信した車両情報に含まれている車両IDが、記憶装置5に記憶される。
そして、記憶装置5に記憶されたこれら車両IDを、歩行者端末装置1は、通信部6から送信してもよく、この場合、この車両IDを含む情報を、路側装置10が受信し記憶することができる。
このため、歩行者端末装置1と路側装置10との一方又は双方に記憶されている車両IDが警察などに提供され、調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定することが可能となる。つまり、従来のドライブレコーダに代わる機能を備えた歩行者端末装置1が得られる。
すなわち、車載装置8は、事故後においても、車両ID及び位置情報を含む車両情報を周囲に送信していることから、各交差点などに設置されている路側装置10は、この車両情報を取得することができ、高度道路交通システムの中央装置9(図1参照)は、この車両情報を蓄積することができる。なお、中央装置9には、事故車両41−1以外の車両の車両情報も蓄積されるが、歩行者端末装置1の記憶装置5に残された車両IDに一致する車両の車両情報(車両ID)に基づいて、事故後における事故車両41−1の走行経路が事後的に把握される。これにより、事故車両41−1の特定(推定)に貢献することが可能となる。
また、本実施形態では、処理部24は、センサ11が衝撃を検知する直前の第1の所定時間Δt1と、衝撃を検知した直後の第2の所定時間Δt2との双方についての時間内に、通信部6が受信した車両情報に含まれる車両IDを、当該通信部6による受信時刻と共に、記憶装置5に記憶させている。
これは、上記のとおり、事故車両である車両41−1は、事故後、急停車し、その場に、一時滞在した後、逃走していることから、事故前(衝撃発生前)では、図6に示しているように、第1の所定時間Δt1内において、事故車両41−1を含む車両の車両IDが規則的に記憶されている。これに対して、事故後(衝撃発生後)では、図7に示しているように、第2の所定時間Δt2内において、事故車両41−1の車両IDが、事故前と比較して、また、他の車両と比較して、多く記憶されている。これは、他の車両41−2,41−3,41−4は、そのまま交差点J4(図2参照)を通過して歩行者端末装置1の通信エリア外へと走行するのに対し、車両41−1は、事故現場に一時滞在したことに基づく。
このため、図6と図7とを参照すると、歩行者端末装置1の通信部6は、事故の前後において、交通事故とは関係のない他の車両41−2についての車両情報も受信し、当該車両41−2の車両ID「BBBB」も記憶されるが、事故車両41−1の車両ID「AAAA」についての記憶の態様が、他の車両41−2,41−3,41−4と明らかに異なることから、この記憶装置5に記憶されている車両IDに基づいて、事故車両41−4の特定が容易となる。
また、図5のステップS4において、センサ11が衝撃を検知すると(ステップS4でYes)、通信部6は、事故発生の可能性を示す「事故情報」を周囲に無線送信する(ステップS11)。「事故情報」は、予め記憶装置5に記憶されていた情報であり、通信部6はこの情報を周囲に対して送信し続ける。
この場合、送信した「事故情報」を、周囲の無線通信装置である路側装置10及び交差点J4の周囲を走行する車両の車載装置8や周囲の歩行者端末装置1が取得することができる。これにより、路側装置10が、事故が発生したことを示す情報を、周囲の通行人に対して報知する処理を行ったり、前記車載装置8や前記歩行者端末装置1がドライバあるいは歩行者(歩行者端末装置のユーザー)へ近隣で事故が発生していることを示す情報を報知したりすることができる。この結果、事故発生の通報及び事故に遭遇した人の救助が迅速に行われることが期待できる。
また、センサ11が衝撃を検知すると(ステップS4でYes)、通信部6を通じて、前記要求情報が周囲に送信される(ステップS21)。要求情報は、前記車載機IDの送信を要求する情報であり、この要求情報を、事故車両41−1を含む周囲の車両に搭載された車載装置8が受信すれば、各車載装置8は、この要求情報に従って、当該車載装置8を識別するために固定的に割り当てられている車載機IDを、車両IDと対応付けて送信する。
そして、各車載装置8から送信された車載機ID及び車両IDを、事故に遭った歩行者Hの歩行者端末装置1が受信し(ステップS22)、処理部24は、車両IDと対応付けて車載機IDについても記憶装置5に記憶させる(ステップS23)。この車載機IDに基づけば、車載装置8を搭載している車両を特定することが可能となる。つまり、事故車両を特定するために有効となる情報がさらに得られ、事故発生後の車両の特定に役立てることが可能となる。
また、図5のステップS3及びステップS7それぞれでは、処理部24は、記憶装置5に、車両IDと共に、付属情報を当該車両IDと対応付けて記憶させる。付属情報は、車両IDを含む車両情報を通信部6が受信した時刻の情報、通信部6が受信した車両情報に含まれている車載装置8の位置情報、及び、通信部6が受信した情報の受信電力の大きさについての情報、のうちの少なくとも一つである。
付属情報としての前記時刻の情報は、車両情報に含まれていた情報であってもよいが、歩行者端末装置1が有する時計機能によって取得した情報であってもよく、通信部6が車両情報を受信した時刻についての情報として、この時刻の情報を車両IDと対応付けて記憶させてもよい。
付属情報として車載装置8の位置情報を記憶させた場合、当該車載装置8(車両)と、事故に遭った歩行者Hとの位置関係を取得することが可能となる。この場合、記憶装置5に記憶されている各情報に基づいて、その後、調査が行われることにより、事故の対象となった車両の特定が容易となる。例えば、歩行者端末装置1と接近した位置関係にある車両が、事故車両であると推定することが可能となる。
また、付属情報として、通信部6が受信した情報の受信電力の大きさについての情報を記憶させた場合について説明する。歩行者端末装置1に接近した位置から車載装置8が送信した無線信号は、受信側である当該歩行者端末装置1において、受信電力が大きくなる。そこで、受信電力の大きさについての情報を、記憶させておくことにより、歩行者端末装置1に接近した車載装置8(車両)を特定することができる。
このように、処理部24は、車両IDの他に付属情報を記憶装置5に記憶させ、これら記憶させた情報に基づいて、その後調査が行われることにより、事故を起こした車両を特定しやすくなる。
前記実施形態では、センサ11による衝撃の検知前の第1の所定時間Δt1と、検知後の第2の所定時間Δt2との双方についての時間内に、通信部6が受信した車両情報に含まれる車両IDを、記憶装置5に記憶させる場合を説明したが、第1の所定時間Δt1と第2の所定時間Δt2とのうちの一方の時間内に通信部6が受信した情報に含まれる車両IDを、処理部24は記憶装置5に記憶させてもよい。この場合であっても、図6又は図7に示している情報が記憶装置5に残されることから、事故車両の特定(推定)が可能となる。
また、前記実施形態では、送信元の識別情報を含む情報(車両情報)を送信した無線通信装置は、車載装置8である場合を説明した。つまり、送信元が車載装置8を搭載している車両である場合を説明した。しかし、これ以外であってもよく、送信元の識別情報を含む情報を送信した無線通信装置は、ドライバなどの搭乗者が所持している携帯電話などの端末装置であってもよい。この場合、送信元は、携帯電話などの端末装置を所持している搭乗者の車両となる。なお、この場合では、携帯電話などの端末装置が、車両IDを通信などによって取得している必要がある。
また、上記の実施形態はすべて例示であり本発明の範囲を制限するものではない。本発明の範囲は、上記の実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内での変更が含まれる。
1 歩行者端末装置
2 中央処理部
5 記憶装置(記憶部)
6 通信部
8 車載装置(無線通信装置)
11 センサ
41 車両
41−1,41−2,41−3,41−4 車両
24 処理部

Claims (11)

  1. 周囲の無線通信装置から送信された情報を受信する通信部を備えた歩行者端末装置であって、
    衝撃を検知するセンサと、
    車両に搭載されている無線通信装置から送信され前記通信部が受信した情報に含まれている当該車両を識別するために変動的に割り当てられる車両識別情報を記憶する記憶部と、
    前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記車両識別情報を、前記記憶部に記憶させる処理部と、
    を備え、
    前記センサが衝撃を検知すると、前記通信部は、車両に搭載されている無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する要求情報を、周囲に送信し、
    前記要求情報に従って前記無線通信装置から送信され受信した固定的に割り当てられている前記識別情報を、前記車両識別情報と対応付けて前記記憶部は記憶することを特徴とする歩行者端末装置。
  2. 周囲の無線通信装置から送信された情報を受信する通信部を備えた歩行者端末装置であって、
    衝撃を検知するセンサと、
    車両に搭載されている無線通信装置から送信され前記通信部が受信した情報に含まれている送信元の識別情報を記憶する記憶部と、
    前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、前記記憶部に記憶させる処理部と、
    を備え、
    前記センサによる衝撃の検知前の所定時間に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、前記センサによる衝撃の検知後の所定時間に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、が比較されることによって事故車両を特定可能とするために、前記処理部は、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に前記通信部が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、当該通信部による受信時刻と共に、前記記憶部に記憶させることを特徴とする歩行者端末装置。
  3. 前記センサが衝撃を検知すると、前記通信部は、事故発生の可能性を示す事故情報を周囲に無線送信する請求項1又は2に記載の歩行者端末装置。
  4. 前記記憶部は、前記車両識別情報を含む前記情報を前記通信部が受信した時刻の情報、前記通信部が受信した前記情報に含まれている前記無線通信装置の位置情報、及び、前記通信部が受信した前記情報の受信電力の大きさについての情報、のうちの少なくとも一つを、前記車両識別情報と対応付けて記憶する請求項1に記載の歩行者端末装置。
  5. 前記記憶部は、前記送信元の識別情報を含む前記情報を前記通信部が受信した時刻の情報、前記通信部が受信した前記情報に含まれている前記無線通信装置の位置情報、及び、前記通信部が受信した前記情報の受信電力の大きさについての情報、のうちの少なくとも一つを、前記送信元の識別情報と対応付けて記憶する請求項2に記載の歩行者端末装置。
  6. 車両に搭載されている無線通信装置から送信され歩行者端末装置が受信した情報に含まれている当該車両を識別するために変動的に割り当てられる車両識別情報を、当該歩行者端末装置の記憶部に記憶させる処理部として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報から、前記車両識別情報を抽出するステップと、
    前記センサが衝撃を検知すると、車両に搭載されている無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する要求情報を、周囲に送信するステップと、
    抽出した前記車両識別情報を、前記記憶部に記憶させるステップと、
    を含み、
    更に、前記記憶部に、前記要求情報に従って前記無線通信装置から送信され受信した固定的に割り当てられている前記識別情報を、前記車両識別情報と対応付けて記憶させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  7. 車両に搭載されている無線通信装置から送信され歩行者端末装置が受信した情報に含まれている送信元の識別情報を、当該歩行者端末装置の記憶部に記憶させる処理部として、コンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報から、前記送信元の識別情報を抽出するステップと、
    抽出した前記送信元の識別情報を、前記記憶部に記憶させるステップと、
    を含み、
    更に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、前記センサによる衝撃の検知後の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、が比較されることによって事故車両を特定可能とするために、前記記憶部に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、受信時刻と共に、記憶させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 車両に搭載されている無線通信装置から送信された情報を受信する歩行者端末装置によって実行される情報記憶方法であって、
    前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した前記情報から、前記車両を識別するために変動的に割り当てられる車両識別情報を抽出し、
    前記センサが衝撃を検知すると、車両に搭載されている無線通信装置を識別するために固定的に割り当てられている識別情報の送信を要求する要求情報を、周囲に送信し、
    抽出した前記車両識別情報を、前記歩行者端末装置が有する記憶部に記憶させ、
    更に、前記記憶部に、前記要求情報に従って前記無線通信装置から送信され受信した固定的に割り当てられている前記識別情報を、前記車両識別情報と対応付けて記憶させることを特徴とする情報記憶方法。
  9. 車両に搭載されている無線通信装置から送信された情報を受信する歩行者端末装置によって実行される情報記憶方法であって、
    前記歩行者端末装置が有するセンサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した前記情報から、送信元の識別情報を抽出し、
    抽出した前記送信元の識別情報を、前記歩行者端末装置が有する記憶部に記憶させ、
    更に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、前記センサによる衝撃の検知後の所定時間に前記歩行者端末装置が受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報と、が比較されることによって事故車両を特定可能とするために、前記記憶部に、前記センサによる衝撃の検知前の所定時間と、検知後の所定時間との双方の時間内に受信した情報に含まれる前記送信元の識別情報を、受信時刻と共に、記憶させることを特徴とする情報記憶方法。
  10. 車両に搭載されている無線通信装置との間で無線通信を行うと共に、請求項1又は2に記載の歩行者端末装置との間で無線通信を行う路側装置であって、
    車両に搭載されている前記無線通信装置から送信された情報を記憶する路側の記憶部と、
    路側の前記記憶部が記憶する前記情報を周囲に送信する無線通信部と、
    を備えている、路側装置。
  11. 車両に搭載される無線通信装置として機能し、請求項1又は2に記載の歩行者端末装置に対して情報の無線送信が可能である車載装置であって、
    情報を外部に無線送信する通信部を備えている、車載装置。
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